薬効分類名G-CSF製剤
一般的名称フィルグラスチム(遺伝子組換え)
グラン注射液75、グラン注射液M300、グランシリンジ75、グランシリンジ150、グランシリンジM300
GRAN INJECTION, GRAN INJECTION, GRAN SYRINGE, GRAN SYRINGE, GRAN SYRINGE
製造販売元/協和キリン株式会社
重大な副作用
その他の副作用
2. 禁忌(次の患者には投与しないこと)
- 2.1 本剤の成分又は他の顆粒球コロニー形成刺激因子製剤に過敏症の患者
- 2.2 骨髄中の芽球が十分減少していない骨髄性白血病の患者及び末梢血液中に骨髄芽球の認められる骨髄性白血病の患者(再発又は難治性の急性骨髄性白血病に対する抗悪性腫瘍剤との併用療法として投与する場合を除く)[8.12 参照],[8.17 参照],[11.1.4 参照]
6. 用法及び用量
-
〈造血幹細胞の末梢血中への動員〉
-
6.1 同種及び自家末梢血幹細胞採取時のフィルグラスチム(遺伝子組換え)単独投与による動員
通常、成人、小児ともに、フィルグラスチム(遺伝子組換え)400μg/m2を1日1回又は2回に分割し、5日間連日又は末梢血幹細胞採取終了時まで連日皮下投与する。この場合、末梢血幹細胞採取はフィルグラスチム(遺伝子組換え)投与開始後4~6日目に施行する。
ただし、末梢血幹細胞採取終了前に白血球数が50,000/mm3以上に増加した場合は減量する。減量後、白血球数が75,000/mm3に達した場合は投与を中止する。
なお、状態に応じて適宜減量する。 -
6.2 自家末梢血幹細胞採取時のがん化学療法剤投与終了後のフィルグラスチム(遺伝子組換え)投与による動員
通常、成人、小児ともに、がん化学療法剤投与終了翌日又はがん化学療法により好中球数が最低値を経過後、フィルグラスチム(遺伝子組換え)400μg/m2を1日1回又は2回に分割し、末梢血幹細胞採取終了時まで連日皮下投与する。
ただし、末梢血幹細胞採取終了前に白血球数が50,000/mm3以上に増加した場合は減量する。減量後、白血球数が75,000/mm3に達した場合は投与を中止する。
なお、状態に応じて適宜減量する。
-
6.1 同種及び自家末梢血幹細胞採取時のフィルグラスチム(遺伝子組換え)単独投与による動員
- 〈造血幹細胞移植時の好中球数の増加促進〉
-
〈がん化学療法による好中球減少症〉
-
6.4 急性白血病
通常、成人、小児ともに、がん化学療法剤投与終了後(翌日以降)で骨髄中の芽球が十分減少し末梢血液中に芽球が認められない時点から、フィルグラスチム(遺伝子組換え)200μg/m2を1日1回静脈内投与(点滴静注を含む)する。出血傾向等の問題がない場合はフィルグラスチム(遺伝子組換え)100μg/m2を1日1回皮下投与する。
ただし、好中球数が最低値を示す時期を経過後5,000/mm3に達した場合は投与を中止する。
なお、本剤投与の開始時期及び中止時期の指標である好中球数が緊急時等で確認できない場合には、白血球数の半数を好中球数として推定する。
なお、年齢・症状により適宜増減する。 -
6.5 悪性リンパ腫、小細胞肺癌、胚細胞腫瘍(睾丸腫瘍、卵巣腫瘍など)、神経芽細胞腫、小児がん
通常、成人、小児ともに、がん化学療法剤投与終了後(翌日以降)から、フィルグラスチム(遺伝子組換え)50μg/m2を1日1回皮下投与する。出血傾向等により皮下投与が困難な場合はフィルグラスチム(遺伝子組換え)100μg/m2を1日1回静脈内投与(点滴静注を含む)する。
ただし、好中球数が最低値を示す時期を経過後5,000/mm3に達した場合は投与を中止する。
