薬効分類名A–Ⅱアンタゴニスト
一般的名称ロサルタンカリウム錠
ロサルタンカリウム錠25mg「TCK」、ロサルタンカリウム錠50mg「TCK」、ロサルタンカリウム錠100mg「TCK」
ろさるたんかりうむじょう、ろさるたんかりうむじょう、ろさるたんかりうむじょう
LOSARTAN POTASSIUM Tablets「TCK」, LOSARTAN POTASSIUM Tablets「TCK」, LOSARTAN POTASSIUM Tablets「TCK」
製造販売元/辰巳化学株式会社
第3版
禁忌相互作用合併症・既往歴等のある患者腎機能障害患者肝機能障害患者生殖能を有する者妊婦授乳婦小児等高齢者
重大な副作用
頻度
副作用
その他の副作用
部位
頻度
副作用
肝臓まわり
頻度不明
血液系
頻度不明
併用注意
薬剤名等
カリウム保持性利尿剤:
- スピロノラクトン
- トリアムテレン等
- 塩化カリウム
- スルファメトキサゾール・トリメトプリム
臨床症状・措置方法
血清カリウム上昇、高カリウム血症を起こすおそれがある。
機序・危険因子
カリウム貯留作用が増強するおそれがある。腎機能障害のある患者には特に注意すること。
また、本剤とアンジオテンシン変換酵素阻害剤及びカリウム保持性利尿剤の3剤併用の場合には特に注意すること。
薬剤名等
利尿降圧剤:
- フロセミド
- トリクロルメチアジド等
臨床症状・措置方法
一過性の血圧低下を起こすおそれがある。本剤の投与を低用量から開始し、増量する場合は徐々に行うこと。
機序・危険因子
利尿降圧剤で治療を受けている患者にはレニン活性が亢進している患者が多く、本剤が奏効しやすい。
薬剤名等
アリスキレン
臨床症状・措置方法
腎機能障害、高カリウム血症及び低血圧を起こすおそれがある。eGFRが60mL/min/1.73m2未満の腎機能障害のある患者へのアリスキレンとの併用については、治療上やむを得ないと判断される場合を除き避けること。
機序・危険因子
レニン・アンジオテンシン系阻害作用が増強される可能性がある。
薬剤名等
アンジオテンシン変換酵素阻害剤
臨床症状・措置方法
急性腎障害、高カリウム血症のリスクが増加するとの報告がある。また、低血圧を起こすおそれがある。
機序・危険因子
レニン・アンジオテンシン系阻害作用が増強される可能性がある。
薬剤名等
非ステロイド性消炎鎮痛剤:
- インドメタシン等
臨床症状・措置方法
降圧作用が減弱されるおそれがある。
機序・危険因子
プロスタグランジンの合成阻害作用により、本剤の降圧作用を減弱させる可能性がある。
薬剤名等
非ステロイド性消炎鎮痛剤:
- インドメタシン等
臨床症状・措置方法
腎機能が悪化している患者では、さらに腎機能が悪化するおそれがある。
機序・危険因子
プロスタグランジンの合成阻害作用により、腎血流量が低下するためと考えられる。
薬剤名等
リチウム:
- 炭酸リチウム
臨床症状・措置方法
リチウム中毒が報告されている。血中リチウム濃度に注意すること。
機序・危険因子
本剤のナトリウム排泄作用により、リチウムの蓄積が起こると考えられている。
薬剤名等
グレープフルーツジュース
臨床症状・措置方法
降圧作用が減弱されるおそれがある。本剤の投与中はグレープフルーツジュースの摂取は避けること。
機序・危険因子
グレープフルーツジュースに含まれる成分のCYP3A4阻害作用によりロサルタンの活性代謝物の血中濃度が低下するため、本剤の降圧作用が減弱されるおそれがある。
2. 禁忌(次の患者には投与しないこと)
- 2.1 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
- 2.2 妊婦又は妊娠している可能性のある女性[9.5 参照]
- 2.3 重篤な肝障害のある患者[9.3.1 参照]
- 2.4 アリスキレンを投与中の糖尿病患者(ただし、他の降圧治療を行ってもなお血圧のコントロールが著しく不良の患者を除く)[10.1 参照]
4. 効能又は効果
- 高血圧症
- 高血圧及び蛋白尿を伴う2型糖尿病における糖尿病性腎症
5. 効能又は効果に関連する注意
- 〈高血圧及び蛋白尿を伴う2型糖尿病における糖尿病性腎症〉高血圧及び蛋白尿(尿中アルブミン/クレアチニン比300mg/g以上)を合併しない患者における本剤の有効性及び安全性は確認されていない。
6. 用法及び用量
- 〈高血圧症〉通常、成人にはロサルタンカリウムとして25~50mgを1日1回経口投与する。なお、年齢、症状により適宜増減するが、1日100mgまで増量できる。
