薬効分類名βブロッカー

一般的名称カルテオロール塩酸塩錠

ミケラン錠5mg

みけらんじょう5mg

Mikelan tablets 5mg

製造販売元/大塚製薬株式会社

第1版
禁忌相互作用合併症・既往歴等のある患者腎機能障害患者肝機能障害患者妊婦授乳婦小児等高齢者

重大な副作用

頻度
副作用
頻度不明
頻度不明
頻度不明
0.1~5%未満
洞停止(頻度不明)等の徐脈性不整脈
頻度不明
うっ血性心不全(又はその悪化)
頻度不明
頻度不明

その他の副作用

部位
頻度
副作用
心臓・血管
0.1~5%未満
めまい・ふらつき・立ちくらみ徐脈動悸息切れ低血圧
心臓・血管
0.1%未満
脳・神経
0.1~5%未満
脳・神経
0.1%未満
胃腸・消化器系
0.1~5%未満
胃腸・消化器系
0.1%未満
胃腸・消化器系
頻度不明
肺・呼吸
0.1~5%未満
肺・呼吸
0.1%未満
0.1%未満
頻度不明
免疫系
0.1~5%未満
免疫系
0.1%未満
肝臓まわり
頻度不明
その他
0.1~5%未満
その他
0.1%未満

併用注意

薬剤名等

交感神経系に対し抑制的に作用する他の薬剤

  • レセルピン等
臨床症状・措置方法

過剰の交感神経抑制を来すことがあるので、減量するなど慎重に投与すること。

機序・危険因子

相加的に交感神経抑制作用を増強させる。

薬剤名等

血糖降下剤

  • インスリン
  • トルブタミド
  • アセトヘキサミド等
臨床症状・措置方法

血糖降下作用が増強することがある。また、低血糖症状(頻脈、発汗等)をマスクすることがあるので、血糖値に注意すること。

機序・危険因子

低血糖に伴う交感神経系の症状をマスクしたり、β遮断作用により低血糖の回復を遅れさせる。

薬剤名等

カルシウム拮抗剤

  • ベラパミル塩酸塩
  • ジルチアゼム塩酸塩
臨床症状・措置方法

徐脈、房室ブロック等の伝導障害、うっ血性心不全があらわれることがある。併用する場合には用量に注意すること。

機序・危険因子

相互に作用が増強される。

薬剤名等

クロニジン塩酸塩
グアナベンズ酢酸塩

臨床症状・措置方法

クロニジン塩酸塩、グアナベンズ酢酸塩投与中止後のリバウンド現象を増強するおそれがある。β遮断剤を先に中止し、クロニジン塩酸塩、グアナベンズ酢酸塩を徐々に減量すること。

機序・危険因子

クロニジン塩酸塩はα2受容体に選択的に作用し、ノルアドレナリンの遊離を抑制しているため、急激な中止によって血中カテコラミンの上昇が起こる。この時、β受容体遮断薬を併用すると上昇したカテコラミンの作用のうち、β受容体刺激作用が遮断され、α受容体刺激作用だけが残り、急激な血圧上昇が起こるおそれがある。グアナベンズ酢酸塩も作用機序から同様な反応が予想される。

薬剤名等

クラスⅠ抗不整脈剤

  • リン酸ジソピラミド
  • プロカインアミド塩酸塩等
臨床症状・措置方法

過度の心機能抑制があらわれるおそれがあるので、減量するなど注意すること。

機序・危険因子

相加的に心機能抑制作用を増強させる。

薬剤名等

ジギタリス製剤

臨床症状・措置方法

徐脈、房室ブロック等の伝導障害があらわれるおそれがあるので、心機能に注意すること。

機序・危険因子

相加的に心刺激伝導抑制作用を増強させる。

薬剤名等

非ステロイド性抗炎症剤

  • インドメタシン等
臨床症状・措置方法

本剤の降圧作用が減弱するおそれがある。

機序・危険因子

非ステロイド性抗炎症剤は、血管拡張作用を有するプロスタグランジンの合成・遊離を阻害する。

薬剤名等

降圧作用を有する他の薬剤

  • 降圧剤
  • 硝酸剤等
臨床症状・措置方法

降圧作用が増強するおそれがある。
併用する場合には、用量に注意すること。

機序・危険因子

降圧作用を増強させる。

詳細情報

正確な情報は PMDA で必ず確認して下さい

注意以下の情報は参考資料としてご活用下さい

2. 禁忌(次の患者には投与しないこと)

