薬効分類名カリウムイオン競合型アシッドブロッカー
-プロトンポンプインヒビター-

一般的名称ボノプラザンフマル酸塩錠

タケキャブ錠10mg、タケキャブ錠20mg

たけきゃぶじょう10mg、たけきゃぶじょう20mg

Takecab Tablets 10mg, Takecab Tablets 20mg

製造販売元/武田薬品工業株式会社、提携/大塚製薬株式会社

第6版
禁忌相互作用腎機能障害患者肝機能障害患者妊婦授乳婦小児等高齢者

重大な副作用

頻度
副作用
頻度不明
〈効能共通〉
頻度不明
頻度不明
頻度不明
頻度不明
頻度不明
頻度不明
頻度不明
頻度不明
ヘリコバクター・ピロリの除菌の補助〉
頻度不明
偽膜性大腸炎等の血便を伴う重篤な大腸炎

その他の副作用

部位
頻度
副作用
胃腸・消化器系
0.1~5%未満
胃腸・消化器系
0.1~5%未満
胃腸・消化器系
5%以上
下痢(10.6%)
免疫系
0.1~5%未満
免疫系
0.1~5%未満
その他
0.1~5%未満
その他
0.1~5%未満
その他
0.1~5%未満

併用注意

薬剤名等

CYP3A4阻害剤

  • クラリスロマイシン 等

[16.7.1 参照],[16.7.2 参照]

臨床症状・措置方法

本剤の血中濃度が上昇する可能性がある。

機序・危険因子

クラリスロマイシンとの併用により本剤の血中濃度が上昇したとの報告がある。

薬剤名等

ジゴキシン
メチルジゴキシン

臨床症状・措置方法

左記薬剤の作用を増強する可能性がある。

機序・危険因子

本剤の胃酸分泌抑制作用によりジゴキシンの加水分解が抑制され、ジゴキシンの血中濃度が上昇する可能性がある。

薬剤名等

イトラコナゾール
チロシンキナーゼ阻害剤

  • ゲフィチニブ
    ニロチニブ
    エルロチニブ

ネルフィナビルメシル酸塩

臨床症状・措置方法

左記薬剤の作用を減弱する可能性がある。

機序・危険因子

本剤の胃酸分泌抑制作用により左記薬剤の血中濃度が低下する可能性がある。

薬剤名等

CYP3A4で代謝される薬剤

  • ミダゾラム等

[16.7.4参照]

臨床症状・措置方法

左記薬剤の作用を増強する可能性がある。

機序・危険因子

本剤のCYP3A4に対する弱い阻害作用により、左記薬剤の代謝が阻害される。

薬剤名等

強い又は中程度のCYP3A4誘導剤

  • リファンピシン
  • エファビレンツ等

[16.7.4 参照]

臨床症状・措置方法

本剤の血中濃度が低下する可能性がある。

機序・危険因子

左記薬剤のCYP3A4に対する誘導作用により、本剤の代謝が促進される可能性がある。

詳細情報

正確な情報は PMDA で必ず確認して下さい

注意以下の情報は参考資料としてご活用下さい

2. 禁忌(次の患者には投与しないこと)

  1. 2.1 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
  2. 2.2 アタザナビル硫酸塩、リルピビリン塩酸塩を投与中の患者[10.1 参照]

3. 組成・性状

3.1 組成

タケキャブ錠10mg

有効成分 1錠中
ボノプラザンフマル酸塩   13.36mg
(ボノプラザンとして   10mg )
添加剤 D-マンニトール、結晶セルロース、クロスカルメロースナトリウム、ヒドロキシプロピルセルロース、フマル酸、ステアリン酸マグネシウム、ヒプロメロース、マクロゴール6000、酸化チタン、黄色三二酸化鉄
タケキャブ錠20mg

有効成分 1錠中
ボノプラザンフマル酸塩   26.72mg
(ボノプラザンとして   20mg )
添加剤 D-マンニトール、結晶セルロース、クロスカルメロースナトリウム、ヒドロキシプロピルセルロース、フマル酸、ステアリン酸マグネシウム、ヒプロメロース、マクロゴール6000、酸化チタン、三二酸化鉄

