薬効分類名プロトンポンプインヒビター

一般的名称ランソプラゾール腸溶カプセル

ランソプラゾールカプセル15mg「NIG」、ランソプラゾールカプセル30mg「NIG」

らんそぷらぞーるかぷせる15mg「NIG」、らんそぷらぞーるかぷせる30mg「NIG」

Lansoprazole Capsules, Lansoprazole Capsules

製造販売元/日医工岐阜工場株式会社、販売元/日医工株式会社

第6版
禁忌相互作用合併症・既往歴等のある患者肝機能障害患者妊婦授乳婦小児等高齢者

重大な副作用

頻度
副作用
Toxic Epidermal Necrolysis:TEN
〈効能共通〉
頻度不明
アナフィラキシー(全身発疹顔面浮腫呼吸困難等)(0.1%未満注1)ショック(0.1%未満注1)
頻度不明
頻度不明
頻度不明
溶血性貧血(0.1%未満注1)顆粒球減少(0.14%注1)血小板減少(0.15%注1)貧血(0.14%注1)
頻度不明
肝機能障害(0.1%未満注1)
頻度不明
頻度不明
間質性肺炎(0.1%未満注1)
頻度不明
頻度不明
ヘリコバクター・ピロリの除菌の補助〉
頻度不明
偽膜性大腸炎等の血便を伴う重篤な大腸炎(0.1%未満注1)

その他の副作用

部位
頻度
副作用
免疫系
0.1~5%未満
免疫系
頻度不明
免疫系
1~5%未満
免疫系
1%未満
免疫系
1~5%未満
肝臓まわり
0.1~5%未満
肝臓まわり
1~5%未満
肝臓まわり
1~5%未満
血液系
0.1~5%未満
血液系
1~5%未満
血液系
1%未満
胃腸・消化器系
0.1~5%未満
便秘下痢口渇腹部膨満大腸炎(collagenous colitis等注3)
胃腸・消化器系
0.1%未満
胃腸・消化器系
頻度不明
胃腸・消化器系
5%以上
軟便(13.7%)下痢(9.1%)
胃腸・消化器系
1~5%未満
胃腸・消化器系
1%未満
胃腸・消化器系
5%以上
下痢(13.2%)味覚異常(8.7%)
胃腸・消化器系
1~5%未満
悪心嘔吐口内炎腹痛排便回数増加
脳・神経
0.1~5%未満
脳・神経
0.1%未満
脳・神経
1%未満
脳・神経
1~5%未満
その他
0.1~5%未満
その他
0.1%未満
その他
1%未満

併用注意

薬剤名等
  • テオフィリン
臨床症状・措置方法

テオフィリンの血中濃度が低下することがある。

機序・危険因子

本剤が肝薬物代謝酵素を誘導し、テオフィリンの代謝を促進することが考えられている。

薬剤名等
  • タクロリムス水和物
臨床症状・措置方法

タクロリムスの血中濃度が上昇することがある。

機序・危険因子

本剤が肝薬物代謝酵素におけるタクロリムスの代謝を競合的に阻害するためと考えられている。

薬剤名等
  • ジゴキシン
    メチルジゴキシン
臨床症状・措置方法

左記薬剤の作用を増強する可能性がある。

機序・危険因子

本剤の胃酸分泌抑制作用によりジゴキシンの加水分解が抑制され、ジゴキシンの血中濃度が上昇する可能性がある。

薬剤名等
  • イトラコナゾール
  • チロシンキナーゼ阻害剤
臨床症状・措置方法

左記薬剤の作用を減弱する可能性がある。
ボスチニブ水和物との併用は可能な限り避けること。

機序・危険因子

本剤の胃酸分泌抑制作用により左記薬剤の血中濃度が低下する可能性がある。

薬剤名等

酸化マグネシウム

臨床症状・措置方法

酸化マグネシウムの緩下作用が減弱するおそれがある。

機序・危険因子

本剤の胃酸分泌抑制作用による胃内pH上昇により酸化マグネシウムの溶解度が低下するためと考えられる。

薬剤名等

ベルモスジルメシル酸塩

臨床症状・措置方法

ベルモスジルメシル酸塩の血中濃度が低下する可能性がある。

機序・危険因子

本剤の胃酸分泌抑制作用による胃内pH上昇によりベルモスジルメシル酸塩の吸収が抑制されるおそれがある。

薬剤名等
  • メトトレキサート
臨床症状・措置方法

メトトレキサートの血中濃度が上昇することがある。高用量のメトトレキサートを投与する場合は、一時的に本剤の投与を中止することを考慮すること。

機序・危険因子

機序は不明である。

薬剤名等
  • フェニトイン
    ジアゼパム
臨床症状・措置方法

左記薬剤の作用を増強する可能性がある。

機序・危険因子

これらの薬剤の代謝、排泄が遅延することが類薬(オメプラゾール)で報告されている。

詳細情報

正確な情報は PMDA で必ず確認して下さい

注意以下の情報は参考資料としてご活用下さい

2. 禁忌(次の患者には投与しないこと)

  1. 2.1 本剤の成分に対する過敏症の既往歴のある患者
  2. 2.2 リルピビリン塩酸塩を投与中の患者[10.1 参照]

3. 組成・性状

3.1 組成

ランソプラゾールカプセル15mg「NIG」

有効成分 1カプセル中:ランソプラゾール   15.0mg
添加剤 酸化チタン、水酸化アルミニウム、精製白糖、タルク、炭酸水素ナトリウム、トウモロコシデンプン、乳糖水和物、バレイショデンプン、ヒプロメロース、ポリソルベート80、マクロゴール6000、メタクリル酸コポリマーLD、ラウリル硫酸ナトリウム
(カプセル本体)ゼラチン、酸化チタン、マクロゴール4000、ラウリル硫酸ナトリウム
ランソプラゾールカプセル30mg「NIG」

