薬効分類名抗悪性腫瘍性抗生物質

一般的名称アムルビシン塩酸塩

カルセド注射用20mg、カルセド注射用50mg

Calsed For Injection, Calsed For Injection

製造販売元/住友ファーマ株式会社、販売元/日本化薬株式会社

第1版
警告禁忌相互作用合併症・既往歴等のある患者腎機能障害患者肝機能障害患者生殖能を有する者妊婦授乳婦小児等高齢者

重大な副作用

頻度
副作用
頻度不明
頻度不明

その他の副作用

部位
頻度
副作用
心臓・血管
0.1~5%未満
心臓・血管
頻度不明
肝臓まわり
5%以上
ALT上昇(22.7%)AST上昇(17.1%)LDH上昇(11.6%)ALP上昇総ビリルビン上昇
肝臓まわり
0.1~5%未満
肝臓まわり
頻度不明
腎・尿路
5%以上
腎・尿路
0.1~5%未満
胃腸・消化器系
5%以上
食欲不振(65.7%)悪心嘔吐(58.6%)口内炎(12.7%)下痢(16.0%)
胃腸・消化器系
0.1~5%未満
胃腸・消化器系
頻度不明
肺・呼吸
0.1~5%未満
肺・呼吸
頻度不明
脳・神経
0.1~5%未満
頭痛手足のしびれ末梢・知覚神経障害
脳・神経
頻度不明
頭重めまい・ふらつき不眠
免疫系
0.1~5%未満
免疫系
頻度不明
その他
5%以上
脱毛(70.4%)発熱(29.8%)白血球分画異常(39.0%)血沈亢進(28.6%)血清総蛋白低下(26.5%)血清アルブミン低下(24.9%)A/G比異常(12.9%)電解質異常(NaKClCa尿潜血
その他
0.1~5%未満

併用注意

薬剤名等

潜在的に心毒性を有する抗悪性腫瘍剤
(アントラサイクリン系薬剤等)
[9.1.4 参照]

臨床症状・措置方法

これらの薬剤による前治療歴がある場合、あるいは併用療法を行う場合は、心筋障害が増強されるおそれがあるので、患者の状態を観察しながら、減量するなど用量に注意すること。

機序・危険因子

心筋障害が増強される可能性がある。

薬剤名等

投与前の心臓部あるいは縦隔への放射線照射

臨床症状・措置方法

心筋障害が増強するおそれがあるので、患者の状態を観察しながら、減量するなど用量に注意すること。

機序・危険因子

心筋障害が増強される可能性がある。

薬剤名等

抗悪性腫瘍剤
放射線照射
[11.1.1 参照]

臨床症状・措置方法

骨髄機能抑制等の副作用が増強するおそれがあるので、併用療法を行う場合には、患者の状態を観察しながら、減量するなど用量に注意すること。

機序・危険因子

ともに骨髄機能抑制作用を有する。

詳細情報

正確な情報は PMDA で必ず確認して下さい

注意以下の情報は参考資料としてご活用下さい

1. 警告

  1. 1.1 本剤の使用にあたっては、患者又はその家族に有効性及び危険性を十分説明し、同意を得てから投与を開始すること。
  2. 1.2 間質性肺炎があらわれ、死亡に至った例が報告されているので、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。[8.3 参照],[9.1.3 参照],[11.1.2 参照]
  3. 1.3 本剤との因果関係が否定できない重篤な骨髄機能抑制に起因する重篤な感染症(敗血症、肺炎等)の発現による死亡例が報告されているので、投与中に感染徴候に十分留意し、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。[7 参照],[8.1 参照],[8.2 参照],[9.1.1 参照],[9.1.2 参照],[11.1.1 参照],[17.1.5 参照]
  4. 1.4 本剤は、緊急時に十分に措置できる医療施設及び癌化学療法に十分な経験を持つ医師のもとで、本剤が適切と判断される患者にのみ投与すること。

2. 禁忌(次の患者には投与しないこと)

