薬効分類名胆汁排泄型持続性AT₁受容体ブロッカー/持続性Ca拮抗薬合剤
一般的名称テルミサルタン・アムロジピンベシル酸塩配合錠
テラムロ配合錠AP「ニプロ」、テラムロ配合錠BP「ニプロ」
てらむろはいごうじょうAP「にぷろ」、てらむろはいごうじょうBP「にぷろ」
TERAMURO Combination Tablets, TERAMURO Combination Tablets
製造販売元/ニプロ株式会社
重大な副作用
その他の副作用
併用注意
ジゴキシン
テルミサルタンとの併用により、血中ジゴキシン濃度が上昇したとの報告がある。
テルミサルタン:機序不明
カリウム保持性利尿剤
- スピロノラクトン
トリアムテレン等
カリウム補給剤
血清カリウム濃度が上昇するおそれがある。
テルミサルタン:カリウム貯留作用が増強するおそれがある。
危険因子:特に腎機能障害のある患者
リチウム製剤
- 炭酸リチウム
アンジオテンシン変換酵素阻害剤との併用により、リチウム中毒を起こすことが報告されている。
テルミサルタン:明確な機序は不明であるが、ナトリウムイオン不足はリチウムイオンの貯留を促進するといわれているため、テルミサルタンがナトリウム排泄を促進することにより起こると考えられる。
急激な血圧低下を起こすおそれがあるので、低用量から投与を開始し、増量する場合は徐々に行うこと。
テルミサルタン:利尿降圧剤で治療を受けている患者にはレニン活性が亢進している患者が多く、本剤が奏効しやすい。
非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)
糸球体ろ過量がより減少し、腎障害のある患者では急性腎障害を引き起こす可能性がある。
テルミサルタン:プロスタグランジン合成阻害作用により、腎血流量が低下するためと考えられる。
非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)
降圧薬の効果を減弱させることが報告されている。
テルミサルタン:血管拡張作用を有するプロスタグランジンの合成が阻害されるため、降圧薬の血圧低下作用を減弱させると考えられている。
アンジオテンシン変換酵素阻害剤
急性腎障害を含む腎機能障害、高カリウム血症及び低血圧を起こすおそれがある。
テルミサルタン:レニン-アンジオテンシン系阻害作用が増強される可能性がある。
アリスキレンフマル酸塩
腎機能障害、高カリウム血症及び低血圧を起こすおそれがある。なお、eGFRが60mL/min/1.73m2未満の腎機能障害のある患者へのアリスキレンフマル酸塩との併用については、治療上やむを得ないと判断される場合を除き避けること。
テルミサルタン:レニン-アンジオテンシン系阻害作用が増強される可能性がある。
降圧作用を有する薬剤
降圧作用が増強されるおそれがある。
アムロジピン:相互に作用を増強するおそれがある。
CYP3A4阻害剤
- エリスロマイシン
ジルチアゼム
リトナビル
イトラコナゾール等
エリスロマイシン及びジルチアゼムとの併用により、アムロジピンの血中濃度が上昇したとの報告がある。
アムロジピンの代謝が競合的に阻害される可能性が考えられる。
CYP3A4誘導剤
- リファンピシン等
アムロジピンの血中濃度が低下するおそれがある。
アムロジピンの代謝が促進される可能性が考えられる。
グレープフルーツジュース
アムロジピンの降圧作用が増強されるおそれがある。
グレープフルーツに含まれる成分がアムロジピンの代謝を阻害し、アムロジピンの血中濃度が上昇する可能性が考えられる。
シンバスタチン
アムロジピンベシル酸塩とシンバスタチン80mg(国内未承認の高用量)との併用により、シンバスタチンのAUCが77%上昇したとの報告がある。
機序は不明である。
タクロリムス
アムロジピンベシル酸塩との併用によりタクロリムスの血中濃度が上昇し、腎障害等のタクロリムスの副作用が発現するおそれがある。併用時にはタクロリムスの血中濃度をモニターし、必要に応じてタクロリムスの用量を調整すること。
アムロジピンとタクロリムスは、主としてCYP3A4により代謝されるため、併用によりタクロリムスの代謝が阻害される可能性が考えられる。
2. 禁忌(次の患者には投与しないこと)
- 2.1 本剤の成分及びジヒドロピリジン系化合物に対し過敏症の既往歴のある患者
- 2.2 妊婦又は妊娠している可能性のある女性[9.5 参照]
