薬効分類名血圧降下剤/血管拡張剤

一般的名称ニトログリセリン注射液

ニトログリセリン静注1mg/2mL「TE」、ニトログリセリン静注5mg/10mL「TE」、ニトログリセリン点滴静注25mg/50mL「TE」、ニトログリセリン点滴静注50mg/100mL「TE」

にとろぐりせりんじょうちゅう1mg/2mL、にとろぐりせりんじょうちゅう5mg/10mL、にとろぐりせりんてんてきじょうちゅう25mg/50mL、にとろぐりせりんてんてきじょうちゅう50mg/100mL

Nitroglycerin Injection 1mg/2mL「TE」, Nitroglycerin Injection 5mg/10mL「TE」, Nitroglycerin Injection 25mg/50mL「TE」, Nitroglycerin Injection 50mg/100mL「TE」

製造販売元/トーアエイヨー株式会社

第3版
禁忌相互作用合併症・既往歴等のある患者肝機能障害患者妊婦授乳婦小児等高齢者

重大な副作用

頻度
副作用
3.3%
急激な血圧低下
頻度不明
心拍出量低下(0.2%)等

その他の副作用

部位
頻度
副作用
心臓・血管
0.2~5%未満
血液系
頻度不明
肺・呼吸
0.2~5%未満
脳・神経
0.2~5%未満
胃腸・消化器系
0.2~5%未満
その他
0.2%未満
その他
頻度不明

併用注意

薬剤名等

パンクロニウム

臨床症状・措置方法

パンクロニウムの神経筋遮断効果を延長することがある。

機序・危険因子

機序不明

薬剤名等

利尿剤
他の血管拡張剤

臨床症状・措置方法

血圧低下が増強されることがある。

機序・危険因子

ともに血圧低下作用を有する。

薬剤名等

ヘパリン

臨床症状・措置方法

ヘパリンの作用を減弱するとの報告がある。

機序・危険因子

機序不明

詳細情報

正確な情報は PMDA で必ず確認して下さい

注意以下の情報は参考資料としてご活用下さい

2. 禁忌(次の患者には投与しないこと)

  1. 2.1 硝酸・亜硝酸エステル系薬剤に対し過敏症の既往歴のある患者
  2. 2.2 閉塞隅角緑内障の患者[眼圧を上昇させるおそれがある。]
  3. 2.3 高度な貧血の患者[血圧低下により貧血症状(めまい、立ちくらみ等)を悪化させるおそれがある。]
  4. 2.4 ホスホジエステラーゼ5阻害作用を有する薬剤(シルデナフィルクエン酸塩、バルデナフィル塩酸塩水和物、タダラフィル)又はグアニル酸シクラーゼ刺激作用を有する薬剤(リオシグアト)を投与中の患者[10.1 参照]

3. 組成・性状

3.1 組成

ニトログリセリン静注1mg/2mL「TE」

有効成分 (1管2mL中)
ニトログリセリン   1mg
添加剤 (1管2mL中)
ブドウ糖     0.1g  
ニトログリセリン静注5mg/10mL「TE」

有効成分 (1管10mL中)
ニトログリセリン   5mg
添加剤 (1管10mL中)
ブドウ糖     0.5g  
ニトログリセリン点滴静注25mg/50mL「TE」

有効成分 (1袋50mL中)
ニトログリセリン   25mg
添加剤 (1袋50mL中)
ブドウ糖     2.5g  
ニトログリセリン点滴静注50mg/100mL「TE」

有効成分 (1袋100mL中)
ニトログリセリン   50mg
添加剤 (1袋100mL中)
ブドウ糖     5.0g  

3.2 製剤の性状

ニトログリセリン静注1mg/2mL「TE」

性状 無色澄明な水性注射液
pH 4.0~6.5
浸透圧比 約1
(生理食塩液に対する比)
ニトログリセリン静注5mg/10mL「TE」

性状 無色澄明な水性注射液
pH 4.0~6.5
浸透圧比 約1
(生理食塩液に対する比)
ニトログリセリン点滴静注25mg/50mL「TE」

性状 無色澄明な水性注射液
pH 3.5~6.0
浸透圧比 約1
(生理食塩液に対する比)
ニトログリセリン点滴静注50mg/100mL「TE」

性状 無色澄明な水性注射液
pH 3.5~6.0
浸透圧比 約1
(生理食塩液に対する比)

