薬効分類名抗悪性腫瘍剤
一般的名称カバジタキセル アセトン付加物製剤
ジェブタナ点滴静注60mg
じぇぶたなてんてきじょうちゅう
JEVTANA for I.V. Infusion
製造販売元/サノフィ株式会社
重大な副作用
その他の副作用
併用注意
- CYP3Aを強く阻害する薬剤
- [16.6.1 参照]
本剤の血中濃度が上昇し、副作用が強くあらわれるおそれがあるので、併用は避け、代替の治療薬への変更を考慮することが望ましい。併用が必要な場合は副作用の発現に十分注意し、本剤の減量を考慮するとともに、患者の状態を慎重に観察すること。
これら薬剤の強いCYP3A阻害作用により、本剤の代謝が阻害されると考えられる。
- CYP3Aを強く誘導する薬剤
- [16.6.2 参照]
本剤の血中濃度が低下し、本剤の効果が減弱するおそれがあるので、併用は避け、代替の治療薬への変更を考慮することが望ましい。
これら薬剤の強いCYP3A誘導作用により、本剤の代謝が促進されると考えられる。
3. 組成・性状
3.1 組成
ジェブタナ点滴静注60mg
4. 効能又は効果
前立腺癌
6. 用法及び用量
プレドニゾロンとの併用において、通常、成人に1日1回、カバジタキセルとして25mg/m2(体表面積)を1時間かけて3週間間隔で点滴静注する。なお、患者の状態により適宜減量すること。
7. 用法及び用量に関連する注意
- 7.1 プレドニゾロンの投与に際しては、「17.臨床成績」の内容を熟知し、投与すること。
- 7.2 本剤投与時にあらわれることがある過敏反応を軽減させるために、本剤投与の30分前までに、抗ヒスタミン剤、副腎皮質ホルモン剤、H2受容体拮抗剤等の前投与を行うこと。[8.2 参照]
- 7.3 他の抗悪性腫瘍剤との併用における有効性及び安全性は確立していない。
-
7.4 本剤投与により副作用が発現した場合には、以下の基準を参考に、本剤を減量又は休薬すること。減量後もこれらの副作用があらわれる場合は投与中止を考慮すること。
本剤の減量・休薬・中止基準 副作用
(GradeはNCI-CTCAEによる)処置
適切な治療にも関わらず持続するGrade3以上の好中球減少症(1週間以上)[8.1 参照],[11.1.1 参照]
好中球数が1,500/mm3を超えるまで休薬し、その後、用量を20mg/m2に減量して投与を再開する。
発熱性好中球減少症又は好中球減少性感染[8.1 参照],[11.1.1 参照],[11.1.5 参照]
症状が回復又は改善し、好中球数が1,500/mm3を超えるまで休薬し、その後、用量を20mg/m2に減量して投与を再開する。
Grade3以上の下痢、又は水分・電解質補給等の適切な治療にも関わらず持続する下痢[11.1.4 参照]
症状が回復又は改善するまで休薬し、その後、用量を20mg/m2に減量して投与を再開する。
Grade3以上の末梢性ニューロパチー[11.1.9 参照]
投与を中止する。
Grade2の末梢性ニューロパチー[11.1.9 参照]
用量を20mg/m2に減量する。
8. 重要な基本的注意
- 8.1 重篤な骨髄抑制が高頻度にあらわれるので、下記の点に留意すること。[1 参照],[7.4 参照],[9.1.1 参照],[9.8 参照],[11.1.1 参照]
- 8.2 本剤投与により、全身の発疹や紅斑、血圧低下、気管支痙攣等を含む重篤な過敏反応があらわれることがある。特に本剤の初回及び2回目の投与中は患者の状態を注意深く観察すること。過敏反応は本剤投与開始から数分以内に起こることがあるので、本剤投与開始後1時間は頻回にバイタルサイン(血圧、脈拍、心電図等)のモニタリングを行うなど、患者の状態を十分に観察すること。重篤な過敏反応があらわれた場合は、直ちに本剤投与を中止し適切な処置を行うこと。本剤投与により重篤な過敏反応を起こした患者には再投与しないこと。[7.2 参照]