有効成分 1カプセル中:ランソプラゾール   30.0mg
添加剤 酸化チタン、水酸化アルミニウム、精製白糖、タルク、炭酸水素ナトリウム、トウモロコシデンプン、乳糖水和物、バレイショデンプン、ヒプロメロース、ポリソルベート80、マクロゴール6000、メタクリル酸コポリマーLD、ラウリル硫酸ナトリウム
(カプセル本体)ゼラチン、酸化チタン、マクロゴール4000、ラウリル硫酸ナトリウム

3.2 製剤の性状

ランソプラゾールカプセル15mg「NIG」

外形 表面                                    
号数 4
質量 175mg
識別コード t 524
色・剤形 蓋部・胴体部とも白色不透明、内容物が白色~わずかに褐色を帯びた白色顆粒のカプセル剤(内容顆粒は腸溶性である)
ランソプラゾールカプセル30mg「NIG」

外形 表面                                    
号数 2
質量 334mg
識別コード t 525
色・剤形 蓋部・胴体部とも白色不透明、内容物が白色~わずかに褐色を帯びた白色顆粒のカプセル剤(内容顆粒は腸溶性である)

4. 効能又は効果

  • 〈ランソプラゾールカプセル15mg「NIG」〉
    • 胃潰瘍、十二指腸潰瘍、吻合部潰瘍、逆流性食道炎、Zollinger-Ellison症候群、非びらん性胃食道逆流症、低用量アスピリン投与時における胃潰瘍又は十二指腸潰瘍の再発抑制、非ステロイド性抗炎症薬投与時における胃潰瘍又は十二指腸潰瘍の再発抑制
    • 下記におけるヘリコバクター・ピロリの除菌の補助
      • 胃潰瘍、十二指腸潰瘍、胃MALTリンパ腫、免疫性血小板減少症、早期胃癌に対する内視鏡的治療後胃、ヘリコバクター・ピロリ感染胃炎
  • 〈ランソプラゾールカプセル30mg「NIG」〉
    • 胃潰瘍、十二指腸潰瘍、吻合部潰瘍、逆流性食道炎、Zollinger-Ellison症候群
    • 下記におけるヘリコバクター・ピロリの除菌の補助
      • 胃潰瘍、十二指腸潰瘍、胃MALTリンパ腫、免疫性血小板減少症、早期胃癌に対する内視鏡的治療後胃、ヘリコバクター・ピロリ感染胃炎

5. 効能又は効果に関連する注意

  • 〈低用量アスピリン投与時における胃潰瘍又は十二指腸潰瘍の再発抑制〉
    1. 5.1 血栓・塞栓の形成抑制のために低用量のアスピリンを継続投与している患者を投与対象とし、投与開始に際しては、胃潰瘍又は十二指腸潰瘍の既往を確認すること。
  • 〈非ステロイド性抗炎症薬投与時における胃潰瘍又は十二指腸潰瘍の再発抑制〉
    1. 5.2 関節リウマチ、変形性関節症等における疼痛管理等のために非ステロイド性抗炎症薬を長期継続投与している患者を投与対象とし、投与開始に際しては、胃潰瘍又は十二指腸潰瘍の既往を確認すること。
  • 〈ヘリコバクター・ピロリの除菌の補助〉
    1. 5.3 進行期胃MALTリンパ腫に対するヘリコバクター・ピロリ除菌治療の有効性は確立していない。
    2. 5.4 免疫性血小板減少症に対しては、ガイドライン等を参照し、ヘリコバクター・ピロリ除菌治療が適切と判断される症例にのみ除菌治療を行うこと。
    3. 5.5 早期胃癌に対する内視鏡的治療後胃以外には、ヘリコバクター・ピロリ除菌治療による胃癌の発症抑制に対する有効性は確立していない。
    4. 5.6 ヘリコバクター・ピロリ感染胃炎に用いる際には、ヘリコバクター・ピロリが陽性であること及び内視鏡検査によりヘリコバクター・ピロリ感染胃炎であることを確認すること。

6. 用法及び用量

  • 〈胃潰瘍、十二指腸潰瘍、吻合部潰瘍、Zollinger-Ellison症候群〉

    通常、成人にはランソプラゾールとして1回30mgを1日1回経口投与する。なお、通常、胃潰瘍、吻合部潰瘍では8週間まで、十二指腸潰瘍では6週間までの投与とする。

  • 〈逆流性食道炎〉

    通常、成人にはランソプラゾールとして1回30mgを1日1回経口投与する。なお、通常8週間までの投与とする。
    さらに、再発・再燃を繰り返す逆流性食道炎の維持療法においては、1回15mgを1日1回経口投与するが、効果不十分の場合は、1日1回30mgを経口投与することができる。

  • 〈非びらん性胃食道逆流症(カプセル15mgのみ)〉

    通常、成人にはランソプラゾールとして1回15mgを1日1回経口投与する。なお、通常4週間までの投与とする。

  • 〈低用量アスピリン投与時における胃潰瘍又は十二指腸潰瘍の再発抑制(カプセル15mgのみ)〉

    通常、成人にはランソプラゾールとして1回15mgを1日1回経口投与する。

  • 〈非ステロイド性抗炎症薬投与時における胃潰瘍又は十二指腸潰瘍の再発抑制(カプセル15mgのみ)〉

    通常、成人にはランソプラゾールとして1回15mgを1日1回経口投与する。

  • 〈ヘリコバクター・ピロリの除菌の補助〉

    通常、成人にはランソプラゾールとして1回30mg、アモキシシリン水和物として1回750mg(力価)及びクラリスロマイシンとして1回200mg(力価)の3剤を同時に1日2回、7日間経口投与する。
    なお、クラリスロマイシンは、必要に応じて適宜増量することができる。ただし、1回400mg(力価)1日2回を上限とする。
    プロトンポンプインヒビター、アモキシシリン水和物及びクラリスロマイシンの3剤投与によるヘリコバクター・ピロリの除菌治療が不成功の場合は、これに代わる治療として、通常、成人にはランソプラゾールとして1回30mg、アモキシシリン水和物として1回750mg(力価)及びメトロニダゾールとして1回250mgの3剤を同時に1日2回、7日間経口投与する。

