薬効分類名選択的抗トロンビン剤
一般的名称アルガトロバン水和物注射液
ノバスタンHI注10mg/2mL
のばすたんはいちゅう
Novastan HI Injection
製造販売元/田辺ファーマ株式会社
重大な副作用
その他の副作用
併用注意
出血傾向の増強を起こすおそれがあるので、本剤を減量するなど注意すること。
血液凝固作用を阻害することにより、凝固時間を延長するためと考えられる。
血栓溶解剤
- アルテプラーゼ、ウロキナーゼ等
出血傾向の増強を起こすおそれがあるので、本剤を減量するなど注意すること。
プラスミノーゲンをプラスミンに変換させ、生成したプラスミンがフィブリンを分解し血栓を溶解するためと考えられる。
フィブリノーゲン低下作用を有する酵素製剤
- バトロキソビン等
出血傾向の増強を起こすおそれがあるので、本剤を減量するなど注意すること。
フィブリノーゲンが低下するためと考えられる。
血小板凝集抑制作用を有する薬剤
- アスピリン、オザグレルナトリウム、チクロピジン塩酸塩、クロピドグレル硫酸塩、シロスタゾール、ジピリダモール等
血小板凝集を抑制するためと考えられる。
1. 警告
本剤の脳血栓症急性期の臨床試験において、出血性脳梗塞の発現が認められている。脳血栓症の患者に使用する場合には、臨床症状及びコンピューター断層撮影による観察を十分に行い、出血が認められた場合には直ちに投与を中止し、適切な処置を行うこと。[2.1 参照],[2.3 参照],[8.2 参照],[11.1.1 参照]
2. 禁忌(次の患者には投与しないこと)
- 2.1 出血している患者:頭蓋内出血、出血性脳梗塞、血小板減少性紫斑病、血管障害による出血傾向、血友病その他の凝固障害、月経期間中、手術時、消化管出血、尿路出血、喀血、流早産・分娩直後等性器出血を伴う妊産婦等[出血している患者に投与した場合には止血が困難になるおそれがある。][1 参照],[9.5.1 参照]
- 2.2 脳塞栓又は脳塞栓のおそれがある患者(ただし、ヘパリン起因性血小板減少症(HIT)Ⅱ型の患者を除く)[出血性脳梗塞を起こすおそれがある。]
- 2.3 重篤な意識障害を伴う大梗塞の患者[大梗塞の患者は出血性脳梗塞を起こすおそれがある。][1 参照]
- 2.4 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
4. 効能又は効果
- 下記疾患に伴う神経症候(運動麻痺)、日常生活動作(歩行、起立、坐位保持、食事)の改善
発症後48時間以内の脳血栓症急性期(ラクネを除く) - 慢性動脈閉塞症(バージャー病・閉塞性動脈硬化症)における四肢潰瘍、安静時疼痛ならびに冷感の改善
- 下記患者における血液体外循環時の灌流血液の凝固防止(血液透析)
先天性アンチトロンビンⅢ欠乏患者
アンチトロンビンⅢ低下を伴う患者(アンチトロンビンⅢが正常の70%以下に低下し、かつ、ヘパリンナトリウム、ヘパリンカルシウムの使用では体外循環路内の凝血(残血)が改善しないと判断されたもの)
ヘパリン起因性血小板減少症(HIT)Ⅱ型患者 - ヘパリン起因性血小板減少症(HIT)Ⅱ型(発症リスクのある場合を含む)における経皮的冠インターベンション施行時の血液の凝固防止
- ヘパリン起因性血小板減少症(HIT)Ⅱ型における血栓症の発症抑制
6. 用法及び用量
-
〈脳血栓症急性期(ラクネを除く)〉
通常、成人に、はじめの2日間は1日6管(アルガトロバン水和物として60mg)を適当量の輸液で希釈し、24時間かけて持続点滴静注する。その後の5日間は1回1管(アルガトロバン水和物として10mg)を適当量の輸液で希釈し1日朝夕2回、1回3時間かけて点滴静注する。なお、年齢、症状に応じて適宜増減する。
-
〈慢性動脈閉塞症(バージャー病・閉塞性動脈硬化症)〉
通常、成人1回1管(アルガトロバン水和物として10mg)を輸液で希釈し、1日2回、1回2~3時間かけて点滴静注する。なお、年齢、症状に応じて適宜増減する。
-
〈血液体外循環〉
通常、成人に、体外循環開始時に1管(アルガトロバン水和物として10mg)を回路内に投与し、体外循環開始後は毎時2.5管(アルガトロバン水和物として25mg)より投与を開始する。凝固時間の延長、回路内凝血(残血)、透析効率及び透析終了時の止血状況等を指標に投与量を増減し、患者毎の投与量を決定するが、毎時0.5~4管(アルガトロバン水和物として5~40mg)を目安とする。
