薬効分類名抗悪性腫瘍剤
抗腫瘍性抗生物質結合抗CD33モノクローナル抗体
一般的名称ゲムツズマブオゾガマイシン(遺伝子組換え)
マイロターグ点滴静注用5mg
まいろたーぐてんてきじょうちゅうよう5mg
MYLOTARG Injection 5mg
製造販売元/ファイザー株式会社
重大な副作用
その他の副作用
併用注意
副腎皮質ホルモン
- メチルプレドニゾロン等
マクロライド系抗生物質
- ジョサマイシンプロピオン酸エステル等
ケトライド系抗生物質
- テリスロマイシン
ストレプトグラミン系抗生物質
- キヌプリスチン・ダルホプリスチン
抗真菌剤
- イトラコナゾール等
臨床症状については不明である。
本剤はCYP3A4により代謝される可能性が示唆されているため、これらの薬剤が本剤の代謝に影響を及ぼす可能性がある。
1. 警告
- 1.1 臨床試験において本剤に関連したと考えられる死亡例が認められている。本剤の投与は、白血病患者のモニタリングと治療に対応できる十分な設備の整った医療施設及び急性白血病の治療に十分な経験をもつ医師のもとで行うこと。「2.禁忌」、「8.重要な基本的注意」及び「9.特定の背景を有する患者に関する注意」を慎重に考慮し、治療が適切と判断された患者にのみ本剤を投与すること。
- 1.2 他の抗悪性腫瘍剤との併用下で本剤を使用した場合の安全性は確立していない。本剤は他の抗悪性腫瘍剤と併用しないこと。[15.1 参照]
- 1.3 本剤の使用にあたっては、患者又はその家族に有効性及び危険性を十分に説明し、同意を得てから投与を開始すること。
- 1.4 本剤を投与したすべての患者に重篤な骨髄抑制があらわれることがあり、その結果、致命的な感染症及び出血等が惹起されることがあるので、本剤の使用にあたっては、感染症及び出血等に十分に注意すること。また、臨床試験において血小板数の回復が比較的遅延することが認められているので、特に注意すること。[8.2 参照],[8.3 参照],[8.4 参照],[9.1.1 参照],[11.1.3 参照],[11.1.4 参照],[11.1.5 参照]
- 1.5 本剤の投与により、重篤な過敏症(アナフィラキシーを含む)のほか、重症肺障害を含むinfusion reactionがあらわれることがあり、致命的な過敏症及び肺障害も報告されている。ほとんどのinfusion reactionの症状は本剤投与開始後24時間以内に発現している。本剤は、緊急時に十分な対応のできる準備をした上で投与を開始すること。本剤投与中及び投与終了後4時間はバイタルサインをモニターすること。その後も必要に応じ、患者の状態を十分に観察し、適切な処置を行うこと。呼吸困難、臨床的に重大な低血圧、アナフィラキシー、肺水腫又は急性呼吸窮迫症候群があらわれた場合は直ちに投与を中止し、適切な処置を行い、症状が回復するまで患者の状態を十分に観察すること。末梢血芽球数の多い患者は肺障害及び腫瘍崩壊症候群を発症するリスクが高いと考えられるため、本剤投与前に末梢血白血球数を30,000/μL未満に抑えるよう、白血球除去を考慮すること。[2 参照],[7.1 参照],[8.1 参照],[9.1.3 参照],[11.1.1 参照],[11.1.2 参照],[11.1.11 参照]
- 1.6 本剤の投与により重篤な静脈閉塞性肝疾患(VOD)を含む肝障害が報告されている。造血幹細胞移植(HSCT)の施行前又は施行後に本剤を投与する患者及び肝障害のある患者は、VODを発症するリスクが高く、肝不全及びVODによる死亡例が報告されているため、VODを含む肝障害の症状に対して患者を注意深く観察すること。[5.1 参照],[8.5 参照],[9.1.4 参照],[9.3 参照],[11.1.8 参照]
2. 禁忌(次の患者には投与しないこと)
本剤の成分に対し重篤な過敏症の既往歴のある患者[1.5 参照]
4. 効能又は効果
再発又は難治性のCD33陽性の急性骨髄性白血病
5. 効能又は効果に関連する注意
-
5.1 本剤の使用にあたっては本剤の使用の必要性を慎重に検討すること。また、本剤の使用は他の再寛解導入療法の適応がない以下のいずれかの患者を対象とすること。
- 再寛解導入療法(シタラビン大量療法等)に不応あるいは抵抗性があると予測される難治性の患者
- 高齢者(60歳以上の初回再発患者)
- 再発を2回以上繰り返す患者
- 同種造血幹細胞移植後の再発患者[1.6 参照]
- 急性前骨髄球性白血病患者で、再寛解導入療法(トレチノイン療法等)に不応あるいは抵抗性があると予測される患者
- 5.2 以下の患者群に対して、本剤の有効性及び安全性は確立していない。
- 5.3 本剤の使用にあたっては、フローサイトメトリー検査により患者の白血病細胞がCD33陽性であることを確認すること。
6. 用法及び用量
通常成人には、ゲムツズマブオゾガマイシン1回量9mg/m2(たん白質量として表記)を2時間かけて点滴静脈内投与する。投与回数は、少なくとも14日間の投与間隔をおいて、2回とする。
