薬効分類名抗悪性腫瘍剤 RET注2)受容体型チロシンキナーゼ阻害剤
注2)RET : rearranged during transfection
一般的名称セルペルカチニブカプセル
レットヴィモカプセル40mg、レットヴィモカプセル80mg
Retevmo, Retevmo
製造販売元/日本イーライリリー株式会社
重大な副作用
その他の副作用
併用注意
- CYP2C8の基質となる薬剤
- [16.7.6 参照]
これらの薬剤の副作用が増強されるおそれがあるので、患者の状態を慎重に観察し、副作用の発現に十分注意すること。
本剤がCYP2C8を阻害することにより、これらの薬剤の血中濃度が上昇する可能性がある。
- CYP3Aの基質となる薬剤
- [16.7.5 参照]
これらの薬剤の副作用が増強されるおそれがあるので、患者の状態を慎重に観察し、副作用の発現に十分注意すること。
本剤がCYP3Aを阻害することにより、これらの薬剤の血中濃度が上昇する可能性がある。
- CYP3A阻害剤
- [16.7.1 参照],[16.7.2 参照]
本剤の副作用が増強されるおそれがあるので、これらの薬剤との併用は可能な限り避けること。やむを得ず併用する場合には、本剤の減量を考慮するとともに、患者の状態を慎重に観察し、副作用の発現に十分注意すること。
これらの薬剤がCYP3Aを阻害することにより、本剤の血中濃度が上昇する可能性がある。
- CYP3A誘導剤
- [16.7.3 参照],[16.7.4 参照]
本剤の有効性が減弱するおそれがあるので、これらの薬剤との併用は可能な限り避け、CYP3A誘導作用のない薬剤への代替を考慮すること。
これらの薬剤等がCYP3Aを誘導することにより、本剤の血中濃度が低下する可能性がある。
- セイヨウオトギリソウ(St. John's Wort、セント・ジョーンズ・ワート)含有製品
本剤の有効性が減弱するおそれがあるので、摂取しないよう注意すること。
これらの薬剤等がCYP3Aを誘導することにより、本剤の血中濃度が低下する可能性がある。
- プロトンポンプ阻害剤
- [16.7.7 参照]
本剤の有効性が減弱するおそれがあるので、これらの薬剤との併用は可能な限り避けること。やむを得ず併用する場合には、本剤とともに食後に投与すること。
これらの薬剤による胃内pHの上昇により、本剤の吸収が低下し、本剤の血中濃度が低下する可能性がある。
- H2受容体拮抗剤
- [16.7.8 参照]
本剤の有効性が減弱するおそれがあるので、これらの薬剤との併用は可能な限り避けること。やむを得ず併用する場合には、本剤と服用時間をずらすこと(ラニチジンを本剤投与10時間前及び2時間後に投与したときの本剤の血中濃度への影響は限定的であった)。
これらの薬剤による胃内pHの上昇により、本剤の吸収が低下し、本剤の血中濃度が低下する可能性がある。
- 制酸剤
本剤の有効性が減弱するおそれがあるので、これらの薬剤との併用は可能な限り避けること。やむを得ず併用する場合には、本剤と服用時間をずらすこと(制酸剤を本剤投与2時間前又は2時間後に投与したときの本剤の血中濃度への影響は限定的であった)。
これらの薬剤による胃内pHの上昇により、本剤の吸収が低下し、本剤の血中濃度が低下する可能性がある。
5. 効能又は効果に関連する注意
- 5.1 十分な経験を有する病理医又は検査施設における検査により、RET融合遺伝子陽性が確認された患者に投与すること。検査にあたっては、承認された体外診断用医薬品又は医療機器 注1) を用いること。
- 5.2 「17. 臨床成績」の項の内容を熟知し、本剤の有効性及び安全性を十分に理解した上で、本剤以外の治療の実施についても慎重に検討し、適応患者の選択を行うこと。[17.1.1 参照]
- 5.4 十分な経験を有する病理医又は検査施設における検査により、RET融合遺伝子陽性が確認された患者に投与すること。検査にあたっては、承認された体外診断用医薬品又は医療機器 注1) を用いること。
- 5.6 十分な経験を有する病理医又は検査施設における検査により、RET融合遺伝子陽性が確認された患者に投与すること。検査にあたっては、承認された体外診断用医薬品又は医療機器 注1) を用いること。
- 5.8 臨床試験に組み入れられた患者のがん種等について、「17. 臨床成績」の項の内容を熟知し、本剤の有効性及び安全性を十分に理解した上で、本剤以外の治療の実施についても慎重に検討し、適応患者の選択を行うこと。[17.1.1 参照]