3.2 製剤の性状

タケキャブ錠10mg

外形 表面                                    
裏面                                    
側面                                    
大きさ 長径 8.2mm
短径 4.7mm
厚さ 約3.4mm
質量 約115mg
色調・剤形 微黄色のフィルムコーティング錠
タケキャブ錠20mg

外形 表面                                    
裏面                                    
側面                                    
大きさ 長径 11.2mm
短径 6.2mm
厚さ 約3.9mm
質量 約229mg
色調・剤形 微赤色の両面割線入りのフィルムコーティング錠

4. 効能又は効果

  • 胃潰瘍、十二指腸潰瘍、逆流性食道炎、低用量アスピリン投与時における胃潰瘍又は十二指腸潰瘍の再発抑制、非ステロイド性抗炎症薬投与時における胃潰瘍又は十二指腸潰瘍の再発抑制
  • *下記におけるヘリコバクター・ピロリの除菌の補助
    胃潰瘍、十二指腸潰瘍、胃MALTリンパ腫、免疫性血小板減少症、早期胃癌に対する内視鏡的治療後胃、ヘリコバクター・ピロリ感染胃炎

5. 効能又は効果に関連する注意

  • 〈低用量アスピリン投与時における胃潰瘍又は十二指腸潰瘍の再発抑制〉
    1. 5.1 血栓・塞栓の形成抑制のために低用量のアスピリンを継続投与している患者を投与対象とし、投与開始に際しては、胃潰瘍又は十二指腸潰瘍の既往を確認すること。
  • 〈非ステロイド性抗炎症薬投与時における胃潰瘍又は十二指腸潰瘍の再発抑制〉
    1. 5.2 関節リウマチ、変形性関節症等における疼痛管理等のために非ステロイド性抗炎症薬を長期継続投与している患者を投与対象とし、投与開始に際しては、胃潰瘍又は十二指腸潰瘍の既往を確認すること。
  • 〈ヘリコバクター・ピロリの除菌の補助〉
    1. 5.3 進行期胃MALTリンパ腫に対するヘリコバクター・ピロリ除菌治療の有効性は確立していない。
    2. 5.4 *免疫性血小板減少症に対しては、ガイドライン等を参照し、ヘリコバクター・ピロリ除菌治療が適切と判断される症例にのみ除菌治療を行うこと。
    3. 5.5 早期胃癌に対する内視鏡的治療後胃以外には、ヘリコバクター・ピロリ除菌治療による胃癌の発症抑制に対する有効性は確立していない。
    4. 5.6 ヘリコバクター・ピロリ感染胃炎に用いる際には、ヘリコバクター・ピロリが陽性であること及び内視鏡検査によりヘリコバクター・ピロリ感染胃炎であることを確認すること。

6. 用法及び用量

  • 〈胃潰瘍、十二指腸潰瘍〉

    通常、成人にはボノプラザンとして1回20mgを1日1回経口投与する。なお、通常、胃潰瘍では8週間まで、十二指腸潰瘍では6週間までの投与とする。

  • 〈逆流性食道炎〉

    通常、成人にはボノプラザンとして1回20mgを1日1回経口投与する。なお、通常4週間までの投与とし、効果不十分の場合は8週間まで投与することができる。
    さらに、再発・再燃を繰り返す逆流性食道炎の維持療法においては、1回10mgを1日1回経口投与するが、効果不十分の場合は、1回20mgを1日1回経口投与することができる。

  • 〈低用量アスピリン投与時における胃潰瘍又は十二指腸潰瘍の再発抑制〉

    通常、成人にはボノプラザンとして1回10mgを1日1回経口投与する。

  • 〈非ステロイド性抗炎症薬投与時における胃潰瘍又は十二指腸潰瘍の再発抑制〉

    通常、成人にはボノプラザンとして1回10mgを1日1回経口投与する。

  • 〈ヘリコバクター・ピロリの除菌の補助〉

    通常、成人にはボノプラザンとして1回20mg、アモキシシリン水和物として1回750mg(力価)及びクラリスロマイシンとして1回200mg(力価)の3剤を同時に1日2回、7日間経口投与する。なお、クラリスロマイシンは、必要に応じて適宜増量することができる。ただし、1回400mg(力価)1日2回を上限とする。
    プロトンポンプインヒビター、アモキシシリン水和物及びクラリスロマイシンの3剤投与によるヘリコバクター・ピロリの除菌治療が不成功の場合は、これに代わる治療として、通常、成人にはボノプラザンとして1回20mg、アモキシシリン水和物として1回750mg(力価)及びメトロニダゾールとして1回250mgの3剤を同時に1日2回、7日間経口投与する。

