薬効分類名天然型黄体ホルモン製剤

一般的名称プロゲステロン

エフメノカプセル100mg

製造販売元(輸入)/富士製薬工業株式会社

第5版
禁忌相互作用合併症・既往歴等のある患者腎機能障害患者肝機能障害患者授乳婦

重大な副作用

頻度
副作用
頻度不明

その他の副作用

部位
頻度
副作用
心臓・血管
0.1~1%未満
心臓・血管
頻度不明
口腔・咽頭・耳・鼻
1%以上
0.1~1%未満
頻度不明
胃腸・消化器系
1%以上
胃腸・消化器系
0.1~1%未満
胃腸・消化器系
頻度不明
肝臓まわり
頻度不明
全身・局所・適用部位
1%以上
全身・局所・適用部位
0.1~1%未満
感染症・発熱
0.1~1%未満
内分泌・代謝系
0.1~1%未満
運動器
0.1~1%未満
運動器
1%以上
新生物
0.1~1%未満
関節腫脹四肢不快感
脳・神経
0.1~1%未満
脳・神経
1%以上
脳・神経
0.1~1%未満
脳・神経
0.1~1%未満
抑うつ気分
腎・尿路
頻度不明
生殖系
0.1~1%未満
皮膚
0.1~1%未満
免疫系
頻度不明
その他
0.1~1%未満

併用注意

薬剤名等

肝酵素誘導剤

抗てんかん薬

  • フェノバルビタール
    フェニトイン
    カルバマゼピン等

リファンピシン

臨床症状・措置方法

本剤の作用を減弱させることがある。

機序・危険因子

これらの薬物の肝薬物代謝酵素誘導作用による。

詳細情報

正確な情報は PMDA で必ず確認して下さい

注意以下の情報は参考資料としてご活用下さい

2. 禁忌(次の患者には投与しないこと)

  1. 2.1 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
  2. 2.2 診断未確定の性器出血のある患者[病因を見のがすおそれがある。][8.1 参照]
  3. 2.3 重度の肝機能障害のある患者[9.3.1 参照]
  4. 2.4 乳癌の既往歴又は疑いがある患者[症状が悪化するおそれがある。][8.1 参照],[9.1.6 参照],[15.1.1 参照]
  5. 2.5 生殖器癌の既往歴又は疑いがある患者[症状が悪化するおそれがある。][15.1.5 参照]
  6. 2.6 動脈又は静脈の血栓塞栓症あるいは重度の血栓性静脈炎の患者又は既往歴のある患者[症状が悪化するおそれがある。][11.1.1 参照],[15.1.2 参照],[15.1.3 参照]
  7. 2.7 脳出血のある患者[症状が悪化するおそれがある。][11.1.1 参照]
  8. 2.8 ポルフィリン症の患者[症状が悪化するおそれがある。]

3. 組成・性状

3.1 組成

エフメノカプセル100mg

有効成分 1カプセル中
日局 プロゲステロン
100mg  
添加剤 ヒマワリ油、大豆レシチン
(カプセル本体)
ゼラチン、濃グリセリン、酸化チタン

3.2 製剤の性状

エフメノカプセル100mg

外形                                        
大きさ 直径 9.0mm
質量 360mg
識別コード (PTPシート)
FJ70
色・剤形 淡黄色の球状の軟カプセル剤で、内容物は白色の粘稠な懸濁状油性液又は半固形物である。

4. 効能又は効果

更年期障害及び卵巣欠落症状に対する卵胞ホルモン剤投与時の子宮内膜増殖症の発症抑制

5. 効能又は効果に関連する注意

本剤は、子宮のない患者には投与しないこと。

6. 用法及び用量

卵胞ホルモン剤との併用において、以下のいずれかを選択する。

  • 卵胞ホルモン剤の投与開始日からプロゲステロンとして100mgを1日1回就寝前に経口投与する。
  • 卵胞ホルモン剤の投与開始日を1日目として、卵胞ホルモン剤の投与15日目から28日目までプロゲステロンとして200mgを1日1回就寝前に経口投与する。これを1周期とし、以後この周期を繰り返す。

