薬効分類名抗リウマチ剤(DMARD)
一般的名称レフルノミド製剤
アラバ錠10mg、アラバ錠20mg、アラバ錠100mg
あらばじょう10mg、あらばじょう20mg、あらばじょう100mg
Arava Tablets, Arava Tablets, Arava Tablets
製造販売元/サノフィ株式会社
重大な副作用
その他の副作用
併用注意
- ワルファリン
プロトロンビン時間が延長したとの報告症例がある。
血中プロトロンビン活性を基に、ワルファリンを減量する。
A771726がワルファリンの主代謝酵素であるCYP2C9を阻害することにより、ワルファリンの血中濃度が上昇するおそれがある。
- コレスチラミン
- 薬用炭
- [15.1.1 参照]
A771726の体内からの消失を促進し、本剤の作用を減弱させることがある。
コレスチラミン(陰イオン交換樹脂)は本剤の活性代謝物A771726を吸着する。A771726は体内で腸肝循環しているため、腸管内でA771726を吸着し、血中濃度を低下させる。薬用炭についても、同様の作用機序と考えられる。
- リファンピシン
- [16.7.1 参照]
外国人健康成人を対象に行った併用試験(単回経口投与)において、A771726のCmaxが上昇したとの報告がある。
リファンピシンがCYP3A4を誘導することによりレフルノミドからA771726への代謝が促進されると考えられる。
- アルコール
- [8.1 参照],[11.1.4 参照]
本剤の投与中はアルコール摂取を避けることが望ましい。
アルコールによる肝障害を助長させるおそれがある。
1. 警告
- 1.1 本剤の投与において、重篤な副作用(間質性肺炎、汎血球減少症、肝不全、急性肝壊死、感染症等)により、致死的な経過をたどることがあるので、緊急時に十分に措置できる医療施設及び本剤についての十分な知識とリウマチ治療の経験をもつ医師が使用すること。
- 1.2 間質性肺炎、肺線維症等の肺障害、日和見感染による肺炎の合併又は既往歴のある患者で間質性肺炎が急速に増悪して致死的な経過をたどる症例が報告されている。このため、本剤による治療を開始するにあたり、間質性肺炎、肺線維症等の肺障害、日和見感染による肺炎の合併又は既往の有無を胸部X線検査等で確認し、投与の可否を慎重に判断すること。[8.3 参照],[9.1.4 参照]
- 1.3 肝毒性、血液毒性又は免疫抑制作用を有する薬剤を最近まで投与されていたか又は投与中の患者では、副作用の発現が増加するおそれがある。したがって、本剤の投与開始にあたっては、リスクとベネフィットの両面から慎重に考慮すること。[9.1.2 参照]
- 1.4 本剤の活性代謝物A771726の消失半減期は約2週間と長いので、本剤の投与中止後、A771726の消失を待たずに肝毒性、血液毒性又は免疫抑制作用を有する薬剤を投与する際にも、副作用の発現が増加するおそれがある。[15.1.1 参照],[16.1.1 参照]
- 1.5 本剤投与中に重篤な副作用が発現した場合や他の理由により、速やかに活性代謝物A771726を消失させる必要があるときには、本剤の投与を中止し、薬物除去法を施行すること。[15.1.1 参照]
- 1.6 本剤の投与に際しては、患者に対して本剤の危険性や本剤の投与が長期間にわたることを十分説明した後、患者が理解したことを確認したうえで投与を開始すること。
- 1.7 本剤の投与に際しては、副作用の発現の可能性について患者に十分理解させ、下記の症状が認められた場合には服用を中止するとともに直ちに医師に連絡し、指示を仰ぐよう注意を与えること。
- 1.8 本剤による治療を開始する前に、非ステロイド性抗炎症剤及び他の抗リウマチ剤による治療を検討し、リスクとベネフィットを考慮してから本剤の使用を開始すること。
2. 禁忌(次の患者には投与しないこと)
- 2.1 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
- 2.2 妊婦、妊娠している可能性のある女性又は授乳中の女性[9.4.1 参照],[9.5 参照],[9.6 参照]
- 2.3 慢性肝疾患のある患者[9.3.1 参照]
- 2.4 活動性結核の患者[症状を悪化させるおそれがある。]
4. 効能又は効果
関節リウマチ
6. 用法及び用量
通常、成人にはレフルノミドとして1日1回100mg錠1錠の3日間経口投与から開始し、その後、維持量として1日1回20mgを経口投与する。また、1日1回20mgの経口投与から開始することもできる。なお、維持量は、症状、体重により適宜1日1回10mgに減量する。
7. 用法及び用量に関連する注意
- 7.1 100mg錠の投与にあたっては、初期投与としてのみ使用すること。なお、本剤1日100mgの初期投与を行った患者では、行わない患者よりも副作用の発現率が高かったとする報告があるため、特に注意すること。[17.2.1 参照],[17.2.2 参照]
- 7.2 患者背景(例えば体重50kg未満の非喫煙女性)によっては血中濃度が高くなる可能性があるので、リスクとベネフィットを勘案し維持量を選択すること。[16.1.3 参照]
- 7.3 本剤1日20mg投与中にALTが基準値上限の2倍以上3倍以下に上昇した場合には、1日10mgに減量し、より頻回に肝機能検査を行うなど患者の状態を十分に観察すること。ALTが基準値上限の3倍以上に上昇した場合、又は1日10mg投与中においても2〜3倍の上昇が持続した場合、本剤の投与を中止し、薬物除去法を施行する等、適切な処置を行うこと。[15.1.1 参照]
