薬効分類名ドライパウダー吸入式喘息・COPD治療配合剤
一般的名称ブデソニド/ホルモテロールフマル酸塩水和物吸入剤
シムビコートタービュヘイラー30吸入、シムビコートタービュヘイラー60吸入
しむびこーとたーびゅへいらー、しむびこーとたーびゅへいらー
Symbicort Turbuhaler 30 doses, Symbicort Turbuhaler 60 doses
製造販売元/アストラゼネカ株式会社
重大な副作用
その他の副作用
併用注意
副腎皮質ステロイド剤を全身投与した場合と同様の症状があらわれる可能性がある。
CYP3A4による代謝が阻害されることにより、ブデソニドの血中濃度が上昇する可能性がある。
カテコールアミン
- アドレナリン
イソプレナリン等
不整脈、場合によっては心停止を起こすおそれがあるので、副作用の発現に注意し、異常が認められた場合には減量又は投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
併用により、アドレナリン作動性神経刺激の増大が起きる。
そのため、不整脈を起こすことがある。
低カリウム血症による不整脈を起こすおそれがある。血清カリウム値のモニターを行うことが望ましい。
キサンチン誘導体はアドレナリン作動性神経刺激を増大させるため、血清カリウム値の低下を増強することがある。
低カリウム血症による不整脈を起こすおそれがある。血清カリウム値のモニターを行うことが望ましい。
全身性ステロイド剤及び利尿剤は尿細管でのカリウム排泄促進作用があるため、血清カリウム値の低下が増強することが考えられる。
低カリウム血症による不整脈を起こすおそれがある。血清カリウム値のモニターを行うことが望ましい。
全身性ステロイド剤及び利尿剤は尿細管でのカリウム排泄促進作用があるため、血清カリウム値の低下が増強することが考えられる。
β遮断剤
- アテノロール等
ホルモテロールの作用を減弱する可能性がある。
β受容体において競合的に拮抗する。
QT間隔延長を起こすことが知られている薬剤
- 抗不整脈剤
三環系抗うつ剤等
QT間隔が延長され心室性不整脈等のリスクが増大するおそれがある。
いずれもQT間隔を延長させる可能性がある。
6. 用法及び用量
-
〈気管支喘息〉
通常、成人には、維持療法として1回1吸入(ブデソニドとして160µg、ホルモテロールフマル酸塩水和物として4.5µg)を1日2回吸入投与する。なお、症状に応じて増減するが、維持療法としての1日の最高量は1回4吸入1日2回(合計8吸入:ブデソニドとして1280µg、ホルモテロールフマル酸塩水和物として36µg)までとする。
維持療法として1回1吸入あるいは2吸入を1日2回投与している患者は、発作発現時に本剤の頓用吸入を追加で行うことができる。本剤を維持療法に加えて頓用吸入する場合は、発作発現時に1吸入する。数分経過しても発作が持続する場合には、さらに追加で1吸入する。必要に応じてこれを繰り返すが、1回の発作発現につき、最大6吸入までとする。
維持療法と頓用吸入を合計した本剤の1日の最高量は、通常8吸入までとするが、一時的に1日合計12吸入(ブデソニドとして1920µg、ホルモテロールフマル酸塩水和物として54µg)まで増量可能である。 -
(参考)
維持療法として用いる場合
維持療法に加えて頓用吸入としても使用する場合
(維持療法として1回1吸入あるいは2吸入を
1日2回投与している患者で可能)用法・用量
発作発現時の頓用吸入
としての用法・用量
1回の発作発現に
おける吸入可能回数
1日最高量
通常1回1吸入
1日2回、症状に応じ1回4吸入
1日2回まで。
1吸入行い、数分経過しても発作が持続する場合、さらに1吸入する。必要に応じてこれを繰り返す。
6吸入まで。
通常合計8吸入まで、一時的に合計12吸入まで注)。
注)維持療法及び頓用吸入としての使用の合計
-
〈慢性閉塞性肺疾患(慢性気管支炎・肺気腫)の諸症状の緩解〉
通常、成人には、1回2吸入(ブデソニドとして320µg、ホルモテロールフマル酸塩水和物として9µg)を1日2回吸入投与する。
7. 用法及び用量に関連する注意
- 〈気管支喘息〉