- 8.3 重篤な腎障害があらわれることがあるので、本剤投与中は定期的に腎機能検査を行うこと。[11.1.2 参照]
- 8.4 不整脈があらわれることがあるので、本剤投与中は十二誘導心電図検査の実施等、観察を十分に行うこと。[11.1.6 参照]
- 8.5 肝不全、肝機能障害があらわれることがあるので、本剤投与中は肝機能検査の実施等、観察を十分に行うこと。[11.1.10 参照]
9. 特定の背景を有する患者に関する注意
9.1 合併症・既往歴等のある患者
-
9.1.1 骨髄抑制のある患者
骨髄抑制が増悪し、重症感染症等を併発するおそれがある。[1 参照],[8.1 参照],[11.1.1 参照]
-
9.1.2 以下の発熱性好中球減少症のリスク因子を有する患者
特にG-CSF製剤の予防投与(一次予防)を考慮すること。重篤な骨髄抑制が高頻度にあらわれるおそれがある。
-
9.1.3 間質性肺疾患又はその既往歴のある患者
症状を増悪させるおそれがある。[11.1.16 参照]
-
9.1.4 浮腫のある患者
浮腫を増悪させるおそれがある。[11.1.14 参照]
-
9.1.5 アルコールに過敏な患者
本剤を投与する場合には問診により適切かどうか判断すること。本剤の添付溶解液はエタノールを含有するため、アルコールの中枢神経系への影響が強くあらわれるおそれがある。
9.3 肝機能障害患者
投与しないこと。本剤の血中濃度が上昇するおそれがある。肝機能障害を有する患者に本剤を投与した場合、好中球減少症、敗血症等による死亡例を含む重篤な副作用の発現や副作用の増悪が認められている。[1 参照],[2.4 参照],[17.1.2 参照]
9.4 生殖能を有する者
生殖可能な年齢の患者に投与する必要がある場合には性腺に対する影響を考慮すること。動物実験(マウス、ラット、イヌ)において精巣毒性が認められている。
9.7 小児等
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
9.8 高齢者
副作用の発現に注意すること。海外第3相臨床試験において、65歳以上の患者では、それ以外の患者に比べ疲労、好中球減少症、無力症、発熱、浮動性めまい、尿路感染、脱水等の副作用が、またGrade3以上では好中球減少症及び発熱性好中球減少症等の副作用が多く認められた。国内第1相臨床試験において、65歳以上の患者では、それ以外の患者に比べ末梢性浮腫、嘔吐、腹部膨満等の副作用が、またGrade3以上では悪心、発熱性好中球減少症、血小板減少症、食欲減退等の副作用が多く認められた。[8.1 参照],[11.1.1 参照]
10. 相互作用
- 本剤は主にCYP3Aで代謝される。[16.7.1 参照]
10.2 併用注意(併用に注意すること)
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
|---|---|---|
|
本剤の血中濃度が上昇し、副作用が強くあらわれるおそれがあるので、併用は避け、代替の治療薬への変更を考慮することが望ましい。併用が必要な場合は副作用の発現に十分注意し、本剤の減量を考慮するとともに、患者の状態を慎重に観察すること。 |
これら薬剤の強いCYP3A阻害作用により、本剤の代謝が阻害されると考えられる。 |
|
本剤の血中濃度が低下し、本剤の効果が減弱するおそれがあるので、併用は避け、代替の治療薬への変更を考慮することが望ましい。 |
これら薬剤の強いCYP3A誘導作用により、本剤の代謝が促進されると考えられる。 |
11. 副作用
11.1 重大な副作用
-
11.1.1 骨髄抑制