- 7.4 本剤の効果は、通常、投与開始後2週間〜3ヵ月で発現するので、少なくとも3ヵ月間は継続投与し、効果をみることが望ましい。
8. 重要な基本的注意
- 8.1 重篤な肝障害(肝不全、急性肝壊死等)が起こることがあるので本剤投与開始時、投与開始後6ヵ月間は少なくとも1ヵ月に1度、その後は1〜2ヵ月に1度、肝機能検査を行うこと。[9.1.2 参照],[10.2 参照],[11.1.4 参照]
- 8.2 骨髄抑制の重篤な副作用が起こることがあるので本剤投与開始時、投与開始後6ヵ月間は2週間に1度、その後は1〜2ヵ月に1度、白血球分画を含む血液学的検査を行うこと。特に、免疫抑制剤や血液毒性を有する薬剤を最近まで投与されていたか又は現在投与中の患者、貧血、白血球減少症、血小板減少症、骨髄機能低下、骨髄抑制のある患者、及びこれらの既往歴のある患者では、本剤の投与開始後6ヵ月以降も、血液学的検査を頻回に行うこと。[9.1.1 参照],[11.1.3 参照]
- 8.3 間質性肺炎の発症又は増悪が起こることがあり、急速に悪化し、致死的な経過をたどる例が報告されている。これらの症例の中には、間質性肺炎、肺線維症等の肺障害、日和見感染による肺炎の合併又は既往歴のある患者、もしくはメトトレキサート、ブシラミンを含む他の抗リウマチ剤(DMARD)を最近まで投与されていたか又は投与中の患者が含まれていた。本剤の投与に際しては間質性肺炎、肺線維症等の肺障害、日和見感染による肺炎の合併又は既往の有無を確認した上で投与を開始すること。[1.2 参照],[9.1.4 参照],[11.1.7 参照],[15.1.1 参照]
-
8.4 本剤投与に先立って結核に関する十分な問診及び胸部X線検査に加え、インターフェロン-γ遊離試験又はツベルクリン反応検査を行い、適宜胸部CT検査等を行うことにより、結核感染の有無を確認すること。結核の既往歴を有する場合及び結核感染が疑われる場合には、結核の診療経験がある医師に相談すること。以下のいずれかの患者には、原則として抗結核薬の投与をした上で、本剤を投与すること。[9.1.5 参照]
- 胸部画像検査で陳旧性結核に合致するか推定される陰影を有する患者
- 結核の治療歴(肺外結核を含む)を有する患者
- インターフェロン-γ遊離試験やツベルクリン反応検査等の検査により、既感染が強く疑われる患者
- 結核患者との濃厚接触歴を有する患者
また、本剤投与中も、胸部X線検査等の適切な検査を定期的に行うなど結核症の発現には十分に注意し、患者に対し、結核を疑う症状が発現した場合(持続する咳、発熱等)には速やかに主治医に連絡するよう説明すること。なお、結核の活動性が確認された場合は本剤を投与しないこと。
- 8.5 本剤投与中の生ワクチンの接種は、安全性が確認されていないので避けること。また、本剤の投与中止後に生ワクチンを接種する場合も、本剤の体内からの消失が遅いことを考慮すること。
- 8.6 血圧が上昇することがあるので、本剤の投与開始前及び投与中は定期的に血圧を測定すること。
- 8.7 本剤並びに疾患の特性を考慮して、治療にあたっては経過を十分に観察し、漫然と投与を継続しないこと。
9. 特定の背景を有する患者に関する注意
9.1 合併症・既往歴等のある患者
-
9.1.1 貧血、白血球減少症、血小板減少症を伴う患者、骨髄機能低下患者、骨髄抑制の起こりやすい患者
血液障害の発現が増加するおそれがある。[8.2 参照]
-
9.1.2 肝毒性、血液毒性又は免疫抑制作用を有する薬剤を最近まで投与されていたか、又は現在投与中の患者
本剤の投与開始にあたっては、リスクとベネフィットの両面から慎重に考慮すること。副作用の発現を助長するおそれがある。[1.3 参照],[8.1 参照],[10.2 参照]
-
9.1.3 重症感染症又は重症免疫不全(AIDS等)の患者
免疫機能を抑制し、感染症を増悪させるおそれがある。
- 9.1.4 間質性肺炎、肺線維症等の肺障害、日和見感染による肺炎又はそれらの既往歴のある患者
-
9.1.5 結核の既感染者(特に結核の既往歴のある患者及び胸部X線検査上結核治癒所見のある患者)
胸部X線検査等を定期的に行うなど、結核症状の発現に十分注意すること。結核を活動化させるおそれがある。[8.4 参照]
-
9.1.6 B型肝炎ウイルスキャリアの患者又は既往感染者(HBs抗原陰性、かつHBc抗体又はHBs抗体陽性)
本剤投与に先立って、肝炎ウイルス感染の有無を確認すること。本剤を投与する場合は、肝機能検査値や肝炎ウイルスマーカーのモニタリングを行うなど、B型肝炎ウイルスの再活性化の徴候や症状の発現に注意すること。B型肝炎ウイルスの再活性化による肝炎があらわれることがある。[11.1.5 参照]
-
9.1.7 C型肝炎ウイルスキャリアの患者
本剤投与に先立って、肝炎ウイルス感染の有無を確認すること。本剤を投与する場合は、肝機能検査値や肝炎ウイルスマーカーのモニタリングを行うなど、C型肝炎ウイルスの再活性化の徴候や症状の発現に注意すること。C型肝炎ウイルスの再活性化による肝炎があらわれることがある。[11.1.5 参照]
9.2 腎機能障害患者
副作用の発現を助長するおそれがある。
9.3 肝機能障害患者
-
9.3.1 慢性肝疾患のある患者
投与しないこと。副作用が強くあらわれるおそれがある。[2.3 参照]
-
9.3.2 肝疾患の既往歴のある患者
副作用の発現を助長するおそれがある。