  1. 2.1 重篤な骨髄機能抑制のある患者[重症感染症等を併発し、致命的となることがある。][9.1.1 参照]
  2. 2.2 重篤な感染症を合併している患者[感染症が増悪し、致命的となることがある。][9.1.2 参照]
  3. 2.3 胸部単純X線写真で明らかで、かつ臨床症状のある間質性肺炎又は肺線維症の患者[症状が増悪し、致命的となることがある。][9.1.3 参照]
  4. 2.4 心機能異常又はその既往歴のある患者[心筋障害があらわれるおそれがある。]
  5. 2.5 他のアントラサイクリン系薬剤等心毒性を有する薬剤による前治療が限界量(ダウノルビシン塩酸塩では総投与量が体重当り25mg/kg、ドキソルビシン塩酸塩では総投与量が体表面積当り500mg/m2、エピルビシン塩酸塩では総投与量が体表面積当り900mg/m2、ピラルビシン塩酸塩では総投与量が体表面積当り950mg/m2等)に達している患者[心筋障害があらわれるおそれがある。][9.1.4 参照]
  6. 2.6 本剤の成分に対し重篤な過敏症の既往歴のある患者
  7. 2.7 妊婦又は妊娠している可能性のある女性[9.5 参照]

3. 組成・性状

3.1 組成

カルセド注射用20mg

有効成分 1バイアル中アムルビシン塩酸塩   20mg(力価)
添加剤 乳糖水和物   50mg
L-システイン塩酸塩水和物   3.2mg
カルセド注射用50mg

有効成分 1バイアル中アムルビシン塩酸塩   50mg(力価)
添加剤 乳糖水和物   125mg
L-システイン塩酸塩水和物   8.0mg

3.2 製剤の性状

カルセド注射用20mg

色・性状 黄赤色の粉末又は塊
pH 2.4~3.0
浸透圧比
(生理食塩液に対する比)
1.0~1.3(生理食塩液溶解時)
約1.3(5%ブドウ糖注射液溶解時)
カルセド注射用50mg

色・性状 黄赤色の粉末又は塊
pH 2.4~3.0
浸透圧比
(生理食塩液に対する比)
1.0~1.3(生理食塩液溶解時)
約1.3(5%ブドウ糖注射液溶解時)

※本剤を生理食塩液又は5%ブドウ糖注射液に溶解し、5mg(力価)/mLとした場合

4. 効能又は効果

非小細胞肺癌、小細胞肺癌

6. 用法及び用量

通常、成人にはアムルビシン塩酸塩として45mg(力価)/m2(体表面積)を約20mLの日局生理食塩液あるいは5%ブドウ糖注射液に溶解し、1日1回3日間連日静脈内に投与し、3~4週間休薬する。これを1クールとし、投与を繰り返す。なお、患者の状態により適宜減量する。

7. 用法及び用量に関連する注意

本剤の投与により重度の骨髄機能抑制があらわれることがあるので、投与後、血液検査値の変動に十分留意し、次クールの投与量は患者の状態により適宜減量すること。[1.3 参照],[8.1 参照],[9.1.1 参照],[11.1.1 参照],[17.1.5 参照]

8. 重要な基本的注意

  1. 8.1 重篤な骨髄機能抑制が発現し、ときに致命的な経過をたどることがあるので、頻回に血液検査を行うなど、患者の状態を十分に観察すること。また、使用が長期間にわたると副作用が強くあらわれ、遷延性に推移することがあるので、投与は慎重に行うこと。[1.3 参照],[7 参照],[9.1.1 参照],[11.1.1 参照],[17.1.5 参照]
  2. 8.2 感染症・出血傾向の発現又は増悪に十分注意すること。[1.3 参照],[9.1.2 参照],[11.1.1 参照]
  3. 8.3 本剤投与開始前に、胸部X線及び胸部CTの検査で間質性肺炎等の有無を確認し、投与の可否を慎重に判断すること。また投与後は臨床症状(呼吸状態、咳及び発熱等の有無)を十分に観察し、定期的に胸部X線検査等を行い、間質性肺炎の発現に十分注意すること。[1.2 参照],[9.1.3 参照],[11.1.2 参照]
  4. 8.4 心電図異常の発現、また、類薬で重篤な心筋障害の発現が報告されているので、適宜心機能検査を行うなど、患者の状態を十分に観察すること。[9.1.4 参照]