なお、本剤投与の開始時期及び中止時期の指標である好中球数が緊急時等で確認できない場合には、白血球数の半数を好中球数として推定する。
なお、年齢・症状により適宜増減する。 -
6.6 その他のがん腫
通常、成人、小児ともに、がん化学療法により好中球数1,000/mm3未満で発熱(原則として38℃以上)あるいは好中球数500/mm3未満が観察された時点から、フィルグラスチム(遺伝子組換え)50μg/m2を1日1回皮下投与する。出血傾向等により皮下投与が困難な場合はフィルグラスチム(遺伝子組換え)100μg/m2を1日1回静脈内投与(点滴静注を含む)する。
また、がん化学療法により好中球数1,000/mm3未満で発熱(原則として38℃以上)あるいは好中球数500/mm3未満が観察され、引き続き同一のがん化学療法を施行する症例に対しては、次回以降のがん化学療法施行時には好中球数1,000/mm3未満が観察された時点から、フィルグラスチム(遺伝子組換え)50μg/m2を1日1回皮下投与する。出血傾向等により皮下投与が困難な場合はフィルグラスチム(遺伝子組換え)100μg/m2を1日1回静脈内投与(点滴静注を含む)する。
ただし、好中球数が最低値を示す時期を経過後5,000/mm3に達した場合は投与を中止する。
なお、本剤投与の開始時期及び中止時期の指標である好中球数が緊急時等で確認できない場合には、白血球数の半数を好中球数として推定する。
なお、年齢・症状により適宜増減する。
-
6.4 急性白血病
- 〈ヒト免疫不全ウイルス(HIV)感染症の治療に支障を来す好中球減少症〉
- 〈骨髄異形成症候群に伴う好中球減少症〉
- 〈再生不良性貧血に伴う好中球減少症〉
- 〈先天性・特発性好中球減少症〉
- 〈神経芽腫に対するジヌツキシマブ(遺伝子組換え)の抗腫瘍効果の増強〉
- 〈再発又は難治性の急性骨髄性白血病に対する抗悪性腫瘍剤との併用療法〉
7. 用法及び用量に関連する注意
- 〈造血幹細胞の末梢血中への動員〉
- 〈がん化学療法による好中球減少症〉
-
〈HIV感染症の治療に支障を来す好中球減少症〉
- 7.5 投与期間は2週間を目安とし、さらに継続投与が必要な場合でも6週間を限度とする。本剤を6週間を超えて投与した場合の安全性は確立していない。また、本剤を1週間以上投与しても好中球数の増加がみられない場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。[8.14 参照]
- 〈神経芽腫に対するジヌツキシマブ(遺伝子組換え)の抗腫瘍効果の増強〉
8. 重要な基本的注意
-
〈効能共通〉
- 8.1 本剤投与中は定期的に血液検査を行い、必要以上の好中球(白血球)が増加しないよう十分注意すること。必要以上の増加が認められた場合は、減量、休薬などの適切な処置をとること。
- 8.2 過敏症等の反応を予測するために、使用に際してはアレルギー既往歴、薬物過敏症等について十分な問診を行うこと。[9.1.1 参照],[9.1.2 参照],[11.1.1 参照]
- 8.3 本剤投与により骨痛、腰痛等が起こることがあるので、このような場合には非麻薬性鎮痛剤を投与するなどの適切な処置を行うこと。
- 8.4 本剤投与により脾腫、脾破裂が発現することがあるので、血液学的検査値の推移に留意するとともに、腹部超音波検査等により観察を十分に行うこと。[11.1.7 参照]
-
〈造血幹細胞の末梢血中への動員〉
- 8.5 ドナーからの末梢血幹細胞の動員・採取に際しては関連するガイドライン等を参考に適切に行うこと。また、末梢血幹細胞の採取に伴い全身倦怠感、四肢のしびれ、血管迷走神経反応等が認められることがあるので、血圧等の全身状態の変化に注意し、異常が認められた場合は直ちに適切な処置を行うこと。
