薬効分類名長時間作用型ヒト成長ホルモンアナログ製剤
一般的名称ソマプシタン(遺伝子組換え)
ソグルーヤ皮下注5mg、ソグルーヤ皮下注10mg、ソグルーヤ皮下注15mg
そぐるーやひかちゅう5みりぐらむ、そぐるーやひかちゅう10みりぐらむ、そぐるーやひかちゅう15みりぐらむ
Sogroya Subcutaneous Injection 5mg, Sogroya Subcutaneous Injection 10mg, Sogroya Subcutaneous Injection 15mg
製造販売元/ノボ ノルディスク ファーマ株式会社
重大な副作用
その他の副作用
併用注意
主にCYP3Aで代謝される薬剤
性ホルモン製剤
抗てんかん薬
シクロスポリン 等
これらの薬剤の血中濃度が低下し、作用が減弱することがあるので、これらの薬剤の用量に注意すること。
成長ホルモンがCYP3Aにより代謝される化合物のクリアランスを増加させる可能性があるため。
糖質コルチコイド
血清コルチゾール濃度が低下することがあるので、糖質コルチコイドの用量に注意すること。
成長ホルモンが11β-ヒドロキシステロイドデヒドロゲナーゼ1型(11β-HSD-1)を抑制することにより、コルチゾンからコルチゾールへの変換を減少させるため。
成長ホルモンの作用が抑制されることがある。成人成長ホルモン分泌不全症(重症に限る)の患者では本剤の増量を検討すること。
エストロゲンがIGF-I産生を抑制するため。
糖尿病用薬
インスリン製剤
ビグアナイド系薬剤
スルホニルウレア剤
速効型インスリン分泌促進薬
α-グルコシダーゼ阻害剤
チアゾリジン系薬剤
DPP-4阻害剤
GLP-1受容体作動薬
SGLT2阻害剤 等
[9.1.1 参照]
本剤投与により、血糖値が上昇することがある。定期的に血糖値、HbA1c等を測定し、これらの薬剤の投与量の調整を行うこと。
成長ホルモンがインスリン感受性を低下させるため。
甲状腺ホルモン
本剤投与により甲状腺機能低下が顕在化又は悪化することがあるので、甲状腺ホルモンの用量に注意すること。
成長ホルモンの投与により、中枢性(二次性)甲状腺機能低下症があらわれることがあるため。
2. 禁忌(次の患者には投与しないこと)
- 2.1 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
- 2.2 悪性腫瘍のある患者[成長ホルモンが細胞増殖作用を有するため。]
- 2.3 妊婦又は妊娠している可能性のある女性[9.5 参照]
4. 効能又は効果
*<5mg・10mg>
○成人成長ホルモン分泌不全症(重症に限る)
<5mg・10mg・15mg>
○骨端線閉鎖を伴わない成長ホルモン分泌不全性低身長症
7. 用法及び用量に関連する注意
- 7.1 本剤は週1回投与する薬剤であり、同一曜日に投与させること。
- 7.2 投与を忘れた場合は、あらかじめ定めた投与日から3日以内であれば、気づいた時点で直ちに投与し、その後はあらかじめ定めた曜日に投与すること。投与日から3日を超えていれば投与せず、次のあらかじめ定めた曜日に投与すること。なお、週1回投与の定めた曜日を変更する必要がある場合は、前回投与から少なくとも4日間以上間隔を空けること。
- 7.3 開始用量は、患者の年齢、性別、合併症等の患者の状態に応じて適宜増減すること。通常は1.5mgから投与を開始するが、60歳超の患者では1.0mg、経口エストロゲン服用中の女性患者では2.0mgを目安に投与を開始すること。中等度の肝機能障害患者では、低用量から投与を開始する等、慎重に投与すること。[9.3.2 参照],[9.8 参照],[10.2 参照]
- 7.4 投与量は、臨床症状及び血清IGF-I 濃度により調整すること。投与開始後、2~4週間に1回を目安に投与量の調整を行い、増量する場合は1回あたり0.5mg~1.5mgを目安とする。その後も定期的に血清IGF-I濃度を測定し、基準範囲上限を超えないようにする。副作用の発現や血清IGF-I 濃度が基準範囲上限を超えた場合は、投与量の減量、一時的な投与中止等、適切な処置を行うこと。[8.5 参照],[8.7 参照],[17.1.1 参照],[17.1.2 参照]