- [本剤を維持療法として使用する場合]
-
[本剤を維持療法に加えて頓用吸入としても使用する場合]
- 7.4 本剤の頓用吸入は維持療法としての使用に追加して行うこと。本剤は頓用吸入のみに使用しないこと。
- 7.5 維持療法としての吸入に引き続き頓用吸入を行う場合は、維持療法と頓用吸入の合計で最大6吸入までとすること。
- 7.6 維持療法として1回2吸入1日2回を超える用量を投与している場合は、発作発現時に本剤を頓用吸入で使用しないこと(1回2吸入1日2回を超える用量を投与している時に本剤を発作治療薬として頓用吸入した臨床経験がない)。
- 7.7 喘息患者を対象とした国際共同臨床試験(日本人患者を含む)において、本剤の通常1日最高量である合計8吸入超の使用経験、及び発作発現時に1回6吸入した使用経験は少ないため、1日最高量の投与は慎重に行うこと。
8. 重要な基本的注意
-
〈効能共通〉
- 8.1 本剤の維持療法としての定期吸入は気管支喘息あるいは慢性閉塞性肺疾患の長期管理を目的としており、毎日規則正しく使用すること。
- 8.2 喘息患者及び慢性閉塞性肺疾患患者において、感染を伴う症状の増悪がみられた場合には、ステロイド療法の強化と感染症の治療を考慮すること。
- 8.3 本剤の投与を突然中止すると喘息の急激な悪化を起こすことがあるので、投与を中止する場合には患者の喘息症状を観察しながら徐々に減量すること。なお、慢性閉塞性肺疾患患者においても、投与中止により症状が悪化するおそれがあるので、観察を十分に行うこと。
- 8.4 全身性ステロイド剤と比較して可能性は低いが、吸入ステロイド剤を長期間投与する場合には、副腎皮質機能低下等の全身作用が発現する可能性がある。特に本剤の高用量を長期間投与する場合には、定期的に検査を行うことが望ましい。また、異常が認められた場合には、患者の症状を観察しながら適切な処置を行うこと。
- 8.5 全身性ステロイド剤の減量は本剤吸入開始後症状の安定をみて徐々に行うこと。減量にあたっては一般のステロイド剤の減量法に準ずること。
- 8.6 全身性ステロイド剤の減量並びに離脱に伴って、鼻炎、湿疹、蕁麻疹、眩暈、動悸、倦怠感、顔のほてり、結膜炎等の症状が発現・増悪することがあるので、このような症状があらわれた場合には適切な処置を行うこと。
- 8.7 過度に本剤の使用を続けた場合、不整脈、場合により心停止を起こすおそれがあるので、用法・用量を超えて投与しないよう注意すること。また、患者に対し、本剤の過度の使用による危険性について理解させ、用法・用量を超えて使用しないよう注意を与えること。[13.1 参照]
-
〈気管支喘息〉
- 8.8 以下の事項に注意すること。また患者に注意を与えること。
- 8.9 発作治療薬(本剤の頓用吸入を含む)の使用量が増加したり、効果が十分でなくなってきた場合には、喘息の管理が十分でないことが考えられるので、可及的速やかに医療機関を受診し治療を求めるように患者に注意を与えると共に、そのような状態がみられた場合には、生命を脅かす可能性があるので、本剤の維持用量の増量、あるいは全身性ステロイド剤等の他の適切な薬剤の追加を考慮すること。併用薬剤は症状の軽減に合わせて徐々に減量すること。
- 8.10 本剤を維持療法に加えて頓用吸入としても使用し、1日使用量が合計8吸入を超える場合には、医療機関を受診するよう患者に注意を与えること。またこのような患者では、喘息の状態を再度評価し、患者が受けている喘息維持治療の内容についても検討を行うこと。
- 8.11 喘息患者において、本剤を含む吸入ステロイド剤投与後に、潜在していた基礎疾患である好酸球性多発血管炎性肉芽腫症にみられる好酸球増多症がまれにあらわれることがある。この症状は通常、全身性ステロイド剤の減量並びに離脱に伴って発現しており、本剤との直接的な因果関係は確立されていない。本剤の投与期間中は、好酸球数の推移や、他の好酸球性多発血管炎性肉芽腫症の症状(しびれ、発熱、関節痛、肺の浸潤等の血管炎症状等)に注意すること。
- 〈慢性閉塞性肺疾患(慢性気管支炎・肺気腫)の諸症状の緩解〉
9. 特定の背景を有する患者に関する注意
9.1 合併症・既往歴等のある患者
