薬効分類名血液凝固阻止剤

一般的名称パルナパリンナトリウム

パルナパリンNa透析用100単位/mLシリンジ20mL「フソー」、パルナパリンNa透析用150単位/mLシリンジ20mL「フソー」、パルナパリンNa透析用200単位/mLシリンジ20mL「フソー」

ぱるなぱりんなとりうむとうせきよう100たんい/mLしりんじ、ぱるなぱりんなとりうむとうせきよう150たんい/mLしりんじ、ぱるなぱりんなとりうむとうせきよう200たんい/mLしりんじ

Parnaparin Sodium Syringes "FUSO" for Dialysis, Parnaparin Sodium Syringes "FUSO" for Dialysis, Parnaparin Sodium Syringes "FUSO" for Dialysis

製造販売元/扶桑薬品工業株式会社

第3版
禁忌相互作用合併症・既往歴等のある患者肝機能障害患者妊婦授乳婦小児等高齢者

重大な副作用

頻度
副作用
頻度不明
頻度不明

その他の副作用

部位
頻度
副作用
血液系
0.1~5%未満
血液系
頻度不明
免疫系
頻度不明
皮膚
頻度不明
肝臓まわり
0.1~5%未満
薬の使用・運用
頻度不明
その他
0.1~5%未満
胸部圧迫感両頬のつっぱり感頭痛動悸

併用注意

薬剤名等

抗凝固剤

臨床症状・措置方法

本剤の作用が出血傾向を増強するおそれがある。

機序・危険因子

本剤の抗凝固作用と血液凝固因子の生合成阻害作用により相加的に出血傾向が増強される。

薬剤名等

血栓溶解剤

  • ウロキナーゼ
  • t-PA製剤等
臨床症状・措置方法

本剤の作用が出血傾向を増強するおそれがある。

機序・危険因子

本剤の抗凝固作用とフィブリン溶解作用により相加的に出血傾向が増強される。

薬剤名等

サリチル酸誘導体

  • アスピリン等
臨床症状・措置方法

本剤の作用が出血傾向を増強するおそれがある。

機序・危険因子

本剤の抗凝固作用と血小板凝集抑制作用により相加的に出血傾向が増強される。

薬剤名等

血小板凝集抑制作用を有する薬剤

  • ジピリダモール
  • チクロピジン塩酸塩等
臨床症状・措置方法

本剤の作用が出血傾向を増強するおそれがある。

機序・危険因子

本剤の抗凝固作用と血小板凝集抑制作用により相加的に出血傾向が増強される。

薬剤名等

非ステロイド性消炎剤

臨床症状・措置方法

本剤の作用が出血傾向を増強するおそれがある。

機序・危険因子

本剤の抗凝固作用と血小板機能阻害作用により、出血の危険性が増大する。

薬剤名等

糖質副腎皮質ホルモン剤

臨床症状・措置方法

本剤の作用が出血傾向を増強するおそれがある。

機序・危険因子

副腎皮質ホルモン剤の消化器系の副作用により、出血の危険性が増大する可能性がある。

薬剤名等

デキストラン

臨床症状・措置方法

本剤の作用が出血傾向を増強するおそれがある。

機序・危険因子

本剤の抗凝固作用と血小板凝集抑制作用により相加的に出血傾向が増強される。

薬剤名等

テトラサイクリン系抗生物質

強心配糖体

  • ジギタリス製剤
臨床症状・措置方法

本剤の作用が減弱することがある。

機序・危険因子

機序は不明である。

薬剤名等

筋弛緩回復剤

  • スガマデクスナトリウム
臨床症状・措置方法

本剤の抗凝固作用が増強されるおそれがあるので、患者の状態を観察するとともに血液凝固に関する検査値に注意すること。

機序・危険因子

作用機序は不明であるが、スガマデクスナトリウム4mg/kgと抗凝固剤の併用中に活性化部分トロンボプラスチン時間(APTT)又はプロトロンビン時間(PT)の軽度で一過性の延長が認められている。

薬剤名等

アンデキサネット アルファ(遺伝子組換え)

臨床症状・措置方法

本剤の抗凝固作用が減弱し、ヘパリン抵抗性を示すことがある。

機序・危険因子

In vitroデータから、アンデキサネット アルファ(遺伝子組換え)がヘパリン-アンチトロンビンⅢ複合体に作用し、本剤の抗凝固作用を減弱させることが示唆されている。