9. 特定の背景を有する患者に関する注意

9.1 合併症・既往歴等のある患者

  1. 9.1.1 骨髄機能抑制のある患者(重篤な骨髄機能抑制のある患者を除く)

    骨髄機能抑制が増悪するおそれがある。前治療により、骨髄機能が低下している患者では、骨髄機能抑制が強くあらわれることがあるので、これらの患者では初回投与量を適宜減量し、末梢血液の観察を十分に行い、臨床検査値に十分注意すること。[1.3 参照],[2.1 参照],[7 参照],[8.1 参照],[11.1.1 参照],[17.1.5 参照]

  2. 9.1.2 感染症のある患者(重篤な感染症を合併している患者を除く)

    感染症が増悪するおそれがある。[1.3 参照],[2.2 参照],[8.2 参照],[11.1.1 参照]

  3. 9.1.3 間質性肺炎又は肺線維症の患者(胸部単純X線写真で明らかで、かつ臨床症状のある間質性肺炎又は肺線維症の患者を除く)

    間質性肺炎又は肺線維症が増悪することがある。[1.2 参照],[2.3 参照],[8.3 参照],[11.1.2 参照]

  4. 9.1.4 他のアントラサイクリン系薬剤等心毒性を有する薬剤による前治療歴のある患者(他のアントラサイクリン系薬剤等心毒性を有する薬剤による前治療が限界量に達している患者を除く)

    心筋障害があらわれるおそれがある。[2.5 参照],[8.4 参照],[10.2 参照]

  5. 9.1.5 水痘患者

    致命的な全身障害があらわれるおそれがある。

9.2 腎機能障害患者

頻回に腎機能検査を行うこと。副作用が強くあらわれるおそれがある。

9.3 肝機能障害患者

頻回に肝機能検査を行うこと。本剤の血中濃度が上昇し、副作用が強くあらわれるおそれがある。

9.4 生殖能を有する者

  1. 9.4.1 小児及び生殖可能な年齢の患者に投与する必要がある場合には、性腺に対する影響を考慮すること。
  2. 9.4.2 妊娠する可能性のある女性には避妊を指導すること。[9.5 参照]

9.5 妊婦

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと。動物実験で、胎児への移行(妊娠ラット)及び催奇形性(ラット、ウサギ)が認められている。[2.7 参照],[9.4.2 参照]

9.6 授乳婦

授乳しないことが望ましい。動物実験(ラット)で乳汁中への移行が認められ、生殖発生毒性試験で出生児の精巣の発育阻害が認められている。

9.7 小児等

  1. 9.7.1 小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
  2. 9.7.2 小児に投与する場合には副作用の発現に特に注意し、慎重に投与すること。小児における投与量は確立されていない。

9.8 高齢者

用量に留意して患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。骨髄機能抑制等の副作用に注意し、異常が認められた場合には、回復を十分に確認してから投与を行うなど、投与間隔及び用量に留意すること。高齢者では肝機能等の生理機能が低下していることが多いため、消失が遅れ高い血中濃度が持続するおそれがある。[11.1.1 参照]

10. 相互作用

    10.2 併用注意(併用に注意すること)

    薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子

    潜在的に心毒性を有する抗悪性腫瘍剤
    (アントラサイクリン系薬剤等)
    [9.1.4 参照]

    これらの薬剤による前治療歴がある場合、あるいは併用療法を行う場合は、心筋障害が増強されるおそれがあるので、患者の状態を観察しながら、減量するなど用量に注意すること。