8. 重要な基本的注意

  • 〈効能共通〉
    1. 8.1 本剤の長期投与にあたっては、定期的に内視鏡検査を実施するなど観察を十分行うこと。
  • 〈逆流性食道炎〉
    1. 8.2 維持療法においては、再発・再燃を繰り返す患者に対し投与することとし、本来維持療法の必要のない患者に投与することのないよう留意すること。寛解状態が長期にわたり継続する症例で、再発するおそれがないと判断される場合は1回20mgから1回10mgへの減量又は休薬を考慮すること。

9. 特定の背景を有する患者に関する注意

9.2 腎機能障害患者

本剤の排泄が遅延することにより血中濃度が上昇することがある。[16.6.1 参照]

9.3 肝機能障害患者

本剤の代謝、排泄が遅延することにより血中濃度が上昇することがある。[16.6.2 参照]

9.5 妊婦

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。動物試験(ラット)において、最大臨床用量(40mg/日)におけるボノプラザンの曝露量(AUC)の約28倍を超える曝露量で、胎児体重及び胎盤重量の低値、外表異常(肛門狭窄及び尾の異常)、並びに内臓異常(膜性部心室中隔欠損及び鎖骨下動脈起始異常)が認められている。

9.6 授乳婦

*治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。健康授乳婦にボノプラザン20mgを1日1回又は1日2回4日間経口投与したとき、それぞれ投与量の0.012%又は0.023%が母乳中に移行した1)

9.7 小児等

小児等を対象とした臨床試験は実施していない。

9.8 高齢者

一般に高齢者では肝機能、腎機能等の生理機能が低下している。

10. 相互作用

  • 本剤は主として肝薬物代謝酵素CYP3A4で代謝され、一部CYP2B6、CYP2C19及びCYP2D6で代謝される。また、本剤は弱いCYP3A4阻害作用を有する。
    本剤の胃酸分泌抑制作用により、併用薬剤の吸収を促進又は抑制する可能性がある。

10.1 併用禁忌(併用しないこと)

薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子

アタザナビル硫酸塩
(レイアタッツ)
[2.2 参照]

アタザナビル硫酸塩の作用を減弱するおそれがある。

本剤の胃酸分泌抑制作用によりアタザナビル硫酸塩の溶解性が低下し、アタザナビルの血中濃度が低下する可能性がある。

リルピビリン塩酸塩
(エジュラント)
[2.2 参照]

リルピビリン塩酸塩の作用を減弱するおそれがある。

本剤の胃酸分泌抑制作用によりリルピビリン塩酸塩の吸収が低下し、リルピビリンの血中濃度が低下する可能性がある。

10.2 併用注意(併用に注意すること)

薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子

CYP3A4阻害剤

  • クラリスロマイシン 等

                  [16.7.1 参照],[16.7.2 参照]

本剤の血中濃度が上昇する可能性がある。

クラリスロマイシンとの併用により本剤の血中濃度が上昇したとの報告がある。

ジゴキシン
メチルジゴキシン

左記薬剤の作用を増強する可能性がある。

本剤の胃酸分泌抑制作用によりジゴキシンの加水分解が抑制され、ジゴキシンの血中濃度が上昇する可能性がある。

イトラコナゾール
チロシンキナーゼ阻害剤

  • ゲフィチニブ
    ニロチニブ
    エルロチニブ

ネルフィナビルメシル酸塩

左記薬剤の作用を減弱する可能性がある。

本剤の胃酸分泌抑制作用により左記薬剤の血中濃度が低下する可能性がある。

CYP3A4で代謝される薬剤

  • ミダゾラム等

[16.7.4参照]

左記薬剤の作用を増強する可能性がある。

本剤のCYP3A4に対する弱い阻害作用により、左記薬剤の代謝が阻害される。

強い又は中程度のCYP3A4誘導剤

  • リファンピシン
  • エファビレンツ等

                  [16.7.4 参照]                 

