薬効分類名合成副腎皮質ステロイド剤
一般的名称デキサメタゾンリン酸エステルナトリウム
オルガドロン注射液1.9mg、オルガドロン注射液3.8mg、オルガドロン注射液19mg
おるがどろんちゅうしゃえき1.9mg、おるがどろんちゅうしゃえき3.8mg、おるがどろんちゅうしゃえき19mg
Orgadrone Injection, Orgadrone Injection, Orgadrone Injection
製造販売/サンドファーマ株式会社、販売/サンド株式会社
重大な副作用
その他の副作用
併用注意
バルビツール酸誘導体
- フェノバルビタール
リファンピシン
カルバマゼピン
本剤の作用が減弱することが報告されている。
これらの薬剤がチトクロームP450を誘導し、本剤の代謝が促進される。
フェニトイン
本剤の作用が減弱することが報告されている。
フェニトインがチトクロームP450を誘導し、本剤の代謝が促進される。
フェニトイン
併用により、フェニトインの血中濃度が上昇又は低下するとの報告がある。
機序不明
サリチル酸誘導体
- アスピリン等
併用時に本剤を減量すると、血清中のサリチル酸誘導体の濃度が増加し、サリチル酸中毒を起こすことが報告されている。
本剤はサリチル酸誘導体の腎排泄と肝代謝を促進し、血清中のサリチル酸誘導体の濃度が低下する。
抗凝血剤
- ワルファリンカリウム
抗凝血剤の作用を減弱させることが報告されている。
本剤は血液凝固促進作用がある。
糖尿病用薬
- ビグアナイド系薬剤
スルホニルウレア剤
速効型インスリン分泌促進剤
α-グルコシダーゼ阻害剤
チアゾリジン系薬剤
DPP-4阻害剤
GLP-1受容体作動薬
SGLT2阻害剤
インスリン製剤等
これらの薬剤の作用を減弱させることが報告されている。
本剤は肝臓での糖新生を促進し、末梢組織での糖利用を阻害する。
血圧降下剤
これらの薬剤の作用を減弱させるおそれがある。
機序不明
利尿剤
これらの薬剤の作用を減弱させるおそれがある。
機序不明
利尿剤(カリウム保持性利尿剤を除く)
- トリクロルメチアジド
フロセミド
併用により、低カリウム血症があらわれることがある。
本剤は尿細管でのカリウム排泄促進作用がある。
シクロスポリン
副腎皮質ホルモン剤の大量投与により、併用したシクロスポリンの血中濃度が上昇するとの報告がある。
シクロスポリンの代謝を阻害する。
マクロライド系抗生物質
- エリスロマイシン
アゾール系抗真菌剤
- イトラコナゾール
副腎皮質ホルモン剤の作用が増強されるとの報告がある。
本剤の代謝が阻害されるおそれがある。
HIVプロテアーゼ阻害剤
- サキナビルリトナビル等
本剤のAUCの上昇あるいはこれらの薬剤のAUCが低下するおそれがある。
チトクロームP450に対して競合する可能性がある。また、本剤がチトクロームP450を誘導することより、これらの薬剤の代謝が促進される可能性がある。
エフェドリン
副腎皮質ホルモン剤の代謝が促進され、血中濃度が低下するとの報告がある。
機序不明
サリドマイド
海外において、多発性骨髄腫における本剤との併用により、中毒性表皮壊死症(Lyell症候群)が発現したとの報告がある。
機序不明
1. 警告
本剤を含むがん化学療法は、緊急時に十分対応できる医療施設において、がん化学療法に十分な知識・経験を持つ医師のもとで、本療法が適切と判断される症例についてのみ実施すること。適応患者の選択にあたっては、各併用薬剤の添付文書を参照して十分注意すること。また、治療開始に先立ち、患者又はその家族に有効性及び危険性を十分説明し、同意を得てから投与すること。
2. 禁忌(次の患者には投与しないこと)
- 2.1 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
- 2.2 感染症のある関節腔内、滑液嚢内、腱鞘内又は腱周囲[免疫抑制作用により、感染症が増悪するおそれがある。]
- 2.3 動揺関節の関節腔内[関節症状が増悪するおそれがある。]
-
2.4 次の薬剤を投与中の患者:
デスモプレシン酢酸塩水和物(男性における夜間多尿による夜間頻尿)-
〈本剤全身投与の患者〉
ダクラタスビル塩酸塩、アスナプレビル
-
〈本剤全身投与の患者(ただし単回投与の場合を除く)〉
リルピビリン塩酸塩、リルピビリン塩酸塩・テノホビル アラフェナミドフマル酸塩・エムトリシタビン、ドルテグラビルナトリウム・リルピビリン塩酸塩[10.1 参照]
-
〈本剤全身投与の患者〉
4. 効能又は効果
- 内分泌疾患
- リウマチ性疾患
- 膠原病
- 腎疾患
- 心疾患
- アレルギー疾患
- 重症感染症
- 血液疾患
- 消化器疾患
- 重症消耗性疾患
- 肝疾患
- 肺疾患
- 神経疾患
- 悪性腫瘍
- 抗悪性腫瘍剤(シスプラチンなど)投与に伴う消化器症状(悪心・嘔吐)〔静注、点滴〕
- 代謝・栄養障害
- 外科疾患
- 整形外科疾患
- 産婦人科疾患
- 泌尿器科疾患
- 皮膚疾患
