薬効分類名グルコシルセラミド合成酵素阻害薬
一般的名称エリグルスタット酒石酸塩
サデルガカプセル100mg
さでるがかぷせる100mg
CERDELGA Capsules
製造販売元/サノフィ株式会社
重大な副作用
その他の副作用
併用注意
グレープフルーツジュース
本剤の血中濃度が上昇し、本剤の作用が増強されるおそれがある。本剤の服用中はグレープフルーツジュースを飲用しないよう注意する。
グレープフルーツジュースに含まれる成分がCYP3Aを阻害することにより、本剤の血中濃度が上昇するおそれがある。
CYP3A誘導薬(リファンピシン、カルバマゼピン、フェノバルビタール、フェニトイン等)
[16.7.3 参照]
本剤の血中濃度が低下し、本剤の効果が減弱するおそれがある。
これらの薬剤のCYP3A誘導作用により、本剤の代謝が促進されるおそれがある。
セントジョーンズワート
本剤の血中濃度が低下し、本剤の効果が減弱するおそれがある。本剤の服用中はセントジョーンズワートを摂取しないよう注意する。
セントジョーンズワートの肝代謝酵素誘導作用により、本剤の代謝が促進されるおそれがある。
P糖タンパク質の基質薬(ジゴキシン、コルヒチン、ダビガトラン、フェニトイン等)
[16.7.3 参照]
本剤の併用によりジゴキシンの血中濃度が上昇することが報告されている。併用する場合は、これらの薬剤の用量に注意すること。
本剤がP糖タンパク質を阻害することにより、これらの薬剤の血中濃度が上昇するおそれがある。
CYP2D6の基質薬(メトプロロール、三環系抗うつ剤(ノリトリプチリン、アミトリプチリン、イミプラミン)、フェノチアジン系薬剤、クラスIc抗不整脈薬(プロパフェノン、フレカイニド)等)
[16.7.3 参照]
本剤の併用によりメトプロロールの血中濃度が上昇することが報告されている。併用する場合は、これらの薬剤の用量に注意すること。
本剤がCYP2D6を阻害することにより、これらの薬剤の血中濃度が上昇するおそれがある。
中程度以上のCYP3A阻害作用を有する薬剤(CYP2D6阻害作用を有する薬剤を併用する場合を除く)
本剤の血中濃度が上昇し、本剤の作用が増強されるおそれがある。
本剤の用法・用量の調整を行うこと。
これらの薬剤のCYP3A阻害作用により、本剤の代謝が阻害される。
弱いCYP2D6阻害作用を有する薬剤(中程度以上のCYP3A阻害作用を有する薬剤を併用する場合を除く)
本剤の血中濃度が上昇し、本剤の作用が増強されるおそれがある。
本剤の用法・用量の調整を行うこと。
これらの薬剤のCYP2D6阻害作用により、本剤の代謝が阻害される。
弱いCYP3A阻害作用を有する薬剤(中程度以上のCYP2D6阻害作用を有する薬剤を併用する場合を除く)
本剤の血中濃度が上昇し、本剤の作用が増強されるおそれがある。
本剤の用法・用量の調整を行うこと。
これらの薬剤のCYP3A阻害作用により、本剤の代謝が阻害される。
中程度以上のCYP2D6阻害作用を有する薬剤(中程度以上のCYP3A阻害作用を有する薬剤を併用する場合を除く)
本剤の血中濃度が上昇し、本剤の作用が増強されるおそれがある。
本剤の用法・用量の調整を行うこと。
これらの薬剤のCYP2D6阻害作用により、本剤の代謝が阻害される。
中程度以上のCYP3A阻害作用を有する薬剤(中程度以上のCYP2D6阻害作用を有する薬剤を併用する場合を除く)
本剤の血中濃度が上昇し、本剤の作用が増強されるおそれがある。
本剤の用法・用量の調整を行うこと。
これらの薬剤のCYP3A阻害作用により、本剤の代謝が阻害される。
中程度以上のCYP2D6阻害作用を有する薬剤
本剤の血中濃度が上昇し、本剤の作用が増強されるおそれがある。
本剤の用法・用量の調整を行うこと。
これらの薬剤のCYP2D6阻害作用により、本剤の代謝が阻害される。
2. 禁忌(次の患者には投与しないこと)
- 2.1 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
-
2.2 本剤の血中濃度が大幅に上昇するおそれがある以下の患者[7.1 参照],[8.1 参照],[8.2 参照],[16.1.4 参照]
- 2.2.1 チトクロームP450(CYP)2D6の活性が通常の患者(Extensive Metabolizer、EM)で、以下に該当する患者[7.2 参照],[9.3.2 参照],[9.3.3 参照],[10.1 参照],[16.6.1 参照]
