薬効分類名アルキル化剤
一般的名称シクロホスファミド水和物
エンドキサン錠50mg
えんどきさんじょう50mg
Endoxan Tablets 50mg
製造販売元/塩野義製薬株式会社、提携/ドイツ バクスター社
重大な副作用
その他の副作用
併用注意
- 他の抗悪性腫瘍剤
- アロプリノール
- 放射線照射
骨髄抑制等の副作用が増強することがあるので、異常が認められた場合には、減量、休薬等の適切な処置を行うこと。
共に骨髄抑制作用を有する。
- フェノバルビタール
本剤の作用が増強することがある。
フェノバルビタールの酵素誘導により本剤の活性型への変換が促進される。
- 副腎皮質ホルモン
- クロラムフェニコール
本剤の作用が減弱することがある。
副腎皮質ホルモン、クロラムフェニコールは肝における本剤の代謝を競合的に阻害し、活性化を抑制する。
- インスリン
血糖降下作用が増強されることがある。
本剤がインスリン抗体の生成を阻害するため、遊離のインスリン量が多くなり、血糖降下作用が増強される。
- オキシトシン
オキシトシンの作用が増強されることがある。
機序は不明である。
- バソプレシン
バソプレシンの作用が減弱されることがある。
本剤がバソプレシンの排泄を増加させる。
- アントラサイクリン系薬剤
心筋障害が増強されるおそれがある。また、これらの薬剤との併用療法終了後に遅発性心毒性が発現したとの報告があるため、治療終了後も長期間経過を観察するなど十分注意すること。
明らかな機序は不明であるが、共に心筋障害を有する。
- 脱分極性筋弛緩剤
脱分極性筋弛緩剤の作用が増強され、遷延性無呼吸を起こすおそれがある。
本剤がコリンエステラーゼによる脱分極性筋弛緩剤の分解を阻害すると考えられている。
3. 組成・性状
4. 効能・効果
-
○ 下記疾患の自覚的並びに他覚的症状の緩解
多発性骨髄腫、悪性リンパ腫(ホジキン病、リンパ肉腫、細網肉腫)、乳癌
急性白血病、真性多血症、肺癌、神経腫瘍(神経芽腫、網膜芽腫)、骨腫瘍
ただし、下記の疾患については、他の抗腫瘍剤と併用することが必要である。
慢性リンパ性白血病、慢性骨髄性白血病、咽頭癌、胃癌、膵癌、肝癌、結腸癌、子宮頸癌、子宮体癌、卵巣癌、睾丸腫瘍、絨毛性疾患(絨毛癌、破壊胞状奇胎、胞状奇胎)、横紋筋肉腫、悪性黒色腫 - **○ 細胞移植に伴う免疫反応の抑制
- *○ 全身性ALアミロイドーシス
-
○ 治療抵抗性の下記リウマチ性疾患
全身性エリテマトーデス、全身性血管炎(顕微鏡的多発血管炎、多発血管炎性肉芽腫症、結節性多発動脈炎、好酸球性多発血管炎性肉芽腫症、高安動脈炎等)、多発性筋炎/皮膚筋炎、強皮症、混合性結合組織病、及び血管炎を伴う難治性リウマチ性疾患
- ○ ネフローゼ症候群(副腎皮質ホルモン剤による適切な治療を行っても十分な効果がみられない場合に限る。)
6. 用法・用量
- 〈自覚的並びに他覚的症状の緩解〉
-
**〈細胞移植に伴う免疫反応の抑制〉
再生医療等製品の用法及び用量又は使用方法に基づき使用する。
-
*〈全身性ALアミロイドーシス〉
他の薬剤との併用において、通常、成人にはシクロホスファミド(無水物換算)として週1回300mg/m2(体表面積)を経口投与する。投与量の上限は、1回量として500mgとする。
-
〈治療抵抗性のリウマチ性疾患〉
通常、成人にはシクロホスファミド(無水物換算)として1日50~100mgを経口投与する。
なお、年齢、症状により適宜増減する。 -
〈ネフローゼ症候群〉
通常、成人にはシクロホスファミド(無水物換算)として1日50~100mgを8~12週間経口投与する。
なお、年齢、症状により適宜増減する。通常、小児にはシクロホスファミド(無水物換算)として1日2~3mg/kgを8~12週間経口投与する。
なお、年齢、症状により適宜増減するが、通常1日100mgまでとする。原則として、総投与量は300mg/kgまでとする。