7. 用法及び用量に関連する注意

食後に本剤を投与した場合、Cmax及びAUCが上昇するとの報告がある。食事の影響を避けるため、食後の服用は避けること。[16.2 参照]

8. 重要な基本的注意

  1. 8.1 投与前に病歴、家族素因等の問診、乳房検診並びに婦人科検診(子宮内膜細胞診及び超音波検査による子宮内膜厚の測定を含む)を行い、投与開始後は定期的に乳房検診並びに婦人科検診を行うこと。[2.2 参照],[2.4 参照],[9.1.6 参照],[15.1.1 参照]
  2. 8.2 外国において、卵胞ホルモン剤と黄体ホルモン剤を長期併用した女性では、乳癌になる危険性がホルモン補充療法(HRT)未実施群の女性と比較して高くなり、その危険性は併用期間が長期になるに従って高くなるとの報告があるので、本剤の使用にあたっては、患者に対し本剤のリスクとベネフィットについて十分な説明を行うとともに必要最小限の使用にとどめ、漫然と長期使用を行わないこと。[15.1.1 参照]
  3. 8.3  本剤の服用により、血栓症があらわれることがあるので、次のような症状・状態があらわれた場合は投与を中止すること。また、患者に対しては、次のような症状・状態が認められた場合には直ちに医師等に相談するよう、あらかじめ説明すること。[9.1.7 参照],[11.1.1 参照]
    • 血栓症の初期症状

      下肢の疼痛・浮腫、突然の呼吸困難、息切れ、胸痛、中枢神経症状(めまい、意識障害、四肢麻痺等)、急性視力障害等

    • 血栓症のリスクが高まる状態

      体を動かせない状態、顕著な血圧上昇がみられた場合等

  4. 8.4 投与の中止により、不安、気分変化、発作感受性の増大を引き起こす可能性があるので、投与中止の際には注意するよう患者に十分説明すること。
  5. 8.5 傾眠状態や浮動性めまいを引き起こすことがあるので、自動車の運転等、危険を伴う機械の操作に従事する際には注意するよう患者に十分説明すること。

9. 特定の背景を有する患者に関する注意

9.1 合併症・既往歴等のある患者

  1. 9.1.1 てんかん又はその既往歴のある患者

    副腎皮質ホルモン様作用により病態に影響を及ぼすおそれがある。

  2. 9.1.2 うつ病又はその既往歴のある患者

    注意深く観察し、症状の悪化を認めた場合は投与を中止するなど注意すること。副腎皮質ホルモン様作用により病態に影響を及ぼすおそれがある。

  3. 9.1.3 片頭痛、喘息又はその既往歴のある患者

    病態に影響を及ぼすおそれがある。

  4. 9.1.4 心機能障害のある患者

    体液貯留を引き起こすおそれがある。

  5. 9.1.5 糖尿病の患者

    糖尿病が悪化するおそれがある。

  6. 9.1.6 乳癌家族素因が強い患者、乳房結節のある患者、乳腺症の患者又は乳房レントゲン像に異常がみられた患者

    症状を悪化させるおそれがある。[2.4 参照],[8.1 参照]

  7. 9.1.7 術前又は長期臥床状態の患者

    血液凝固能が亢進され、心血管系の副作用の危険性が高くなることがある。[8.3 参照],[11.1.1 参照]

9.2 腎機能障害患者

体液貯留を引き起こすおそれがある。

9.3 肝機能障害患者

  1. 9.3.1 重度の肝機能障害のある患者

    投与しないこと。作用が増強されるおそれがある。[2.3 参照]