7. 用法及び用量に関連する注意

  • 〈逆流性食道炎〉
    1. 7.1 維持療法において、1日1回30mgの投与は、1日1回15mg投与中に再発した例など15mgでは効果が不十分な場合に限る。
  • 〈非びらん性胃食道逆流症〉
    1. 7.2 投与開始2週後を目安として効果を確認し、症状の改善傾向が認められない場合には、酸逆流以外の原因が考えられるため他の適切な治療への変更を考慮すること。[15.1.5 参照]

8. 重要な基本的注意

  • 〈胃潰瘍、十二指腸潰瘍、吻合部潰瘍〉
    1. 8.1 長期の使用経験は十分でないので、維持療法には用いないことが望ましい。
  • 〈逆流性食道炎〉
    1. 8.2 維持療法においては、再発・再燃を繰り返す患者に対し投与することとし、本来維持療法の必要のない患者に投与することのないよう留意すること。また、1日1回30mg又は15mgの投与により寛解状態が長期にわたり継続する症例で、減量又は投与中止により再発するおそれがないと判断される場合は1日1回15mgに減量又は中止すること。なお、維持療法中は定期的に内視鏡検査を実施するなど観察を十分に行うことが望ましい。
  • 〈非びらん性胃食道逆流症〉
    1. 8.3 問診により胸やけ、呑酸等の酸逆流症状が繰り返しみられること(1週間あたり2日以上)を確認のうえ投与すること。
      なお、本剤の投与が胃癌、食道癌等の悪性腫瘍及び他の消化器疾患による症状を隠蔽することがあるので、内視鏡検査等によりこれらの疾患でないことを確認すること。

9. 特定の背景を有する患者に関する注意

9.1 合併症・既往歴等のある患者

  1. 9.1.1 薬物過敏症の既往歴のある患者

9.3 肝機能障害患者

本剤の代謝、排泄が遅延することがある。

9.5 妊婦

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。動物試験(ラット)において胎児血漿中濃度は母動物の血漿中濃度より高いことが認められている1) 。また、ウサギ(経口30mg/kg/日)で胎児死亡率の増加が認められている2) 。なお、ラットにランソプラゾール(50mg/kg/日)、アモキシシリン水和物(500mg/kg/日)及びクラリスロマイシン(160mg/kg/日)を併用投与した試験で、母動物での毒性の増強とともに胎児の発育抑制の増強が認められている。

9.6 授乳婦

治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。動物試験(ラット)で母乳中へ移行することが報告されている1)

9.7 小児等

小児等を対象とした臨床試験は実施していない。

9.8 高齢者

低用量から投与を開始するなど慎重に投与すること。一般に高齢者では酸分泌能は低下しており、その他生理機能の低下もある。

10. 相互作用

  • 本剤は主として肝薬物代謝酵素CYP2C19又はCYP3A4で代謝される。
    また、本剤の胃酸分泌抑制作用により、併用薬剤の吸収を促進又は抑制することがある。

10.1 併用禁忌(併用しないこと)

薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子

リルピビリン塩酸塩

  • エジュラント

                  [2.2 参照]                 

リルピビリン塩酸塩の作用を減弱するおそれがある。

本剤の胃酸分泌抑制作用によりリルピビリン塩酸塩の吸収が低下し、リルピビリンの血中濃度が低下する可能性がある。

10.2 併用注意(併用に注意すること)

薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
  • テオフィリン

テオフィリンの血中濃度が低下することがある。

本剤が肝薬物代謝酵素を誘導し、テオフィリンの代謝を促進することが考えられている。

  • タクロリムス水和物

タクロリムスの血中濃度が上昇することがある。

本剤が肝薬物代謝酵素におけるタクロリムスの代謝を競合的に阻害するためと考えられている。

  • ジゴキシン
    メチルジゴキシン

左記薬剤の作用を増強する可能性がある。

本剤の胃酸分泌抑制作用によりジゴキシンの加水分解が抑制され、ジゴキシンの血中濃度が上昇する可能性がある。

  • イトラコナゾール
  • チロシンキナーゼ阻害剤
    • ゲフィチニブ
    • ボスチニブ水和物
    • ニロチニブ塩酸塩水和物
    • エルロチニブ塩酸塩
    • アカラブルチニブ
    • セリチニブ
    • ダサチニブ水和物
    • ダコミチニブ水和物
    • ラパチニブトシル酸塩水和物
    • カプマチニブ塩酸塩水和物

左記薬剤の作用を減弱する可能性がある。
ボスチニブ水和物との併用は可能な限り避けること。

本剤の胃酸分泌抑制作用により左記薬剤の血中濃度が低下する可能性がある。

酸化マグネシウム

酸化マグネシウムの緩下作用が減弱するおそれがある。

本剤の胃酸分泌抑制作用による胃内pH上昇により酸化マグネシウムの溶解度が低下するためと考えられる。

ベルモスジルメシル酸塩

ベルモスジルメシル酸塩の血中濃度が低下する可能性がある。

本剤の胃酸分泌抑制作用による胃内pH上昇によりベルモスジルメシル酸塩の吸収が抑制されるおそれがある。

  • メトトレキサート

メトトレキサートの血中濃度が上昇することがある。高用量のメトトレキサートを投与する場合は、一時的に本剤の投与を中止することを考慮すること。

機序は不明である。

  • フェニトイン
    ジアゼパム

左記薬剤の作用を増強する可能性がある。

これらの薬剤の代謝、排泄が遅延することが類薬(オメプラゾール)で報告されている。

11. 副作用

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

11.1 重大な副作用

  • 〈効能共通〉
    1. 11.1.1 アナフィラキシー(全身発疹、顔面浮腫、呼吸困難等)(0.1%未満注1))、ショック(0.1%未満注1)
    2. 11.1.2 汎血球減少、無顆粒球症、溶血性貧血(0.1%未満注1))、顆粒球減少(0.14%注1))、血小板減少(0.15%注1))、貧血(0.14%注1)
    3. 11.1.3 肝機能障害(0.1%未満注1)