- 2.2.2 CYP2D6の活性が低い患者(Intermediate Metabolizer、IM)で、以下に該当する患者[7.3 参照],[9.3.1 参照],[10.1 参照]
- 2.2.3 CYP2D6の活性が欠損している患者(Poor Metabolizer、PM)で、以下に該当する患者[7.4 参照],[9.3.1 参照],[10.1 参照]
- 2.3 QT延長のある患者(先天性QT延長症候群等)[8.3 参照],[9.1.1 参照],[9.1.2 参照],[16.7.5 参照]
- 2.4 クラスIa(キニジン、プロカインアミド等)及びクラスIII(アミオダロン、ソタロール等)の抗不整脈薬又はベプリジル塩酸塩を使用中の患者[10.1 参照]
- 2.5 妊婦又は妊娠している可能性のある女性[9.5 参照]
4. 効能又は効果
ゴーシェ病の諸症状(貧血、血小板減少症、肝脾腫及び骨症状)の改善
6. 用法及び用量
通常、CYP2D6 Extensive Metabolizer及びIntermediate Metabolizerの成人にはエリグルスタット酒石酸塩として1回100mgを1日2回経口投与する。なお、患者の状態に応じて適宜減量する。
7. 用法及び用量に関連する注意
- 7.1 本剤投与開始前にCYP2D6遺伝子型、肝機能、及び併用薬剤を確認すること。また、本剤投与中も肝機能及び併用薬剤の状況に注意すること。[2.2 参照],[8.1 参照],[8.2 参照],[10 参照],[16.1.4 参照],[16.6.1 参照]
- 7.2 CYP2D6の活性が通常の患者(EM)では、下表を参考に、1回の投与量を100mgとして用法・用量の調整を行うこと。なお、中等度以上の肝機能障害(Child-pugh分類B又はC)がある患者には投与しないこと。[2.2.1 参照],[8.1 参照],[8.2 参照],[9.3.3 参照],[10 参照],[16.1.4 参照],[16.6.1 参照]
- 7.3 CYP2D6の活性が低い患者(IM)では、下表を参考に、1回の投与量を100mgとして用法・用量の調整を行うこと。なお、肝機能障害(Child-pugh分類A、B又はC)がある患者には投与しないこと。[2.2.2 参照],[8.1 参照],[8.2 参照],[9.3.1 参照],[10 参照],[16.1.4 参照]
- 7.4 CYP2D6の活性が欠損している患者(PM)には、本剤の血中濃度が上昇するため投与を避けることが望ましいが、投与する場合は、1回100mg1日1回投与を目安とし、慎重に投与すること。ただし、肝機能障害(Child-pugh分類A、B又はC)がある場合、又は中程度以上のCYP3A阻害作用を有する薬剤を併用する場合は投与しないこと。[2.2.3 参照],[9.3.1 参照],[10 参照],[16.1.4 参照]
- 7.5 CYP2D6の活性が過剰な患者(Ultra Rapid Metabolizer、URM)では本剤の血中濃度が低くなり、効果が減弱するおそれがあるため、投与を避けることが望ましい。[16.1.4 参照]
- 7.6 CYP2D6遺伝子型によりCYP2D6代謝能が判別不能の患者には投与を避けることが望ましい。
- 7.7 本剤の服用を忘れた場合は、1回分を次の服用時間に服用し、一度に2回分を服用しないよう患者に指導すること。
8. 重要な基本的注意
- 8.1 CYP2D6又はCYP3A阻害作用を有する薬剤等と併用した場合、本剤の血中濃度が高値となるおそれがあるため、本剤の使用にあたっては、次の点を患者に指導すること。[2.2 参照],[7.1 参照],[7.2 参照],[7.3 参照],[10 参照]
- 8.2 患者が併用する薬剤について、CYP2D6又はCYP3A阻害作用を有する薬剤に該当するのか確認し、必要に応じて代替薬剤への切替えや本剤投与の中止を行うこと。[2.2 参照],[7.1 参照],[7.2 参照],[7.3 参照],[10 参照]
- 8.3 本剤の血中濃度が大幅に上昇した場合、QT間隔、PR間隔、QRS間隔の延長のおそれがあるので、本剤投与開始時及び投与中は定期的に12誘導心電図(必要に応じてホルター心電図)を測定すること。[2.3 参照],[9.1.1 参照],[9.1.2 参照],[10 参照],[16.7.5 参照]