  2. 9.3.2 中等度以下の肝機能障害のある患者

    作用が増強されるおそれがある。

9.6 授乳婦

治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。母乳中に移行することがある。

10. 相互作用

    10.2 併用注意(併用に注意すること)

    薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子

    肝酵素誘導剤

    抗てんかん薬

    • フェノバルビタール
      フェニトイン
      カルバマゼピン等

    リファンピシン

    本剤の作用を減弱させることがある。

    これらの薬物の肝薬物代謝酵素誘導作用による。

    11. 副作用

    次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

    11.1 重大な副作用

    1. 11.1.1 血栓症(頻度不明)

      心筋梗塞、脳血管障害、動脈又は静脈の血栓塞栓症(静脈血栓塞栓症又は肺塞栓症)、血栓性静脈炎、網膜血栓症があらわれたとの報告がある。[2.6 参照],[2.7 参照],[8.3 参照],[9.1.7 参照]

    11.2 その他の副作用

    1%以上

    0.1~1%未満

    頻度不明

    心臓障害

    動悸、右脚ブロック、洞性不整脈

    耳及び迷路障害

    回転性めまい

    眼障害

    眼充血、眼瞼皮膚乾燥

    視覚障害

    胃腸障害

    下腹部痛、腹部膨満、便秘、悪心、腹部不快感

    上腹部痛、腹痛、軟便、下痢、口唇乾燥、口腔内不快感、痔核、舌痛

    嘔吐

    肝胆道系障害

    胆汁うっ滞性黄疸

    一般・全身障害及び投与部位の状態

    末梢性浮腫

    異常感、口渇、顔面浮腫、胸痛、胸部不快感、倦怠感、熱感、発熱、末梢腫脹

    感染症及び寄生虫症

    外陰部腟カンジダ症、毛包炎

    臨床検査

    ALP上昇、CK上昇、脂質増加、白血球数増加、γ-GTP増加

    代謝及び栄養障害

    食欲減退、食欲亢進

    筋骨格系及び結合組織障害

    背部痛

    関節腫脹、四肢不快感

    良性、悪性及び詳細不明の新生物(嚢胞及びポリープを含む)