4. 効能又は効果

  • 手術時の低血圧維持
  • 手術時の異常高血圧の救急処置
  • 急性心不全(慢性心不全の急性増悪期を含む)
  • 不安定狭心症

6. 用法及び用量

本剤は、注射液そのまま、又は生理食塩液、5%ブドウ糖注射液、乳酸リンゲル液等で希釈し、ニトログリセリンとして0.005~0.05%(1mL当たり50~500μg)溶液を点滴静注する。

本剤は、通常1分間に体重1kg当たりニトログリセリンとして、効能又は効果ごとに下表に基づき投与する。

効能又は効果

用法及び用量

手術時の低血圧維持

1~5μg/kg/分の投与量で投与を開始し、目的値まで血圧を下げ、以後血圧をモニターしながら点滴速度を調節する。

手術時の異常高血圧の救急処置

0.5~5μg/kg/分の投与量で投与を開始し、目的値まで血圧を下げ、以後血圧をモニターしながら点滴速度を調節する。

急性心不全

(慢性心不全の急性増悪期を含む)

0.05~0.1μg/kg/分の投与量で投与を開始し、目的とする血行動態を得るまで血圧、左心室充満圧などの循環動態をモニターしながら5~15分ごとに0.1~0.2μg/kg/分ずつ増量し、最適点滴速度で維持する。

不安定狭心症

0.1~0.2μg/kg/分の投与量で投与を開始し、発作の経過及び血圧をモニターしながら約5分ごとに0.1~0.2μg/kg/分ずつ増量し、1~2μg/kg/分で維持する。効果がみられない場合には20~40μg/kgの静注を1時間ごとに併用する。なお、静注する場合は1~3分かけて緩徐に投与する。

7. 用法及び用量に関連する注意

  1. 7.1 本剤は塩化ビニル製の輸液容器及び輸液セットに吸着されるので、本剤点滴時にはガラス製、ポリエチレン製又はポリプロピレン製の輸液容器を使用すること。また、輸液セットへの吸着は点滴速度が遅い程及び輸液セットの長さが長くなる程吸着率が大きくなるので注意すること1) ,2) [14.2.1 参照]
  2. 7.2 用法及び用量のうち急性心不全及び不安定狭心症については吸着のない輸液セットを使用した場合の用法及び用量であり、従って塩化ビニル製の輸液セットを用いる場合には多量を要することがあるので注意すること。

8. 重要な基本的注意

  1. 8.1 本剤の作用には個人差がみられるので、本剤投与中は必ず並行して血圧のモニターを行うこと。急性心不全に対して本剤を用いる場合にはSwan-Ganzカテーテル等を使用し、肺動脈拡張期圧、肺動脈楔入圧等の血行動態をモニターしながら投与すること。また、循環機能検査、動脈血検査、尿量の検査をあわせて行うなど、患者の全身状態を十分に管理しながら投与すること。[8.2 参照],[8.3 参照],[11.1.1 参照]
  2. 8.2 本剤の過剰投与により血圧が低下し過ぎた場合には投与を中止すること。また、速やかに血圧を回復させたい場合には昇圧剤を投与すること。[8.1 参照],[8.3 参照],[11.1.1 参照]
  3. 8.3 手術後は、患者の血圧が完全に回復するまで管理を行うこと。[8.1 参照],[8.2 参照],[11.1.1 参照]

9. 特定の背景を有する患者に関する注意

9.1 合併症・既往歴等のある患者

  1. 9.1.1 メトヘモグロビン血症の患者

    メトヘモグロビン血症をさらに悪化させるおそれがある。

  2. 9.1.2 頭部外傷又は脳出血の患者

    頭蓋内圧を上昇させるおそれがある。

  3. 9.1.3 著しく血圧の低い患者

    血圧低下をさらに悪化させるおそれがあるので、必要ならばドパミン塩酸塩等の昇圧剤を併用すること。

9.3 肝機能障害患者

副作用が強くあらわれるおそれがある。

9.5 妊婦

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。

9.6 授乳婦

治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。動物実験(ラット)で、乳汁中への移行が報告されている。