9.4 生殖能を有する者
- 9.4.1 妊娠する可能性のある女性には、投与中及び、投与終了後安全な妊娠が可能になるまでの期間、避妊をさせること。[2.2 参照],[9.4.2 参照],[9.4.3 参照],[9.5 参照],[15.1.1 参照],[16.7.2 参照]
- 9.4.2 本剤の投与を開始する前に、患者が妊娠していないことを確認すること。[9.4.1 参照],[9.4.3 参照],[9.5 参照],[16.7.2 参照]
- 9.4.3 本剤投与中に妊娠を希望する女性には、投与を中止すること。なお、薬物除去法を施行することが望ましい。[9.4.1 参照],[9.4.2 参照],[9.5 参照],[15.1.1 参照],[16.7.2 参照]
- 9.4.4 男性に投与する場合には、投与期間中避妊するよう注意を与えること。[15.1.1 参照]
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと。動物実験(ラット及びウサギ)で催奇形性作用が報告されている。[2.2 参照],[9.4.1 参照],[9.4.2 参照],[9.4.3 参照]
9.6 授乳婦
授乳中の女性には投与しないこと。ラットにおいて、乳汁中に移行すること及び授乳期間中に出生児に毒性が発現することが報告されている。[2.2 参照]
9.7 小児等
18歳未満の患者を対象とした臨床試験は実施していない。
9.8 高齢者
患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。一般に生理機能が低下している。
10. 相互作用
- 本剤及び本剤の活性代謝物A771726は、主に代謝酵素CYP3A4により代謝されるが、他のP450分子種も活性を有する。
活性代謝物A771726は、CYP2C9を阻害する。[16.7.3 参照]
10.2 併用注意(併用に注意すること)
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
|---|---|---|
プロトロンビン時間が延長したとの報告症例がある。 |
A771726がワルファリンの主代謝酵素であるCYP2C9を阻害することにより、ワルファリンの血中濃度が上昇するおそれがある。 |
|
|
A771726の体内からの消失を促進し、本剤の作用を減弱させることがある。 |
コレスチラミン(陰イオン交換樹脂)は本剤の活性代謝物A771726を吸着する。A771726は体内で腸肝循環しているため、腸管内でA771726を吸着し、血中濃度を低下させる。薬用炭についても、同様の作用機序と考えられる。 |
|
免疫抑制作用が増強され、感染症を誘発する可能性がある。 |
共に免疫抑制作用を有するため。 |
|
骨髄抑制、肝障害の副作用が増強される可能性がある。 |
共に骨髄抑制、肝障害の副作用を有するため。 |
|
外国人健康成人を対象に行った併用試験(単回経口投与)において、A771726のCmaxが上昇したとの報告がある。 |
リファンピシンがCYP3A4を誘導することによりレフルノミドからA771726への代謝が促進されると考えられる。 |
|
本剤の投与中はアルコール摂取を避けることが望ましい。 |
アルコールによる肝障害を助長させるおそれがある。 |
11. 副作用
なお、これらの副作用は早期(投与開始後8週間以内)にあらわれる傾向があり、軽度又は中等度でかつ可逆的であることが多かったが、観察を十分に行うこと。
11.1 重大な副作用
- 11.1.1 アナフィラキシー(0.06%)
-
11.1.2 皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)(0.06%)、中毒性表皮壊死融解症(頻度不明)、皮膚潰瘍(頻度不明)
*本剤の投与を中止すること。なお、薬物除去法を施行することが望ましい。[15.1.1 参照]
-
11.1.3 汎血球減少症(0.06%)
初期症状があらわれた場合には直ちに投与を中止し血液検査を行うなど適切な処置を行うこと。薬物除去法を施行することが望ましい。[8.2 参照],[15.1.1 参照]
-
11.1.4 肝不全(頻度不明)、急性肝壊死(頻度不明)、肝炎(0.06%)、肝機能障害(0.3%)、黄疸(0.06%)
致死的な肝不全、急性肝壊死が報告されている。ALTが基準値上限の2〜3倍に持続的に上昇した場合又は3倍以上に上昇した場合には、本剤の投与を中止し、適切な処置を行うこと。薬物除去法を施行することが望ましい。[8.1 参照],[10.2 参照],[15.1.1 参照]
-
11.1.5 感染症(0.65%)
重篤な感染症(肺炎(カリニ肺炎を含む)(0.29%)、敗血症(0.06%)等)があらわれることがある。致死的な感染症、敗血症、日和見感染が報告されており、また、B型肝炎ウイルスの再活性化による肝炎やC型肝炎の悪化も報告されているので、患者の全身状態を十分に観察し、異常が認められた場合には投与を中止し適切な処置を行うこと。薬物除去法を施行することが望ましいが、その場合、経口の抗生物質製剤は吸収が阻害されるおそれがあるため、注射剤を使用すること。[9.1.6 参照],[9.1.7 参照],[15.1.1 参照]
- 11.1.6 結核(頻度不明)
-
11.1.7 間質性肺炎(頻度不明)