- 5.10 十分な経験を有する病理医又は検査施設における検査により、RET遺伝子変異が確認された患者に投与すること。生殖細胞系列のRET遺伝子変異が陰性又は不明の場合は、承認された体外診断用医薬品又は医療機器 注1) を用いて検査を行うこと。
-
5.11 「17. 臨床成績」の項の内容を熟知し、本剤の有効性及び安全性を十分に理解した上で、本剤以外の治療の実施についても慎重に検討し、適応患者の選択を行うこと。[17.1.1 参照]注1) 承認された体外診断用医薬品又は医療機器に関する情報については、以下のウェブサイトから入手可能である:
7. 用法及び用量に関連する注意
- 7.1 他の抗悪性腫瘍剤との併用について、有効性及び安全性は確立していない。
-
7.2 本剤投与により副作用が発現した場合には、以下の基準を考慮して、休薬・減量・中止すること。
-
成人の場合 本剤の減量の目安 減量レベル
投与量
通常投与量
1回160mg 1日2回
1段階減量
1回120mg 1日2回
2段階減量
1回80mg 1日2回
3段階減量
1回40mg 1日2回
小児の場合 本剤の減量の目安 体表面積
減量レベル
投与量
1.2m2未満
通常投与量
1回80mg 1日2回
1段階減量
1回40mg/1回80mg 1日2回
(1日量120mg)2段階減量
1回40mg 1日2回
3段階減量 注2)
1回40mg 1日1回
1.2m2以上
1.6m2未満通常投与量
1回120mg 1日2回
1段階減量
1回80mg 1日2回
2段階減量
1回40mg/1回80mg 1日2回
(1日量120mg)3段階減量 注2)
1回40mg 1日1回
1.6m2以上
通常投与量
1回160mg 1日2回
1段階減量
1回120mg 1日2回
2段階減量
1回80mg 1日2回
3段階減量
1回40mg 1日2回
注2) 過敏症発現時のみ(過敏症以外で2段階減量において忍容性が得られない場合、投与中止)副作用に対する休薬、減量及び中止基準 副作用
程度 注3)
処置
グレード3又は4
グレード1以下に回復するまで休薬し、回復後は2段階減量して投与再開できる。
再開後に2週間以上再発しない場合には、1段階増量することができる。更に4週間以上再発しない場合には、もう1段階増量することができる。
減量した用量で投与中に再発した場合には、中止する。
QTc間隔>500msec
QTc間隔<470msecに回復するまで休薬し、回復後は1段階減量して投与再開できる。
2段階減量した用量で投与中に再発した場合には、中止する。
重篤な不整脈を疑う所見や症状が認められた場合
中止する。
グレード3又は4
回復するまで休薬し、回復後は1段階減量して投与再開できる。
- 過敏症(アナフィラキシー等の重篤な過敏症を除く)
- [11.1.3 参照]
グレード1~4
回復するまで休薬し、副腎皮質ステロイドの全身投与を考慮する。回復後は副腎皮質ステロイドを併用しながら3段階減量して投与再開できる。
再開後に7日以上再発しない場合には、1段階ずつ発現時の用量まで増量できる。増量後に7日以上再発しない場合には、副腎皮質ステロイドを漸減する。
グレード2
回復するまで休薬し、回復後は1段階減量して投与再開できる。
グレード3又は4
中止する。
グレード3又は4
回復するまで休薬し、回復後は1段階減量して投与再開できる。
注3) グレードはNCI-CTCAE ver. 4.03に準じる。
-
8. 重要な基本的注意
- 8.1 肝機能障害があらわれることがあるので、本剤の投与開始前及び投与期間中は定期的に肝機能検査を行い、患者の状態を十分に観察すること。[11.1.1 参照]
- 8.2 QT間隔延長があらわれることがあるので、本剤の投与開始前には患者のQTc間隔が470msec以下であることを確認するとともに血清電解質検査(カリウム、マグネシウム等)を行うこと。心電図及び血清電解質検査を投与開始後1週間時点及び投与開始後6ヵ月間は毎月1回行い、以降も必要に応じて行うこと。また、必要に応じて電解質補正を行うこと。[11.1.2 参照],[17.3.1 参照]
- 8.3 高血圧があらわれることがあるので、本剤の投与開始前に血圧が適切に管理されていることを確認すること。本剤投与中は定期的に血圧を測定すること。