- 8.4 酵素補充療法との併用に関する有効性及び安全性は確立されていない。
- 8.5 めまい等があらわれることがあるので、自動車の運転等、危険を伴う機械の操作に従事する際には注意させること。
- 8.6 鉄が不足している場合は、貧血の十分な改善効果を得るために、鉄分の補給を行うこと。
9. 特定の背景を有する患者に関する注意
9.1 合併症・既往歴等のある患者
-
9.1.1 心疾患(うっ血性心不全、虚血性心疾患、心筋症、徐脈、心ブロック、重篤な心室性不整脈)のある患者
投与を避けることが望ましい。本剤の血中濃度が大幅に上昇した場合、QT間隔、PR間隔、QRS間隔の延長のおそれがある。[2.3 参照],[8.3 参照],[16.7.5 参照]
-
9.1.2 失神の既往のある患者
投与を避けることが望ましい。本剤の血中濃度が大幅に上昇した場合、QT間隔、PR間隔、QRS間隔の延長のおそれがある。[2.3 参照],[8.3 参照],[16.7.5 参照]
9.2 腎機能障害患者
腎機能障害患者を対象とした有効性及び安全性を指標とした臨床試験は実施していない。[16.6.2 参照]
9.3 肝機能障害患者
-
9.3.1 肝機能障害(Child-pugh分類A、B又はC)がある患者
以下の場合は本剤の血中濃度が大幅に上昇するおそれがあるため、投与しないこと。[2.2.2 参照],[2.2.3 参照],[7.3 参照],[7.4 参照]
-
9.3.2 中等度以上の肝機能障害(Child-pugh分類B又はC)がある患者
CYP2D6の活性が通常(EM)であっても、本剤の血中濃度が大幅に上昇するおそれがあるため、投与しないこと。[2.2.1 参照]
-
9.3.3 軽度肝機能障害(Child-pugh分類A)がある患者
- (1) CYP2D6の活性が通常(EM)の場合、「7.用法及び用量に関連する注意」の項を参照し、用法及び用量の調整を行うこと。[7.2 参照]
- (2) CYP2D6の活性が通常(EM)であっても、以下の場合は本剤の血中濃度が大幅に上昇するおそれがあるため、投与しないこと。[2.2.1 参照],[10.1 参照]
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと。動物実験(ラット)において、胎児の骨格異常及び脳室拡張が認められている。[2.5 参照]
9.6 授乳婦
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。ヒトで哺乳中の児における影響は不明である。
動物実験(ラット)で乳汁移行が認められている。
9.7 小児等
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
9.8 高齢者
患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。一般に生理機能が低下していることが多い。
10. 相互作用
- 本剤は、主として薬物代謝酵素CYP2D6及び部分的にCYP3A4で代謝される。また、本剤はP糖タンパク質の基質である。[16.1.4 参照],[16.4 参照]
「2.禁忌」、「7.用法及び用量に関連する注意」、「8.重要な基本的注意」及び「10.相互作用」におけるCYP2D6又はCYP3A阻害作用を有すると考えられる薬剤の薬剤名は、下表のとおり。[2.2 参照],[7.1 参照],[7.2 参照],[7.3 参照],[7.4 参照],[8.1 参照],[8.2 参照],[8.3 参照],[16.7.1 参照],[16.7.2 参照],[16.7.3 参照]薬剤名
CYP2D6阻害作用を有する薬剤
CYP3A阻害作用を有する薬剤
注1)強い阻害作用を有する薬剤:典型基質のAUCを5倍以上上昇又はクリアランスを1/5以下に減少させると考えられる薬剤
注2)中程度の阻害作用を有する薬剤:典型基質のAUCを2倍以上5倍未満に上昇又はクリアランスを1/5から1/2以下に減少させると考えられる薬剤
注3)弱い阻害作用を有する薬剤:典型基質のAUCを1.25倍以上2倍未満に上昇又はクリアランスを1/2から1/1.25以下に減少させると考えられる薬剤
10.1 併用禁忌(併用しないこと)