    心筋障害が増強される可能性がある。

    投与前の心臓部あるいは縦隔への放射線照射

    心筋障害が増強するおそれがあるので、患者の状態を観察しながら、減量するなど用量に注意すること。

    心筋障害が増強される可能性がある。

    抗悪性腫瘍剤
    放射線照射
    [11.1.1 参照]

    骨髄機能抑制等の副作用が増強するおそれがあるので、併用療法を行う場合には、患者の状態を観察しながら、減量するなど用量に注意すること。

    ともに骨髄機能抑制作用を有する。

    11. 副作用

    次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

    11.1 重大な副作用

    1. 11.1.1 骨髄機能抑制

      汎血球減少(頻度不明)、白血球減少(93.9%)、好中球減少(発熱性好中球減少症を含む)(95.0%)、貧血(80%以上)、血小板減少(47.0%)等があらわれることがある。また、高度な骨髄機能抑制に起因する重篤な感染症(敗血症、肺炎等)の発現による死亡例が報告されているので、投与中に感染徴候に十分留意すること。なお、白血球数、好中球数及び血小板数の最低値までの期間(中央値)は、それぞれ各クールの投与開始後13日、14日及び13日であった。[1.3 参照],[7 参照],[8.1 参照],[8.2 参照],[9.1.1 参照],[9.1.2 参照],[9.8 参照],[10.2 参照],[17.1.5 参照]

    2. 11.1.2 間質性肺炎(2.2%)

      異常が認められた場合には投与を中止し、副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。[1.2 参照],[8.3 参照],[9.1.3 参照]

    3. 11.1.3 胃・十二指腸潰瘍(頻度不明)

      吐血、下血、穿孔を伴う胃・十二指腸潰瘍があらわれることがある。

    11.2 その他の副作用

    5%以上

    0.1~5%未満

    頻度不明

    心臓

    心電図異常(T波平低化、QT延長、心房細動、心室性期外収縮、上室性期外収縮、ST低下等)

    不整脈、動悸、左室駆出率低下、血圧低下

    心拡大、心膜滲出液

    肝臓

    ALT上昇(22.7%)、AST上昇(17.1%)、LDH上昇(11.6%)、ALP上昇、総ビリルビン上昇

    ウロビリノーゲン陽性

    γ-GTP上昇

    腎臓

    BUN上昇

    尿蛋白陽性、クレアチニン上昇

    消化器

    食欲不振(65.7%)、悪心・嘔吐(58.6%)、口内炎(12.7%)、下痢(16.0%)

    便秘、口角炎、歯周炎、軟便、下血

    腹痛、腹部不快感

    呼吸器

    肺炎、気胸

    咽頭痛

    精神神経系

    頭痛、手足のしびれ、末梢・知覚神経障害

    頭重、めまい・ふらつき、不眠

    過敏症

    皮疹、発疹

    そう痒

    その他

    脱毛(70.4%)、発熱(29.8%)、白血球分画異常(39.0%)、血沈亢進(28.6%)、血清総蛋白低下(26.5%)、血清アルブミン低下(24.9%)、A/G比異常(12.9%)、電解質異常(Na、K、Cl、Ca)、尿潜血

    全身倦怠、飛蚊症、尿糖陽性、鼻出血、体力喪失、静脈炎、注射部反応、色素沈着

    耳鳴、出血傾向、浮腫、胸内苦悶感、感染、血管痛、尿沈渣白血球陽性、血清アミラーゼ上昇、CRP上昇、吃逆、味覚異常、血小板増加、体重減少、背部痛、白血球増加、関節痛、ほてり

    14. 適用上の注意

    14.1 薬剤調製時の注意

    1. 14.1.1 本剤は溶解時のpHにより力価の低下及び濁りを生じることがある。特にpHが3を超えると、力価の低下や経時的に濁りを認めることがあるので、他の薬剤との混注を避けること。
    2. 14.1.2 溶解後は速やかに使用すること。濁りが認められた場合は使用しないこと。
      (参考)
      溶解後の安定性が確認されている時間