-
〈HIT Ⅱ型(発症リスクのある場合を含む)における経皮的冠インターベンション施行時の血液の凝固防止〉
本剤を適当量の輸液で希釈し、通常、成人にアルガトロバン水和物として0.1mg/kgを3~5分かけて静脈内投与し、術後4時間までアルガトロバン水和物として6μg/kg/分を目安に静脈内持続投与する。その後抗凝固療法の継続が必要な場合は、0.7μg/kg/分に減量し静脈内持続投与する。なお、持続投与量は目安であり、適切な凝固能のモニタリングにより適宜調節する。
-
〈HIT Ⅱ型における血栓症の発症抑制〉
本剤を適当量の輸液で希釈し、通常、成人にアルガトロバン水和物として0.7μg/kg/分より点滴静注を開始し、持続投与する。なお、肝機能障害のある患者や出血のリスクのある患者に対しては、低用量から投与を開始すること。活性化部分トロンボプラスチン時間(aPTT)を指標に投与量を増減し、患者毎の投与量を決定する。
7. 用法及び用量に関連する注意
- 〈慢性動脈閉塞症(バージャー病・閉塞性動脈硬化症)〉
-
〈HIT Ⅱ型(発症リスクのある場合を含む)における経皮的冠インターベンション施行時の血液の凝固防止〉
- 7.2 本剤の投与開始から10分程度で活性化全血凝固時間(ACT)を測定し、術後4時間まではACTが250~450秒となるように持続投与量を調節すること。患者の状態により、術後4時間以降の抗凝固療法の継続の要否を判断するが、その後も抗凝固療法の継続が必要な場合は、0.7μg/kg/分に減量後、適宜aPTTを測定し、aPTTが投与前値の1.5~3倍程度となるよう持続投与量を適宜調節し、目標とする範囲に達した後は1日に1回aPTTを測定すること。
- 7.3 本剤のクリアランスが低下している肝機能障害のある患者に対して術後4時間以降も抗凝固療法が必要な場合は、0.2μg/kg/分に減量するなど注意すること。aPTTが目標とする範囲に達するまでは、適宜aPTTを測定し、目標とする範囲に達した後は1日に1回aPTTを測定すること。
-
7.4 本剤による治療開始及び投与量変更時には、以下の表を参考に投与すること。
本剤を10mLに希釈し、6μg/kg/分で投与する場合の投与速度 体重
6μg/kg/分
アルガトロバン水和物として
(mg/時)希釈液として
(mL/時)40kg
14.4
14.4
50kg
18.0
18.0
60kg
21.6
21.6
70kg
25.2
25.2
本剤を20mLに希釈し、0.7μg/kg/分あるいは0.2μg/kg/分で投与する場合の投与速度 体重
0.7μg/kg/分
0.2μg/kg/分
アルガトロバン水和物として
(mg/時)希釈液として
(mL/時)アルガトロバン水和物として
(mg/時)希釈液として
(mL/時)40kg
1.7
3.4
0.5
1.0
50kg
2.1
4.2
0.6
1.2
60kg
2.5
5.0
0.7
1.4
70kg
2.9
5.8
0.8
1.6
- 7.5 術後4時間以降も抗凝固療法を継続する必要があり、本剤を0.7μg/kg/分に減量後、aPTTが投与前値の3倍を超えた場合は、本剤の投与を中止すること。本剤投与を再開する場合には、aPTTが治療域(投与前値の1.5~3倍以下)に回復したことを確認し、再開時の投与量は、投与中止前の1/2の用量を目安にすること。
-
〈HIT Ⅱ型における血栓症の発症抑制〉
- 7.6 本剤のクリアランスが低下している肝機能障害のある患者、又は出血のリスクのある患者に対しては、低用量(0.2μg/kg/分)から投与を開始するなど注意すること。
-
7.7 本剤による治療開始時には、以下の表を参考に投与を開始すること。
本剤を20mLに希釈し、0.7μg/kg/分あるいは0.2μg/kg/分で投与する場合の投与速度 体重
0.7μg/kg/分
0.2μg/kg/分
アルガトロバン水和物として
(mg/時)希釈液として
(mL/時)アルガトロバン水和物として
(mg/時)希釈液として
(mL/時)40kg
1.7
3.4
0.5
1.0
50kg
2.1
4.2
0.6
1.2