詳細情報

正確な情報は PMDA で必ず確認して下さい

注意以下の情報は参考資料としてご活用下さい

2. 禁忌(次の患者には投与しないこと)

  1. 2.1 パルナパリンナトリウムに対し過敏症状又は過敏症の既往歴のある患者
  2. 2.2 妊婦又は妊娠している可能性のある女性[9.5 参照]

3. 組成・性状

3.1 組成

パルナパリンNa透析用100単位/mLシリンジ20mL「フソー」

1シリンジ中(20mL)
有効成分 日局 パルナパリンナトリウム (健康なブタの腸粘膜由来)   2000低分子量ヘパリン単位(抗第Ⅹa因子活性)
添加剤 塩化ナトリウム
pH調節剤
パルナパリンNa透析用150単位/mLシリンジ20mL「フソー」

1シリンジ中(20mL)
有効成分 日局 パルナパリンナトリウム (健康なブタの腸粘膜由来)   3000低分子量ヘパリン単位(抗第Ⅹa因子活性)
添加剤 塩化ナトリウム
pH調節剤
パルナパリンNa透析用200単位/mLシリンジ20mL「フソー」

1シリンジ中(20mL)
有効成分 日局 パルナパリンナトリウム (健康なブタの腸粘膜由来)   4000低分子量ヘパリン単位(抗第Ⅹa因子活性)
添加剤 塩化ナトリウム
pH調節剤

3.2 製剤の性状

パルナパリンNa透析用100単位/mLシリンジ20mL「フソー」

pH 5.0~7.0
浸透圧比 1.0~1.1(生理食塩液に対する比)
性状 無色澄明の液
パルナパリンNa透析用150単位/mLシリンジ20mL「フソー」

pH 5.0~7.0
浸透圧比 1.0~1.1(生理食塩液に対する比)
性状 無色澄明の液
パルナパリンNa透析用200単位/mLシリンジ20mL「フソー」

pH 5.0~7.0
浸透圧比 1.0~1.1(生理食塩液に対する比)
性状 無色澄明の液

4. 効能・効果

血液体外循環時の灌流血液の凝固防止(血液透析・血液透析ろ過・血液ろ過)

6. 用法・用量

本剤を直接投与する。

  • 〈出血性病変又は出血傾向を有しない患者の場合〉
    • 通常、成人には体外循環開始時、パルナパリンナトリウムとして治療1時間あたり7~13単位/kgを体外循環路内血液に単回投与する。なお、体外循環路内の血液凝固状況に応じ適宜増減する。
    • 通常、成人には体外循環開始時、パルナパリンナトリウムとして15~20単位/kgを体外循環路内血液に単回投与し、体外循環開始後は毎時6~8単位/kgを抗凝固薬注入ラインより持続注入する。なお、体外循環路内の血液凝固状況に応じ適宜増減する。
  • 〈出血性病変又は出血傾向を有する患者の場合〉

    通常、成人には体外循環開始時、パルナパリンナトリウムとして10~15単位/kgを体外循環路内血液に単回投与し、体外循環開始後は毎時6~9単位/kgを抗凝固薬注入ラインより持続注入する。

8. 重要な基本的注意

  1. 8.1 脊椎・硬膜外麻酔あるいは腰椎穿刺等との併用により、穿刺部位に血腫が生じ、神経の圧迫による麻痺があらわれるおそれがある。併用する場合には神経障害の徴候及び症状について十分注意し、異常が認められた場合には直ちに適切な処置を行うこと。
  2. 8.2 ヘパリン起因性血小板減少症(HIT:heparin-induced thrombocytopenia)があらわれることがあるので、本剤投与後は血小板数を測定すること。[9.1.2 参照],[11.1.2 参照],[15.1.2 参照]

9. 特定の背景を有する患者に関する注意

9.1 合併症・既往歴等のある患者

  1. 9.1.1 高度な出血症状を有する患者

    治療上やむを得ないと判断される場合を除き、投与しないこと。出血症状を助長するおそれがある。

  2. 9.1.2 *ヘパリン起因性血小板減少症(HIT:heparin-induced thrombocytopenia)の既往歴のある患者

    治療上やむを得ないと判断される場合を除き、投与しないこと。投与が必要な場合は、本剤投与後は血小板数を測定すること。HITがあらわれることがある。[8.2 参照],[11.1.2 参照],[15.1.2 参照]