      黄疸、AST、ALTの上昇等を伴う重篤な肝機能障害があらわれることがある。

    4. 11.1.4 中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)、皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)(0.1%未満注1)
    5. 11.1.5 間質性肺炎(0.1%未満注1)

      発熱、咳嗽、呼吸困難、肺音の異常(捻髪音)等があらわれた場合には、速やかに胸部X線等の検査を実施し、本剤の投与を中止し、副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。

    6. 11.1.6 尿細管間質性腎炎(頻度不明)

      急性腎障害に至ることもあるので、腎機能検査値(BUN、クレアチニン上昇等)に注意すること。

    7. 11.1.7 視力障害(頻度不明)
  • 〈ヘリコバクター・ピロリの除菌の補助〉
    1. 11.1.8 偽膜性大腸炎等の血便を伴う重篤な大腸炎(0.1%未満注1)

      ヘリコバクター・ピロリの除菌に用いるアモキシシリン水和物、クラリスロマイシンでは、偽膜性大腸炎等の血便を伴う重篤な大腸炎があらわれることがあるので、腹痛、頻回の下痢があらわれた場合には直ちに投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

注1)発現頻度は承認時までの臨床試験又は製造販売後調査の結果に基づく。

11.2 その他の副作用

  • 〈胃潰瘍、十二指腸潰瘍、吻合部潰瘍、逆流性食道炎、Zollinger-Ellison症候群、非びらん性胃食道逆流症、低用量アスピリン投与時における胃潰瘍又は十二指腸潰瘍の再発抑制、非ステロイド性抗炎症薬投与時における胃潰瘍又は十二指腸潰瘍の再発抑制〉

0.1~5%未満

0.1%未満

頻度不明

過敏症

発疹、そう痒

多形紅斑

皮膚

亜急性皮膚エリテマトーデス

肝臓

AST、ALT、Al-P、LDH、γ-GTPの上昇

血液

好酸球増多

消化器

便秘、下痢、口渇、腹部膨満感、大腸炎(collagenous colitis等注3)を含む)

悪心、嘔吐、食欲不振、腹痛、カンジダ症、味覚異常、口内炎

舌炎

精神神経系

頭痛、眠気

うつ状態、不眠、めまい、振戦

その他

発熱、総コレステロール、尿酸の上昇

女性化乳房、浮腫、倦怠感、舌・口唇のしびれ感、四肢のしびれ感、筋肉痛、脱毛

かすみ目、脱力感、関節痛、低ナトリウム血症、低マグネシウム血症、低カリウム血症、低カルシウム血症

注2)発現頻度は承認時までの臨床試験又は製造販売後調査の結果に基づく。
注3)下痢が継続する場合、collagenous colitis等が発現している可能性があるため、速やかに本剤の投与を中止すること。腸管粘膜に縦走潰瘍、びらん、易出血等の異常を認めることがあるので、下血、血便が認められる場合には、適切な処置を行うこと。
  • 〈ヘリコバクター・ピロリの除菌の補助〉

5%以上

1~5%未満

1%未満

消化器

軟便(13.7%)、下痢(9.1%)

味覚異常、腹部膨満感

悪心、嘔吐、腹痛、便秘、口内炎、舌炎、口渇、胸やけ、胃食道逆流、食欲不振

肝臓

AST、ALT、Al-P、LDH、γ-GTP、ビリルビンの上昇

血液

好中球減少、好酸球増多、白血球増多、貧血

血小板減少

過敏症

発疹

そう痒

精神神経系

頭痛、眠気、めまい、不眠、しびれ感、うつ状態

その他

トリグリセライド、尿酸の上昇、総コレステロールの上昇・低下、尿蛋白陽性、尿糖陽性

倦怠感

注4)頻度表示は胃潰瘍又は十二指腸潰瘍におけるランソプラゾール、アモキシシリン水和物及びクラリスロマイシンの3剤投与の試験成績に基づく。

なお、外国で行われた試験で認められている副作用(頻度1%以上)は次のとおりである。

5%以上

1~5%未満

消化器

下痢(13.2%)、味覚異常(8.7%)

悪心、嘔吐、口内炎、腹痛、排便回数増加

肝臓

AST、ALTの上昇

過敏症

発疹

精神神経系

頭痛、めまい

注5)頻度表示は胃潰瘍又は十二指腸潰瘍におけるランソプラゾール、アモキシシリン水和物及びクラリスロマイシン又はメトロニダゾールの3剤投与の試験成績に基づく。

12. 臨床検査結果に及ぼす影響

  • 〈ヘリコバクター・ピロリの除菌の補助〉

    ランソプラゾール等のプロトンポンプインヒビターやアモキシシリン水和物、クラリスロマイシン等の抗生物質及びメトロニダゾールの服用中や投与終了直後では、13C-尿素呼気試験の判定結果が偽陰性になる可能性があるため、13C-尿素呼気試験による除菌判定を行う場合には、これらの薬剤の投与終了後4週以降の時点で実施することが望ましい。