9.7 小児等

新生児及び乳幼児はメトヘモグロビン還元酵素活性が低いので、メトヘモグロビン血症を起こしやすい。

9.8 高齢者

患者の状態を観察しながら用量に留意して慎重に投与すること。本剤は、主として肝臓で代謝されるが、高齢者では一般に肝機能が低下していることが多いため、高い血中濃度が持続し、血圧低下等が発現するおそれがある。

10. 相互作用

    10.1 併用禁忌(併用しないこと)

    薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子

    ホスホジエステラーゼ5阻害作用を有する薬剤

    • シルデナフィルクエン酸塩(バイアグラ、レバチオ)
    • バルデナフィル塩酸塩水和物(レビトラ)
    • タダラフィル(シアリス、アドシルカ、ザルティア)

    [2.4 参照]

    併用により、降圧作用を増強することがある。
    本剤投与前にこれらの薬剤を服用していないことを十分確認すること。また、本剤投与中及び投与後においてこれらの薬剤を服用しないよう十分注意すること。

    本剤はcGMPの産生を促進し、一方、ホスホジエステラーゼ5阻害作用を有する薬剤はcGMPの分解を抑制することから、両剤の併用によりcGMPの増大を介する本剤の降圧作用が増強する。

    グアニル酸シクラーゼ刺激作用を有する薬剤

    • リオシグアト(アデムパス)

    [2.4 参照]

    併用により、降圧作用を増強することがある。
    本剤投与前にこれらの薬剤を服用していないことを十分確認すること。また、本剤投与中及び投与後においてこれらの薬剤を服用しないよう十分注意すること。

    本剤とグアニル酸シクラーゼ刺激作用を有する薬剤は、ともにcGMPの産生を促進することから、両剤の併用によりcGMPの増大を介する本剤の降圧作用が増強する。

    10.2 併用注意(併用に注意すること)

    薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子

    パンクロニウム

    パンクロニウムの神経筋遮断効果を延長することがある。

    機序不明

    利尿剤
    他の血管拡張剤

    血圧低下が増強されることがある。

    ともに血圧低下作用を有する。

    ヘパリン

    ヘパリンの作用を減弱するとの報告がある。

    機序不明

    11. 副作用

    次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

    11.1 重大な副作用

    1. 11.1.1 急激な血圧低下(3.3%)、心拍出量低下(0.2%)等

      急激な血圧低下、心拍出量低下、心拍数増加、投与終了後の遷延性血圧低下、リバウンド現象等があらわれることがある。このような副作用があらわれた場合には投与を中止すること。また、速やかに血圧を回復させたい場合には、ドパミン塩酸塩等の昇圧剤を投与すること。[8.1 参照],[8.2 参照],[8.3 参照]

    11.2 その他の副作用

    0.2~5%未満

    0.2%未満

    頻度不明

    循環器

    頻脈1) 、不整脈

    血液

    メトヘモグロビン血症

    呼吸器

    PaO2(動脈血酸素分圧)低下

    精神神経系

    頭痛・頭重感

    消化器

    悪心・嘔吐

    その他

    代謝性アシドーシス、脳浮腫、胸部不快感、倦怠感、口内乾燥感、あくび

    乏尿

    1) 頻脈は若年者で発現しやすい。

    14. 適用上の注意

    14.1 薬剤調製時の注意

    1. 14.1.1 本剤をpH10以上のアルカリ性溶液あるいは還元物質(アスコルビン酸など)を含む溶液で希釈すると、速やかにニトログリセリン含量が低下するので、このような溶液で希釈しないよう注意すること。
    2. 14.1.2 本剤は皮膚につけると、動悸、頭痛が起こる場合があるので、直ちに水で洗い流すこと。