- 2.3 胆汁の分泌が極めて悪い患者又は重篤な肝障害のある患者[9.3.1 参照]
- 2.4 アリスキレンフマル酸塩を投与中の糖尿病患者(ただし、他の降圧治療を行ってもなお血圧のコントロールが著しく不良の患者を除く)[10.1 参照]
4. 効能・効果
高血圧症
6. 用法・用量
成人には1日1回1錠(テルミサルタン/アムロジピンとして40mg/5mg又は80mg/5mg)を経口投与する。本剤は高血圧治療の第一選択薬として用いない。
7. 用法・用量に関連する注意
- 7.1 以下のテルミサルタンとアムロジピンベシル酸塩の用法・用量を踏まえ、患者毎に本剤の適応を考慮すること。
- 7.2 肝障害のある患者に投与する場合、テルミサルタン/アムロジピンとして40mg/5mgを超えて投与しないこと。[9.3.2 参照]
8. 重要な基本的注意
- 8.1 本剤は、テルミサルタン40mg又は80mgとアムロジピン5mgとの配合剤であり、テルミサルタンとアムロジピン双方の副作用が発現するおそれがあるため、適切に本剤の使用を検討すること。
- 8.2 降圧作用に基づく失神、めまい、ふらつきがあらわれることがあるので、高所作業、自動車の運転等危険を伴う機械を操作する際には注意させること。
- 8.3 手術前24時間は投与しないことが望ましい。アンジオテンシンⅡ受容体拮抗剤投与中の患者は、麻酔及び手術中にレニン-アンジオテンシン系の抑制作用による高度な血圧低下を起こす可能性がある。
- 8.4 本剤の成分であるテルミサルタンを含むアンジオテンシンⅡ受容体拮抗剤投与中に肝炎等の重篤な肝障害があらわれたとの報告があるので、肝機能検査を実施するなど、観察を十分に行うこと。[11.1.5 参照]
- 8.5 本剤の成分であるアムロジピンは血中濃度半減期が長く投与中止後も緩徐な降圧効果が認められるので、本剤投与中止後に他の降圧剤を使用するときは、用量並びに投与間隔に留意するなど慎重に投与すること。
9. 特定の背景を有する患者に関する注意
9.1 合併症・既往歴等のある患者
-
9.1.1 両側性腎動脈狭窄のある患者又は片腎で腎動脈狭窄のある患者
治療上やむを得ないと判断される場合を除き、使用は避けること。腎血流量の減少や糸球体ろ過圧の低下により急速に腎機能を悪化させるおそれがある。
-
9.1.2 高カリウム血症の患者
治療上やむを得ないと判断される場合を除き、使用は避けること。高カリウム血症を増悪させるおそれがある。
また、腎機能障害、コントロール不良の糖尿病等により血清カリウム値が高くなりやすい患者では、血清カリウム値に注意すること。 -
9.1.3 脳血管障害のある患者
過度の降圧が脳血流不全を引き起こし、病態を悪化させるおそれがある。
-
9.1.4 厳重な減塩療法中の患者
低用量から投与を開始し、増量する場合は徐々に行うこと。急激な血圧低下を起こすおそれがある。[11.1.4 参照]
9.2 腎機能障害患者
-
9.2.1 重篤な腎障害(血清クレアチニン値3.0mg/dL以上の場合)のある患者
腎機能を悪化させるおそれがある。
-
9.2.2 血液透析中の患者
低用量から投与を開始し、増量する場合は徐々に行うこと。急激な血圧低下を起こすおそれがある。[11.1.4 参照],[13.2 参照]
9.3 肝機能障害患者
-
9.3.1 胆汁の分泌が極めて悪い患者又は重篤な肝障害のある患者
投与しないこと。[2.3 参照],[9.3.2 参照]
-
9.3.2 肝機能障害患者
テルミサルタンは主に胆汁中に排泄されるため、テルミサルタンのクリアランスが低下することがある。また、外国において肝障害患者で本剤の血中濃度が約3~4.5倍上昇することが報告されている。[7.2 参照],[9.3.1 参照],[16.6.1 参照]
9.4 生殖能を有する者
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと。投与中に妊娠が判明した場合には、直ちに投与を中止すること。
妊娠中期及び末期に本剤を含むアンジオテンシンⅡ受容体拮抗剤又はアンジオテンシン変換酵素阻害剤を投与された患者で羊水過少症、胎児・新生児の死亡、新生児の低血圧、腎不全、高カリウム血症、頭蓋の形成不全及び羊水過少症によると推測される四肢の拘縮、頭蓋顔面の奇形、肺の発育不全等があらわれたとの報告がある。
アムロジピンでは、動物実験で妊娠末期に投与すると妊娠期間及び分娩時間が延長することが認められている。[2.2 参照],[9.4.1 参照]