- 〈高血圧及び蛋白尿を伴う2型糖尿病における糖尿病性腎症〉通常、成人にはロサルタンカリウムとして50mgを1日1回経口投与する。なお、血圧値をみながら1日100mgまで増量できる。ただし、過度の血圧低下を起こすおそれのある患者等では25mgから投与を開始する。
7. 用法及び用量に関連する注意
- 〈高血圧及び蛋白尿を伴う2型糖尿病における糖尿病性腎症〉本剤を投与後、血清クレアチニン値が前回の検査値と比較して30%(あるいは1mg/dL)以上増加した場合、及び糸球体ろ過値、1/血清クレアチニン値の勾配等で評価した腎機能障害の進展速度が加速された場合は、減量あるいは投与中止を考慮すること。
8. 重要な基本的注意
- 〈効能共通〉
- 8.1 一過性の血圧低下(ショック症状、意識消失、呼吸困難等を伴う)を起こすおそれがあるので、本剤投与中は定期的(投与開始時:2週間ごと、安定後:月1回程度)に血圧のモニタリングを実施すること。
- 8.2 降圧作用に基づくめまい、ふらつきがあらわれることがあるので、高所作業、自動車の運転等危険を伴う機械を操作する際には注意させること。
- 8.3 手術前24時間は投与しないことが望ましい。アンジオテンシンⅡ受容体拮抗剤投与中の患者は、麻酔及び手術中にレニン・アンジオテンシン系の抑制作用による高度な血圧低下を起こすおそれがある。
- 8.4 本剤を含むアンジオテンシンⅡ受容体拮抗剤投与中にまれに肝炎等の重篤な肝障害があらわれたとの報告がある。肝機能検査を実施するなど、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
9. 特定の背景を有する患者に関する注意
9.1 合併症・既往歴等のある患者
- 9.1.1 両側性腎動脈狭窄のある患者又は片腎で腎動脈狭窄のある患者治療上やむを得ないと判断される場合を除き、使用は避けること。腎血流量の減少や糸球体ろ過圧の低下により急速に腎機能を悪化させるおそれがある。
- 9.1.2 高カリウム血症の患者治療上やむを得ないと判断される場合を除き、使用は避けること。高カリウム血症を増悪させるおそれがある。 また、腎機能障害、コントロール不良の糖尿病等により血清カリウム値が高くなりやすい患者では、血清カリウム値に注意すること。[9.2.1 参照]
- 9.1.3 脳血管障害のある患者過度の降圧が脳血流不全を惹起し、病態を悪化させるおそれがある。
- 9.1.4 厳重な減塩療法中の患者本剤の投与を低用量から開始し、増量する場合は徐々に行うこと。一過性の血圧低下を起こすおそれがある。[11.1.5 参照]
9.2 腎機能障害患者
- 9.2.1 重篤な腎機能障害(血清クレアチニン2.5mg/dL以上)のある患者投与量を減らすなど慎重に投与すること。高カリウム血症があらわれやすい。また、腎機能の悪化が起きるおそれがある。[9.1.2 参照]
- 9.2.2 血液透析中の患者本剤の投与を低用量から開始し、増量する場合は徐々に行うこと。一過性の血圧低下を起こすおそれがある。[11.1.5 参照],[16.6.2 参照]
9.3 肝機能障害患者
- 9.3.1 重篤な肝障害のある患者投与しないこと。[2.3 参照],[9.3.2 参照]
- 9.3.2 肝機能障害又はその既往のある患者(ただし、重篤な肝障害のある患者を除く)外国において、健康成人と比較して軽・中等度のアルコール性肝硬変患者ではロサルタンの消失速度が遅延し、ロサルタン及びカルボン酸体の血漿中濃度がそれぞれ約5倍及び約2倍に上昇することが報告されている。[9.3.1 参照]
9.4 生殖能を有する者
- 9.4.1 妊娠する可能性のある女性妊娠していることが把握されずアンジオテンシン変換酵素阻害剤又はアンジオテンシンII受容体拮抗剤を使用し、胎児・新生児への影響(腎不全、頭蓋・肺・腎の形成不全、死亡等)が認められた例が報告されている1)
,2)
。
本剤の投与に先立ち、代替薬の有無等も考慮して本剤投与の必要性を慎重に検討し、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。また、投与が必要な場合には次の注意事項に留意すること。[9.5 参照]
- (1) 本剤投与開始前に妊娠していないことを確認すること。本剤投与中も、妊娠していないことを定期的に確認すること。投与中に妊娠が判明した場合には、直ちに投与を中止すること。
- (2) 次の事項について、本剤投与開始時に患者に説明すること。また、投与中も必要に応じ説明すること。
- 妊娠中に本剤を使用した場合、胎児・新生児に影響を及ぼすリスクがあること。
- 妊娠が判明した又は疑われる場合は、速やかに担当医に相談すること。