- 7.5 加齢に伴い生理的な成長ホルモンの分泌量や血清IGF-I 濃度が低下することが知られている。本剤投与による症状の改善が認められなくなり、かつ本剤を投与しなくても血清IGF-I 濃度が基準範囲内にある場合は、投与中止を考慮すること。
8. 重要な基本的注意
- 8.1 成長ホルモンは、インスリン感受性を低下させるため、本剤の投与により血糖値、HbA1cの上昇があらわれることがある。定期的に血糖値、HbA1c等を測定し、異常が認められた場合は、投与量の減量又は一時的な投与中止等、適切な処置を行うこと。[9.1.1 参照],[11.1.2 参照]
- 8.2 甲状腺機能低下が顕在化又は悪化する可能性があるので、甲状腺機能を定期的に検査すること。必要に応じて、適切な治療を行うこと。[10.2 参照]
- 8.3 本剤の投与により良性頭蓋内圧亢進の症状が悪化又は再発する可能性があるので、患者の状態を十分に観察すること。視覚異常、頭痛、悪心又は嘔吐が認められた場合は、本剤の投与を中止するか、投与量を減量するとともに、視神経乳頭浮腫の有無を確認するために眼底検査の実施を検討すること。
- 8.4 本剤の投与中に副腎皮質機能が低下し、血清コルチゾール値の低下や中枢性(二次性)副腎皮質機能低下症が顕在化することがあるので、患者の状態を十分に観察すること。[10.2 参照]
- 8.5 本剤と本剤以外のホルモン剤を併用する場合には、併用するホルモン剤が血清IGF-I濃度に影響を及ぼすことがあるので、慎重に血清IGF-I濃度をモニタリングすること。[7.4 参照],[10.2 参照]
- 8.6 本剤の自己注射にあたっては、以下の点に留意すること。
- 投与法について十分な教育訓練を実施したのち、患者自ら確実に投与できることを確認した上で、医師の管理指導の下で実施すること。
- 全ての器具の安全な廃棄方法について指導を徹底すること。
- 添付されている取扱説明書を必ず読むよう指導すること。
- 8.7 本剤の投与により浮腫、関節痛等があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合は投与量の減量又は投与中止を考慮すること。[7.4 参照]
- 8.8 本剤の治療は、内分泌専門医もしくはその指導の下で行うこと。
9. 特定の背景を有する患者に関する注意
9.1 合併症・既往歴等のある患者
-
9.1.1 糖尿病患者、耐糖能異常のある患者又は糖尿病の危険因子を持つ患者
糖尿病患者では、投与開始前に血糖(血糖値、HbA1c等)及び糖尿病合併症(糖尿病網膜症等)の病勢をコントロールしておくこと。投与開始後は定期的に血糖値、HbA1c等を測定し、また、糖尿病合併症(糖尿病網膜症等)を含め、患者の状態を注意深く観察すること。必要に応じて、糖尿病用薬の投与量の調整を行うこと。投与開始後に糖尿病の症状の顕在化又は悪化が認められた場合は、本剤の投与量の減量又は一時的な投与中止等、適切な処置を行うこと。
耐糖能異常のある患者又は糖尿病の危険因子を持つ患者(肥満、家族歴に糖尿病を持つ患者等)では、慎重に観察すること。糖尿病が顕在化することがある。[8.1 参照][10.2 参照][11.1.2 参照] -
9.1.2 脳腫瘍の既往のある患者
定期的に画像診断を実施し、脳腫瘍の発現や再発の有無を注意深く観察すること。成長ホルモンは、細胞増殖作用を有し、国内及び海外臨床試験において成長ホルモン投与後に脳腫瘍の再発が報告されている。
-
9.1.3 心疾患を有する患者
ときに一過性の浮腫があらわれることがある。
9.2 腎機能障害患者
成人成長ホルモン分泌不全症では、低用量での治療が望ましい。本剤の血中濃度が上昇するおそれがある。重度(eGFRが30mL/min/1.73m2未満)の腎機能障害患者は有効性及び安全性を指標とした臨床試験では除外されている。[16.6.1 参照]
9.3 肝機能障害患者
-
9.3.1 重度(Child-Pugh 分類クラスC)の肝機能障害患者
治療上やむを得ないと判断される場合を除き、投与しないこと。重度の肝機能障害患者は臨床試験では除外されている。
-
9.3.2 中等度(Child-Pugh 分類クラスB)の肝機能障害患者
成人成長ホルモン分泌不全症では、通常用量(1.5mg)より低用量から投与を開始する等、患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。本剤の血中濃度が上昇するおそれがあり、中等度の肝機能障害患者は有効性及び安全性を指標とした臨床試験では除外されている。[7.3 参照],[16.6.2 参照]