  1. 2.1 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
  2. 2.2 気管支喘息、気管支痙攣のおそれのある患者[気管支筋収縮作用により、喘息症状の誘発、悪化を起こすおそれがある。]
  3. 2.3 糖尿病性ケトアシドーシス、代謝性アシドーシスのある患者[アシドーシスによる心筋収縮力の抑制を増強するおそれがある。]
  4. 2.4 高度の徐脈(著しい洞性徐脈)、房室ブロック(Ⅱ、Ⅲ度)、洞不全症候群、洞房ブロックのある患者[刺激伝導系に対し抑制的に作用し、症状を悪化させるおそれがある。]
  5. 2.5 心原性ショックの患者[心拍出量抑制作用により、症状が悪化するおそれがある。]
  6. 2.6 肺高血圧による右心不全のある患者[心拍出量抑制作用により、症状が悪化するおそれがある。]
  7. 2.7 うっ血性心不全のある患者[心収縮力抑制作用により、症状が悪化するおそれがある。]
  8. 2.8 低血圧症の患者[降圧作用により症状を悪化させるおそれがある。]
  9. 2.9 *未治療の褐色細胞腫又はパラガングリオーマの患者[7 参照],[9.1.7 参照]
  10. 2.10 妊婦又は妊娠している可能性のある女性[9.5 参照]

3. 組成・性状

3.1 組成

ミケラン錠5mg

有効成分 1錠中カルテオロール塩酸塩   5mg
添加剤 乳糖水和物、結晶セルロース、トウモロコシデンプン、ヒプロメロース、ステアリン酸マグネシウム

3.2 製剤の性状

ミケラン錠5mg

剤形 素錠
色調 白色
外形 表面                                    
裏面                                    
側面                                    
大きさ 直径 6mm
厚さ 2.7mm
質量 約105mg
識別コード OG15

4. 効能又は効果

  • 狭心症、心臓神経症、不整脈(洞性頻脈、頻脈型不整脈、上室性期外収縮、心室性期外収縮)
  • 本態性高血圧症(軽症~中等症)

6. 用法及び用量

通常、成人にはカルテオロール塩酸塩として、1日10~15mgより投与をはじめ、効果が不十分な場合には30mgまで漸増し、1日2~3回に分割経口投与する。なお、年齢・症状に応じ適宜増減する。

7. 用法及び用量に関連する注意

*褐色細胞腫又はパラガングリオーマの患者では、α遮断剤で初期治療を行った後に本剤を投与し、常にα遮断剤を併用すること。[2.9 参照],[9.1.7 参照]

8. 重要な基本的注意

  1. 8.1 投与が長期にわたる場合は、心機能検査(脈拍、血圧、心電図、X線等)を定期的に行うこと。特に徐脈になったとき及び低血圧を起こした場合には減量又は中止すること。また、必要に応じアトロピン硫酸塩水和物を使用すること。なお、肝機能、腎機能、血液像等に注意すること。
  2. 8.2 類似化合物(プロプラノロール塩酸塩)使用中の狭心症の患者で、急に投与を中止したとき、症状が悪化したり、心筋梗塞を起こした症例が報告されているので、休薬を要する場合は徐々に減量し、観察を十分に行うこと。また、患者に医師の指示なしに服薬を中止しないよう注意すること。狭心症以外の適用、例えば不整脈で投与する場合でも、特に高齢者においては同様の注意をすること。[9.8 参照]
  3. 8.3 手術前24時間は投与しないことが望ましい。
  4. 8.4 めまい・ふらつきがあらわれることがあるので、本剤投与中の患者(特に投与初期)には、自動車の運転等危険を伴う機械の操作に従事させないように注意すること。