- 妊娠を計画する場合は、担当医に相談すること。
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと。投与中に妊娠が判明した場合には、直ちに投与を中止すること。妊娠中期及び末期にアンジオテンシン変換酵素阻害剤又はアンジオテンシンⅡ受容体拮抗剤を投与された患者で羊水過少症、胎児・新生児の死亡、新生児の低血圧、腎不全、多臓器不全、頭蓋の形成不全及び羊水過少症によると推測される四肢の拘縮、頭蓋顔面の奇形、肺の低形成等があらわれたとの報告がある。[2.2 参照],[9.4.1 参照]
9.6 授乳婦
9.7 小児等
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
9.8 高齢者
- 9.8.1 一般に生理機能が低下しているので、患者の状態に注意すること。
- 9.8.2 低用量から投与を開始するなど慎重に投与すること。一般に過度の降圧は好ましくないとされている。脳梗塞等が起こるおそれがある。
- 9.8.3 高齢者での体内薬物動態試験で、ロサルタン及びカルボン酸体の血漿中濃度が非高齢者に比べて高かった。[16.6.3 参照]
10. 相互作用
- 本剤は、薬物代謝酵素チトクロームP450 2C9(CYP2C9)及び3A4(CYP3A4)により活性代謝物であるカルボン酸体に代謝される。
10.1 併用禁忌(併用しないこと)
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
|---|---|---|
|
アリスキレン
|
非致死性脳卒中、腎機能障害、高カリウム血症及び低血圧のリスク増加が報告されている。
|
レニン・アンジオテンシン系阻害作用が増強される可能性がある。
|
10.2 併用注意(併用に注意すること)
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
|---|---|---|
|
カリウム保持性利尿剤:
|
血清カリウム上昇、高カリウム血症を起こすおそれがある。
|
カリウム貯留作用が増強するおそれがある。腎機能障害のある患者には特に注意すること。
また、本剤とアンジオテンシン変換酵素阻害剤及びカリウム保持性利尿剤の3剤併用の場合には特に注意すること。
|
|
一過性の血圧低下を起こすおそれがある。本剤の投与を低用量から開始し、増量する場合は徐々に行うこと。
|
利尿降圧剤で治療を受けている患者にはレニン活性が亢進している患者が多く、本剤が奏効しやすい。
|
|
|
アリスキレン
|
腎機能障害、高カリウム血症及び低血圧を起こすおそれがある。eGFRが60mL/min/1.73m2未満の腎機能障害のある患者へのアリスキレンとの併用については、治療上やむを得ないと判断される場合を除き避けること。
|
レニン・アンジオテンシン系阻害作用が増強される可能性がある。
|
|
アンジオテンシン変換酵素阻害剤
|
急性腎障害、高カリウム血症のリスクが増加するとの報告がある。また、低血圧を起こすおそれがある。
|
レニン・アンジオテンシン系阻害作用が増強される可能性がある。
|
|
非ステロイド性消炎鎮痛剤:
|
降圧作用が減弱されるおそれがある。
|
プロスタグランジンの合成阻害作用により、本剤の降圧作用を減弱させる可能性がある。
|
|
非ステロイド性消炎鎮痛剤:
|
腎機能が悪化している患者では、さらに腎機能が悪化するおそれがある。
|
プロスタグランジンの合成阻害作用により、腎血流量が低下するためと考えられる。
|
|
リチウム:
|
リチウム中毒が報告されている。血中リチウム濃度に注意すること。
|
本剤のナトリウム排泄作用により、リチウムの蓄積が起こると考えられている。
|
|
グレープフルーツジュース
|
降圧作用が減弱されるおそれがある。本剤の投与中はグレープフルーツジュースの摂取は避けること。
|
グレープフルーツジュースに含まれる成分のCYP3A4阻害作用によりロサルタンの活性代謝物の血中濃度が低下するため、本剤の降圧作用が減弱されるおそれがある。
|
11. 副作用
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1 重大な副作用
- 11.1.1 アナフィラキシー(頻度不明)不快感、口内異常感、発汗、蕁麻疹、呼吸困難、全身潮紅、浮腫等があらわれることがある。
- 11.1.2 *血管性浮腫(頻度不明)*顔面、口唇、咽頭、舌等の腫脹があらわれることがある。また、腹痛、嘔気、嘔吐、下痢等を伴う腸管血管性浮腫があらわれることがある。