14. 適用上の注意

14.1 薬剤交付時の注意

PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある。

15. その他の注意

15.1 臨床使用に基づく情報

  • 〈効能共通〉
    1. 15.1.1 本剤の長期投与中に良性の胃ポリープを認めたとの報告がある。
    2. 15.1.2 本剤の投与が胃癌による症状を隠蔽することがあるので、悪性でないことを確認のうえ投与すること。
    3. 15.1.3 海外における複数の観察研究で、プロトンポンプインヒビターによる治療において骨粗鬆症に伴う股関節骨折、手関節骨折、脊椎骨折のリスク増加が報告されている。特に、高用量及び長期間(1年以上)の治療を受けた患者で、骨折のリスクが増加した。
    4. 15.1.4 海外における主に入院患者を対象とした複数の観察研究で、プロトンポンプインヒビターを投与した患者においてクロストリジウム・ディフィシルによる胃腸感染のリスク増加が報告されている。
  • 〈非びらん性胃食道逆流症〉
    1. 15.1.5 食道内酸逆流の高リスクである中高齢者、肥満者、裂孔ヘルニア所見ありのいずれにも該当しない場合には本剤の治療効果が得られにくいことが臨床試験により示されている。[7.2 参照]
  • 〈低用量アスピリン投与時における胃潰瘍又は十二指腸潰瘍の再発抑制〉
    1. 15.1.6 低用量アスピリン投与時における胃潰瘍又は十二指腸潰瘍の再発リスクは、ヘリコバクター・ピロリ感染陽性及び加齢により高まる可能性のあることが臨床試験により示唆されている。

15.2 非臨床試験に基づく情報

  1. 15.2.1 ラットに52週間強制経口投与した試験で、50mg/kg/日群(臨床用量の約100倍)において1例に良性の精巣間細胞腫が認められている3) 。さらに、24ヵ月間強制経口投与した試験で、15mg/kg/日以上の群において良性の精巣間細胞腫の発生増加が、また、5mg/kg/日以上の群において胃のカルチノイド腫瘍が認められており、加えて、雌ラットの15mg/kg/日以上及び雄ラットの50mg/kg/日以上の群において網膜萎縮の発生頻度の増加が認められている。
    精巣間細胞腫及び網膜萎縮については、マウスのがん原性試験、イヌ、サルの毒性試験では認められず、ラットに特有な変化と考えられる。
  2. 15.2.2 ラットにランソプラゾール(15mg/kg/日以上)、アモキシシリン水和物(2,000mg/kg/日)を4週間併用経口投与した試験、及びイヌにランソプラゾール(100mg/kg/日)、アモキシシリン水和物(500mg/kg/日)、クラリスロマイシン(25mg/kg/日)を4週間併用経口投与した試験で、アモキシシリン水和物を単独あるいは併用投与した動物に結晶尿が認められているが、結晶はアモキシシリン水和物が排尿後に析出したものであり、体内で析出したものではないことが確認されている。

2. 禁忌(次の患者には投与しないこと)

  1. 2.1 本剤の成分に対する過敏症の既往歴のある患者
  2. 2.2 リルピビリン塩酸塩を投与中の患者[10.1 参照]

3. 組成・性状

3.1 組成

ランソプラゾールカプセル15mg「NIG」

有効成分 1カプセル中:ランソプラゾール   15.0mg
添加剤 酸化チタン、水酸化アルミニウム、精製白糖、タルク、炭酸水素ナトリウム、トウモロコシデンプン、乳糖水和物、バレイショデンプン、ヒプロメロース、ポリソルベート80、マクロゴール6000、メタクリル酸コポリマーLD、ラウリル硫酸ナトリウム
(カプセル本体)ゼラチン、酸化チタン、マクロゴール4000、ラウリル硫酸ナトリウム
ランソプラゾールカプセル30mg「NIG」

有効成分 1カプセル中:ランソプラゾール   30.0mg
添加剤 酸化チタン、水酸化アルミニウム、精製白糖、タルク、炭酸水素ナトリウム、トウモロコシデンプン、乳糖水和物、バレイショデンプン、ヒプロメロース、ポリソルベート80、マクロゴール6000、メタクリル酸コポリマーLD、ラウリル硫酸ナトリウム
(カプセル本体)ゼラチン、酸化チタン、マクロゴール4000、ラウリル硫酸ナトリウム

3.2 製剤の性状

ランソプラゾールカプセル15mg「NIG」

外形 表面                                    
号数 4
質量 175mg
識別コード t 524
色・剤形 蓋部・胴体部とも白色不透明、内容物が白色~わずかに褐色を帯びた白色顆粒のカプセル剤(内容顆粒は腸溶性である)
ランソプラゾールカプセル30mg「NIG」

外形 表面                                    
号数 2
質量 334mg
識別コード t 525
色・剤形 蓋部・胴体部とも白色不透明、内容物が白色~わずかに褐色を帯びた白色顆粒のカプセル剤(内容顆粒は腸溶性である)

4. 効能又は効果

  • 〈ランソプラゾールカプセル15mg「NIG」〉
    • 胃潰瘍、十二指腸潰瘍、吻合部潰瘍、逆流性食道炎、Zollinger-Ellison症候群、非びらん性胃食道逆流症、低用量アスピリン投与時における胃潰瘍又は十二指腸潰瘍の再発抑制、非ステロイド性抗炎症薬投与時における胃潰瘍又は十二指腸潰瘍の再発抑制
    • 下記におけるヘリコバクター・ピロリの除菌の補助
      • 胃潰瘍、十二指腸潰瘍、胃MALTリンパ腫、免疫性血小板減少症、早期胃癌に対する内視鏡的治療後胃、ヘリコバクター・ピロリ感染胃炎
  • 〈ランソプラゾールカプセル30mg「NIG」〉
    • 胃潰瘍、十二指腸潰瘍、吻合部潰瘍、逆流性食道炎、Zollinger-Ellison症候群
    • 下記におけるヘリコバクター・ピロリの除菌の補助
      • 胃潰瘍、十二指腸潰瘍、胃MALTリンパ腫、免疫性血小板減少症、早期胃癌に対する内視鏡的治療後胃、ヘリコバクター・ピロリ感染胃炎