- 8.6 ドナーへの本剤の使用に際してはドナー又はドナーに十分な能力がない場合は代諾者に、本剤の使用による長期の安全性については確立していないことから科学的データを収集中であることを十分に説明し同意を得てから使用すること。
- 8.7 本剤の投与はドナーの全身状態を考慮し、観察を十分に行い、慎重に投与すること。
- 8.8 ドナーに対する本剤の投与に際しては、レシピエントへの感染を避けるため、事前にHBs抗原、HBc抗体、HCV抗体、HIV-1、-2、HTLV-I抗体及び梅毒血清学的検査を行い、何れも陰性であることを確認すること。また、CMV、ヘルペス血清学的検査を行うことが望ましい。
- 8.9 末梢血幹細胞の動員ドナー(ドナー)では本剤投与により骨痛、腰痛等が高頻度に起こることから非麻薬性鎮痛剤を投与するなどの適切な処置を行うこと。末梢血幹細胞採取に伴う一過性の血小板減少等が現れることがあるのでアスピリン等の血小板凝集抑制作用を有する薬剤の使用には十分に注意すること。
- 8.10 本剤投与後及び末梢血幹細胞採取終了後に血小板減少が現れることがあるので十分注意すること。また、高度な血小板減少がみられた際には、末梢血幹細胞採取時に得られる自己血による血小板輸血等の適切な処置を行うこと。
- 8.11 末梢血幹細胞採取終了1~2週後に白血球(好中球)減少が現れることがあるので十分注意すること。
-
〈造血幹細胞移植時の好中球数の増加促進、がん化学療法後による好中球減少症〉
- 8.12 急性骨髄性白血病患者(がん化学療法及び造血幹細胞移植の場合)では本剤の使用に先立ち、採取細胞についてin vitro試験により本剤刺激による白血病細胞の増加の有無を確認することが望ましい。また、定期的に血液検査及び骨髄検査を行うこと。[2.2 参照],[11.1.4 参照]
-
〈がん化学療法による好中球減少症〉
- 8.13 海外観察研究において、がん化学療法(単独又は放射線療法との併用)とともにペグフィルグラスチム(遺伝子組換え)又はフィルグラスチム(遺伝子組換え)が使用された乳癌又は肺癌患者では骨髄異形成症候群又は急性骨髄性白血病のリスクが増加したとの報告がある1) 。本剤と骨髄異形成症候群又は急性骨髄性白血病の因果関係は明らかではないが、本剤の投与後は患者の状態を十分に観察すること。
-
〈HIV感染症の治療に支障を来す好中球減少症〉
- 8.14 顆粒球系前駆細胞が減少し、本剤に対する反応性が減弱する可能性があるため、投与期間中は、観察を十分に行い、必要以上に好中球数が増加しないよう、慎重に投与すること。なお、本剤投与によりHIVが増殖する可能性は否定できないので、原疾患に対する観察を十分に行うこと。[7.5 参照]
- 〈骨髄異形成症候群に伴う好中球減少症〉
- 〈先天性好中球減少症〉
-
〈再発又は難治性の急性骨髄性白血病に対する抗悪性腫瘍剤との併用療法〉
- 8.17 芽球の増加を促進させることがあるので、定期的に血液検査及び骨髄検査を行い、芽球の増加が認められた場合には本剤の投与を中止すること。[2.2 参照],[11.1.4 参照]
- 8.18 本剤を使用する際には、関連文献(「医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議 公知申請への該当性に係る報告書:フィルグラスチム(遺伝子組換え)及びレノグラスチム(遺伝子組換え)(再発又は難治性の急性骨髄性白血病に対する抗悪性腫瘍剤との併用療法)」2) 等)を熟読すること。
11. 副作用
11.1 重大な副作用
- 11.1.1 ショック、アナフィラキシー(いずれも頻度不明)
-