- 8.4 間質性肺疾患があらわれることがあるので、本剤の投与にあたっては、初期症状(呼吸困難、咳嗽、発熱等)の確認及び胸部画像検査の実施等、患者の状態を十分に観察すること。また、患者に副作用について説明するとともに、間質性肺疾患の初期症状が発現した場合には、速やかに医療機関を受診するよう説明すること。[9.1.3 参照],[11.1.5 参照]
9. 特定の背景を有する患者に関する注意
9.1 合併症・既往歴等のある患者
-
9.1.1 QT間隔延長のおそれ又はその既往歴のある患者
QT間隔延長が発現するおそれがある。先天性/後天性QT延長症候群又はその他不整脈の要因になる病態を有する患者には慎重に投与すること。[11.1.2 参照],[17.3.1 参照]
-
9.1.2 高血圧症の患者
高血圧が悪化するおそれがある。[11.1.4 参照]
-
9.1.3 間質性肺疾患のある患者又はその既往歴のある患者
間質性肺疾患が発現又は増悪するおそれがある。[8.4 参照],[11.1.5 参照]
9.3 肝機能障害患者
-
9.3.1 重度の肝機能障害のある患者(Child-Pugh 分類C)
減量を考慮するとともに、患者の状態をより慎重に観察し、副作用の発現に十分注意すること。本剤の血中濃度が上昇し、副作用が増強されるおそれがある。[16.6.2 参照]
9.4 生殖能を有する者
- 9.4.1 妊娠する可能性のある女性には、本剤投与中及び最終投与後1ヵ月間において避妊する必要性及び適切な避妊法について説明すること。[9.5 参照]
- 9.4.2 男性には、本剤投与中及び最終投与後1週間においてバリア法(コンドーム)を用いて避妊する必要性について説明すること。[15.2.1 参照]
- 9.4.3 成長期にある若年男性又は男児に投与する場合には、造精機能の低下があらわれる可能性があることを考慮すること。幼若ラットにおいて、精巣の精上皮変性、精巣上体の精子枯渇、精子運動率低値、異常形態精子比率高値及び受胎能の低下が認められ、精巣及び精巣上体の所見に回復性は認められていない1) 。
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。ラットを用いた胚・胎児発生毒性試験において、臨床曝露量(AUC)と同程度の曝露量で胎児死亡及び奇形が認められている1) 。[9.4.1 参照]
9.6 授乳婦
授乳しないことが望ましい。乳汁移行に関するデータはないが、本剤はBCRPの基質であるため、乳汁移行の可能性がある。
10. 相互作用
10.2 併用注意(併用に注意すること)
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
|---|---|---|
|
これらの薬剤の副作用が増強されるおそれがあるので、患者の状態を慎重に観察し、副作用の発現に十分注意すること。 |
本剤がCYP2C8を阻害することにより、これらの薬剤の血中濃度が上昇する可能性がある。 |
|
これらの薬剤の副作用が増強されるおそれがあるので、患者の状態を慎重に観察し、副作用の発現に十分注意すること。 |
本剤がCYP3Aを阻害することにより、これらの薬剤の血中濃度が上昇する可能性がある。 |
|
本剤の副作用が増強されるおそれがあるので、これらの薬剤との併用は可能な限り避けること。やむを得ず併用する場合には、本剤の減量を考慮するとともに、患者の状態を慎重に観察し、副作用の発現に十分注意すること。 |
これらの薬剤がCYP3Aを阻害することにより、本剤の血中濃度が上昇する可能性がある。 |
|
本剤の有効性が減弱するおそれがあるので、これらの薬剤との併用は可能な限り避け、CYP3A誘導作用のない薬剤への代替を考慮すること。 |
これらの薬剤等がCYP3Aを誘導することにより、本剤の血中濃度が低下する可能性がある。 |
本剤の有効性が減弱するおそれがあるので、摂取しないよう注意すること。 |
これらの薬剤等がCYP3Aを誘導することにより、本剤の血中濃度が低下する可能性がある。 |
|
|
本剤の有効性が減弱するおそれがあるので、これらの薬剤との併用は可能な限り避けること。やむを得ず併用する場合には、本剤とともに食後に投与すること。 |
これらの薬剤による胃内pHの上昇により、本剤の吸収が低下し、本剤の血中濃度が低下する可能性がある。 |
|