    14.2 薬剤投与時の注意

    1. 14.2.1 輸液容器・輸液セット等への吸着

      ニトログリセリンは、一般的に使用されている塩化ビニル製の輸液容器及び輸液セット等に吸着し、投与量が正確に静脈内に投与されない。吸着率は点滴速度が遅く、投与セットが長い程高くなる。ニトログリセリン濃度は、吸着率の変化に影響を与えない。点滴速度による影響は図のとおりで塩化ビニル管120cmでは点滴速度150mL/h(2.5mL/min)以上であれば投与量の80%以上が静脈内に注入される3) 。また、塩化ビニル管の長さが長くなる程吸着率は高くなるので、本剤の使用にあたっては点滴速度、塩化ビニル管の長さに十分注意すること。[7.1 参照]

      点滴速度によるニトログリセリン残存率への影響

      測定条件:室温 塩化ビニル管の長さ:120cm

    2. 禁忌(次の患者には投与しないこと)

    1. 2.1 硝酸・亜硝酸エステル系薬剤に対し過敏症の既往歴のある患者
    2. 2.2 閉塞隅角緑内障の患者[眼圧を上昇させるおそれがある。]
    3. 2.3 高度な貧血の患者[血圧低下により貧血症状(めまい、立ちくらみ等)を悪化させるおそれがある。]
    4. 2.4 ホスホジエステラーゼ5阻害作用を有する薬剤(シルデナフィルクエン酸塩、バルデナフィル塩酸塩水和物、タダラフィル)又はグアニル酸シクラーゼ刺激作用を有する薬剤(リオシグアト)を投与中の患者[10.1 参照]

    3. 組成・性状

    3.1 組成

    ニトログリセリン静注1mg/2mL「TE」

    有効成分 (1管2mL中)
    ニトログリセリン   1mg
    添加剤 (1管2mL中)
    ブドウ糖     0.1g  
    ニトログリセリン静注5mg/10mL「TE」

    有効成分 (1管10mL中)
    ニトログリセリン   5mg
    添加剤 (1管10mL中)
    ブドウ糖     0.5g  
    ニトログリセリン点滴静注25mg/50mL「TE」

    有効成分 (1袋50mL中)
    ニトログリセリン   25mg
    添加剤 (1袋50mL中)
    ブドウ糖     2.5g  
    ニトログリセリン点滴静注50mg/100mL「TE」

    有効成分 (1袋100mL中)
    ニトログリセリン   50mg
    添加剤 (1袋100mL中)
    ブドウ糖     5.0g  

    3.2 製剤の性状

    ニトログリセリン静注1mg/2mL「TE」

    性状 無色澄明な水性注射液
    pH 4.0~6.5
    浸透圧比 約1
    (生理食塩液に対する比)
    ニトログリセリン静注5mg/10mL「TE」

    性状 無色澄明な水性注射液
    pH 4.0~6.5
    浸透圧比 約1
    (生理食塩液に対する比)
    ニトログリセリン点滴静注25mg/50mL「TE」

    性状 無色澄明な水性注射液
    pH 3.5~6.0
    浸透圧比 約1
    (生理食塩液に対する比)
    ニトログリセリン点滴静注50mg/100mL「TE」

    性状 無色澄明な水性注射液
    pH 3.5~6.0
    浸透圧比 約1
    (生理食塩液に対する比)

    4. 効能又は効果

    • 手術時の低血圧維持
    • 手術時の異常高血圧の救急処置
    • 急性心不全(慢性心不全の急性増悪期を含む)
    • 不安定狭心症

    6. 用法及び用量

    本剤は、注射液そのまま、又は生理食塩液、5%ブドウ糖注射液、乳酸リンゲル液等で希釈し、ニトログリセリンとして0.005~0.05%(1mL当たり50~500μg)溶液を点滴静注する。

    本剤は、通常1分間に体重1kg当たりニトログリセリンとして、効能又は効果ごとに下表に基づき投与する。

    効能又は効果

    用法及び用量

    手術時の低血圧維持

    1~5μg/kg/分の投与量で投与を開始し、目的値まで血圧を下げ、以後血圧をモニターしながら点滴速度を調節する。

    手術時の異常高血圧の救急処置

    0.5~5μg/kg/分の投与量で投与を開始し、目的値まで血圧を下げ、以後血圧をモニターしながら点滴速度を調節する。

    急性心不全

    (慢性心不全の急性増悪期を含む)