- 湿疹・皮膚炎群(急性湿疹、亜急性湿疹、慢性湿疹、接触皮膚炎、貨幣状湿疹、自家感作性皮膚炎、アトピー皮膚炎、乳・幼・小児湿疹、ビダール苔癬、その他の神経皮膚炎、脂漏性皮膚炎、進行性指掌角皮症、その他の手指の皮膚炎、陰部あるいは肛門湿疹、耳介及び外耳道の湿疹・皮膚炎、鼻前庭及び鼻翼周辺の湿疹・皮膚炎など)(但し、重症例以外は極力投与しないこと)〔◎§筋注、◎皮内(但し、局注は浸潤、苔癬化の著しい場合のみとする)〕、痒疹群(小児ストロフルス、蕁麻疹様苔癬、固定蕁麻疹を含む)(但し、重症例に限る。また、固定蕁麻疹は局注が望ましい)〔◎§筋注、◎皮内〕、蕁麻疹(慢性例を除く)(重症例に限る)〔§点滴、§筋注〕、乾癬及び類症〔尋常性乾癬(重症例)、乾癬性関節炎、乾癬性紅皮症、膿疱性乾癬、稽留性肢端皮膚炎、疱疹状膿痂疹、ライター症候群〕〔◎§点滴、◎§筋注、◎皮内(尋常性乾癬のみ)〕、掌蹠膿疱症(重症例に限る)〔◎§筋注〕、扁平苔癬(重症例に限る)〔◎§筋注、◎皮内〕、成年性浮腫性硬化症〔§筋注〕、紅斑症(◎多形滲出性紅斑、結節性紅斑)(但し、多形滲出性紅斑の場合は重症例に限る)〔§筋注〕、粘膜皮膚眼症候群〔開口部びらん性外皮症、スチブンス・ジョンソン病、皮膚口内炎、フックス症候群、ベーチェット病(眼症状のない場合)、リップシュッツ急性陰門潰瘍〕〔§点滴、§筋注〕、円形脱毛症(悪性型に限る)〔◎皮内〕、天疱瘡群(尋常性天疱瘡、落葉状天疱瘡、Senear-Usher症候群、増殖性天疱瘡)〔§点滴、§筋注〕、デューリング疱疹状皮膚炎(類天疱瘡、妊娠性疱瘡を含む)〔§点滴、§筋注〕、帯状疱疹(重症例に限る)〔§筋注〕、紅皮症(ヘブラ紅色粃糠疹を含む)〔◎§点滴、◎§筋注〕、早期ケロイド及びケロイド防止〔◎皮内〕、新生児スクレレーマ〔§筋注〕
- 眼疾患
- 耳鼻咽喉科疾患
- 急性・慢性中耳炎〔§静注、§点滴、§筋注、中耳〕、滲出性中耳炎・耳管狭窄症〔§静注、§点滴、§筋注、中耳、耳管〕、メニエル病及びメニエル症候群〔静注、点滴、筋注〕、急性感音性難聴〔静注、点滴、筋注〕、血管運動(神経)性鼻炎〔筋注、ネブ、鼻腔、鼻甲介〕、アレルギー性鼻炎〔筋注、ネブ、鼻腔、鼻甲介〕、花粉症(枯草熱)〔筋注、ネブ、鼻腔、鼻甲介〕、副鼻腔炎・鼻茸〔筋注、ネブ、鼻腔、副鼻、鼻茸〕、進行性壊疽性鼻炎〔静注、点滴、筋注、ネブ、鼻腔、副鼻、喉頭〕、喉頭炎・喉頭浮腫〔静注、点滴、筋注、ネブ、喉頭〕、喉頭ポリープ・結節〔§静注、§点滴、§筋注、ネブ、喉頭〕、食道の炎症(腐蝕性食道炎、直達鏡使用後)及び食道拡張術後〔静注、点滴、筋注、ネブ、食道〕、耳鼻咽喉科領域の手術後の後療法〔静注、点滴、筋注、軟組織、皮内、ネブ、鼻腔、副鼻、鼻甲介、喉頭、中耳、食道〕、難治性口内炎及び舌炎(局所療法で治癒しないもの)〔軟組織〕
6. 用法及び用量
- 通常、成人に対する用法及び用量は下表の通りである。
なお、年齢、症状により適宜増減する。投与方法
投与量・投与回数
(デキサメタゾンとして)静脈内注射
1回1.65~6.6mg、3~6時間毎
点滴静脈内注射
1回1.65~8.3mg、1日1~2回
筋肉内注射
1回1.65~6.6mg、3~6時間毎
関節腔内注射
1回0.66~4.1mg、原則として投与間隔を2週間以上とすること
軟組織内注射
1回1.65~5.0mg、原則として投与間隔を2週間以上とすること
腱鞘内注射
1回0.66~2.1mg、原則として投与間隔を2週間以上とすること
滑液嚢内注入
1回0.66~4.1mg、原則として投与間隔を2週間以上とすること
硬膜外注射
1回1.65~8.3mg、原則として投与間隔を2週間以上とすること
腹腔内注入
1回1.65mg
局所皮内注射
1回0.04~0.08mg宛0.83mgまで、週1回
卵管腔内注入
1回0.33~0.83mg
注腸
1回0.33~5.0mg
結膜下注射
1回0.33~2.1mg、その際の液量は0.2~0.5mLとする
球後注射
1回0.83~4.1mg、その際の液量は0.5~1.0mLとする
点眼
1回0.21~0.83mg/mL溶液1~2滴、1日3~8回
ネブライザー
1回0.08~1.65mg、1日1~3回
鼻腔内注入
1回0.08~1.65mg、1日1~3回
副鼻腔内注入
1回0.08~1.65mg、1日1~3回
鼻甲介内注射
1回0.66~4.1mg
鼻茸内注射
1回0.66~4.1mg
喉頭・気管注入
1回0.08~1.65mg、1日1~3回
中耳腔内注入
1回0.08~1.65mg、1日1~3回
耳管内注入
1回0.08~1.65mg、1日1~3回
食道注入
1回0.83~1.65mg
〈多発性骨髄腫に対する他の抗悪性腫瘍剤との併用療法〉 投与方法
投与量・投与回数
(デキサメタゾンとして)点滴静脈内注射
ビンクリスチン硫酸塩、ドキソルビシン塩酸塩との併用において、デキサメタゾンの投与量及び投与法は、通常1日量デキサメタゾンを33mgとし、21日から28日を1クールとして、第1日目から第4日目、第9日目から第12日目、第17日目から第20日目に投与する。
なお、投与量及び投与日数は、年齢、患者の状態により適宜減ずる。〈抗悪性腫瘍剤(シスプラチンなど)投与に伴う消化器症状(悪心・嘔吐)〉 投与方法
投与量・投与回数
(デキサメタゾンとして)静脈内注射
点滴静脈内注射通常、成人には1日3.3~16.5mgを、1日1回又は2回に分割して投与する。
ただし、1日最大16.5mgまでとする。
7. 用法・用量に関連する注意
悪性リンパ腫に対する他の抗腫瘍剤との併用療法においては、併用薬剤の添付文書も参照すること。
8. 重要な基本的注意
-
〈効能共通〉
-
8.1 本剤の投与により、誘発感染症、続発性副腎皮質機能不全、消化性潰瘍、糖尿病、精神障害等の重篤な副作用があらわれることがあるので、本剤の投与にあたっては、次の注意が必要である。
- 8.1.1 投与に際しては特に適応、症状を考慮し、他の治療法によって十分に治療効果が期待できる場合には、本剤を投与しないこと。また、局所的投与で十分な場合には、局所療法を行うこと。