8. 重要な基本的注意
- 8.1 骨髄抑制、出血性膀胱炎等の重篤な副作用が起こることがあるので、頻回に臨床検査(血液検査、尿検査、肝機能・腎機能検査等)を行うなど、患者の状態を十分に観察すること。出血性膀胱炎の防止のため尿量の増加を図ること。また、使用が長期間にわたると副作用が強くあらわれ、遷延性に推移することがあるので、投与は慎重に行うこと。[9.1.1 参照],[11.1.2 参照],[11.1.3 参照],[11.1.9 参照],[11.1.10 参照]
- 8.2 感染症、出血傾向の発現又は増悪に十分注意すること。[9.1.2 参照]
- 8.3 二次性悪性腫瘍(急性白血病、骨髄異形成症候群、悪性リンパ腫、膀胱腫瘍、腎盂・尿管腫瘍等)が発生したとの報告があるため、本剤の投与終了後も長期間経過を観察するなど十分注意すること。なお、シクロホスファミドの総投与量の増加により、発癌のリスクが増加するとの報告がある5) 。
9. 特定の背景を有する患者に関する注意
9.1 合併症・既往歴等のある患者
-
9.1.1 骨髄抑制のある患者
骨髄抑制が増強するおそれがある。[8.1 参照],[11.1.2 参照]
-
9.1.2 感染症を合併している患者
骨髄抑制作用により、感染症が増悪するおそれがある。[8.2 参照]
-
9.1.3 水痘患者
致命的な全身障害があらわれることがある。
9.2 腎機能障害患者
腎障害が増悪するおそれがある。
9.3 肝機能障害患者
肝障害が増悪するおそれがある。
9.4 生殖能を有する者
- 9.4.1 小児及び生殖可能な年齢の患者に投与する必要がある場合には、性腺に対する影響を考慮すること。なお、シクロホスファミドの総投与量の増加により、男女とも性腺障害のリスクが増加するとの報告がある5) 。
- 9.4.2 妊娠する可能性のある女性には、本剤投与中及び本剤投与終了後一定期間は適切な避妊をするよう指導すること。[9.5 参照]
- 9.4.3 パートナーが妊娠する可能性のある男性には、本剤投与中及び本剤投与終了後一定期間は適切な避妊をするよう指導すること。本剤5.1mg/kgを投与した雄ラットを、本剤を投与しない雌ラットと交配させたところ、胎児の死亡増加及び奇形を認めたとの報告がある6) 。
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないことが望ましい。妊娠中に本剤を使用するか、本剤を使用中に妊娠した場合は、胎児に異常が生じる可能性があることを患者に説明すること。催奇形性を疑う症例報告があり、動物試験では、本剤2.5mg/kgを投与した雌ラットで胚・胎児の死亡及び催奇形作用が報告されている7) 。[9.4.2 参照]
9.6 授乳婦
9.8 高齢者
用量並びに投与間隔に留意すること。生理機能が低下していることが多く、副作用があらわれやすい。
10. 相互作用
- 本剤は、主に肝代謝酵素CYP2B6で代謝され、活性化される。また、CYP2C8、2C9、3A4、2A6も本剤の代謝に関与していることが報告されている。[16.4.1 参照]
10.1 併用禁忌(併用しないこと)
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
|---|---|---|
骨髄移植の患者で、本剤投与中にペントスタチンを単回投与したところ、錯乱、呼吸困難、低血圧、肺水腫等が認められ、心毒性により死亡したとの報告がある。また、動物試験(マウス)においてペントスタチン(臨床用量の10倍相当量)とシクロホスファミド(LD50前後)又はその類縁薬であるイホスファミド(LD50前後)を同時期に単回投与したとき、それぞれを単独投与したときに比べて死亡率の増加が認められた1) 。 |
明らかな機序は不明である。本剤は用量依存性の心毒性があり、ペントスタチンは心筋細胞に影響を及ぼすATPの代謝を阻害する。両剤の併用により心毒性が増強すると考えられている1) 。 |
