薬効分類名経皮吸収エストラジオール製剤

一般的名称エストラジオールゲル剤

ディビゲル1mg

DIVIGEL1mg

製造販売元/オリオンファーマ・ジャパン株式会社

第9版
禁忌相互作用合併症・既往歴等のある患者腎機能障害患者肝機能障害患者妊婦授乳婦高齢者

重大な副作用

頻度
副作用
頻度不明
頻度不明

その他の副作用

部位
頻度
副作用
皮膚
5%以上
紅斑(11.9%)そう痒
皮膚
1~5%未満
皮膚
0.1~1%未満
皮膚炎色素沈着塗布部位反応湿疹発疹不快感
皮膚
頻度不明
皮膚
0.1~1%未満
皮膚
頻度不明
生殖系
5%以上
子宮出血(27.4%)帯下(10.7%)
生殖系
1~5%未満
女性疾患
5%以上
乳房緊満感(14.7%)
女性疾患
1~5%未満
女性疾患
0.1~1%未満
女性疾患
頻度不明
脳・神経
1~5%未満
脳・神経
0.1~1%未満
脳・神経
頻度不明
心臓・血管
0.1~1%未満
胃腸・消化器系
1~5%未満
胃腸・消化器系
頻度不明
体液・電解質
0.1~1%未満
体液・電解質
頻度不明
免疫系
1~5%未満
全身のそう痒発疹
免疫系
0.1~1%未満
免疫系
頻度不明
肝臓まわり
0.1~1%未満
肝臓まわり
頻度不明
肝機能及び胆汁流量の変化
肺・呼吸
0.1~1%未満
腎・尿路
頻度不明
その他
1~5%未満
その他
頻度不明

併用注意

薬剤名等

リファンピシン

抗てんかん剤

  • フェノバルビタール

HIV逆転写酵素阻害剤

  • エファビレンツ

セイヨウオトギリソウ(St. John's Wort、セント・ジョーンズ・ワート)含有食品

ステロイドホルモン

臨床症状・措置方法

本剤の代謝が促進され、血中濃度が低下するおそれがある。

機序・危険因子

これらの薬剤等は薬物代謝酵素チトクロームP450(CYP3A4)を誘導することにより、本剤の代謝を促進し、血中濃度を低下させる可能性がある。

薬剤名等

プロテアーゼ阻害剤

  • リトナビル
臨床症状・措置方法

本剤の血中濃度が変化するおそれがある。

機序・危険因子

これらの薬剤は薬物代謝酵素チトクロームP450(CYP3A4)を誘導又は阻害する可能性がある。

詳細情報

正確な情報は PMDA で必ず確認して下さい

注意以下の情報は参考資料としてご活用下さい

2. 禁忌(次の患者には投与しないこと)

  • 〈効能共通〉
    1. 2.1 エストロゲン依存性悪性腫瘍(例えば乳癌、子宮内膜癌)及びその疑いのある患者[腫瘍の悪化あるいは顕性化を促すことがある。][8.3 参照]
    2. 2.2 乳癌の既往歴のある患者[乳癌再発リスク増加の報告がある1) 。][8.3 参照]
    3. 2.3 未治療の子宮内膜増殖症のある患者[子宮内膜増殖症は細胞異型を伴う場合がある。][8.3 参照]
    4. 2.4 血栓性静脈炎や肺塞栓症のある患者、又はその既往歴のある患者[卵胞ホルモン剤は凝固因子を増加させ、血栓形成傾向を促進するとの報告がある。][11.1.2 参照]
    5. 2.5 動脈性の血栓塞栓疾患(例えば、冠動脈性心疾患、脳卒中)又はその既往歴のある患者[15.1.4 参照],[15.1.5 参照]
    6. 2.6 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
    7. 2.7 授乳婦[9.6 参照]
    8. 2.8 重篤な肝障害のある患者[9.3.1 参照]
    9. 2.9 診断の確定していない異常性器出血のある患者[出血が子宮内膜癌による場合は、癌の悪化あるいは顕性化を促すことがある。][8.3 参照]
    10. 2.10 ポルフィリン症で急性発作の既往歴のある患者[発作を誘発する可能性があるとの報告がある。]
  • 〈更年期障害及び卵巣欠落症状に伴う血管運動神経症状(Hot flush及び発汗)、生殖補助医療における調節卵巣刺激の開始時期の調整〉
    1. 2.11 妊婦又は妊娠している可能性のある女性[9.5.1 参照]

3. 組成・性状

3.1 組成

ディビゲル1mg

有効成分 1包(1.0g)中
エストラジオール   1mg
添加剤 エタノール、プロピレングリコール、カルボキシビニルポリマー、トリエタノールアミン

3.2 製剤の性状

ディビゲル1mg

剤形 ゲル剤
色調 乳白色透明
識別コード なし

4. 効能・効果

  • 更年期障害及び卵巣欠落症状に伴う血管運動神経症状(Hot flush及び発汗)
  • 生殖補助医療における調節卵巣刺激の開始時期の調整
  • 凍結融解胚移植におけるホルモン補充周期

5. 効能・効果に関連する注意

  • 〈生殖補助医療における調節卵巣刺激の開始時期の調整、凍結融解胚移植におけるホルモン補充周期〉

    妊娠率や生産率の報告を踏まえると、本剤を含む卵胞ホルモン剤と黄体ホルモン剤の併用で調節卵巣刺激の開始時期の調整又はホルモン補充周期で凍結融解胚移植を行った場合は、開始時期の調整を行わない場合又は自然排卵周期で凍結融解胚移植を行った場合と比べて、妊娠率や生産率が低下する可能性があるので、このことを患者に説明した上で、本剤の投与の要否は、患者ごとに治療上の必要性及び危険性を考慮して慎重に判断すること。[15.1.10 参照][15.1.11 参照]

6. 用法・用量

  • 〈更年期障害及び卵巣欠落症状に伴う血管運動神経症状(Hot flush及び発汗)〉

    通常、成人に対しディビゲル1mg(エストラジオールとして1mg含有)1包(1.0g)を1日1回左右いずれかの大腿部もしくは下腹部に、約400cm2の範囲に塗布する。