好中球減少症(30.1%)、発熱性好中球減少症(12.5%)、貧血(10.6%)、白血球減少症(7.0%)、リンパ球減少症(0.2%)、血小板減少症(5.5%)等の骨髄抑制があらわれ、その結果、好中球減少性敗血症(0.7%)、敗血症性ショック(0.7%)等を併発する例も報告されている。発熱性好中球減少症が発現した場合は、適切な抗生剤の使用について、最新のガイドライン等を参考にすること。特に、体表面積の小さい患者及び高齢者では、好中球減少症、発熱性好中球減少症等の骨髄抑制の発現頻度が高かったとの報告がある。[7.4 参照],[8.1 参照],[9.1.1 参照],[9.8 参照]
-
11.1.2 腎不全(1.0%)
腎不全等の重篤な腎障害があらわれることがある。[8.3 参照]
-
11.1.3 消化管出血(1.0%)、消化管穿孔(頻度不明)、イレウス(0.2%)、重篤な腸炎(0.5%
注6)
)
消化管出血、消化管穿孔、イレウス、重篤な腸炎等があらわれることがある。
-
11.1.4 重篤な下痢(5.1%
注6)
)
電解質異常、脱水等の異常が認められた場合には、減量、休薬又は投与を中止する等、適切な処置を行うこと。[7.4 参照]
-
11.1.5 感染症(16.1%)
敗血症、肺炎等の感染症があらわれることがある。感染症が発症又は増悪した場合には、直ちに抗生剤の投与等の適切な処置を行うこと。[7.4 参照]
- 11.1.6 不整脈(1.0%)
- 11.1.7 心不全(頻度不明)
- 11.1.8 アナフィラキシーショック(頻度不明)
- 11.1.9 末梢神経障害(13.3%)
- 11.1.10 肝不全(頻度不明)、肝機能障害(頻度不明)
-
11.1.11 播種性血管内凝固症候群(DIC)(頻度不明)
血小板数、血清FDP値、血漿フィブリノゲン濃度等の血液検査に異常が認められた場合には投与を中止する等、適切な処置を行うこと。
- 11.1.12 急性膵炎(頻度不明)
- 11.1.13 皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)(頻度不明)
- 11.1.14 心タンポナーデ(頻度不明)、浮腫(3.9%)、体液貯留(頻度不明)
- 11.1.15 心筋梗塞(頻度不明)、静脈血栓塞栓症(1.2%)
-
11.1.16 間質性肺疾患
肺臓炎(頻度不明)、急性呼吸窮迫症候群(頻度不明)等があらわれることがある。[9.1.3 参照]
- 11.1.17 抗利尿ホルモン不適合分泌症候群(SIADH)(頻度不明)
- 11.1.18 重篤な口内炎等の粘膜炎(頻度不明)
- 11.1.19 血管炎(頻度不明)
11.2 その他の副作用
20%以上 |
5~20%未満 |
1~5%未満 |
1%未満 |
頻度不明 |
|
|---|---|---|---|---|---|
免疫系 |
過敏症 |
||||
代謝・栄養系 |
食欲減退 |
脱水 |
|||
精神系 |
不眠症 |
||||
神経系 |
味覚異常 |
浮動性めまい、錯感覚、頭痛、嗜眠、感覚鈍麻 |
|||
眼 |
流涙増加 |
||||
血管 |
低血圧、潮紅、起立性低血圧 |
高血圧、ほてり |
|||
呼吸器 |
呼吸困難、咳嗽 |
口腔咽頭痛 |
|||
消化器 |
悪心 |
嘔吐、便秘 |
腹痛、消化不良、上腹部痛、口内炎、胃食道逆流性疾患、口内乾燥、腹部膨満、歯周病 |
痔核、口腔内痛 |
|
皮膚 |
脱毛症 |
皮膚乾燥、爪の障害、発疹、紅斑 |
|||
筋骨格系 |
筋痙縮、四肢痛、筋力低下、関節痛、筋肉痛 |
筋骨格痛、背部痛 |
|||
腎臓・泌尿器 |
血尿、排尿困難 |
尿失禁、出血性膀胱炎、水腎症、尿閉 |
|||
全身 |
疲労 |
無力症 |
粘膜の炎症、発熱、倦怠感、インフルエンザ様疾患 |
疼痛 |
|
臨床検査 |
体重減少、AST上昇、ALT上昇 |
