薬効分類名持続性アンジオテンシンⅡ受容体拮抗剤

一般的名称カンデサルタン シレキセチル錠

カンデサルタン錠2mg「ツルハラ」、カンデサルタン錠4mg「ツルハラ」、カンデサルタン錠8mg「ツルハラ」、カンデサルタン錠12mg「ツルハラ」

かんでさるたんじょう2みりぐらむつるはら、かんでさるたんじょう4みりぐらむつるはら、かんでさるたんじょう8みりぐらむつるはら、かんでさるたんじょう12みりぐらむつるはら

Candesartan Tablets 2mg「TSURUHARA」, Candesartan Tablets 4mg「TSURUHARA」, Candesartan Tablets 8mg「TSURUHARA」, Candesartan Tablets 12mg「TSURUHARA」

製造販売元/鶴原製薬株式会社

第3版
禁忌相互作用合併症・既往歴等のある患者腎機能障害患者肝機能障害患者生殖能を有する者妊婦授乳婦小児等高齢者

重大な副作用

頻度
副作用
頻度不明
頻度不明
頻度不明。ただし慢性心不全の場合0.1~5%未満
頻度不明。ただし慢性心不全の場合は0.1~5%未満
頻度不明
頻度不明
頻度不明
頻度不明
頻度不明
頻度不明
頻度不明
頻度不明

その他の副作用

部位
頻度
副作用
免疫系
0.1~5%未満
免疫系
0.1~5%未満
心臓・血管
0.1~5%未満
めまいふらつき立ちくらみ動悸ほてり
心臓・血管
0.1%未満
心臓・血管
5%以上
立ちくらみ低血圧ふらつき
心臓・血管
0.1~5%未満
脳・神経
0.1~5%未満
脳・神経
0.1%未満
脳・神経
0.1~5%未満
胃腸・消化器系
0.1~5%未満
胃腸・消化器系
0.1%未満
胃腸・消化器系
0.1~5%未満
肝臓まわり
0.1~5%未満
肝臓まわり
5%以上
肝臓まわり
0.1~5%未満
血液系
5%以上
腎・尿路
0.1~5%未満
腎・尿路
5%以上
腎・尿路
0.1~5%未満
その他
頻度不明
その他
頻度不明

併用注意

薬剤名等

カリウム保持性利尿剤

  • スピロノラクトン
    トリアムテレン等

エプレレノン
カリウム補給剤
[9.7.3 参照]

臨床症状・措置方法

血清カリウム値が上昇することがある。

機序・危険因子

本剤のアルドステロン分泌抑制作用によりカリウム貯留作用が増強することによる。
危険因子:特に腎機能障害のある患者

薬剤名等

利尿剤

  • フロセミド
    トリクロルメチアジド等

[11.2.2 参照]

臨床症状・措置方法

利尿剤で治療を受けている患者に本剤を初めて投与する場合、降圧作用が増強するおそれがあるので、少量から開始するなど慎重に投与すること。

機序・危険因子

利尿剤で治療を受けている患者にはレニン活性が亢進している患者が多く、本剤が奏効しやすい。
危険因子:特に最近利尿剤投与を開始した患者

薬剤名等

アリスキレンフマル酸塩
[9.7.3 参照]

臨床症状・措置方法

腎機能障害、高カリウム血症及び低血圧を起こすおそれがある。eGFRが60mL/min/1.73m2未満の腎機能障害のある患者へのアリスキレンフマル酸塩との併用については、治療上やむを得ないと判断される場合を除き避けること。

機序・危険因子

レニン-アンジオテンシン系阻害作用が増強される可能性がある。

薬剤名等

アンジオテンシン変換酵素阻害剤
[9.7.3 参照]

臨床症状・措置方法

腎機能障害、高カリウム血症及び低血圧を起こすおそれがある。

機序・危険因子

レニン-アンジオテンシン系阻害作用が増強される可能性がある。

薬剤名等

リチウム

臨床症状・措置方法

リチウム中毒が報告されている。

機序・危険因子

腎尿細管におけるリチウムの再吸収が促進される。

薬剤名等

次の薬剤により併用治療されている場合

  • (1)アンジオテンシン変換酵素阻害剤及びβ遮断剤
    (2)ループ利尿剤及びカリウム保持性利尿剤

[7 参照],[11.2.2 参照]

臨床症状・措置方法

慢性心不全の臨床試験では、左記の併用に加え更に本剤を併用すると、立ちくらみ、ふらつき及び低血圧の発現頻度が高く、かつ程度が高い。
腎機能低下あるいは貧血を起こすおそれがある。

機序・危険因子

(1)レニン-アンジオテンシン系阻害作用が増強される可能性がある。
(2)利尿剤で治療を受けている患者にはレニン活性が亢進している患者が多く、本剤が奏効しやすい。
危険因子:厳重な減塩療法中の患者、低ナトリウム血症の患者、低血圧の患者、NYHA心機能分類Ⅲ等の比較的重症度の高い慢性心不全患者、腎障害のある患者、血液透析中の患者

薬剤名等

非ステロイド性消炎鎮痛剤(NSAIDs)

  • インドメタシン等
臨床症状・措置方法

降圧作用が減弱することがある。

機序・危険因子

非ステロイド性消炎鎮痛剤は血管拡張作用を有するプロスタグランジンの合成を阻害することから、降圧作用を減弱させる可能性があると考えられている。

薬剤名等

非ステロイド性消炎鎮痛剤(NSAIDs)

  • インドメタシン等
臨床症状・措置方法

腎障害のある患者では、さらに腎機能が悪化するおそれがある。

機序・危険因子

非ステロイド性消炎鎮痛剤のプロスタグランジン合成阻害作用により、腎血流量が低下するためと考えられている。

詳細情報

正確な情報は PMDA で必ず確認して下さい

注意以下の情報は参考資料としてご活用下さい

2. 禁忌(次の患者には投与しないこと)

  1. 2.1 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
  2. 2.2 妊婦又は妊娠している可能性のある女性[9.5 参照]
  3. 2.3 アリスキレンフマル酸塩を投与中の糖尿病患者(ただし、他の降圧治療を行ってもなお血圧のコントロールが著しく不良の患者を除く)[10.1 参照]

3. 組成・性状

3.1 組成

カンデサルタン錠2mg「ツルハラ」

有効成分 1錠中
カンデサルタン シレキセチル 2mg  
添加剤 軽質無水ケイ酸、結晶セルロース、乳糖水和物、トウモロコシデンプン、ヒドロキシプロピルセルロース、クロスカルメロースナトリウム、ステアリン酸マグネシウム
カンデサルタン錠4mg「ツルハラ」