      5℃

      24時間

      25℃

      3時間

      30℃

      1.5時間

    14.2 薬剤投与時の注意

    1. 14.2.1 静脈内投与により、ときに血管痛、静脈炎等を起こすことがあるので、注射部位、注射方法等に十分注意すること。
    2. 14.2.2 静脈内投与に際し、薬液が血管外に漏れると、注射部位に硬結、壊死、炎症を起こすことがあるので、点滴を避け、薬液が血管外に漏れないように投与すること。

    15. その他の注意

    15.1 臨床使用に基づく情報

    本剤投与後、未変化体及び活性代謝物の尿中排泄により尿が赤色になることがある。

    15.2 非臨床試験に基づく情報

    ラットに6ヵ月間静脈内投与した実験で、0.5mg/kg投与群の皮膚、皮下及び外耳道に悪性腫瘍が発生したとの報告がある。

    1. 警告

    1. 1.1 本剤の使用にあたっては、患者又はその家族に有効性及び危険性を十分説明し、同意を得てから投与を開始すること。
    2. 1.2 間質性肺炎があらわれ、死亡に至った例が報告されているので、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。[8.3 参照],[9.1.3 参照],[11.1.2 参照]
    3. 1.3 本剤との因果関係が否定できない重篤な骨髄機能抑制に起因する重篤な感染症(敗血症、肺炎等)の発現による死亡例が報告されているので、投与中に感染徴候に十分留意し、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。[7 参照],[8.1 参照],[8.2 参照],[9.1.1 参照],[9.1.2 参照],[11.1.1 参照],[17.1.5 参照]
    4. 1.4 本剤は、緊急時に十分に措置できる医療施設及び癌化学療法に十分な経験を持つ医師のもとで、本剤が適切と判断される患者にのみ投与すること。

    2. 禁忌(次の患者には投与しないこと)

    1. 2.1 重篤な骨髄機能抑制のある患者[重症感染症等を併発し、致命的となることがある。][9.1.1 参照]
    2. 2.2 重篤な感染症を合併している患者[感染症が増悪し、致命的となることがある。][9.1.2 参照]
    3. 2.3 胸部単純X線写真で明らかで、かつ臨床症状のある間質性肺炎又は肺線維症の患者[症状が増悪し、致命的となることがある。][9.1.3 参照]
    4. 2.4 心機能異常又はその既往歴のある患者[心筋障害があらわれるおそれがある。]
    5. 2.5 他のアントラサイクリン系薬剤等心毒性を有する薬剤による前治療が限界量(ダウノルビシン塩酸塩では総投与量が体重当り25mg/kg、ドキソルビシン塩酸塩では総投与量が体表面積当り500mg/m2、エピルビシン塩酸塩では総投与量が体表面積当り900mg/m2、ピラルビシン塩酸塩では総投与量が体表面積当り950mg/m2等)に達している患者[心筋障害があらわれるおそれがある。][9.1.4 参照]
    6. 2.6 本剤の成分に対し重篤な過敏症の既往歴のある患者
    7. 2.7 妊婦又は妊娠している可能性のある女性[9.5 参照]

    3. 組成・性状

    3.1 組成

    カルセド注射用20mg

    有効成分 1バイアル中アムルビシン塩酸塩   20mg(力価)
    添加剤 乳糖水和物   50mg
    L-システイン塩酸塩水和物   3.2mg
    カルセド注射用50mg

    有効成分 1バイアル中アムルビシン塩酸塩   50mg(力価)
    添加剤 乳糖水和物   125mg
    L-システイン塩酸塩水和物   8.0mg

    3.2 製剤の性状

    カルセド注射用20mg

    色・性状 黄赤色の粉末又は塊
    pH 2.4~3.0
    浸透圧比
    (生理食塩液に対する比)
    1.0~1.3(生理食塩液溶解時)
    約1.3(5%ブドウ糖注射液溶解時)
    カルセド注射用50mg