-
9.1.1 結核性疾患の患者
ステロイドの作用により症状を増悪するおそれがある。
-
9.1.2 感染症(有効な抗菌剤の存在しない感染症、深在性真菌症を除く)の患者
ステロイドの作用により症状を増悪するおそれがある。
-
9.1.3 甲状腺機能亢進症の患者
甲状腺機能亢進症の症状を悪化させるおそれがある。
-
9.1.4 高血圧の患者
血圧を上昇させるおそれがある。
-
9.1.5 心疾患のある患者
β1作用により症状を増悪させるおそれがある。
-
9.1.6 糖尿病の患者
グリコーゲン分解作用及びステロイドの作用により症状を増悪させるおそれがある。
-
9.1.7 低カリウム血症の患者
Na+/K+ ATPaseを活性化し細胞外カリウムを細胞内へ移動させることにより低カリウム血症を増悪させるおそれがある。
-
9.1.8 長期又は大量の全身性ステロイド療法を受けている患者
全身性ステロイド剤の減量中並びに離脱後も副腎皮質機能検査を行い、外傷、手術、重症感染症等の侵襲には十分に注意を払うこと。また、必要があれば一時的に全身性ステロイド剤の増量を行うこと。これらの患者では副腎皮質機能不全となっていることが考えられる。
-
9.1.9 喘息悪化により気管支粘液の分泌が著しい患者
全身性ステロイド剤等の併用を考慮すること。
-
9.1.10 低酸素血症の患者
血清カリウム値をモニターすることが望ましい。低酸素血症は血清カリウム値の低下が心リズムに及ぼす作用を増強することがある。[11.1.2 参照]
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。ラットを用いた器官形成期毒性試験では、ブデソニド/ホルモテロールフマル酸塩水和物として12/0.66µg/kg以上を吸入投与したときに、着床後胚損失率の増加、及び催奇形性作用が認められたことが報告されている。
9.6 授乳婦
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。
ブデソニドはヒト乳汁に移行するが、乳児の血液中には検出されないことが報告されている。ホルモテロールのヒト乳汁への移行は不明であるが、ラット乳汁への移行が報告されている。
9.7 小児等
小児等に対する臨床試験は実施していない。
9.8 高齢者
患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。一般に生理機能が低下している。
10. 相互作用
10.2 併用注意(併用に注意すること)
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
|---|---|---|
副腎皮質ステロイド剤を全身投与した場合と同様の症状があらわれる可能性がある。 |
CYP3A4による代謝が阻害されることにより、ブデソニドの血中濃度が上昇する可能性がある。 |
|
不整脈、場合によっては心停止を起こすおそれがあるので、副作用の発現に注意し、異常が認められた場合には減量又は投与を中止するなど適切な処置を行うこと。 |
併用により、アドレナリン作動性神経刺激の増大が起きる。 |
|
低カリウム血症による不整脈を起こすおそれがある。血清カリウム値のモニターを行うことが望ましい。 |
キサンチン誘導体はアドレナリン作動性神経刺激を増大させるため、血清カリウム値の低下を増強することがある。 |
|
低カリウム血症による不整脈を起こすおそれがある。血清カリウム値のモニターを行うことが望ましい。 |
全身性ステロイド剤及び利尿剤は尿細管でのカリウム排泄促進作用があるため、血清カリウム値の低下が増強することが考えられる。 |
|
低カリウム血症による不整脈を起こすおそれがある。血清カリウム値のモニターを行うことが望ましい。 |
全身性ステロイド剤及び利尿剤は尿細管でのカリウム排泄促進作用があるため、血清カリウム値の低下が増強することが考えられる。 |
|
ホルモテロールの作用を減弱する可能性がある。 |
β受容体において競合的に拮抗する。 |
|
QT間隔が延長され心室性不整脈等のリスクが増大するおそれがある。 |