有効成分 1錠中
カンデサルタン シレキセチル 4mg  
添加剤 軽質無水ケイ酸、結晶セルロース、乳糖水和物、トウモロコシデンプン、ヒドロキシプロピルセルロース、クロスカルメロースナトリウム、ステアリン酸マグネシウム
カンデサルタン錠8mg「ツルハラ」

有効成分 1錠中
カンデサルタン シレキセチル 8mg  
添加剤 黄色 5号、軽質無水ケイ酸、結晶セルロース、乳糖水和物、トウモロコシデンプン、ヒドロキシプロピルセルロース、クロスカルメロースナトリウム、ステアリン酸マグネシウム
カンデサルタン錠12mg「ツルハラ」

有効成分 1錠中
カンデサルタン シレキセチル 12mg  
添加剤 黄色 5 号、軽質無水ケイ酸、結晶セルロース、乳糖水和物、トウモロコシデンプン、ヒドロキシプロピルセルロース、クロスカルメロースナトリウム、ステアリン酸マグネシウム

3.2 製剤の性状

カンデサルタン錠2mg「ツルハラ」

剤形 素錠
色調 白色
外形                                        
大きさ 直径 約7.0mm
厚さ 約2.5mm
質量 約125mg
識別コード 表面TSU155
裏面 2 
カンデサルタン錠4mg「ツルハラ」

剤形 割線入り素錠
色調 白色
外形                                        
大きさ 直径 約7.0mm
厚さ 約2.5mm
質量 約125mg
識別コード 表面 TSU156
裏面 4
カンデサルタン錠8mg「ツルハラ」

剤形 割線入り素錠
色調 ごくうすい橙色
外形                                        
大きさ 直径 約7.0mm
厚さ 約2.5mm
質量 約125mg
識別コード 表面 TSU157
裏面 8
カンデサルタン錠12mg「ツルハラ」

剤形 割線入り素錠
色調 うすい橙色
外形                                        
大きさ 直径 約7.0mm
厚さ 約2.5mm
質量 約125mg
識別コード 表面 TSU158
裏面 12

4. 効能又は効果

  • 〈製剤共通〉
    • 高血圧症
    • 腎実質性高血圧症
  • 〈錠2mg/4mg/8mg〉

    下記の状態で、アンジオテンシン変換酵素阻害剤の投与が適切でない場合

    • 慢性心不全(軽症~中等症)

5. 効能又は効果に関連する注意

  • 〈慢性心不全〉
    1. 5.1 アンジオテンシン変換酵素阻害剤投与による前治療が行われていない患者における本剤の有効性は確認されておらず、本剤は、アンジオテンシン変換酵素阻害剤から切り替えて投与することを原則とする。
    2. 5.2 アンジオテンシン変換酵素阻害剤の効果が不十分な患者における本剤の有効性及び安全性、並びにアンジオテンシン変換酵素阻害剤と本剤を併用した場合の有効性及び安全性は確認されていない。
    3. 5.3 NYHA 心機能分類Ⅳの慢性心不全患者に対する本剤の有用性は確立していない(使用経験が少ない)。

6. 用法及び用量

  • 〈高血圧症〉
    • 成人

      通常、成人には1日1回カンデサルタン シレキセチルとして4~8mgを経口投与し、必要に応じ12mgまで増量する。ただし、腎障害を伴う場合には、1日1回2mgから投与を開始し、必要に応じ8mgまで増量する。

    • 小児

      通常、1歳以上6歳未満の小児には1日1回カンデサルタン シレキセチルとして0.05〜0.3mg/kgを経口投与する。
      通常、6歳以上の小児には1日1回カンデサルタン シレキセチルとして2~8mgを経口投与し、必要に応じ12mgまで増量する。
      ただし、腎障害を伴う場合には、低用量から投与を開始し、必要に応じて8mgまで増量する。

  • 〈腎実質性高血圧症〉

    通常、成人には1日1回カンデサルタン シレキセチルとして2mgから経口投与を開始し、必要に応じ8mgまで増量する。

  • 〈慢性心不全〉

    通常、成人には1日1回カンデサルタン シレキセチルとして4mgから経口投与を開始し、必要に応じ8mgまで増量できる。なお、原則として、アンジオテンシン変換酵素阻害剤以外による基礎治療は継続すること。

7. 用法及び用量に関連する注意

  • 〈高血圧症〉

    小児に投与する場合には、成人の用量を超えないこと。

  • 〈慢性心不全〉

    投与開始時の収縮期血圧が120mmHg未満の患者、腎障害を伴う患者、利尿剤を併用している患者、心不全の重症度の高い患者には、2mg/日から投与を開始すること。2mg/日投与は、低血圧関連の副作用に対する忍容性を確認する目的であるので4週間を超えて行わないこと。
    本剤の投与により、一過性の急激な血圧低下を起こす場合があるので、初回投与時、及び4mg/日、8mg/日への増量時には、血圧等の観察を十分に行うこと。[9.1.3 参照],[9.1.4 参照],[9.1.7 参照],[9.1.8 参照],[9.2.1 参照],[9.2.2 参照],[10.2 参照]

8. 重要な基本的注意

  • 〈効能共通〉
    1. 8.1 降圧作用に基づくめまい、ふらつきがあらわれることがあるので、高所作業、自動車の運転等危険を伴う機械を操作する際には注意させること。
    2. 8.2 手術前24時間は投与しないことが望ましい。アンジオテンシンⅡ受容体拮抗剤投与中の患者は、麻酔及び手術中にレニン-アンジオテンシン系の抑制作用による高度な血圧低下を起こす可能性がある。
  • 〈慢性心不全〉
    1. 8.3 通常、ジギタリス製剤、利尿剤等と併用する。なお、本剤の単独投与での有用性は確立していない。

9. 特定の背景を有する患者に関する注意

9.1 合併症・既往歴等のある患者

  1. 9.1.1 両側性腎動脈狭窄のある患者又は片腎で腎動脈狭窄のある患者

    治療上やむを得ないと判断される場合を除き、使用は避けること。腎血流量の減少や糸球体ろ過圧の低下により急速に腎機能を悪化させるおそれがある。

  2. 9.1.2 高カリウム血症の患者

    治療上やむを得ないと判断される場合を除き、使用は避けること。高カリウム血症を増悪させるおそれがある。
    また、腎機能障害、コントロール不良の糖尿病等により血清カリウム値が高くなりやすい患者では、血清カリウム値に注意すること。