本剤の血中濃度が低下する可能性がある。

左記薬剤のCYP3A4に対する誘導作用により、本剤の代謝が促進される可能性がある。

11. 副作用

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

11.1 重大な副作用

  • 〈効能共通〉
    1. 11.1.1 ショック、アナフィラキシー(いずれも頻度不明)
    2. 11.1.2 汎血球減少、無顆粒球症、白血球減少、血小板減少(いずれも頻度不明)
    3. 11.1.3 肝機能障害(頻度不明)
    4. 11.1.4 中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)、皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)、多形紅斑(いずれも頻度不明)
  •  〈ヘリコバクター・ピロリの除菌の補助〉
    1. 11.1.5 偽膜性大腸炎等の血便を伴う重篤な大腸炎(頻度不明)

      ヘリコバクター・ピロリの除菌に用いるアモキシシリン水和物、クラリスロマイシンでは、偽膜性大腸炎等の血便を伴う重篤な大腸炎があらわれることがあるので、腹痛、頻回の下痢があらわれた場合には直ちに投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

11.2 その他の副作用

  • 〈胃潰瘍、十二指腸潰瘍、逆流性食道炎、低用量アスピリン投与時における胃潰瘍又は十二指腸潰瘍の再発抑制、非ステロイド性抗炎症薬投与時における胃潰瘍又は十二指腸潰瘍の再発抑制〉

0.1~5%未満

消化器

便秘、下痢、腹部膨満感、悪心

過敏症

発疹

肝 臓

AST、ALT、AL-P、LDH、γ-GTPの上昇

その他

浮腫、好酸球増多

  • 〈ヘリコバクター・ピロリの除菌の補助〉

5%以上

0.1~5%未満

消化器

下痢(10.6%)

味覚異常、口内炎、腹部不快感、腹部膨満感

過敏症

発疹

肝 臓

AST、ALTの上昇

表中の頻度表示は胃潰瘍又は十二指腸潰瘍におけるボノプラザンフマル酸塩、アモキシシリン水和物及びクラリスロマイシンの3剤投与の試験成績に基づく。

14. 適用上の注意

14.1 薬剤交付時の注意

PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある。

15. その他の注意

15.1 臨床使用に基づく情報

  1. 15.1.1 本剤の長期投与中に良性の胃ポリープを認めたとの報告がある。
  2. 15.1.2 本剤の投与が胃癌による症状を隠蔽することがあるので、悪性でないことを確認のうえ投与すること。
  3. 15.1.3 海外における複数の観察研究で、プロトンポンプインヒビターによる治療において骨粗鬆症に伴う股関節骨折、手関節骨折、脊椎骨折のリスク増加が報告されている。特に、高用量及び長期間(1年以上)の治療を受けた患者で、骨折のリスクが増加した。
  4. 15.1.4 海外における主に入院患者を対象とした複数の観察研究で、プロトンポンプインヒビターを投与した患者においてクロストリジウム・ディフィシルによる胃腸感染のリスク増加が報告されている。

15.2 非臨床試験に基づく情報

マウス及びラット2年間経口投与がん原性試験において、臨床用量(20mg/日)におけるボノプラザンの曝露量(AUC)と等倍程度の曝露量で胃の神経内分泌腫瘍が、約300倍で胃の腺腫(マウス)が、また、約13倍以上(マウス)及び約58倍以上(ラット)で肝臓腫瘍が認められている。

2. 禁忌(次の患者には投与しないこと)

  1. 2.1 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
  2. 2.2 アタザナビル硫酸塩、リルピビリン塩酸塩を投与中の患者[10.1 参照]

3. 組成・性状

3.1 組成

タケキャブ錠10mg

有効成分 1錠中
ボノプラザンフマル酸塩   13.36mg
(ボノプラザンとして   10mg )
添加剤 D-マンニトール、結晶セルロース、クロスカルメロースナトリウム、ヒドロキシプロピルセルロース、フマル酸、ステアリン酸マグネシウム、ヒプロメロース、マクロゴール6000、酸化チタン、黄色三二酸化鉄
タケキャブ錠20mg

有効成分 1錠中
ボノプラザンフマル酸塩   26.72mg
(ボノプラザンとして   20mg )
添加剤 D-マンニトール、結晶セルロース、クロスカルメロースナトリウム、ヒドロキシプロピルセルロース、フマル酸、ステアリン酸マグネシウム、ヒプロメロース、マクロゴール6000、酸化チタン、三二酸化鉄