7. 用法及び用量に関連する注意
- 7.1 本剤投与時にあらわれることがあるinfusion reactionを軽減させるために、本剤投与の1時間前に抗ヒスタミン剤(ジフェンヒドラミン等)及び解熱鎮痛剤(アセトアミノフェン等)の前投与を行い、その後も必要に応じ解熱鎮痛剤(アセトアミノフェン等)の追加投与を考慮する。さらに、本剤投与前に副腎皮質ホルモン剤(メチルプレドニゾロン等)を投与するとinfusion reactionが軽減されることがある。なお、本剤は前投与を実施しない場合の安全性は確立していない。[1.5 参照],[8.1 参照],[11.1.1 参照]
- 7.2 高尿酸血症を予防するため、必ず適切な処置(水分補給又はアロプリノール投与等)を行うこと。
- 7.3 本剤は3回以上投与した場合の有効性・安全性は確立していない。
8. 重要な基本的注意
- 8.1 重篤な過敏症(アナフィラキシーを含む)のほか、重症肺障害を含むinfusion reactionがあらわれることがあるため、本剤は、緊急時に十分な対応のできる準備をした上で投与を開始すること。本剤投与中及び投与終了後4時間はバイタルサインをモニターすること。その後も必要に応じ、患者の状態を十分に観察し、適切な処置を行うこと。[1.5 参照],[7.1 参照],[9.1.2 参照],[9.1.3 参照],[11.1.1 参照],[11.1.2 参照],[11.1.11 参照]
- 8.2 本剤を投与したすべての患者に重篤な骨髄抑制があらわれることがあり、特に血小板数の回復が比較的遅延することが認められているので、頻回に臨床検査(血液検査)を行うなど患者の状態を十分に観察すること。なお、本剤の使用にあたっては、無菌状態に近い状況下(無菌室、簡易無菌室等)で施行するなど、十分に考慮すること。[1.4 参照],[9.1.1 参照],[11.1.3 参照]
- 8.3 感染症があらわれることがあるので、定期的に血液検査を行うなど観察を十分に行うこと。[1.4 参照],[9.1.1 参照],[11.1.4 参照]
- 8.4 出血があらわれることがあるので、定期的に血液検査を行うなど観察を十分に行うこと。[1.4 参照],[11.1.5 参照]
- 8.5 本剤の投与により重篤な静脈閉塞性肝疾患(VOD)を含む肝障害(急激な体重増加、右上腹部痛、肝脾腫大、腹水、ビリルビン増加、肝機能検査値異常等)があらわれることがあるので、定期的に肝機能検査を行うなど観察を十分に行うこと。[1.6 参照],[9.1.4 参照],[9.3 参照],[11.1.8 参照]
- 8.6 腎障害があらわれることがあるので、定期的に腎機能検査を行うなど観察を十分に行うこと。[11.1.9 参照]
- 8.7 腫瘍崩壊症候群(TLS)があらわれることがあるので、血清中電解質濃度測定及び腎機能検査を行うなど、患者の状態を十分に観察すること。[11.1.10 参照]
9. 特定の背景を有する患者に関する注意
9.1 合併症・既往歴等のある患者
-
9.1.1 感染症を合併している患者
骨髄抑制により感染症が増悪することがある。[1.4 参照],[8.2 参照],[8.3 参照],[11.1.3 参照],[11.1.4 参照]
-
9.1.2 肺疾患のある患者
肺障害が増悪することがある。また、重篤な肺障害を発症するリスクが高いと考えられる。[8.1 参照],[11.1.11 参照]
-
9.1.3 末梢血白血球数が30,000/μL以上の患者
本剤投与前に末梢血白血球数を30,000/μL未満に抑えるよう、白血球除去を考慮すること。末梢血芽球数が多い患者は重篤な過敏症(アナフィラキシーを含む)のほか、重症肺障害を含むinfusion reactionの発現するリスクが高いと考えられる。[1.5 参照],[8.1 参照],[11.1.1 参照],[11.1.2 参照],[11.1.11 参照]
-
9.1.4 造血幹細胞移植(HSCT)の施行前又は施行後に本剤を投与する患者
VODを含む肝障害の発現に注意し、肝機能検査を実施するなど患者の状態を十分に観察すること。VODを発症するリスクが高く、肝不全及びVODによる死亡例が報告されている。なお、海外の第Ⅱ相臨床試験の結果では、本剤投与前にHSCTを施行した患者におけるVOD発症リスク19%(5/27)及び本剤投与後にHSCTを施行した患者におけるVOD発症リスク16%(8/50)は、移植を施行していない患者におけるVOD発症リスク1%(2/200)よりも高かった。また、使用成績調査におけるVODの発現率は5.6%(42/753)であり、本剤投与前にHSCTを施行した患者においては11.6%(15/129)、本剤投与後にHSCTを施行した患者においては5.9%(2/34)、移植を施行していない患者においては3.6%(21/577)であった。[1.6 参照],[8.5 参照],[9.3 参照],[11.1.8 参照]
9.2 腎機能障害患者