9.6 授乳婦
授乳しないことが望ましい。テルミサルタンの動物実験(ラット)で、乳汁中へ移行することが報告されている。また、テルミサルタンの動物実験(ラット出生前、出生後の発生及び母動物の機能に関する試験)の15mg/kg/日以上の投与群で出生児の4日生存率の低下、50mg/kg/日投与群で出生児の低体重及び身体発達の遅延が報告されている。
アムロジピンはヒト母乳中へ移行することが報告されている3)
。
9.7 小児等
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
9.8 高齢者
一般に過度の降圧は好ましくないとされている。脳梗塞等が起こるおそれがある。
10. 相互作用
- テルミサルタンは、主としてUGT酵素(UDP-グルクロノシルトランスフェラーゼ)によるグルクロン酸抱合によって代謝される。[16.4 参照]
アムロジピンの代謝には主として薬物代謝酵素CYP3A4が関与していると考えられている。
10.1 併用禁忌(併用しないこと)
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
|---|---|---|
アリスキレンフマル酸塩
|
非致死性脳卒中、腎機能障害、高カリウム血症及び低血圧のリスク増加が報告されている。 |
テルミサルタン:レニン-アンジオテンシン系阻害作用が増強される可能性がある。 |
10.2 併用注意(併用に注意すること)
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
|---|---|---|
ジゴキシン |
テルミサルタンとの併用により、血中ジゴキシン濃度が上昇したとの報告がある4) 。 |
テルミサルタン:機序不明 |
血清カリウム濃度が上昇するおそれがある。 |
テルミサルタン:カリウム貯留作用が増強するおそれがある。 |
|
アンジオテンシン変換酵素阻害剤との併用により、リチウム中毒を起こすことが報告されている。 |
テルミサルタン:明確な機序は不明であるが、ナトリウムイオン不足はリチウムイオンの貯留を促進するといわれているため、テルミサルタンがナトリウム排泄を促進することにより起こると考えられる。 |
|
急激な血圧低下を起こすおそれがあるので、低用量から投与を開始し、増量する場合は徐々に行うこと。 |
テルミサルタン:利尿降圧剤で治療を受けている患者にはレニン活性が亢進している患者が多く、本剤が奏効しやすい。 |
|
非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs) |
糸球体ろ過量がより減少し、腎障害のある患者では急性腎障害を引き起こす可能性がある。 |
テルミサルタン:プロスタグランジン合成阻害作用により、腎血流量が低下するためと考えられる。 |
非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs) |
降圧薬の効果を減弱させることが報告されている。 |
テルミサルタン:血管拡張作用を有するプロスタグランジンの合成が阻害されるため、降圧薬の血圧低下作用を減弱させると考えられている。 |
アンジオテンシン変換酵素阻害剤 |
急性腎障害を含む腎機能障害、高カリウム血症及び低血圧を起こすおそれがある5) 。 |
テルミサルタン:レニン-アンジオテンシン系阻害作用が増強される可能性がある。 |
アリスキレンフマル酸塩 |
腎機能障害、高カリウム血症及び低血圧を起こすおそれがある。なお、eGFRが60mL/min/1.73m2未満の腎機能障害のある患者へのアリスキレンフマル酸塩との併用については、治療上やむを得ないと判断される場合を除き避けること。 |
テルミサルタン:レニン-アンジオテンシン系阻害作用が増強される可能性がある。 |
降圧作用を有する薬剤 |
降圧作用が増強されるおそれがある。 |
アムロジピン:相互に作用を増強するおそれがある。 |
エリスロマイシン及びジルチアゼムとの併用により、アムロジピンの血中濃度が上昇したとの報告がある。 |
アムロジピンの代謝が競合的に阻害される可能性が考えられる。 |
|
アムロジピンの血中濃度が低下するおそれがある。 |
アムロジピンの代謝が促進される可能性が考えられる。 |
|
グレープフルーツジュース |