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと。
ラットでは、成人成長ホルモン分泌不全症に対する本剤の最大臨床用量における推定曝露量の5倍で胎児の重量高値(5%)、260倍で長骨の短小、長骨及び肋骨の肥厚及び彎曲が認められている。[2.3 参照]
9.6 授乳婦
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。
ラットにおいて、最大で血漿中濃度の50%のソマプシタン関連物質が母乳中に認められたが、出生児動物における血漿中本薬濃度は定量下限未満であり、母動物における血漿中濃度の1/250以下であった。ヒトでの乳汁移行に関するデータ及びヒトの哺乳中の児への影響に関するデータはない。
9.8 高齢者
患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。一般に生理機能が低下していることが多い。また、成人成長ホルモン分泌不全症患者における成長ホルモン維持用量は加齢に伴い減少することが報告されている。[7.3 参照]
10. 相互作用
10.2 併用注意(併用に注意すること)
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
|---|---|---|
主にCYP3Aで代謝される薬剤 性ホルモン製剤 抗てんかん薬 シクロスポリン 等 |
これらの薬剤の血中濃度が低下し、作用が減弱することがあるので、これらの薬剤の用量に注意すること。 |
成長ホルモンがCYP3Aにより代謝される化合物のクリアランスを増加させる可能性があるため。 |
糖質コルチコイド |
血清コルチゾール濃度が低下することがあるので、糖質コルチコイドの用量に注意すること。 |
成長ホルモンが11β-ヒドロキシステロイドデヒドロゲナーゼ1型(11β-HSD-1)を抑制することにより、コルチゾンからコルチゾールへの変換を減少させるため。 |
糖質コルチコイド |
成長ホルモンの成長促進作用が抑制されることがある。 |
糖質コルチコイドが成長抑制作用を有するため。 |
成長ホルモンの作用が抑制されることがある。成人成長ホルモン分泌不全症(重症に限る)の患者では本剤の増量を検討すること。 |
エストロゲンがIGF-I産生を抑制するため。 |
|
糖尿病用薬 インスリン製剤 ビグアナイド系薬剤 スルホニルウレア剤 速効型インスリン分泌促進薬 α-グルコシダーゼ阻害剤 チアゾリジン系薬剤 DPP-4阻害剤 GLP-1受容体作動薬 SGLT2阻害剤 等 |
本剤投与により、血糖値が上昇することがある。定期的に血糖値、HbA1c等を測定し、これらの薬剤の投与量の調整を行うこと。 |
成長ホルモンがインスリン感受性を低下させるため。 |
甲状腺ホルモン |
本剤投与により甲状腺機能低下が顕在化又は悪化することがあるので、甲状腺ホルモンの用量に注意すること。 |
成長ホルモンの投与により、中枢性(二次性)甲状腺機能低下症があらわれることがあるため。 |
11. 副作用
11.1 重大な副作用
- 11.1.1 甲状腺機能亢進症(頻度不明)
-
11.1.2 糖尿病(頻度不明)
耐糖能低下があらわれ、糖尿病を発症することがある。[8.1 参照][9.1.1 参照]
- 11.1.3 痙攣(頻度不明)
- 11.1.4 ネフローゼ症候群(頻度不明)
11.2 その他の副作用
1%以上 |
1%未満 |
頻度不明 |
|
|---|---|---|---|
内分泌障害 |
副腎皮質機能不全 |
||
代謝及び栄養障害 |
高リン酸塩血症 |
高血糖 |
|
神経系障害 |
頭痛、浮動性めまい、感覚鈍麻 |
錯感覚 |
手根管症候群 |
胃腸障害 |
下痢 |
||
皮膚及び皮下組織障害 |
脂肪肥大症 |
||
筋骨格系及び結合組織障害 |
関節痛 |
||
全身障害及び投与部位状態 |
疲労、末梢性浮腫 |
無力症、注射部位反応 |
|
臨床検査 |
体重増加、血中クレアチンホスホキナーゼ増加 |
グリコヘモグロビン増加 |
14. 適用上の注意
14.1 薬剤投与時の注意
-
14.1.1 投与時