副作用が強くあらわれるおそれがある。なお、腎障害患者を対象とする試験は実施されていない。
9.3 肝機能障害患者
VODを含む肝障害の発現に注意し、肝機能検査を実施するなど患者の状態を十分に観察すること。VODを発症するリスクが高く、肝不全及びVODによる死亡例が報告されている。なお、総ビリルビンが2mg/dLを超す患者を対象とする試験は実施されていない。[1.6 参照],[8.5 参照],[9.1.4 参照],[11.1.8 参照]
9.4 生殖能を有する者
- 9.4.1 *性腺に対する影響を考慮すること。[15.2.3 参照],[15.2.4 参照]
- 9.4.2 妊娠する可能性のある女性には、本剤投与中及び投与終了後一定期間は適切な避妊をするよう指導すること。[9.5 参照]
- 9.4.3 パートナーが妊娠する可能性のある男性には、本剤投与中及び投与終了後一定期間は適切な避妊をするよう指導すること。[15.2.1 参照]
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないことが望ましい。動物実験(ラット)で胎児の外表・内臓・骨格異常、胎児毒性(体重増加抑制、初期死亡胎児数の増加等)及び母体毒性(体重減少、摂餌量の低下)が報告されている。従って、妊婦に投与すると胎児に障害が生じるおそれがある。[9.4.2 参照]
9.6 授乳婦
授乳しないことが望ましい。なお、ヒトIgGは乳汁中へ移行することが知られている。
9.7 小児等
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
9.8 高齢者
患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。一般に高齢者では生理機能が低下している。
11. 副作用
11.1 重大な副作用
-
11.1.1 infusion reaction(88.0%)
悪寒、発熱、悪心、嘔吐、頭痛、低血圧、高血圧、低酸素症、呼吸困難、高血糖及び重症肺障害等があらわれることがある。ほとんどのinfusion reactionは、本剤投与開始後24時間以内に悪寒、発熱、低血圧及び呼吸困難等の症状として発現している。呼吸困難、臨床的に重大な低血圧、アナフィラキシー、肺水腫又は急性呼吸窮迫症候群があらわれた場合には直ちに投与を中止し、適切な処置を行い、症状が回復するまで患者の状態を十分に観察すること。[1.5 参照],[7.1 参照],[8.1 参照],[9.1.3 参照]
-
11.1.2 重篤な過敏症(0.9%)
重篤な過敏症(アナフィラキシーショックを含む)があらわれることがあり、致命的な過敏症も報告されている。[1.5 参照],[8.1 参照],[9.1.3 参照]
-
11.1.3 血液障害(骨髄抑制等)(72.9%)
汎血球減少、白血球減少、好中球減少(発熱性好中球減少症を含む)、リンパ球減少、無顆粒球症、血小板減少、貧血等があらわれることがある。[1.4 参照],[8.2 参照],[9.1.1 参照]
-
11.1.4 感染症(33.4%)
日和見感染症、敗血症(敗血症性ショックを含む)、肺炎、口内炎(カンジダ性口内炎を含む)及び単純ヘルペス感染等の感染症があらわれることがある。[1.4 参照],[8.3 参照],[9.1.1 参照]
-
11.1.5 出血(29.7%)
脳出血、頭蓋内出血、肺出血、消化管出血、眼出血(強膜、結膜、網膜)、血尿及び鼻出血があらわれることがある。[1.4 参照],[8.4 参照]
- 11.1.6 播種性血管内凝固症候群(DIC)(1.9%)
-
11.1.7 口内炎(16.4%)
重篤な口内炎があらわれることがある。
-
11.1.8 肝障害(37.9%)
静脈閉塞性肝疾患(VOD)、黄疸、肝脾腫大、高ビリルビン血症、肝機能検査値異常(AST上昇、ALT上昇、γ‒GTP上昇、AL‒P上昇等)、腹水があらわれることがある。[1.6 参照],[8.5 参照],[9.1.4 参照],[9.3 参照]
-
11.1.9 腎障害(6.3%)
腎障害、腎機能検査値異常(クレアチニン上昇、BUN増加等)があらわれることがある。[8.6 参照]
-
11.1.10 腫瘍崩壊症候群(TLS)(1.6%)
TLSに続発して腎障害が発現することが報告されている。[8.7 参照]
-
11.1.11 肺障害、間質性肺炎(13.6%)
呼吸困難、肺浸潤、胸水、非心原性肺水腫、呼吸不全、低酸素症、急性呼吸窮迫症候群及び間質性肺炎等があらわれることがあり、本剤の投与により肺障害を発現し死亡に至った症例が報告されている。これらの副作用はinfusion reactionに続発して生じるものである。なお、infusion reactionの続発症とは考えにくい間質性肺炎等の肺障害も報告されている。[1.5 参照],[8.1 参照],[9.1.2 参照],[9.1.3 参照]
11.2 その他の副作用
10%以上 |
5〜10%未満 |
5%未満 |