5. 効能又は効果に関連する注意

  • 〈低用量アスピリン投与時における胃潰瘍又は十二指腸潰瘍の再発抑制〉
    1. 5.1 血栓・塞栓の形成抑制のために低用量のアスピリンを継続投与している患者を投与対象とし、投与開始に際しては、胃潰瘍又は十二指腸潰瘍の既往を確認すること。
  • 〈非ステロイド性抗炎症薬投与時における胃潰瘍又は十二指腸潰瘍の再発抑制〉
    1. 5.2 関節リウマチ、変形性関節症等における疼痛管理等のために非ステロイド性抗炎症薬を長期継続投与している患者を投与対象とし、投与開始に際しては、胃潰瘍又は十二指腸潰瘍の既往を確認すること。
  • 〈ヘリコバクター・ピロリの除菌の補助〉
    1. 5.3 進行期胃MALTリンパ腫に対するヘリコバクター・ピロリ除菌治療の有効性は確立していない。
    2. 5.4 免疫性血小板減少症に対しては、ガイドライン等を参照し、ヘリコバクター・ピロリ除菌治療が適切と判断される症例にのみ除菌治療を行うこと。
    3. 5.5 早期胃癌に対する内視鏡的治療後胃以外には、ヘリコバクター・ピロリ除菌治療による胃癌の発症抑制に対する有効性は確立していない。
    4. 5.6 ヘリコバクター・ピロリ感染胃炎に用いる際には、ヘリコバクター・ピロリが陽性であること及び内視鏡検査によりヘリコバクター・ピロリ感染胃炎であることを確認すること。

6. 用法及び用量

  • 〈胃潰瘍、十二指腸潰瘍、吻合部潰瘍、Zollinger-Ellison症候群〉

    通常、成人にはランソプラゾールとして1回30mgを1日1回経口投与する。なお、通常、胃潰瘍、吻合部潰瘍では8週間まで、十二指腸潰瘍では6週間までの投与とする。

  • 〈逆流性食道炎〉

    通常、成人にはランソプラゾールとして1回30mgを1日1回経口投与する。なお、通常8週間までの投与とする。
    さらに、再発・再燃を繰り返す逆流性食道炎の維持療法においては、1回15mgを1日1回経口投与するが、効果不十分の場合は、1日1回30mgを経口投与することができる。

  • 〈非びらん性胃食道逆流症(カプセル15mgのみ)〉

    通常、成人にはランソプラゾールとして1回15mgを1日1回経口投与する。なお、通常4週間までの投与とする。

  • 〈低用量アスピリン投与時における胃潰瘍又は十二指腸潰瘍の再発抑制(カプセル15mgのみ)〉

    通常、成人にはランソプラゾールとして1回15mgを1日1回経口投与する。

  • 〈非ステロイド性抗炎症薬投与時における胃潰瘍又は十二指腸潰瘍の再発抑制(カプセル15mgのみ)〉

    通常、成人にはランソプラゾールとして1回15mgを1日1回経口投与する。

  • 〈ヘリコバクター・ピロリの除菌の補助〉

    通常、成人にはランソプラゾールとして1回30mg、アモキシシリン水和物として1回750mg(力価)及びクラリスロマイシンとして1回200mg(力価)の3剤を同時に1日2回、7日間経口投与する。
    なお、クラリスロマイシンは、必要に応じて適宜増量することができる。ただし、1回400mg(力価)1日2回を上限とする。
    プロトンポンプインヒビター、アモキシシリン水和物及びクラリスロマイシンの3剤投与によるヘリコバクター・ピロリの除菌治療が不成功の場合は、これに代わる治療として、通常、成人にはランソプラゾールとして1回30mg、アモキシシリン水和物として1回750mg(力価)及びメトロニダゾールとして1回250mgの3剤を同時に1日2回、7日間経口投与する。

7. 用法及び用量に関連する注意

  • 〈逆流性食道炎〉
    1. 7.1 維持療法において、1日1回30mgの投与は、1日1回15mg投与中に再発した例など15mgでは効果が不十分な場合に限る。
  • 〈非びらん性胃食道逆流症〉
    1. 7.2 投与開始2週後を目安として効果を確認し、症状の改善傾向が認められない場合には、酸逆流以外の原因が考えられるため他の適切な治療への変更を考慮すること。[15.1.5 参照]

8. 重要な基本的注意

  • 〈胃潰瘍、十二指腸潰瘍、吻合部潰瘍〉
    1. 8.1 長期の使用経験は十分でないので、維持療法には用いないことが望ましい。
  • 〈逆流性食道炎〉
    1. 8.2 維持療法においては、再発・再燃を繰り返す患者に対し投与することとし、本来維持療法の必要のない患者に投与することのないよう留意すること。また、1日1回30mg又は15mgの投与により寛解状態が長期にわたり継続する症例で、減量又は投与中止により再発するおそれがないと判断される場合は1日1回15mgに減量又は中止すること。なお、維持療法中は定期的に内視鏡検査を実施するなど観察を十分に行うことが望ましい。
  • 〈非びらん性胃食道逆流症〉
    1. 8.3 問診により胸やけ、呑酸等の酸逆流症状が繰り返しみられること(1週間あたり2日以上)を確認のうえ投与すること。
      なお、本剤の投与が胃癌、食道癌等の悪性腫瘍及び他の消化器疾患による症状を隠蔽することがあるので、内視鏡検査等によりこれらの疾患でないことを確認すること。

9. 特定の背景を有する患者に関する注意

9.1 合併症・既往歴等のある患者

  1. 9.1.1 薬物過敏症の既往歴のある患者

9.3 肝機能障害患者

本剤の代謝、排泄が遅延することがある。

9.5 妊婦

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。動物試験(ラット)において胎児血漿中濃度は母動物の血漿中濃度より高いことが認められている1) 。また、ウサギ(経口30mg/kg/日)で胎児死亡率の増加が認められている2) 。なお、ラットにランソプラゾール(50mg/kg/日)、アモキシシリン水和物(500mg/kg/日)及びクラリスロマイシン(160mg/kg/日)を併用投与した試験で、母動物での毒性の増強とともに胎児の発育抑制の増強が認められている。

9.6 授乳婦

治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。動物試験(ラット)で母乳中へ移行することが報告されている1)