- 11.1.3 急性肝炎又は劇症肝炎(いずれも頻度不明)
- 11.1.4 腎不全(頻度不明)
- 11.1.5 ショック、失神、意識消失(いずれも頻度不明)冷感、嘔吐、意識消失等があらわれた場合には、直ちに適切な処置を行うこと。[9.1.4 参照],[9.2.2 参照],[10.2 参照]
- 11.1.6 横紋筋融解症(頻度不明)筋肉痛、脱力感、CK上昇、血中及び尿中ミオグロビン上昇を特徴とする横紋筋融解症があらわれた場合には、投与を中止し、適切な処置を行うこと。また、横紋筋融解症による急性腎障害の発症に注意すること。
- 11.1.7 高カリウム血症(頻度不明)
- 11.1.8 不整脈(頻度不明)心室性期外収縮、心房細動等の不整脈があらわれることがある。
- 11.1.9 汎血球減少、白血球減少、血小板減少(いずれも頻度不明)
- 11.1.10 低血糖(頻度不明)脱力感、空腹感、冷汗、手の震え、集中力低下、痙攣、意識障害等があらわれた場合には、投与を中止し、適切な処置を行うこと。糖尿病治療中の患者であらわれやすい。
- 11.1.11 低ナトリウム血症(頻度不明)倦怠感、食欲不振、嘔気、嘔吐、痙攣、意識障害等を伴う低ナトリウム血症があらわれることがある。
11.2 その他の副作用
|
0.1~5%未満
|
頻度不明
|
|
|---|---|---|
|
精神神経系
|
頭痛、めまい、不眠、浮遊感
|
耳鳴、眠気
|
|
循環器系
|
低血圧、起立性低血圧、胸痛
|
調律障害(頻脈等)、動悸
|
|
消化器
|
口角炎、嘔吐・嘔気、胃不快感、胃潰瘍
|
口内炎、下痢、口渇
|
|
肝臓
|
肝機能障害(AST上昇、ALT上昇、LDH上昇等)
|
黄疸
|
|
腎臓
|
BUN上昇、クレアチニン上昇
|
|
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皮膚
|
発疹、そう痒
|
蕁麻疹、多形紅斑、光線過敏、紅皮症、紅斑
|
|
血液
|
赤血球減少、ヘマトクリット低下、好酸球増多
|
貧血
|
|
その他
|
ほてり、倦怠感、無力症/疲労、浮腫、筋肉痛、総コレステロール上昇、CK上昇、血中尿酸値上昇
|
咳嗽、発熱、味覚障害、しびれ感、眼症状(かすみ、異和感等)、関節痛、筋痙攣、女性化乳房、勃起不全
|
2. 禁忌(次の患者には投与しないこと)
- 2.1 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
- 2.2 妊婦又は妊娠している可能性のある女性[9.5 参照]
- 2.3 重篤な肝障害のある患者[9.3.1 参照]
- 2.4 アリスキレンを投与中の糖尿病患者(ただし、他の降圧治療を行ってもなお血圧のコントロールが著しく不良の患者を除く)[10.1 参照]
4. 効能又は効果
- 高血圧症
- 高血圧及び蛋白尿を伴う2型糖尿病における糖尿病性腎症
5. 効能又は効果に関連する注意
- 〈高血圧及び蛋白尿を伴う2型糖尿病における糖尿病性腎症〉高血圧及び蛋白尿(尿中アルブミン/クレアチニン比300mg/g以上)を合併しない患者における本剤の有効性及び安全性は確認されていない。
6. 用法及び用量
- 〈高血圧症〉通常、成人にはロサルタンカリウムとして25~50mgを1日1回経口投与する。なお、年齢、症状により適宜増減するが、1日100mgまで増量できる。
- 〈高血圧及び蛋白尿を伴う2型糖尿病における糖尿病性腎症〉通常、成人にはロサルタンカリウムとして50mgを1日1回経口投与する。なお、血圧値をみながら1日100mgまで増量できる。ただし、過度の血圧低下を起こすおそれのある患者等では25mgから投与を開始する。
7. 用法及び用量に関連する注意
- 〈高血圧及び蛋白尿を伴う2型糖尿病における糖尿病性腎症〉本剤を投与後、血清クレアチニン値が前回の検査値と比較して30%(あるいは1mg/dL)以上増加した場合、及び糸球体ろ過値、1/血清クレアチニン値の勾配等で評価した腎機能障害の進展速度が加速された場合は、減量あるいは投与中止を考慮すること。
8. 重要な基本的注意
- 〈効能共通〉
- 8.1 一過性の血圧低下(ショック症状、意識消失、呼吸困難等を伴う)を起こすおそれがあるので、本剤投与中は定期的(投与開始時:2週間ごと、安定後:月1回程度)に血圧のモニタリングを実施すること。
- 8.2 降圧作用に基づくめまい、ふらつきがあらわれることがあるので、高所作業、自動車の運転等危険を伴う機械を操作する際には注意させること。