9.3 肝機能障害患者

  1. 9.3.1 重篤な肝障害又はその既往歴のある患者

    治療上やむを得ないと判断される場合を除き、投与しないこと。肝障害を助長するおそれがある。

9.5 妊婦

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと。動物実験(ラット、ウサギ)で本剤を妊娠前から妊娠後期に高用量(360mg/kg)投与した群で、雌雄の繁殖能力への影響、生存児の骨化遅延、骨格変異や形態観察の異常等、母体及び胎児の死亡が認められた1) ,2) ,3) ,4) [2.2 参照]

9.6 授乳婦

治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。動物実験(ラット)で、母乳中へ移行することが確認されている5)

9.7 小児等

小児等を対象とした有効性及び安全性を指標とした臨床試験は実施していない。

9.8 高齢者

減量するなど注意すること。一般に生理機能が低下している。

10. 相互作用

    10.2 併用注意(併用に注意すること)

    薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子

    抗凝固剤

    本剤の作用が出血傾向を増強するおそれがある。

    本剤の抗凝固作用と血液凝固因子の生合成阻害作用により相加的に出血傾向が増強される。

    血栓溶解剤

    • ウロキナーゼ
    • t-PA製剤等

    本剤の作用が出血傾向を増強するおそれがある。

    本剤の抗凝固作用とフィブリン溶解作用により相加的に出血傾向が増強される。

    サリチル酸誘導体

    • アスピリン等

    本剤の作用が出血傾向を増強するおそれがある。

    本剤の抗凝固作用と血小板凝集抑制作用により相加的に出血傾向が増強される。

    血小板凝集抑制作用を有する薬剤

    • ジピリダモール
    • チクロピジン塩酸塩等

    本剤の作用が出血傾向を増強するおそれがある。

    本剤の抗凝固作用と血小板凝集抑制作用により相加的に出血傾向が増強される。

    非ステロイド性消炎剤

    本剤の作用が出血傾向を増強するおそれがある。

    本剤の抗凝固作用と血小板機能阻害作用により、出血の危険性が増大する。

    糖質副腎皮質ホルモン剤

    本剤の作用が出血傾向を増強するおそれがある。

    副腎皮質ホルモン剤の消化器系の副作用により、出血の危険性が増大する可能性がある。

    デキストラン

    本剤の作用が出血傾向を増強するおそれがある。

    本剤の抗凝固作用と血小板凝集抑制作用により相加的に出血傾向が増強される。

    テトラサイクリン系抗生物質

    強心配糖体

    • ジギタリス製剤

    本剤の作用が減弱することがある。

    機序は不明である。

    筋弛緩回復剤

    • スガマデクスナトリウム

    本剤の抗凝固作用が増強されるおそれがあるので、患者の状態を観察するとともに血液凝固に関する検査値に注意すること。

    作用機序は不明であるが、スガマデクスナトリウム4mg/kgと抗凝固剤の併用中に活性化部分トロンボプラスチン時間(APTT)又はプロトロンビン時間(PT)の軽度で一過性の延長が認められている。

    **アンデキサネット アルファ(遺伝子組換え)

    **本剤の抗凝固作用が減弱し、ヘパリン抵抗性を示すことがある。

    **                   In vitroデータから、アンデキサネット アルファ(遺伝子組換え)がヘパリン-アンチトロンビンⅢ複合体に作用し、本剤の抗凝固作用を減弱させることが示唆されている。

    11. 副作用

    次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

    11.1 重大な副作用

    1. 11.1.1 ショック、アナフィラキシー(いずれも頻度不明)

      血圧低下、意識低下、呼吸困難、チアノーゼ、蕁麻疹等の異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。

    2. 11.1.2 血小板減少(頻度不明)

      ヘパリン起因性血小板減少症(HIT)等の著明な血小板減少があらわれることがある。血小板数の著明な減少や血栓症を疑わせる異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。[8.2 参照],[9.1.2 参照],[15.1.2 参照]