3.2 製剤の性状

タケキャブ錠10mg

外形 表面                                    
裏面                                    
側面                                    
大きさ 長径 8.2mm
短径 4.7mm
厚さ 約3.4mm
質量 約115mg
色調・剤形 微黄色のフィルムコーティング錠
タケキャブ錠20mg

外形 表面                                    
裏面                                    
側面                                    
大きさ 長径 11.2mm
短径 6.2mm
厚さ 約3.9mm
質量 約229mg
色調・剤形 微赤色の両面割線入りのフィルムコーティング錠

4. 効能又は効果

  • 胃潰瘍、十二指腸潰瘍、逆流性食道炎、低用量アスピリン投与時における胃潰瘍又は十二指腸潰瘍の再発抑制、非ステロイド性抗炎症薬投与時における胃潰瘍又は十二指腸潰瘍の再発抑制
  • *下記におけるヘリコバクター・ピロリの除菌の補助
    胃潰瘍、十二指腸潰瘍、胃MALTリンパ腫、免疫性血小板減少症、早期胃癌に対する内視鏡的治療後胃、ヘリコバクター・ピロリ感染胃炎

5. 効能又は効果に関連する注意

  • 〈低用量アスピリン投与時における胃潰瘍又は十二指腸潰瘍の再発抑制〉
    1. 5.1 血栓・塞栓の形成抑制のために低用量のアスピリンを継続投与している患者を投与対象とし、投与開始に際しては、胃潰瘍又は十二指腸潰瘍の既往を確認すること。
  • 〈非ステロイド性抗炎症薬投与時における胃潰瘍又は十二指腸潰瘍の再発抑制〉
    1. 5.2 関節リウマチ、変形性関節症等における疼痛管理等のために非ステロイド性抗炎症薬を長期継続投与している患者を投与対象とし、投与開始に際しては、胃潰瘍又は十二指腸潰瘍の既往を確認すること。
  • 〈ヘリコバクター・ピロリの除菌の補助〉
    1. 5.3 進行期胃MALTリンパ腫に対するヘリコバクター・ピロリ除菌治療の有効性は確立していない。
    2. 5.4 *免疫性血小板減少症に対しては、ガイドライン等を参照し、ヘリコバクター・ピロリ除菌治療が適切と判断される症例にのみ除菌治療を行うこと。
    3. 5.5 早期胃癌に対する内視鏡的治療後胃以外には、ヘリコバクター・ピロリ除菌治療による胃癌の発症抑制に対する有効性は確立していない。
    4. 5.6 ヘリコバクター・ピロリ感染胃炎に用いる際には、ヘリコバクター・ピロリが陽性であること及び内視鏡検査によりヘリコバクター・ピロリ感染胃炎であることを確認すること。

6. 用法及び用量

  • 〈胃潰瘍、十二指腸潰瘍〉

    通常、成人にはボノプラザンとして1回20mgを1日1回経口投与する。なお、通常、胃潰瘍では8週間まで、十二指腸潰瘍では6週間までの投与とする。

  • 〈逆流性食道炎〉

    通常、成人にはボノプラザンとして1回20mgを1日1回経口投与する。なお、通常4週間までの投与とし、効果不十分の場合は8週間まで投与することができる。
    さらに、再発・再燃を繰り返す逆流性食道炎の維持療法においては、1回10mgを1日1回経口投与するが、効果不十分の場合は、1回20mgを1日1回経口投与することができる。

  • 〈低用量アスピリン投与時における胃潰瘍又は十二指腸潰瘍の再発抑制〉

    通常、成人にはボノプラザンとして1回10mgを1日1回経口投与する。

  • 〈非ステロイド性抗炎症薬投与時における胃潰瘍又は十二指腸潰瘍の再発抑制〉

    通常、成人にはボノプラザンとして1回10mgを1日1回経口投与する。

  • 〈ヘリコバクター・ピロリの除菌の補助〉

    通常、成人にはボノプラザンとして1回20mg、アモキシシリン水和物として1回750mg(力価)及びクラリスロマイシンとして1回200mg(力価)の3剤を同時に1日2回、7日間経口投与する。なお、クラリスロマイシンは、必要に応じて適宜増量することができる。ただし、1回400mg(力価)1日2回を上限とする。
    プロトンポンプインヒビター、アモキシシリン水和物及びクラリスロマイシンの3剤投与によるヘリコバクター・ピロリの除菌治療が不成功の場合は、これに代わる治療として、通常、成人にはボノプラザンとして1回20mg、アモキシシリン水和物として1回750mg(力価)及びメトロニダゾールとして1回250mgの3剤を同時に1日2回、7日間経口投与する。