いずれもQT間隔を延長させる可能性がある。 |
11. 副作用
11.1 重大な副作用
-
11.1.1 アナフィラキシー(頻度不明)
アナフィラキシー(呼吸困難、気管支攣縮、全身潮紅、血管浮腫、蕁麻疹等)があらわれることがある。
-
11.1.2 重篤な血清カリウム値の低下(0.1~1%未満)
キサンチン誘導体、ステロイド剤及び利尿剤の併用により増強することがあるので、重症喘息患者では特に注意すること。[9.1.10 参照],[10.2 参照]
13. 過量投与
-
13.1 症状
ブデソニドの過量投与により副腎皮質系機能が低下することがある。ホルモテロールフマル酸塩水和物の過量投与により、動悸、頻脈、不整脈、振戦、頭痛及び筋痙攣等、β刺激剤の薬理学的作用による全身作用が発現する可能性がある。また、重篤な症状として、血圧低下、代謝性アシドーシス、低カリウム血症、高血糖、心室性不整脈あるいは心停止等が発現する可能性がある。[8.7 参照]
-
13.2 処置
副腎皮質系機能の低下がみられた場合には患者の症状を観察しながら徐々に減量するなど適切な処置を行うこと。
6. 用法及び用量
-
〈気管支喘息〉
通常、成人には、維持療法として1回1吸入(ブデソニドとして160µg、ホルモテロールフマル酸塩水和物として4.5µg)を1日2回吸入投与する。なお、症状に応じて増減するが、維持療法としての1日の最高量は1回4吸入1日2回(合計8吸入:ブデソニドとして1280µg、ホルモテロールフマル酸塩水和物として36µg)までとする。
維持療法として1回1吸入あるいは2吸入を1日2回投与している患者は、発作発現時に本剤の頓用吸入を追加で行うことができる。本剤を維持療法に加えて頓用吸入する場合は、発作発現時に1吸入する。数分経過しても発作が持続する場合には、さらに追加で1吸入する。必要に応じてこれを繰り返すが、1回の発作発現につき、最大6吸入までとする。
維持療法と頓用吸入を合計した本剤の1日の最高量は、通常8吸入までとするが、一時的に1日合計12吸入(ブデソニドとして1920µg、ホルモテロールフマル酸塩水和物として54µg)まで増量可能である。 -
(参考)
維持療法として用いる場合
維持療法に加えて頓用吸入としても使用する場合
(維持療法として1回1吸入あるいは2吸入を
1日2回投与している患者で可能)用法・用量
発作発現時の頓用吸入
としての用法・用量
1回の発作発現に
おける吸入可能回数
1日最高量
通常1回1吸入
1日2回、症状に応じ1回4吸入
1日2回まで。
1吸入行い、数分経過しても発作が持続する場合、さらに1吸入する。必要に応じてこれを繰り返す。
6吸入まで。
通常合計8吸入まで、一時的に合計12吸入まで注)。
注)維持療法及び頓用吸入としての使用の合計
-
〈慢性閉塞性肺疾患(慢性気管支炎・肺気腫)の諸症状の緩解〉
通常、成人には、1回2吸入(ブデソニドとして320µg、ホルモテロールフマル酸塩水和物として9µg)を1日2回吸入投与する。
7. 用法及び用量に関連する注意
- 〈気管支喘息〉
- [本剤を維持療法として使用する場合]
-
[本剤を維持療法に加えて頓用吸入としても使用する場合]
- 7.4 本剤の頓用吸入は維持療法としての使用に追加して行うこと。本剤は頓用吸入のみに使用しないこと。
- 7.5 維持療法としての吸入に引き続き頓用吸入を行う場合は、維持療法と頓用吸入の合計で最大6吸入までとすること。
- 7.6 維持療法として1回2吸入1日2回を超える用量を投与している場合は、発作発現時に本剤を頓用吸入で使用しないこと(1回2吸入1日2回を超える用量を投与している時に本剤を発作治療薬として頓用吸入した臨床経験がない)。
- 7.7 喘息患者を対象とした国際共同臨床試験(日本人患者を含む)において、本剤の通常1日最高量である合計8吸入超の使用経験、及び発作発現時に1回6吸入した使用経験は少ないため、1日最高量の投与は慎重に行うこと。
8. 重要な基本的注意
-
〈効能共通〉
- 8.1 本剤の維持療法としての定期吸入は気管支喘息あるいは慢性閉塞性肺疾患の長期管理を目的としており、毎日規則正しく使用すること。