    11.2 その他の副作用

    0.1~5%未満

    頻度不明

    血液

    点状出血、貧血

    鼻出血

    過敏症

    そう痒感、発疹

    皮膚

    脱毛、白斑、出血性壊死

    肝臓

    AST上昇、ALT上昇、Al-P上昇、LDH上昇

    長期投与

    骨粗鬆症、低アルドステロン症

    その他

    胸部圧迫感、両頬のつっぱり感、頭痛、動悸

    13. 過量投与

    1. 13.1 症状

      本剤を過量投与した場合、出血性の合併症を引き起こすことがある。

    2. 13.2 処置

      本剤の抗凝固作用を急速に中和する必要のある場合には、プロタミン硫酸塩を投与する。プロタミン硫酸塩1.2mgは本剤の100単位の効果を抑制する。(血液体外循環終了時に中和する場合には、反跳性の出血があらわれることがある。)

    14. 適用上の注意

    14.1 全般的な注意

    使用時には、以下の点に注意すること。

    • 感染に対する配慮をすること。
    • シリンジが破損するおそれがあるので、シリンジを鉗子等で叩くなど、強い衝撃を避けること。特に低温下ではシリンジが破損しやすいので注意すること。
    • 押子(プランジャー)が外れたり、ガスケットが変形し薬液が漏出するおそれがあるので押子のみを持たないこと。
    • 押子を反時計回りに回転させると接続に緩みが生じ、ガスケットから押子が外れるおそれがあるので、押子を反時計回りに回転させないこと。
    • 押子を引かないこと。

    14.2 薬剤投与時の注意

    1. 14.2.1 使用に際しては、ブリスター包装を開封口からゆっくり開け、外筒(バレル)を持って取り出すこと。
    2. 14.2.2 押子の緩みがないか確認すること。緩みが認められた場合は、押子を時計回りに回転させ締め直すこと。
    3. 14.2.3 シリンジ先端のキャップをゆっくり回転させながら外し、シリンジ内の空気を除去した後、血液回路等に確実に接続すること。キャップを外した後は、筒先に触れないこと。
    4. 14.2.4 シリンジポンプを用いて投与する場合は、以下の点に注意すること。
      • シリンジポンプに確実にセットすること。本品の押子とガスケットはネジ式構造により接続されているため、正しくセットされていない場合、サイフォニング(自然落下による急速注入)や逆流が起こるおそれがある。
      • 血液ポンプの上流に本剤注入ラインを設置する等極端な陰圧がかかる状態にしないこと。ガスケットが押子から外れたり、シリンジポンプから押子が外れた場合、本剤が急速注入されるおそれがある。
    5. 14.2.5 本剤は保存剤を含有しないので、開封後は速やかに使用すること。

    14.3 薬剤投与後の注意

    1. 14.3.1 開封後の使用は1回限りとし、使用後の残液はシリンジとともに速やかに廃棄すること。
    2. 14.3.2 外来透析患者では、穿刺部の止血を確認してから帰宅させること。

    14.4 透析器に関する注意

    本剤は、ヘモファン膜へ吸着することにより、抗凝固活性が低下するおそれがある6) [16.8.1 参照]

    15. その他の注意

    15.1 臨床使用に基づく情報

    1. 15.1.1 類薬との互換性

      本剤は未分画ヘパリンや他の低分子量ヘパリンと製造工程、分子量の分布が異なり、同一単位(抗第Xa因子活性)でも他のヘパリン類とは必ずしも互換性がないため、投与量の設定の際には本剤の用法・用量に従うこと。

    2. 15.1.2 ヘパリン起因性血小板減少症(HIT)

      HITはヘパリン-血小板第4因子複合体に対する自己抗体(HIT抗体)の出現による免疫学的機序を介した病態であり、重篤な血栓症(脳梗塞、肺塞栓症、深部静脈血栓症等)を伴うことがある。HIT発現時に出現するHIT抗体は100日程度で消失~低下するとの報告がある。また、投与終了数週間後に、HITが遅延して発現したとの報告もある。[8.2 参照],[9.1.2 参照],[11.1.2 参照]

    2. 禁忌(次の患者には投与しないこと)

    1. 2.1 パルナパリンナトリウムに対し過敏症状又は過敏症の既往歴のある患者
    2. 2.2 妊婦又は妊娠している可能性のある女性[9.5 参照]