8. 重要な基本的注意

  • 〈効能共通〉
    1. 8.1 本剤の長期投与にあたっては、定期的に内視鏡検査を実施するなど観察を十分行うこと。
  • 〈逆流性食道炎〉
    1. 8.2 維持療法においては、再発・再燃を繰り返す患者に対し投与することとし、本来維持療法の必要のない患者に投与することのないよう留意すること。寛解状態が長期にわたり継続する症例で、再発するおそれがないと判断される場合は1回20mgから1回10mgへの減量又は休薬を考慮すること。

9. 特定の背景を有する患者に関する注意

9.2 腎機能障害患者

本剤の排泄が遅延することにより血中濃度が上昇することがある。[16.6.1 参照]

9.3 肝機能障害患者

本剤の代謝、排泄が遅延することにより血中濃度が上昇することがある。[16.6.2 参照]

9.5 妊婦

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。動物試験(ラット)において、最大臨床用量(40mg/日)におけるボノプラザンの曝露量(AUC)の約28倍を超える曝露量で、胎児体重及び胎盤重量の低値、外表異常(肛門狭窄及び尾の異常)、並びに内臓異常(膜性部心室中隔欠損及び鎖骨下動脈起始異常)が認められている。

9.6 授乳婦

*治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。健康授乳婦にボノプラザン20mgを1日1回又は1日2回4日間経口投与したとき、それぞれ投与量の0.012%又は0.023%が母乳中に移行した1)

9.7 小児等

小児等を対象とした臨床試験は実施していない。

9.8 高齢者

一般に高齢者では肝機能、腎機能等の生理機能が低下している。

10. 相互作用

  • 本剤は主として肝薬物代謝酵素CYP3A4で代謝され、一部CYP2B6、CYP2C19及びCYP2D6で代謝される。また、本剤は弱いCYP3A4阻害作用を有する。
    本剤の胃酸分泌抑制作用により、併用薬剤の吸収を促進又は抑制する可能性がある。

10.1 併用禁忌(併用しないこと)

薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子

アタザナビル硫酸塩
(レイアタッツ)
[2.2 参照]

アタザナビル硫酸塩の作用を減弱するおそれがある。

本剤の胃酸分泌抑制作用によりアタザナビル硫酸塩の溶解性が低下し、アタザナビルの血中濃度が低下する可能性がある。

リルピビリン塩酸塩
(エジュラント)
[2.2 参照]

リルピビリン塩酸塩の作用を減弱するおそれがある。

本剤の胃酸分泌抑制作用によりリルピビリン塩酸塩の吸収が低下し、リルピビリンの血中濃度が低下する可能性がある。

10.2 併用注意(併用に注意すること)

薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子

CYP3A4阻害剤

  • クラリスロマイシン 等

                  [16.7.1 参照],[16.7.2 参照]

本剤の血中濃度が上昇する可能性がある。

クラリスロマイシンとの併用により本剤の血中濃度が上昇したとの報告がある。

ジゴキシン
メチルジゴキシン

左記薬剤の作用を増強する可能性がある。

本剤の胃酸分泌抑制作用によりジゴキシンの加水分解が抑制され、ジゴキシンの血中濃度が上昇する可能性がある。

イトラコナゾール
チロシンキナーゼ阻害剤

  • ゲフィチニブ
    ニロチニブ
    エルロチニブ

ネルフィナビルメシル酸塩

左記薬剤の作用を減弱する可能性がある。

本剤の胃酸分泌抑制作用により左記薬剤の血中濃度が低下する可能性がある。

CYP3A4で代謝される薬剤

  • ミダゾラム等

[16.7.4参照]

左記薬剤の作用を増強する可能性がある。

本剤のCYP3A4に対する弱い阻害作用により、左記薬剤の代謝が阻害される。

強い又は中程度のCYP3A4誘導剤

  • リファンピシン
  • エファビレンツ等

                  [16.7.4 参照]                 