  • 〈生殖補助医療における調節卵巣刺激の開始時期の調整〉

    通常、ディビゲル1mg(エストラジオールとして1mg含有)1包(1.0g)を1日1回、21~28日間、左右いずれかの大腿部もしくは下腹部に、約400cm2の範囲に塗布し、投与期間の後半に黄体ホルモン剤を併用する。

  • 〈凍結融解胚移植におけるホルモン補充周期〉

    通常、ディビゲル1mg(エストラジオールとして1mg含有)2~4包(2.0~4.0g)を1日2回左右いずれかの大腿部もしくは下腹部に、1包あたり約400cm2の範囲に塗布し、子宮内膜の十分な肥厚が得られた時点で、黄体ホルモン剤の併用を開始して、妊娠8週まで本剤の投与を継続する。

7. 用法・用量に関連する注意

  • 〈効能共通〉
    1. 7.1 副作用等の発現により本剤の減量が必要と判断された場合、本剤には低用量製剤がないので、使用を中止するなど適切な処置を行うこと。
  • 〈凍結融解胚移植におけるホルモン補充周期〉
    1. 7.2 本剤の妊娠成立後の投与期間は、本剤投与により予想されるリスクと患者の状態を考慮して慎重に判断し、漫然と投与を継続せず、最長妊娠10週を超えないこと。

8. 重要な基本的注意

  • 〈効能共通〉
    1. 8.1 静脈血栓塞栓症、血栓性静脈炎があらわれることがあるので、患者に対しては、異常が認められた場合には直ちに医師等に相談するよう、あらかじめ説明すること。[9.1.7 参照],[11.1.2 参照]
  • 〈更年期障害及び卵巣欠落症状に伴う血管運動神経症状(Hot flush及び発汗)〉
    1. 8.2 **外国において、卵胞ホルモン剤と黄体ホルモン剤を長期併用した女性では、乳癌になる危険性が対照群の女性と比較して高くなり、その危険性は併用期間が長期になるに従って高くなるとの報告があるので、本剤の使用にあたっては、患者に対し本剤のリスクとベネフィットについて十分な説明を行うとともに必要最小限の使用にとどめ、漫然と長期使用を行わないこと。[15.1.3 参照]
    2. 8.3 使用前に病歴、家族素因等の問診、乳房検診ならびに婦人科検診(子宮を有する患者においては子宮内膜細胞診及び超音波検査による子宮内膜厚の測定を含む)を行い、使用開始後は定期的に血圧、乳房検診ならびに婦人科検診を行うこと。[2.1 参照],[2.2 参照],[2.3 参照],[2.9 参照],[9.1.1 参照],[9.1.2 参照],[9.1.3 参照],[9.1.4 参照],[9.2.1 参照]
  • 〈生殖補助医療における調節卵巣刺激の開始時期の調整、凍結融解胚移植におけるホルモン補充周期〉
    1. 8.4 本剤は、不妊治療に十分な知識と経験のある医師のもとで使用すること。本剤投与により予想されるリスク及び注意すべき症状について、あらかじめ患者に説明を行うこと。

9. 特定の背景を有する患者に関する注意

9.1 合併症・既往歴等のある患者

  1. 9.1.1 子宮筋腫のある患者

    子宮筋腫の発育を促進するおそれがある。[8.3 参照]

  2. 9.1.2 子宮内膜症のある患者

    症状が増悪するおそれがある。[8.3 参照]

  3. 9.1.3 乳癌家族素因が強い患者、乳房結節のある患者、乳腺症の患者又は乳房レントゲン像に異常がみられた患者

    症状を悪化させるおそれがある。[8.3 参照]

  4. 9.1.4 高血圧、心疾患のある患者、又はその既往歴のある患者

    卵胞ホルモン剤の過量投与では体液貯留をきたし、これらの疾患を悪化させるおそれがある。[8.3 参照]

  5. 9.1.5 糖尿病患者

    十分管理を行いながら使用すること。耐糖能を低下させるおそれがある。

  6. 9.1.6 片頭痛、てんかんのある患者

    観察を十分に行うこと。症状を悪化させることがある。

  7. 9.1.7 術前又は長期臥床状態の患者

    血液凝固能が亢進され、心血管系の副作用の危険性が高くなることがある。[8.1 参照],[11.1.2 参照]

  8. 9.1.8 全身性エリテマトーデスの患者

    症状を悪化させるおそれがある。

9.2 腎機能障害患者

  1. 9.2.1 腎疾患のある患者又はその既往歴のある患者

    卵胞ホルモン剤の過量投与では体液貯留をきたし、この疾患を悪化させるおそれがある。[8.3 参照]

9.3 肝機能障害患者

  1. 9.3.1 重篤な肝障害のある患者

    使用しないこと。代謝能が低下しており肝臓への負担が増加するため、症状が増悪することがある。[2.8 参照]

  2. 9.3.2 肝障害のある患者(重篤な肝障害のある患者を除く)

    定期的に肝機能検査を実施するなど観察を十分に行うこと。肝障害を悪化させるおそれがある。

9.5 妊婦

  • 〈更年期障害及び卵巣欠落症状に伴う血管運動神経症状(Hot flush及び発汗)、生殖補助医療における調節卵巣刺激の開始時期の調整〉
    1. 9.5.1 妊婦又は妊娠している可能性がある女性には使用しないこと。[2.11 参照]
  • 〈効能共通〉
    1. 9.5.2 卵胞ホルモン剤であるジエチルスチルベストロールを妊娠動物(マウス)あるいは妊婦に投与したとき、出生児に生殖器系臓器の異常が報告されている。エストラジオールのヒトにおける催奇形性の報告はないが、妊娠動物(ラット)への投与によって児の生殖器系臓器に異常が起こることが報告されている。ヒトにおいて、妊娠中の女性ホルモン剤(経口避妊薬等)投与によって児の先天性異常(先天性心臓奇形及び四肢欠損症)のリスク増加の報告がある。
    2. 9.5.3 卵胞ホルモン剤を妊娠動物(マウス)に投与した場合、児の成長後、腟上皮及び子宮内膜の癌性変化を示唆する結果が報告されている。また新生児(マウス)に投与した場合、児の成長後腟上皮の癌性変化を認めたとの報告がある。