アムロジピンの降圧作用が増強されるおそれがある。 |
グレープフルーツに含まれる成分がアムロジピンの代謝を阻害し、アムロジピンの血中濃度が上昇する可能性が考えられる。 |
シンバスタチン |
アムロジピンベシル酸塩とシンバスタチン80mg(国内未承認の高用量)との併用により、シンバスタチンのAUCが77%上昇したとの報告がある。 |
機序は不明である。 |
タクロリムス |
アムロジピンベシル酸塩との併用によりタクロリムスの血中濃度が上昇し、腎障害等のタクロリムスの副作用が発現するおそれがある。併用時にはタクロリムスの血中濃度をモニターし、必要に応じてタクロリムスの用量を調整すること。 |
アムロジピンとタクロリムスは、主としてCYP3A4により代謝されるため、併用によりタクロリムスの代謝が阻害される可能性が考えられる。 |
11. 副作用
11.1 重大な副作用
-
11.1.1 *血管性浮腫(頻度不明)
顔面、口唇、咽頭・喉頭、舌等の腫脹を症状とする血管性浮腫があらわれ、喉頭浮腫等により呼吸困難を来した症例も報告されている。また、腹痛、嘔気、嘔吐、下痢等を伴う腸管血管性浮腫があらわれることがある。
- 11.1.2 高カリウム血症(頻度不明)
-
11.1.3 腎機能障害(頻度不明)
急性腎障害を呈した例が報告されている。
-
11.1.4 ショック、失神、意識消失(いずれも頻度不明)
冷感、嘔吐、意識消失等があらわれた場合には、直ちに適切な処置を行うこと。[9.1.4 参照],[9.2.2 参照],[10.2 参照]
-
11.1.5 劇症肝炎、肝機能障害、黄疸(いずれも頻度不明)
AST、ALT、Al-P、LDH、γ-GTPの上昇等を伴う肝機能障害があらわれることがある。[8.4 参照]
-
11.1.6 低血糖(頻度不明)
脱力感、空腹感、冷汗、手の震え、集中力低下、痙攣、意識障害等があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。糖尿病治療中の患者であらわれやすい。
-
11.1.7 アナフィラキシー(頻度不明)
呼吸困難、血圧低下、喉頭浮腫等が症状としてあらわれることがある。
-
11.1.8 間質性肺炎(頻度不明)
発熱、咳嗽、呼吸困難、胸部X線異常等を伴う間質性肺炎があらわれることがあるので、このような場合には投与を中止し、副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。
-
11.1.9 横紋筋融解症(頻度不明)
筋肉痛、脱力感、CK上昇、血中及び尿中ミオグロビン上昇を特徴とする横紋筋融解症があらわれることがあるので、このような場合には直ちに投与を中止し、適切な処置を行うこと。また、横紋筋融解症による急性腎障害の発症に注意すること。
- 11.1.10 無顆粒球症、白血球減少、血小板減少(いずれも頻度不明)
-
11.1.11 房室ブロック(頻度不明)
徐脈、めまい等の初期症状があらわれることがある。
11.2 その他の副作用
0.5~5%未満 |
0.5%未満 |
頻度不明 |
|
|---|---|---|---|
過敏症 |
湿疹、発疹 |
そう痒、じん麻疹、紅斑、多形紅斑、光線過敏症、血管炎 |
|
精神神経系 |
浮動性めまい |
体位性めまい、頭痛 |
片頭痛、眠気、不眠、頭のぼんやり感、頭重、不安感、抑うつ状態、気分動揺、振戦、末梢神経障害、錐体外路症状 |
血液 |
貧血、好酸球上昇 |
白血球増加、赤血球減少、ヘモグロビン減少、紫斑 |
|
循環器 |
低血圧 |
心悸亢進、動悸、上室性頻脈、上室性期外収縮、期外収縮、心房細動、徐脈、洞房ブロック、洞停止、ほてり、ふらつき、起立性低血圧、頻脈 |
|
消化器 |
口渇、口内炎、逆流性食道炎、腹部膨満、心窩部不快感、腹痛 |
(連用により)歯肉肥厚、食欲不振、消化不良、心窩部痛、嘔気、嘔吐、胃炎、胃腸炎、鼓腸、排便回数増加、軟便、下痢、便秘、膵炎 |
|
肝臓 |
AST、ALT、Al-P、LDH、γ-GTP上昇等の肝機能異常 |
腹水 |
|
呼吸器 |
喘息、咳 |
鼻出血、喀痰増加、咽頭炎、呼吸困難 |
|
泌尿・生殖器 |
血清クレアチニン上昇、BUN上昇、血中尿酸値上昇、尿管結石、排尿障害、尿潜血陽性、尿中蛋白陽性、勃起障害、頻尿、女性化乳房 |
||
代謝異常 |
血清コレステロール上昇、糖尿病、高血糖、尿中ブドウ糖陽性 |