- 8.1.2 投与中は副作用の出現に対し、常に十分な配慮と観察を行い、また、患者をストレスから避けるようにし、事故、手術等の場合には増量するなど適切な処置を行うこと。
- 8.1.3 連用後、投与を急に中止すると、ときに発熱、頭痛、食欲不振、脱力感、筋肉痛、関節痛、ショック等の離脱症状があらわれることがあるので、投与を中止する場合には、徐々に減量するなど慎重に行うこと。離脱症状があらわれた場合には、直ちに再投与又は増量すること。
- 8.1.4 眼科用に用いる場合には原則として2週間以上の長期投与は避けること。
- 8.2 本剤の長期あるいは大量投与中の患者、又は投与中止後6ヵ月以内の患者では、免疫機能が低下していることがあり、生ワクチンの接種により、ワクチン由来の感染を増強又は持続させるおそれがあるので、これらの患者には生ワクチンを接種しないこと。[11.1.2 参照]
- 8.3 特に、本剤投与中に水痘又は麻疹に感染すると、致命的な経過をたどることがあるので、次の注意が必要である。[11.1.2 参照]
- 8.4 連用により眼圧亢進、緑内障、後嚢白内障を来すことがあるので、定期的に検査をすることが望ましい。[9.1.1 参照],[11.1.7 参照]
- 8.5 褐色細胞腫の合併を認識していなかった状態でデキサメタゾン製剤(経口剤及び注射剤)を投与した際に褐色細胞腫クリーゼを発現したとの報告がある。本剤投与後に著明な血圧上昇、頭痛、動悸等が認められた場合は、褐色細胞腫クリーゼの発現を考慮した上で適切な処置を行うこと。[9.1.12 参照]
- 8.6 *リンパ系腫瘍を有する患者に投与した場合に腫瘍崩壊症候群があらわれることがあるので、血清中電解質濃度及び腎機能検査を行うなど、患者の状態を十分に観察すること。[11.1.10 参照]
-
8.1 本剤の投与により、誘発感染症、続発性副腎皮質機能不全、消化性潰瘍、糖尿病、精神障害等の重篤な副作用があらわれることがあるので、本剤の投与にあたっては、次の注意が必要である。
- 〈多発性骨髄腫に対する他の抗悪性腫瘍剤との併用療法〉
- 〈強皮症〉
9. 特定の背景を有する患者に関する注意
9.1 合併症・既往歴等のある患者
-
9.1.1 以下の患者には治療上やむを得ないと判断される場合を除き投与しないこと。
-
(1) 有効な抗菌剤の存在しない感染症、全身の真菌症の患者
免疫抑制作用により、感染症が増悪するおそれがある。[11.1.2 参照]
-
(2) 消化性潰瘍の患者
粘膜防御能の低下等により、消化性潰瘍が増悪するおそれがある。[11.1.4 参照]
-
(3) 精神病の患者
中枢神経系に影響し、精神病が増悪するおそれがある。[11.1.5 参照]
-
(4) 結核性疾患の患者
免疫抑制作用により、結核性疾患が増悪するおそれがある。[11.1.2 参照]
-
(5) 単純疱疹性角膜炎の患者
免疫抑制作用により、単純疱疹性角膜炎が増悪するおそれがある。[11.1.2 参照]
-
(6) 後嚢白内障の患者
水晶体線維に影響し、後嚢白内障が増悪するおそれがある。[8.4 参照],[11.1.7 参照]
-
(7) 緑内障の患者
眼圧が上昇し、緑内障が増悪するおそれがある。[8.4 参照],[11.1.7 参照]
-
(8) 高血圧症の患者
ナトリウム・水貯留作用等により、高血圧症が増悪するおそれがある。
-
(9) 電解質異常のある患者
ナトリウム・水貯留作用により、電解質異常が増悪するおそれがある。
-
(10) 血栓症の患者
血液凝固能が亢進し、血栓症が増悪するおそれがある。[11.1.8 参照]
-
(11) 最近行った内臓の手術創のある患者
創傷治癒を遅延するおそれがある。
-
(12) 急性心筋梗塞を起こした患者
心破裂を起こしたとの報告がある。
-
(13) コントロール不良の糖尿病の患者
糖新生促進作用(血糖値上昇)等により、糖尿病が増悪するおそれがある。
-
(1) 有効な抗菌剤の存在しない感染症、全身の真菌症の患者
-
9.1.2 ウイルス性結膜・角膜疾患、結核性眼疾患、真菌性眼疾患及び急性化膿性眼疾患の患者
治療上やむを得ないと判断される場合を除き、眼科的投与は避けること。免疫抑制作用により、これらの症状が増悪するおそれがある。
-
9.1.3 感染症の患者(有効な抗菌剤の存在しない感染症、全身の真菌症の患者を除く)
免疫抑制作用により、感染症が増悪するおそれがある。[11.1.2 参照]
-
9.1.4 糖尿病の患者
糖新生促進作用(血糖値上昇)等により、糖尿病が増悪するおそれがある。[11.1.3 参照]
-
9.1.5 骨粗鬆症の患者
骨形成抑制作用及びカルシウム代謝の障害を起こすことにより、骨粗鬆症が増悪するおそれがある。[11.1.6 参照]
-
9.1.6 甲状腺機能低下のある患者
血中半減期の延長がみられ、副作用が起こりやすい。
-
9.1.7 脂肪肝の患者
脂質代謝に影響し、脂肪肝が増悪するおそれがある。
-
9.1.8 脂肪塞栓症の患者
脂質代謝に影響し、脂肪塞栓症が増悪するおそれがある。
-
9.1.9 重症筋無力症の患者
使用当初、一時症状が増悪することがある。
-
9.1.10 B型肝炎ウイルスキャリアの患者
本剤の投与期間中及び投与終了後は継続して肝機能検査値や肝炎ウイルスマーカーのモニタリングを行うなど、B型肝炎ウイルス増殖の徴候や症状の発現に注意すること。異常が認められた場合には、本剤の減量を考慮し、抗ウイルス剤を投与するなど適切な処置を行うこと。副腎皮質ホルモン剤を投与されたB型肝炎ウイルスキャリアの患者において、B型肝炎ウイルスの増殖による肝炎があらわれることがある。なお、投与開始前にHBs抗原陰性の患者において、B型肝炎ウイルスによる肝炎を発症した症例が報告されている。[11.1.2 参照]