    3. 組成・性状

    3.1 組成

    パルナパリンNa透析用100単位/mLシリンジ20mL「フソー」

    1シリンジ中(20mL)
    有効成分 日局 パルナパリンナトリウム (健康なブタの腸粘膜由来)   2000低分子量ヘパリン単位(抗第Ⅹa因子活性)
    添加剤 塩化ナトリウム
    pH調節剤
    パルナパリンNa透析用150単位/mLシリンジ20mL「フソー」

    1シリンジ中(20mL)
    有効成分 日局 パルナパリンナトリウム (健康なブタの腸粘膜由来)   3000低分子量ヘパリン単位(抗第Ⅹa因子活性)
    添加剤 塩化ナトリウム
    pH調節剤
    パルナパリンNa透析用200単位/mLシリンジ20mL「フソー」

    1シリンジ中(20mL)
    有効成分 日局 パルナパリンナトリウム (健康なブタの腸粘膜由来)   4000低分子量ヘパリン単位(抗第Ⅹa因子活性)
    添加剤 塩化ナトリウム
    pH調節剤

    3.2 製剤の性状

    パルナパリンNa透析用100単位/mLシリンジ20mL「フソー」

    pH 5.0~7.0
    浸透圧比 1.0~1.1(生理食塩液に対する比)
    性状 無色澄明の液
    パルナパリンNa透析用150単位/mLシリンジ20mL「フソー」

    pH 5.0~7.0
    浸透圧比 1.0~1.1(生理食塩液に対する比)
    性状 無色澄明の液
    パルナパリンNa透析用200単位/mLシリンジ20mL「フソー」

    pH 5.0~7.0
    浸透圧比 1.0~1.1(生理食塩液に対する比)
    性状 無色澄明の液

    4. 効能・効果

    血液体外循環時の灌流血液の凝固防止(血液透析・血液透析ろ過・血液ろ過)

    6. 用法・用量

    本剤を直接投与する。

    • 〈出血性病変又は出血傾向を有しない患者の場合〉
      • 通常、成人には体外循環開始時、パルナパリンナトリウムとして治療1時間あたり7~13単位/kgを体外循環路内血液に単回投与する。なお、体外循環路内の血液凝固状況に応じ適宜増減する。
      • 通常、成人には体外循環開始時、パルナパリンナトリウムとして15~20単位/kgを体外循環路内血液に単回投与し、体外循環開始後は毎時6~8単位/kgを抗凝固薬注入ラインより持続注入する。なお、体外循環路内の血液凝固状況に応じ適宜増減する。
    • 〈出血性病変又は出血傾向を有する患者の場合〉

      通常、成人には体外循環開始時、パルナパリンナトリウムとして10~15単位/kgを体外循環路内血液に単回投与し、体外循環開始後は毎時6~9単位/kgを抗凝固薬注入ラインより持続注入する。

    8. 重要な基本的注意

    1. 8.1 脊椎・硬膜外麻酔あるいは腰椎穿刺等との併用により、穿刺部位に血腫が生じ、神経の圧迫による麻痺があらわれるおそれがある。併用する場合には神経障害の徴候及び症状について十分注意し、異常が認められた場合には直ちに適切な処置を行うこと。
    2. 8.2 ヘパリン起因性血小板減少症(HIT:heparin-induced thrombocytopenia)があらわれることがあるので、本剤投与後は血小板数を測定すること。[9.1.2 参照],[11.1.2 参照],[15.1.2 参照]

    9. 特定の背景を有する患者に関する注意

    9.1 合併症・既往歴等のある患者

    1. 9.1.1 高度な出血症状を有する患者

      治療上やむを得ないと判断される場合を除き、投与しないこと。出血症状を助長するおそれがある。

    2. 9.1.2 *ヘパリン起因性血小板減少症(HIT:heparin-induced thrombocytopenia)の既往歴のある患者

      治療上やむを得ないと判断される場合を除き、投与しないこと。投与が必要な場合は、本剤投与後は血小板数を測定すること。HITがあらわれることがある。[8.2 参照],[11.1.2 参照],[15.1.2 参照]

    9.3 肝機能障害患者

    1. 9.3.1 重篤な肝障害又はその既往歴のある患者

      治療上やむを得ないと判断される場合を除き、投与しないこと。肝障害を助長するおそれがある。

    9.5 妊婦

    妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと。動物実験(ラット、ウサギ)で本剤を妊娠前から妊娠後期に高用量(360mg/kg)投与した群で、雌雄の繁殖能力への影響、生存児の骨化遅延、骨格変異や形態観察の異常等、母体及び胎児の死亡が認められた1) ,2) ,3) ,4) [2.2 参照]