10.2 併用注意(併用に注意すること)
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
|---|---|---|
骨髄抑制等の副作用が増強することがあるので、異常が認められた場合には、減量、休薬等の適切な処置を行うこと。 |
共に骨髄抑制作用を有する。 |
|
本剤の作用が増強することがある。 |
フェノバルビタールの酵素誘導により本剤の活性型への変換が促進される。 |
|
本剤の作用が減弱することがある。 |
副腎皮質ホルモン、クロラムフェニコールは肝における本剤の代謝を競合的に阻害し、活性化を抑制する。 |
|
血糖降下作用が増強されることがある。 |
本剤がインスリン抗体の生成を阻害するため、遊離のインスリン量が多くなり、血糖降下作用が増強される。 |
|
オキシトシンの作用が増強されることがある。 |
機序は不明である。 |
|
バソプレシンの作用が減弱されることがある。 |
本剤がバソプレシンの排泄を増加させる。 |
|
心筋障害が増強されるおそれがある。また、これらの薬剤との併用療法終了後に遅発性心毒性が発現したとの報告があるため、治療終了後も長期間経過を観察するなど十分注意すること。 |
明らかな機序は不明であるが、共に心筋障害を有する。 |
|
脱分極性筋弛緩剤の作用が増強され、遷延性無呼吸を起こすおそれがある。 |
本剤がコリンエステラーゼによる脱分極性筋弛緩剤の分解を阻害すると考えられている。 |
11. 副作用
11.1 重大な副作用
-
11.1.1 ショック、アナフィラキシー(いずれも頻度不明)
血圧低下、呼吸困難、喘鳴、蕁麻疹、不快感等があらわれることがある。
-
11.1.2 骨髄抑制(頻度不明)
汎血球減少、貧血、白血球減少、血小板減少、出血があらわれることがあるので、本剤投与期間中には末梢血液の観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与間隔の延長、減量、休薬等の適切な処置を行うこと。[8.1 参照],[9.1.1 参照]
- 11.1.3 出血性膀胱炎、排尿障害(いずれも頻度不明)
- 11.1.4 イレウス、胃腸出血(0.1~5%未満 注1) )
- 11.1.5 間質性肺炎、肺線維症(0.1~5%未満 注1) )
- 11.1.6 心筋障害、心不全(0.1~5%未満 注1) )
-
11.1.7 抗利尿ホルモン不適合分泌症候群(SIADH)(頻度不明)
低ナトリウム血症、低浸透圧血症、尿中ナトリウム排泄量の増加、高張尿、痙攣、意識障害等を伴う抗利尿ホルモン不適合分泌症候群(SIADH)があらわれることがあるので、このような場合には投与を中止し、水分摂取の制限等適切な処置を行うこと。
- 11.1.8 中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)、皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)(いずれも頻度不明)
- 11.1.9 肝機能障害、黄疸(いずれも頻度不明)
-
11.1.10 急性腎障害(頻度不明)
急性腎障害等の重篤な腎障害があらわれることがある。[8.1 参照]
-
11.1.11 横紋筋融解症(頻度不明)
筋肉痛、脱力感、CK上昇、血中及び尿中ミオグロビン上昇を特徴とする横紋筋融解症があらわれることがある。
11.2 その他の副作用
5%以上又は頻度不明 |
0.1~5%未満 |
0.1%未満 |
|
|---|---|---|---|
肝臓 |
肝障害、黄疸、コリンエステラーゼ値の低下等 |
||
腎臓 |
乏尿による尿浸透圧の上昇、蛋白尿、浮腫等 |
||
消化器 |
悪心・嘔吐 |
食欲不振、味覚異常、口渇、潰瘍性口内炎、胸やけ、おくび、腹部膨満感、腹痛、便秘、下痢等 |