    子宮平滑筋腫

    神経系障害

    頭痛、浮動性めまい、傾眠

    感覚鈍麻、神経痛、注意力障害、頭部不快感

    精神障害

    抑うつ気分

    うつ病

    腎及び尿路障害

    夜間頻尿

    生殖系及び乳房障害

    不正子宮出血(33.5%)、乳房不快感、腟分泌物、乳房痛、外陰腟そう痒症

    子宮頚管ポリープ、乳房圧痛、線維嚢胞性乳腺疾患、子宮ポリープ、子宮頚管分泌、性器分泌物、乳頭痛

    呼吸器、胸郭及び縦隔障害

    口腔咽頭痛、鼻乾燥

    皮膚及び皮下組織障害

    そう痒症、湿疹、アレルギー性皮膚炎、紅斑、ざ瘡、脂漏性皮膚炎、蕁麻疹、日光皮膚炎、発疹

    肝斑

    免疫系障害

    アナフィラキシー反応

    血管障害

    高血圧

    14. 適用上の注意

    14.1 薬剤交付時の注意

    PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある。

    15. その他の注意

    15.1 臨床使用に基づく情報

    1. 15.1.1 **HRTと乳癌の危険性

      HRTと乳癌発生との因果関係については明らかではないが、次のような報告がある。

      1. (1) 米国における閉経後女性を対象とした無作為化臨床試験(Women’s Health Initiative(WHI)試験)の結果、結合型エストロゲン・黄体ホルモン配合剤投与群では、乳癌になる危険性がプラセボ投与群と比較して有意に高くなる(ハザード比:1.24)との報告がある1)  。並行して行われた子宮摘出者に対する試験の結果、結合型エストロゲン単独投与群では、乳癌になる危険性がプラセボ投与群と比較して有意差はない(ハザード比:0.80)との報告がある2) ,3)  。[2.4 参照],[8.1 参照],[8.2 参照]
      2. (2) 英国における疫学調査(Million Women Study(MWS))の結果、卵胞ホルモン剤と黄体ホルモン剤を併用している女性では、乳癌になる危険性がHRT未実施群と比較して有意に高くなり(2.00倍)、この危険性は、併用期間が長期になるに従って高くなる(1年未満:1.45倍、1~4年:1.74倍、5~9年:2.17倍、10年以上:2.31倍)との報告がある4)  。[2.4 参照],[8.1 参照],[8.2 参照]
      3. (3) 閉経後女性を対象とした大規模な疫学調査のメタアナリシスの結果、閉経期ホルモン補充療法(MHT)として卵胞ホルモン剤を単独投与又は卵胞ホルモン剤と黄体ホルモン剤を併用した女性は、乳癌になる危険性がMHTの期間とともに高くなり(調整リスク比[95%信頼区間]は1~4年間の卵胞ホルモン剤と黄体ホルモン剤併用:1.60[1.52–1.69]、卵胞ホルモン剤単独:1.17[1.10–1.26]、5~14年間の卵胞ホルモン剤と黄体ホルモン剤併用:2.08[2.02–2.15]、卵胞ホルモン剤単独:1.33[1.28–1.37])、MHT非使用者に対する調整リスク比はMHT過去使用者よりMHT現使用者の方が高かった。また、MHT過去使用者において、投与中止後も過去の投与期間に依存して乳癌になる危険性が10年以上持続する場合があるとの報告がある5)  。[2.4 参照][8.1 参照][8.2 参照]
    2. 15.1.2 HRTと冠動脈性心疾患の危険性

      米国におけるWHI試験の結果、結合型エストロゲン・黄体ホルモン配合剤投与群では、冠動脈性心疾患の危険性がプラセボ投与群と比較して高い傾向にあり、特に服用開始1年後では有意に高くなる(ハザード比:1.81)との報告がある6)  。並行して行われた子宮摘出者に対する試験の結果、結合型エストロゲン単独投与群では、冠動脈性心疾患の危険性がプラセボ投与群と比較して有意差はない(ハザード比:0.91)との報告がある2)  。[2.6 参照]

    3. 15.1.3 HRTと脳卒中の危険性

      米国におけるWHI試験の結果、結合型エストロゲン・黄体ホルモン配合剤投与群では、脳卒中(主として脳梗塞)の危険性がプラセボ投与群と比較して有意に高くなる(ハザード比:1.31)との報告がある7)  。並行して行われた子宮摘出者に対する試験の結果、結合型エストロゲン単独投与群では、脳卒中(主として脳梗塞)の危険性がプラセボ投与群と比較して有意に高くなる(ハザード比:1.37)との報告がある2) ,8)  。[2.6 参照]

    4. 15.1.4 HRTと認知症の危険性

      米国における65歳以上の閉経後女性を対象とした無作為化臨床試験(WHI Memory Study(WHIMS))の結果、結合型エストロゲン・黄体ホルモン配合剤投与群では、アルツハイマーを含む認知症の危険性がプラセボ投与群と比較して有意に高くなる(ハザード比:2.05)との報告がある9)  。並行して行われた子宮摘出者に対する試験の結果、結合型エストロゲン単独投与群では、アルツハイマーを含む認知症の危険性がプラセボ投与群と比較して有意ではないが、高い傾向がみられた(ハザード比:1.49)との報告がある10)  。

    5. 15.1.5 HRTと卵巣癌の危険性
      1. (1) 米国におけるWHI試験の結果、結合型エストロゲン・黄体ホルモン配合剤投与群において、卵巣癌になる危険性がプラセボ投与群と比較して有意ではないが、高い傾向がみられた(ハザード比:1.58)との報告がある11)  。[2.5 参照]
      2. (2) 卵胞ホルモン剤を長期間使用した閉経期以降の女性では、卵巣癌になる危険性がHRT未実施群の女性と比較して高くなるとの疫学調査の結果が報告されている12) ,13) ,14)  。[2.5 参照]
    6. 15.1.6 HRTと胆囊疾患の危険性