11.1.2 間質性肺炎(頻度不明)
間質性肺炎が発現又は増悪することがあるので、発熱、咳嗽、呼吸困難及び胸部X線検査異常等が認められた場合には、本剤の投与を中止し、副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。
-
11.1.3 急性呼吸窮迫症候群(頻度不明)
急速に進行する呼吸困難、低酸素血症、両側性びまん性肺浸潤影等の胸部X線異常等が認められた場合には本剤の投与を中止し、呼吸管理等の適切な処置を行うこと。
-
11.1.4 芽球の増加(頻度不明)
急性骨髄性白血病及び骨髄異形成症候群患者において、芽球の増加を促進させることがある。[2.2 参照],[8.12 参照],[8.17 参照]
-
11.1.5 毛細血管漏出症候群(0.1%未満)
低血圧、低アルブミン血症、浮腫、肺水腫、胸水、腹水、血液濃縮等が認められた場合には投与を中止するなど、適切な処置を行うこと。
-
11.1.6 大型血管炎(大動脈、総頸動脈、鎖骨下動脈等の炎症)(頻度不明)
発熱、CRP上昇、大動脈壁の肥厚等が認められた場合には、本剤の投与を中止するなど、適切な処置を行うこと。
-
11.1.7 脾腫、脾破裂(いずれも頻度不明)
脾臓の急激な腫大が認められた場合には、本剤の投与を中止するなど、適切な処置を行うこと。[8.4 参照]
11.2 その他の副作用
5%以上 |
1~5%未満 |
1%未満 |
頻度不明 |
|
|---|---|---|---|---|
皮膚 |
発疹、発赤 |
好中球浸潤・有痛性紅斑・発熱を伴う皮膚障害(Sweet症候群等) |
||
筋・骨格 |
骨痛、腰痛 |
胸痛、関節痛、筋肉痛 |
四肢痛 |
|
消化器 |
悪心・嘔吐 |
|||
肝臓 |
ALT上昇 |
肝機能異常、AST上昇 |
||
血液 |
血小板減少、白血球増加症、髄外造血 |
|||
腎臓 |
糸球体腎炎 |
|||
その他 |
LDH上昇 |
発熱、Al-P上昇 |
頭痛、倦怠感、動悸、尿酸上昇、血清クレアチニン上昇、CRP上昇 |
浮腫 |
15. その他の注意
15.1 臨床使用に基づく情報
- 15.1.1 顆粒球コロニー形成刺激因子製剤を投与した再生不良性貧血及び先天性好中球減少症患者において、骨髄異形成症候群又は急性骨髄性白血病へ移行したとの報告がある。
- 15.1.2 顆粒球コロニー形成刺激因子製剤を投与した再生不良性貧血、骨髄異形成症候群及び先天性好中球減少症患者において、染色体異常がみられたとの報告がある。
- 15.1.3 顆粒球コロニー形成刺激因子製剤を投与した末梢血幹細胞動員ドナーにおいて、骨髄増殖性疾患及び急性骨髄性白血病が発症したとの報告がある。
- 15.1.4 副作用の項に記載した有害事象のほか、因果関係は明確ではないものの顆粒球コロニー形成刺激因子製剤を投与した末梢血幹細胞動員ドナーにおいて、末梢血幹細胞採取時に一時的な心停止が報告されている。海外のドナーにおいては、心不全、血管炎、脳血管障害、片頭痛、下痢、難聴、地中海型サラセミア、鎌状赤血球クライシス、痛風、高血糖、軟骨障害、虚血性心疾患、心筋炎、無月経、肺出血及び腎癌が有害事象として報告されている。
- 15.1.5 乳癌、悪性リンパ腫及び骨髄腫患者の採取した自家末梢血幹細胞中に腫瘍細胞が混入していたとの報告がある。
15.2 非臨床試験に基づく情報
顆粒球コロニー形成刺激因子が、数種のヒト膀胱癌及び骨肉腫細胞株に対しin vitroあるいはin vivoで増殖促進傾向を示したとの報告がある。
2. 禁忌(次の患者には投与しないこと)
- 2.1 本剤の成分又は他の顆粒球コロニー形成刺激因子製剤に過敏症の患者