9. 特定の背景を有する患者に関する注意

9.1 合併症・既往歴等のある患者

  1. 9.1.1 うっ血性心不全のおそれのある患者

    観察を十分に行い、ジギタリス剤を併用するなど慎重に投与すること。心収縮力抑制作用により、症状を悪化させるおそれがある。

  2. 9.1.2 特発性低血糖症、コントロール不十分な糖尿病、長期間絶食状態の患者

    血糖値に注意すること。低血糖症状を起こしやすく、かつ症状をマスクしやすい。

  3. 9.1.3 徐脈、房室ブロック(Ⅰ度)のある患者

    心刺激伝導系を抑制し、症状を悪化させるおそれがある。

  4. 9.1.4 末梢循環障害のある患者(レイノー症候群、間欠性跛行症等)

    末梢血管収縮作用により、症状が悪化するおそれがある。

  5. 9.1.5 甲状腺中毒症の患者

    休薬を要する場合には徐々に減量し、観察を十分に行うこと。急に投与を中止すると、症状を悪化させることがある。また、頻脈等の中毒症状をマスクすることがある。

  6. 9.1.6 異型狭心症の患者

    類薬で症状を悪化させたとの報告がある。

  7. 9.1.7 *褐色細胞腫又はパラガングリオーマの患者

    本剤の単独投与により急激に血圧が上昇することがある。[2.9 参照],[7 参照]

9.2 腎機能障害患者

  1. 9.2.1 重篤な腎機能障害のある患者

    薬物動態の影響等で副作用が出現するおそれがある。

9.3 肝機能障害患者

  1. 9.3.1 重篤な肝機能障害のある患者

    薬物代謝の遅延等で副作用が出現するおそれがある。

9.5 妊婦

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと。[2.10 参照]

9.6 授乳婦

治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。動物実験(ラット)で乳汁中への移行が報告されている。

9.7 小児等

  1. 9.7.1 小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
  2. 9.7.2 低血糖症状があらわれた場合には、経口摂取可能な状態では角砂糖、あめ等の糖分の摂取、意識障害、痙攣を伴う場合には、ブドウ糖の静注等を行い、十分に経過観察すること。小児用カルテオロール塩酸塩製剤で、低血糖による意識障害、痙攣が報告されている。

9.8 高齢者

以下の点に注意し、少量から投与を開始するなど患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。

  • 一般に過度の降圧は好ましくないとされている(脳梗塞等が起こるおそれがある)。
  • 休薬を要する場合は、徐々に減量すること。[8.2 参照]

10. 相互作用

    10.2 併用注意(併用に注意すること)

    薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子

    交感神経系に対し抑制的に作用する他の薬剤

    • レセルピン等

    過剰の交感神経抑制を来すことがあるので、減量するなど慎重に投与すること。

    相加的に交感神経抑制作用を増強させる。

    血糖降下剤

    • インスリン
    • トルブタミド
    • アセトヘキサミド等

    血糖降下作用が増強することがある。また、低血糖症状(頻脈、発汗等)をマスクすることがあるので、血糖値に注意すること。

    低血糖に伴う交感神経系の症状をマスクしたり、β遮断作用により低血糖の回復を遅れさせる。

    カルシウム拮抗剤

    • ベラパミル塩酸塩
    • ジルチアゼム塩酸塩

    徐脈、房室ブロック等の伝導障害、うっ血性心不全があらわれることがある。併用する場合には用量に注意すること。

    相互に作用が増強される。

    クロニジン塩酸塩
    グアナベンズ酢酸塩

    クロニジン塩酸塩、グアナベンズ酢酸塩投与中止後のリバウンド現象を増強するおそれがある。β遮断剤を先に中止し、クロニジン塩酸塩、グアナベンズ酢酸塩を徐々に減量すること。

    クロニジン塩酸塩はα2受容体に選択的に作用し、ノルアドレナリンの遊離を抑制しているため、急激な中止によって血中カテコラミンの上昇が起こる。この時、β受容体遮断薬を併用すると上昇したカテコラミンの作用のうち、β受容体刺激作用が遮断され、α受容体刺激作用だけが残り、急激な血圧上昇が起こるおそれがある。グアナベンズ酢酸塩も作用機序から同様な反応が予想される。