|
|---|---|---|---|
皮膚 |
発疹 |
そう痒、毛包炎、爪囲炎 |
|
消化器 |
悪心(59.3%)、嘔吐(48.9%)、食欲不振、下痢、腹痛、便秘 |
歯肉出血 |
消化不良、歯周炎、メレナ、腹部膨満、吐血、口渇、胃炎、口唇炎、しゃっくり、血腫(口唇、口腔内) |
精神・神経 |
めまい |
不眠、しびれ(感覚鈍麻)、不安、抑うつ、浮遊感(異常感) |
|
呼吸器 |
咳嗽、咽頭炎 |
ラ音、鼻炎、嗄声、呼吸音の変化、喉頭炎 |
|
循環器 |
不整脈(頻脈等)、低血圧 |
高血圧 |
心拍数減少、動悸、心電図異常、心不全、心筋虚血 |
血液 |
点状出血、凝固線溶系異常 |
斑状出血、紫斑、皮下出血 |
|
代謝異常 |
LDH上昇、低カリウム血症 |
低カルシウム血症、低リン酸血症、低アルブミン血症、高血糖 |
低蛋白血症、尿酸減少、低ナトリウム血症、低マグネシウム血症、尿酸増加、高トリグリセリド血症、高カリウム血症、高コレステロール血症、低コレステロール血症、低血糖、BUN減少、高カルシウム血症、低クロール血症、低トリグリセリド血症、高クロール血症、高ナトリウム血症、高リン酸塩血症 |
生殖器 |
腟出血、不正子宮出血 |
||
その他 |
発熱(77.0%)、悪寒(60.6%)、頭痛、脱力感、倦怠感 |
浮腫、体重減少、疼痛(耳痛、四肢痛、肛門周囲痛)、筋痛、胸痛、投与部位反応(炎症、感染、出血)、背部痛、体重増加、味覚異常、関節痛、ほてり、顔面腫脹、冷感 |
14. 適用上の注意
14.1 薬剤調製時の注意
- 14.1.1 本剤の調製は、安全キャビネット内で行うことが望ましい。なお、本剤は光による影響を受けやすいため、日光を避け、安全キャビネット内の蛍光灯を遮蔽すること。本剤の溶液は溶解しているたん白質の光拡散により濁って見えることがある。
-
14.1.2 **溶解方法
1バイアルに日局注射用水5mLを加え1mg/mLとし、泡立てないように静かに回転させながら溶解する。本剤が完全に溶解していることを確認した後、速やかに希釈すること。希釈前にやむを得ず溶解液を保存する場合は、2〜8℃で16 時間、あるいは30℃未満で3 時間まで保存することができる。凍結を避けること。
-
14.1.3 **希釈方法
必要量を日局生理食塩液100mLで希釈する。溶液を混和する際は点滴バッグを激しく振とうしないこと。希釈後、異物及び変色がないことを確認し、速やかに点滴バッグを遮光すること。希釈後は速やかに使用すること。やむを得ず希釈液を保存する場合は、希釈から投与終了までの時間注1)を2〜8℃で24 時間以内とすること。あるいは、希釈から投与終了までの時間注2)を30℃未満で6 時間以内とすること。凍結を避けること。
**注1)投与前に常温に戻す時間及び投与時間を含む。
**注2)投与時間を含む。
15. その他の注意
15.1 臨床使用に基づく情報
18歳から60歳までの未治療の急性骨髄性白血病患者を対象とした海外第Ⅲ相臨床試験において、標準的な初回寛解導入療法(ダウノルビシン塩酸塩とシタラビンの併用療法)への本剤の上乗せ投与時の有用性、並びに、地固め療法(大量シタラビン療法)後の本剤追加投与時の有用性を検討したところ、本剤の寛解導入療法への上乗せ投与、並びに、地固め療法後の追加投与による有効性は認められず、寛解導入期に生じた治療との関連が否定できない致死的有害事象の発現率は、本剤上乗せ群で有意に高かったため、当該試験が早期中止された(本剤上乗せ群5.7%(16/283)、対照群1.4%(4/281)、p=0.01、2010年4月データ固定時)。[1.2 参照]
15.2 非臨床試験に基づく情報
- 15.2.1 * in vivoのマウス骨髄小核試験の遺伝毒性試験において陽性の結果が報告されている。また、本剤から遊離する細胞毒性物質であるN-Ac-γ-カリケアマイシンジメチルヒドラジド(DMH)は細菌を用いた復帰突然変異試験において変異原性を示した。[9.4.3 参照]
- 15.2.2 *本剤のがん原性試験は実施していないが、ラットを用いた反復投与毒性試験において、臨床曝露量の6.4倍の曝露量で肝臓に前腫瘍性病変(オーバル細胞の過形成)が認められた。また、本剤と同様にN-Ac-γ-カリケアマイシンDMHが結合した抗体薬物複合体であるイノツズマブ オゾガマイシン(遺伝子組換え)において変異細胞巣及び肝細胞腺腫が認められた。
- 15.2.3 *ラット及びサルを用いた反復投与毒性試験において、臨床曝露量の2.5倍以上(ラット)又は6.5倍以上(サル)の曝露量で精細管萎縮又は変性等が、サルを用いた反復投与毒性試験において、卵巣萎縮等が認められた。[9.4.1 参照]
- 15.2.4 *ラットを用いた試験において雄受胎率の低下が認められた。[9.4.1 参照]
- 15.2.5 イヌ循環器系に対してゲムツズマブオゾガマイシン4mg/m2の静脈内投与では影響は認められなかったが、13mg/m2では心拍数増加及び心電図への影響が認められ、また、40mg/m2では、血圧低下、心拍数の増加傾向、心拍出量減少及び心電図への影響が認められたとの報告がある。