    色・性状 黄赤色の粉末又は塊
    pH 2.4~3.0
    浸透圧比
    (生理食塩液に対する比)
    1.0~1.3(生理食塩液溶解時)
    約1.3(5%ブドウ糖注射液溶解時)

    ※本剤を生理食塩液又は5%ブドウ糖注射液に溶解し、5mg(力価)/mLとした場合

    4. 効能又は効果

    非小細胞肺癌、小細胞肺癌

    6. 用法及び用量

    通常、成人にはアムルビシン塩酸塩として45mg(力価)/m2(体表面積)を約20mLの日局生理食塩液あるいは5%ブドウ糖注射液に溶解し、1日1回3日間連日静脈内に投与し、3~4週間休薬する。これを1クールとし、投与を繰り返す。なお、患者の状態により適宜減量する。

    7. 用法及び用量に関連する注意

    本剤の投与により重度の骨髄機能抑制があらわれることがあるので、投与後、血液検査値の変動に十分留意し、次クールの投与量は患者の状態により適宜減量すること。[1.3 参照],[8.1 参照],[9.1.1 参照],[11.1.1 参照],[17.1.5 参照]

    8. 重要な基本的注意

    1. 8.1 重篤な骨髄機能抑制が発現し、ときに致命的な経過をたどることがあるので、頻回に血液検査を行うなど、患者の状態を十分に観察すること。また、使用が長期間にわたると副作用が強くあらわれ、遷延性に推移することがあるので、投与は慎重に行うこと。[1.3 参照],[7 参照],[9.1.1 参照],[11.1.1 参照],[17.1.5 参照]
    2. 8.2 感染症・出血傾向の発現又は増悪に十分注意すること。[1.3 参照],[9.1.2 参照],[11.1.1 参照]
    3. 8.3 本剤投与開始前に、胸部X線及び胸部CTの検査で間質性肺炎等の有無を確認し、投与の可否を慎重に判断すること。また投与後は臨床症状(呼吸状態、咳及び発熱等の有無)を十分に観察し、定期的に胸部X線検査等を行い、間質性肺炎の発現に十分注意すること。[1.2 参照],[9.1.3 参照],[11.1.2 参照]
    4. 8.4 心電図異常の発現、また、類薬で重篤な心筋障害の発現が報告されているので、適宜心機能検査を行うなど、患者の状態を十分に観察すること。[9.1.4 参照]

    9. 特定の背景を有する患者に関する注意

    9.1 合併症・既往歴等のある患者

    1. 9.1.1 骨髄機能抑制のある患者(重篤な骨髄機能抑制のある患者を除く)

      骨髄機能抑制が増悪するおそれがある。前治療により、骨髄機能が低下している患者では、骨髄機能抑制が強くあらわれることがあるので、これらの患者では初回投与量を適宜減量し、末梢血液の観察を十分に行い、臨床検査値に十分注意すること。[1.3 参照],[2.1 参照],[7 参照],[8.1 参照],[11.1.1 参照],[17.1.5 参照]

    2. 9.1.2 感染症のある患者(重篤な感染症を合併している患者を除く)

      感染症が増悪するおそれがある。[1.3 参照],[2.2 参照],[8.2 参照],[11.1.1 参照]

    3. 9.1.3 間質性肺炎又は肺線維症の患者(胸部単純X線写真で明らかで、かつ臨床症状のある間質性肺炎又は肺線維症の患者を除く)

      間質性肺炎又は肺線維症が増悪することがある。[1.2 参照],[2.3 参照],[8.3 参照],[11.1.2 参照]

    4. 9.1.4 他のアントラサイクリン系薬剤等心毒性を有する薬剤による前治療歴のある患者(他のアントラサイクリン系薬剤等心毒性を有する薬剤による前治療が限界量に達している患者を除く)

      心筋障害があらわれるおそれがある。[2.5 参照],[8.4 参照],[10.2 参照]