致死的な間質性肺炎が報告されているので、発熱、咳嗽、呼吸困難等の臨床症状やKL-6、CRP、LDH等の検査値に十分に注意すること。異常が認められた場合には、速やかに胸部X線等の検査、動脈血酸素分圧(PaO2)の検査等を実施し、本剤の投与を中止するとともにカリニ肺炎との鑑別診断(β-Dグルカンの測定等)を考慮に入れ、薬物除去、副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。[8.3 参照],[15.1.1 参照]
-
11.1.8 膵炎(頻度不明)
重篤な膵炎が報告されている。[15.1.1 参照]
11.2 その他の副作用
10%以上 |
1~10%未満 |
1%未満 |
頻度不明 |
|
|---|---|---|---|---|
消化器 |
下痢 |
嘔気、腹痛、口内炎、胃腸障害、嘔吐、口腔内潰瘍形成、食欲不振、消化不良 |
大腸炎、便秘、胃炎、腹部膨満 |
顕微鏡的大腸炎 |
肝臓 |
ALT増加、AST増加、γ-GTP増加、血中アルカリホスファターゼ増加 |
血中ビリルビン増加、血中乳酸脱水素酵素増加 |
||
循環器 |
高血圧 |
胸痛 |
||
血液 |
白血球減少症 |
貧血、好酸球増加症、血小板減少症 |
||
精神神経系 |
頭痛、めまい |
口内乾燥、多汗症、不安 |
感覚異常 |
|
皮膚 |
脱毛症、発疹、そう痒症、爪の障害、皮膚乾燥 |
蕁麻疹 |
皮膚エリテマトーデス、膿疱性乾癬 |
|
代謝 |
低カリウム血症、高脂血症 |
|||
呼吸器系 |
上気道感染、咳嗽、気管支炎 |
鼻炎 |
||
泌尿器・生殖器系 |
蛋白尿、尿沈渣異常 |
尿路感染、月経障害 |
||
その他 |
発熱、体重減少、無力症 |
味覚異常、血管炎、末梢性ニューロパシー |
13. 過量投与
-
13.1 症状
過量投与(初期投与量の2〜3倍量、又は通常の維持量の2〜10倍量を数週〜数ヵ月間等)により、腹痛、下痢、軟便、嘔気・嘔吐、口内炎、ALP上昇、γ-GTP上昇、白血球減少症、貧血、頭痛、そう痒、湿疹、蕁麻疹、体重減少、無力症が発現したとの報告がある。また、外国人健康成人男子における1日1回100mg、14日間反復経口投与試験において、10例中2例に肝機能検査値上昇が報告された。
-
13.2 処置
薬物除去法を施行する。[15.1.1 参照]
15. その他の注意
15.1 臨床使用に基づく情報
-
15.1.1 薬物除去法
血漿中A771726の体外排泄を促進させるためには、本剤の投与を中止し、コレスチラミン無水物4gを1日3回、17日間を目安として反復経口投与する。投与期間に関しては、患者の症状及び検査所見を参考に調節する。また、薬用炭の反復経口投与により血漿中A771726の消失半減期を短縮させたとの報告がある。絶飲食の病態にある患者に対しては、経鼻胃管による薬用炭の投与を考慮すること。[1.5 参照],[7.3 参照],[8.3 参照],[10.2 参照],[13.2 参照],[16.8.1 参照],[16.8.2 参照]
-
(1) 重篤な副作用発現時
血漿中A771726の除去効率を高めるために、コレスチラミン無水物8gを1日3回、11日間を目安として反復経口投与することを考慮する。なお、臨床症状に応じて、コレスチラミンの投与期間を調節する。[11.1.2 参照],[11.1.3 参照],[11.1.4 参照],[11.1.5 参照],[11.1.6 参照],[11.1.7 参照],[11.1.8 参照]
-
(2) 妊娠を希望する場合
コレスチラミン無水物4gを1日3回、17日間反復経口投与する。コレスチラミンによる薬物除去法施行後、少なくとも2回、血漿中A771726濃度を測定し、2回の測定値が胎児へのリスクが極めて低いと考えられる0.02μg/mL未満であることを確認する。血漿中A771726濃度の測定間隔は、14日間以上とする。血漿中A771726濃度が0.02μg/mL以上であった場合、コレスチラミンの投与を継続する。(薬物除去法を実施しない場合は、本剤投与中止後、血漿中A771726濃度を胎児へのリスクが極めて低いと考えられる0.02μg/mL未満に低下させるためには、最長2年間の待機期間が必要な場合があることを説明し、確実な避妊を行うよう注意を与えること。2年間の待機期間が実際的でないと思われる場合は、薬物除去法を行うことが望ましい。)[9.4.1 参照],[9.4.3 参照]
-
(3) 挙児を希望する男性
ラットにおける雄性生殖能試験において胎児に影響はみられなかったが、リスクを最小限にするために、挙児を希望する男性には、本剤の投与の中止及び薬物除去を考慮すること。[9.4.4 参照]
-
(4) 他剤への切り替え
肝毒性、血液毒性又は免疫抑制作用を有する他の薬物に切り替える際は、薬物除去を行うことにより、副作用発現のリスクを軽減できる可能性がある。[1.4 参照]
-
(1) 重篤な副作用発現時
-
15.1.2 メトトレキサートとの併用
本剤とメトトレキサートを併用した際の有効性及び安全性は確立していない。