本剤の有効性が減弱するおそれがあるので、これらの薬剤との併用は可能な限り避けること。やむを得ず併用する場合には、本剤と服用時間をずらすこと(ラニチジンを本剤投与10時間前及び2時間後に投与したときの本剤の血中濃度への影響は限定的であった)。 |
これらの薬剤による胃内pHの上昇により、本剤の吸収が低下し、本剤の血中濃度が低下する可能性がある。 |
本剤の有効性が減弱するおそれがあるので、これらの薬剤との併用は可能な限り避けること。やむを得ず併用する場合には、本剤と服用時間をずらすこと(制酸剤を本剤投与2時間前又は2時間後に投与したときの本剤の血中濃度への影響は限定的であった)。 |
これらの薬剤による胃内pHの上昇により、本剤の吸収が低下し、本剤の血中濃度が低下する可能性がある。 |
11. 副作用
11.1 重大な副作用
- 11.1.1 肝機能障害(36.4%)
- 11.1.2 QT間隔延長(13.9%)
-
11.1.3 過敏症(5.1%)
発疹、発熱等の症状を伴う遅発性の過敏症があらわれることがある。[7.2 参照]
- 11.1.4 高血圧(30.0%)
- 11.1.5 間質性肺疾患(0.7%)
11.2 その他の副作用
20%以上 |
5~20%未満 |
5%未満 |
頻度不明 |
|
|---|---|---|---|---|
*消化器 |
口内乾燥(34.2%)、下痢 |
便秘、悪心、口内炎、腹痛 |
嘔吐 |
|
一般・全身 |
疲労 |
浮腫、発熱 |
||
呼吸器 |
鼻出血、肺炎 |
|||
*感染症 |
尿路感染 |
|||
内分泌 |
甲状腺機能低下症 |
|||
代謝・栄養 |
食欲減退 |
|||
精神神経系 |
頭痛 |
浮動性めまい |
||
皮膚 |
発疹 |
|||
*生殖器 |
勃起不全 |
|||
血液 |
血小板減少、白血球減少、好中球減少 |
リンパ球減少、貧血 |
||
*臨床検査値 |
血中クレアチニン |
低マグネシウム血症、低カリウム血症、低カルシウム血症、低アルブミン血症 |
||
**その他 |
乳び胸、乳び腹水 |
15. その他の注意
15.2 非臨床試験に基づく情報
- 15.2.1 セルペルカチニブは、ラット小核試験において、臨床用量160mg1日2回で得られるCmaxの5.2倍に相当する用量で遺伝毒性が陽性であった1) 。[9.4.2 参照]
- 15.2.2 動物試験(成長板が閉鎖していない幼若ラット、若齢ラット及び若齢ミニブタ)において、本剤の反復投与により骨端成長板の異常(骨端軟骨の肥大、過形成及び異形成)が、ヒトに160mg1日2回の用量で投与したときの臨床曝露量よりも低い曝露量で認められている。また、幼若ラットにおいて、骨端成長板の変化に関連して、骨密度及び大腿骨長の低値が、ヒトに160mg1日2回の用量で投与したときの臨床曝露量のそれぞれ0.8倍及び1.9倍で認められている1) 。[9.7.1 参照]
- 15.2.3 *ラットを用いた2年間がん原性試験において、ヒトに160mg1日2回の用量で投与したときの臨床曝露量に相当する用量で雌に腟腫瘍が認められている2) 。
5. 効能又は効果に関連する注意
- 5.1 十分な経験を有する病理医又は検査施設における検査により、RET融合遺伝子陽性が確認された患者に投与すること。検査にあたっては、承認された体外診断用医薬品又は医療機器 注1) を用いること。
- 5.2 「17. 臨床成績」の項の内容を熟知し、本剤の有効性及び安全性を十分に理解した上で、本剤以外の治療の実施についても慎重に検討し、適応患者の選択を行うこと。[17.1.1 参照]
- 5.4 十分な経験を有する病理医又は検査施設における検査により、RET融合遺伝子陽性が確認された患者に投与すること。検査にあたっては、承認された体外診断用医薬品又は医療機器 注1) を用いること。
- 5.6 十分な経験を有する病理医又は検査施設における検査により、RET融合遺伝子陽性が確認された患者に投与すること。検査にあたっては、承認された体外診断用医薬品又は医療機器 注1) を用いること。
- 5.8 臨床試験に組み入れられた患者のがん種等について、「17. 臨床成績」の項の内容を熟知し、本剤の有効性及び安全性を十分に理解した上で、本剤以外の治療の実施についても慎重に検討し、適応患者の選択を行うこと。[17.1.1 参照]
- 5.10 十分な経験を有する病理医又は検査施設における検査により、RET遺伝子変異が確認された患者に投与すること。生殖細胞系列のRET遺伝子変異が陰性又は不明の場合は、承認された体外診断用医薬品又は医療機器 注1) を用いて検査を行うこと。