- 8.3 手術前24時間は投与しないことが望ましい。アンジオテンシンⅡ受容体拮抗剤投与中の患者は、麻酔及び手術中にレニン・アンジオテンシン系の抑制作用による高度な血圧低下を起こすおそれがある。
- 8.4 本剤を含むアンジオテンシンⅡ受容体拮抗剤投与中にまれに肝炎等の重篤な肝障害があらわれたとの報告がある。肝機能検査を実施するなど、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
9. 特定の背景を有する患者に関する注意
9.1 合併症・既往歴等のある患者
- 9.1.1 両側性腎動脈狭窄のある患者又は片腎で腎動脈狭窄のある患者治療上やむを得ないと判断される場合を除き、使用は避けること。腎血流量の減少や糸球体ろ過圧の低下により急速に腎機能を悪化させるおそれがある。
- 9.1.2 高カリウム血症の患者治療上やむを得ないと判断される場合を除き、使用は避けること。高カリウム血症を増悪させるおそれがある。 また、腎機能障害、コントロール不良の糖尿病等により血清カリウム値が高くなりやすい患者では、血清カリウム値に注意すること。[9.2.1 参照]
- 9.1.3 脳血管障害のある患者過度の降圧が脳血流不全を惹起し、病態を悪化させるおそれがある。
- 9.1.4 厳重な減塩療法中の患者本剤の投与を低用量から開始し、増量する場合は徐々に行うこと。一過性の血圧低下を起こすおそれがある。[11.1.5 参照]
9.2 腎機能障害患者
- 9.2.1 重篤な腎機能障害(血清クレアチニン2.5mg/dL以上)のある患者投与量を減らすなど慎重に投与すること。高カリウム血症があらわれやすい。また、腎機能の悪化が起きるおそれがある。[9.1.2 参照]
- 9.2.2 血液透析中の患者本剤の投与を低用量から開始し、増量する場合は徐々に行うこと。一過性の血圧低下を起こすおそれがある。[11.1.5 参照],[16.6.2 参照]
9.3 肝機能障害患者
- 9.3.1 重篤な肝障害のある患者投与しないこと。[2.3 参照],[9.3.2 参照]
- 9.3.2 肝機能障害又はその既往のある患者(ただし、重篤な肝障害のある患者を除く)外国において、健康成人と比較して軽・中等度のアルコール性肝硬変患者ではロサルタンの消失速度が遅延し、ロサルタン及びカルボン酸体の血漿中濃度がそれぞれ約5倍及び約2倍に上昇することが報告されている。[9.3.1 参照]
9.4 生殖能を有する者
- 9.4.1 妊娠する可能性のある女性妊娠していることが把握されずアンジオテンシン変換酵素阻害剤又はアンジオテンシンII受容体拮抗剤を使用し、胎児・新生児への影響(腎不全、頭蓋・肺・腎の形成不全、死亡等)が認められた例が報告されている1)
,2)
。
本剤の投与に先立ち、代替薬の有無等も考慮して本剤投与の必要性を慎重に検討し、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。また、投与が必要な場合には次の注意事項に留意すること。[9.5 参照]
- (1) 本剤投与開始前に妊娠していないことを確認すること。本剤投与中も、妊娠していないことを定期的に確認すること。投与中に妊娠が判明した場合には、直ちに投与を中止すること。
- (2) 次の事項について、本剤投与開始時に患者に説明すること。また、投与中も必要に応じ説明すること。
- 妊娠中に本剤を使用した場合、胎児・新生児に影響を及ぼすリスクがあること。
- 妊娠が判明した又は疑われる場合は、速やかに担当医に相談すること。
- 妊娠を計画する場合は、担当医に相談すること。
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと。投与中に妊娠が判明した場合には、直ちに投与を中止すること。妊娠中期及び末期にアンジオテンシン変換酵素阻害剤又はアンジオテンシンⅡ受容体拮抗剤を投与された患者で羊水過少症、胎児・新生児の死亡、新生児の低血圧、腎不全、多臓器不全、頭蓋の形成不全及び羊水過少症によると推測される四肢の拘縮、頭蓋顔面の奇形、肺の低形成等があらわれたとの報告がある。[2.2 参照],[9.4.1 参照]
9.6 授乳婦
9.7 小児等
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
9.8 高齢者
- 9.8.1 一般に生理機能が低下しているので、患者の状態に注意すること。
- 9.8.2 低用量から投与を開始するなど慎重に投与すること。一般に過度の降圧は好ましくないとされている。脳梗塞等が起こるおそれがある。