      米国におけるWHI試験の結果、結合型エストロゲン・黄体ホルモン配合剤投与群において、胆囊疾患になる危険性がプラセボ投与群と比較して有意に高くなる(ハザード比:1.59)との報告がある。並行して行われた子宮摘出者に対する試験の結果、結合型エストロゲン単独投与群では、胆囊疾患になる危険性がプラセボ投与群と比較して有意に高くなる(ハザード比:1.67)との報告がある15)  。

    2. 禁忌(次の患者には投与しないこと)

    1. 2.1 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
    2. 2.2 診断未確定の性器出血のある患者[病因を見のがすおそれがある。][8.1 参照]
    3. 2.3 重度の肝機能障害のある患者[9.3.1 参照]
    4. 2.4 乳癌の既往歴又は疑いがある患者[症状が悪化するおそれがある。][8.1 参照],[9.1.6 参照],[15.1.1 参照]
    5. 2.5 生殖器癌の既往歴又は疑いがある患者[症状が悪化するおそれがある。][15.1.5 参照]
    6. 2.6 動脈又は静脈の血栓塞栓症あるいは重度の血栓性静脈炎の患者又は既往歴のある患者[症状が悪化するおそれがある。][11.1.1 参照],[15.1.2 参照],[15.1.3 参照]
    7. 2.7 脳出血のある患者[症状が悪化するおそれがある。][11.1.1 参照]
    8. 2.8 ポルフィリン症の患者[症状が悪化するおそれがある。]

    3. 組成・性状

    3.1 組成

    エフメノカプセル100mg

    有効成分 1カプセル中
    日局 プロゲステロン
    100mg  
    添加剤 ヒマワリ油、大豆レシチン
    (カプセル本体)
    ゼラチン、濃グリセリン、酸化チタン

    3.2 製剤の性状

    エフメノカプセル100mg

    外形                                        
    大きさ 直径 9.0mm
    質量 360mg
    識別コード (PTPシート)
    FJ70
    色・剤形 淡黄色の球状の軟カプセル剤で、内容物は白色の粘稠な懸濁状油性液又は半固形物である。

    4. 効能又は効果

    更年期障害及び卵巣欠落症状に対する卵胞ホルモン剤投与時の子宮内膜増殖症の発症抑制

    5. 効能又は効果に関連する注意

    本剤は、子宮のない患者には投与しないこと。

    6. 用法及び用量

    卵胞ホルモン剤との併用において、以下のいずれかを選択する。

    • 卵胞ホルモン剤の投与開始日からプロゲステロンとして100mgを1日1回就寝前に経口投与する。
    • 卵胞ホルモン剤の投与開始日を1日目として、卵胞ホルモン剤の投与15日目から28日目までプロゲステロンとして200mgを1日1回就寝前に経口投与する。これを1周期とし、以後この周期を繰り返す。

    7. 用法及び用量に関連する注意

    食後に本剤を投与した場合、Cmax及びAUCが上昇するとの報告がある。食事の影響を避けるため、食後の服用は避けること。[16.2 参照]