-
9.1.11 薬物、食物、添加物等に過敏な喘息患者
副腎皮質ホルモン剤の投与により、気管支喘息患者の喘息発作を増悪させたとの報告がある。[11.1.9 参照]
-
9.1.12 褐色細胞腫又はパラガングリオーマのある患者及びその疑いのある患者
褐色細胞腫クリーゼがあらわれることがある。[8.5 参照]
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。新生児に副腎不全を起こすことがある。また、血圧上昇、心筋壁の肥厚を起こすとの報告がある。動物実験で催奇形作用が報告されている。
本剤(デキサメタゾンとして1日0.15mg)をマウスの妊娠11日から14日まで4日間にわたり筋肉内注射した試験において、口蓋裂の発生が認められている。
9.6 授乳婦
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。母乳中へ移行することがある。
9.7 小児等
9.8 高齢者
長期投与した場合、感染症の誘発、糖尿病、骨粗鬆症、高血圧症、後嚢白内障、緑内障等の副作用があらわれやすい。
10. 相互作用
10.1 併用禁忌(併用しないこと)
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
|---|---|---|
低ナトリウム血症が発現するおそれがある。 |
機序不明 |
|
ダクラタスビル塩酸塩 アスナプレビル リルピビリン塩酸塩 リルピビリン塩酸塩・テノホビル アラフェナミドフマル酸塩・エムトリシタビン ドルテグラビルナトリウム・リルピビリン塩酸塩 |
これらの薬剤の血中濃度を低下させ、作用を減弱させるおそれがある。 |
本剤のCYP3A4誘導作用により、これらの薬剤の代謝が促進される可能性がある。 |
10.2 併用注意(併用に注意すること)
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
|---|---|---|
本剤の作用が減弱することが報告されている。 |
これらの薬剤がチトクロームP450を誘導し、本剤の代謝が促進される。 |
|
フェニトイン |
本剤の作用が減弱することが報告されている。 |
フェニトインがチトクロームP450を誘導し、本剤の代謝が促進される。 |
フェニトイン |
併用により、フェニトインの血中濃度が上昇又は低下するとの報告がある。 |
機序不明 |
併用時に本剤を減量すると、血清中のサリチル酸誘導体の濃度が増加し、サリチル酸中毒を起こすことが報告されている。 |
本剤はサリチル酸誘導体の腎排泄と肝代謝を促進し、血清中のサリチル酸誘導体の濃度が低下する。 |
|
抗凝血剤の作用を減弱させることが報告されている。 |
本剤は血液凝固促進作用がある。 |
|
これらの薬剤の作用を減弱させることが報告されている。 |
本剤は肝臓での糖新生を促進し、末梢組織での糖利用を阻害する。 |
|
血圧降下剤 |
これらの薬剤の作用を減弱させるおそれがある。 |
機序不明 |
利尿剤 |
これらの薬剤の作用を減弱させるおそれがある。 |
機序不明 |
併用により、低カリウム血症があらわれることがある。 |
本剤は尿細管でのカリウム排泄促進作用がある。 |
|
シクロスポリン |
副腎皮質ホルモン剤の大量投与により、併用したシクロスポリンの血中濃度が上昇するとの報告がある。 |
シクロスポリンの代謝を阻害する。 |
副腎皮質ホルモン剤の作用が増強されるとの報告がある。 |
本剤の代謝が阻害されるおそれがある。 |
|
本剤のAUCの上昇あるいはこれらの薬剤のAUCが低下するおそれがある。 |
チトクロームP450に対して競合する可能性がある。また、本剤がチトクロームP450を誘導することより、これらの薬剤の代謝が促進される可能性がある。 |
|
エフェドリン |
副腎皮質ホルモン剤の代謝が促進され、血中濃度が低下するとの報告がある。 |
機序不明 |
サリドマイド |
海外において、多発性骨髄腫における本剤との併用により、中毒性表皮壊死症(Lyell症候群)が発現したとの報告がある。 |
機序不明 |
11. 副作用
11.1 重大な副作用
-
11.1.1 ショック(頻度不明)、アナフィラキシー(頻度不明)
失神、意識喪失、呼吸困難、顔面蒼白、血圧低下等の症状があらわれることがあるので観察を十分に行うこと。
-
11.1.2 誘発感染症(頻度不明)、感染症の増悪(頻度不明)[9.1.1 参照]
誘発感染症、感染症の増悪があらわれることがある。また、B型肝炎ウイルスの増殖による肝炎があらわれることがある。B型肝炎ウイルス増殖の徴候や症状の発現が認められた場合には、本剤の減量を考慮し、抗ウイルス剤を投与するなど適切な処置を行うこと。[8.2 参照],[8.3 参照],[9.1.1 参照],[9.1.3 参照],[9.1.10 参照]
- 11.1.3 続発性副腎皮質機能不全(頻度不明)、糖尿病(頻度不明)[9.1.4 参照]
- 11.1.4 消化性潰瘍(頻度不明)、消化管穿孔(頻度不明)、膵炎(頻度不明)[9.1.1 参照]
- 11.1.5 精神変調(頻度不明)、うつ状態(頻度不明)、痙攣(頻度不明)[9.1.1 参照]
- 11.1.6 骨粗鬆症(頻度不明)、大腿骨及び上腕骨等の骨頭無菌性壊死(頻度不明)、ミオパシー(頻度不明)、脊椎圧迫骨折(頻度不明)、長骨の病的骨折(頻度不明)[9.1.5 参照]