|
過敏症 |
発疹等 |
||
皮膚 |
脱毛、皮膚炎、色素沈着、爪の変形・変色等 |
||
精神神経系 |
倦怠感 |
頭痛、眩暈、不眠 |
運動失調等 |
呼吸器 |
肺水腫等 |
||
循環器 |
心電図異常、心悸亢進、低血圧等 |
||
内分泌 |
副腎皮質機能不全、甲状腺機能亢進等 |
||
性腺 |
無精子症、卵巣機能不全、無月経等 |
||
その他 |
低ナトリウム血症 |
発熱、創傷の治癒遅延、高血糖、CK上昇 |
3. 組成・性状
4. 効能・効果
-
○ 下記疾患の自覚的並びに他覚的症状の緩解
多発性骨髄腫、悪性リンパ腫(ホジキン病、リンパ肉腫、細網肉腫)、乳癌
急性白血病、真性多血症、肺癌、神経腫瘍(神経芽腫、網膜芽腫)、骨腫瘍
ただし、下記の疾患については、他の抗腫瘍剤と併用することが必要である。
慢性リンパ性白血病、慢性骨髄性白血病、咽頭癌、胃癌、膵癌、肝癌、結腸癌、子宮頸癌、子宮体癌、卵巣癌、睾丸腫瘍、絨毛性疾患(絨毛癌、破壊胞状奇胎、胞状奇胎)、横紋筋肉腫、悪性黒色腫 - **○ 細胞移植に伴う免疫反応の抑制
- *○ 全身性ALアミロイドーシス
-
○ 治療抵抗性の下記リウマチ性疾患
全身性エリテマトーデス、全身性血管炎(顕微鏡的多発血管炎、多発血管炎性肉芽腫症、結節性多発動脈炎、好酸球性多発血管炎性肉芽腫症、高安動脈炎等)、多発性筋炎/皮膚筋炎、強皮症、混合性結合組織病、及び血管炎を伴う難治性リウマチ性疾患
- ○ ネフローゼ症候群(副腎皮質ホルモン剤による適切な治療を行っても十分な効果がみられない場合に限る。)
6. 用法・用量
- 〈自覚的並びに他覚的症状の緩解〉
-
**〈細胞移植に伴う免疫反応の抑制〉
再生医療等製品の用法及び用量又は使用方法に基づき使用する。
-
*〈全身性ALアミロイドーシス〉
他の薬剤との併用において、通常、成人にはシクロホスファミド(無水物換算)として週1回300mg/m2(体表面積)を経口投与する。投与量の上限は、1回量として500mgとする。
-
〈治療抵抗性のリウマチ性疾患〉
通常、成人にはシクロホスファミド(無水物換算)として1日50~100mgを経口投与する。
なお、年齢、症状により適宜増減する。 -
〈ネフローゼ症候群〉
通常、成人にはシクロホスファミド(無水物換算)として1日50~100mgを8~12週間経口投与する。
なお、年齢、症状により適宜増減する。通常、小児にはシクロホスファミド(無水物換算)として1日2~3mg/kgを8~12週間経口投与する。
なお、年齢、症状により適宜増減するが、通常1日100mgまでとする。原則として、総投与量は300mg/kgまでとする。
8. 重要な基本的注意
- 8.1 骨髄抑制、出血性膀胱炎等の重篤な副作用が起こることがあるので、頻回に臨床検査(血液検査、尿検査、肝機能・腎機能検査等)を行うなど、患者の状態を十分に観察すること。出血性膀胱炎の防止のため尿量の増加を図ること。また、使用が長期間にわたると副作用が強くあらわれ、遷延性に推移することがあるので、投与は慎重に行うこと。[9.1.1 参照],[11.1.2 参照],[11.1.3 参照],[11.1.9 参照],[11.1.10 参照]
- 8.2 感染症、出血傾向の発現又は増悪に十分注意すること。[9.1.2 参照]
- 8.3 二次性悪性腫瘍(急性白血病、骨髄異形成症候群、悪性リンパ腫、膀胱腫瘍、腎盂・尿管腫瘍等)が発生したとの報告があるため、本剤の投与終了後も長期間経過を観察するなど十分注意すること。なお、シクロホスファミドの総投与量の増加により、発癌のリスクが増加するとの報告がある5) 。
9. 特定の背景を有する患者に関する注意
9.1 合併症・既往歴等のある患者
-
9.1.1 骨髄抑制のある患者
骨髄抑制が増強するおそれがある。[8.1 参照],[11.1.2 参照]
-
9.1.2 感染症を合併している患者