9.7 小児等

小児等を対象とした臨床試験は実施していない。

9.8 高齢者

低用量から投与を開始するなど慎重に投与すること。一般に高齢者では酸分泌能は低下しており、その他生理機能の低下もある。

10. 相互作用

  • 本剤は主として肝薬物代謝酵素CYP2C19又はCYP3A4で代謝される。
    また、本剤の胃酸分泌抑制作用により、併用薬剤の吸収を促進又は抑制することがある。

10.1 併用禁忌(併用しないこと)

薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子

リルピビリン塩酸塩

  • エジュラント

                  [2.2 参照]                 

リルピビリン塩酸塩の作用を減弱するおそれがある。

本剤の胃酸分泌抑制作用によりリルピビリン塩酸塩の吸収が低下し、リルピビリンの血中濃度が低下する可能性がある。

10.2 併用注意(併用に注意すること)

薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
  • テオフィリン

テオフィリンの血中濃度が低下することがある。

本剤が肝薬物代謝酵素を誘導し、テオフィリンの代謝を促進することが考えられている。

  • タクロリムス水和物

タクロリムスの血中濃度が上昇することがある。

本剤が肝薬物代謝酵素におけるタクロリムスの代謝を競合的に阻害するためと考えられている。

  • ジゴキシン
    メチルジゴキシン

左記薬剤の作用を増強する可能性がある。

本剤の胃酸分泌抑制作用によりジゴキシンの加水分解が抑制され、ジゴキシンの血中濃度が上昇する可能性がある。

  • イトラコナゾール
  • チロシンキナーゼ阻害剤
    • ゲフィチニブ
    • ボスチニブ水和物
    • ニロチニブ塩酸塩水和物
    • エルロチニブ塩酸塩
    • アカラブルチニブ
    • セリチニブ
    • ダサチニブ水和物
    • ダコミチニブ水和物
    • ラパチニブトシル酸塩水和物
    • カプマチニブ塩酸塩水和物

左記薬剤の作用を減弱する可能性がある。
ボスチニブ水和物との併用は可能な限り避けること。

本剤の胃酸分泌抑制作用により左記薬剤の血中濃度が低下する可能性がある。

酸化マグネシウム

酸化マグネシウムの緩下作用が減弱するおそれがある。

本剤の胃酸分泌抑制作用による胃内pH上昇により酸化マグネシウムの溶解度が低下するためと考えられる。

ベルモスジルメシル酸塩

ベルモスジルメシル酸塩の血中濃度が低下する可能性がある。

本剤の胃酸分泌抑制作用による胃内pH上昇によりベルモスジルメシル酸塩の吸収が抑制されるおそれがある。

  • メトトレキサート

メトトレキサートの血中濃度が上昇することがある。高用量のメトトレキサートを投与する場合は、一時的に本剤の投与を中止することを考慮すること。

機序は不明である。

  • フェニトイン
    ジアゼパム

左記薬剤の作用を増強する可能性がある。

これらの薬剤の代謝、排泄が遅延することが類薬(オメプラゾール)で報告されている。

11. 副作用

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

11.1 重大な副作用

  • 〈効能共通〉
    1. 11.1.1 アナフィラキシー(全身発疹、顔面浮腫、呼吸困難等)(0.1%未満注1))、ショック(0.1%未満注1)
    2. 11.1.2 汎血球減少、無顆粒球症、溶血性貧血(0.1%未満注1))、顆粒球減少(0.14%注1))、血小板減少(0.15%注1))、貧血(0.14%注1)
    3. 11.1.3 肝機能障害(0.1%未満注1)

      黄疸、AST、ALTの上昇等を伴う重篤な肝機能障害があらわれることがある。

    4. 11.1.4 中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)、皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)(0.1%未満注1)
    5. 11.1.5 間質性肺炎(0.1%未満注1)

      発熱、咳嗽、呼吸困難、肺音の異常(捻髪音)等があらわれた場合には、速やかに胸部X線等の検査を実施し、本剤の投与を中止し、副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。

    6. 11.1.6 尿細管間質性腎炎(頻度不明)

      急性腎障害に至ることもあるので、腎機能検査値(BUN、クレアチニン上昇等)に注意すること。

    7. 11.1.7 視力障害(頻度不明)
  • 〈ヘリコバクター・ピロリの除菌の補助〉
    1. 11.1.8 偽膜性大腸炎等の血便を伴う重篤な大腸炎(0.1%未満注1)

      ヘリコバクター・ピロリの除菌に用いるアモキシシリン水和物、クラリスロマイシンでは、偽膜性大腸炎等の血便を伴う重篤な大腸炎があらわれることがあるので、腹痛、頻回の下痢があらわれた場合には直ちに投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

注1)発現頻度は承認時までの臨床試験又は製造販売後調査の結果に基づく。

11.2 その他の副作用

  • 〈胃潰瘍、十二指腸潰瘍、吻合部潰瘍、逆流性食道炎、Zollinger-Ellison症候群、非びらん性胃食道逆流症、低用量アスピリン投与時における胃潰瘍又は十二指腸潰瘍の再発抑制、非ステロイド性抗炎症薬投与時における胃潰瘍又は十二指腸潰瘍の再発抑制〉

0.1~5%未満

0.1%未満

頻度不明

過敏症

発疹、そう痒

多形紅斑

皮膚

亜急性皮膚エリテマトーデス

肝臓

AST、ALT、Al-P、LDH、γ-GTPの上昇

血液

好酸球増多

消化器

便秘、下痢、口渇、腹部膨満感、大腸炎(collagenous colitis等注3)を含む)

悪心、嘔吐、食欲不振、腹痛、カンジダ症、味覚異常、口内炎

舌炎

精神神経系

頭痛、眠気

うつ状態、不眠、めまい、振戦

その他

発熱、総コレステロール、尿酸の上昇

女性化乳房、浮腫、倦怠感、舌・口唇のしびれ感、四肢のしびれ感、筋肉痛、脱毛

かすみ目、脱力感、関節痛、低ナトリウム血症、低マグネシウム血症、低カリウム血症、低カルシウム血症

注2)発現頻度は承認時までの臨床試験又は製造販売後調査の結果に基づく。
注3)下痢が継続する場合、collagenous colitis等が発現している可能性があるため、速やかに本剤の投与を中止すること。腸管粘膜に縦走潰瘍、びらん、易出血等の異常を認めることがあるので、下血、血便が認められる場合には、適切な処置を行うこと。
  • 〈ヘリコバクター・ピロリの除菌の補助〉