  3. 9.1.3 厳重な減塩療法中の患者
    • 〈高血圧症〉

      少量より開始し、増量する場合は血圧、腎機能及び患者の状態を十分に観察しながら徐々に行うこと。まれに血圧が急激に低下し、ショック、失神、一過性の意識消失や腎機能の低下を起こすおそれがある。[11.1.2 参照]

    • 〈慢性心不全〉

      血圧、腎機能、貧血の指標(ヘモグロビン等)及び患者の状態を十分に観察しながら投与を開始し、慎重に増量すること。急激な血圧低下、腎機能低下あるいは貧血を起こすおそれがある。[7 参照],[11.1.2 参照]

  4. 9.1.4 低ナトリウム血症の患者
    • 〈高血圧症〉

      少量から開始し、増量する場合は血圧、腎機能及び患者の状態を十分に観察しながら徐々に行うこと。まれに血圧が急激に低下し、ショック、失神、一過性の意識消失や腎機能の低下を起こすおそれがある。[11.1.2 参照]

    • 〈慢性心不全〉

      血圧、腎機能、貧血の指標(ヘモグロビン等)及び患者の状態を十分に観察しながら投与を開始し、慎重に増量すること。急激な血圧低下、腎機能低下あるいは貧血を起こすおそれがある。[7 参照],[11.1.2 参照]

  5. 9.1.5 心不全の患者
    • 〈高血圧症〉

      少量より開始し、増量する場合は血圧、腎機能及び患者の状態を十分に観察しながら徐々に行うこと。まれに血圧が急激に低下し、ショック、失神、一過性の意識消失や腎機能の低下を起こすおそれがある。[11.1.2 参照]

  6. 9.1.6 大動脈弁狭窄症又は閉塞性肥大型心筋症のある患者
    • 〈慢性心不全〉

      過度の血圧低下を来すと、症状が悪化するおそれがある。[11.1.2 参照]

  7. 9.1.7 低血圧の患者
    • 〈慢性心不全〉

      血圧、腎機能、貧血の指標(ヘモグロビン等)及び患者の状態を十分に観察しながら投与を開始し、慎重に増量すること。急激な血圧低下、腎機能低下あるいは貧血を起こすおそれがある。[7 参照],[11.1.2 参照]

  8. 9.1.8 NYHA 心機能分類Ⅲ等の比較的重症度の高い慢性心不全患者
    • 〈慢性心不全〉

      血圧、腎機能、貧血の指標(ヘモグロビン等)及び患者の状態を十分に観察しながら投与を開始し、慎重に増量すること。急激な血圧低下、腎機能低下あるいは貧血を起こすおそれがある。[7 参照],[11.1.2 参照]

  9. 9.1.9 薬剤過敏症の既往歴のある患者

9.2 腎機能障害患者

  1. 9.2.1 腎障害のある患者
    • 〈高血圧症〉

      少量より開始し、増量する場合は血圧、腎機能及び患者の状態を十分に観察しながら徐々に行うこと。まれに血圧が急激に低下し、ショック、失神、一過性の意識消失や腎機能の低下を起こすおそれがある。[9.7.3 参照],[11.1.2 参照]

    • 〈慢性心不全〉

      血圧、腎機能、貧血の指標(ヘモグロビン等)及び患者の状態を十分に観察しながら投与を開始し、慎重に増量すること。急激な血圧低下、腎機能低下あるいは貧血を起こすおそれがある。
      慢性心不全の臨床試験において、腎障害の合併が腎機能低下発現の要因であった。[7 参照],[11.1.2 参照]

  2. 9.2.2 血液透析中の患者
    • 〈高血圧症〉

      少量より開始し、増量する場合は血圧及び患者の状態を十分に観察しながら徐々に行うこと。まれに血圧が急激に低下し、ショック、失神、一過性の意識消失を起こすおそれがある。[11.1.2 参照]

    • 〈慢性心不全〉

      血圧、貧血の指標(ヘモグロビン等)及び患者の状態を十分に観察しながら投与を開始し、慎重に増量すること。急激な血圧低下あるいは貧血を起こすおそれがある。[7 参照],[11.1.2 参照]

9.3 肝機能障害患者

少量から投与を開始するなど慎重に投与すること。肝機能が悪化するおそれがある。また、活性代謝物カンデサルタンのクリアランスが低下することが推定されている。[16.1.2 参照]

9.4 生殖能を有する者

  1. 9.4.1 妊娠する可能性のある女性

    妊娠していることが把握されずアンジオテンシン変換酵素阻害剤又はアンジオテンシンⅡ受容体拮抗剤を使用し、胎児・新生児への影響(腎不全、頭蓋・肺・腎の形成不全、死亡等)が認められた例が報告されている1) ,2)
    本剤の投与に先立ち、代替薬の有無等も考慮して本剤投与の必要性を慎重に検討し、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。また、投与が必要な場合には次の注意事項に留意すること。[9.5 参照]

    1. (1) 本剤投与開始前に妊娠していないことを確認すること。本剤投与中も、妊娠していないことを定期的に確認すること。投与中に妊娠が判明した場合には、直ちに投与を中止すること。
    2. (2) 次の事項について、本剤投与開始時に患者に説明すること。また、投与中も必要に応じ説明すること。
      • 妊娠中に本剤を使用した場合、胎児・新生児に影響を及ぼすリスクがあること。
      • 妊娠が判明した又は疑われる場合は、速やかに担当医に相談すること。
      • 妊娠を計画する場合は、担当医に相談すること。

9.5 妊婦

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと。投与中に妊娠が判明した場合には、直ちに投与を中止すること。妊娠中期及び末期にアンジオテンシンⅡ受容体拮抗剤又はアンジオテンシン変換酵素阻害剤を投与された患者で羊水過少症、胎児・新生児の死亡、新生児の低血圧、腎不全、高カリウム血症、頭蓋の形成不全及び羊水過少症によると推測される四肢の拘縮、頭蓋顔面の変形、肺の低形成等があらわれたとの報告がある。[2.2 参照],[9.4.1 参照]

9.6 授乳婦

授乳しないことが望ましい。ラットの周産期及び授乳期に本剤を強制経口投与すると、10mg/kg/日以上の群で出生児に水腎症の発生増加が認められている3) 。なお、ラットの妊娠末期のみ、あるいは授乳期のみに本剤を投与した場合、いずれも300mg/kg/日で出生児に水腎症の増加が認められている。