- 8.2 喘息患者及び慢性閉塞性肺疾患患者において、感染を伴う症状の増悪がみられた場合には、ステロイド療法の強化と感染症の治療を考慮すること。
- 8.3 本剤の投与を突然中止すると喘息の急激な悪化を起こすことがあるので、投与を中止する場合には患者の喘息症状を観察しながら徐々に減量すること。なお、慢性閉塞性肺疾患患者においても、投与中止により症状が悪化するおそれがあるので、観察を十分に行うこと。
- 8.4 全身性ステロイド剤と比較して可能性は低いが、吸入ステロイド剤を長期間投与する場合には、副腎皮質機能低下等の全身作用が発現する可能性がある。特に本剤の高用量を長期間投与する場合には、定期的に検査を行うことが望ましい。また、異常が認められた場合には、患者の症状を観察しながら適切な処置を行うこと。
- 8.5 全身性ステロイド剤の減量は本剤吸入開始後症状の安定をみて徐々に行うこと。減量にあたっては一般のステロイド剤の減量法に準ずること。
- 8.6 全身性ステロイド剤の減量並びに離脱に伴って、鼻炎、湿疹、蕁麻疹、眩暈、動悸、倦怠感、顔のほてり、結膜炎等の症状が発現・増悪することがあるので、このような症状があらわれた場合には適切な処置を行うこと。
- 8.7 過度に本剤の使用を続けた場合、不整脈、場合により心停止を起こすおそれがあるので、用法・用量を超えて投与しないよう注意すること。また、患者に対し、本剤の過度の使用による危険性について理解させ、用法・用量を超えて使用しないよう注意を与えること。[13.1 参照]
-
〈気管支喘息〉
- 8.8 以下の事項に注意すること。また患者に注意を与えること。
- 8.9 発作治療薬(本剤の頓用吸入を含む)の使用量が増加したり、効果が十分でなくなってきた場合には、喘息の管理が十分でないことが考えられるので、可及的速やかに医療機関を受診し治療を求めるように患者に注意を与えると共に、そのような状態がみられた場合には、生命を脅かす可能性があるので、本剤の維持用量の増量、あるいは全身性ステロイド剤等の他の適切な薬剤の追加を考慮すること。併用薬剤は症状の軽減に合わせて徐々に減量すること。
- 8.10 本剤を維持療法に加えて頓用吸入としても使用し、1日使用量が合計8吸入を超える場合には、医療機関を受診するよう患者に注意を与えること。またこのような患者では、喘息の状態を再度評価し、患者が受けている喘息維持治療の内容についても検討を行うこと。
- 8.11 喘息患者において、本剤を含む吸入ステロイド剤投与後に、潜在していた基礎疾患である好酸球性多発血管炎性肉芽腫症にみられる好酸球増多症がまれにあらわれることがある。この症状は通常、全身性ステロイド剤の減量並びに離脱に伴って発現しており、本剤との直接的な因果関係は確立されていない。本剤の投与期間中は、好酸球数の推移や、他の好酸球性多発血管炎性肉芽腫症の症状(しびれ、発熱、関節痛、肺の浸潤等の血管炎症状等)に注意すること。
- 〈慢性閉塞性肺疾患(慢性気管支炎・肺気腫)の諸症状の緩解〉
9. 特定の背景を有する患者に関する注意
9.1 合併症・既往歴等のある患者
-
9.1.1 結核性疾患の患者
ステロイドの作用により症状を増悪するおそれがある。
-
9.1.2 感染症(有効な抗菌剤の存在しない感染症、深在性真菌症を除く)の患者
ステロイドの作用により症状を増悪するおそれがある。
-
9.1.3 甲状腺機能亢進症の患者
甲状腺機能亢進症の症状を悪化させるおそれがある。
-
9.1.4 高血圧の患者
血圧を上昇させるおそれがある。
-
9.1.5 心疾患のある患者
β1作用により症状を増悪させるおそれがある。
-
9.1.6 糖尿病の患者
グリコーゲン分解作用及びステロイドの作用により症状を増悪させるおそれがある。
-
9.1.7 低カリウム血症の患者
Na+/K+ ATPaseを活性化し細胞外カリウムを細胞内へ移動させることにより低カリウム血症を増悪させるおそれがある。
-
9.1.8 長期又は大量の全身性ステロイド療法を受けている患者
全身性ステロイド剤の減量中並びに離脱後も副腎皮質機能検査を行い、外傷、手術、重症感染症等の侵襲には十分に注意を払うこと。また、必要があれば一時的に全身性ステロイド剤の増量を行うこと。これらの患者では副腎皮質機能不全となっていることが考えられる。