ヘモグロビン減少、トランスアミナーゼ上昇、体重増加、γ-GTP上昇、血中ビリルビン増加 |
|||
その他 |
Radiation Recall現象 |
14. 適用上の注意
14.1 薬剤調製時の注意
14.2 調製方法
- 14.2.1 本剤は投与前に2段階の希釈を無菌的に行う必要がある。必ず巻末に示す「調製方法」に従い調製を行うこと。ジェブタナ点滴静注60mg及び添付溶解液バイアルは調製時の損失を考慮に入れ過量充填されている。本剤全量に対し添付溶解液全量を使用して溶解することで、カバジタキセル濃度10mg/mLのプレミックス液(希釈の1段階目)を調製することができる。[3.1 参照]
- 14.2.2 本剤の投与時には、添付溶解液全量に溶解して10mg/mLの濃度とした後、最終濃度が0.10~0.26mg/mLとなるよう必要量を注射筒で抜き取り、直ちに生理食塩液又は5%ブドウ糖液と混和し、1時間かけて点滴静注すること。
- 14.2.3 輸液と混和した後は速やかに使用すること。やむをえず保存する場合は、室温で8時間、冷蔵保存で48時間(いずれも点滴に要する1時間を含む)以内に使用すること。
- 14.2.4 他剤との混注を行わないこと。
15. その他の注意
15.2 非臨床試験に基づく情報
- 15.2.1 ラットにおける10サイクル反復投与毒性試験において、カバジタキセル10~20mg/kg投与群(AUCに基づく臨床曝露量の約6倍)で、軽微から軽度の水晶体嚢下の水晶体線維膨化及び変性が認められた。この変化は8週間の休薬後においても完全には回復しなかった。なお、5mg/kgの用量(AUCに基づく臨床曝露量の約2.5~3倍)では水晶体の病理組織学的所見はみられなかった1) 。
- 15.2.2 カバジタキセルのヒトリンパ球を用いたin vitro染色体異常試験で、倍数体細胞数の増加がみられたが染色体の構造異常はみられなかった。また、in vivoラット骨髄小核試験で0.5mg/kg以上の用量で有小核細胞の増加がみられた2) 。
- 15.2.3 マウスにカバジタキセルを単回静脈内投与した試験において、脳のニューロン壊死あるいは空胞化、並びに頸髄の軸索腫脹及び変性が認められた。マウスに1分間又は1時間かけて単回静脈内投与したときの中枢神経毒性に関する最小の無影響量は10mg/kg(動物の曝露量はAUCの比較で臨床曝露量の約7倍)であった3) 。
3. 組成・性状
3.1 組成
ジェブタナ点滴静注60mg
4. 効能又は効果
前立腺癌
6. 用法及び用量
プレドニゾロンとの併用において、通常、成人に1日1回、カバジタキセルとして25mg/m2(体表面積)を1時間かけて3週間間隔で点滴静注する。なお、患者の状態により適宜減量すること。
7. 用法及び用量に関連する注意
- 7.1 プレドニゾロンの投与に際しては、「17.臨床成績」の内容を熟知し、投与すること。
- 7.2 本剤投与時にあらわれることがある過敏反応を軽減させるために、本剤投与の30分前までに、抗ヒスタミン剤、副腎皮質ホルモン剤、H2受容体拮抗剤等の前投与を行うこと。[8.2 参照]
- 7.3 他の抗悪性腫瘍剤との併用における有効性及び安全性は確立していない。
-
7.4 本剤投与により副作用が発現した場合には、以下の基準を参考に、本剤を減量又は休薬すること。減量後もこれらの副作用があらわれる場合は投与中止を考慮すること。
本剤の減量・休薬・中止基準 副作用
(GradeはNCI-CTCAEによる)処置
適切な治療にも関わらず持続するGrade3以上の好中球減少症(1週間以上)[8.1 参照],[11.1.1 参照]
好中球数が1,500/mm3を超えるまで休薬し、その後、用量を20mg/m2に減量して投与を再開する。
発熱性好中球減少症又は好中球減少性感染[8.1 参照],[11.1.1 参照],[11.1.5 参照]