||
骨格筋 |
背部痛 |
関節痛、筋肉痛、下肢痛、腱炎、筋痙攣、下肢痙攣、筋緊張亢進 |
|
電解質 |
血清カリウム上昇 |
血清カリウム減少、低ナトリウム血症 |
|
一般的全身障害 |
疲労 |
倦怠感、脱力感、発熱、胸痛、疼痛、しびれ、体重増加、体重減少、浮腫 |
|
その他 |
耳鳴、眼痛、CK上昇 |
結膜炎、目のチカチカ感、羞明、視覚異常、視力異常、鼻炎、上気道感染、インフルエンザ様症状、尿路感染、膀胱炎、敗血症、多汗、脱毛、皮膚変色、味覚異常、異常感覚、CRP陽性 |
13. 過量投与
-
13.1 症状
テルミサルタンの過量服用(640mg)により、低血圧及び頻脈があらわれたとの報告がある。
アムロジピンでは、過度の末梢血管拡張により、ショックを含む著しい血圧低下と反射性頻脈を起こすことがある。 -
13.2 処置
テルミサルタンは血液濾過されない。また、テルミサルタンは血液透析によって除去されない。
アムロジピンは、蛋白結合率が高いため、透析による除去は有効ではない。また、アムロジピンベシル酸塩服用直後に活性炭を投与した場合、アムロジピンベシル酸塩のAUCは99%減少し、服用2時間後では49%減少したことから、アムロジピンベシル酸塩過量投与時の吸収抑制処置として活性炭投与が有効であると報告されている6) 。[9.2.2 参照]
14. 適用上の注意
14.1 薬剤交付時の注意
- 14.1.1 PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある。
- 14.1.2 本剤を食後に服用している患者には、毎日食後に服用するよう注意を与えること。本剤の成分であるテルミサルタンの薬物動態は食事の影響を受け、空腹時投与した場合は、食後投与よりもテルミサルタンの血中濃度が高くなることが報告されており、副作用が発現するおそれがある。[16.2.1 参照]
2. 禁忌(次の患者には投与しないこと)
- 2.1 本剤の成分及びジヒドロピリジン系化合物に対し過敏症の既往歴のある患者
- 2.2 妊婦又は妊娠している可能性のある女性[9.5 参照]
- 2.3 胆汁の分泌が極めて悪い患者又は重篤な肝障害のある患者[9.3.1 参照]
- 2.4 アリスキレンフマル酸塩を投与中の糖尿病患者(ただし、他の降圧治療を行ってもなお血圧のコントロールが著しく不良の患者を除く)[10.1 参照]
4. 効能・効果
高血圧症
6. 用法・用量
成人には1日1回1錠(テルミサルタン/アムロジピンとして40mg/5mg又は80mg/5mg)を経口投与する。本剤は高血圧治療の第一選択薬として用いない。
7. 用法・用量に関連する注意
- 7.1 以下のテルミサルタンとアムロジピンベシル酸塩の用法・用量を踏まえ、患者毎に本剤の適応を考慮すること。
- 7.2 肝障害のある患者に投与する場合、テルミサルタン/アムロジピンとして40mg/5mgを超えて投与しないこと。[9.3.2 参照]
8. 重要な基本的注意
- 8.1 本剤は、テルミサルタン40mg又は80mgとアムロジピン5mgとの配合剤であり、テルミサルタンとアムロジピン双方の副作用が発現するおそれがあるため、適切に本剤の使用を検討すること。
- 8.2 降圧作用に基づく失神、めまい、ふらつきがあらわれることがあるので、高所作業、自動車の運転等危険を伴う機械を操作する際には注意させること。
- 8.3 手術前24時間は投与しないことが望ましい。アンジオテンシンⅡ受容体拮抗剤投与中の患者は、麻酔及び手術中にレニン-アンジオテンシン系の抑制作用による高度な血圧低下を起こす可能性がある。
- 8.4 本剤の成分であるテルミサルタンを含むアンジオテンシンⅡ受容体拮抗剤投与中に肝炎等の重篤な肝障害があらわれたとの報告があるので、肝機能検査を実施するなど、観察を十分に行うこと。[11.1.5 参照]
- 8.5 本剤の成分であるアムロジピンは血中濃度半減期が長く投与中止後も緩徐な降圧効果が認められるので、本剤投与中止後に他の降圧剤を使用するときは、用量並びに投与間隔に留意するなど慎重に投与すること。
9. 特定の背景を有する患者に関する注意
9.1 合併症・既往歴等のある患者
-
9.1.1 両側性腎動脈狭窄のある患者又は片腎で腎動脈狭窄のある患者
治療上やむを得ないと判断される場合を除き、使用は避けること。腎血流量の減少や糸球体ろ過圧の低下により急速に腎機能を悪化させるおそれがある。