9.7 小児等

  1. 9.7.1 低出生体重児、新生児又は乳児(1歳未満)を対象とした有効性及び安全性を指標とした臨床試験は実施していない。
  2. 9.7.2 糸球体ろ過量(GFR)が30mL/min/1.73m2未満の小児等を対象とした有効性及び安全性を指標とした臨床試験は実施していない。
  3. 9.7.3 腎機能及び血清カリウム値を注意深く観察すること。小児等の高血圧では腎機能異常を伴うことが多い。特に、腎機能に影響を及ぼす状態(発熱、脱水)の患者に本剤を投与する場合や血清カリウム値を上昇させる可能性がある他の薬剤と併用する場合は注意すること。[9.2.1 参照],[10.2 参照]

9.8 高齢者

一般に過度の降圧は好ましくないとされている。脳梗塞等が起こるおそれがある。

10. 相互作用

    10.1 併用禁忌(併用しないこと)

    薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子

    アリスキレンフマル酸塩

    • ラジレス
      (糖尿病患者に使用する場合。ただし、他の降圧治療を行ってもなお血圧のコントロールが著しく不良の患者を除く。)

                      [2.3 参照]                 

    非致死性脳卒中、腎機能障害、高カリウム血症及び低血圧のリスク増加が報告されている。

    レニン-アンジオテンシン系阻害作用が増強される可能性がある。

    10.2 併用注意(併用に注意すること)

    薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子

    カリウム保持性利尿剤

    • スピロノラクトン
      トリアムテレン等

    エプレレノン
    カリウム補給剤
    [9.7.3 参照]

    血清カリウム値が上昇することがある。

    本剤のアルドステロン分泌抑制作用によりカリウム貯留作用が増強することによる。
    危険因子:特に腎機能障害のある患者

    利尿剤

    • フロセミド
      トリクロルメチアジド等

                      [11.1.2 参照]                 

    利尿剤で治療を受けている患者に本剤を初めて投与する場合、降圧作用が増強するおそれがあるので、少量から開始するなど慎重に投与すること。

    利尿剤で治療を受けている患者にはレニン活性が亢進している患者が多く、本剤が奏効しやすい。
    危険因子:特に最近利尿剤投与を開始した患者

    アリスキレンフマル酸塩
    [9.7.3 参照]

    腎機能障害、高カリウム血症及び低血圧を起こすおそれがある。eGFRが60mL/min/1.73m2未満の腎機能障害のある患者へのアリスキレンフマル酸塩との併用については、治療上やむを得ないと判断される場合を除き避けること。

    レニン-アンジオテンシン系阻害作用が増強される可能性がある。

    アンジオテンシン変換酵素阻害剤
    [9.7.3 参照]

    腎機能障害、高カリウム血症及び低血圧を起こすおそれがある。

    レニン-アンジオテンシン系阻害作用が増強される可能性がある。

    リチウム

    リチウム中毒が報告されている。

    腎尿細管におけるリチウムの再吸収が促進される。

    次の薬剤により併用治療されている場合

    • (1)アンジオテンシン変換酵素阻害剤及びβ遮断剤
      (2)ループ利尿剤及びカリウム保持性利尿剤

                      [7 参照],[11.1.2 参照]

    慢性心不全の臨床試験では、左記の併用に加え更に本剤を併用すると、立ちくらみ、ふらつき及び低血圧の発現頻度が高く、かつ程度が高い。
    腎機能低下あるいは貧血を起こすおそれがある。

    (1)レニン-アンジオテンシン系阻害作用が増強される可能性がある。
    (2)利尿剤で治療を受けている患者にはレニン活性が亢進している患者が多く、本剤が奏効しやすい。
    危険因子:厳重な減塩療法中の患者、低ナトリウム血症の患者、低血圧の患者、NYHA心機能分類Ⅲ等の比較的重症度の高い慢性心不全患者、腎障害のある患者、血液透析中の患者

    非ステロイド性消炎鎮痛剤(NSAIDs)

    • インドメタシン等

    降圧作用が減弱することがある。

    非ステロイド性消炎鎮痛剤は血管拡張作用を有するプロスタグランジンの合成を阻害することから、降圧作用を減弱させる可能性があると考えられている。

    非ステロイド性消炎鎮痛剤(NSAIDs)

    • インドメタシン等

    腎障害のある患者では、さらに腎機能が悪化するおそれがある。

    非ステロイド性消炎鎮痛剤のプロスタグランジン合成阻害作用により、腎血流量が低下するためと考えられている。

    11. 副作用

    次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

    11.1 重大な副作用

    1. 11.1.1 **血管性浮腫(頻度不明)

      顔面、口唇、舌、咽・喉頭等の腫脹を症状とする血管性浮腫があらわれることがある。また、腹痛、嘔気、嘔吐、下痢等を伴う腸管血管性浮腫があらわれることがある。

    2. 11.1.2 ショック(頻度不明)、失神、意識消失(頻度不明。ただし慢性心不全の場合0.1~5%未満)

      冷感、嘔吐、意識消失等があらわれた場合には、直ちに適切な処置を行うこと。[9.1.3 参照],[9.1.4 参照],[9.1.5 参照],[9.1.6 参照],[9.1.7 参照],[9.1.8 参照],[9.2.1 参照],[9.2.2 参照],[10.2 参照]

    3. 11.1.3 急性腎障害(頻度不明。ただし慢性心不全の場合は0.1~5%未満)
    4. 11.1.4 高カリウム血症(頻度不明)
    5. 11.1.5 肝機能障害、黄疸(頻度不明)

      AST、ALT、γ-GTPの上昇等の肝機能障害があらわれることがある。

    6. 11.1.6 無顆粒球症(頻度不明)
    7. 11.1.7 横紋筋融解症(頻度不明)

      筋肉痛、脱力感、CK上昇、血中及び尿中ミオグロビン上昇を特徴とする横紋筋融解症があらわれることがあるので、このような場合には直ちに投与を中止し、適切な処置を行うこと。

    8. 11.1.8 間質性肺炎(頻度不明)

      発熱、咳嗽、呼吸困難、胸部X線異常等を伴う間質性肺炎があらわれることがあるので、このような場合には投与を中止し、副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。

    9. 11.1.9 低血糖(頻度不明)