-
9.1.9 喘息悪化により気管支粘液の分泌が著しい患者
全身性ステロイド剤等の併用を考慮すること。
-
9.1.10 低酸素血症の患者
血清カリウム値をモニターすることが望ましい。低酸素血症は血清カリウム値の低下が心リズムに及ぼす作用を増強することがある。[11.1.2 参照]
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。ラットを用いた器官形成期毒性試験では、ブデソニド/ホルモテロールフマル酸塩水和物として12/0.66µg/kg以上を吸入投与したときに、着床後胚損失率の増加、及び催奇形性作用が認められたことが報告されている。
9.6 授乳婦
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。
ブデソニドはヒト乳汁に移行するが、乳児の血液中には検出されないことが報告されている。ホルモテロールのヒト乳汁への移行は不明であるが、ラット乳汁への移行が報告されている。
9.7 小児等
小児等に対する臨床試験は実施していない。
9.8 高齢者
患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。一般に生理機能が低下している。
10. 相互作用
10.2 併用注意(併用に注意すること)
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
|---|---|---|
副腎皮質ステロイド剤を全身投与した場合と同様の症状があらわれる可能性がある。 |
CYP3A4による代謝が阻害されることにより、ブデソニドの血中濃度が上昇する可能性がある。 |
|
不整脈、場合によっては心停止を起こすおそれがあるので、副作用の発現に注意し、異常が認められた場合には減量又は投与を中止するなど適切な処置を行うこと。 |
併用により、アドレナリン作動性神経刺激の増大が起きる。 |
|
低カリウム血症による不整脈を起こすおそれがある。血清カリウム値のモニターを行うことが望ましい。 |
キサンチン誘導体はアドレナリン作動性神経刺激を増大させるため、血清カリウム値の低下を増強することがある。 |
|
低カリウム血症による不整脈を起こすおそれがある。血清カリウム値のモニターを行うことが望ましい。 |
全身性ステロイド剤及び利尿剤は尿細管でのカリウム排泄促進作用があるため、血清カリウム値の低下が増強することが考えられる。 |
|
低カリウム血症による不整脈を起こすおそれがある。血清カリウム値のモニターを行うことが望ましい。 |
全身性ステロイド剤及び利尿剤は尿細管でのカリウム排泄促進作用があるため、血清カリウム値の低下が増強することが考えられる。 |
|
ホルモテロールの作用を減弱する可能性がある。 |
β受容体において競合的に拮抗する。 |
|
QT間隔が延長され心室性不整脈等のリスクが増大するおそれがある。 |
いずれもQT間隔を延長させる可能性がある。 |
11. 副作用
11.1 重大な副作用
-
11.1.1 アナフィラキシー(頻度不明)
アナフィラキシー(呼吸困難、気管支攣縮、全身潮紅、血管浮腫、蕁麻疹等)があらわれることがある。
-
11.1.2 重篤な血清カリウム値の低下(0.1~1%未満)
キサンチン誘導体、ステロイド剤及び利尿剤の併用により増強することがあるので、重症喘息患者では特に注意すること。[9.1.10 参照],[10.2 参照]
13. 過量投与
-
13.1 症状
ブデソニドの過量投与により副腎皮質系機能が低下することがある。ホルモテロールフマル酸塩水和物の過量投与により、動悸、頻脈、不整脈、振戦、頭痛及び筋痙攣等、β刺激剤の薬理学的作用による全身作用が発現する可能性がある。また、重篤な症状として、血圧低下、代謝性アシドーシス、低カリウム血症、高血糖、心室性不整脈あるいは心停止等が発現する可能性がある。[8.7 参照]
-
13.2 処置
副腎皮質系機能の低下がみられた場合には患者の症状を観察しながら徐々に減量するなど適切な処置を行うこと。