    クラスⅠ抗不整脈剤

    • リン酸ジソピラミド
    • プロカインアミド塩酸塩等

    過度の心機能抑制があらわれるおそれがあるので、減量するなど注意すること。

    相加的に心機能抑制作用を増強させる。

    ジギタリス製剤

    徐脈、房室ブロック等の伝導障害があらわれるおそれがあるので、心機能に注意すること。

    相加的に心刺激伝導抑制作用を増強させる。

    非ステロイド性抗炎症剤

    • インドメタシン等

    本剤の降圧作用が減弱するおそれがある。

    非ステロイド性抗炎症剤は、血管拡張作用を有するプロスタグランジンの合成・遊離を阻害する。

    降圧作用を有する他の薬剤

    • 降圧剤
    • 硝酸剤等

    降圧作用が増強するおそれがある。
    併用する場合には、用量に注意すること。

    降圧作用を増強させる。

    11. 副作用

    次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

    11.1 重大な副作用

    1. 11.1.1 房室ブロック(頻度不明)、洞不全症候群(頻度不明)、洞房ブロック(頻度不明)、洞停止(頻度不明)等の徐脈性不整脈、うっ血性心不全(又はその悪化)(0.1~5%未満)、冠攣縮性狭心症(頻度不明)

      定期的に心機能検査を行い、必要に応じ、減量又は中止するなど適切な処置を行うこと。

    2. 11.1.2 失神(頻度不明)

      高度な徐脈に伴う失神があらわれることがある。

    11.2 その他の副作用

    0.1~5%未満

    0.1%未満

    頻度不明

    循環器

    めまい・ふらつき・立ちくらみ、徐脈、動悸、息切れ、低血圧

    胸痛

    精神神経系

    頭痛・頭重感、眠気、不眠、振戦、抑うつ感

    耳鳴、不安感、悪夢、耳の蟻走感

    消化器

    腹部不快感、嘔気、下痢、腹痛、便秘

    食欲不振、鼓腸

    口内炎

    呼吸器

    呼吸困難、咳・痰

    喘息様症状、上気道閉塞感

    目がしょぼつく

    霧視、涙液分泌減少

    過敏症

    皮疹

    皮膚そう痒感

    肝臓

    AST、ALT、LDHの上昇

    その他

    倦怠感、脱力感、浮腫、ほてり、疲労感

    頻尿

    筋肉痛、血糖値の低下、総コレステロール値の上昇、手足のしびれ、下肢冷感、発汗、腓腸筋痙攣(こむらがえり)、血清CK値の上昇

    13. 過量投与

    1. 13.1 症状

      過量投与により、徐脈、完全房室ブロック、心不全、低血圧、気管支痙攣等があらわれることがある。

    2. 13.2 処置

      以下の処置の間は常に観察下におくこと。

      • 徐脈、完全房室ブロック:アトロピン硫酸塩水和物、イソプレナリン等の投与や心臓ペーシングを適用すること。
      • 心不全、低血圧:強心剤、昇圧剤、輸液等の投与や補助循環を適用すること。
      • 気管支痙攣:β2刺激剤又はアミノフィリン水和物を静注等の投与や補助呼吸を適用すること。

    14. 適用上の注意

    14.1 薬剤交付時の注意

    PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある。

    15. その他の注意

    15.1 臨床使用に基づく情報

    β遮断剤服用中の患者では、他の薬剤によるアナフィラキシー反応がより重篤になることがあり、また、通常用量のアドレナリンによる治療に抵抗するとの報告がある。

    2. 禁忌(次の患者には投与しないこと)