      脱力感、空腹感、冷汗、手の震え、集中力低下、痙攣、意識障害等があらわれた場合には投与を中止すること。糖尿病治療中の患者であらわれやすい。

    11.2 その他の副作用

    • 〈高血圧症〉

    0.1~5%未満

    0.1%未満

    頻度不明

    過敏症

    発疹、湿疹、蕁麻疹、そう痒、光線過敏症

    循環器

    めまい、ふらつき、立ちくらみ、動悸、ほてり

    期外収縮、心房細動

    精神神経系

    頭痛、頭重感、不眠、眠気、舌のしびれ感

    四肢のしびれ感

    消化器

    悪心、嘔吐、食欲不振、胃部不快感、心窩部痛、下痢、口内炎

    味覚異常

    肝臓

    AST、ALT、Al-P、LDH、γ-GTPの上昇

    血液

    貧血、白血球減少、白血球増多、好酸球増多、血小板減少

    腎臓

    BUN、クレアチニンの上昇、蛋白尿

    *その他

    倦怠感、脱力感、鼻出血、頻尿、浮腫、咳、血中カリウム上昇、総コレステロール上昇、血中CK上昇、CRP上昇、血中尿酸上昇、血清総タンパク減少

    低ナトリウム血症、腰背部痛、筋肉痛

    耳鳴、関節痛

    • 〈慢性心不全〉

      慢性心不全例では高血圧例に比べ立ちくらみ、ふらつき、低血圧、腎機能異常及び貧血等があらわれやすく、血圧、腎機能及び貧血の指標(ヘモグロビン等)に留意すること。なお、高血圧症の場合の副作用にも注意が必要である。

    5%以上

    0.1~5%未満

    頻度不明

    過敏症

    発疹、そう痒

    循環器

    立ちくらみ、低血圧、ふらつき

    めまい、徐脈、動悸、期外収縮、ほてり

    精神神経系

    頭痛、眠気、不眠、頭重感、しびれ感

    消化器

    悪心、心窩部痛、便秘、胃潰瘍、口渇、味覚異常、嘔吐、食欲不振、胃部不快感

    肝臓

    γ-GTP上昇

    ALT、AST、LDH、Al-Pの上昇

    血液

    貧血

    白血球減少、好酸球増多、白血球増多、血小板減少

    腎臓

    BUN、クレアチニンの上昇

    蛋白尿

    *その他

    血中カリウム上昇、血中尿酸上昇、血中CK上昇

    倦怠感、脱力感、咳、浮腫、視覚異常、総コレステロール上昇、低ナトリウム血症、血清総タンパク減少

    関節痛

    14. 適用上の注意

    14.1 薬剤交付時の注意

    PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある。

    2. 禁忌(次の患者には投与しないこと)

    1. 2.1 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
    2. 2.2 妊婦又は妊娠している可能性のある女性[9.5 参照]
    3. 2.3 アリスキレンフマル酸塩を投与中の糖尿病患者(ただし、他の降圧治療を行ってもなお血圧のコントロールが著しく不良の患者を除く)[10.1 参照]

    3. 組成・性状

    3.1 組成

    カンデサルタン錠2mg「ツルハラ」

    有効成分 1錠中
    カンデサルタン シレキセチル 2mg  
    添加剤 軽質無水ケイ酸、結晶セルロース、乳糖水和物、トウモロコシデンプン、ヒドロキシプロピルセルロース、クロスカルメロースナトリウム、ステアリン酸マグネシウム
    カンデサルタン錠4mg「ツルハラ」

    有効成分 1錠中
    カンデサルタン シレキセチル 4mg  
    添加剤 軽質無水ケイ酸、結晶セルロース、乳糖水和物、トウモロコシデンプン、ヒドロキシプロピルセルロース、クロスカルメロースナトリウム、ステアリン酸マグネシウム
    カンデサルタン錠8mg「ツルハラ」

    有効成分 1錠中
    カンデサルタン シレキセチル 8mg  
    添加剤 黄色 5号、軽質無水ケイ酸、結晶セルロース、乳糖水和物、トウモロコシデンプン、ヒドロキシプロピルセルロース、クロスカルメロースナトリウム、ステアリン酸マグネシウム
    カンデサルタン錠12mg「ツルハラ」

    有効成分 1錠中
    カンデサルタン シレキセチル 12mg  
    添加剤 黄色 5 号、軽質無水ケイ酸、結晶セルロース、乳糖水和物、トウモロコシデンプン、ヒドロキシプロピルセルロース、クロスカルメロースナトリウム、ステアリン酸マグネシウム

    3.2 製剤の性状

    カンデサルタン錠2mg「ツルハラ」

    剤形 素錠
    色調 白色
    外形                                        
    大きさ 直径 約7.0mm
    厚さ 約2.5mm
    質量 約125mg
    識別コード 表面TSU155
    裏面 2 
    カンデサルタン錠4mg「ツルハラ」

    剤形 割線入り素錠
    色調 白色
    外形                                        
    大きさ 直径 約7.0mm
    厚さ 約2.5mm
    質量 約125mg
    識別コード 表面 TSU156
    裏面 4
    カンデサルタン錠8mg「ツルハラ」

    剤形 割線入り素錠
    色調 ごくうすい橙色
    外形                                        
    大きさ 直径 約7.0mm
    厚さ 約2.5mm
    質量 約125mg
    識別コード 表面 TSU157
    裏面 8
    カンデサルタン錠12mg「ツルハラ」

    剤形 割線入り素錠
    色調 うすい橙色
    外形                                        
    大きさ 直径 約7.0mm
    厚さ 約2.5mm
    質量 約125mg
    識別コード 表面 TSU158
    裏面 12

    4. 効能又は効果

    • 〈製剤共通〉
      • 高血圧症
      • 腎実質性高血圧症
    • 〈錠2mg/4mg/8mg〉

      下記の状態で、アンジオテンシン変換酵素阻害剤の投与が適切でない場合

      • 慢性心不全(軽症~中等症)

    5. 効能又は効果に関連する注意

    • 〈慢性心不全〉
      1. 5.1 アンジオテンシン変換酵素阻害剤投与による前治療が行われていない患者における本剤の有効性は確認されておらず、本剤は、アンジオテンシン変換酵素阻害剤から切り替えて投与することを原則とする。
      2. 5.2 アンジオテンシン変換酵素阻害剤の効果が不十分な患者における本剤の有効性及び安全性、並びにアンジオテンシン変換酵素阻害剤と本剤を併用した場合の有効性及び安全性は確認されていない。
      3. 5.3 NYHA 心機能分類Ⅳの慢性心不全患者に対する本剤の有用性は確立していない(使用経験が少ない)。

    6. 用法及び用量

    • 〈高血圧症〉
      • 成人

        通常、成人には1日1回カンデサルタン シレキセチルとして4~8mgを経口投与し、必要に応じ12mgまで増量する。ただし、腎障害を伴う場合には、1日1回2mgから投与を開始し、必要に応じ8mgまで増量する。