- 11.1.7 緑内障(頻度不明)、後嚢白内障(頻度不明)
- 11.1.8 血栓塞栓症(頻度不明)[9.1.1 参照]
- 11.1.9 喘息発作(頻度不明)[9.1.11 参照]
-
11.1.10 *腫瘍崩壊症候群(頻度不明)
リンパ系腫瘍を有する患者に投与した場合、腫瘍崩壊症候群があらわれることがある。異常が認められた場合には、適切な処置(生理食塩液、高尿酸血症治療剤等の投与、透析等)を行うとともに、症状が回復するまで患者の状態を十分に観察すること。[8.6 参照]
11.2 その他の副作用
頻度不明 |
|
|---|---|
内分泌 |
月経異常 |
消化器 |
下痢、悪心・嘔吐、胃痛、胸やけ、腹部膨満感、口渇、食欲不振、食欲亢進 |
精神神経系 |
多幸症、不眠、頭痛、めまい |
筋・骨格 |
筋肉痛、関節痛 |
投与部位 |
|
脂質・蛋白質代謝 |
満月様顔貌、野牛肩、窒素負平衡、脂肪肝 |
体液・電解質 |
浮腫、血圧上昇、低カリウム性アルカローシス |
眼 |
中心性漿液性網脈絡膜症等による網膜障害、眼球突出 |
血液 |
白血球増多 |
皮膚 |
ざ瘡、多毛、脱毛、色素沈着、皮下溢血、紫斑、線条、そう痒、発汗異常、顔面紅斑、紅斑、創傷治癒障害、皮膚菲薄化・脆弱化、脂肪織炎 |
その他 |
発熱、疲労感、ステロイド腎症、体重増加、精子数及びその運動性の増減、しゃっくり、刺激感(ピリピリした痛み、しびれ、ひきつり感等)注2) |
注2)静脈内投与した際に、発現したとの報告がある。
1. 警告
本剤を含むがん化学療法は、緊急時に十分対応できる医療施設において、がん化学療法に十分な知識・経験を持つ医師のもとで、本療法が適切と判断される症例についてのみ実施すること。適応患者の選択にあたっては、各併用薬剤の添付文書を参照して十分注意すること。また、治療開始に先立ち、患者又はその家族に有効性及び危険性を十分説明し、同意を得てから投与すること。
2. 禁忌(次の患者には投与しないこと)
- 2.1 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
- 2.2 感染症のある関節腔内、滑液嚢内、腱鞘内又は腱周囲[免疫抑制作用により、感染症が増悪するおそれがある。]
- 2.3 動揺関節の関節腔内[関節症状が増悪するおそれがある。]
-
2.4 次の薬剤を投与中の患者:
デスモプレシン酢酸塩水和物(男性における夜間多尿による夜間頻尿)-
〈本剤全身投与の患者〉
ダクラタスビル塩酸塩、アスナプレビル
-
〈本剤全身投与の患者(ただし単回投与の場合を除く)〉
リルピビリン塩酸塩、リルピビリン塩酸塩・テノホビル アラフェナミドフマル酸塩・エムトリシタビン、ドルテグラビルナトリウム・リルピビリン塩酸塩[10.1 参照]
-
〈本剤全身投与の患者〉
4. 効能又は効果
- 内分泌疾患
- リウマチ性疾患
- 膠原病
- 腎疾患
- 心疾患
- アレルギー疾患
- 重症感染症
- 血液疾患
- 消化器疾患
- 重症消耗性疾患
- 肝疾患
- 肺疾患
- 神経疾患
- 悪性腫瘍
- 抗悪性腫瘍剤(シスプラチンなど)投与に伴う消化器症状(悪心・嘔吐)〔静注、点滴〕
- 代謝・栄養障害
- 外科疾患
- 整形外科疾患
- 産婦人科疾患
- 泌尿器科疾患
- 皮膚疾患
- 湿疹・皮膚炎群(急性湿疹、亜急性湿疹、慢性湿疹、接触皮膚炎、貨幣状湿疹、自家感作性皮膚炎、アトピー皮膚炎、乳・幼・小児湿疹、ビダール苔癬、その他の神経皮膚炎、脂漏性皮膚炎、進行性指掌角皮症、その他の手指の皮膚炎、陰部あるいは肛門湿疹、耳介及び外耳道の湿疹・皮膚炎、鼻前庭及び鼻翼周辺の湿疹・皮膚炎など)(但し、重症例以外は極力投与しないこと)〔◎§筋注、◎皮内(但し、局注は浸潤、苔癬化の著しい場合のみとする)〕、痒疹群(小児ストロフルス、蕁麻疹様苔癬、固定蕁麻疹を含む)(但し、重症例に限る。また、固定蕁麻疹は局注が望ましい)〔◎§筋注、◎皮内〕、蕁麻疹(慢性例を除く)(重症例に限る)〔§点滴、§筋注〕、乾癬及び類症〔尋常性乾癬(重症例)、乾癬性関節炎、乾癬性紅皮症、膿疱性乾癬、稽留性肢端皮膚炎、疱疹状膿痂疹、ライター症候群〕〔◎§点滴、◎§筋注、◎皮内(尋常性乾癬のみ)〕、掌蹠膿疱症(重症例に限る)〔◎§筋注〕、扁平苔癬(重症例に限る)〔◎§筋注、◎皮内〕、成年性浮腫性硬化症〔§筋注〕、紅斑症(◎多形滲出性紅斑、結節性紅斑)(但し、多形滲出性紅斑の場合は重症例に限る)〔§筋注〕、粘膜皮膚眼症候群〔開口部びらん性外皮症、スチブンス・ジョンソン病、皮膚口内炎、フックス症候群、ベーチェット病(眼症状のない場合)、リップシュッツ急性陰門潰瘍〕〔§点滴、§筋注〕、円形脱毛症(悪性型に限る)〔◎皮内〕、天疱瘡群(尋常性天疱瘡、落葉状天疱瘡、Senear-Usher症候群、増殖性天疱瘡)〔§点滴、§筋注〕、デューリング疱疹状皮膚炎(類天疱瘡、妊娠性疱瘡を含む)〔§点滴、§筋注〕、帯状疱疹(重症例に限る)〔§筋注〕、紅皮症(ヘブラ紅色粃糠疹を含む)〔◎§点滴、◎§筋注〕、早期ケロイド及びケロイド防止〔◎皮内〕、新生児スクレレーマ〔§筋注〕
- 眼疾患
- 耳鼻咽喉科疾患