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
|---|---|---|
|
併用により本剤の血中濃度が上昇することによりQT延長等を生じるおそれがある。 |
これらの薬剤のCYP2D6阻害作用により本剤の代謝が阻害される。 |
|
併用により本剤の血中濃度が上昇することによりQT延長等を生じるおそれがある。 |
これらの薬剤のCYP2D6及びCYP3A阻害作用により本剤の代謝が阻害される。 |
|
併用によりQT延長等を生じるおそれがある。 |
併用によりQT延長作用が相加的に増強すると考えられる。 |
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
|---|---|---|
|
併用により本剤の血中濃度が上昇することによりQT延長等を生じるおそれがある。 |
これらの薬剤のCYP2D6及びCYP3A阻害作用により本剤の代謝が阻害される。 |
|
併用によりQT延長等を生じるおそれがある。 |
併用によりQT延長作用が相加的に増強すると考えられる。 |
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
|---|---|---|
|
併用により本剤の血中濃度が上昇することによりQT延長等を生じるおそれがある。 |
これらの薬剤のCYP3A阻害作用により本剤の代謝が阻害される。 |
|
併用によりQT延長等を生じるおそれがある。 |
併用によりQT延長作用が相加的に増強すると考えられる。 |
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
|---|---|---|
|
併用により本剤の血中濃度が上昇することによりQT延長等を生じるおそれがある。 |
これらの薬剤のCYP3A阻害作用により本剤の代謝が阻害される。 |
|
併用によりQT延長等を生じるおそれがある。 |
併用によりQT延長作用が相加的に増強すると考えられる。 |
10.2 併用注意(併用に注意すること)
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
|---|---|---|
グレープフルーツジュース |
本剤の血中濃度が上昇し、本剤の作用が増強されるおそれがある。本剤の服用中はグレープフルーツジュースを飲用しないよう注意する。 |
グレープフルーツジュースに含まれる成分がCYP3Aを阻害することにより、本剤の血中濃度が上昇するおそれがある。 |
CYP3A誘導薬(リファンピシン、カルバマゼピン、フェノバルビタール、フェニトイン等) |
本剤の血中濃度が低下し、本剤の効果が減弱するおそれがある。 |
これらの薬剤のCYP3A誘導作用により、本剤の代謝が促進されるおそれがある。 |
セントジョーンズワート |
本剤の血中濃度が低下し、本剤の効果が減弱するおそれがある。本剤の服用中はセントジョーンズワートを摂取しないよう注意する。 |
セントジョーンズワートの肝代謝酵素誘導作用により、本剤の代謝が促進されるおそれがある。 |
P糖タンパク質の基質薬(ジゴキシン、コルヒチン、ダビガトラン、フェニトイン等) |
本剤の併用によりジゴキシンの血中濃度が上昇することが報告されている。併用する場合は、これらの薬剤の用量に注意すること。 |
本剤がP糖タンパク質を阻害することにより、これらの薬剤の血中濃度が上昇するおそれがある。 |
CYP2D6の基質薬(メトプロロール、三環系抗うつ剤(ノリトリプチリン、アミトリプチリン、イミプラミン)、フェノチアジン系薬剤、クラスIc抗不整脈薬(プロパフェノン、フレカイニド)等) |
本剤の併用によりメトプロロールの血中濃度が上昇することが報告されている。併用する場合は、これらの薬剤の用量に注意すること。 |
本剤がCYP2D6を阻害することにより、これらの薬剤の血中濃度が上昇するおそれがある。 |
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
|---|---|---|
中程度以上のCYP3A阻害作用を有する薬剤(CYP2D6阻害作用を有する薬剤を併用する場合を除く) |
本剤の血中濃度が上昇し、本剤の作用が増強されるおそれがある。 |