-
9.1.2 高カリウム血症の患者
治療上やむを得ないと判断される場合を除き、使用は避けること。高カリウム血症を増悪させるおそれがある。
また、腎機能障害、コントロール不良の糖尿病等により血清カリウム値が高くなりやすい患者では、血清カリウム値に注意すること。 -
9.1.3 脳血管障害のある患者
過度の降圧が脳血流不全を引き起こし、病態を悪化させるおそれがある。
-
9.1.4 厳重な減塩療法中の患者
低用量から投与を開始し、増量する場合は徐々に行うこと。急激な血圧低下を起こすおそれがある。[11.1.4 参照]
9.2 腎機能障害患者
-
9.2.1 重篤な腎障害(血清クレアチニン値3.0mg/dL以上の場合)のある患者
腎機能を悪化させるおそれがある。
-
9.2.2 血液透析中の患者
低用量から投与を開始し、増量する場合は徐々に行うこと。急激な血圧低下を起こすおそれがある。[11.1.4 参照],[13.2 参照]
9.3 肝機能障害患者
-
9.3.1 胆汁の分泌が極めて悪い患者又は重篤な肝障害のある患者
投与しないこと。[2.3 参照],[9.3.2 参照]
-
9.3.2 肝機能障害患者
テルミサルタンは主に胆汁中に排泄されるため、テルミサルタンのクリアランスが低下することがある。また、外国において肝障害患者で本剤の血中濃度が約3~4.5倍上昇することが報告されている。[7.2 参照],[9.3.1 参照],[16.6.1 参照]
9.4 生殖能を有する者
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと。投与中に妊娠が判明した場合には、直ちに投与を中止すること。
妊娠中期及び末期に本剤を含むアンジオテンシンⅡ受容体拮抗剤又はアンジオテンシン変換酵素阻害剤を投与された患者で羊水過少症、胎児・新生児の死亡、新生児の低血圧、腎不全、高カリウム血症、頭蓋の形成不全及び羊水過少症によると推測される四肢の拘縮、頭蓋顔面の奇形、肺の発育不全等があらわれたとの報告がある。
アムロジピンでは、動物実験で妊娠末期に投与すると妊娠期間及び分娩時間が延長することが認められている。[2.2 参照],[9.4.1 参照]
9.6 授乳婦
授乳しないことが望ましい。テルミサルタンの動物実験(ラット)で、乳汁中へ移行することが報告されている。また、テルミサルタンの動物実験(ラット出生前、出生後の発生及び母動物の機能に関する試験)の15mg/kg/日以上の投与群で出生児の4日生存率の低下、50mg/kg/日投与群で出生児の低体重及び身体発達の遅延が報告されている。
アムロジピンはヒト母乳中へ移行することが報告されている3)
。
9.7 小児等
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
9.8 高齢者
一般に過度の降圧は好ましくないとされている。脳梗塞等が起こるおそれがある。
10. 相互作用
- テルミサルタンは、主としてUGT酵素(UDP-グルクロノシルトランスフェラーゼ)によるグルクロン酸抱合によって代謝される。[16.4 参照]
アムロジピンの代謝には主として薬物代謝酵素CYP3A4が関与していると考えられている。
10.1 併用禁忌(併用しないこと)
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
|---|---|---|
アリスキレンフマル酸塩
|
非致死性脳卒中、腎機能障害、高カリウム血症及び低血圧のリスク増加が報告されている。 |
テルミサルタン:レニン-アンジオテンシン系阻害作用が増強される可能性がある。 |
10.2 併用注意(併用に注意すること)
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
|---|---|---|
ジゴキシン |
テルミサルタンとの併用により、血中ジゴキシン濃度が上昇したとの報告がある4) 。 |
テルミサルタン:機序不明 |
血清カリウム濃度が上昇するおそれがある。 |
テルミサルタン:カリウム貯留作用が増強するおそれがある。 |
|
アンジオテンシン変換酵素阻害剤との併用により、リチウム中毒を起こすことが報告されている。 |
テルミサルタン:明確な機序は不明であるが、ナトリウムイオン不足はリチウムイオンの貯留を促進するといわれているため、テルミサルタンがナトリウム排泄を促進することにより起こると考えられる。 |