    9.6 授乳婦

    治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。動物実験(ラット)で、母乳中へ移行することが確認されている5)

    9.7 小児等

    小児等を対象とした有効性及び安全性を指標とした臨床試験は実施していない。

    9.8 高齢者

    減量するなど注意すること。一般に生理機能が低下している。

    10. 相互作用

      10.2 併用注意(併用に注意すること)

      薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子

      抗凝固剤

      本剤の作用が出血傾向を増強するおそれがある。

      本剤の抗凝固作用と血液凝固因子の生合成阻害作用により相加的に出血傾向が増強される。

      血栓溶解剤

      • ウロキナーゼ
      • t-PA製剤等

      本剤の作用が出血傾向を増強するおそれがある。

      本剤の抗凝固作用とフィブリン溶解作用により相加的に出血傾向が増強される。

      サリチル酸誘導体

      • アスピリン等

      本剤の作用が出血傾向を増強するおそれがある。

      本剤の抗凝固作用と血小板凝集抑制作用により相加的に出血傾向が増強される。

      血小板凝集抑制作用を有する薬剤

      • ジピリダモール
      • チクロピジン塩酸塩等

      本剤の作用が出血傾向を増強するおそれがある。

      本剤の抗凝固作用と血小板凝集抑制作用により相加的に出血傾向が増強される。

      非ステロイド性消炎剤

      本剤の作用が出血傾向を増強するおそれがある。

      本剤の抗凝固作用と血小板機能阻害作用により、出血の危険性が増大する。

      糖質副腎皮質ホルモン剤

      本剤の作用が出血傾向を増強するおそれがある。

      副腎皮質ホルモン剤の消化器系の副作用により、出血の危険性が増大する可能性がある。

      デキストラン

      本剤の作用が出血傾向を増強するおそれがある。

      本剤の抗凝固作用と血小板凝集抑制作用により相加的に出血傾向が増強される。

      テトラサイクリン系抗生物質

      強心配糖体

      • ジギタリス製剤

      本剤の作用が減弱することがある。

      機序は不明である。

      筋弛緩回復剤

      • スガマデクスナトリウム

      本剤の抗凝固作用が増強されるおそれがあるので、患者の状態を観察するとともに血液凝固に関する検査値に注意すること。

      作用機序は不明であるが、スガマデクスナトリウム4mg/kgと抗凝固剤の併用中に活性化部分トロンボプラスチン時間(APTT)又はプロトロンビン時間(PT)の軽度で一過性の延長が認められている。

      **アンデキサネット アルファ(遺伝子組換え)

      **本剤の抗凝固作用が減弱し、ヘパリン抵抗性を示すことがある。

      **                   In vitroデータから、アンデキサネット アルファ(遺伝子組換え)がヘパリン-アンチトロンビンⅢ複合体に作用し、本剤の抗凝固作用を減弱させることが示唆されている。

      11. 副作用

      次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

      11.1 重大な副作用

      1. 11.1.1 ショック、アナフィラキシー(いずれも頻度不明)

        血圧低下、意識低下、呼吸困難、チアノーゼ、蕁麻疹等の異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。

      2. 11.1.2 血小板減少(頻度不明)

        ヘパリン起因性血小板減少症(HIT)等の著明な血小板減少があらわれることがある。血小板数の著明な減少や血栓症を疑わせる異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。[8.2 参照],[9.1.2 参照],[15.1.2 参照]

      11.2 その他の副作用

      0.1~5%未満

      頻度不明

      血液

      点状出血、貧血

      鼻出血

      過敏症

      そう痒感、発疹

      皮膚

      脱毛、白斑、出血性壊死

      肝臓

      AST上昇、ALT上昇、Al-P上昇、LDH上昇

      長期投与

      骨粗鬆症、低アルドステロン症

      その他

      胸部圧迫感、両頬のつっぱり感、頭痛、動悸

      13. 過量投与

      1. 13.1 症状

        本剤を過量投与した場合、出血性の合併症を引き起こすことがある。

      2. 13.2 処置

        本剤の抗凝固作用を急速に中和する必要のある場合には、プロタミン硫酸塩を投与する。プロタミン硫酸塩1.2mgは本剤の100単位の効果を抑制する。(血液体外循環終了時に中和する場合には、反跳性の出血があらわれることがある。)