9.6 授乳婦

使用しないこと。ヒトにおいて、母乳中への移行が報告されている。また、動物実験(マウス)で新生児に卵胞ホルモン剤を投与した場合、児の成長後腟上皮の癌性変化を認めたとの報告がある。[2.7 参照]

9.8 高齢者

患者の状態を観察しながら慎重に使用すること。一般に生理機能が低下している。

10. 相互作用

  • 本剤は主に薬物代謝酵素チトクロームP450(CYP3A4)で代謝されるので、本酵素の活性に影響を及ぼす薬剤と併用する場合には、注意して使用すること。

10.2 併用注意(併用に注意すること)

薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子

リファンピシン

抗てんかん剤

  • フェノバルビタール

    フェニトイン

    カルバマゼピン

HIV逆転写酵素阻害剤

  • エファビレンツ

    ネビラピン

セイヨウオトギリソウ(St. John's Wort、セント・ジョーンズ・ワート)含有食品

ステロイドホルモン

本剤の代謝が促進され、血中濃度が低下するおそれがある。

これらの薬剤等は薬物代謝酵素チトクロームP450(CYP3A4)を誘導することにより、本剤の代謝を促進し、血中濃度を低下させる可能性がある。

プロテアーゼ阻害剤

  • リトナビル

    ネルフィナビル等

本剤の血中濃度が変化するおそれがある。

これらの薬剤は薬物代謝酵素チトクロームP450(CYP3A4)を誘導又は阻害する可能性がある。

11. 副作用

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

11.1 重大な副作用

  1. 11.1.1 アナフィラキシー(頻度不明)
  2. 11.1.2 静脈血栓塞栓症、血栓性静脈炎(いずれも頻度不明)

    下肢の疼痛・浮腫、胸痛、突然の息切れ、急性視力障害等の初期症状が認められた場合には使用を中止し、適切な処置を行うこと。[2.4 参照],[8.1 参照],[9.1.7 参照]

11.2 その他の副作用

5%以上

1~5%未満

0.1~1%未満

頻度不明

皮膚
塗布部位

紅斑(11.9%)、そう痒感

刺激感、熱感

皮膚炎、色素沈着、塗布部位反応、湿疹、発疹、不快感

皮膚刺激感1) 、そう痒感1) 、ざ瘡1) 、肝斑1) 、多汗症1) 、腫脹1)

皮膚
塗布部位以外

ざ瘡、湿疹、紅斑、皮下出血

皮膚刺激感1) 、そう痒感1) 、ざ瘡1) 、肝斑1) 、多汗症1) 、腫脹1)

生殖器

子宮出血(27.4%)、帯下(10.7%)

子宮内膜肥厚、子宮筋腫、外陰部そう痒感

腟出血、外陰腟不快感、子宮体部細胞診異常

子宮内膜症、子宮癌、子宮頚管ポリープ

乳房

乳房緊満感(14.7%)

乳房痛、乳頭痛

乳房腫瘤、乳汁様分泌物、乳腺症、乳房良性腫瘍

乳癌

精神神経系

頭痛

顔面痙攣、めまい、不眠

片頭痛、うつ病、攻撃性、回転性眩暈、感覚減退

循環器

血圧上昇、高血圧、動悸

上行大動脈の拡張、肺塞栓症、大脳血栓症、狭心症、不整脈

消化器

下腹部痛、悪心、便秘

胃炎、萎縮性胃炎、胃ポリープ、結腸ポリープ、腹部不快感、胃不快感、腹部膨満感、腹痛、口唇炎

嘔吐、胃痙攣

電解質代謝

カリウム低下

顔面浮腫、眼瞼浮腫、全身浮腫

過敏症

全身のそう痒、発疹

じん麻疹

斑状発疹、過敏症

肝臓

胆石症、胆嚢炎、脂肪肝、Al-P上昇、ALT上昇、AST上昇

肝機能及び胆汁流量の変化

呼吸器系

鼻出血

泌尿器系

乏尿

その他

トリグリセリド上昇、体重の増加、背部痛

関節痛、四肢痛、筋骨格硬直、腋窩痛、高脂血症、倦怠感、白血球数減少、貧血、ヘモグロビン減少、フィブリノーゲン増加、総コレステロール上昇、トリグリセリド低下、HDL上昇、血糖値上昇

胸痛、リビドーや気分の変化、急性膵炎、疲労感、ほてり

            
1) 症状の発現は塗布部位か塗布部位以外であるか不明。
          

14. 適用上の注意

14.1 薬剤交付時の注意

  1. 14.1.1 塗布部位
    1. (1) 毎日塗布部位を変えて塗布することが望ましい。
    2. (2) 胸部、顔、外陰部及び粘膜には塗布しないこと。
    3. (3) 創傷又は湿疹・皮膚炎等(重度の乾燥や日焼けなどによる皮膚炎も含む)がみられる部位は避けて塗布すること。
  2. 14.1.2 塗布時
    1. (1) 本剤は開封後速やかに患者自身で塗布すること。
    2. (2) 本剤は、用法・用量に記載した範囲を大きく超えて塗り広げると吸収量が低下するので用法・用量にしたがって塗布すること。
    3. (3) 塗布後、ゲルを数分間乾かし、塗布部位は1時間以内に洗浄しないこと。
    4. (4) 本剤はアルコールを含有するため、塗布後は十分換気を行い、ゲルが乾燥するまでは火気及び喫煙を避けること。
    5. (5) **塗布直後は塗布部位を他人に触らせず、特に子供が触れないように、必要に応じて衣服で塗布部位を覆うこと。子供への偶発曝露により、乳房の発育、その他の性的変化の兆候や症状が見られるおそれがある。
    6. (6) 塗布後手を洗うこと。
    7. (7) 眼に入らないように注意すること。
    8. (8) 飲用しないこと。
    9. (9) 本剤は、アルコールを含有するため、アルコール過敏症の患者に使用した場合、かぶれ、発疹等の過敏症状があらわれることがあるので使用に際し注意すること。
    10. (10) 保湿クリーム、日焼け止めクリーム等の影響については確認を行っていないため、可能な限り同時使用を避けること。