なお海外で、一定量のメトトレキサート(10〜20mg/週)で治療中だが、活動性が高く、かつ肝酵素が上昇していないRA患者263例を対象とした24週間の二重盲検プラセボ対照併用試験と、それに続く24週間の非盲検併用試験が行われた。初期投与量として本剤100mg錠1日1錠を2日間、その後維持量として本剤1日10mgを投与した。ただし、症状に基づいて10mgを2日に1回に減量、又は1日20mgに増量した 注1) 。二重盲検相での成績では、肝炎、黄疸等の肝疾患は報告されなかったが、ALTが基準値上限の3倍、もしくは2〜3倍に上昇した例は本剤併用群で130例中5例(3.8%)及び8例(6.2%)、プラセボ併用群で133例中1例(0.8%)及び2例(1.5%)にそれぞれ認められた。2〜3倍のALT上昇は、本剤の減量もしくは投与中止により正常値に回復した。2倍までの軽度の上昇は多くの場合本剤を減量することなく回復したが、減量又は投与中止後に回復しない症例もわずかにあった。注1) 本剤の承認された用法・用量は、初期投与量として1日1回100mg(又は20mg)を3日間、維持量として1日1回20又は10mgである。 - 15.1.3 臨床試験は国内で1年間、海外で2年間までの期間で実施されており、この期間を超えた本剤の長期投与時の安全性は確立していない。
1. 警告
- 1.1 本剤の投与において、重篤な副作用(間質性肺炎、汎血球減少症、肝不全、急性肝壊死、感染症等)により、致死的な経過をたどることがあるので、緊急時に十分に措置できる医療施設及び本剤についての十分な知識とリウマチ治療の経験をもつ医師が使用すること。
- 1.2 間質性肺炎、肺線維症等の肺障害、日和見感染による肺炎の合併又は既往歴のある患者で間質性肺炎が急速に増悪して致死的な経過をたどる症例が報告されている。このため、本剤による治療を開始するにあたり、間質性肺炎、肺線維症等の肺障害、日和見感染による肺炎の合併又は既往の有無を胸部X線検査等で確認し、投与の可否を慎重に判断すること。[8.3 参照],[9.1.4 参照]
- 1.3 肝毒性、血液毒性又は免疫抑制作用を有する薬剤を最近まで投与されていたか又は投与中の患者では、副作用の発現が増加するおそれがある。したがって、本剤の投与開始にあたっては、リスクとベネフィットの両面から慎重に考慮すること。[9.1.2 参照]
- 1.4 本剤の活性代謝物A771726の消失半減期は約2週間と長いので、本剤の投与中止後、A771726の消失を待たずに肝毒性、血液毒性又は免疫抑制作用を有する薬剤を投与する際にも、副作用の発現が増加するおそれがある。[15.1.1 参照],[16.1.1 参照]
- 1.5 本剤投与中に重篤な副作用が発現した場合や他の理由により、速やかに活性代謝物A771726を消失させる必要があるときには、本剤の投与を中止し、薬物除去法を施行すること。[15.1.1 参照]
- 1.6 本剤の投与に際しては、患者に対して本剤の危険性や本剤の投与が長期間にわたることを十分説明した後、患者が理解したことを確認したうえで投与を開始すること。
- 1.7 本剤の投与に際しては、副作用の発現の可能性について患者に十分理解させ、下記の症状が認められた場合には服用を中止するとともに直ちに医師に連絡し、指示を仰ぐよう注意を与えること。
- 1.8 本剤による治療を開始する前に、非ステロイド性抗炎症剤及び他の抗リウマチ剤による治療を検討し、リスクとベネフィットを考慮してから本剤の使用を開始すること。
2. 禁忌(次の患者には投与しないこと)
- 2.1 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
- 2.2 妊婦、妊娠している可能性のある女性又は授乳中の女性[9.4.1 参照],[9.5 参照],[9.6 参照]
- 2.3 慢性肝疾患のある患者[9.3.1 参照]
- 2.4 活動性結核の患者[症状を悪化させるおそれがある。]
4. 効能又は効果
関節リウマチ
6. 用法及び用量
通常、成人にはレフルノミドとして1日1回100mg錠1錠の3日間経口投与から開始し、その後、維持量として1日1回20mgを経口投与する。また、1日1回20mgの経口投与から開始することもできる。なお、維持量は、症状、体重により適宜1日1回10mgに減量する。
7. 用法及び用量に関連する注意
- 7.1 100mg錠の投与にあたっては、初期投与としてのみ使用すること。なお、本剤1日100mgの初期投与を行った患者では、行わない患者よりも副作用の発現率が高かったとする報告があるため、特に注意すること。[17.2.1 参照],[17.2.2 参照]
- 7.2 患者背景(例えば体重50kg未満の非喫煙女性)によっては血中濃度が高くなる可能性があるので、リスクとベネフィットを勘案し維持量を選択すること。[16.1.3 参照]
- 7.3 本剤1日20mg投与中にALTが基準値上限の2倍以上3倍以下に上昇した場合には、1日10mgに減量し、より頻回に肝機能検査を行うなど患者の状態を十分に観察すること。ALTが基準値上限の3倍以上に上昇した場合、又は1日10mg投与中においても2〜3倍の上昇が持続した場合、本剤の投与を中止し、薬物除去法を施行する等、適切な処置を行うこと。[15.1.1 参照]
- 7.4 本剤の効果は、通常、投与開始後2週間〜3ヵ月で発現するので、少なくとも3ヵ月間は継続投与し、効果をみることが望ましい。
8. 重要な基本的注意
- 8.1 重篤な肝障害(肝不全、急性肝壊死等)が起こることがあるので本剤投与開始時、投与開始後6ヵ月間は少なくとも1ヵ月に1度、その後は1〜2ヵ月に1度、肝機能検査を行うこと。[9.1.2 参照],[10.2 参照],[11.1.4 参照]