- 15.2.6 CD33抗原を発現していないラット及びカニクイザルを用いた反復投与毒性試験において、ゲムツズマブオゾガマイシンの非特異的な取り込みによるカリケアマイシン誘導体の細胞毒性に由来するものと考えられる毒性が報告されている。
1. 警告
- 1.1 臨床試験において本剤に関連したと考えられる死亡例が認められている。本剤の投与は、白血病患者のモニタリングと治療に対応できる十分な設備の整った医療施設及び急性白血病の治療に十分な経験をもつ医師のもとで行うこと。「2.禁忌」、「8.重要な基本的注意」及び「9.特定の背景を有する患者に関する注意」を慎重に考慮し、治療が適切と判断された患者にのみ本剤を投与すること。
- 1.2 他の抗悪性腫瘍剤との併用下で本剤を使用した場合の安全性は確立していない。本剤は他の抗悪性腫瘍剤と併用しないこと。[15.1 参照]
- 1.3 本剤の使用にあたっては、患者又はその家族に有効性及び危険性を十分に説明し、同意を得てから投与を開始すること。
- 1.4 本剤を投与したすべての患者に重篤な骨髄抑制があらわれることがあり、その結果、致命的な感染症及び出血等が惹起されることがあるので、本剤の使用にあたっては、感染症及び出血等に十分に注意すること。また、臨床試験において血小板数の回復が比較的遅延することが認められているので、特に注意すること。[8.2 参照],[8.3 参照],[8.4 参照],[9.1.1 参照],[11.1.3 参照],[11.1.4 参照],[11.1.5 参照]
- 1.5 本剤の投与により、重篤な過敏症(アナフィラキシーを含む)のほか、重症肺障害を含むinfusion reactionがあらわれることがあり、致命的な過敏症及び肺障害も報告されている。ほとんどのinfusion reactionの症状は本剤投与開始後24時間以内に発現している。本剤は、緊急時に十分な対応のできる準備をした上で投与を開始すること。本剤投与中及び投与終了後4時間はバイタルサインをモニターすること。その後も必要に応じ、患者の状態を十分に観察し、適切な処置を行うこと。呼吸困難、臨床的に重大な低血圧、アナフィラキシー、肺水腫又は急性呼吸窮迫症候群があらわれた場合は直ちに投与を中止し、適切な処置を行い、症状が回復するまで患者の状態を十分に観察すること。末梢血芽球数の多い患者は肺障害及び腫瘍崩壊症候群を発症するリスクが高いと考えられるため、本剤投与前に末梢血白血球数を30,000/μL未満に抑えるよう、白血球除去を考慮すること。[2 参照],[7.1 参照],[8.1 参照],[9.1.3 参照],[11.1.1 参照],[11.1.2 参照],[11.1.11 参照]
- 1.6 本剤の投与により重篤な静脈閉塞性肝疾患(VOD)を含む肝障害が報告されている。造血幹細胞移植(HSCT)の施行前又は施行後に本剤を投与する患者及び肝障害のある患者は、VODを発症するリスクが高く、肝不全及びVODによる死亡例が報告されているため、VODを含む肝障害の症状に対して患者を注意深く観察すること。[5.1 参照],[8.5 参照],[9.1.4 参照],[9.3 参照],[11.1.8 参照]
2. 禁忌(次の患者には投与しないこと)
本剤の成分に対し重篤な過敏症の既往歴のある患者[1.5 参照]
4. 効能又は効果
再発又は難治性のCD33陽性の急性骨髄性白血病
5. 効能又は効果に関連する注意
-
5.1 本剤の使用にあたっては本剤の使用の必要性を慎重に検討すること。また、本剤の使用は他の再寛解導入療法の適応がない以下のいずれかの患者を対象とすること。
- 再寛解導入療法(シタラビン大量療法等)に不応あるいは抵抗性があると予測される難治性の患者
- 高齢者(60歳以上の初回再発患者)
- 再発を2回以上繰り返す患者
- 同種造血幹細胞移植後の再発患者[1.6 参照]
- 急性前骨髄球性白血病患者で、再寛解導入療法(トレチノイン療法等)に不応あるいは抵抗性があると予測される患者
- 5.2 以下の患者群に対して、本剤の有効性及び安全性は確立していない。
- 5.3 本剤の使用にあたっては、フローサイトメトリー検査により患者の白血病細胞がCD33陽性であることを確認すること。
6. 用法及び用量
通常成人には、ゲムツズマブオゾガマイシン1回量9mg/m2(たん白質量として表記)を2時間かけて点滴静脈内投与する。投与回数は、少なくとも14日間の投与間隔をおいて、2回とする。
7. 用法及び用量に関連する注意
- 7.1 本剤投与時にあらわれることがあるinfusion reactionを軽減させるために、本剤投与の1時間前に抗ヒスタミン剤(ジフェンヒドラミン等)及び解熱鎮痛剤(アセトアミノフェン等)の前投与を行い、その後も必要に応じ解熱鎮痛剤(アセトアミノフェン等)の追加投与を考慮する。さらに、本剤投与前に副腎皮質ホルモン剤(メチルプレドニゾロン等)を投与するとinfusion reactionが軽減されることがある。なお、本剤は前投与を実施しない場合の安全性は確立していない。[1.5 参照],[8.1 参照],[11.1.1 参照]