15. その他の注意

15.1 臨床使用に基づく情報

  1. 15.1.1 更年期障害及び卵巣欠落症状に伴う血管運動神経症状に対して本剤は、持続的あるいは周期的治療に用いることができる。子宮を有する患者に対しては、エストロゲン刺激性の子宮内膜増殖症を防ぐために適当な期間、1ヵ月に少なくとも12から14日間、持続的に適当量の黄体ホルモン剤を併用することが推奨される。
    併用方法は、以下に示す持続的投与法又は周期的投与法のいずれかの方法で行うことが望ましい。
    1. (1) 持続的投与法

      黄体ホルモン剤を原則として連日経口投与する。

      本剤1mg

      持続投与

      黄体ホルモン剤

      持続投与

    2. (2) 周期的投与法

      28日間を一周期として、その後半の12~14日間に、黄体ホルモン剤を経口投与する。

      本剤1mg

      持続投与28日

      黄体ホルモン剤

      12~14日間

  2. 15.1.2 ホルモン補充療法(HRT)と子宮内膜癌の危険性

    卵胞ホルモン剤を長期間(約1年以上)使用した閉経期以降の女性では、子宮内膜癌になる危険性が対照群の女性と比較して高く、この危険性は、使用期間に相関して上昇し(1~5年間で2.8倍、10年以上で9.5倍)、黄体ホルモン剤の併用により抑えられる(対照群の女性と比較して0.8倍)との疫学調査の結果が報告されている2)

  3. 15.1.3 HRTと乳癌の危険性

    HRTと乳癌発生との因果関係については明らかではないが、次のような報告がある。

    1. (1) 米国における閉経後女性を対象とした無作為化臨床試験(Women's Health Initiative (WHI)試験)の結果、結合型エストロゲン・黄体ホルモン配合剤投与群では、乳癌になる危険性がプラセボ投与群と比較して有意に高くなる(ハザード比:1.24)との報告がある3) 。並行して行われた子宮摘出者に対する試験の結果、結合型エストロゲン単独投与群では、乳癌になる危険性がプラセボ投与群と比較して有意差はない(ハザード比:0.80)との報告がある4) ,5) [8.2 参照]
    2. (2) 英国における疫学調査(Million Women Study(MWS))の結果、卵胞ホルモン剤と黄体ホルモン剤を併用している女性では、乳癌になる危険性が対照群と比較して有意に高くなり(2.00倍)、この危険性は、併用期間が長期になるに従って高くなる(1年未満:1.45倍、1~4年:1.74倍、5~9年:2.17倍、10年以上:2.31倍)との報告がある6) [8.2 参照]
    3. (3) **閉経後女性を対象とした大規模な疫学調査のメタアナリシスの結果、閉経期ホルモン補充療法(MHT)として卵胞ホルモン剤を単独投与又は卵胞ホルモン剤と黄体ホルモン剤を併用した女性は、乳癌になる危険性がMHTの期間とともに高くなり(調整リスク比[95%信頼区間]は1~4年間の卵胞ホルモン剤と黄体ホルモン剤併用:1.60[1.52–1.69]、卵胞ホルモン剤単独:1.17[1.10–1.26]、5~14年間の卵胞ホルモン剤と黄体ホルモン剤併用:2.08[2.02–2.15]、卵胞ホルモン剤単独:1.33[1.28–1.37])、MHT非使用者に対する調整リスク比はMHT過去使用者よりMHT現使用者の方が高かった。また、MHT過去使用者において、投与中止後も過去の投与期間に依存して乳癌になる危険性が10年以上持続する場合があるとの報告がある7)  。[8.2 参照]
  4. 15.1.4 HRTと冠動脈性心疾患の危険性

    米国におけるWHI試験の結果、結合型エストロゲン・黄体ホルモン配合剤投与群では、冠動脈性心疾患の危険性がプラセボ投与群と比較して高い傾向にあり、特に服用開始1年後では有意に高くなる(ハザード比:1.81)との報告がある8) 。並行して行われた子宮摘出者に対する試験の結果、結合型エストロゲン単独投与群では、冠動脈性心疾患の危険性がプラセボ投与群と比較して有意差はない(ハザード比:0.91)との報告がある4) [2.5 参照]

  5. 15.1.5 HRTと脳卒中の危険性

    米国におけるWHI試験の結果、結合型エストロゲン・黄体ホルモン配合剤投与群では、脳卒中(主として脳梗塞)の危険性がプラセボ投与群と比較して有意に高くなる(ハザード比:1.31)との報告がある9) 。並行して行われた子宮摘出者に対する試験の結果、結合型エストロゲン単独投与群では、脳卒中(主として脳梗塞)の危険性がプラセボ投与群と比較して有意に高くなる(ハザード比:1.37)との報告がある4) ,10) [2.5 参照]

  6. 15.1.6 HRTと認知症の危険性

    米国における65歳以上の閉経後女性を対象とした無作為化臨床試験(WHI Memory Study (WHIMS))の結果、結合型エストロゲン・黄体ホルモン配合剤投与群では、アルツハイマーを含む認知症の危険性がプラセボ投与群と比較して有意に高くなる(ハザード比:2.05)との報告がある11) 。並行して行われた子宮摘出者に対する試験の結果、結合型エストロゲン単独投与群では、アルツハイマーを含む認知症の危険性がプラセボ投与群と比較して有意ではないが、高い傾向がみられた(ハザード比:1.49)との報告がある12)

  7. 15.1.7 HRTと卵巣癌の危険性
    1. (1) 卵胞ホルモン剤を長期間使用した閉経期以降の女性では、卵巣癌になる危険性が対照群の女性と比較して高くなるとの疫学調査の結果が報告されている13) ,14) ,15)
    2. (2) 米国におけるWHI試験の結果、結合型エストロゲン・黄体ホルモン配合剤投与群において、卵巣癌になる危険性がプラセボ投与群と比較して有意ではないが、高い傾向がみられた(ハザード比:1.58)との報告がある16)
  8. 15.1.8 HRTと胆嚢疾患の危険性