    8. 重要な基本的注意

    1. 8.1 投与前に病歴、家族素因等の問診、乳房検診並びに婦人科検診(子宮内膜細胞診及び超音波検査による子宮内膜厚の測定を含む)を行い、投与開始後は定期的に乳房検診並びに婦人科検診を行うこと。[2.2 参照],[2.4 参照],[9.1.6 参照],[15.1.1 参照]
    2. 8.2 外国において、卵胞ホルモン剤と黄体ホルモン剤を長期併用した女性では、乳癌になる危険性がホルモン補充療法(HRT)未実施群の女性と比較して高くなり、その危険性は併用期間が長期になるに従って高くなるとの報告があるので、本剤の使用にあたっては、患者に対し本剤のリスクとベネフィットについて十分な説明を行うとともに必要最小限の使用にとどめ、漫然と長期使用を行わないこと。[15.1.1 参照]
    3. 8.3  本剤の服用により、血栓症があらわれることがあるので、次のような症状・状態があらわれた場合は投与を中止すること。また、患者に対しては、次のような症状・状態が認められた場合には直ちに医師等に相談するよう、あらかじめ説明すること。[9.1.7 参照],[11.1.1 参照]
      • 血栓症の初期症状

        下肢の疼痛・浮腫、突然の呼吸困難、息切れ、胸痛、中枢神経症状(めまい、意識障害、四肢麻痺等)、急性視力障害等

      • 血栓症のリスクが高まる状態

        体を動かせない状態、顕著な血圧上昇がみられた場合等

    4. 8.4 投与の中止により、不安、気分変化、発作感受性の増大を引き起こす可能性があるので、投与中止の際には注意するよう患者に十分説明すること。
    5. 8.5 傾眠状態や浮動性めまいを引き起こすことがあるので、自動車の運転等、危険を伴う機械の操作に従事する際には注意するよう患者に十分説明すること。

    9. 特定の背景を有する患者に関する注意

    9.1 合併症・既往歴等のある患者

    1. 9.1.1 てんかん又はその既往歴のある患者

      副腎皮質ホルモン様作用により病態に影響を及ぼすおそれがある。

    2. 9.1.2 うつ病又はその既往歴のある患者

      注意深く観察し、症状の悪化を認めた場合は投与を中止するなど注意すること。副腎皮質ホルモン様作用により病態に影響を及ぼすおそれがある。

    3. 9.1.3 片頭痛、喘息又はその既往歴のある患者

      病態に影響を及ぼすおそれがある。

    4. 9.1.4 心機能障害のある患者

      体液貯留を引き起こすおそれがある。

    5. 9.1.5 糖尿病の患者

      糖尿病が悪化するおそれがある。

    6. 9.1.6 乳癌家族素因が強い患者、乳房結節のある患者、乳腺症の患者又は乳房レントゲン像に異常がみられた患者

      症状を悪化させるおそれがある。[2.4 参照],[8.1 参照]

    7. 9.1.7 術前又は長期臥床状態の患者

      血液凝固能が亢進され、心血管系の副作用の危険性が高くなることがある。[8.3 参照],[11.1.1 参照]

    9.2 腎機能障害患者

    体液貯留を引き起こすおそれがある。

    9.3 肝機能障害患者

    1. 9.3.1 重度の肝機能障害のある患者

      投与しないこと。作用が増強されるおそれがある。[2.3 参照]

    2. 9.3.2 中等度以下の肝機能障害のある患者

      作用が増強されるおそれがある。

    9.6 授乳婦

    治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。母乳中に移行することがある。

    10. 相互作用

      10.2 併用注意(併用に注意すること)

      薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子

      肝酵素誘導剤

      抗てんかん薬

      • フェノバルビタール
        フェニトイン
        カルバマゼピン等

      リファンピシン

      本剤の作用を減弱させることがある。

      これらの薬物の肝薬物代謝酵素誘導作用による。

      11. 副作用

      次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

      11.1 重大な副作用

      1. 11.1.1 血栓症(頻度不明)

        心筋梗塞、脳血管障害、動脈又は静脈の血栓塞栓症(静脈血栓塞栓症又は肺塞栓症)、血栓性静脈炎、網膜血栓症があらわれたとの報告がある。[2.6 参照],[2.7 参照],[8.3 参照],[9.1.7 参照]