5%以上

1~5%未満

1%未満

消化器

軟便(13.7%)、下痢(9.1%)

味覚異常、腹部膨満感

悪心、嘔吐、腹痛、便秘、口内炎、舌炎、口渇、胸やけ、胃食道逆流、食欲不振

肝臓

AST、ALT、Al-P、LDH、γ-GTP、ビリルビンの上昇

血液

好中球減少、好酸球増多、白血球増多、貧血

血小板減少

過敏症

発疹

そう痒

精神神経系

頭痛、眠気、めまい、不眠、しびれ感、うつ状態

その他

トリグリセライド、尿酸の上昇、総コレステロールの上昇・低下、尿蛋白陽性、尿糖陽性

倦怠感

注4)頻度表示は胃潰瘍又は十二指腸潰瘍におけるランソプラゾール、アモキシシリン水和物及びクラリスロマイシンの3剤投与の試験成績に基づく。

なお、外国で行われた試験で認められている副作用(頻度1%以上)は次のとおりである。

5%以上

1~5%未満

消化器

下痢(13.2%)、味覚異常(8.7%)

悪心、嘔吐、口内炎、腹痛、排便回数増加

肝臓

AST、ALTの上昇

過敏症

発疹

精神神経系

頭痛、めまい

注5)頻度表示は胃潰瘍又は十二指腸潰瘍におけるランソプラゾール、アモキシシリン水和物及びクラリスロマイシン又はメトロニダゾールの3剤投与の試験成績に基づく。

12. 臨床検査結果に及ぼす影響

  • 〈ヘリコバクター・ピロリの除菌の補助〉

    ランソプラゾール等のプロトンポンプインヒビターやアモキシシリン水和物、クラリスロマイシン等の抗生物質及びメトロニダゾールの服用中や投与終了直後では、13C-尿素呼気試験の判定結果が偽陰性になる可能性があるため、13C-尿素呼気試験による除菌判定を行う場合には、これらの薬剤の投与終了後4週以降の時点で実施することが望ましい。

14. 適用上の注意

14.1 薬剤交付時の注意

PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある。

15. その他の注意

15.1 臨床使用に基づく情報

  • 〈効能共通〉
    1. 15.1.1 本剤の長期投与中に良性の胃ポリープを認めたとの報告がある。
    2. 15.1.2 本剤の投与が胃癌による症状を隠蔽することがあるので、悪性でないことを確認のうえ投与すること。
    3. 15.1.3 海外における複数の観察研究で、プロトンポンプインヒビターによる治療において骨粗鬆症に伴う股関節骨折、手関節骨折、脊椎骨折のリスク増加が報告されている。特に、高用量及び長期間(1年以上)の治療を受けた患者で、骨折のリスクが増加した。
    4. 15.1.4 海外における主に入院患者を対象とした複数の観察研究で、プロトンポンプインヒビターを投与した患者においてクロストリジウム・ディフィシルによる胃腸感染のリスク増加が報告されている。
  • 〈非びらん性胃食道逆流症〉
    1. 15.1.5 食道内酸逆流の高リスクである中高齢者、肥満者、裂孔ヘルニア所見ありのいずれにも該当しない場合には本剤の治療効果が得られにくいことが臨床試験により示されている。[7.2 参照]
  • 〈低用量アスピリン投与時における胃潰瘍又は十二指腸潰瘍の再発抑制〉
    1. 15.1.6 低用量アスピリン投与時における胃潰瘍又は十二指腸潰瘍の再発リスクは、ヘリコバクター・ピロリ感染陽性及び加齢により高まる可能性のあることが臨床試験により示唆されている。

15.2 非臨床試験に基づく情報

  1. 15.2.1 ラットに52週間強制経口投与した試験で、50mg/kg/日群(臨床用量の約100倍)において1例に良性の精巣間細胞腫が認められている3) 。さらに、24ヵ月間強制経口投与した試験で、15mg/kg/日以上の群において良性の精巣間細胞腫の発生増加が、また、5mg/kg/日以上の群において胃のカルチノイド腫瘍が認められており、加えて、雌ラットの15mg/kg/日以上及び雄ラットの50mg/kg/日以上の群において網膜萎縮の発生頻度の増加が認められている。
    精巣間細胞腫及び網膜萎縮については、マウスのがん原性試験、イヌ、サルの毒性試験では認められず、ラットに特有な変化と考えられる。
  2. 15.2.2 ラットにランソプラゾール(15mg/kg/日以上)、アモキシシリン水和物(2,000mg/kg/日)を4週間併用経口投与した試験、及びイヌにランソプラゾール(100mg/kg/日)、アモキシシリン水和物(500mg/kg/日)、クラリスロマイシン(25mg/kg/日)を4週間併用経口投与した試験で、アモキシシリン水和物を単独あるいは併用投与した動物に結晶尿が認められているが、結晶はアモキシシリン水和物が排尿後に析出したものであり、体内で析出したものではないことが確認されている。

その他詳細情報

日本標準商品分類番号
872329
ブランドコード
2329023M1186, 2329023M2182
承認番号
30200AMX00687, 30200AMX00688
販売開始年月
2005-07, 2005-07
貯法
室温保存、室温保存
有効期間
3年、3年
規制区分

重要な注意事項

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  • 副作用の発生頻度や重篤度は個人差があります。ここで提供される情報は一般的なものであり、すべての患者さんに当てはまるわけではありません。
  • 薬剤の使用に関しては、必ず医療専門家の指示に従い、自己判断での変更や中止を避けてください。
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