    米国におけるWHI試験の結果、結合型エストロゲン・黄体ホルモン配合剤投与群において、胆嚢疾患になる危険性がプラセボ投与群と比較して有意に高くなる(ハザード比:1.59)との報告がある17) 。並行して行われた子宮摘出者に対する試験の結果、結合型エストロゲン単独投与群では、胆嚢疾患になる危険性がプラセボ投与群と比較して有意に高くなる(ハザード比:1.67)との報告がある17)

  9. 15.1.9 卵胞ホルモン剤の長期投与により、ヒトで肝腫瘍が発生したとの報告がある。
  10. 15.1.10 調節卵巣刺激の前周期に低用量卵胞ホルモン・黄体ホルモン配合剤を投与した場合の生産率及び継続妊娠率は、投与しなかった場合と比較して低かったとの報告がある18)  。[5 参照]
  11. 15.1.11 ホルモン補充周期での凍結融解胚移植は自然排卵周期での凍結融解胚移植と比較して妊娠率及び生産率が低く、流産率が高かったとの報告がある19)  。[5 参照]

15.2 非臨床試験に基づく情報

実験動物に卵胞ホルモン剤を皮下投与(埋め込み投与を含む)したとき、マウスにおけるリンパ系腫瘍、ラットの下垂体腺腫及びハムスターにおいては腎腫瘍の発生が報告されている。

2. 禁忌(次の患者には投与しないこと)

  • 〈効能共通〉
    1. 2.1 エストロゲン依存性悪性腫瘍(例えば乳癌、子宮内膜癌)及びその疑いのある患者[腫瘍の悪化あるいは顕性化を促すことがある。][8.3 参照]
    2. 2.2 乳癌の既往歴のある患者[乳癌再発リスク増加の報告がある1) 。][8.3 参照]
    3. 2.3 未治療の子宮内膜増殖症のある患者[子宮内膜増殖症は細胞異型を伴う場合がある。][8.3 参照]
    4. 2.4 血栓性静脈炎や肺塞栓症のある患者、又はその既往歴のある患者[卵胞ホルモン剤は凝固因子を増加させ、血栓形成傾向を促進するとの報告がある。][11.1.2 参照]
    5. 2.5 動脈性の血栓塞栓疾患(例えば、冠動脈性心疾患、脳卒中)又はその既往歴のある患者[15.1.4 参照],[15.1.5 参照]
    6. 2.6 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
    7. 2.7 授乳婦[9.6 参照]
    8. 2.8 重篤な肝障害のある患者[9.3.1 参照]
    9. 2.9 診断の確定していない異常性器出血のある患者[出血が子宮内膜癌による場合は、癌の悪化あるいは顕性化を促すことがある。][8.3 参照]
    10. 2.10 ポルフィリン症で急性発作の既往歴のある患者[発作を誘発する可能性があるとの報告がある。]
  • 〈更年期障害及び卵巣欠落症状に伴う血管運動神経症状(Hot flush及び発汗)、生殖補助医療における調節卵巣刺激の開始時期の調整〉
    1. 2.11 妊婦又は妊娠している可能性のある女性[9.5.1 参照]

3. 組成・性状

3.1 組成

ディビゲル1mg

有効成分 1包(1.0g)中
エストラジオール   1mg
添加剤 エタノール、プロピレングリコール、カルボキシビニルポリマー、トリエタノールアミン

3.2 製剤の性状

ディビゲル1mg

剤形 ゲル剤
色調 乳白色透明
識別コード なし

4. 効能・効果

  • 更年期障害及び卵巣欠落症状に伴う血管運動神経症状(Hot flush及び発汗)
  • 生殖補助医療における調節卵巣刺激の開始時期の調整
  • 凍結融解胚移植におけるホルモン補充周期

5. 効能・効果に関連する注意

  • 〈生殖補助医療における調節卵巣刺激の開始時期の調整、凍結融解胚移植におけるホルモン補充周期〉

    妊娠率や生産率の報告を踏まえると、本剤を含む卵胞ホルモン剤と黄体ホルモン剤の併用で調節卵巣刺激の開始時期の調整又はホルモン補充周期で凍結融解胚移植を行った場合は、開始時期の調整を行わない場合又は自然排卵周期で凍結融解胚移植を行った場合と比べて、妊娠率や生産率が低下する可能性があるので、このことを患者に説明した上で、本剤の投与の要否は、患者ごとに治療上の必要性及び危険性を考慮して慎重に判断すること。[15.1.10 参照][15.1.11 参照]

6. 用法・用量

  • 〈更年期障害及び卵巣欠落症状に伴う血管運動神経症状(Hot flush及び発汗)〉

    通常、成人に対しディビゲル1mg(エストラジオールとして1mg含有)1包(1.0g)を1日1回左右いずれかの大腿部もしくは下腹部に、約400cm2の範囲に塗布する。

  • 〈生殖補助医療における調節卵巣刺激の開始時期の調整〉

    通常、ディビゲル1mg(エストラジオールとして1mg含有)1包(1.0g)を1日1回、21~28日間、左右いずれかの大腿部もしくは下腹部に、約400cm2の範囲に塗布し、投与期間の後半に黄体ホルモン剤を併用する。

  • 〈凍結融解胚移植におけるホルモン補充周期〉

    通常、ディビゲル1mg(エストラジオールとして1mg含有)2~4包(2.0~4.0g)を1日2回左右いずれかの大腿部もしくは下腹部に、1包あたり約400cm2の範囲に塗布し、子宮内膜の十分な肥厚が得られた時点で、黄体ホルモン剤の併用を開始して、妊娠8週まで本剤の投与を継続する。

7. 用法・用量に関連する注意

  • 〈効能共通〉
    1. 7.1 副作用等の発現により本剤の減量が必要と判断された場合、本剤には低用量製剤がないので、使用を中止するなど適切な処置を行うこと。
  • 〈凍結融解胚移植におけるホルモン補充周期〉
    1. 7.2 本剤の妊娠成立後の投与期間は、本剤投与により予想されるリスクと患者の状態を考慮して慎重に判断し、漫然と投与を継続せず、最長妊娠10週を超えないこと。