-
5.11 「17. 臨床成績」の項の内容を熟知し、本剤の有効性及び安全性を十分に理解した上で、本剤以外の治療の実施についても慎重に検討し、適応患者の選択を行うこと。[17.1.1 参照]注1) 承認された体外診断用医薬品又は医療機器に関する情報については、以下のウェブサイトから入手可能である:
7. 用法及び用量に関連する注意
- 7.1 他の抗悪性腫瘍剤との併用について、有効性及び安全性は確立していない。
-
7.2 本剤投与により副作用が発現した場合には、以下の基準を考慮して、休薬・減量・中止すること。
-
成人の場合 本剤の減量の目安 減量レベル
投与量
通常投与量
1回160mg 1日2回
1段階減量
1回120mg 1日2回
2段階減量
1回80mg 1日2回
3段階減量
1回40mg 1日2回
小児の場合 本剤の減量の目安 体表面積
減量レベル
投与量
1.2m2未満
通常投与量
1回80mg 1日2回
1段階減量
1回40mg/1回80mg 1日2回
(1日量120mg)2段階減量
1回40mg 1日2回
3段階減量 注2)
1回40mg 1日1回
1.2m2以上
1.6m2未満通常投与量
1回120mg 1日2回
1段階減量
1回80mg 1日2回
2段階減量
1回40mg/1回80mg 1日2回
(1日量120mg)3段階減量 注2)
1回40mg 1日1回
1.6m2以上
通常投与量
1回160mg 1日2回
1段階減量
1回120mg 1日2回
2段階減量
1回80mg 1日2回
3段階減量
1回40mg 1日2回
注2) 過敏症発現時のみ(過敏症以外で2段階減量において忍容性が得られない場合、投与中止)副作用に対する休薬、減量及び中止基準 副作用
程度 注3)
処置
グレード3又は4
グレード1以下に回復するまで休薬し、回復後は2段階減量して投与再開できる。
再開後に2週間以上再発しない場合には、1段階増量することができる。更に4週間以上再発しない場合には、もう1段階増量することができる。
減量した用量で投与中に再発した場合には、中止する。
QTc間隔>500msec
QTc間隔<470msecに回復するまで休薬し、回復後は1段階減量して投与再開できる。
2段階減量した用量で投与中に再発した場合には、中止する。
重篤な不整脈を疑う所見や症状が認められた場合
中止する。
グレード3又は4
回復するまで休薬し、回復後は1段階減量して投与再開できる。
- 過敏症(アナフィラキシー等の重篤な過敏症を除く)
- [11.1.3 参照]
グレード1~4
回復するまで休薬し、副腎皮質ステロイドの全身投与を考慮する。回復後は副腎皮質ステロイドを併用しながら3段階減量して投与再開できる。
再開後に7日以上再発しない場合には、1段階ずつ発現時の用量まで増量できる。増量後に7日以上再発しない場合には、副腎皮質ステロイドを漸減する。
グレード2
回復するまで休薬し、回復後は1段階減量して投与再開できる。
グレード3又は4
中止する。
グレード3又は4
回復するまで休薬し、回復後は1段階減量して投与再開できる。
注3) グレードはNCI-CTCAE ver. 4.03に準じる。
-
8. 重要な基本的注意
- 8.1 肝機能障害があらわれることがあるので、本剤の投与開始前及び投与期間中は定期的に肝機能検査を行い、患者の状態を十分に観察すること。[11.1.1 参照]
- 8.2 QT間隔延長があらわれることがあるので、本剤の投与開始前には患者のQTc間隔が470msec以下であることを確認するとともに血清電解質検査(カリウム、マグネシウム等)を行うこと。心電図及び血清電解質検査を投与開始後1週間時点及び投与開始後6ヵ月間は毎月1回行い、以降も必要に応じて行うこと。また、必要に応じて電解質補正を行うこと。[11.1.2 参照],[17.3.1 参照]
- 8.3 高血圧があらわれることがあるので、本剤の投与開始前に血圧が適切に管理されていることを確認すること。本剤投与中は定期的に血圧を測定すること。
- 8.4 間質性肺疾患があらわれることがあるので、本剤の投与にあたっては、初期症状(呼吸困難、咳嗽、発熱等)の確認及び胸部画像検査の実施等、患者の状態を十分に観察すること。また、患者に副作用について説明するとともに、間質性肺疾患の初期症状が発現した場合には、速やかに医療機関を受診するよう説明すること。[9.1.3 参照],[11.1.5 参照]