      11.2 その他の副作用

      1%以上

      0.1~1%未満

      頻度不明

      心臓障害

      動悸、右脚ブロック、洞性不整脈

      耳及び迷路障害

      回転性めまい

      眼障害

      眼充血、眼瞼皮膚乾燥

      視覚障害

      胃腸障害

      下腹部痛、腹部膨満、便秘、悪心、腹部不快感

      上腹部痛、腹痛、軟便、下痢、口唇乾燥、口腔内不快感、痔核、舌痛

      嘔吐

      肝胆道系障害

      胆汁うっ滞性黄疸

      一般・全身障害及び投与部位の状態

      末梢性浮腫

      異常感、口渇、顔面浮腫、胸痛、胸部不快感、倦怠感、熱感、発熱、末梢腫脹

      感染症及び寄生虫症

      外陰部腟カンジダ症、毛包炎

      臨床検査

      ALP上昇、CK上昇、脂質増加、白血球数増加、γ-GTP増加

      代謝及び栄養障害

      食欲減退、食欲亢進

      筋骨格系及び結合組織障害

      背部痛

      関節腫脹、四肢不快感

      良性、悪性及び詳細不明の新生物(嚢胞及びポリープを含む)

      子宮平滑筋腫

      神経系障害

      頭痛、浮動性めまい、傾眠

      感覚鈍麻、神経痛、注意力障害、頭部不快感

      精神障害

      抑うつ気分

      うつ病

      腎及び尿路障害

      夜間頻尿

      生殖系及び乳房障害

      不正子宮出血(33.5%)、乳房不快感、腟分泌物、乳房痛、外陰腟そう痒症

      子宮頚管ポリープ、乳房圧痛、線維嚢胞性乳腺疾患、子宮ポリープ、子宮頚管分泌、性器分泌物、乳頭痛

      呼吸器、胸郭及び縦隔障害

      口腔咽頭痛、鼻乾燥

      皮膚及び皮下組織障害

      そう痒症、湿疹、アレルギー性皮膚炎、紅斑、ざ瘡、脂漏性皮膚炎、蕁麻疹、日光皮膚炎、発疹

      肝斑

      免疫系障害

      アナフィラキシー反応

      血管障害

      高血圧

      14. 適用上の注意

      14.1 薬剤交付時の注意

      PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある。

      15. その他の注意

      15.1 臨床使用に基づく情報

      1. 15.1.1 **HRTと乳癌の危険性

        HRTと乳癌発生との因果関係については明らかではないが、次のような報告がある。

        1. (1) 米国における閉経後女性を対象とした無作為化臨床試験(Women’s Health Initiative(WHI)試験)の結果、結合型エストロゲン・黄体ホルモン配合剤投与群では、乳癌になる危険性がプラセボ投与群と比較して有意に高くなる(ハザード比:1.24)との報告がある1)  。並行して行われた子宮摘出者に対する試験の結果、結合型エストロゲン単独投与群では、乳癌になる危険性がプラセボ投与群と比較して有意差はない(ハザード比:0.80)との報告がある2) ,3)  。[2.4 参照],[8.1 参照],[8.2 参照]
        2. (2) 英国における疫学調査(Million Women Study(MWS))の結果、卵胞ホルモン剤と黄体ホルモン剤を併用している女性では、乳癌になる危険性がHRT未実施群と比較して有意に高くなり(2.00倍)、この危険性は、併用期間が長期になるに従って高くなる(1年未満:1.45倍、1~4年:1.74倍、5~9年:2.17倍、10年以上:2.31倍)との報告がある4)  。[2.4 参照],[8.1 参照],[8.2 参照]
        3. (3) 閉経後女性を対象とした大規模な疫学調査のメタアナリシスの結果、閉経期ホルモン補充療法(MHT)として卵胞ホルモン剤を単独投与又は卵胞ホルモン剤と黄体ホルモン剤を併用した女性は、乳癌になる危険性がMHTの期間とともに高くなり(調整リスク比[95%信頼区間]は1~4年間の卵胞ホルモン剤と黄体ホルモン剤併用:1.60[1.52–1.69]、卵胞ホルモン剤単独:1.17[1.10–1.26]、5~14年間の卵胞ホルモン剤と黄体ホルモン剤併用:2.08[2.02–2.15]、卵胞ホルモン剤単独:1.33[1.28–1.37])、MHT非使用者に対する調整リスク比はMHT過去使用者よりMHT現使用者の方が高かった。また、MHT過去使用者において、投与中止後も過去の投与期間に依存して乳癌になる危険性が10年以上持続する場合があるとの報告がある5)  。[2.4 参照][8.1 参照][8.2 参照]
      2. 15.1.2 HRTと冠動脈性心疾患の危険性