症状が回復又は改善し、好中球数が1,500/mm3を超えるまで休薬し、その後、用量を20mg/m2に減量して投与を再開する。
Grade3以上の下痢、又は水分・電解質補給等の適切な治療にも関わらず持続する下痢[11.1.4 参照]
症状が回復又は改善するまで休薬し、その後、用量を20mg/m2に減量して投与を再開する。
Grade3以上の末梢性ニューロパチー[11.1.9 参照]
投与を中止する。
Grade2の末梢性ニューロパチー[11.1.9 参照]
用量を20mg/m2に減量する。
8. 重要な基本的注意
- 8.1 重篤な骨髄抑制が高頻度にあらわれるので、下記の点に留意すること。[1 参照],[7.4 参照],[9.1.1 参照],[9.8 参照],[11.1.1 参照]
- 8.2 本剤投与により、全身の発疹や紅斑、血圧低下、気管支痙攣等を含む重篤な過敏反応があらわれることがある。特に本剤の初回及び2回目の投与中は患者の状態を注意深く観察すること。過敏反応は本剤投与開始から数分以内に起こることがあるので、本剤投与開始後1時間は頻回にバイタルサイン(血圧、脈拍、心電図等)のモニタリングを行うなど、患者の状態を十分に観察すること。重篤な過敏反応があらわれた場合は、直ちに本剤投与を中止し適切な処置を行うこと。本剤投与により重篤な過敏反応を起こした患者には再投与しないこと。[7.2 参照]
- 8.3 重篤な腎障害があらわれることがあるので、本剤投与中は定期的に腎機能検査を行うこと。[11.1.2 参照]
- 8.4 不整脈があらわれることがあるので、本剤投与中は十二誘導心電図検査の実施等、観察を十分に行うこと。[11.1.6 参照]
- 8.5 肝不全、肝機能障害があらわれることがあるので、本剤投与中は肝機能検査の実施等、観察を十分に行うこと。[11.1.10 参照]
9. 特定の背景を有する患者に関する注意
9.1 合併症・既往歴等のある患者
-
9.1.1 骨髄抑制のある患者
骨髄抑制が増悪し、重症感染症等を併発するおそれがある。[1 参照],[8.1 参照],[11.1.1 参照]
-
9.1.2 以下の発熱性好中球減少症のリスク因子を有する患者
特にG-CSF製剤の予防投与(一次予防)を考慮すること。重篤な骨髄抑制が高頻度にあらわれるおそれがある。
-
9.1.3 間質性肺疾患又はその既往歴のある患者
症状を増悪させるおそれがある。[11.1.16 参照]
-
9.1.4 浮腫のある患者
浮腫を増悪させるおそれがある。[11.1.14 参照]
-
9.1.5 アルコールに過敏な患者
本剤を投与する場合には問診により適切かどうか判断すること。本剤の添付溶解液はエタノールを含有するため、アルコールの中枢神経系への影響が強くあらわれるおそれがある。
9.3 肝機能障害患者
投与しないこと。本剤の血中濃度が上昇するおそれがある。肝機能障害を有する患者に本剤を投与した場合、好中球減少症、敗血症等による死亡例を含む重篤な副作用の発現や副作用の増悪が認められている。[1 参照],[2.4 参照],[17.1.2 参照]
9.4 生殖能を有する者
生殖可能な年齢の患者に投与する必要がある場合には性腺に対する影響を考慮すること。動物実験(マウス、ラット、イヌ)において精巣毒性が認められている。
9.7 小児等
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
9.8 高齢者
副作用の発現に注意すること。海外第3相臨床試験において、65歳以上の患者では、それ以外の患者に比べ疲労、好中球減少症、無力症、発熱、浮動性めまい、尿路感染、脱水等の副作用が、またGrade3以上では好中球減少症及び発熱性好中球減少症等の副作用が多く認められた。国内第1相臨床試験において、65歳以上の患者では、それ以外の患者に比べ末梢性浮腫、嘔吐、腹部膨満等の副作用が、またGrade3以上では悪心、発熱性好中球減少症、血小板減少症、食欲減退等の副作用が多く認められた。[8.1 参照],[11.1.1 参照]