これらの薬剤のCYP3A阻害作用により、本剤の代謝が阻害される。 |
弱いCYP2D6阻害作用を有する薬剤(中程度以上のCYP3A阻害作用を有する薬剤を併用する場合を除く) |
本剤の血中濃度が上昇し、本剤の作用が増強されるおそれがある。 |
これらの薬剤のCYP2D6阻害作用により、本剤の代謝が阻害される。 |
弱いCYP3A阻害作用を有する薬剤(中程度以上のCYP2D6阻害作用を有する薬剤を併用する場合を除く) |
本剤の血中濃度が上昇し、本剤の作用が増強されるおそれがある。 |
これらの薬剤のCYP3A阻害作用により、本剤の代謝が阻害される。 |
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
|---|---|---|
中程度以上のCYP2D6阻害作用を有する薬剤(中程度以上のCYP3A阻害作用を有する薬剤を併用する場合を除く) |
本剤の血中濃度が上昇し、本剤の作用が増強されるおそれがある。 |
これらの薬剤のCYP2D6阻害作用により、本剤の代謝が阻害される。 |
中程度以上のCYP3A阻害作用を有する薬剤(中程度以上のCYP2D6阻害作用を有する薬剤を併用する場合を除く) |
本剤の血中濃度が上昇し、本剤の作用が増強されるおそれがある。 |
これらの薬剤のCYP3A阻害作用により、本剤の代謝が阻害される。 |
2. 禁忌(次の患者には投与しないこと)
- 2.1 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
-
2.2 本剤の血中濃度が大幅に上昇するおそれがある以下の患者[7.1 参照],[8.1 参照],[8.2 参照],[16.1.4 参照]
- 2.2.1 チトクロームP450(CYP)2D6の活性が通常の患者(Extensive Metabolizer、EM)で、以下に該当する患者[7.2 参照],[9.3.2 参照],[9.3.3 参照],[10.1 参照],[16.6.1 参照]
- 2.2.2 CYP2D6の活性が低い患者(Intermediate Metabolizer、IM)で、以下に該当する患者[7.3 参照],[9.3.1 参照],[10.1 参照]
- 2.2.3 CYP2D6の活性が欠損している患者(Poor Metabolizer、PM)で、以下に該当する患者[7.4 参照],[9.3.1 参照],[10.1 参照]
- 2.3 QT延長のある患者(先天性QT延長症候群等)[8.3 参照],[9.1.1 参照],[9.1.2 参照],[16.7.5 参照]
- 2.4 クラスIa(キニジン、プロカインアミド等)及びクラスIII(アミオダロン、ソタロール等)の抗不整脈薬又はベプリジル塩酸塩を使用中の患者[10.1 参照]
- 2.5 妊婦又は妊娠している可能性のある女性[9.5 参照]
4. 効能又は効果
ゴーシェ病の諸症状(貧血、血小板減少症、肝脾腫及び骨症状)の改善
6. 用法及び用量
通常、CYP2D6 Extensive Metabolizer及びIntermediate Metabolizerの成人にはエリグルスタット酒石酸塩として1回100mgを1日2回経口投与する。なお、患者の状態に応じて適宜減量する。
7. 用法及び用量に関連する注意
- 7.1 本剤投与開始前にCYP2D6遺伝子型、肝機能、及び併用薬剤を確認すること。また、本剤投与中も肝機能及び併用薬剤の状況に注意すること。[2.2 参照],[8.1 参照],[8.2 参照],[10 参照],[16.1.4 参照],[16.6.1 参照]
- 7.2 CYP2D6の活性が通常の患者(EM)では、下表を参考に、1回の投与量を100mgとして用法・用量の調整を行うこと。なお、中等度以上の肝機能障害(Child-pugh分類B又はC)がある患者には投与しないこと。[2.2.1 参照],[8.1 参照],[8.2 参照],[9.3.3 参照],[10 参照],[16.1.4 参照],[16.6.1 参照]
- 7.3 CYP2D6の活性が低い患者(IM)では、下表を参考に、1回の投与量を100mgとして用法・用量の調整を行うこと。なお、肝機能障害(Child-pugh分類A、B又はC)がある患者には投与しないこと。[2.2.2 参照],[8.1 参照],[8.2 参照],[9.3.1 参照],[10 参照],[16.1.4 参照]