      14. 適用上の注意

      14.1 全般的な注意

      使用時には、以下の点に注意すること。

      • 感染に対する配慮をすること。
      • シリンジが破損するおそれがあるので、シリンジを鉗子等で叩くなど、強い衝撃を避けること。特に低温下ではシリンジが破損しやすいので注意すること。
      • 押子(プランジャー)が外れたり、ガスケットが変形し薬液が漏出するおそれがあるので押子のみを持たないこと。
      • 押子を反時計回りに回転させると接続に緩みが生じ、ガスケットから押子が外れるおそれがあるので、押子を反時計回りに回転させないこと。
      • 押子を引かないこと。

      14.2 薬剤投与時の注意

      1. 14.2.1 使用に際しては、ブリスター包装を開封口からゆっくり開け、外筒(バレル)を持って取り出すこと。
      2. 14.2.2 押子の緩みがないか確認すること。緩みが認められた場合は、押子を時計回りに回転させ締め直すこと。
      3. 14.2.3 シリンジ先端のキャップをゆっくり回転させながら外し、シリンジ内の空気を除去した後、血液回路等に確実に接続すること。キャップを外した後は、筒先に触れないこと。
      4. 14.2.4 シリンジポンプを用いて投与する場合は、以下の点に注意すること。
        • シリンジポンプに確実にセットすること。本品の押子とガスケットはネジ式構造により接続されているため、正しくセットされていない場合、サイフォニング(自然落下による急速注入)や逆流が起こるおそれがある。
        • 血液ポンプの上流に本剤注入ラインを設置する等極端な陰圧がかかる状態にしないこと。ガスケットが押子から外れたり、シリンジポンプから押子が外れた場合、本剤が急速注入されるおそれがある。
      5. 14.2.5 本剤は保存剤を含有しないので、開封後は速やかに使用すること。

      14.3 薬剤投与後の注意

      1. 14.3.1 開封後の使用は1回限りとし、使用後の残液はシリンジとともに速やかに廃棄すること。
      2. 14.3.2 外来透析患者では、穿刺部の止血を確認してから帰宅させること。

      14.4 透析器に関する注意

      本剤は、ヘモファン膜へ吸着することにより、抗凝固活性が低下するおそれがある6) [16.8.1 参照]

      15. その他の注意

      15.1 臨床使用に基づく情報

      1. 15.1.1 類薬との互換性

        本剤は未分画ヘパリンや他の低分子量ヘパリンと製造工程、分子量の分布が異なり、同一単位(抗第Xa因子活性)でも他のヘパリン類とは必ずしも互換性がないため、投与量の設定の際には本剤の用法・用量に従うこと。

      2. 15.1.2 ヘパリン起因性血小板減少症(HIT)

        HITはヘパリン-血小板第4因子複合体に対する自己抗体(HIT抗体)の出現による免疫学的機序を介した病態であり、重篤な血栓症(脳梗塞、肺塞栓症、深部静脈血栓症等)を伴うことがある。HIT発現時に出現するHIT抗体は100日程度で消失~低下するとの報告がある。また、投与終了数週間後に、HITが遅延して発現したとの報告もある。[8.2 参照],[9.1.2 参照],[11.1.2 参照]

      その他詳細情報

      日本標準商品分類番号
      873334
      ブランドコード
      3334404G1047, 3334404G2043, 3334404G3040
      承認番号
      30100AMX00306, 30100AMX00307, 30100AMX00308
      販売開始年月
      2010-05, 2010-05, 2010-05
      貯法
      室温保存、室温保存、室温保存
      有効期間
      3年、3年、3年
      規制区分
      12, 13, 12, 13, 12, 13

      重要な注意事項

      • この情報は医療専門家による診断や治療の代替にはなりません。副作用に関する懸念がある場合は、必ず医師または薬剤師に相談してください。
      • 副作用の発生頻度や重篤度は個人差があります。ここで提供される情報は一般的なものであり、すべての患者さんに当てはまるわけではありません。
      • 薬剤の使用に関しては、必ず医療専門家の指示に従い、自己判断での変更や中止を避けてください。
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