- 9.8.3 高齢者での体内薬物動態試験で、ロサルタン及びカルボン酸体の血漿中濃度が非高齢者に比べて高かった。[16.6.3 参照]
10. 相互作用
- 本剤は、薬物代謝酵素チトクロームP450 2C9(CYP2C9)及び3A4(CYP3A4)により活性代謝物であるカルボン酸体に代謝される。
10.1 併用禁忌(併用しないこと)
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
|---|---|---|
|
アリスキレン
|
非致死性脳卒中、腎機能障害、高カリウム血症及び低血圧のリスク増加が報告されている。
|
レニン・アンジオテンシン系阻害作用が増強される可能性がある。
|
10.2 併用注意(併用に注意すること)
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
|---|---|---|
|
カリウム保持性利尿剤:
|
血清カリウム上昇、高カリウム血症を起こすおそれがある。
|
カリウム貯留作用が増強するおそれがある。腎機能障害のある患者には特に注意すること。
また、本剤とアンジオテンシン変換酵素阻害剤及びカリウム保持性利尿剤の3剤併用の場合には特に注意すること。
|
|
一過性の血圧低下を起こすおそれがある。本剤の投与を低用量から開始し、増量する場合は徐々に行うこと。
|
利尿降圧剤で治療を受けている患者にはレニン活性が亢進している患者が多く、本剤が奏効しやすい。
|
|
|
アリスキレン
|
腎機能障害、高カリウム血症及び低血圧を起こすおそれがある。eGFRが60mL/min/1.73m2未満の腎機能障害のある患者へのアリスキレンとの併用については、治療上やむを得ないと判断される場合を除き避けること。
|
レニン・アンジオテンシン系阻害作用が増強される可能性がある。
|
|
アンジオテンシン変換酵素阻害剤
|
急性腎障害、高カリウム血症のリスクが増加するとの報告がある。また、低血圧を起こすおそれがある。
|
レニン・アンジオテンシン系阻害作用が増強される可能性がある。
|
|
非ステロイド性消炎鎮痛剤:
|
降圧作用が減弱されるおそれがある。
|
プロスタグランジンの合成阻害作用により、本剤の降圧作用を減弱させる可能性がある。
|
|
非ステロイド性消炎鎮痛剤:
|
腎機能が悪化している患者では、さらに腎機能が悪化するおそれがある。
|
プロスタグランジンの合成阻害作用により、腎血流量が低下するためと考えられる。
|
|
リチウム:
|
リチウム中毒が報告されている。血中リチウム濃度に注意すること。
|
本剤のナトリウム排泄作用により、リチウムの蓄積が起こると考えられている。
|
|
グレープフルーツジュース
|
降圧作用が減弱されるおそれがある。本剤の投与中はグレープフルーツジュースの摂取は避けること。
|
グレープフルーツジュースに含まれる成分のCYP3A4阻害作用によりロサルタンの活性代謝物の血中濃度が低下するため、本剤の降圧作用が減弱されるおそれがある。
|
11. 副作用
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1 重大な副作用
- 11.1.1 アナフィラキシー(頻度不明)不快感、口内異常感、発汗、蕁麻疹、呼吸困難、全身潮紅、浮腫等があらわれることがある。
- 11.1.2 *血管性浮腫(頻度不明)*顔面、口唇、咽頭、舌等の腫脹があらわれることがある。また、腹痛、嘔気、嘔吐、下痢等を伴う腸管血管性浮腫があらわれることがある。
- 11.1.3 急性肝炎又は劇症肝炎(いずれも頻度不明)
- 11.1.4 腎不全(頻度不明)
- 11.1.5 ショック、失神、意識消失(いずれも頻度不明)冷感、嘔吐、意識消失等があらわれた場合には、直ちに適切な処置を行うこと。[9.1.4 参照],[9.2.2 参照],[10.2 参照]
- 11.1.6 横紋筋融解症(頻度不明)筋肉痛、脱力感、CK上昇、血中及び尿中ミオグロビン上昇を特徴とする横紋筋融解症があらわれた場合には、投与を中止し、適切な処置を行うこと。また、横紋筋融解症による急性腎障害の発症に注意すること。
- 11.1.7 高カリウム血症(頻度不明)
- 11.1.8 不整脈(頻度不明)心室性期外収縮、心房細動等の不整脈があらわれることがある。
- 11.1.9 汎血球減少、白血球減少、血小板減少(いずれも頻度不明)
- 11.1.10 低血糖(頻度不明)脱力感、空腹感、冷汗、手の震え、集中力低下、痙攣、意識障害等があらわれた場合には、投与を中止し、適切な処置を行うこと。糖尿病治療中の患者であらわれやすい。