- 7.4 CYP2D6の活性が欠損している患者(PM)には、本剤の血中濃度が上昇するため投与を避けることが望ましいが、投与する場合は、1回100mg1日1回投与を目安とし、慎重に投与すること。ただし、肝機能障害(Child-pugh分類A、B又はC)がある場合、又は中程度以上のCYP3A阻害作用を有する薬剤を併用する場合は投与しないこと。[2.2.3 参照],[9.3.1 参照],[10 参照],[16.1.4 参照]
- 7.5 CYP2D6の活性が過剰な患者(Ultra Rapid Metabolizer、URM)では本剤の血中濃度が低くなり、効果が減弱するおそれがあるため、投与を避けることが望ましい。[16.1.4 参照]
- 7.6 CYP2D6遺伝子型によりCYP2D6代謝能が判別不能の患者には投与を避けることが望ましい。
- 7.7 本剤の服用を忘れた場合は、1回分を次の服用時間に服用し、一度に2回分を服用しないよう患者に指導すること。
8. 重要な基本的注意
- 8.1 CYP2D6又はCYP3A阻害作用を有する薬剤等と併用した場合、本剤の血中濃度が高値となるおそれがあるため、本剤の使用にあたっては、次の点を患者に指導すること。[2.2 参照],[7.1 参照],[7.2 参照],[7.3 参照],[10 参照]
- 8.2 患者が併用する薬剤について、CYP2D6又はCYP3A阻害作用を有する薬剤に該当するのか確認し、必要に応じて代替薬剤への切替えや本剤投与の中止を行うこと。[2.2 参照],[7.1 参照],[7.2 参照],[7.3 参照],[10 参照]
- 8.3 本剤の血中濃度が大幅に上昇した場合、QT間隔、PR間隔、QRS間隔の延長のおそれがあるので、本剤投与開始時及び投与中は定期的に12誘導心電図(必要に応じてホルター心電図)を測定すること。[2.3 参照],[9.1.1 参照],[9.1.2 参照],[10 参照],[16.7.5 参照]
- 8.4 酵素補充療法との併用に関する有効性及び安全性は確立されていない。
- 8.5 めまい等があらわれることがあるので、自動車の運転等、危険を伴う機械の操作に従事する際には注意させること。
- 8.6 鉄が不足している場合は、貧血の十分な改善効果を得るために、鉄分の補給を行うこと。
9. 特定の背景を有する患者に関する注意
9.1 合併症・既往歴等のある患者
-
9.1.1 心疾患(うっ血性心不全、虚血性心疾患、心筋症、徐脈、心ブロック、重篤な心室性不整脈)のある患者
投与を避けることが望ましい。本剤の血中濃度が大幅に上昇した場合、QT間隔、PR間隔、QRS間隔の延長のおそれがある。[2.3 参照],[8.3 参照],[16.7.5 参照]
-
9.1.2 失神の既往のある患者
投与を避けることが望ましい。本剤の血中濃度が大幅に上昇した場合、QT間隔、PR間隔、QRS間隔の延長のおそれがある。[2.3 参照],[8.3 参照],[16.7.5 参照]
9.2 腎機能障害患者
腎機能障害患者を対象とした有効性及び安全性を指標とした臨床試験は実施していない。[16.6.2 参照]
9.3 肝機能障害患者
-
9.3.1 肝機能障害(Child-pugh分類A、B又はC)がある患者
以下の場合は本剤の血中濃度が大幅に上昇するおそれがあるため、投与しないこと。[2.2.2 参照],[2.2.3 参照],[7.3 参照],[7.4 参照]
-
9.3.2 中等度以上の肝機能障害(Child-pugh分類B又はC)がある患者
CYP2D6の活性が通常(EM)であっても、本剤の血中濃度が大幅に上昇するおそれがあるため、投与しないこと。[2.2.1 参照]
-
9.3.3 軽度肝機能障害(Child-pugh分類A)がある患者
- (1) CYP2D6の活性が通常(EM)の場合、「7.用法及び用量に関連する注意」の項を参照し、用法及び用量の調整を行うこと。[7.2 参照]
- (2) CYP2D6の活性が通常(EM)であっても、以下の場合は本剤の血中濃度が大幅に上昇するおそれがあるため、投与しないこと。[2.2.1 参照],[10.1 参照]
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと。動物実験(ラット)において、胎児の骨格異常及び脳室拡張が認められている。[2.5 参照]