60kg
2.5
5.0
0.7
1.4
70kg
2.9
5.8
0.8
1.6
- 7.8 本剤投与開始後は、aPTTを投与前値の1.5~3倍の範囲かつ100秒以下となるように用量を調節すること。なお、出血のリスクのある患者ではaPTTが、投与前値の1.5~2倍となるように用量を調節すること。[8.3 参照]
- 7.9 本剤投与開始2時間後及び本剤の投与量の変更2時間後を目安にaPTTを測定し、投与量を調節する。肝機能障害がある患者又は出血のリスクがある患者に対しては、本剤投与開始あるいは投与量変更6時間後にもaPTTを測定することが望ましい。aPTTが目標とする範囲に達するまでは、適宜aPTTを測定し、目標とする範囲に達した後は1日に1回aPTTを測定すること。[8.3 参照]
-
7.10 aPTTが投与前値の3倍又は100秒を超えた場合は、本剤の投与を中止すること。
本剤投与を再開する場合には、aPTTが治療域(投与前値の1.5~3倍かつ100秒以下)に回復したことを確認し、投与中止前の1/2の用量を目安に開始すること。[8.3 参照] -
7.11 本剤を使用することにより血小板数が回復し、安定した場合には、経口抗凝固薬(ワルファリン等)による治療の開始を考慮すること。なお、ワルファリンに切り替える場合は、本剤とワルファリンを5日間程度併用すること。
本剤とワルファリンとの併用時は、aPTT及びプロトロンビン時間-国際標準比(PT-INR)をモニタリングすること。なお、本剤とワルファリンとの相互作用によりPT-INRが延長することから、本剤中止後にPT-INRが短縮することに注意すること。[10.2 参照] - 7.12 経口抗凝固療法への移行が困難な患者を除き、本剤を漫然と使用しないこと(国内外の臨床試験において本剤投与期間はおおむね7~14日間であった。また、国内で実施された臨床試験では、ワルファリンへの切り替えができなかった患者1例での投与期間は最長35日であった)。
8. 重要な基本的注意
- 〈効能共通〉
-
〈脳血栓症急性期(ラクネを除く)〉
- 8.2 本剤の投与により出血性脳梗塞、脳内出血を助長する可能性があるので、臨床症状及びコンピューター断層撮影による観察を十分に行い、出血が認められた場合には直ちに投与を中止すること。[1 参照]
- 〈HIT Ⅱ型における血栓症の発症抑制〉
- 〈HIT Ⅱ型(発症リスクのある場合を含む)における経皮的冠インターベンション施行時の血液の凝固防止〉
- 〈血液体外循環〉
9. 特定の背景を有する患者に関する注意
9.1 合併症・既往歴等のある患者
9.5 妊婦
- 9.5.1 流早産・分娩直後等性器出血を伴う妊産婦には投与しないこと。[2.1 参照]
- 9.5.2 妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないことが望ましい。
9.6 授乳婦
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。動物実験(ラット)で乳汁中へ移行することが報告されている。
9.7 小児等
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
9.8 高齢者
減量するなど注意すること。一般に生理機能が低下している。なお、65歳以上の高齢者における副作用発現率は、脳血栓症急性期の使用成績調査では7.8%(184/2,357例)、慢性動脈閉塞症の使用成績調査では3.4%(117/3,392例)であった。
11. 副作用
11.1 重大な副作用
-
11.1.1 出血性脳梗塞(0.5%)
脳血栓症急性期の患者に使用した場合あらわれることがある。[1 参照]
- 11.1.2 脳出血、消化管出血(いずれも頻度不明)
-
11.1.3 ショック、アナフィラキシー(いずれも頻度不明)
蕁麻疹、血圧低下、呼吸困難等があらわれることがある。
- 11.1.4 劇症肝炎、肝機能障害、黄疸(いずれも頻度不明)
11.2 その他の副作用
0.1~5%未満 |
頻度不明 |
|
|---|---|---|
血液 |
血尿、貧血(赤血球、ヘモグロビン、ヘマトクリット値の減少)、白血球増多、白血球減少、血小板減少 |