    5. 9.1.5 水痘患者

      致命的な全身障害があらわれるおそれがある。

    9.2 腎機能障害患者

    頻回に腎機能検査を行うこと。副作用が強くあらわれるおそれがある。

    9.3 肝機能障害患者

    頻回に肝機能検査を行うこと。本剤の血中濃度が上昇し、副作用が強くあらわれるおそれがある。

    9.4 生殖能を有する者

    1. 9.4.1 小児及び生殖可能な年齢の患者に投与する必要がある場合には、性腺に対する影響を考慮すること。
    2. 9.4.2 妊娠する可能性のある女性には避妊を指導すること。[9.5 参照]

    9.5 妊婦

    妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと。動物実験で、胎児への移行(妊娠ラット)及び催奇形性(ラット、ウサギ)が認められている。[2.7 参照],[9.4.2 参照]

    9.6 授乳婦

    授乳しないことが望ましい。動物実験(ラット)で乳汁中への移行が認められ、生殖発生毒性試験で出生児の精巣の発育阻害が認められている。

    9.7 小児等

    1. 9.7.1 小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
    2. 9.7.2 小児に投与する場合には副作用の発現に特に注意し、慎重に投与すること。小児における投与量は確立されていない。

    9.8 高齢者

    用量に留意して患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。骨髄機能抑制等の副作用に注意し、異常が認められた場合には、回復を十分に確認してから投与を行うなど、投与間隔及び用量に留意すること。高齢者では肝機能等の生理機能が低下していることが多いため、消失が遅れ高い血中濃度が持続するおそれがある。[11.1.1 参照]

    10. 相互作用

      10.2 併用注意(併用に注意すること)

      薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子

      潜在的に心毒性を有する抗悪性腫瘍剤
      (アントラサイクリン系薬剤等)
      [9.1.4 参照]

      これらの薬剤による前治療歴がある場合、あるいは併用療法を行う場合は、心筋障害が増強されるおそれがあるので、患者の状態を観察しながら、減量するなど用量に注意すること。

      心筋障害が増強される可能性がある。

      投与前の心臓部あるいは縦隔への放射線照射

      心筋障害が増強するおそれがあるので、患者の状態を観察しながら、減量するなど用量に注意すること。

      心筋障害が増強される可能性がある。

      抗悪性腫瘍剤
      放射線照射
      [11.1.1 参照]

      骨髄機能抑制等の副作用が増強するおそれがあるので、併用療法を行う場合には、患者の状態を観察しながら、減量するなど用量に注意すること。

      ともに骨髄機能抑制作用を有する。

      11. 副作用

      次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

      11.1 重大な副作用

      1. 11.1.1 骨髄機能抑制

        汎血球減少(頻度不明)、白血球減少(93.9%)、好中球減少(発熱性好中球減少症を含む)(95.0%)、貧血(80%以上)、血小板減少(47.0%)等があらわれることがある。また、高度な骨髄機能抑制に起因する重篤な感染症(敗血症、肺炎等)の発現による死亡例が報告されているので、投与中に感染徴候に十分留意すること。なお、白血球数、好中球数及び血小板数の最低値までの期間(中央値)は、それぞれ各クールの投与開始後13日、14日及び13日であった。[1.3 参照],[7 参照],[8.1 参照],[8.2 参照],[9.1.1 参照],[9.1.2 参照],[9.8 参照],[10.2 参照],[17.1.5 参照]

      2. 11.1.2 間質性肺炎(2.2%)

        異常が認められた場合には投与を中止し、副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。[1.2 参照],[8.3 参照],[9.1.3 参照]

      3. 11.1.3 胃・十二指腸潰瘍(頻度不明)

        吐血、下血、穿孔を伴う胃・十二指腸潰瘍があらわれることがある。

      11.2 その他の副作用

      5%以上

      0.1~5%未満

      頻度不明

      心臓

      心電図異常(T波平低化、QT延長、心房細動、心室性期外収縮、上室性期外収縮、ST低下等)