9.6 授乳婦
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。ヒトで哺乳中の児における影響は不明である。
動物実験(ラット)で乳汁移行が認められている。
9.7 小児等
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
9.8 高齢者
患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。一般に生理機能が低下していることが多い。
10. 相互作用
- 本剤は、主として薬物代謝酵素CYP2D6及び部分的にCYP3A4で代謝される。また、本剤はP糖タンパク質の基質である。[16.1.4 参照],[16.4 参照]
「2.禁忌」、「7.用法及び用量に関連する注意」、「8.重要な基本的注意」及び「10.相互作用」におけるCYP2D6又はCYP3A阻害作用を有すると考えられる薬剤の薬剤名は、下表のとおり。[2.2 参照],[7.1 参照],[7.2 参照],[7.3 参照],[7.4 参照],[8.1 参照],[8.2 参照],[8.3 参照],[16.7.1 参照],[16.7.2 参照],[16.7.3 参照]薬剤名
CYP2D6阻害作用を有する薬剤
CYP3A阻害作用を有する薬剤
注1)強い阻害作用を有する薬剤:典型基質のAUCを5倍以上上昇又はクリアランスを1/5以下に減少させると考えられる薬剤
注2)中程度の阻害作用を有する薬剤:典型基質のAUCを2倍以上5倍未満に上昇又はクリアランスを1/5から1/2以下に減少させると考えられる薬剤
注3)弱い阻害作用を有する薬剤:典型基質のAUCを1.25倍以上2倍未満に上昇又はクリアランスを1/2から1/1.25以下に減少させると考えられる薬剤
10.1 併用禁忌(併用しないこと)
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
|---|---|---|
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併用により本剤の血中濃度が上昇することによりQT延長等を生じるおそれがある。 |
これらの薬剤のCYP2D6阻害作用により本剤の代謝が阻害される。 |
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併用により本剤の血中濃度が上昇することによりQT延長等を生じるおそれがある。 |
これらの薬剤のCYP2D6及びCYP3A阻害作用により本剤の代謝が阻害される。 |
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併用によりQT延長等を生じるおそれがある。 |
併用によりQT延長作用が相加的に増強すると考えられる。 |
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
|---|---|---|
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併用により本剤の血中濃度が上昇することによりQT延長等を生じるおそれがある。 |
これらの薬剤のCYP2D6及びCYP3A阻害作用により本剤の代謝が阻害される。 |
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併用によりQT延長等を生じるおそれがある。 |
併用によりQT延長作用が相加的に増強すると考えられる。 |
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
|---|---|---|
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併用により本剤の血中濃度が上昇することによりQT延長等を生じるおそれがある。 |
これらの薬剤のCYP3A阻害作用により本剤の代謝が阻害される。 |
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併用によりQT延長等を生じるおそれがある。 |
併用によりQT延長作用が相加的に増強すると考えられる。 |