- 7.2 高尿酸血症を予防するため、必ず適切な処置(水分補給又はアロプリノール投与等)を行うこと。
- 7.3 本剤は3回以上投与した場合の有効性・安全性は確立していない。
8. 重要な基本的注意
- 8.1 重篤な過敏症(アナフィラキシーを含む)のほか、重症肺障害を含むinfusion reactionがあらわれることがあるため、本剤は、緊急時に十分な対応のできる準備をした上で投与を開始すること。本剤投与中及び投与終了後4時間はバイタルサインをモニターすること。その後も必要に応じ、患者の状態を十分に観察し、適切な処置を行うこと。[1.5 参照],[7.1 参照],[9.1.2 参照],[9.1.3 参照],[11.1.1 参照],[11.1.2 参照],[11.1.11 参照]
- 8.2 本剤を投与したすべての患者に重篤な骨髄抑制があらわれることがあり、特に血小板数の回復が比較的遅延することが認められているので、頻回に臨床検査(血液検査)を行うなど患者の状態を十分に観察すること。なお、本剤の使用にあたっては、無菌状態に近い状況下(無菌室、簡易無菌室等)で施行するなど、十分に考慮すること。[1.4 参照],[9.1.1 参照],[11.1.3 参照]
- 8.3 感染症があらわれることがあるので、定期的に血液検査を行うなど観察を十分に行うこと。[1.4 参照],[9.1.1 参照],[11.1.4 参照]
- 8.4 出血があらわれることがあるので、定期的に血液検査を行うなど観察を十分に行うこと。[1.4 参照],[11.1.5 参照]
- 8.5 本剤の投与により重篤な静脈閉塞性肝疾患(VOD)を含む肝障害(急激な体重増加、右上腹部痛、肝脾腫大、腹水、ビリルビン増加、肝機能検査値異常等)があらわれることがあるので、定期的に肝機能検査を行うなど観察を十分に行うこと。[1.6 参照],[9.1.4 参照],[9.3 参照],[11.1.8 参照]
- 8.6 腎障害があらわれることがあるので、定期的に腎機能検査を行うなど観察を十分に行うこと。[11.1.9 参照]
- 8.7 腫瘍崩壊症候群(TLS)があらわれることがあるので、血清中電解質濃度測定及び腎機能検査を行うなど、患者の状態を十分に観察すること。[11.1.10 参照]
9. 特定の背景を有する患者に関する注意
9.1 合併症・既往歴等のある患者
-
9.1.1 感染症を合併している患者
骨髄抑制により感染症が増悪することがある。[1.4 参照],[8.2 参照],[8.3 参照],[11.1.3 参照],[11.1.4 参照]
-
9.1.2 肺疾患のある患者
肺障害が増悪することがある。また、重篤な肺障害を発症するリスクが高いと考えられる。[8.1 参照],[11.1.11 参照]
-
9.1.3 末梢血白血球数が30,000/μL以上の患者
本剤投与前に末梢血白血球数を30,000/μL未満に抑えるよう、白血球除去を考慮すること。末梢血芽球数が多い患者は重篤な過敏症(アナフィラキシーを含む)のほか、重症肺障害を含むinfusion reactionの発現するリスクが高いと考えられる。[1.5 参照],[8.1 参照],[11.1.1 参照],[11.1.2 参照],[11.1.11 参照]
-
9.1.4 造血幹細胞移植(HSCT)の施行前又は施行後に本剤を投与する患者
VODを含む肝障害の発現に注意し、肝機能検査を実施するなど患者の状態を十分に観察すること。VODを発症するリスクが高く、肝不全及びVODによる死亡例が報告されている。なお、海外の第Ⅱ相臨床試験の結果では、本剤投与前にHSCTを施行した患者におけるVOD発症リスク19%(5/27)及び本剤投与後にHSCTを施行した患者におけるVOD発症リスク16%(8/50)は、移植を施行していない患者におけるVOD発症リスク1%(2/200)よりも高かった。また、使用成績調査におけるVODの発現率は5.6%(42/753)であり、本剤投与前にHSCTを施行した患者においては11.6%(15/129)、本剤投与後にHSCTを施行した患者においては5.9%(2/34)、移植を施行していない患者においては3.6%(21/577)であった。[1.6 参照],[8.5 参照],[9.3 参照],[11.1.8 参照]
9.2 腎機能障害患者
副作用が強くあらわれるおそれがある。なお、腎障害患者を対象とする試験は実施されていない。
9.3 肝機能障害患者
VODを含む肝障害の発現に注意し、肝機能検査を実施するなど患者の状態を十分に観察すること。VODを発症するリスクが高く、肝不全及びVODによる死亡例が報告されている。なお、総ビリルビンが2mg/dLを超す患者を対象とする試験は実施されていない。[1.6 参照],[8.5 参照],[9.1.4 参照],[11.1.8 参照]