|
急激な血圧低下を起こすおそれがあるので、低用量から投与を開始し、増量する場合は徐々に行うこと。 |
テルミサルタン:利尿降圧剤で治療を受けている患者にはレニン活性が亢進している患者が多く、本剤が奏効しやすい。 |
|
非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs) |
糸球体ろ過量がより減少し、腎障害のある患者では急性腎障害を引き起こす可能性がある。 |
テルミサルタン:プロスタグランジン合成阻害作用により、腎血流量が低下するためと考えられる。 |
非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs) |
降圧薬の効果を減弱させることが報告されている。 |
テルミサルタン:血管拡張作用を有するプロスタグランジンの合成が阻害されるため、降圧薬の血圧低下作用を減弱させると考えられている。 |
アンジオテンシン変換酵素阻害剤 |
急性腎障害を含む腎機能障害、高カリウム血症及び低血圧を起こすおそれがある5) 。 |
テルミサルタン:レニン-アンジオテンシン系阻害作用が増強される可能性がある。 |
アリスキレンフマル酸塩 |
腎機能障害、高カリウム血症及び低血圧を起こすおそれがある。なお、eGFRが60mL/min/1.73m2未満の腎機能障害のある患者へのアリスキレンフマル酸塩との併用については、治療上やむを得ないと判断される場合を除き避けること。 |
テルミサルタン:レニン-アンジオテンシン系阻害作用が増強される可能性がある。 |
降圧作用を有する薬剤 |
降圧作用が増強されるおそれがある。 |
アムロジピン:相互に作用を増強するおそれがある。 |
エリスロマイシン及びジルチアゼムとの併用により、アムロジピンの血中濃度が上昇したとの報告がある。 |
アムロジピンの代謝が競合的に阻害される可能性が考えられる。 |
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アムロジピンの血中濃度が低下するおそれがある。 |
アムロジピンの代謝が促進される可能性が考えられる。 |
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グレープフルーツジュース |
アムロジピンの降圧作用が増強されるおそれがある。 |
グレープフルーツに含まれる成分がアムロジピンの代謝を阻害し、アムロジピンの血中濃度が上昇する可能性が考えられる。 |
シンバスタチン |
アムロジピンベシル酸塩とシンバスタチン80mg(国内未承認の高用量)との併用により、シンバスタチンのAUCが77%上昇したとの報告がある。 |
機序は不明である。 |
タクロリムス |
アムロジピンベシル酸塩との併用によりタクロリムスの血中濃度が上昇し、腎障害等のタクロリムスの副作用が発現するおそれがある。併用時にはタクロリムスの血中濃度をモニターし、必要に応じてタクロリムスの用量を調整すること。 |
アムロジピンとタクロリムスは、主としてCYP3A4により代謝されるため、併用によりタクロリムスの代謝が阻害される可能性が考えられる。 |
11. 副作用
11.1 重大な副作用
-
11.1.1 *血管性浮腫(頻度不明)
顔面、口唇、咽頭・喉頭、舌等の腫脹を症状とする血管性浮腫があらわれ、喉頭浮腫等により呼吸困難を来した症例も報告されている。また、腹痛、嘔気、嘔吐、下痢等を伴う腸管血管性浮腫があらわれることがある。
- 11.1.2 高カリウム血症(頻度不明)
-
11.1.3 腎機能障害(頻度不明)
急性腎障害を呈した例が報告されている。
-
11.1.4 ショック、失神、意識消失(いずれも頻度不明)
冷感、嘔吐、意識消失等があらわれた場合には、直ちに適切な処置を行うこと。[9.1.4 参照],[9.2.2 参照],[10.2 参照]
-
11.1.5 劇症肝炎、肝機能障害、黄疸(いずれも頻度不明)
AST、ALT、Al-P、LDH、γ-GTPの上昇等を伴う肝機能障害があらわれることがある。[8.4 参照]
-
11.1.6 低血糖(頻度不明)
脱力感、空腹感、冷汗、手の震え、集中力低下、痙攣、意識障害等があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。糖尿病治療中の患者であらわれやすい。