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
|---|---|---|
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併用により本剤の血中濃度が上昇することによりQT延長等を生じるおそれがある。 |
これらの薬剤のCYP3A阻害作用により本剤の代謝が阻害される。 |
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併用によりQT延長等を生じるおそれがある。 |
併用によりQT延長作用が相加的に増強すると考えられる。 |
10.2 併用注意(併用に注意すること)
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
|---|---|---|
グレープフルーツジュース |
本剤の血中濃度が上昇し、本剤の作用が増強されるおそれがある。本剤の服用中はグレープフルーツジュースを飲用しないよう注意する。 |
グレープフルーツジュースに含まれる成分がCYP3Aを阻害することにより、本剤の血中濃度が上昇するおそれがある。 |
CYP3A誘導薬(リファンピシン、カルバマゼピン、フェノバルビタール、フェニトイン等) |
本剤の血中濃度が低下し、本剤の効果が減弱するおそれがある。 |
これらの薬剤のCYP3A誘導作用により、本剤の代謝が促進されるおそれがある。 |
セントジョーンズワート |
本剤の血中濃度が低下し、本剤の効果が減弱するおそれがある。本剤の服用中はセントジョーンズワートを摂取しないよう注意する。 |
セントジョーンズワートの肝代謝酵素誘導作用により、本剤の代謝が促進されるおそれがある。 |
P糖タンパク質の基質薬(ジゴキシン、コルヒチン、ダビガトラン、フェニトイン等) |
本剤の併用によりジゴキシンの血中濃度が上昇することが報告されている。併用する場合は、これらの薬剤の用量に注意すること。 |
本剤がP糖タンパク質を阻害することにより、これらの薬剤の血中濃度が上昇するおそれがある。 |
CYP2D6の基質薬(メトプロロール、三環系抗うつ剤(ノリトリプチリン、アミトリプチリン、イミプラミン)、フェノチアジン系薬剤、クラスIc抗不整脈薬(プロパフェノン、フレカイニド)等) |
本剤の併用によりメトプロロールの血中濃度が上昇することが報告されている。併用する場合は、これらの薬剤の用量に注意すること。 |
本剤がCYP2D6を阻害することにより、これらの薬剤の血中濃度が上昇するおそれがある。 |
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
|---|---|---|
中程度以上のCYP3A阻害作用を有する薬剤(CYP2D6阻害作用を有する薬剤を併用する場合を除く) |
本剤の血中濃度が上昇し、本剤の作用が増強されるおそれがある。 |
これらの薬剤のCYP3A阻害作用により、本剤の代謝が阻害される。 |
弱いCYP2D6阻害作用を有する薬剤(中程度以上のCYP3A阻害作用を有する薬剤を併用する場合を除く) |
本剤の血中濃度が上昇し、本剤の作用が増強されるおそれがある。 |
これらの薬剤のCYP2D6阻害作用により、本剤の代謝が阻害される。 |
弱いCYP3A阻害作用を有する薬剤(中程度以上のCYP2D6阻害作用を有する薬剤を併用する場合を除く) |
本剤の血中濃度が上昇し、本剤の作用が増強されるおそれがある。 |
これらの薬剤のCYP3A阻害作用により、本剤の代謝が阻害される。 |
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
|---|---|---|
中程度以上のCYP2D6阻害作用を有する薬剤(中程度以上のCYP3A阻害作用を有する薬剤を併用する場合を除く) |
本剤の血中濃度が上昇し、本剤の作用が増強されるおそれがある。 |
これらの薬剤のCYP2D6阻害作用により、本剤の代謝が阻害される。 |
中程度以上のCYP3A阻害作用を有する薬剤(中程度以上のCYP2D6阻害作用を有する薬剤を併用する場合を除く) |
本剤の血中濃度が上昇し、本剤の作用が増強されるおそれがある。 |
これらの薬剤のCYP3A阻害作用により、本剤の代謝が阻害される。 |