    0.05~0.1μg/kg/分の投与量で投与を開始し、目的とする血行動態を得るまで血圧、左心室充満圧などの循環動態をモニターしながら5~15分ごとに0.1~0.2μg/kg/分ずつ増量し、最適点滴速度で維持する。

    不安定狭心症

    0.1~0.2μg/kg/分の投与量で投与を開始し、発作の経過及び血圧をモニターしながら約5分ごとに0.1~0.2μg/kg/分ずつ増量し、1~2μg/kg/分で維持する。効果がみられない場合には20~40μg/kgの静注を1時間ごとに併用する。なお、静注する場合は1~3分かけて緩徐に投与する。

    7. 用法及び用量に関連する注意

    1. 7.1 本剤は塩化ビニル製の輸液容器及び輸液セットに吸着されるので、本剤点滴時にはガラス製、ポリエチレン製又はポリプロピレン製の輸液容器を使用すること。また、輸液セットへの吸着は点滴速度が遅い程及び輸液セットの長さが長くなる程吸着率が大きくなるので注意すること1) ,2) [14.2.1 参照]
    2. 7.2 用法及び用量のうち急性心不全及び不安定狭心症については吸着のない輸液セットを使用した場合の用法及び用量であり、従って塩化ビニル製の輸液セットを用いる場合には多量を要することがあるので注意すること。

    8. 重要な基本的注意

    1. 8.1 本剤の作用には個人差がみられるので、本剤投与中は必ず並行して血圧のモニターを行うこと。急性心不全に対して本剤を用いる場合にはSwan-Ganzカテーテル等を使用し、肺動脈拡張期圧、肺動脈楔入圧等の血行動態をモニターしながら投与すること。また、循環機能検査、動脈血検査、尿量の検査をあわせて行うなど、患者の全身状態を十分に管理しながら投与すること。[8.2 参照],[8.3 参照],[11.1.1 参照]
    2. 8.2 本剤の過剰投与により血圧が低下し過ぎた場合には投与を中止すること。また、速やかに血圧を回復させたい場合には昇圧剤を投与すること。[8.1 参照],[8.3 参照],[11.1.1 参照]
    3. 8.3 手術後は、患者の血圧が完全に回復するまで管理を行うこと。[8.1 参照],[8.2 参照],[11.1.1 参照]

    9. 特定の背景を有する患者に関する注意

    9.1 合併症・既往歴等のある患者

    1. 9.1.1 メトヘモグロビン血症の患者

      メトヘモグロビン血症をさらに悪化させるおそれがある。

    2. 9.1.2 頭部外傷又は脳出血の患者

      頭蓋内圧を上昇させるおそれがある。

    3. 9.1.3 著しく血圧の低い患者

      血圧低下をさらに悪化させるおそれがあるので、必要ならばドパミン塩酸塩等の昇圧剤を併用すること。

    9.3 肝機能障害患者

    副作用が強くあらわれるおそれがある。

    9.5 妊婦

    妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。

    9.6 授乳婦

    治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。動物実験(ラット)で、乳汁中への移行が報告されている。

    9.7 小児等

    新生児及び乳幼児はメトヘモグロビン還元酵素活性が低いので、メトヘモグロビン血症を起こしやすい。

    9.8 高齢者

    患者の状態を観察しながら用量に留意して慎重に投与すること。本剤は、主として肝臓で代謝されるが、高齢者では一般に肝機能が低下していることが多いため、高い血中濃度が持続し、血圧低下等が発現するおそれがある。

    10. 相互作用

      10.1 併用禁忌(併用しないこと)

      薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子

      ホスホジエステラーゼ5阻害作用を有する薬剤

      • シルデナフィルクエン酸塩(バイアグラ、レバチオ)
      • バルデナフィル塩酸塩水和物(レビトラ)
      • タダラフィル(シアリス、アドシルカ、ザルティア)

      [2.4 参照]

      併用により、降圧作用を増強することがある。
      本剤投与前にこれらの薬剤を服用していないことを十分確認すること。また、本剤投与中及び投与後においてこれらの薬剤を服用しないよう十分注意すること。

      本剤はcGMPの産生を促進し、一方、ホスホジエステラーゼ5阻害作用を有する薬剤はcGMPの分解を抑制することから、両剤の併用によりcGMPの増大を介する本剤の降圧作用が増強する。