(1) 本剤はJIS T 3226-2に準拠したA型専用注射針を用いて使用すること。本剤はA型専用注射針との適合性の確認をペンニードルで行っている。
(2) 本剤とA型専用注射針との装着時に液漏れ等の不具合が認められた場合には、新しい注射針に取り替える等の処置方法を患者に十分指導すること。
(3)1本の本剤を複数の患者に使用しないこと。
(4) カートリッジにひびが入っている場合又は使用中に液が変色した場合は使用しないこと。
(5) 投与量が1回に設定できる量を超える場合は、複数回に分けて投与を行うこと。各製剤の1回の最大設定量は、ソグルーヤ皮下注5mgでは2mg、ソグルーヤ皮下注10mgでは4mg及びソグルーヤ皮下注15mgでは8mgである。 -
14.1.2 投与部位
上腕、大腿部、腹部、臀部に皮下注射すること。注射箇所は毎回変更し、同一部位に短期間に繰り返し注射しないこと。
-
14.1.3 その他
(1) 他の医薬品と混合しないこと。
(2) 注射後には、注射針は廃棄すること。注射針は毎回新しいものを、必ず注射直前に取り付けること。
2. 禁忌(次の患者には投与しないこと)
- 2.1 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
- 2.2 悪性腫瘍のある患者[成長ホルモンが細胞増殖作用を有するため。]
- 2.3 妊婦又は妊娠している可能性のある女性[9.5 参照]
4. 効能又は効果
*<5mg・10mg>
○成人成長ホルモン分泌不全症(重症に限る)
<5mg・10mg・15mg>
○骨端線閉鎖を伴わない成長ホルモン分泌不全性低身長症
7. 用法及び用量に関連する注意
- 7.1 本剤は週1回投与する薬剤であり、同一曜日に投与させること。
- 7.2 投与を忘れた場合は、あらかじめ定めた投与日から3日以内であれば、気づいた時点で直ちに投与し、その後はあらかじめ定めた曜日に投与すること。投与日から3日を超えていれば投与せず、次のあらかじめ定めた曜日に投与すること。なお、週1回投与の定めた曜日を変更する必要がある場合は、前回投与から少なくとも4日間以上間隔を空けること。
- 7.3 開始用量は、患者の年齢、性別、合併症等の患者の状態に応じて適宜増減すること。通常は1.5mgから投与を開始するが、60歳超の患者では1.0mg、経口エストロゲン服用中の女性患者では2.0mgを目安に投与を開始すること。中等度の肝機能障害患者では、低用量から投与を開始する等、慎重に投与すること。[9.3.2 参照],[9.8 参照],[10.2 参照]
- 7.4 投与量は、臨床症状及び血清IGF-I 濃度により調整すること。投与開始後、2~4週間に1回を目安に投与量の調整を行い、増量する場合は1回あたり0.5mg~1.5mgを目安とする。その後も定期的に血清IGF-I濃度を測定し、基準範囲上限を超えないようにする。副作用の発現や血清IGF-I 濃度が基準範囲上限を超えた場合は、投与量の減量、一時的な投与中止等、適切な処置を行うこと。[8.5 参照],[8.7 参照],[17.1.1 参照],[17.1.2 参照]
- 7.5 加齢に伴い生理的な成長ホルモンの分泌量や血清IGF-I 濃度が低下することが知られている。本剤投与による症状の改善が認められなくなり、かつ本剤を投与しなくても血清IGF-I 濃度が基準範囲内にある場合は、投与中止を考慮すること。
8. 重要な基本的注意
- 8.1 成長ホルモンは、インスリン感受性を低下させるため、本剤の投与により血糖値、HbA1cの上昇があらわれることがある。定期的に血糖値、HbA1c等を測定し、異常が認められた場合は、投与量の減量又は一時的な投与中止等、適切な処置を行うこと。[9.1.1 参照],[11.1.2 参照]
- 8.2 甲状腺機能低下が顕在化又は悪化する可能性があるので、甲状腺機能を定期的に検査すること。必要に応じて、適切な治療を行うこと。[10.2 参照]
- 8.3 本剤の投与により良性頭蓋内圧亢進の症状が悪化又は再発する可能性があるので、患者の状態を十分に観察すること。視覚異常、頭痛、悪心又は嘔吐が認められた場合は、本剤の投与を中止するか、投与量を減量するとともに、視神経乳頭浮腫の有無を確認するために眼底検査の実施を検討すること。