凝固時間の延長、出血 |
過敏症 |
皮疹(紅斑性発疹等) |
そう痒、蕁麻疹 |
血管 |
血管痛、血管炎 |
|
肝臓 |
AST上昇、ALT上昇、ALP上昇、LDH上昇、総ビリルビン上昇 |
γ-GTP上昇 |
腎臓 |
BUN上昇 |
クレアチニン上昇 |
消化器 |
下痢、食欲不振、腹痛 |
嘔吐 |
その他 |
頭痛、不整脈、熱感、過換気症候群、呼吸困難、血圧上昇 |
四肢の疼痛、四肢のしびれ、ふらつき、心悸亢進、潮紅、悪寒、発熱、発汗、胸痛、血圧低下、浮腫、腫脹、倦怠感、血清総蛋白減少 |
1. 警告
本剤の脳血栓症急性期の臨床試験において、出血性脳梗塞の発現が認められている。脳血栓症の患者に使用する場合には、臨床症状及びコンピューター断層撮影による観察を十分に行い、出血が認められた場合には直ちに投与を中止し、適切な処置を行うこと。[2.1 参照],[2.3 参照],[8.2 参照],[11.1.1 参照]
2. 禁忌(次の患者には投与しないこと)
- 2.1 出血している患者:頭蓋内出血、出血性脳梗塞、血小板減少性紫斑病、血管障害による出血傾向、血友病その他の凝固障害、月経期間中、手術時、消化管出血、尿路出血、喀血、流早産・分娩直後等性器出血を伴う妊産婦等[出血している患者に投与した場合には止血が困難になるおそれがある。][1 参照],[9.5.1 参照]
- 2.2 脳塞栓又は脳塞栓のおそれがある患者(ただし、ヘパリン起因性血小板減少症(HIT)Ⅱ型の患者を除く)[出血性脳梗塞を起こすおそれがある。]
- 2.3 重篤な意識障害を伴う大梗塞の患者[大梗塞の患者は出血性脳梗塞を起こすおそれがある。][1 参照]
- 2.4 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
4. 効能又は効果
- 下記疾患に伴う神経症候(運動麻痺)、日常生活動作(歩行、起立、坐位保持、食事)の改善
発症後48時間以内の脳血栓症急性期(ラクネを除く) - 慢性動脈閉塞症(バージャー病・閉塞性動脈硬化症)における四肢潰瘍、安静時疼痛ならびに冷感の改善
- 下記患者における血液体外循環時の灌流血液の凝固防止(血液透析)
先天性アンチトロンビンⅢ欠乏患者
アンチトロンビンⅢ低下を伴う患者(アンチトロンビンⅢが正常の70%以下に低下し、かつ、ヘパリンナトリウム、ヘパリンカルシウムの使用では体外循環路内の凝血(残血)が改善しないと判断されたもの)
ヘパリン起因性血小板減少症(HIT)Ⅱ型患者 - ヘパリン起因性血小板減少症(HIT)Ⅱ型(発症リスクのある場合を含む)における経皮的冠インターベンション施行時の血液の凝固防止
- ヘパリン起因性血小板減少症(HIT)Ⅱ型における血栓症の発症抑制
6. 用法及び用量
-
〈脳血栓症急性期(ラクネを除く)〉
通常、成人に、はじめの2日間は1日6管(アルガトロバン水和物として60mg)を適当量の輸液で希釈し、24時間かけて持続点滴静注する。その後の5日間は1回1管(アルガトロバン水和物として10mg)を適当量の輸液で希釈し1日朝夕2回、1回3時間かけて点滴静注する。なお、年齢、症状に応じて適宜増減する。
-
〈慢性動脈閉塞症(バージャー病・閉塞性動脈硬化症)〉
通常、成人1回1管(アルガトロバン水和物として10mg)を輸液で希釈し、1日2回、1回2~3時間かけて点滴静注する。なお、年齢、症状に応じて適宜増減する。
-
〈血液体外循環〉
通常、成人に、体外循環開始時に1管(アルガトロバン水和物として10mg)を回路内に投与し、体外循環開始後は毎時2.5管(アルガトロバン水和物として25mg)より投与を開始する。凝固時間の延長、回路内凝血(残血)、透析効率及び透析終了時の止血状況等を指標に投与量を増減し、患者毎の投与量を決定するが、毎時0.5~4管(アルガトロバン水和物として5~40mg)を目安とする。
-
〈HIT Ⅱ型(発症リスクのある場合を含む)における経皮的冠インターベンション施行時の血液の凝固防止〉
本剤を適当量の輸液で希釈し、通常、成人にアルガトロバン水和物として0.1mg/kgを3~5分かけて静脈内投与し、術後4時間までアルガトロバン水和物として6μg/kg/分を目安に静脈内持続投与する。その後抗凝固療法の継続が必要な場合は、0.7μg/kg/分に減量し静脈内持続投与する。なお、持続投与量は目安であり、適切な凝固能のモニタリングにより適宜調節する。