- 2.2 骨髄中の芽球が十分減少していない骨髄性白血病の患者及び末梢血液中に骨髄芽球の認められる骨髄性白血病の患者(再発又は難治性の急性骨髄性白血病に対する抗悪性腫瘍剤との併用療法として投与する場合を除く)[8.12 参照],[8.17 参照],[11.1.4 参照]
6. 用法及び用量
-
〈造血幹細胞の末梢血中への動員〉
-
6.1 同種及び自家末梢血幹細胞採取時のフィルグラスチム(遺伝子組換え)単独投与による動員
通常、成人、小児ともに、フィルグラスチム(遺伝子組換え)400μg/m2を1日1回又は2回に分割し、5日間連日又は末梢血幹細胞採取終了時まで連日皮下投与する。この場合、末梢血幹細胞採取はフィルグラスチム(遺伝子組換え)投与開始後4~6日目に施行する。
ただし、末梢血幹細胞採取終了前に白血球数が50,000/mm3以上に増加した場合は減量する。減量後、白血球数が75,000/mm3に達した場合は投与を中止する。
なお、状態に応じて適宜減量する。 -
6.2 自家末梢血幹細胞採取時のがん化学療法剤投与終了後のフィルグラスチム(遺伝子組換え)投与による動員
通常、成人、小児ともに、がん化学療法剤投与終了翌日又はがん化学療法により好中球数が最低値を経過後、フィルグラスチム(遺伝子組換え)400μg/m2を1日1回又は2回に分割し、末梢血幹細胞採取終了時まで連日皮下投与する。
ただし、末梢血幹細胞採取終了前に白血球数が50,000/mm3以上に増加した場合は減量する。減量後、白血球数が75,000/mm3に達した場合は投与を中止する。
なお、状態に応じて適宜減量する。
-
6.1 同種及び自家末梢血幹細胞採取時のフィルグラスチム(遺伝子組換え)単独投与による動員
- 〈造血幹細胞移植時の好中球数の増加促進〉
-
〈がん化学療法による好中球減少症〉
-
6.4 急性白血病
通常、成人、小児ともに、がん化学療法剤投与終了後(翌日以降)で骨髄中の芽球が十分減少し末梢血液中に芽球が認められない時点から、フィルグラスチム(遺伝子組換え)200μg/m2を1日1回静脈内投与(点滴静注を含む)する。出血傾向等の問題がない場合はフィルグラスチム(遺伝子組換え)100μg/m2を1日1回皮下投与する。
ただし、好中球数が最低値を示す時期を経過後5,000/mm3に達した場合は投与を中止する。
なお、本剤投与の開始時期及び中止時期の指標である好中球数が緊急時等で確認できない場合には、白血球数の半数を好中球数として推定する。
なお、年齢・症状により適宜増減する。 -
6.5 悪性リンパ腫、小細胞肺癌、胚細胞腫瘍(睾丸腫瘍、卵巣腫瘍など)、神経芽細胞腫、小児がん
通常、成人、小児ともに、がん化学療法剤投与終了後(翌日以降)から、フィルグラスチム(遺伝子組換え)50μg/m2を1日1回皮下投与する。出血傾向等により皮下投与が困難な場合はフィルグラスチム(遺伝子組換え)100μg/m2を1日1回静脈内投与(点滴静注を含む)する。
ただし、好中球数が最低値を示す時期を経過後5,000/mm3に達した場合は投与を中止する。
なお、本剤投与の開始時期及び中止時期の指標である好中球数が緊急時等で確認できない場合には、白血球数の半数を好中球数として推定する。
なお、年齢・症状により適宜増減する。 -
6.6 その他のがん腫
通常、成人、小児ともに、がん化学療法により好中球数1,000/mm3未満で発熱(原則として38℃以上)あるいは好中球数500/mm3未満が観察された時点から、フィルグラスチム(遺伝子組換え)50μg/m2を1日1回皮下投与する。出血傾向等により皮下投与が困難な場合はフィルグラスチム(遺伝子組換え)100μg/m2を1日1回静脈内投与(点滴静注を含む)する。