9. 特定の背景を有する患者に関する注意
9.1 合併症・既往歴等のある患者
-
9.1.1 QT間隔延長のおそれ又はその既往歴のある患者
QT間隔延長が発現するおそれがある。先天性/後天性QT延長症候群又はその他不整脈の要因になる病態を有する患者には慎重に投与すること。[11.1.2 参照],[17.3.1 参照]
-
9.1.2 高血圧症の患者
高血圧が悪化するおそれがある。[11.1.4 参照]
-
9.1.3 間質性肺疾患のある患者又はその既往歴のある患者
間質性肺疾患が発現又は増悪するおそれがある。[8.4 参照],[11.1.5 参照]
9.3 肝機能障害患者
-
9.3.1 重度の肝機能障害のある患者(Child-Pugh 分類C)
減量を考慮するとともに、患者の状態をより慎重に観察し、副作用の発現に十分注意すること。本剤の血中濃度が上昇し、副作用が増強されるおそれがある。[16.6.2 参照]
9.4 生殖能を有する者
- 9.4.1 妊娠する可能性のある女性には、本剤投与中及び最終投与後1ヵ月間において避妊する必要性及び適切な避妊法について説明すること。[9.5 参照]
- 9.4.2 男性には、本剤投与中及び最終投与後1週間においてバリア法(コンドーム)を用いて避妊する必要性について説明すること。[15.2.1 参照]
- 9.4.3 成長期にある若年男性又は男児に投与する場合には、造精機能の低下があらわれる可能性があることを考慮すること。幼若ラットにおいて、精巣の精上皮変性、精巣上体の精子枯渇、精子運動率低値、異常形態精子比率高値及び受胎能の低下が認められ、精巣及び精巣上体の所見に回復性は認められていない1) 。
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。ラットを用いた胚・胎児発生毒性試験において、臨床曝露量(AUC)と同程度の曝露量で胎児死亡及び奇形が認められている1) 。[9.4.1 参照]
9.6 授乳婦
授乳しないことが望ましい。乳汁移行に関するデータはないが、本剤はBCRPの基質であるため、乳汁移行の可能性がある。
10. 相互作用
10.2 併用注意(併用に注意すること)
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
|---|---|---|
|
これらの薬剤の副作用が増強されるおそれがあるので、患者の状態を慎重に観察し、副作用の発現に十分注意すること。 |
本剤がCYP2C8を阻害することにより、これらの薬剤の血中濃度が上昇する可能性がある。 |
|
これらの薬剤の副作用が増強されるおそれがあるので、患者の状態を慎重に観察し、副作用の発現に十分注意すること。 |
本剤がCYP3Aを阻害することにより、これらの薬剤の血中濃度が上昇する可能性がある。 |
|
本剤の副作用が増強されるおそれがあるので、これらの薬剤との併用は可能な限り避けること。やむを得ず併用する場合には、本剤の減量を考慮するとともに、患者の状態を慎重に観察し、副作用の発現に十分注意すること。 |
これらの薬剤がCYP3Aを阻害することにより、本剤の血中濃度が上昇する可能性がある。 |
|
本剤の有効性が減弱するおそれがあるので、これらの薬剤との併用は可能な限り避け、CYP3A誘導作用のない薬剤への代替を考慮すること。 |
これらの薬剤等がCYP3Aを誘導することにより、本剤の血中濃度が低下する可能性がある。 |
本剤の有効性が減弱するおそれがあるので、摂取しないよう注意すること。 |
これらの薬剤等がCYP3Aを誘導することにより、本剤の血中濃度が低下する可能性がある。 |
|
|
本剤の有効性が減弱するおそれがあるので、これらの薬剤との併用は可能な限り避けること。やむを得ず併用する場合には、本剤とともに食後に投与すること。 |
これらの薬剤による胃内pHの上昇により、本剤の吸収が低下し、本剤の血中濃度が低下する可能性がある。 |
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本剤の有効性が減弱するおそれがあるので、これらの薬剤との併用は可能な限り避けること。やむを得ず併用する場合には、本剤と服用時間をずらすこと(ラニチジンを本剤投与10時間前及び2時間後に投与したときの本剤の血中濃度への影響は限定的であった)。 |