-
〈HIT Ⅱ型における血栓症の発症抑制〉
本剤を適当量の輸液で希釈し、通常、成人にアルガトロバン水和物として0.7μg/kg/分より点滴静注を開始し、持続投与する。なお、肝機能障害のある患者や出血のリスクのある患者に対しては、低用量から投与を開始すること。活性化部分トロンボプラスチン時間(aPTT)を指標に投与量を増減し、患者毎の投与量を決定する。
7. 用法及び用量に関連する注意
- 〈慢性動脈閉塞症(バージャー病・閉塞性動脈硬化症)〉
-
〈HIT Ⅱ型(発症リスクのある場合を含む)における経皮的冠インターベンション施行時の血液の凝固防止〉
- 7.2 本剤の投与開始から10分程度で活性化全血凝固時間(ACT)を測定し、術後4時間まではACTが250~450秒となるように持続投与量を調節すること。患者の状態により、術後4時間以降の抗凝固療法の継続の要否を判断するが、その後も抗凝固療法の継続が必要な場合は、0.7μg/kg/分に減量後、適宜aPTTを測定し、aPTTが投与前値の1.5~3倍程度となるよう持続投与量を適宜調節し、目標とする範囲に達した後は1日に1回aPTTを測定すること。
- 7.3 本剤のクリアランスが低下している肝機能障害のある患者に対して術後4時間以降も抗凝固療法が必要な場合は、0.2μg/kg/分に減量するなど注意すること。aPTTが目標とする範囲に達するまでは、適宜aPTTを測定し、目標とする範囲に達した後は1日に1回aPTTを測定すること。
-
7.4 本剤による治療開始及び投与量変更時には、以下の表を参考に投与すること。
本剤を10mLに希釈し、6μg/kg/分で投与する場合の投与速度 体重
6μg/kg/分
アルガトロバン水和物として
(mg/時)希釈液として
(mL/時)40kg
14.4
14.4
50kg
18.0
18.0
60kg
21.6
21.6
70kg
25.2
25.2
本剤を20mLに希釈し、0.7μg/kg/分あるいは0.2μg/kg/分で投与する場合の投与速度 体重
0.7μg/kg/分
0.2μg/kg/分
アルガトロバン水和物として
(mg/時)希釈液として
(mL/時)アルガトロバン水和物として
(mg/時)希釈液として
(mL/時)40kg
1.7
3.4
0.5
1.0
50kg
2.1
4.2
0.6
1.2
60kg
2.5
5.0
0.7
1.4
70kg
2.9
5.8
0.8
1.6
- 7.5 術後4時間以降も抗凝固療法を継続する必要があり、本剤を0.7μg/kg/分に減量後、aPTTが投与前値の3倍を超えた場合は、本剤の投与を中止すること。本剤投与を再開する場合には、aPTTが治療域(投与前値の1.5~3倍以下)に回復したことを確認し、再開時の投与量は、投与中止前の1/2の用量を目安にすること。
-
〈HIT Ⅱ型における血栓症の発症抑制〉
- 7.6 本剤のクリアランスが低下している肝機能障害のある患者、又は出血のリスクのある患者に対しては、低用量(0.2μg/kg/分)から投与を開始するなど注意すること。
-
7.7 本剤による治療開始時には、以下の表を参考に投与を開始すること。
本剤を20mLに希釈し、0.7μg/kg/分あるいは0.2μg/kg/分で投与する場合の投与速度 体重
0.7μg/kg/分
0.2μg/kg/分
アルガトロバン水和物として
(mg/時)希釈液として
(mL/時)アルガトロバン水和物として
(mg/時)希釈液として
(mL/時)40kg
1.7
3.4
0.5
1.0
50kg
2.1
4.2
0.6
1.2
60kg
2.5
5.0
0.7
1.4
70kg
2.9
5.8
0.8
1.6
- 7.8 本剤投与開始後は、aPTTを投与前値の1.5~3倍の範囲かつ100秒以下となるように用量を調節すること。なお、出血のリスクのある患者ではaPTTが、投与前値の1.5~2倍となるように用量を調節すること。[8.3 参照]