- 8.4 本剤の投与中に副腎皮質機能が低下し、血清コルチゾール値の低下や中枢性(二次性)副腎皮質機能低下症が顕在化することがあるので、患者の状態を十分に観察すること。[10.2 参照]
- 8.5 本剤と本剤以外のホルモン剤を併用する場合には、併用するホルモン剤が血清IGF-I濃度に影響を及ぼすことがあるので、慎重に血清IGF-I濃度をモニタリングすること。[7.4 参照],[10.2 参照]
- 8.6 本剤の自己注射にあたっては、以下の点に留意すること。
- 投与法について十分な教育訓練を実施したのち、患者自ら確実に投与できることを確認した上で、医師の管理指導の下で実施すること。
- 全ての器具の安全な廃棄方法について指導を徹底すること。
- 添付されている取扱説明書を必ず読むよう指導すること。
- 8.7 本剤の投与により浮腫、関節痛等があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合は投与量の減量又は投与中止を考慮すること。[7.4 参照]
- 8.8 本剤の治療は、内分泌専門医もしくはその指導の下で行うこと。
9. 特定の背景を有する患者に関する注意
9.1 合併症・既往歴等のある患者
-
9.1.1 糖尿病患者、耐糖能異常のある患者又は糖尿病の危険因子を持つ患者
糖尿病患者では、投与開始前に血糖(血糖値、HbA1c等)及び糖尿病合併症(糖尿病網膜症等)の病勢をコントロールしておくこと。投与開始後は定期的に血糖値、HbA1c等を測定し、また、糖尿病合併症(糖尿病網膜症等)を含め、患者の状態を注意深く観察すること。必要に応じて、糖尿病用薬の投与量の調整を行うこと。投与開始後に糖尿病の症状の顕在化又は悪化が認められた場合は、本剤の投与量の減量又は一時的な投与中止等、適切な処置を行うこと。
耐糖能異常のある患者又は糖尿病の危険因子を持つ患者(肥満、家族歴に糖尿病を持つ患者等)では、慎重に観察すること。糖尿病が顕在化することがある。[8.1 参照][10.2 参照][11.1.2 参照] -
9.1.2 脳腫瘍の既往のある患者
定期的に画像診断を実施し、脳腫瘍の発現や再発の有無を注意深く観察すること。成長ホルモンは、細胞増殖作用を有し、国内及び海外臨床試験において成長ホルモン投与後に脳腫瘍の再発が報告されている。
-
9.1.3 心疾患を有する患者
ときに一過性の浮腫があらわれることがある。
9.2 腎機能障害患者
成人成長ホルモン分泌不全症では、低用量での治療が望ましい。本剤の血中濃度が上昇するおそれがある。重度(eGFRが30mL/min/1.73m2未満)の腎機能障害患者は有効性及び安全性を指標とした臨床試験では除外されている。[16.6.1 参照]
9.3 肝機能障害患者
-
9.3.1 重度(Child-Pugh 分類クラスC)の肝機能障害患者
治療上やむを得ないと判断される場合を除き、投与しないこと。重度の肝機能障害患者は臨床試験では除外されている。
-
9.3.2 中等度(Child-Pugh 分類クラスB)の肝機能障害患者
成人成長ホルモン分泌不全症では、通常用量(1.5mg)より低用量から投与を開始する等、患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。本剤の血中濃度が上昇するおそれがあり、中等度の肝機能障害患者は有効性及び安全性を指標とした臨床試験では除外されている。[7.3 参照],[16.6.2 参照]
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと。
ラットでは、成人成長ホルモン分泌不全症に対する本剤の最大臨床用量における推定曝露量の5倍で胎児の重量高値(5%)、260倍で長骨の短小、長骨及び肋骨の肥厚及び彎曲が認められている。[2.3 参照]
9.6 授乳婦
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。
ラットにおいて、最大で血漿中濃度の50%のソマプシタン関連物質が母乳中に認められたが、出生児動物における血漿中本薬濃度は定量下限未満であり、母動物における血漿中濃度の1/250以下であった。ヒトでの乳汁移行に関するデータ及びヒトの哺乳中の児への影響に関するデータはない。
9.8 高齢者