        米国におけるWHI試験の結果、結合型エストロゲン・黄体ホルモン配合剤投与群では、冠動脈性心疾患の危険性がプラセボ投与群と比較して高い傾向にあり、特に服用開始1年後では有意に高くなる(ハザード比:1.81)との報告がある6)  。並行して行われた子宮摘出者に対する試験の結果、結合型エストロゲン単独投与群では、冠動脈性心疾患の危険性がプラセボ投与群と比較して有意差はない(ハザード比:0.91)との報告がある2)  。[2.6 参照]

      3. 15.1.3 HRTと脳卒中の危険性

        米国におけるWHI試験の結果、結合型エストロゲン・黄体ホルモン配合剤投与群では、脳卒中(主として脳梗塞)の危険性がプラセボ投与群と比較して有意に高くなる(ハザード比:1.31)との報告がある7)  。並行して行われた子宮摘出者に対する試験の結果、結合型エストロゲン単独投与群では、脳卒中(主として脳梗塞)の危険性がプラセボ投与群と比較して有意に高くなる(ハザード比:1.37)との報告がある2) ,8)  。[2.6 参照]

      4. 15.1.4 HRTと認知症の危険性

        米国における65歳以上の閉経後女性を対象とした無作為化臨床試験(WHI Memory Study(WHIMS))の結果、結合型エストロゲン・黄体ホルモン配合剤投与群では、アルツハイマーを含む認知症の危険性がプラセボ投与群と比較して有意に高くなる(ハザード比:2.05)との報告がある9)  。並行して行われた子宮摘出者に対する試験の結果、結合型エストロゲン単独投与群では、アルツハイマーを含む認知症の危険性がプラセボ投与群と比較して有意ではないが、高い傾向がみられた(ハザード比:1.49)との報告がある10)  。

      5. 15.1.5 HRTと卵巣癌の危険性
        1. (1) 米国におけるWHI試験の結果、結合型エストロゲン・黄体ホルモン配合剤投与群において、卵巣癌になる危険性がプラセボ投与群と比較して有意ではないが、高い傾向がみられた(ハザード比:1.58)との報告がある11)  。[2.5 参照]
        2. (2) 卵胞ホルモン剤を長期間使用した閉経期以降の女性では、卵巣癌になる危険性がHRT未実施群の女性と比較して高くなるとの疫学調査の結果が報告されている12) ,13) ,14)  。[2.5 参照]
      6. 15.1.6 HRTと胆囊疾患の危険性

        米国におけるWHI試験の結果、結合型エストロゲン・黄体ホルモン配合剤投与群において、胆囊疾患になる危険性がプラセボ投与群と比較して有意に高くなる(ハザード比:1.59)との報告がある。並行して行われた子宮摘出者に対する試験の結果、結合型エストロゲン単独投与群では、胆囊疾患になる危険性がプラセボ投与群と比較して有意に高くなる(ハザード比:1.67)との報告がある15)  。

      その他詳細情報

      日本標準商品分類番号
      872477
      ブランドコード
      2477001M1026
      承認番号
      30300AMX00450
      販売開始年月
      2021-11
      貯法
      有効期間
      規制区分
      12

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