9.4 生殖能を有する者
- 9.4.1 *性腺に対する影響を考慮すること。[15.2.3 参照],[15.2.4 参照]
- 9.4.2 妊娠する可能性のある女性には、本剤投与中及び投与終了後一定期間は適切な避妊をするよう指導すること。[9.5 参照]
- 9.4.3 パートナーが妊娠する可能性のある男性には、本剤投与中及び投与終了後一定期間は適切な避妊をするよう指導すること。[15.2.1 参照]
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないことが望ましい。動物実験(ラット)で胎児の外表・内臓・骨格異常、胎児毒性(体重増加抑制、初期死亡胎児数の増加等)及び母体毒性(体重減少、摂餌量の低下)が報告されている。従って、妊婦に投与すると胎児に障害が生じるおそれがある。[9.4.2 参照]
9.6 授乳婦
授乳しないことが望ましい。なお、ヒトIgGは乳汁中へ移行することが知られている。
9.7 小児等
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
9.8 高齢者
患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。一般に高齢者では生理機能が低下している。
11. 副作用
11.1 重大な副作用
-
11.1.1 infusion reaction(88.0%)
悪寒、発熱、悪心、嘔吐、頭痛、低血圧、高血圧、低酸素症、呼吸困難、高血糖及び重症肺障害等があらわれることがある。ほとんどのinfusion reactionは、本剤投与開始後24時間以内に悪寒、発熱、低血圧及び呼吸困難等の症状として発現している。呼吸困難、臨床的に重大な低血圧、アナフィラキシー、肺水腫又は急性呼吸窮迫症候群があらわれた場合には直ちに投与を中止し、適切な処置を行い、症状が回復するまで患者の状態を十分に観察すること。[1.5 参照],[7.1 参照],[8.1 参照],[9.1.3 参照]
-
11.1.2 重篤な過敏症(0.9%)
重篤な過敏症(アナフィラキシーショックを含む)があらわれることがあり、致命的な過敏症も報告されている。[1.5 参照],[8.1 参照],[9.1.3 参照]
-
11.1.3 血液障害(骨髄抑制等)(72.9%)
汎血球減少、白血球減少、好中球減少(発熱性好中球減少症を含む)、リンパ球減少、無顆粒球症、血小板減少、貧血等があらわれることがある。[1.4 参照],[8.2 参照],[9.1.1 参照]
-
11.1.4 感染症(33.4%)
日和見感染症、敗血症(敗血症性ショックを含む)、肺炎、口内炎(カンジダ性口内炎を含む)及び単純ヘルペス感染等の感染症があらわれることがある。[1.4 参照],[8.3 参照],[9.1.1 参照]
-
11.1.5 出血(29.7%)
脳出血、頭蓋内出血、肺出血、消化管出血、眼出血(強膜、結膜、網膜)、血尿及び鼻出血があらわれることがある。[1.4 参照],[8.4 参照]
- 11.1.6 播種性血管内凝固症候群(DIC)(1.9%)
-
11.1.7 口内炎(16.4%)
重篤な口内炎があらわれることがある。
-
11.1.8 肝障害(37.9%)
静脈閉塞性肝疾患(VOD)、黄疸、肝脾腫大、高ビリルビン血症、肝機能検査値異常(AST上昇、ALT上昇、γ‒GTP上昇、AL‒P上昇等)、腹水があらわれることがある。[1.6 参照],[8.5 参照],[9.1.4 参照],[9.3 参照]
-
11.1.9 腎障害(6.3%)
腎障害、腎機能検査値異常(クレアチニン上昇、BUN増加等)があらわれることがある。[8.6 参照]
-
11.1.10 腫瘍崩壊症候群(TLS)(1.6%)
TLSに続発して腎障害が発現することが報告されている。[8.7 参照]
-
11.1.11 肺障害、間質性肺炎(13.6%)
呼吸困難、肺浸潤、胸水、非心原性肺水腫、呼吸不全、低酸素症、急性呼吸窮迫症候群及び間質性肺炎等があらわれることがあり、本剤の投与により肺障害を発現し死亡に至った症例が報告されている。これらの副作用はinfusion reactionに続発して生じるものである。なお、infusion reactionの続発症とは考えにくい間質性肺炎等の肺障害も報告されている。[1.5 参照],[8.1 参照],[9.1.2 参照],[9.1.3 参照]
11.2 その他の副作用
10%以上 |
5〜10%未満 |
5%未満 |
|
|---|---|---|---|
皮膚 |
発疹 |
そう痒、毛包炎、爪囲炎 |
|
消化器 |
悪心(59.3%)、嘔吐(48.9%)、食欲不振、下痢、腹痛、便秘 |
歯肉出血 |
消化不良、歯周炎、メレナ、腹部膨満、吐血、口渇、胃炎、口唇炎、しゃっくり、血腫(口唇、口腔内) |
精神・神経 |
めまい |
不眠、しびれ(感覚鈍麻)、不安、抑うつ、浮遊感(異常感) |