      不整脈、動悸、左室駆出率低下、血圧低下

      心拡大、心膜滲出液

      肝臓

      ALT上昇(22.7%)、AST上昇(17.1%)、LDH上昇(11.6%)、ALP上昇、総ビリルビン上昇

      ウロビリノーゲン陽性

      γ-GTP上昇

      腎臓

      BUN上昇

      尿蛋白陽性、クレアチニン上昇

      消化器

      食欲不振(65.7%)、悪心・嘔吐(58.6%)、口内炎(12.7%)、下痢(16.0%)

      便秘、口角炎、歯周炎、軟便、下血

      腹痛、腹部不快感

      呼吸器

      肺炎、気胸

      咽頭痛

      精神神経系

      頭痛、手足のしびれ、末梢・知覚神経障害

      頭重、めまい・ふらつき、不眠

      過敏症

      皮疹、発疹

      そう痒

      その他

      脱毛(70.4%)、発熱(29.8%)、白血球分画異常(39.0%)、血沈亢進(28.6%)、血清総蛋白低下(26.5%)、血清アルブミン低下(24.9%)、A/G比異常(12.9%)、電解質異常(Na、K、Cl、Ca)、尿潜血

      全身倦怠、飛蚊症、尿糖陽性、鼻出血、体力喪失、静脈炎、注射部反応、色素沈着

      耳鳴、出血傾向、浮腫、胸内苦悶感、感染、血管痛、尿沈渣白血球陽性、血清アミラーゼ上昇、CRP上昇、吃逆、味覚異常、血小板増加、体重減少、背部痛、白血球増加、関節痛、ほてり

      14. 適用上の注意

      14.1 薬剤調製時の注意

      1. 14.1.1 本剤は溶解時のpHにより力価の低下及び濁りを生じることがある。特にpHが3を超えると、力価の低下や経時的に濁りを認めることがあるので、他の薬剤との混注を避けること。
      2. 14.1.2 溶解後は速やかに使用すること。濁りが認められた場合は使用しないこと。
        (参考)
        溶解後の安定性が確認されている時間

        5℃

        24時間

        25℃

        3時間

        30℃

        1.5時間

      14.2 薬剤投与時の注意

      1. 14.2.1 静脈内投与により、ときに血管痛、静脈炎等を起こすことがあるので、注射部位、注射方法等に十分注意すること。
      2. 14.2.2 静脈内投与に際し、薬液が血管外に漏れると、注射部位に硬結、壊死、炎症を起こすことがあるので、点滴を避け、薬液が血管外に漏れないように投与すること。

      15. その他の注意

      15.1 臨床使用に基づく情報

      本剤投与後、未変化体及び活性代謝物の尿中排泄により尿が赤色になることがある。

      15.2 非臨床試験に基づく情報

      ラットに6ヵ月間静脈内投与した実験で、0.5mg/kg投与群の皮膚、皮下及び外耳道に悪性腫瘍が発生したとの報告がある。

      その他詳細情報

      日本標準商品分類番号
      874235
      ブランドコード
      4235406D1020, 4235406D2026
      承認番号
      21400AMZ00465, 21400AMZ00466
      販売開始年月
      2002-12, 2002-12
      貯法
      室温保存、室温保存
      有効期間
      3年、3年
      規制区分
      2, 12, 2, 12

      重要な注意事項

      • この情報は医療専門家による診断や治療の代替にはなりません。副作用に関する懸念がある場合は、必ず医師または薬剤師に相談してください。
      • 副作用の発生頻度や重篤度は個人差があります。ここで提供される情報は一般的なものであり、すべての患者さんに当てはまるわけではありません。
      • 薬剤の使用に関しては、必ず医療専門家の指示に従い、自己判断での変更や中止を避けてください。
      • この情報は最新のものであるよう努めていますが、最新とは限りません。常に医療専門家に確認してください。
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