      • 小児

        通常、1歳以上6歳未満の小児には1日1回カンデサルタン シレキセチルとして0.05〜0.3mg/kgを経口投与する。
        通常、6歳以上の小児には1日1回カンデサルタン シレキセチルとして2~8mgを経口投与し、必要に応じ12mgまで増量する。
        ただし、腎障害を伴う場合には、低用量から投与を開始し、必要に応じて8mgまで増量する。

    • 〈腎実質性高血圧症〉

      通常、成人には1日1回カンデサルタン シレキセチルとして2mgから経口投与を開始し、必要に応じ8mgまで増量する。

    • 〈慢性心不全〉

      通常、成人には1日1回カンデサルタン シレキセチルとして4mgから経口投与を開始し、必要に応じ8mgまで増量できる。なお、原則として、アンジオテンシン変換酵素阻害剤以外による基礎治療は継続すること。

    7. 用法及び用量に関連する注意

    • 〈高血圧症〉

      小児に投与する場合には、成人の用量を超えないこと。

    • 〈慢性心不全〉

      投与開始時の収縮期血圧が120mmHg未満の患者、腎障害を伴う患者、利尿剤を併用している患者、心不全の重症度の高い患者には、2mg/日から投与を開始すること。2mg/日投与は、低血圧関連の副作用に対する忍容性を確認する目的であるので4週間を超えて行わないこと。
      本剤の投与により、一過性の急激な血圧低下を起こす場合があるので、初回投与時、及び4mg/日、8mg/日への増量時には、血圧等の観察を十分に行うこと。[9.1.3 参照],[9.1.4 参照],[9.1.7 参照],[9.1.8 参照],[9.2.1 参照],[9.2.2 参照],[10.2 参照]

    8. 重要な基本的注意

    • 〈効能共通〉
      1. 8.1 降圧作用に基づくめまい、ふらつきがあらわれることがあるので、高所作業、自動車の運転等危険を伴う機械を操作する際には注意させること。
      2. 8.2 手術前24時間は投与しないことが望ましい。アンジオテンシンⅡ受容体拮抗剤投与中の患者は、麻酔及び手術中にレニン-アンジオテンシン系の抑制作用による高度な血圧低下を起こす可能性がある。
    • 〈慢性心不全〉
      1. 8.3 通常、ジギタリス製剤、利尿剤等と併用する。なお、本剤の単独投与での有用性は確立していない。

    9. 特定の背景を有する患者に関する注意

    9.1 合併症・既往歴等のある患者

    1. 9.1.1 両側性腎動脈狭窄のある患者又は片腎で腎動脈狭窄のある患者

      治療上やむを得ないと判断される場合を除き、使用は避けること。腎血流量の減少や糸球体ろ過圧の低下により急速に腎機能を悪化させるおそれがある。

    2. 9.1.2 高カリウム血症の患者

      治療上やむを得ないと判断される場合を除き、使用は避けること。高カリウム血症を増悪させるおそれがある。
      また、腎機能障害、コントロール不良の糖尿病等により血清カリウム値が高くなりやすい患者では、血清カリウム値に注意すること。

    3. 9.1.3 厳重な減塩療法中の患者
      • 〈高血圧症〉

        少量より開始し、増量する場合は血圧、腎機能及び患者の状態を十分に観察しながら徐々に行うこと。まれに血圧が急激に低下し、ショック、失神、一過性の意識消失や腎機能の低下を起こすおそれがある。[11.1.2 参照]

      • 〈慢性心不全〉

        血圧、腎機能、貧血の指標(ヘモグロビン等)及び患者の状態を十分に観察しながら投与を開始し、慎重に増量すること。急激な血圧低下、腎機能低下あるいは貧血を起こすおそれがある。[7 参照],[11.1.2 参照]

    4. 9.1.4 低ナトリウム血症の患者
      • 〈高血圧症〉

        少量から開始し、増量する場合は血圧、腎機能及び患者の状態を十分に観察しながら徐々に行うこと。まれに血圧が急激に低下し、ショック、失神、一過性の意識消失や腎機能の低下を起こすおそれがある。[11.1.2 参照]

      • 〈慢性心不全〉

        血圧、腎機能、貧血の指標(ヘモグロビン等)及び患者の状態を十分に観察しながら投与を開始し、慎重に増量すること。急激な血圧低下、腎機能低下あるいは貧血を起こすおそれがある。[7 参照],[11.1.2 参照]

    5. 9.1.5 心不全の患者
      • 〈高血圧症〉

        少量より開始し、増量する場合は血圧、腎機能及び患者の状態を十分に観察しながら徐々に行うこと。まれに血圧が急激に低下し、ショック、失神、一過性の意識消失や腎機能の低下を起こすおそれがある。[11.1.2 参照]

    6. 9.1.6 大動脈弁狭窄症又は閉塞性肥大型心筋症のある患者
      • 〈慢性心不全〉

        過度の血圧低下を来すと、症状が悪化するおそれがある。[11.1.2 参照]

    7. 9.1.7 低血圧の患者
      • 〈慢性心不全〉

        血圧、腎機能、貧血の指標(ヘモグロビン等)及び患者の状態を十分に観察しながら投与を開始し、慎重に増量すること。急激な血圧低下、腎機能低下あるいは貧血を起こすおそれがある。[7 参照],[11.1.2 参照]

    8. 9.1.8 NYHA 心機能分類Ⅲ等の比較的重症度の高い慢性心不全患者
      • 〈慢性心不全〉

        血圧、腎機能、貧血の指標(ヘモグロビン等)及び患者の状態を十分に観察しながら投与を開始し、慎重に増量すること。急激な血圧低下、腎機能低下あるいは貧血を起こすおそれがある。[7 参照],[11.1.2 参照]

    9. 9.1.9 薬剤過敏症の既往歴のある患者

    9.2 腎機能障害患者

    1. 9.2.1 腎障害のある患者
      • 〈高血圧症〉

        少量より開始し、増量する場合は血圧、腎機能及び患者の状態を十分に観察しながら徐々に行うこと。まれに血圧が急激に低下し、ショック、失神、一過性の意識消失や腎機能の低下を起こすおそれがある。[9.7.3 参照],[11.1.2 参照]

      • 〈慢性心不全〉

        血圧、腎機能、貧血の指標(ヘモグロビン等)及び患者の状態を十分に観察しながら投与を開始し、慎重に増量すること。急激な血圧低下、腎機能低下あるいは貧血を起こすおそれがある。
        慢性心不全の臨床試験において、腎障害の合併が腎機能低下発現の要因であった。[7 参照],[11.1.2 参照]