- 7.9 本剤投与開始2時間後及び本剤の投与量の変更2時間後を目安にaPTTを測定し、投与量を調節する。肝機能障害がある患者又は出血のリスクがある患者に対しては、本剤投与開始あるいは投与量変更6時間後にもaPTTを測定することが望ましい。aPTTが目標とする範囲に達するまでは、適宜aPTTを測定し、目標とする範囲に達した後は1日に1回aPTTを測定すること。[8.3 参照]
-
7.10 aPTTが投与前値の3倍又は100秒を超えた場合は、本剤の投与を中止すること。
本剤投与を再開する場合には、aPTTが治療域(投与前値の1.5~3倍かつ100秒以下)に回復したことを確認し、投与中止前の1/2の用量を目安に開始すること。[8.3 参照] -
7.11 本剤を使用することにより血小板数が回復し、安定した場合には、経口抗凝固薬(ワルファリン等)による治療の開始を考慮すること。なお、ワルファリンに切り替える場合は、本剤とワルファリンを5日間程度併用すること。
本剤とワルファリンとの併用時は、aPTT及びプロトロンビン時間-国際標準比(PT-INR)をモニタリングすること。なお、本剤とワルファリンとの相互作用によりPT-INRが延長することから、本剤中止後にPT-INRが短縮することに注意すること。[10.2 参照] - 7.12 経口抗凝固療法への移行が困難な患者を除き、本剤を漫然と使用しないこと(国内外の臨床試験において本剤投与期間はおおむね7~14日間であった。また、国内で実施された臨床試験では、ワルファリンへの切り替えができなかった患者1例での投与期間は最長35日であった)。
8. 重要な基本的注意
- 〈効能共通〉
-
〈脳血栓症急性期(ラクネを除く)〉
- 8.2 本剤の投与により出血性脳梗塞、脳内出血を助長する可能性があるので、臨床症状及びコンピューター断層撮影による観察を十分に行い、出血が認められた場合には直ちに投与を中止すること。[1 参照]
- 〈HIT Ⅱ型における血栓症の発症抑制〉
- 〈HIT Ⅱ型(発症リスクのある場合を含む)における経皮的冠インターベンション施行時の血液の凝固防止〉
- 〈血液体外循環〉
9. 特定の背景を有する患者に関する注意
9.1 合併症・既往歴等のある患者
9.5 妊婦
- 9.5.1 流早産・分娩直後等性器出血を伴う妊産婦には投与しないこと。[2.1 参照]
- 9.5.2 妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないことが望ましい。
9.6 授乳婦
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。動物実験(ラット)で乳汁中へ移行することが報告されている。
9.7 小児等
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
9.8 高齢者
減量するなど注意すること。一般に生理機能が低下している。なお、65歳以上の高齢者における副作用発現率は、脳血栓症急性期の使用成績調査では7.8%(184/2,357例)、慢性動脈閉塞症の使用成績調査では3.4%(117/3,392例)であった。
11. 副作用
11.1 重大な副作用
-
11.1.1 出血性脳梗塞(0.5%)
脳血栓症急性期の患者に使用した場合あらわれることがある。[1 参照]
- 11.1.2 脳出血、消化管出血(いずれも頻度不明)
-
11.1.3 ショック、アナフィラキシー(いずれも頻度不明)
蕁麻疹、血圧低下、呼吸困難等があらわれることがある。
- 11.1.4 劇症肝炎、肝機能障害、黄疸(いずれも頻度不明)
11.2 その他の副作用
0.1~5%未満 |
頻度不明 |
|
|---|---|---|
血液 |
血尿、貧血(赤血球、ヘモグロビン、ヘマトクリット値の減少)、白血球増多、白血球減少、血小板減少 |
凝固時間の延長、出血 |
過敏症 |
皮疹(紅斑性発疹等) |
そう痒、蕁麻疹 |
血管 |
血管痛、血管炎 |
|
肝臓 |
AST上昇、ALT上昇、ALP上昇、LDH上昇、総ビリルビン上昇 |
γ-GTP上昇 |
腎臓 |
BUN上昇 |
クレアチニン上昇 |
消化器 |
下痢、食欲不振、腹痛 |
嘔吐 |
その他 |
頭痛、不整脈、熱感、過換気症候群、呼吸困難、血圧上昇 |
四肢の疼痛、四肢のしびれ、ふらつき、心悸亢進、潮紅、悪寒、発熱、発汗、胸痛、血圧低下、浮腫、腫脹、倦怠感、血清総蛋白減少 |