- 急性・慢性中耳炎〔§静注、§点滴、§筋注、中耳〕、滲出性中耳炎・耳管狭窄症〔§静注、§点滴、§筋注、中耳、耳管〕、メニエル病及びメニエル症候群〔静注、点滴、筋注〕、急性感音性難聴〔静注、点滴、筋注〕、血管運動(神経)性鼻炎〔筋注、ネブ、鼻腔、鼻甲介〕、アレルギー性鼻炎〔筋注、ネブ、鼻腔、鼻甲介〕、花粉症(枯草熱)〔筋注、ネブ、鼻腔、鼻甲介〕、副鼻腔炎・鼻茸〔筋注、ネブ、鼻腔、副鼻、鼻茸〕、進行性壊疽性鼻炎〔静注、点滴、筋注、ネブ、鼻腔、副鼻、喉頭〕、喉頭炎・喉頭浮腫〔静注、点滴、筋注、ネブ、喉頭〕、喉頭ポリープ・結節〔§静注、§点滴、§筋注、ネブ、喉頭〕、食道の炎症(腐蝕性食道炎、直達鏡使用後)及び食道拡張術後〔静注、点滴、筋注、ネブ、食道〕、耳鼻咽喉科領域の手術後の後療法〔静注、点滴、筋注、軟組織、皮内、ネブ、鼻腔、副鼻、鼻甲介、喉頭、中耳、食道〕、難治性口内炎及び舌炎(局所療法で治癒しないもの)〔軟組織〕
6. 用法及び用量
- 通常、成人に対する用法及び用量は下表の通りである。
なお、年齢、症状により適宜増減する。投与方法
投与量・投与回数
(デキサメタゾンとして)静脈内注射
1回1.65~6.6mg、3~6時間毎
点滴静脈内注射
1回1.65~8.3mg、1日1~2回
筋肉内注射
1回1.65~6.6mg、3~6時間毎
関節腔内注射
1回0.66~4.1mg、原則として投与間隔を2週間以上とすること
軟組織内注射
1回1.65~5.0mg、原則として投与間隔を2週間以上とすること
腱鞘内注射
1回0.66~2.1mg、原則として投与間隔を2週間以上とすること
滑液嚢内注入
1回0.66~4.1mg、原則として投与間隔を2週間以上とすること
硬膜外注射
1回1.65~8.3mg、原則として投与間隔を2週間以上とすること
腹腔内注入
1回1.65mg
局所皮内注射
1回0.04~0.08mg宛0.83mgまで、週1回
卵管腔内注入
1回0.33~0.83mg
注腸
1回0.33~5.0mg
結膜下注射
1回0.33~2.1mg、その際の液量は0.2~0.5mLとする
球後注射
1回0.83~4.1mg、その際の液量は0.5~1.0mLとする
点眼
1回0.21~0.83mg/mL溶液1~2滴、1日3~8回
ネブライザー
1回0.08~1.65mg、1日1~3回
鼻腔内注入
1回0.08~1.65mg、1日1~3回
副鼻腔内注入
1回0.08~1.65mg、1日1~3回
鼻甲介内注射
1回0.66~4.1mg
鼻茸内注射
1回0.66~4.1mg
喉頭・気管注入
1回0.08~1.65mg、1日1~3回
中耳腔内注入
1回0.08~1.65mg、1日1~3回
耳管内注入
1回0.08~1.65mg、1日1~3回
食道注入
1回0.83~1.65mg
〈多発性骨髄腫に対する他の抗悪性腫瘍剤との併用療法〉 投与方法
投与量・投与回数
(デキサメタゾンとして)点滴静脈内注射
ビンクリスチン硫酸塩、ドキソルビシン塩酸塩との併用において、デキサメタゾンの投与量及び投与法は、通常1日量デキサメタゾンを33mgとし、21日から28日を1クールとして、第1日目から第4日目、第9日目から第12日目、第17日目から第20日目に投与する。
なお、投与量及び投与日数は、年齢、患者の状態により適宜減ずる。〈抗悪性腫瘍剤(シスプラチンなど)投与に伴う消化器症状(悪心・嘔吐)〉 投与方法
投与量・投与回数
(デキサメタゾンとして)静脈内注射
点滴静脈内注射通常、成人には1日3.3~16.5mgを、1日1回又は2回に分割して投与する。
ただし、1日最大16.5mgまでとする。
7. 用法・用量に関連する注意
悪性リンパ腫に対する他の抗腫瘍剤との併用療法においては、併用薬剤の添付文書も参照すること。
8. 重要な基本的注意
-
〈効能共通〉
-
8.1 本剤の投与により、誘発感染症、続発性副腎皮質機能不全、消化性潰瘍、糖尿病、精神障害等の重篤な副作用があらわれることがあるので、本剤の投与にあたっては、次の注意が必要である。
- 8.1.1 投与に際しては特に適応、症状を考慮し、他の治療法によって十分に治療効果が期待できる場合には、本剤を投与しないこと。また、局所的投与で十分な場合には、局所療法を行うこと。
- 8.1.2 投与中は副作用の出現に対し、常に十分な配慮と観察を行い、また、患者をストレスから避けるようにし、事故、手術等の場合には増量するなど適切な処置を行うこと。
- 8.1.3 連用後、投与を急に中止すると、ときに発熱、頭痛、食欲不振、脱力感、筋肉痛、関節痛、ショック等の離脱症状があらわれることがあるので、投与を中止する場合には、徐々に減量するなど慎重に行うこと。離脱症状があらわれた場合には、直ちに再投与又は増量すること。
- 8.1.4 眼科用に用いる場合には原則として2週間以上の長期投与は避けること。
- 8.2 本剤の長期あるいは大量投与中の患者、又は投与中止後6ヵ月以内の患者では、免疫機能が低下していることがあり、生ワクチンの接種により、ワクチン由来の感染を増強又は持続させるおそれがあるので、これらの患者には生ワクチンを接種しないこと。[11.1.2 参照]
- 8.3 特に、本剤投与中に水痘又は麻疹に感染すると、致命的な経過をたどることがあるので、次の注意が必要である。[11.1.2 参照]
- 8.4 連用により眼圧亢進、緑内障、後嚢白内障を来すことがあるので、定期的に検査をすることが望ましい。[9.1.1 参照],[11.1.7 参照]
- 8.5 褐色細胞腫の合併を認識していなかった状態でデキサメタゾン製剤(経口剤及び注射剤)を投与した際に褐色細胞腫クリーゼを発現したとの報告がある。本剤投与後に著明な血圧上昇、頭痛、動悸等が認められた場合は、褐色細胞腫クリーゼの発現を考慮した上で適切な処置を行うこと。[9.1.12 参照]