    2. 9.2.2 血液透析中の患者
      • 〈高血圧症〉

        少量より開始し、増量する場合は血圧及び患者の状態を十分に観察しながら徐々に行うこと。まれに血圧が急激に低下し、ショック、失神、一過性の意識消失を起こすおそれがある。[11.1.2 参照]

      • 〈慢性心不全〉

        血圧、貧血の指標(ヘモグロビン等)及び患者の状態を十分に観察しながら投与を開始し、慎重に増量すること。急激な血圧低下あるいは貧血を起こすおそれがある。[7 参照],[11.1.2 参照]

    9.3 肝機能障害患者

    少量から投与を開始するなど慎重に投与すること。肝機能が悪化するおそれがある。また、活性代謝物カンデサルタンのクリアランスが低下することが推定されている。[16.1.2 参照]

    9.4 生殖能を有する者

    1. 9.4.1 妊娠する可能性のある女性

      妊娠していることが把握されずアンジオテンシン変換酵素阻害剤又はアンジオテンシンⅡ受容体拮抗剤を使用し、胎児・新生児への影響(腎不全、頭蓋・肺・腎の形成不全、死亡等)が認められた例が報告されている1) ,2)
      本剤の投与に先立ち、代替薬の有無等も考慮して本剤投与の必要性を慎重に検討し、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。また、投与が必要な場合には次の注意事項に留意すること。[9.5 参照]

      1. (1) 本剤投与開始前に妊娠していないことを確認すること。本剤投与中も、妊娠していないことを定期的に確認すること。投与中に妊娠が判明した場合には、直ちに投与を中止すること。
      2. (2) 次の事項について、本剤投与開始時に患者に説明すること。また、投与中も必要に応じ説明すること。
        • 妊娠中に本剤を使用した場合、胎児・新生児に影響を及ぼすリスクがあること。
        • 妊娠が判明した又は疑われる場合は、速やかに担当医に相談すること。
        • 妊娠を計画する場合は、担当医に相談すること。

    9.5 妊婦

    妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと。投与中に妊娠が判明した場合には、直ちに投与を中止すること。妊娠中期及び末期にアンジオテンシンⅡ受容体拮抗剤又はアンジオテンシン変換酵素阻害剤を投与された患者で羊水過少症、胎児・新生児の死亡、新生児の低血圧、腎不全、高カリウム血症、頭蓋の形成不全及び羊水過少症によると推測される四肢の拘縮、頭蓋顔面の変形、肺の低形成等があらわれたとの報告がある。[2.2 参照],[9.4.1 参照]

    9.6 授乳婦

    授乳しないことが望ましい。ラットの周産期及び授乳期に本剤を強制経口投与すると、10mg/kg/日以上の群で出生児に水腎症の発生増加が認められている3) 。なお、ラットの妊娠末期のみ、あるいは授乳期のみに本剤を投与した場合、いずれも300mg/kg/日で出生児に水腎症の増加が認められている。

    9.7 小児等

    1. 9.7.1 低出生体重児、新生児又は乳児(1歳未満)を対象とした有効性及び安全性を指標とした臨床試験は実施していない。
    2. 9.7.2 糸球体ろ過量(GFR)が30mL/min/1.73m2未満の小児等を対象とした有効性及び安全性を指標とした臨床試験は実施していない。
    3. 9.7.3 腎機能及び血清カリウム値を注意深く観察すること。小児等の高血圧では腎機能異常を伴うことが多い。特に、腎機能に影響を及ぼす状態(発熱、脱水)の患者に本剤を投与する場合や血清カリウム値を上昇させる可能性がある他の薬剤と併用する場合は注意すること。[9.2.1 参照],[10.2 参照]

    9.8 高齢者

    一般に過度の降圧は好ましくないとされている。脳梗塞等が起こるおそれがある。

    10. 相互作用

      10.1 併用禁忌(併用しないこと)

      薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子

      アリスキレンフマル酸塩

      • ラジレス
        (糖尿病患者に使用する場合。ただし、他の降圧治療を行ってもなお血圧のコントロールが著しく不良の患者を除く。)

                        [2.3 参照]                 

      非致死性脳卒中、腎機能障害、高カリウム血症及び低血圧のリスク増加が報告されている。

      レニン-アンジオテンシン系阻害作用が増強される可能性がある。

      10.2 併用注意(併用に注意すること)

      薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子

      カリウム保持性利尿剤

      • スピロノラクトン
        トリアムテレン等

      エプレレノン
      カリウム補給剤
      [9.7.3 参照]

      血清カリウム値が上昇することがある。

      本剤のアルドステロン分泌抑制作用によりカリウム貯留作用が増強することによる。
      危険因子:特に腎機能障害のある患者

      利尿剤

      • フロセミド
        トリクロルメチアジド等

                        [11.1.2 参照]                 

      利尿剤で治療を受けている患者に本剤を初めて投与する場合、降圧作用が増強するおそれがあるので、少量から開始するなど慎重に投与すること。

      利尿剤で治療を受けている患者にはレニン活性が亢進している患者が多く、本剤が奏効しやすい。
      危険因子:特に最近利尿剤投与を開始した患者

      アリスキレンフマル酸塩
      [9.7.3 参照]

      腎機能障害、高カリウム血症及び低血圧を起こすおそれがある。eGFRが60mL/min/1.73m2未満の腎機能障害のある患者へのアリスキレンフマル酸塩との併用については、治療上やむを得ないと判断される場合を除き避けること。

      レニン-アンジオテンシン系阻害作用が増強される可能性がある。

      アンジオテンシン変換酵素阻害剤
      [9.7.3 参照]

      腎機能障害、高カリウム血症及び低血圧を起こすおそれがある。

      レニン-アンジオテンシン系阻害作用が増強される可能性がある。

      リチウム

      リチウム中毒が報告されている。

      腎尿細管におけるリチウムの再吸収が促進される。

      次の薬剤により併用治療されている場合

      • (1)アンジオテンシン変換酵素阻害剤及びβ遮断剤
        (2)ループ利尿剤及びカリウム保持性利尿剤

                        [7 参照],[11.1.2 参照]

      慢性心不全の臨床試験では、左記の併用に加え更に本剤を併用すると、立ちくらみ、ふらつき及び低血圧の発現頻度が高く、かつ程度が高い。
      腎機能低下あるいは貧血を起こすおそれがある。