8. 重要な基本的注意

  • 〈効能共通〉
    1. 8.1 静脈血栓塞栓症、血栓性静脈炎があらわれることがあるので、患者に対しては、異常が認められた場合には直ちに医師等に相談するよう、あらかじめ説明すること。[9.1.7 参照],[11.1.2 参照]
  • 〈更年期障害及び卵巣欠落症状に伴う血管運動神経症状(Hot flush及び発汗)〉
    1. 8.2 **外国において、卵胞ホルモン剤と黄体ホルモン剤を長期併用した女性では、乳癌になる危険性が対照群の女性と比較して高くなり、その危険性は併用期間が長期になるに従って高くなるとの報告があるので、本剤の使用にあたっては、患者に対し本剤のリスクとベネフィットについて十分な説明を行うとともに必要最小限の使用にとどめ、漫然と長期使用を行わないこと。[15.1.3 参照]
    2. 8.3 使用前に病歴、家族素因等の問診、乳房検診ならびに婦人科検診(子宮を有する患者においては子宮内膜細胞診及び超音波検査による子宮内膜厚の測定を含む)を行い、使用開始後は定期的に血圧、乳房検診ならびに婦人科検診を行うこと。[2.1 参照],[2.2 参照],[2.3 参照],[2.9 参照],[9.1.1 参照],[9.1.2 参照],[9.1.3 参照],[9.1.4 参照],[9.2.1 参照]
  • 〈生殖補助医療における調節卵巣刺激の開始時期の調整、凍結融解胚移植におけるホルモン補充周期〉
    1. 8.4 本剤は、不妊治療に十分な知識と経験のある医師のもとで使用すること。本剤投与により予想されるリスク及び注意すべき症状について、あらかじめ患者に説明を行うこと。

9. 特定の背景を有する患者に関する注意

9.1 合併症・既往歴等のある患者

  1. 9.1.1 子宮筋腫のある患者

    子宮筋腫の発育を促進するおそれがある。[8.3 参照]

  2. 9.1.2 子宮内膜症のある患者

    症状が増悪するおそれがある。[8.3 参照]

  3. 9.1.3 乳癌家族素因が強い患者、乳房結節のある患者、乳腺症の患者又は乳房レントゲン像に異常がみられた患者

    症状を悪化させるおそれがある。[8.3 参照]

  4. 9.1.4 高血圧、心疾患のある患者、又はその既往歴のある患者

    卵胞ホルモン剤の過量投与では体液貯留をきたし、これらの疾患を悪化させるおそれがある。[8.3 参照]

  5. 9.1.5 糖尿病患者

    十分管理を行いながら使用すること。耐糖能を低下させるおそれがある。

  6. 9.1.6 片頭痛、てんかんのある患者

    観察を十分に行うこと。症状を悪化させることがある。

  7. 9.1.7 術前又は長期臥床状態の患者

    血液凝固能が亢進され、心血管系の副作用の危険性が高くなることがある。[8.1 参照],[11.1.2 参照]

  8. 9.1.8 全身性エリテマトーデスの患者

    症状を悪化させるおそれがある。

9.2 腎機能障害患者

  1. 9.2.1 腎疾患のある患者又はその既往歴のある患者

    卵胞ホルモン剤の過量投与では体液貯留をきたし、この疾患を悪化させるおそれがある。[8.3 参照]

9.3 肝機能障害患者

  1. 9.3.1 重篤な肝障害のある患者

    使用しないこと。代謝能が低下しており肝臓への負担が増加するため、症状が増悪することがある。[2.8 参照]

  2. 9.3.2 肝障害のある患者(重篤な肝障害のある患者を除く)

    定期的に肝機能検査を実施するなど観察を十分に行うこと。肝障害を悪化させるおそれがある。

9.5 妊婦

  • 〈更年期障害及び卵巣欠落症状に伴う血管運動神経症状(Hot flush及び発汗)、生殖補助医療における調節卵巣刺激の開始時期の調整〉
    1. 9.5.1 妊婦又は妊娠している可能性がある女性には使用しないこと。[2.11 参照]
  • 〈効能共通〉
    1. 9.5.2 卵胞ホルモン剤であるジエチルスチルベストロールを妊娠動物(マウス)あるいは妊婦に投与したとき、出生児に生殖器系臓器の異常が報告されている。エストラジオールのヒトにおける催奇形性の報告はないが、妊娠動物(ラット)への投与によって児の生殖器系臓器に異常が起こることが報告されている。ヒトにおいて、妊娠中の女性ホルモン剤(経口避妊薬等)投与によって児の先天性異常(先天性心臓奇形及び四肢欠損症)のリスク増加の報告がある。
    2. 9.5.3 卵胞ホルモン剤を妊娠動物(マウス)に投与した場合、児の成長後、腟上皮及び子宮内膜の癌性変化を示唆する結果が報告されている。また新生児(マウス)に投与した場合、児の成長後腟上皮の癌性変化を認めたとの報告がある。

9.6 授乳婦

使用しないこと。ヒトにおいて、母乳中への移行が報告されている。また、動物実験(マウス)で新生児に卵胞ホルモン剤を投与した場合、児の成長後腟上皮の癌性変化を認めたとの報告がある。[2.7 参照]

9.8 高齢者

患者の状態を観察しながら慎重に使用すること。一般に生理機能が低下している。

10. 相互作用

  • 本剤は主に薬物代謝酵素チトクロームP450(CYP3A4)で代謝されるので、本酵素の活性に影響を及ぼす薬剤と併用する場合には、注意して使用すること。

10.2 併用注意(併用に注意すること)

薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子

リファンピシン

抗てんかん剤

  • フェノバルビタール

    フェニトイン

    カルバマゼピン

HIV逆転写酵素阻害剤

  • エファビレンツ

    ネビラピン

セイヨウオトギリソウ(St. John's Wort、セント・ジョーンズ・ワート)含有食品

ステロイドホルモン

本剤の代謝が促進され、血中濃度が低下するおそれがある。

これらの薬剤等は薬物代謝酵素チトクロームP450(CYP3A4)を誘導することにより、本剤の代謝を促進し、血中濃度を低下させる可能性がある。

プロテアーゼ阻害剤

  • リトナビル

    ネルフィナビル等

本剤の血中濃度が変化するおそれがある。

これらの薬剤は薬物代謝酵素チトクロームP450(CYP3A4)を誘導又は阻害する可能性がある。

11. 副作用

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

11.1 重大な副作用

  1. 11.1.1 アナフィラキシー(頻度不明)
  2. 11.1.2 静脈血栓塞栓症、血栓性静脈炎(いずれも頻度不明)