- 8.6 *リンパ系腫瘍を有する患者に投与した場合に腫瘍崩壊症候群があらわれることがあるので、血清中電解質濃度及び腎機能検査を行うなど、患者の状態を十分に観察すること。[11.1.10 参照]
-
8.1 本剤の投与により、誘発感染症、続発性副腎皮質機能不全、消化性潰瘍、糖尿病、精神障害等の重篤な副作用があらわれることがあるので、本剤の投与にあたっては、次の注意が必要である。
- 〈多発性骨髄腫に対する他の抗悪性腫瘍剤との併用療法〉
- 〈強皮症〉
9. 特定の背景を有する患者に関する注意
9.1 合併症・既往歴等のある患者
-
9.1.1 以下の患者には治療上やむを得ないと判断される場合を除き投与しないこと。
-
(1) 有効な抗菌剤の存在しない感染症、全身の真菌症の患者
免疫抑制作用により、感染症が増悪するおそれがある。[11.1.2 参照]
-
(2) 消化性潰瘍の患者
粘膜防御能の低下等により、消化性潰瘍が増悪するおそれがある。[11.1.4 参照]
-
(3) 精神病の患者
中枢神経系に影響し、精神病が増悪するおそれがある。[11.1.5 参照]
-
(4) 結核性疾患の患者
免疫抑制作用により、結核性疾患が増悪するおそれがある。[11.1.2 参照]
-
(5) 単純疱疹性角膜炎の患者
免疫抑制作用により、単純疱疹性角膜炎が増悪するおそれがある。[11.1.2 参照]
-
(6) 後嚢白内障の患者
水晶体線維に影響し、後嚢白内障が増悪するおそれがある。[8.4 参照],[11.1.7 参照]
-
(7) 緑内障の患者
眼圧が上昇し、緑内障が増悪するおそれがある。[8.4 参照],[11.1.7 参照]
-
(8) 高血圧症の患者
ナトリウム・水貯留作用等により、高血圧症が増悪するおそれがある。
-
(9) 電解質異常のある患者
ナトリウム・水貯留作用により、電解質異常が増悪するおそれがある。
-
(10) 血栓症の患者
血液凝固能が亢進し、血栓症が増悪するおそれがある。[11.1.8 参照]
-
(11) 最近行った内臓の手術創のある患者
創傷治癒を遅延するおそれがある。
-
(12) 急性心筋梗塞を起こした患者
心破裂を起こしたとの報告がある。
-
(13) コントロール不良の糖尿病の患者
糖新生促進作用(血糖値上昇)等により、糖尿病が増悪するおそれがある。
-
(1) 有効な抗菌剤の存在しない感染症、全身の真菌症の患者
-
9.1.2 ウイルス性結膜・角膜疾患、結核性眼疾患、真菌性眼疾患及び急性化膿性眼疾患の患者
治療上やむを得ないと判断される場合を除き、眼科的投与は避けること。免疫抑制作用により、これらの症状が増悪するおそれがある。
-
9.1.3 感染症の患者(有効な抗菌剤の存在しない感染症、全身の真菌症の患者を除く)
免疫抑制作用により、感染症が増悪するおそれがある。[11.1.2 参照]
-
9.1.4 糖尿病の患者
糖新生促進作用(血糖値上昇)等により、糖尿病が増悪するおそれがある。[11.1.3 参照]
-
9.1.5 骨粗鬆症の患者
骨形成抑制作用及びカルシウム代謝の障害を起こすことにより、骨粗鬆症が増悪するおそれがある。[11.1.6 参照]
-
9.1.6 甲状腺機能低下のある患者
血中半減期の延長がみられ、副作用が起こりやすい。
-
9.1.7 脂肪肝の患者
脂質代謝に影響し、脂肪肝が増悪するおそれがある。
-
9.1.8 脂肪塞栓症の患者
脂質代謝に影響し、脂肪塞栓症が増悪するおそれがある。
-
9.1.9 重症筋無力症の患者
使用当初、一時症状が増悪することがある。
-
9.1.10 B型肝炎ウイルスキャリアの患者
本剤の投与期間中及び投与終了後は継続して肝機能検査値や肝炎ウイルスマーカーのモニタリングを行うなど、B型肝炎ウイルス増殖の徴候や症状の発現に注意すること。異常が認められた場合には、本剤の減量を考慮し、抗ウイルス剤を投与するなど適切な処置を行うこと。副腎皮質ホルモン剤を投与されたB型肝炎ウイルスキャリアの患者において、B型肝炎ウイルスの増殖による肝炎があらわれることがある。なお、投与開始前にHBs抗原陰性の患者において、B型肝炎ウイルスによる肝炎を発症した症例が報告されている。[11.1.2 参照]
-
9.1.11 薬物、食物、添加物等に過敏な喘息患者
副腎皮質ホルモン剤の投与により、気管支喘息患者の喘息発作を増悪させたとの報告がある。[11.1.9 参照]
-
9.1.12 褐色細胞腫又はパラガングリオーマのある患者及びその疑いのある患者
褐色細胞腫クリーゼがあらわれることがある。[8.5 参照]
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。新生児に副腎不全を起こすことがある。また、血圧上昇、心筋壁の肥厚を起こすとの報告がある。動物実験で催奇形作用が報告されている。
本剤(デキサメタゾンとして1日0.15mg)をマウスの妊娠11日から14日まで4日間にわたり筋肉内注射した試験において、口蓋裂の発生が認められている。
9.6 授乳婦
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。母乳中へ移行することがある。
9.7 小児等
9.8 高齢者
長期投与した場合、感染症の誘発、糖尿病、骨粗鬆症、高血圧症、後嚢白内障、緑内障等の副作用があらわれやすい。
10. 相互作用
10.1 併用禁忌(併用しないこと)
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
|---|---|---|
低ナトリウム血症が発現するおそれがある。 |
機序不明 |
|