- 11.1.11 低ナトリウム血症(頻度不明)倦怠感、食欲不振、嘔気、嘔吐、痙攣、意識障害等を伴う低ナトリウム血症があらわれることがある。
11.2 その他の副作用
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0.1~5%未満
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頻度不明
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精神神経系
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頭痛、めまい、不眠、浮遊感
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耳鳴、眠気
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循環器系
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低血圧、起立性低血圧、胸痛
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調律障害(頻脈等)、動悸
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消化器
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口角炎、嘔吐・嘔気、胃不快感、胃潰瘍
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口内炎、下痢、口渇
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肝臓
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肝機能障害(AST上昇、ALT上昇、LDH上昇等)
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黄疸
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腎臓
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BUN上昇、クレアチニン上昇
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皮膚
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発疹、そう痒
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蕁麻疹、多形紅斑、光線過敏、紅皮症、紅斑
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血液
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赤血球減少、ヘマトクリット低下、好酸球増多
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貧血
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その他
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ほてり、倦怠感、無力症/疲労、浮腫、筋肉痛、総コレステロール上昇、CK上昇、血中尿酸値上昇
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咳嗽、発熱、味覚障害、しびれ感、眼症状(かすみ、異和感等)、関節痛、筋痙攣、女性化乳房、勃起不全
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その他詳細情報
日本標準商品分類番号
872149
ブランドコード
2149039F1210, 2149039F2216, 2149039F3204
承認番号
22400AMX00515000, 22400AMX00516000, 22400AMX00517000
販売開始年月
2012-06, 2012-06, 2012-06
貯法
室温保存、室温保存、室温保存
有効期間
3年、3年、3年
規制区分
12, 12, 12