      (1)レニン-アンジオテンシン系阻害作用が増強される可能性がある。
      (2)利尿剤で治療を受けている患者にはレニン活性が亢進している患者が多く、本剤が奏効しやすい。
      危険因子:厳重な減塩療法中の患者、低ナトリウム血症の患者、低血圧の患者、NYHA心機能分類Ⅲ等の比較的重症度の高い慢性心不全患者、腎障害のある患者、血液透析中の患者

      非ステロイド性消炎鎮痛剤(NSAIDs)

      • インドメタシン等

      降圧作用が減弱することがある。

      非ステロイド性消炎鎮痛剤は血管拡張作用を有するプロスタグランジンの合成を阻害することから、降圧作用を減弱させる可能性があると考えられている。

      非ステロイド性消炎鎮痛剤(NSAIDs)

      • インドメタシン等

      腎障害のある患者では、さらに腎機能が悪化するおそれがある。

      非ステロイド性消炎鎮痛剤のプロスタグランジン合成阻害作用により、腎血流量が低下するためと考えられている。

      11. 副作用

      次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

      11.1 重大な副作用

      1. 11.1.1 **血管性浮腫(頻度不明)

        顔面、口唇、舌、咽・喉頭等の腫脹を症状とする血管性浮腫があらわれることがある。また、腹痛、嘔気、嘔吐、下痢等を伴う腸管血管性浮腫があらわれることがある。

      2. 11.1.2 ショック(頻度不明)、失神、意識消失(頻度不明。ただし慢性心不全の場合0.1~5%未満)

        冷感、嘔吐、意識消失等があらわれた場合には、直ちに適切な処置を行うこと。[9.1.3 参照],[9.1.4 参照],[9.1.5 参照],[9.1.6 参照],[9.1.7 参照],[9.1.8 参照],[9.2.1 参照],[9.2.2 参照],[10.2 参照]

      3. 11.1.3 急性腎障害(頻度不明。ただし慢性心不全の場合は0.1~5%未満)
      4. 11.1.4 高カリウム血症(頻度不明)
      5. 11.1.5 肝機能障害、黄疸(頻度不明)

        AST、ALT、γ-GTPの上昇等の肝機能障害があらわれることがある。

      6. 11.1.6 無顆粒球症(頻度不明)
      7. 11.1.7 横紋筋融解症(頻度不明)

        筋肉痛、脱力感、CK上昇、血中及び尿中ミオグロビン上昇を特徴とする横紋筋融解症があらわれることがあるので、このような場合には直ちに投与を中止し、適切な処置を行うこと。

      8. 11.1.8 間質性肺炎(頻度不明)

        発熱、咳嗽、呼吸困難、胸部X線異常等を伴う間質性肺炎があらわれることがあるので、このような場合には投与を中止し、副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。

      9. 11.1.9 低血糖(頻度不明)

        脱力感、空腹感、冷汗、手の震え、集中力低下、痙攣、意識障害等があらわれた場合には投与を中止すること。糖尿病治療中の患者であらわれやすい。

      11.2 その他の副作用

      • 〈高血圧症〉

      0.1~5%未満

      0.1%未満

      頻度不明

      過敏症

      発疹、湿疹、蕁麻疹、そう痒、光線過敏症

      循環器

      めまい、ふらつき、立ちくらみ、動悸、ほてり

      期外収縮、心房細動

      精神神経系

      頭痛、頭重感、不眠、眠気、舌のしびれ感

      四肢のしびれ感

      消化器

      悪心、嘔吐、食欲不振、胃部不快感、心窩部痛、下痢、口内炎

      味覚異常

      肝臓

      AST、ALT、Al-P、LDH、γ-GTPの上昇

      血液

      貧血、白血球減少、白血球増多、好酸球増多、血小板減少

      腎臓

      BUN、クレアチニンの上昇、蛋白尿

      *その他

      倦怠感、脱力感、鼻出血、頻尿、浮腫、咳、血中カリウム上昇、総コレステロール上昇、血中CK上昇、CRP上昇、血中尿酸上昇、血清総タンパク減少

      低ナトリウム血症、腰背部痛、筋肉痛

      耳鳴、関節痛

      • 〈慢性心不全〉

        慢性心不全例では高血圧例に比べ立ちくらみ、ふらつき、低血圧、腎機能異常及び貧血等があらわれやすく、血圧、腎機能及び貧血の指標(ヘモグロビン等)に留意すること。なお、高血圧症の場合の副作用にも注意が必要である。

      5%以上

      0.1~5%未満

      頻度不明

      過敏症

      発疹、そう痒

      循環器

      立ちくらみ、低血圧、ふらつき

      めまい、徐脈、動悸、期外収縮、ほてり

      精神神経系

      頭痛、眠気、不眠、頭重感、しびれ感

      消化器

      悪心、心窩部痛、便秘、胃潰瘍、口渇、味覚異常、嘔吐、食欲不振、胃部不快感

      肝臓

      γ-GTP上昇

      ALT、AST、LDH、Al-Pの上昇

      血液

      貧血

      白血球減少、好酸球増多、白血球増多、血小板減少

      腎臓

      BUN、クレアチニンの上昇

      蛋白尿

      *その他

      血中カリウム上昇、血中尿酸上昇、血中CK上昇

      倦怠感、脱力感、咳、浮腫、視覚異常、総コレステロール上昇、低ナトリウム血症、血清総タンパク減少

      関節痛

      14. 適用上の注意

      14.1 薬剤交付時の注意

      PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある。

      その他詳細情報

      日本標準商品分類番号
      872149
      ブランドコード
      2149040F1280, 2149040F2286, 2149040F3282, 2149040F4289
      承認番号
      22600AMX01270000, 22600AMX01271000, 22600AMX01272000, 22600AMX01273000
      販売開始年月
      2014-12, 2014-12, 2014-12, 2014-12
      貯法
      室温保存、室温保存、室温保存、室温保存
      有効期間
      3年、3年、3年、3年
      規制区分
      12, 12, 12, 12

      重要な注意事項

      • この情報は医療専門家による診断や治療の代替にはなりません。副作用に関する懸念がある場合は、必ず医師または薬剤師に相談してください。
      • 副作用の発生頻度や重篤度は個人差があります。ここで提供される情報は一般的なものであり、すべての患者さんに当てはまるわけではありません。
      • 薬剤の使用に関しては、必ず医療専門家の指示に従い、自己判断での変更や中止を避けてください。
      • この情報は最新のものであるよう努めていますが、最新とは限りません。常に医療専門家に確認してください。
      • 副作用に関する情報は、信頼できる医療情報源に基づいて提供されていますが、完全性や正確性を保証するものではありません。
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