これらの薬剤による胃内pHの上昇により、本剤の吸収が低下し、本剤の血中濃度が低下する可能性がある。 |
本剤の有効性が減弱するおそれがあるので、これらの薬剤との併用は可能な限り避けること。やむを得ず併用する場合には、本剤と服用時間をずらすこと(制酸剤を本剤投与2時間前又は2時間後に投与したときの本剤の血中濃度への影響は限定的であった)。 |
これらの薬剤による胃内pHの上昇により、本剤の吸収が低下し、本剤の血中濃度が低下する可能性がある。 |
11. 副作用
11.1 重大な副作用
- 11.1.1 肝機能障害(36.4%)
- 11.1.2 QT間隔延長(13.9%)
-
11.1.3 過敏症(5.1%)
発疹、発熱等の症状を伴う遅発性の過敏症があらわれることがある。[7.2 参照]
- 11.1.4 高血圧(30.0%)
- 11.1.5 間質性肺疾患(0.7%)
11.2 その他の副作用
20%以上 |
5~20%未満 |
5%未満 |
頻度不明 |
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|---|---|---|---|---|
*消化器 |
口内乾燥(34.2%)、下痢 |
便秘、悪心、口内炎、腹痛 |
嘔吐 |
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一般・全身 |
疲労 |
浮腫、発熱 |
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呼吸器 |
鼻出血、肺炎 |
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*感染症 |
尿路感染 |
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内分泌 |
甲状腺機能低下症 |
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代謝・栄養 |
食欲減退 |
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精神神経系 |
頭痛 |
浮動性めまい |
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皮膚 |
発疹 |
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*生殖器 |
勃起不全 |
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血液 |
血小板減少、白血球減少、好中球減少 |
リンパ球減少、貧血 |
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*臨床検査値 |
血中クレアチニン |
低マグネシウム血症、低カリウム血症、低カルシウム血症、低アルブミン血症 |
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**その他 |
乳び胸、乳び腹水 |
15. その他の注意
15.2 非臨床試験に基づく情報
- 15.2.1 セルペルカチニブは、ラット小核試験において、臨床用量160mg1日2回で得られるCmaxの5.2倍に相当する用量で遺伝毒性が陽性であった1) 。[9.4.2 参照]
- 15.2.2 動物試験(成長板が閉鎖していない幼若ラット、若齢ラット及び若齢ミニブタ)において、本剤の反復投与により骨端成長板の異常(骨端軟骨の肥大、過形成及び異形成)が、ヒトに160mg1日2回の用量で投与したときの臨床曝露量よりも低い曝露量で認められている。また、幼若ラットにおいて、骨端成長板の変化に関連して、骨密度及び大腿骨長の低値が、ヒトに160mg1日2回の用量で投与したときの臨床曝露量のそれぞれ0.8倍及び1.9倍で認められている1) 。[9.7.1 参照]
- 15.2.3 *ラットを用いた2年間がん原性試験において、ヒトに160mg1日2回の用量で投与したときの臨床曝露量に相当する用量で雌に腟腫瘍が認められている2) 。

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