-
11.1.7 アナフィラキシー(頻度不明)
呼吸困難、血圧低下、喉頭浮腫等が症状としてあらわれることがある。
-
11.1.8 間質性肺炎(頻度不明)
発熱、咳嗽、呼吸困難、胸部X線異常等を伴う間質性肺炎があらわれることがあるので、このような場合には投与を中止し、副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。
-
11.1.9 横紋筋融解症(頻度不明)
筋肉痛、脱力感、CK上昇、血中及び尿中ミオグロビン上昇を特徴とする横紋筋融解症があらわれることがあるので、このような場合には直ちに投与を中止し、適切な処置を行うこと。また、横紋筋融解症による急性腎障害の発症に注意すること。
- 11.1.10 無顆粒球症、白血球減少、血小板減少(いずれも頻度不明)
-
11.1.11 房室ブロック(頻度不明)
徐脈、めまい等の初期症状があらわれることがある。
11.2 その他の副作用
0.5~5%未満 |
0.5%未満 |
頻度不明 |
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|---|---|---|---|
過敏症 |
湿疹、発疹 |
そう痒、じん麻疹、紅斑、多形紅斑、光線過敏症、血管炎 |
|
精神神経系 |
浮動性めまい |
体位性めまい、頭痛 |
片頭痛、眠気、不眠、頭のぼんやり感、頭重、不安感、抑うつ状態、気分動揺、振戦、末梢神経障害、錐体外路症状 |
血液 |
貧血、好酸球上昇 |
白血球増加、赤血球減少、ヘモグロビン減少、紫斑 |
|
循環器 |
低血圧 |
心悸亢進、動悸、上室性頻脈、上室性期外収縮、期外収縮、心房細動、徐脈、洞房ブロック、洞停止、ほてり、ふらつき、起立性低血圧、頻脈 |
|
消化器 |
口渇、口内炎、逆流性食道炎、腹部膨満、心窩部不快感、腹痛 |
(連用により)歯肉肥厚、食欲不振、消化不良、心窩部痛、嘔気、嘔吐、胃炎、胃腸炎、鼓腸、排便回数増加、軟便、下痢、便秘、膵炎 |
|
肝臓 |
AST、ALT、Al-P、LDH、γ-GTP上昇等の肝機能異常 |
腹水 |
|
呼吸器 |
喘息、咳 |
鼻出血、喀痰増加、咽頭炎、呼吸困難 |
|
泌尿・生殖器 |
血清クレアチニン上昇、BUN上昇、血中尿酸値上昇、尿管結石、排尿障害、尿潜血陽性、尿中蛋白陽性、勃起障害、頻尿、女性化乳房 |
||
代謝異常 |
血清コレステロール上昇、糖尿病、高血糖、尿中ブドウ糖陽性 |
||
骨格筋 |
背部痛 |
関節痛、筋肉痛、下肢痛、腱炎、筋痙攣、下肢痙攣、筋緊張亢進 |
|
電解質 |
血清カリウム上昇 |
血清カリウム減少、低ナトリウム血症 |
|
一般的全身障害 |
疲労 |
倦怠感、脱力感、発熱、胸痛、疼痛、しびれ、体重増加、体重減少、浮腫 |
|
その他 |
耳鳴、眼痛、CK上昇 |
結膜炎、目のチカチカ感、羞明、視覚異常、視力異常、鼻炎、上気道感染、インフルエンザ様症状、尿路感染、膀胱炎、敗血症、多汗、脱毛、皮膚変色、味覚異常、異常感覚、CRP陽性 |
13. 過量投与
-
13.1 症状
テルミサルタンの過量服用(640mg)により、低血圧及び頻脈があらわれたとの報告がある。
アムロジピンでは、過度の末梢血管拡張により、ショックを含む著しい血圧低下と反射性頻脈を起こすことがある。 -
13.2 処置
テルミサルタンは血液濾過されない。また、テルミサルタンは血液透析によって除去されない。
アムロジピンは、蛋白結合率が高いため、透析による除去は有効ではない。また、アムロジピンベシル酸塩服用直後に活性炭を投与した場合、アムロジピンベシル酸塩のAUCは99%減少し、服用2時間後では49%減少したことから、アムロジピンベシル酸塩過量投与時の吸収抑制処置として活性炭投与が有効であると報告されている6) 。[9.2.2 参照]
14. 適用上の注意
14.1 薬剤交付時の注意
- 14.1.1 PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある。
- 14.1.2 本剤を食後に服用している患者には、毎日食後に服用するよう注意を与えること。本剤の成分であるテルミサルタンの薬物動態は食事の影響を受け、空腹時投与した場合は、食後投与よりもテルミサルタンの血中濃度が高くなることが報告されており、副作用が発現するおそれがある。[16.2.1 参照]