      グアニル酸シクラーゼ刺激作用を有する薬剤

      • リオシグアト(アデムパス)

      [2.4 参照]

      併用により、降圧作用を増強することがある。
      本剤投与前にこれらの薬剤を服用していないことを十分確認すること。また、本剤投与中及び投与後においてこれらの薬剤を服用しないよう十分注意すること。

      本剤とグアニル酸シクラーゼ刺激作用を有する薬剤は、ともにcGMPの産生を促進することから、両剤の併用によりcGMPの増大を介する本剤の降圧作用が増強する。

      10.2 併用注意(併用に注意すること)

      薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子

      パンクロニウム

      パンクロニウムの神経筋遮断効果を延長することがある。

      機序不明

      利尿剤
      他の血管拡張剤

      血圧低下が増強されることがある。

      ともに血圧低下作用を有する。

      ヘパリン

      ヘパリンの作用を減弱するとの報告がある。

      機序不明

      11. 副作用

      次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

      11.1 重大な副作用

      1. 11.1.1 急激な血圧低下(3.3%)、心拍出量低下(0.2%)等

        急激な血圧低下、心拍出量低下、心拍数増加、投与終了後の遷延性血圧低下、リバウンド現象等があらわれることがある。このような副作用があらわれた場合には投与を中止すること。また、速やかに血圧を回復させたい場合には、ドパミン塩酸塩等の昇圧剤を投与すること。[8.1 参照],[8.2 参照],[8.3 参照]

      11.2 その他の副作用

      0.2~5%未満

      0.2%未満

      頻度不明

      循環器

      頻脈1) 、不整脈

      血液

      メトヘモグロビン血症

      呼吸器

      PaO2(動脈血酸素分圧)低下

      精神神経系

      頭痛・頭重感

      消化器

      悪心・嘔吐

      その他

      代謝性アシドーシス、脳浮腫、胸部不快感、倦怠感、口内乾燥感、あくび

      乏尿

      1) 頻脈は若年者で発現しやすい。

      14. 適用上の注意

      14.1 薬剤調製時の注意

      1. 14.1.1 本剤をpH10以上のアルカリ性溶液あるいは還元物質(アスコルビン酸など)を含む溶液で希釈すると、速やかにニトログリセリン含量が低下するので、このような溶液で希釈しないよう注意すること。
      2. 14.1.2 本剤は皮膚につけると、動悸、頭痛が起こる場合があるので、直ちに水で洗い流すこと。

      14.2 薬剤投与時の注意

      1. 14.2.1 輸液容器・輸液セット等への吸着

        ニトログリセリンは、一般的に使用されている塩化ビニル製の輸液容器及び輸液セット等に吸着し、投与量が正確に静脈内に投与されない。吸着率は点滴速度が遅く、投与セットが長い程高くなる。ニトログリセリン濃度は、吸着率の変化に影響を与えない。点滴速度による影響は図のとおりで塩化ビニル管120cmでは点滴速度150mL/h(2.5mL/min)以上であれば投与量の80%以上が静脈内に注入される3) 。また、塩化ビニル管の長さが長くなる程吸着率は高くなるので、本剤の使用にあたっては点滴速度、塩化ビニル管の長さに十分注意すること。[7.1 参照]

        点滴速度によるニトログリセリン残存率への影響

        測定条件:室温 塩化ビニル管の長さ:120cm

      その他詳細情報

      日本標準商品分類番号
      872149
      ブランドコード
      2171403A1072, 2171403A2087, 2171403A8042, 2171403A7062
      承認番号
      23000AMX00586000, 23000AMX00587000, 23000AMX00588000, 23000AMX00589000
      販売開始年月
      2011-07, 2006-07, 2009-05, 2006-07
      貯法
      室温保存、室温保存、室温保存、室温保存
      有効期間
      3年、3年、3年、3年
      規制区分
      2, 12, 2, 12, 2, 12, 2, 12

      重要な注意事項

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      • 副作用の発生頻度や重篤度は個人差があります。ここで提供される情報は一般的なものであり、すべての患者さんに当てはまるわけではありません。
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