本剤の血中濃度が低下する可能性がある。

左記薬剤のCYP3A4に対する誘導作用により、本剤の代謝が促進される可能性がある。

11. 副作用

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

11.1 重大な副作用

  • 〈効能共通〉
    1. 11.1.1 ショック、アナフィラキシー(いずれも頻度不明)
    2. 11.1.2 汎血球減少、無顆粒球症、白血球減少、血小板減少(いずれも頻度不明)
    3. 11.1.3 肝機能障害(頻度不明)
    4. 11.1.4 中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)、皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)、多形紅斑(いずれも頻度不明)
  •  〈ヘリコバクター・ピロリの除菌の補助〉
    1. 11.1.5 偽膜性大腸炎等の血便を伴う重篤な大腸炎(頻度不明)

      ヘリコバクター・ピロリの除菌に用いるアモキシシリン水和物、クラリスロマイシンでは、偽膜性大腸炎等の血便を伴う重篤な大腸炎があらわれることがあるので、腹痛、頻回の下痢があらわれた場合には直ちに投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

11.2 その他の副作用

  • 〈胃潰瘍、十二指腸潰瘍、逆流性食道炎、低用量アスピリン投与時における胃潰瘍又は十二指腸潰瘍の再発抑制、非ステロイド性抗炎症薬投与時における胃潰瘍又は十二指腸潰瘍の再発抑制〉

0.1~5%未満

消化器

便秘、下痢、腹部膨満感、悪心

過敏症

発疹

肝 臓

AST、ALT、AL-P、LDH、γ-GTPの上昇

その他

浮腫、好酸球増多

  • 〈ヘリコバクター・ピロリの除菌の補助〉

5%以上

0.1~5%未満

消化器

下痢(10.6%)

味覚異常、口内炎、腹部不快感、腹部膨満感

過敏症

発疹

肝 臓

AST、ALTの上昇

表中の頻度表示は胃潰瘍又は十二指腸潰瘍におけるボノプラザンフマル酸塩、アモキシシリン水和物及びクラリスロマイシンの3剤投与の試験成績に基づく。

14. 適用上の注意

14.1 薬剤交付時の注意

PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある。

15. その他の注意

15.1 臨床使用に基づく情報

  1. 15.1.1 本剤の長期投与中に良性の胃ポリープを認めたとの報告がある。
  2. 15.1.2 本剤の投与が胃癌による症状を隠蔽することがあるので、悪性でないことを確認のうえ投与すること。
  3. 15.1.3 海外における複数の観察研究で、プロトンポンプインヒビターによる治療において骨粗鬆症に伴う股関節骨折、手関節骨折、脊椎骨折のリスク増加が報告されている。特に、高用量及び長期間(1年以上)の治療を受けた患者で、骨折のリスクが増加した。
  4. 15.1.4 海外における主に入院患者を対象とした複数の観察研究で、プロトンポンプインヒビターを投与した患者においてクロストリジウム・ディフィシルによる胃腸感染のリスク増加が報告されている。

15.2 非臨床試験に基づく情報

マウス及びラット2年間経口投与がん原性試験において、臨床用量(20mg/日)におけるボノプラザンの曝露量(AUC)と等倍程度の曝露量で胃の神経内分泌腫瘍が、約300倍で胃の腺腫(マウス)が、また、約13倍以上(マウス)及び約58倍以上(ラット)で肝臓腫瘍が認められている。

その他詳細情報

日本標準商品分類番号
872329
ブランドコード
2329030F1020, 2329030F2027
承認番号
22600AMX01389, 22600AMX01390
販売開始年月
2015-02, 2015-02
貯法
室温保存、室温保存
有効期間
3年、3年
規制区分
12, 12

重要な注意事項

  • この情報は医療専門家による診断や治療の代替にはなりません。副作用に関する懸念がある場合は、必ず医師または薬剤師に相談してください。
  • 副作用の発生頻度や重篤度は個人差があります。ここで提供される情報は一般的なものであり、すべての患者さんに当てはまるわけではありません。
  • 薬剤の使用に関しては、必ず医療専門家の指示に従い、自己判断での変更や中止を避けてください。
  • この情報は最新のものであるよう努めていますが、最新とは限りません。常に医療専門家に確認してください。
  • 副作用に関する情報は、信頼できる医療情報源に基づいて提供されていますが、完全性や正確性を保証するものではありません。
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