また、がん化学療法により好中球数1,000/mm3未満で発熱(原則として38℃以上)あるいは好中球数500/mm3未満が観察され、引き続き同一のがん化学療法を施行する症例に対しては、次回以降のがん化学療法施行時には好中球数1,000/mm3未満が観察された時点から、フィルグラスチム(遺伝子組換え)50μg/m2を1日1回皮下投与する。出血傾向等により皮下投与が困難な場合はフィルグラスチム(遺伝子組換え)100μg/m2を1日1回静脈内投与(点滴静注を含む)する。
ただし、好中球数が最低値を示す時期を経過後5,000/mm3に達した場合は投与を中止する。
なお、本剤投与の開始時期及び中止時期の指標である好中球数が緊急時等で確認できない場合には、白血球数の半数を好中球数として推定する。
なお、年齢・症状により適宜増減する。
-
6.4 急性白血病
- 〈ヒト免疫不全ウイルス(HIV)感染症の治療に支障を来す好中球減少症〉
- 〈骨髄異形成症候群に伴う好中球減少症〉
- 〈再生不良性貧血に伴う好中球減少症〉
- 〈先天性・特発性好中球減少症〉
- 〈神経芽腫に対するジヌツキシマブ(遺伝子組換え)の抗腫瘍効果の増強〉
- 〈再発又は難治性の急性骨髄性白血病に対する抗悪性腫瘍剤との併用療法〉
7. 用法及び用量に関連する注意
- 〈造血幹細胞の末梢血中への動員〉
- 〈がん化学療法による好中球減少症〉
-
〈HIV感染症の治療に支障を来す好中球減少症〉
- 7.5 投与期間は2週間を目安とし、さらに継続投与が必要な場合でも6週間を限度とする。本剤を6週間を超えて投与した場合の安全性は確立していない。また、本剤を1週間以上投与しても好中球数の増加がみられない場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。[8.14 参照]
- 〈神経芽腫に対するジヌツキシマブ(遺伝子組換え)の抗腫瘍効果の増強〉
8. 重要な基本的注意
-
〈効能共通〉
- 8.1 本剤投与中は定期的に血液検査を行い、必要以上の好中球(白血球)が増加しないよう十分注意すること。必要以上の増加が認められた場合は、減量、休薬などの適切な処置をとること。
- 8.2 過敏症等の反応を予測するために、使用に際してはアレルギー既往歴、薬物過敏症等について十分な問診を行うこと。[9.1.1 参照],[9.1.2 参照],[11.1.1 参照]
- 8.3 本剤投与により骨痛、腰痛等が起こることがあるので、このような場合には非麻薬性鎮痛剤を投与するなどの適切な処置を行うこと。
- 8.4 本剤投与により脾腫、脾破裂が発現することがあるので、血液学的検査値の推移に留意するとともに、腹部超音波検査等により観察を十分に行うこと。[11.1.7 参照]
-
〈造血幹細胞の末梢血中への動員〉
- 8.5 ドナーからの末梢血幹細胞の動員・採取に際しては関連するガイドライン等を参考に適切に行うこと。また、末梢血幹細胞の採取に伴い全身倦怠感、四肢のしびれ、血管迷走神経反応等が認められることがあるので、血圧等の全身状態の変化に注意し、異常が認められた場合は直ちに適切な処置を行うこと。
- 8.6 ドナーへの本剤の使用に際してはドナー又はドナーに十分な能力がない場合は代諾者に、本剤の使用による長期の安全性については確立していないことから科学的データを収集中であることを十分に説明し同意を得てから使用すること。
- 8.7 本剤の投与はドナーの全身状態を考慮し、観察を十分に行い、慎重に投与すること。
- 8.8 ドナーに対する本剤の投与に際しては、レシピエントへの感染を避けるため、事前にHBs抗原、HBc抗体、HCV抗体、HIV-1、-2、HTLV-I抗体及び梅毒血清学的検査を行い、何れも陰性であることを確認すること。また、CMV、ヘルペス血清学的検査を行うことが望ましい。