    下肢の疼痛・浮腫、胸痛、突然の息切れ、急性視力障害等の初期症状が認められた場合には使用を中止し、適切な処置を行うこと。[2.4 参照],[8.1 参照],[9.1.7 参照]

11.2 その他の副作用

5%以上

1~5%未満

0.1~1%未満

頻度不明

皮膚
塗布部位

紅斑(11.9%)、そう痒感

刺激感、熱感

皮膚炎、色素沈着、塗布部位反応、湿疹、発疹、不快感

皮膚刺激感1) 、そう痒感1) 、ざ瘡1) 、肝斑1) 、多汗症1) 、腫脹1)

皮膚
塗布部位以外

ざ瘡、湿疹、紅斑、皮下出血

皮膚刺激感1) 、そう痒感1) 、ざ瘡1) 、肝斑1) 、多汗症1) 、腫脹1)

生殖器

子宮出血(27.4%)、帯下(10.7%)

子宮内膜肥厚、子宮筋腫、外陰部そう痒感

腟出血、外陰腟不快感、子宮体部細胞診異常

子宮内膜症、子宮癌、子宮頚管ポリープ

乳房

乳房緊満感(14.7%)

乳房痛、乳頭痛

乳房腫瘤、乳汁様分泌物、乳腺症、乳房良性腫瘍

乳癌

精神神経系

頭痛

顔面痙攣、めまい、不眠

片頭痛、うつ病、攻撃性、回転性眩暈、感覚減退

循環器

血圧上昇、高血圧、動悸

上行大動脈の拡張、肺塞栓症、大脳血栓症、狭心症、不整脈

消化器

下腹部痛、悪心、便秘

胃炎、萎縮性胃炎、胃ポリープ、結腸ポリープ、腹部不快感、胃不快感、腹部膨満感、腹痛、口唇炎

嘔吐、胃痙攣

電解質代謝

カリウム低下

顔面浮腫、眼瞼浮腫、全身浮腫

過敏症

全身のそう痒、発疹

じん麻疹

斑状発疹、過敏症

肝臓

胆石症、胆嚢炎、脂肪肝、Al-P上昇、ALT上昇、AST上昇

肝機能及び胆汁流量の変化

呼吸器系

鼻出血

泌尿器系

乏尿

その他

トリグリセリド上昇、体重の増加、背部痛

関節痛、四肢痛、筋骨格硬直、腋窩痛、高脂血症、倦怠感、白血球数減少、貧血、ヘモグロビン減少、フィブリノーゲン増加、総コレステロール上昇、トリグリセリド低下、HDL上昇、血糖値上昇

胸痛、リビドーや気分の変化、急性膵炎、疲労感、ほてり

            
1) 症状の発現は塗布部位か塗布部位以外であるか不明。
          

14. 適用上の注意

14.1 薬剤交付時の注意

  1. 14.1.1 塗布部位
    1. (1) 毎日塗布部位を変えて塗布することが望ましい。
    2. (2) 胸部、顔、外陰部及び粘膜には塗布しないこと。
    3. (3) 創傷又は湿疹・皮膚炎等(重度の乾燥や日焼けなどによる皮膚炎も含む)がみられる部位は避けて塗布すること。
  2. 14.1.2 塗布時
    1. (1) 本剤は開封後速やかに患者自身で塗布すること。
    2. (2) 本剤は、用法・用量に記載した範囲を大きく超えて塗り広げると吸収量が低下するので用法・用量にしたがって塗布すること。
    3. (3) 塗布後、ゲルを数分間乾かし、塗布部位は1時間以内に洗浄しないこと。
    4. (4) 本剤はアルコールを含有するため、塗布後は十分換気を行い、ゲルが乾燥するまでは火気及び喫煙を避けること。
    5. (5) **塗布直後は塗布部位を他人に触らせず、特に子供が触れないように、必要に応じて衣服で塗布部位を覆うこと。子供への偶発曝露により、乳房の発育、その他の性的変化の兆候や症状が見られるおそれがある。
    6. (6) 塗布後手を洗うこと。
    7. (7) 眼に入らないように注意すること。
    8. (8) 飲用しないこと。
    9. (9) 本剤は、アルコールを含有するため、アルコール過敏症の患者に使用した場合、かぶれ、発疹等の過敏症状があらわれることがあるので使用に際し注意すること。
    10. (10) 保湿クリーム、日焼け止めクリーム等の影響については確認を行っていないため、可能な限り同時使用を避けること。

15. その他の注意

15.1 臨床使用に基づく情報

  1. 15.1.1 更年期障害及び卵巣欠落症状に伴う血管運動神経症状に対して本剤は、持続的あるいは周期的治療に用いることができる。子宮を有する患者に対しては、エストロゲン刺激性の子宮内膜増殖症を防ぐために適当な期間、1ヵ月に少なくとも12から14日間、持続的に適当量の黄体ホルモン剤を併用することが推奨される。
    併用方法は、以下に示す持続的投与法又は周期的投与法のいずれかの方法で行うことが望ましい。
    1. (1) 持続的投与法

      黄体ホルモン剤を原則として連日経口投与する。

      本剤1mg

      持続投与

      黄体ホルモン剤

      持続投与

    2. (2) 周期的投与法

      28日間を一周期として、その後半の12~14日間に、黄体ホルモン剤を経口投与する。

      本剤1mg

      持続投与28日

      黄体ホルモン剤

      12~14日間

  2. 15.1.2 ホルモン補充療法(HRT)と子宮内膜癌の危険性

    卵胞ホルモン剤を長期間(約1年以上)使用した閉経期以降の女性では、子宮内膜癌になる危険性が対照群の女性と比較して高く、この危険性は、使用期間に相関して上昇し(1~5年間で2.8倍、10年以上で9.5倍)、黄体ホルモン剤の併用により抑えられる(対照群の女性と比較して0.8倍)との疫学調査の結果が報告されている2)