骨髄抑制作用により、感染症が増悪するおそれがある。[8.2 参照]
-
9.1.3 水痘患者
致命的な全身障害があらわれることがある。
9.2 腎機能障害患者
腎障害が増悪するおそれがある。
9.3 肝機能障害患者
肝障害が増悪するおそれがある。
9.4 生殖能を有する者
- 9.4.1 小児及び生殖可能な年齢の患者に投与する必要がある場合には、性腺に対する影響を考慮すること。なお、シクロホスファミドの総投与量の増加により、男女とも性腺障害のリスクが増加するとの報告がある5) 。
- 9.4.2 妊娠する可能性のある女性には、本剤投与中及び本剤投与終了後一定期間は適切な避妊をするよう指導すること。[9.5 参照]
- 9.4.3 パートナーが妊娠する可能性のある男性には、本剤投与中及び本剤投与終了後一定期間は適切な避妊をするよう指導すること。本剤5.1mg/kgを投与した雄ラットを、本剤を投与しない雌ラットと交配させたところ、胎児の死亡増加及び奇形を認めたとの報告がある6) 。
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないことが望ましい。妊娠中に本剤を使用するか、本剤を使用中に妊娠した場合は、胎児に異常が生じる可能性があることを患者に説明すること。催奇形性を疑う症例報告があり、動物試験では、本剤2.5mg/kgを投与した雌ラットで胚・胎児の死亡及び催奇形作用が報告されている7) 。[9.4.2 参照]
9.6 授乳婦
9.8 高齢者
用量並びに投与間隔に留意すること。生理機能が低下していることが多く、副作用があらわれやすい。
10. 相互作用
- 本剤は、主に肝代謝酵素CYP2B6で代謝され、活性化される。また、CYP2C8、2C9、3A4、2A6も本剤の代謝に関与していることが報告されている。[16.4.1 参照]
10.1 併用禁忌(併用しないこと)
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
|---|---|---|
骨髄移植の患者で、本剤投与中にペントスタチンを単回投与したところ、錯乱、呼吸困難、低血圧、肺水腫等が認められ、心毒性により死亡したとの報告がある。また、動物試験(マウス)においてペントスタチン(臨床用量の10倍相当量)とシクロホスファミド(LD50前後)又はその類縁薬であるイホスファミド(LD50前後)を同時期に単回投与したとき、それぞれを単独投与したときに比べて死亡率の増加が認められた1) 。 |
明らかな機序は不明である。本剤は用量依存性の心毒性があり、ペントスタチンは心筋細胞に影響を及ぼすATPの代謝を阻害する。両剤の併用により心毒性が増強すると考えられている1) 。 |
10.2 併用注意(併用に注意すること)
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
|---|---|---|
骨髄抑制等の副作用が増強することがあるので、異常が認められた場合には、減量、休薬等の適切な処置を行うこと。 |
共に骨髄抑制作用を有する。 |
|
本剤の作用が増強することがある。 |
フェノバルビタールの酵素誘導により本剤の活性型への変換が促進される。 |
|
本剤の作用が減弱することがある。 |
副腎皮質ホルモン、クロラムフェニコールは肝における本剤の代謝を競合的に阻害し、活性化を抑制する。 |
|
血糖降下作用が増強されることがある。 |
本剤がインスリン抗体の生成を阻害するため、遊離のインスリン量が多くなり、血糖降下作用が増強される。 |
|
オキシトシンの作用が増強されることがある。 |
機序は不明である。 |
|
バソプレシンの作用が減弱されることがある。 |
本剤がバソプレシンの排泄を増加させる。 |
|
心筋障害が増強されるおそれがある。また、これらの薬剤との併用療法終了後に遅発性心毒性が発現したとの報告があるため、治療終了後も長期間経過を観察するなど十分注意すること。 |