10. 相互作用
- 本剤は主にCYP3Aで代謝される。[16.7.1 参照]
10.2 併用注意(併用に注意すること)
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
|---|---|---|
|
本剤の血中濃度が上昇し、副作用が強くあらわれるおそれがあるので、併用は避け、代替の治療薬への変更を考慮することが望ましい。併用が必要な場合は副作用の発現に十分注意し、本剤の減量を考慮するとともに、患者の状態を慎重に観察すること。 |
これら薬剤の強いCYP3A阻害作用により、本剤の代謝が阻害されると考えられる。 |
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本剤の血中濃度が低下し、本剤の効果が減弱するおそれがあるので、併用は避け、代替の治療薬への変更を考慮することが望ましい。 |
これら薬剤の強いCYP3A誘導作用により、本剤の代謝が促進されると考えられる。 |
11. 副作用
11.1 重大な副作用
-
11.1.1 骨髄抑制
好中球減少症(30.1%)、発熱性好中球減少症(12.5%)、貧血(10.6%)、白血球減少症(7.0%)、リンパ球減少症(0.2%)、血小板減少症(5.5%)等の骨髄抑制があらわれ、その結果、好中球減少性敗血症(0.7%)、敗血症性ショック(0.7%)等を併発する例も報告されている。発熱性好中球減少症が発現した場合は、適切な抗生剤の使用について、最新のガイドライン等を参考にすること。特に、体表面積の小さい患者及び高齢者では、好中球減少症、発熱性好中球減少症等の骨髄抑制の発現頻度が高かったとの報告がある。[7.4 参照],[8.1 参照],[9.1.1 参照],[9.8 参照]
-
11.1.2 腎不全(1.0%)
腎不全等の重篤な腎障害があらわれることがある。[8.3 参照]
-
11.1.3 消化管出血(1.0%)、消化管穿孔(頻度不明)、イレウス(0.2%)、重篤な腸炎(0.5%
注6)
)
消化管出血、消化管穿孔、イレウス、重篤な腸炎等があらわれることがある。
-
11.1.4 重篤な下痢(5.1%
注6)
)
電解質異常、脱水等の異常が認められた場合には、減量、休薬又は投与を中止する等、適切な処置を行うこと。[7.4 参照]
-
11.1.5 感染症(16.1%)
敗血症、肺炎等の感染症があらわれることがある。感染症が発症又は増悪した場合には、直ちに抗生剤の投与等の適切な処置を行うこと。[7.4 参照]
- 11.1.6 不整脈(1.0%)
- 11.1.7 心不全(頻度不明)
- 11.1.8 アナフィラキシーショック(頻度不明)
- 11.1.9 末梢神経障害(13.3%)
- 11.1.10 肝不全(頻度不明)、肝機能障害(頻度不明)
-
11.1.11 播種性血管内凝固症候群(DIC)(頻度不明)
血小板数、血清FDP値、血漿フィブリノゲン濃度等の血液検査に異常が認められた場合には投与を中止する等、適切な処置を行うこと。
- 11.1.12 急性膵炎(頻度不明)
- 11.1.13 皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)(頻度不明)
- 11.1.14 心タンポナーデ(頻度不明)、浮腫(3.9%)、体液貯留(頻度不明)
- 11.1.15 心筋梗塞(頻度不明)、静脈血栓塞栓症(1.2%)
-
11.1.16 間質性肺疾患
肺臓炎(頻度不明)、急性呼吸窮迫症候群(頻度不明)等があらわれることがある。[9.1.3 参照]