- 8.2 骨髄抑制の重篤な副作用が起こることがあるので本剤投与開始時、投与開始後6ヵ月間は2週間に1度、その後は1〜2ヵ月に1度、白血球分画を含む血液学的検査を行うこと。特に、免疫抑制剤や血液毒性を有する薬剤を最近まで投与されていたか又は現在投与中の患者、貧血、白血球減少症、血小板減少症、骨髄機能低下、骨髄抑制のある患者、及びこれらの既往歴のある患者では、本剤の投与開始後6ヵ月以降も、血液学的検査を頻回に行うこと。[9.1.1 参照],[11.1.3 参照]
- 8.3 間質性肺炎の発症又は増悪が起こることがあり、急速に悪化し、致死的な経過をたどる例が報告されている。これらの症例の中には、間質性肺炎、肺線維症等の肺障害、日和見感染による肺炎の合併又は既往歴のある患者、もしくはメトトレキサート、ブシラミンを含む他の抗リウマチ剤(DMARD)を最近まで投与されていたか又は投与中の患者が含まれていた。本剤の投与に際しては間質性肺炎、肺線維症等の肺障害、日和見感染による肺炎の合併又は既往の有無を確認した上で投与を開始すること。[1.2 参照],[9.1.4 参照],[11.1.7 参照],[15.1.1 参照]
-
8.4 本剤投与に先立って結核に関する十分な問診及び胸部X線検査に加え、インターフェロン-γ遊離試験又はツベルクリン反応検査を行い、適宜胸部CT検査等を行うことにより、結核感染の有無を確認すること。結核の既往歴を有する場合及び結核感染が疑われる場合には、結核の診療経験がある医師に相談すること。以下のいずれかの患者には、原則として抗結核薬の投与をした上で、本剤を投与すること。[9.1.5 参照]
- 胸部画像検査で陳旧性結核に合致するか推定される陰影を有する患者
- 結核の治療歴(肺外結核を含む)を有する患者
- インターフェロン-γ遊離試験やツベルクリン反応検査等の検査により、既感染が強く疑われる患者
- 結核患者との濃厚接触歴を有する患者
また、本剤投与中も、胸部X線検査等の適切な検査を定期的に行うなど結核症の発現には十分に注意し、患者に対し、結核を疑う症状が発現した場合(持続する咳、発熱等)には速やかに主治医に連絡するよう説明すること。なお、結核の活動性が確認された場合は本剤を投与しないこと。
- 8.5 本剤投与中の生ワクチンの接種は、安全性が確認されていないので避けること。また、本剤の投与中止後に生ワクチンを接種する場合も、本剤の体内からの消失が遅いことを考慮すること。
- 8.6 血圧が上昇することがあるので、本剤の投与開始前及び投与中は定期的に血圧を測定すること。
- 8.7 本剤並びに疾患の特性を考慮して、治療にあたっては経過を十分に観察し、漫然と投与を継続しないこと。
9. 特定の背景を有する患者に関する注意
9.1 合併症・既往歴等のある患者
-
9.1.1 貧血、白血球減少症、血小板減少症を伴う患者、骨髄機能低下患者、骨髄抑制の起こりやすい患者
血液障害の発現が増加するおそれがある。[8.2 参照]
-
9.1.2 肝毒性、血液毒性又は免疫抑制作用を有する薬剤を最近まで投与されていたか、又は現在投与中の患者
本剤の投与開始にあたっては、リスクとベネフィットの両面から慎重に考慮すること。副作用の発現を助長するおそれがある。[1.3 参照],[8.1 参照],[10.2 参照]
-
9.1.3 重症感染症又は重症免疫不全(AIDS等)の患者
免疫機能を抑制し、感染症を増悪させるおそれがある。
- 9.1.4 間質性肺炎、肺線維症等の肺障害、日和見感染による肺炎又はそれらの既往歴のある患者
-
9.1.5 結核の既感染者(特に結核の既往歴のある患者及び胸部X線検査上結核治癒所見のある患者)
胸部X線検査等を定期的に行うなど、結核症状の発現に十分注意すること。結核を活動化させるおそれがある。[8.4 参照]
-
9.1.6 B型肝炎ウイルスキャリアの患者又は既往感染者(HBs抗原陰性、かつHBc抗体又はHBs抗体陽性)
本剤投与に先立って、肝炎ウイルス感染の有無を確認すること。本剤を投与する場合は、肝機能検査値や肝炎ウイルスマーカーのモニタリングを行うなど、B型肝炎ウイルスの再活性化の徴候や症状の発現に注意すること。B型肝炎ウイルスの再活性化による肝炎があらわれることがある。[11.1.5 参照]
-
9.1.7 C型肝炎ウイルスキャリアの患者
本剤投与に先立って、肝炎ウイルス感染の有無を確認すること。本剤を投与する場合は、肝機能検査値や肝炎ウイルスマーカーのモニタリングを行うなど、C型肝炎ウイルスの再活性化の徴候や症状の発現に注意すること。C型肝炎ウイルスの再活性化による肝炎があらわれることがある。[11.1.5 参照]
9.2 腎機能障害患者
副作用の発現を助長するおそれがある。
9.3 肝機能障害患者
-
9.3.1 慢性肝疾患のある患者
投与しないこと。副作用が強くあらわれるおそれがある。[2.3 参照]
-
9.3.2 肝疾患の既往歴のある患者
副作用の発現を助長するおそれがある。
9.4 生殖能を有する者
- 9.4.1 妊娠する可能性のある女性には、投与中及び、投与終了後安全な妊娠が可能になるまでの期間、避妊をさせること。[2.2 参照],[9.4.2 参照],[9.4.3 参照],[9.5 参照],[15.1.1 参照],[16.7.2 参照]
- 9.4.2 本剤の投与を開始する前に、患者が妊娠していないことを確認すること。[9.4.1 参照],[9.4.3 参照],[9.5 参照],[16.7.2 参照]
- 9.4.3 本剤投与中に妊娠を希望する女性には、投与を中止すること。なお、薬物除去法を施行することが望ましい。[9.4.1 参照],[9.4.2 参照],[9.5 参照],[15.1.1 参照],[16.7.2 参照]