明らかな機序は不明であるが、共に心筋障害を有する。 |
|
脱分極性筋弛緩剤の作用が増強され、遷延性無呼吸を起こすおそれがある。 |
本剤がコリンエステラーゼによる脱分極性筋弛緩剤の分解を阻害すると考えられている。 |
11. 副作用
11.1 重大な副作用
-
11.1.1 ショック、アナフィラキシー(いずれも頻度不明)
血圧低下、呼吸困難、喘鳴、蕁麻疹、不快感等があらわれることがある。
-
11.1.2 骨髄抑制(頻度不明)
汎血球減少、貧血、白血球減少、血小板減少、出血があらわれることがあるので、本剤投与期間中には末梢血液の観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与間隔の延長、減量、休薬等の適切な処置を行うこと。[8.1 参照],[9.1.1 参照]
- 11.1.3 出血性膀胱炎、排尿障害(いずれも頻度不明)
- 11.1.4 イレウス、胃腸出血(0.1~5%未満 注1) )
- 11.1.5 間質性肺炎、肺線維症(0.1~5%未満 注1) )
- 11.1.6 心筋障害、心不全(0.1~5%未満 注1) )
-
11.1.7 抗利尿ホルモン不適合分泌症候群(SIADH)(頻度不明)
低ナトリウム血症、低浸透圧血症、尿中ナトリウム排泄量の増加、高張尿、痙攣、意識障害等を伴う抗利尿ホルモン不適合分泌症候群(SIADH)があらわれることがあるので、このような場合には投与を中止し、水分摂取の制限等適切な処置を行うこと。
- 11.1.8 中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)、皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)(いずれも頻度不明)
- 11.1.9 肝機能障害、黄疸(いずれも頻度不明)
-
11.1.10 急性腎障害(頻度不明)
急性腎障害等の重篤な腎障害があらわれることがある。[8.1 参照]
-
11.1.11 横紋筋融解症(頻度不明)
筋肉痛、脱力感、CK上昇、血中及び尿中ミオグロビン上昇を特徴とする横紋筋融解症があらわれることがある。
11.2 その他の副作用
5%以上又は頻度不明 |
0.1~5%未満 |
0.1%未満 |
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|---|---|---|---|
肝臓 |
肝障害、黄疸、コリンエステラーゼ値の低下等 |
||
腎臓 |
乏尿による尿浸透圧の上昇、蛋白尿、浮腫等 |
||
消化器 |
悪心・嘔吐 |
食欲不振、味覚異常、口渇、潰瘍性口内炎、胸やけ、おくび、腹部膨満感、腹痛、便秘、下痢等 |
|
過敏症 |
発疹等 |
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皮膚 |
脱毛、皮膚炎、色素沈着、爪の変形・変色等 |
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精神神経系 |
倦怠感 |
頭痛、眩暈、不眠 |
運動失調等 |
呼吸器 |
肺水腫等 |
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循環器 |
心電図異常、心悸亢進、低血圧等 |
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内分泌 |
副腎皮質機能不全、甲状腺機能亢進等 |
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性腺 |
無精子症、卵巣機能不全、無月経等 |
||
その他 |
低ナトリウム血症 |
発熱、創傷の治癒遅延、高血糖、CK上昇 |