ダクラタスビル塩酸塩 アスナプレビル リルピビリン塩酸塩 リルピビリン塩酸塩・テノホビル アラフェナミドフマル酸塩・エムトリシタビン ドルテグラビルナトリウム・リルピビリン塩酸塩 |
これらの薬剤の血中濃度を低下させ、作用を減弱させるおそれがある。 |
本剤のCYP3A4誘導作用により、これらの薬剤の代謝が促進される可能性がある。 |
10.2 併用注意(併用に注意すること)
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
|---|---|---|
本剤の作用が減弱することが報告されている。 |
これらの薬剤がチトクロームP450を誘導し、本剤の代謝が促進される。 |
|
フェニトイン |
本剤の作用が減弱することが報告されている。 |
フェニトインがチトクロームP450を誘導し、本剤の代謝が促進される。 |
フェニトイン |
併用により、フェニトインの血中濃度が上昇又は低下するとの報告がある。 |
機序不明 |
併用時に本剤を減量すると、血清中のサリチル酸誘導体の濃度が増加し、サリチル酸中毒を起こすことが報告されている。 |
本剤はサリチル酸誘導体の腎排泄と肝代謝を促進し、血清中のサリチル酸誘導体の濃度が低下する。 |
|
抗凝血剤の作用を減弱させることが報告されている。 |
本剤は血液凝固促進作用がある。 |
|
これらの薬剤の作用を減弱させることが報告されている。 |
本剤は肝臓での糖新生を促進し、末梢組織での糖利用を阻害する。 |
|
血圧降下剤 |
これらの薬剤の作用を減弱させるおそれがある。 |
機序不明 |
利尿剤 |
これらの薬剤の作用を減弱させるおそれがある。 |
機序不明 |
併用により、低カリウム血症があらわれることがある。 |
本剤は尿細管でのカリウム排泄促進作用がある。 |
|
シクロスポリン |
副腎皮質ホルモン剤の大量投与により、併用したシクロスポリンの血中濃度が上昇するとの報告がある。 |
シクロスポリンの代謝を阻害する。 |
副腎皮質ホルモン剤の作用が増強されるとの報告がある。 |
本剤の代謝が阻害されるおそれがある。 |
|
本剤のAUCの上昇あるいはこれらの薬剤のAUCが低下するおそれがある。 |
チトクロームP450に対して競合する可能性がある。また、本剤がチトクロームP450を誘導することより、これらの薬剤の代謝が促進される可能性がある。 |
|
エフェドリン |
副腎皮質ホルモン剤の代謝が促進され、血中濃度が低下するとの報告がある。 |
機序不明 |
サリドマイド |
海外において、多発性骨髄腫における本剤との併用により、中毒性表皮壊死症(Lyell症候群)が発現したとの報告がある。 |
機序不明 |
11. 副作用
11.1 重大な副作用
-
11.1.1 ショック(頻度不明)、アナフィラキシー(頻度不明)
失神、意識喪失、呼吸困難、顔面蒼白、血圧低下等の症状があらわれることがあるので観察を十分に行うこと。
-
11.1.2 誘発感染症(頻度不明)、感染症の増悪(頻度不明)[9.1.1 参照]
誘発感染症、感染症の増悪があらわれることがある。また、B型肝炎ウイルスの増殖による肝炎があらわれることがある。B型肝炎ウイルス増殖の徴候や症状の発現が認められた場合には、本剤の減量を考慮し、抗ウイルス剤を投与するなど適切な処置を行うこと。[8.2 参照],[8.3 参照],[9.1.1 参照],[9.1.3 参照],[9.1.10 参照]
- 11.1.3 続発性副腎皮質機能不全(頻度不明)、糖尿病(頻度不明)[9.1.4 参照]
- 11.1.4 消化性潰瘍(頻度不明)、消化管穿孔(頻度不明)、膵炎(頻度不明)[9.1.1 参照]
- 11.1.5 精神変調(頻度不明)、うつ状態(頻度不明)、痙攣(頻度不明)[9.1.1 参照]
- 11.1.6 骨粗鬆症(頻度不明)、大腿骨及び上腕骨等の骨頭無菌性壊死(頻度不明)、ミオパシー(頻度不明)、脊椎圧迫骨折(頻度不明)、長骨の病的骨折(頻度不明)[9.1.5 参照]
- 11.1.7 緑内障(頻度不明)、後嚢白内障(頻度不明)
- 11.1.8 血栓塞栓症(頻度不明)[9.1.1 参照]
- 11.1.9 喘息発作(頻度不明)[9.1.11 参照]
-
11.1.10 *腫瘍崩壊症候群(頻度不明)
リンパ系腫瘍を有する患者に投与した場合、腫瘍崩壊症候群があらわれることがある。異常が認められた場合には、適切な処置(生理食塩液、高尿酸血症治療剤等の投与、透析等)を行うとともに、症状が回復するまで患者の状態を十分に観察すること。[8.6 参照]
11.2 その他の副作用
頻度不明 |
|
|---|---|
内分泌 |
月経異常 |
消化器 |
下痢、悪心・嘔吐、胃痛、胸やけ、腹部膨満感、口渇、食欲不振、食欲亢進 |
精神神経系 |
多幸症、不眠、頭痛、めまい |
筋・骨格 |
筋肉痛、関節痛 |
投与部位 |
|
脂質・蛋白質代謝 |
満月様顔貌、野牛肩、窒素負平衡、脂肪肝 |
体液・電解質 |
浮腫、血圧上昇、低カリウム性アルカローシス |
眼 |
中心性漿液性網脈絡膜症等による網膜障害、眼球突出 |
血液 |
白血球増多 |
皮膚 |
ざ瘡、多毛、脱毛、色素沈着、皮下溢血、紫斑、線条、そう痒、発汗異常、顔面紅斑、紅斑、創傷治癒障害、皮膚菲薄化・脆弱化、脂肪織炎 |
その他 |
発熱、疲労感、ステロイド腎症、体重増加、精子数及びその運動性の増減、しゃっくり、刺激感(ピリピリした痛み、しびれ、ひきつり感等)注2) |
注2)静脈内投与した際に、発現したとの報告がある。