患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。一般に生理機能が低下していることが多い。また、成人成長ホルモン分泌不全症患者における成長ホルモン維持用量は加齢に伴い減少することが報告されている。[7.3 参照]
10. 相互作用
10.2 併用注意(併用に注意すること)
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
|---|---|---|
主にCYP3Aで代謝される薬剤 性ホルモン製剤 抗てんかん薬 シクロスポリン 等 |
これらの薬剤の血中濃度が低下し、作用が減弱することがあるので、これらの薬剤の用量に注意すること。 |
成長ホルモンがCYP3Aにより代謝される化合物のクリアランスを増加させる可能性があるため。 |
糖質コルチコイド |
血清コルチゾール濃度が低下することがあるので、糖質コルチコイドの用量に注意すること。 |
成長ホルモンが11β-ヒドロキシステロイドデヒドロゲナーゼ1型(11β-HSD-1)を抑制することにより、コルチゾンからコルチゾールへの変換を減少させるため。 |
糖質コルチコイド |
成長ホルモンの成長促進作用が抑制されることがある。 |
糖質コルチコイドが成長抑制作用を有するため。 |
成長ホルモンの作用が抑制されることがある。成人成長ホルモン分泌不全症(重症に限る)の患者では本剤の増量を検討すること。 |
エストロゲンがIGF-I産生を抑制するため。 |
|
糖尿病用薬 インスリン製剤 ビグアナイド系薬剤 スルホニルウレア剤 速効型インスリン分泌促進薬 α-グルコシダーゼ阻害剤 チアゾリジン系薬剤 DPP-4阻害剤 GLP-1受容体作動薬 SGLT2阻害剤 等 |
本剤投与により、血糖値が上昇することがある。定期的に血糖値、HbA1c等を測定し、これらの薬剤の投与量の調整を行うこと。 |
成長ホルモンがインスリン感受性を低下させるため。 |
甲状腺ホルモン |
本剤投与により甲状腺機能低下が顕在化又は悪化することがあるので、甲状腺ホルモンの用量に注意すること。 |
成長ホルモンの投与により、中枢性(二次性)甲状腺機能低下症があらわれることがあるため。 |
11. 副作用
11.1 重大な副作用
- 11.1.1 甲状腺機能亢進症(頻度不明)
-
11.1.2 糖尿病(頻度不明)
耐糖能低下があらわれ、糖尿病を発症することがある。[8.1 参照][9.1.1 参照]
- 11.1.3 痙攣(頻度不明)
- 11.1.4 ネフローゼ症候群(頻度不明)
11.2 その他の副作用
1%以上 |
1%未満 |
頻度不明 |
|
|---|---|---|---|
内分泌障害 |
副腎皮質機能不全 |
||
代謝及び栄養障害 |
高リン酸塩血症 |
高血糖 |
|
神経系障害 |
頭痛、浮動性めまい、感覚鈍麻 |
錯感覚 |
手根管症候群 |
胃腸障害 |
下痢 |
||
皮膚及び皮下組織障害 |
脂肪肥大症 |
||
筋骨格系及び結合組織障害 |
関節痛 |
||
全身障害及び投与部位状態 |
疲労、末梢性浮腫 |
無力症、注射部位反応 |
|
臨床検査 |
体重増加、血中クレアチンホスホキナーゼ増加 |
グリコヘモグロビン増加 |
14. 適用上の注意
14.1 薬剤投与時の注意
-
14.1.1 投与時
(1) 本剤はJIS T 3226-2に準拠したA型専用注射針を用いて使用すること。本剤はA型専用注射針との適合性の確認をペンニードルで行っている。
(2) 本剤とA型専用注射針との装着時に液漏れ等の不具合が認められた場合には、新しい注射針に取り替える等の処置方法を患者に十分指導すること。
(3)1本の本剤を複数の患者に使用しないこと。
(4) カートリッジにひびが入っている場合又は使用中に液が変色した場合は使用しないこと。
(5) 投与量が1回に設定できる量を超える場合は、複数回に分けて投与を行うこと。各製剤の1回の最大設定量は、ソグルーヤ皮下注5mgでは2mg、ソグルーヤ皮下注10mgでは4mg及びソグルーヤ皮下注15mgでは8mgである。 -
14.1.2 投与部位
上腕、大腿部、腹部、臀部に皮下注射すること。注射箇所は毎回変更し、同一部位に短期間に繰り返し注射しないこと。
-
14.1.3 その他
(1) 他の医薬品と混合しないこと。
(2) 注射後には、注射針は廃棄すること。注射針は毎回新しいものを、必ず注射直前に取り付けること。