- 8.9 末梢血幹細胞の動員ドナー(ドナー)では本剤投与により骨痛、腰痛等が高頻度に起こることから非麻薬性鎮痛剤を投与するなどの適切な処置を行うこと。末梢血幹細胞採取に伴う一過性の血小板減少等が現れることがあるのでアスピリン等の血小板凝集抑制作用を有する薬剤の使用には十分に注意すること。
- 8.10 本剤投与後及び末梢血幹細胞採取終了後に血小板減少が現れることがあるので十分注意すること。また、高度な血小板減少がみられた際には、末梢血幹細胞採取時に得られる自己血による血小板輸血等の適切な処置を行うこと。
- 8.11 末梢血幹細胞採取終了1~2週後に白血球(好中球)減少が現れることがあるので十分注意すること。
-
〈造血幹細胞移植時の好中球数の増加促進、がん化学療法後による好中球減少症〉
- 8.12 急性骨髄性白血病患者(がん化学療法及び造血幹細胞移植の場合)では本剤の使用に先立ち、採取細胞についてin vitro試験により本剤刺激による白血病細胞の増加の有無を確認することが望ましい。また、定期的に血液検査及び骨髄検査を行うこと。[2.2 参照],[11.1.4 参照]
-
〈がん化学療法による好中球減少症〉
- 8.13 海外観察研究において、がん化学療法(単独又は放射線療法との併用)とともにペグフィルグラスチム(遺伝子組換え)又はフィルグラスチム(遺伝子組換え)が使用された乳癌又は肺癌患者では骨髄異形成症候群又は急性骨髄性白血病のリスクが増加したとの報告がある1) 。本剤と骨髄異形成症候群又は急性骨髄性白血病の因果関係は明らかではないが、本剤の投与後は患者の状態を十分に観察すること。
-
〈HIV感染症の治療に支障を来す好中球減少症〉
- 8.14 顆粒球系前駆細胞が減少し、本剤に対する反応性が減弱する可能性があるため、投与期間中は、観察を十分に行い、必要以上に好中球数が増加しないよう、慎重に投与すること。なお、本剤投与によりHIVが増殖する可能性は否定できないので、原疾患に対する観察を十分に行うこと。[7.5 参照]
- 〈骨髄異形成症候群に伴う好中球減少症〉
- 〈先天性好中球減少症〉
-
〈再発又は難治性の急性骨髄性白血病に対する抗悪性腫瘍剤との併用療法〉
- 8.17 芽球の増加を促進させることがあるので、定期的に血液検査及び骨髄検査を行い、芽球の増加が認められた場合には本剤の投与を中止すること。[2.2 参照],[11.1.4 参照]
- 8.18 本剤を使用する際には、関連文献(「医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議 公知申請への該当性に係る報告書:フィルグラスチム(遺伝子組換え)及びレノグラスチム(遺伝子組換え)(再発又は難治性の急性骨髄性白血病に対する抗悪性腫瘍剤との併用療法)」2) 等)を熟読すること。
11. 副作用
11.1 重大な副作用
- 11.1.1 ショック、アナフィラキシー(いずれも頻度不明)
-
11.1.2 間質性肺炎(頻度不明)
間質性肺炎が発現又は増悪することがあるので、発熱、咳嗽、呼吸困難及び胸部X線検査異常等が認められた場合には、本剤の投与を中止し、副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。
-
11.1.3 急性呼吸窮迫症候群(頻度不明)
急速に進行する呼吸困難、低酸素血症、両側性びまん性肺浸潤影等の胸部X線異常等が認められた場合には本剤の投与を中止し、呼吸管理等の適切な処置を行うこと。
-
11.1.4 芽球の増加(頻度不明)