- 9.4.4 男性に投与する場合には、投与期間中避妊するよう注意を与えること。[15.1.1 参照]
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと。動物実験(ラット及びウサギ)で催奇形性作用が報告されている。[2.2 参照],[9.4.1 参照],[9.4.2 参照],[9.4.3 参照]
9.6 授乳婦
授乳中の女性には投与しないこと。ラットにおいて、乳汁中に移行すること及び授乳期間中に出生児に毒性が発現することが報告されている。[2.2 参照]
9.7 小児等
18歳未満の患者を対象とした臨床試験は実施していない。
9.8 高齢者
患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。一般に生理機能が低下している。
10. 相互作用
- 本剤及び本剤の活性代謝物A771726は、主に代謝酵素CYP3A4により代謝されるが、他のP450分子種も活性を有する。
活性代謝物A771726は、CYP2C9を阻害する。[16.7.3 参照]
10.2 併用注意(併用に注意すること)
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
|---|---|---|
プロトロンビン時間が延長したとの報告症例がある。 |
A771726がワルファリンの主代謝酵素であるCYP2C9を阻害することにより、ワルファリンの血中濃度が上昇するおそれがある。 |
|
|
A771726の体内からの消失を促進し、本剤の作用を減弱させることがある。 |
コレスチラミン(陰イオン交換樹脂)は本剤の活性代謝物A771726を吸着する。A771726は体内で腸肝循環しているため、腸管内でA771726を吸着し、血中濃度を低下させる。薬用炭についても、同様の作用機序と考えられる。 |
|
免疫抑制作用が増強され、感染症を誘発する可能性がある。 |
共に免疫抑制作用を有するため。 |
|
骨髄抑制、肝障害の副作用が増強される可能性がある。 |
共に骨髄抑制、肝障害の副作用を有するため。 |
|
外国人健康成人を対象に行った併用試験(単回経口投与)において、A771726のCmaxが上昇したとの報告がある。 |
リファンピシンがCYP3A4を誘導することによりレフルノミドからA771726への代謝が促進されると考えられる。 |
|
本剤の投与中はアルコール摂取を避けることが望ましい。 |
アルコールによる肝障害を助長させるおそれがある。 |
11. 副作用
なお、これらの副作用は早期(投与開始後8週間以内)にあらわれる傾向があり、軽度又は中等度でかつ可逆的であることが多かったが、観察を十分に行うこと。
11.1 重大な副作用
- 11.1.1 アナフィラキシー(0.06%)
-
11.1.2 皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)(0.06%)、中毒性表皮壊死融解症(頻度不明)、皮膚潰瘍(頻度不明)
*本剤の投与を中止すること。なお、薬物除去法を施行することが望ましい。[15.1.1 参照]
-
11.1.3 汎血球減少症(0.06%)
初期症状があらわれた場合には直ちに投与を中止し血液検査を行うなど適切な処置を行うこと。薬物除去法を施行することが望ましい。[8.2 参照],[15.1.1 参照]
-
11.1.4 肝不全(頻度不明)、急性肝壊死(頻度不明)、肝炎(0.06%)、肝機能障害(0.3%)、黄疸(0.06%)
致死的な肝不全、急性肝壊死が報告されている。ALTが基準値上限の2〜3倍に持続的に上昇した場合又は3倍以上に上昇した場合には、本剤の投与を中止し、適切な処置を行うこと。薬物除去法を施行することが望ましい。[8.1 参照],[10.2 参照],[15.1.1 参照]
-
11.1.5 感染症(0.65%)
重篤な感染症(肺炎(カリニ肺炎を含む)(0.29%)、敗血症(0.06%)等)があらわれることがある。致死的な感染症、敗血症、日和見感染が報告されており、また、B型肝炎ウイルスの再活性化による肝炎やC型肝炎の悪化も報告されているので、患者の全身状態を十分に観察し、異常が認められた場合には投与を中止し適切な処置を行うこと。薬物除去法を施行することが望ましいが、その場合、経口の抗生物質製剤は吸収が阻害されるおそれがあるため、注射剤を使用すること。[9.1.6 参照],[9.1.7 参照],[15.1.1 参照]
- 11.1.6 結核(頻度不明)
-
11.1.7 間質性肺炎(頻度不明)
致死的な間質性肺炎が報告されているので、発熱、咳嗽、呼吸困難等の臨床症状やKL-6、CRP、LDH等の検査値に十分に注意すること。異常が認められた場合には、速やかに胸部X線等の検査、動脈血酸素分圧(PaO2)の検査等を実施し、本剤の投与を中止するとともにカリニ肺炎との鑑別診断(β-Dグルカンの測定等)を考慮に入れ、薬物除去、副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。[8.3 参照],[15.1.1 参照]
-
11.1.8 膵炎(頻度不明)
重篤な膵炎が報告されている。[15.1.1 参照]
11.2 その他の副作用
10%以上 |
1~10%未満 |
1%未満 |
頻度不明 |
|
|---|---|---|---|---|
消化器 |
下痢 |
嘔気、腹痛、口内炎、胃腸障害、嘔吐、口腔内潰瘍形成、食欲不振、消化不良 |