  3. 15.1.3 HRTと乳癌の危険性

    HRTと乳癌発生との因果関係については明らかではないが、次のような報告がある。

    1. (1) 米国における閉経後女性を対象とした無作為化臨床試験(Women's Health Initiative (WHI)試験)の結果、結合型エストロゲン・黄体ホルモン配合剤投与群では、乳癌になる危険性がプラセボ投与群と比較して有意に高くなる(ハザード比:1.24)との報告がある3) 。並行して行われた子宮摘出者に対する試験の結果、結合型エストロゲン単独投与群では、乳癌になる危険性がプラセボ投与群と比較して有意差はない(ハザード比:0.80)との報告がある4) ,5) [8.2 参照]
    2. (2) 英国における疫学調査(Million Women Study(MWS))の結果、卵胞ホルモン剤と黄体ホルモン剤を併用している女性では、乳癌になる危険性が対照群と比較して有意に高くなり(2.00倍)、この危険性は、併用期間が長期になるに従って高くなる(1年未満:1.45倍、1~4年:1.74倍、5~9年:2.17倍、10年以上:2.31倍)との報告がある6) [8.2 参照]
    3. (3) **閉経後女性を対象とした大規模な疫学調査のメタアナリシスの結果、閉経期ホルモン補充療法(MHT)として卵胞ホルモン剤を単独投与又は卵胞ホルモン剤と黄体ホルモン剤を併用した女性は、乳癌になる危険性がMHTの期間とともに高くなり(調整リスク比[95%信頼区間]は1~4年間の卵胞ホルモン剤と黄体ホルモン剤併用:1.60[1.52–1.69]、卵胞ホルモン剤単独:1.17[1.10–1.26]、5~14年間の卵胞ホルモン剤と黄体ホルモン剤併用:2.08[2.02–2.15]、卵胞ホルモン剤単独:1.33[1.28–1.37])、MHT非使用者に対する調整リスク比はMHT過去使用者よりMHT現使用者の方が高かった。また、MHT過去使用者において、投与中止後も過去の投与期間に依存して乳癌になる危険性が10年以上持続する場合があるとの報告がある7)  。[8.2 参照]
  4. 15.1.4 HRTと冠動脈性心疾患の危険性

    米国におけるWHI試験の結果、結合型エストロゲン・黄体ホルモン配合剤投与群では、冠動脈性心疾患の危険性がプラセボ投与群と比較して高い傾向にあり、特に服用開始1年後では有意に高くなる(ハザード比:1.81)との報告がある8) 。並行して行われた子宮摘出者に対する試験の結果、結合型エストロゲン単独投与群では、冠動脈性心疾患の危険性がプラセボ投与群と比較して有意差はない(ハザード比:0.91)との報告がある4) [2.5 参照]

  5. 15.1.5 HRTと脳卒中の危険性

    米国におけるWHI試験の結果、結合型エストロゲン・黄体ホルモン配合剤投与群では、脳卒中(主として脳梗塞)の危険性がプラセボ投与群と比較して有意に高くなる(ハザード比:1.31)との報告がある9) 。並行して行われた子宮摘出者に対する試験の結果、結合型エストロゲン単独投与群では、脳卒中(主として脳梗塞)の危険性がプラセボ投与群と比較して有意に高くなる(ハザード比:1.37)との報告がある4) ,10) [2.5 参照]

  6. 15.1.6 HRTと認知症の危険性

    米国における65歳以上の閉経後女性を対象とした無作為化臨床試験(WHI Memory Study (WHIMS))の結果、結合型エストロゲン・黄体ホルモン配合剤投与群では、アルツハイマーを含む認知症の危険性がプラセボ投与群と比較して有意に高くなる(ハザード比:2.05)との報告がある11) 。並行して行われた子宮摘出者に対する試験の結果、結合型エストロゲン単独投与群では、アルツハイマーを含む認知症の危険性がプラセボ投与群と比較して有意ではないが、高い傾向がみられた(ハザード比:1.49)との報告がある12)

  7. 15.1.7 HRTと卵巣癌の危険性
    1. (1) 卵胞ホルモン剤を長期間使用した閉経期以降の女性では、卵巣癌になる危険性が対照群の女性と比較して高くなるとの疫学調査の結果が報告されている13) ,14) ,15)
    2. (2) 米国におけるWHI試験の結果、結合型エストロゲン・黄体ホルモン配合剤投与群において、卵巣癌になる危険性がプラセボ投与群と比較して有意ではないが、高い傾向がみられた(ハザード比:1.58)との報告がある16)
  8. 15.1.8 HRTと胆嚢疾患の危険性

    米国におけるWHI試験の結果、結合型エストロゲン・黄体ホルモン配合剤投与群において、胆嚢疾患になる危険性がプラセボ投与群と比較して有意に高くなる(ハザード比:1.59)との報告がある17) 。並行して行われた子宮摘出者に対する試験の結果、結合型エストロゲン単独投与群では、胆嚢疾患になる危険性がプラセボ投与群と比較して有意に高くなる(ハザード比:1.67)との報告がある17)

  9. 15.1.9 卵胞ホルモン剤の長期投与により、ヒトで肝腫瘍が発生したとの報告がある。
  10. 15.1.10 調節卵巣刺激の前周期に低用量卵胞ホルモン・黄体ホルモン配合剤を投与した場合の生産率及び継続妊娠率は、投与しなかった場合と比較して低かったとの報告がある18)  。[5 参照]
  11. 15.1.11 ホルモン補充周期での凍結融解胚移植は自然排卵周期での凍結融解胚移植と比較して妊娠率及び生産率が低く、流産率が高かったとの報告がある19)  。[5 参照]

15.2 非臨床試験に基づく情報

実験動物に卵胞ホルモン剤を皮下投与(埋め込み投与を含む)したとき、マウスにおけるリンパ系腫瘍、ラットの下垂体腺腫及びハムスターにおいては腎腫瘍の発生が報告されている。

その他詳細情報

日本標準商品分類番号
872473
ブランドコード
2473700M1020
承認番号
21900AMY00037000
販売開始年月
2007-11
貯法
室温保存
有効期間
3年
規制区分
12

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