急性骨髄性白血病及び骨髄異形成症候群患者において、芽球の増加を促進させることがある。[2.2 参照],[8.12 参照],[8.17 参照]
-
11.1.5 毛細血管漏出症候群(0.1%未満)
低血圧、低アルブミン血症、浮腫、肺水腫、胸水、腹水、血液濃縮等が認められた場合には投与を中止するなど、適切な処置を行うこと。
-
11.1.6 大型血管炎(大動脈、総頸動脈、鎖骨下動脈等の炎症)(頻度不明)
発熱、CRP上昇、大動脈壁の肥厚等が認められた場合には、本剤の投与を中止するなど、適切な処置を行うこと。
-
11.1.7 脾腫、脾破裂(いずれも頻度不明)
脾臓の急激な腫大が認められた場合には、本剤の投与を中止するなど、適切な処置を行うこと。[8.4 参照]
11.2 その他の副作用
5%以上 |
1~5%未満 |
1%未満 |
頻度不明 |
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皮膚 |
発疹、発赤 |
好中球浸潤・有痛性紅斑・発熱を伴う皮膚障害(Sweet症候群等) |
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筋・骨格 |
骨痛、腰痛 |
胸痛、関節痛、筋肉痛 |
四肢痛 |
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消化器 |
悪心・嘔吐 |
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肝臓 |
ALT上昇 |
肝機能異常、AST上昇 |
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血液 |
血小板減少、白血球増加症、髄外造血 |
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腎臓 |
糸球体腎炎 |
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その他 |
LDH上昇 |
発熱、Al-P上昇 |
頭痛、倦怠感、動悸、尿酸上昇、血清クレアチニン上昇、CRP上昇 |
浮腫 |
15. その他の注意
15.1 臨床使用に基づく情報
- 15.1.1 顆粒球コロニー形成刺激因子製剤を投与した再生不良性貧血及び先天性好中球減少症患者において、骨髄異形成症候群又は急性骨髄性白血病へ移行したとの報告がある。
- 15.1.2 顆粒球コロニー形成刺激因子製剤を投与した再生不良性貧血、骨髄異形成症候群及び先天性好中球減少症患者において、染色体異常がみられたとの報告がある。
- 15.1.3 顆粒球コロニー形成刺激因子製剤を投与した末梢血幹細胞動員ドナーにおいて、骨髄増殖性疾患及び急性骨髄性白血病が発症したとの報告がある。
- 15.1.4 副作用の項に記載した有害事象のほか、因果関係は明確ではないものの顆粒球コロニー形成刺激因子製剤を投与した末梢血幹細胞動員ドナーにおいて、末梢血幹細胞採取時に一時的な心停止が報告されている。海外のドナーにおいては、心不全、血管炎、脳血管障害、片頭痛、下痢、難聴、地中海型サラセミア、鎌状赤血球クライシス、痛風、高血糖、軟骨障害、虚血性心疾患、心筋炎、無月経、肺出血及び腎癌が有害事象として報告されている。
- 15.1.5 乳癌、悪性リンパ腫及び骨髄腫患者の採取した自家末梢血幹細胞中に腫瘍細胞が混入していたとの報告がある。
15.2 非臨床試験に基づく情報
顆粒球コロニー形成刺激因子が、数種のヒト膀胱癌及び骨肉腫細胞株に対しin vitroあるいはin vivoで増殖促進傾向を示したとの報告がある。