|
呼吸器 |
咳嗽、咽頭炎 |
ラ音、鼻炎、嗄声、呼吸音の変化、喉頭炎 |
|
循環器 |
不整脈(頻脈等)、低血圧 |
高血圧 |
心拍数減少、動悸、心電図異常、心不全、心筋虚血 |
血液 |
点状出血、凝固線溶系異常 |
斑状出血、紫斑、皮下出血 |
|
代謝異常 |
LDH上昇、低カリウム血症 |
低カルシウム血症、低リン酸血症、低アルブミン血症、高血糖 |
低蛋白血症、尿酸減少、低ナトリウム血症、低マグネシウム血症、尿酸増加、高トリグリセリド血症、高カリウム血症、高コレステロール血症、低コレステロール血症、低血糖、BUN減少、高カルシウム血症、低クロール血症、低トリグリセリド血症、高クロール血症、高ナトリウム血症、高リン酸塩血症 |
生殖器 |
腟出血、不正子宮出血 |
||
その他 |
発熱(77.0%)、悪寒(60.6%)、頭痛、脱力感、倦怠感 |
浮腫、体重減少、疼痛(耳痛、四肢痛、肛門周囲痛)、筋痛、胸痛、投与部位反応(炎症、感染、出血)、背部痛、体重増加、味覚異常、関節痛、ほてり、顔面腫脹、冷感 |
14. 適用上の注意
14.1 薬剤調製時の注意
- 14.1.1 本剤の調製は、安全キャビネット内で行うことが望ましい。なお、本剤は光による影響を受けやすいため、日光を避け、安全キャビネット内の蛍光灯を遮蔽すること。本剤の溶液は溶解しているたん白質の光拡散により濁って見えることがある。
-
14.1.2 **溶解方法
1バイアルに日局注射用水5mLを加え1mg/mLとし、泡立てないように静かに回転させながら溶解する。本剤が完全に溶解していることを確認した後、速やかに希釈すること。希釈前にやむを得ず溶解液を保存する場合は、2〜8℃で16 時間、あるいは30℃未満で3 時間まで保存することができる。凍結を避けること。
-
14.1.3 **希釈方法
必要量を日局生理食塩液100mLで希釈する。溶液を混和する際は点滴バッグを激しく振とうしないこと。希釈後、異物及び変色がないことを確認し、速やかに点滴バッグを遮光すること。希釈後は速やかに使用すること。やむを得ず希釈液を保存する場合は、希釈から投与終了までの時間注1)を2〜8℃で24 時間以内とすること。あるいは、希釈から投与終了までの時間注2)を30℃未満で6 時間以内とすること。凍結を避けること。
**注1)投与前に常温に戻す時間及び投与時間を含む。
**注2)投与時間を含む。
15. その他の注意
15.1 臨床使用に基づく情報
18歳から60歳までの未治療の急性骨髄性白血病患者を対象とした海外第Ⅲ相臨床試験において、標準的な初回寛解導入療法(ダウノルビシン塩酸塩とシタラビンの併用療法)への本剤の上乗せ投与時の有用性、並びに、地固め療法(大量シタラビン療法)後の本剤追加投与時の有用性を検討したところ、本剤の寛解導入療法への上乗せ投与、並びに、地固め療法後の追加投与による有効性は認められず、寛解導入期に生じた治療との関連が否定できない致死的有害事象の発現率は、本剤上乗せ群で有意に高かったため、当該試験が早期中止された(本剤上乗せ群5.7%(16/283)、対照群1.4%(4/281)、p=0.01、2010年4月データ固定時)。[1.2 参照]
15.2 非臨床試験に基づく情報
- 15.2.1 * in vivoのマウス骨髄小核試験の遺伝毒性試験において陽性の結果が報告されている。また、本剤から遊離する細胞毒性物質であるN-Ac-γ-カリケアマイシンジメチルヒドラジド(DMH)は細菌を用いた復帰突然変異試験において変異原性を示した。[9.4.3 参照]
- 15.2.2 *本剤のがん原性試験は実施していないが、ラットを用いた反復投与毒性試験において、臨床曝露量の6.4倍の曝露量で肝臓に前腫瘍性病変(オーバル細胞の過形成)が認められた。また、本剤と同様にN-Ac-γ-カリケアマイシンDMHが結合した抗体薬物複合体であるイノツズマブ オゾガマイシン(遺伝子組換え)において変異細胞巣及び肝細胞腺腫が認められた。
- 15.2.3 *ラット及びサルを用いた反復投与毒性試験において、臨床曝露量の2.5倍以上(ラット)又は6.5倍以上(サル)の曝露量で精細管萎縮又は変性等が、サルを用いた反復投与毒性試験において、卵巣萎縮等が認められた。[9.4.1 参照]
- 15.2.4 *ラットを用いた試験において雄受胎率の低下が認められた。[9.4.1 参照]
- 15.2.5 イヌ循環器系に対してゲムツズマブオゾガマイシン4mg/m2の静脈内投与では影響は認められなかったが、13mg/m2では心拍数増加及び心電図への影響が認められ、また、40mg/m2では、血圧低下、心拍数の増加傾向、心拍出量減少及び心電図への影響が認められたとの報告がある。
- 15.2.6 CD33抗原を発現していないラット及びカニクイザルを用いた反復投与毒性試験において、ゲムツズマブオゾガマイシンの非特異的な取り込みによるカリケアマイシン誘導体の細胞毒性に由来するものと考えられる毒性が報告されている。