大腸炎、便秘、胃炎、腹部膨満 |
顕微鏡的大腸炎 |
肝臓 |
ALT増加、AST増加、γ-GTP増加、血中アルカリホスファターゼ増加 |
血中ビリルビン増加、血中乳酸脱水素酵素増加 |
||
循環器 |
高血圧 |
胸痛 |
||
血液 |
白血球減少症 |
貧血、好酸球増加症、血小板減少症 |
||
精神神経系 |
頭痛、めまい |
口内乾燥、多汗症、不安 |
感覚異常 |
|
皮膚 |
脱毛症、発疹、そう痒症、爪の障害、皮膚乾燥 |
蕁麻疹 |
皮膚エリテマトーデス、膿疱性乾癬 |
|
代謝 |
低カリウム血症、高脂血症 |
|||
呼吸器系 |
上気道感染、咳嗽、気管支炎 |
鼻炎 |
||
泌尿器・生殖器系 |
蛋白尿、尿沈渣異常 |
尿路感染、月経障害 |
||
その他 |
発熱、体重減少、無力症 |
味覚異常、血管炎、末梢性ニューロパシー |
13. 過量投与
-
13.1 症状
過量投与(初期投与量の2〜3倍量、又は通常の維持量の2〜10倍量を数週〜数ヵ月間等)により、腹痛、下痢、軟便、嘔気・嘔吐、口内炎、ALP上昇、γ-GTP上昇、白血球減少症、貧血、頭痛、そう痒、湿疹、蕁麻疹、体重減少、無力症が発現したとの報告がある。また、外国人健康成人男子における1日1回100mg、14日間反復経口投与試験において、10例中2例に肝機能検査値上昇が報告された。
-
13.2 処置
薬物除去法を施行する。[15.1.1 参照]
15. その他の注意
15.1 臨床使用に基づく情報
-
15.1.1 薬物除去法
血漿中A771726の体外排泄を促進させるためには、本剤の投与を中止し、コレスチラミン無水物4gを1日3回、17日間を目安として反復経口投与する。投与期間に関しては、患者の症状及び検査所見を参考に調節する。また、薬用炭の反復経口投与により血漿中A771726の消失半減期を短縮させたとの報告がある。絶飲食の病態にある患者に対しては、経鼻胃管による薬用炭の投与を考慮すること。[1.5 参照],[7.3 参照],[8.3 参照],[10.2 参照],[13.2 参照],[16.8.1 参照],[16.8.2 参照]
-
(1) 重篤な副作用発現時
血漿中A771726の除去効率を高めるために、コレスチラミン無水物8gを1日3回、11日間を目安として反復経口投与することを考慮する。なお、臨床症状に応じて、コレスチラミンの投与期間を調節する。[11.1.2 参照],[11.1.3 参照],[11.1.4 参照],[11.1.5 参照],[11.1.6 参照],[11.1.7 参照],[11.1.8 参照]
-
(2) 妊娠を希望する場合
コレスチラミン無水物4gを1日3回、17日間反復経口投与する。コレスチラミンによる薬物除去法施行後、少なくとも2回、血漿中A771726濃度を測定し、2回の測定値が胎児へのリスクが極めて低いと考えられる0.02μg/mL未満であることを確認する。血漿中A771726濃度の測定間隔は、14日間以上とする。血漿中A771726濃度が0.02μg/mL以上であった場合、コレスチラミンの投与を継続する。(薬物除去法を実施しない場合は、本剤投与中止後、血漿中A771726濃度を胎児へのリスクが極めて低いと考えられる0.02μg/mL未満に低下させるためには、最長2年間の待機期間が必要な場合があることを説明し、確実な避妊を行うよう注意を与えること。2年間の待機期間が実際的でないと思われる場合は、薬物除去法を行うことが望ましい。)[9.4.1 参照],[9.4.3 参照]
-
(3) 挙児を希望する男性
ラットにおける雄性生殖能試験において胎児に影響はみられなかったが、リスクを最小限にするために、挙児を希望する男性には、本剤の投与の中止及び薬物除去を考慮すること。[9.4.4 参照]
-
(4) 他剤への切り替え
肝毒性、血液毒性又は免疫抑制作用を有する他の薬物に切り替える際は、薬物除去を行うことにより、副作用発現のリスクを軽減できる可能性がある。[1.4 参照]
-
(1) 重篤な副作用発現時
-
15.1.2 メトトレキサートとの併用
本剤とメトトレキサートを併用した際の有効性及び安全性は確立していない。
なお海外で、一定量のメトトレキサート(10〜20mg/週)で治療中だが、活動性が高く、かつ肝酵素が上昇していないRA患者263例を対象とした24週間の二重盲検プラセボ対照併用試験と、それに続く24週間の非盲検併用試験が行われた。初期投与量として本剤100mg錠1日1錠を2日間、その後維持量として本剤1日10mgを投与した。ただし、症状に基づいて10mgを2日に1回に減量、又は1日20mgに増量した 注1) 。二重盲検相での成績では、肝炎、黄疸等の肝疾患は報告されなかったが、ALTが基準値上限の3倍、もしくは2〜3倍に上昇した例は本剤併用群で130例中5例(3.8%)及び8例(6.2%)、プラセボ併用群で133例中1例(0.8%)及び2例(1.5%)にそれぞれ認められた。2〜3倍のALT上昇は、本剤の減量もしくは投与中止により正常値に回復した。2倍までの軽度の上昇は多くの場合本剤を減量することなく回復したが、減量又は投与中止後に回復しない症例もわずかにあった。注1) 本剤の承認された用法・用量は、初期投与量として1日1回100mg(又は20mg)を3日間、維持量として1日1回20又は10mgである。 - 15.1.3 臨床試験は国内で1年間、海外で2年間までの期間で実施されており、この期間を超えた本剤の長期投与時の安全性は確立していない。