- 11.1.17 抗利尿ホルモン不適合分泌症候群(SIADH)(頻度不明)
- 11.1.18 重篤な口内炎等の粘膜炎(頻度不明)
- 11.1.19 血管炎(頻度不明)
11.2 その他の副作用
20%以上 |
5~20%未満 |
1~5%未満 |
1%未満 |
頻度不明 |
|
|---|---|---|---|---|---|
免疫系 |
過敏症 |
||||
代謝・栄養系 |
食欲減退 |
脱水 |
|||
精神系 |
不眠症 |
||||
神経系 |
味覚異常 |
浮動性めまい、錯感覚、頭痛、嗜眠、感覚鈍麻 |
|||
眼 |
流涙増加 |
||||
血管 |
低血圧、潮紅、起立性低血圧 |
高血圧、ほてり |
|||
呼吸器 |
呼吸困難、咳嗽 |
口腔咽頭痛 |
|||
消化器 |
悪心 |
嘔吐、便秘 |
腹痛、消化不良、上腹部痛、口内炎、胃食道逆流性疾患、口内乾燥、腹部膨満、歯周病 |
痔核、口腔内痛 |
|
皮膚 |
脱毛症 |
皮膚乾燥、爪の障害、発疹、紅斑 |
|||
筋骨格系 |
筋痙縮、四肢痛、筋力低下、関節痛、筋肉痛 |
筋骨格痛、背部痛 |
|||
腎臓・泌尿器 |
血尿、排尿困難 |
尿失禁、出血性膀胱炎、水腎症、尿閉 |
|||
全身 |
疲労 |
無力症 |
粘膜の炎症、発熱、倦怠感、インフルエンザ様疾患 |
疼痛 |
|
臨床検査 |
体重減少、AST上昇、ALT上昇 |
ヘモグロビン減少、トランスアミナーゼ上昇、体重増加、γ-GTP上昇、血中ビリルビン増加 |
|||
その他 |
Radiation Recall現象 |
14. 適用上の注意
14.1 薬剤調製時の注意
14.2 調製方法
- 14.2.1 本剤は投与前に2段階の希釈を無菌的に行う必要がある。必ず巻末に示す「調製方法」に従い調製を行うこと。ジェブタナ点滴静注60mg及び添付溶解液バイアルは調製時の損失を考慮に入れ過量充填されている。本剤全量に対し添付溶解液全量を使用して溶解することで、カバジタキセル濃度10mg/mLのプレミックス液(希釈の1段階目)を調製することができる。[3.1 参照]
- 14.2.2 本剤の投与時には、添付溶解液全量に溶解して10mg/mLの濃度とした後、最終濃度が0.10~0.26mg/mLとなるよう必要量を注射筒で抜き取り、直ちに生理食塩液又は5%ブドウ糖液と混和し、1時間かけて点滴静注すること。
- 14.2.3 輸液と混和した後は速やかに使用すること。やむをえず保存する場合は、室温で8時間、冷蔵保存で48時間(いずれも点滴に要する1時間を含む)以内に使用すること。
- 14.2.4 他剤との混注を行わないこと。
15. その他の注意
15.2 非臨床試験に基づく情報
- 15.2.1 ラットにおける10サイクル反復投与毒性試験において、カバジタキセル10~20mg/kg投与群(AUCに基づく臨床曝露量の約6倍)で、軽微から軽度の水晶体嚢下の水晶体線維膨化及び変性が認められた。この変化は8週間の休薬後においても完全には回復しなかった。なお、5mg/kgの用量(AUCに基づく臨床曝露量の約2.5~3倍)では水晶体の病理組織学的所見はみられなかった1) 。
- 15.2.2 カバジタキセルのヒトリンパ球を用いたin vitro染色体異常試験で、倍数体細胞数の増加がみられたが染色体の構造異常はみられなかった。また、in vivoラット骨髄小核試験で0.5mg/kg以上の用量で有小核細胞の増加がみられた2) 。
- 15.2.3 マウスにカバジタキセルを単回静脈内投与した試験において、脳のニューロン壊死あるいは空胞化、並びに頸髄の軸索腫脹及び変性が認められた。マウスに1分間又は1時間かけて単回静脈内投与したときの中枢神経毒性に関する最小の無影響量は10mg/kg(動物の曝露量はAUCの比較で臨床曝露量の約7倍)であった3) 。