    1. 2.1 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
    2. 2.2 気管支喘息、気管支痙攣のおそれのある患者[気管支筋収縮作用により、喘息症状の誘発、悪化を起こすおそれがある。]
    3. 2.3 糖尿病性ケトアシドーシス、代謝性アシドーシスのある患者[アシドーシスによる心筋収縮力の抑制を増強するおそれがある。]
    4. 2.4 高度の徐脈(著しい洞性徐脈)、房室ブロック(Ⅱ、Ⅲ度)、洞不全症候群、洞房ブロックのある患者[刺激伝導系に対し抑制的に作用し、症状を悪化させるおそれがある。]
    5. 2.5 心原性ショックの患者[心拍出量抑制作用により、症状が悪化するおそれがある。]
    6. 2.6 肺高血圧による右心不全のある患者[心拍出量抑制作用により、症状が悪化するおそれがある。]
    7. 2.7 うっ血性心不全のある患者[心収縮力抑制作用により、症状が悪化するおそれがある。]
    8. 2.8 低血圧症の患者[降圧作用により症状を悪化させるおそれがある。]
    9. 2.9 *未治療の褐色細胞腫又はパラガングリオーマの患者[7 参照],[9.1.7 参照]
    10. 2.10 妊婦又は妊娠している可能性のある女性[9.5 参照]

    3. 組成・性状

    3.1 組成

    ミケラン錠5mg

    有効成分 1錠中カルテオロール塩酸塩   5mg
    添加剤 乳糖水和物、結晶セルロース、トウモロコシデンプン、ヒプロメロース、ステアリン酸マグネシウム

    3.2 製剤の性状

    ミケラン錠5mg

    剤形 素錠
    色調 白色
    外形 表面                                    
    裏面                                    
    側面                                    
    大きさ 直径 6mm
    厚さ 2.7mm
    質量 約105mg
    識別コード OG15

    4. 効能又は効果

    • 狭心症、心臓神経症、不整脈(洞性頻脈、頻脈型不整脈、上室性期外収縮、心室性期外収縮)
    • 本態性高血圧症(軽症~中等症)

    6. 用法及び用量

    通常、成人にはカルテオロール塩酸塩として、1日10~15mgより投与をはじめ、効果が不十分な場合には30mgまで漸増し、1日2~3回に分割経口投与する。なお、年齢・症状に応じ適宜増減する。

    7. 用法及び用量に関連する注意

    *褐色細胞腫又はパラガングリオーマの患者では、α遮断剤で初期治療を行った後に本剤を投与し、常にα遮断剤を併用すること。[2.9 参照],[9.1.7 参照]

    8. 重要な基本的注意

    1. 8.1 投与が長期にわたる場合は、心機能検査(脈拍、血圧、心電図、X線等)を定期的に行うこと。特に徐脈になったとき及び低血圧を起こした場合には減量又は中止すること。また、必要に応じアトロピン硫酸塩水和物を使用すること。なお、肝機能、腎機能、血液像等に注意すること。
    2. 8.2 類似化合物(プロプラノロール塩酸塩)使用中の狭心症の患者で、急に投与を中止したとき、症状が悪化したり、心筋梗塞を起こした症例が報告されているので、休薬を要する場合は徐々に減量し、観察を十分に行うこと。また、患者に医師の指示なしに服薬を中止しないよう注意すること。狭心症以外の適用、例えば不整脈で投与する場合でも、特に高齢者においては同様の注意をすること。[9.8 参照]
    3. 8.3 手術前24時間は投与しないことが望ましい。
    4. 8.4 めまい・ふらつきがあらわれることがあるので、本剤投与中の患者(特に投与初期)には、自動車の運転等危険を伴う機械の操作に従事させないように注意すること。

    9. 特定の背景を有する患者に関する注意

    9.1 合併症・既往歴等のある患者

    1. 9.1.1 うっ血性心不全のおそれのある患者

      観察を十分に行い、ジギタリス剤を併用するなど慎重に投与すること。心収縮力抑制作用により、症状を悪化させるおそれがある。

    2. 9.1.2 特発性低血糖症、コントロール不十分な糖尿病、長期間絶食状態の患者

      血糖値に注意すること。低血糖症状を起こしやすく、かつ症状をマスクしやすい。

    3. 9.1.3 徐脈、房室ブロック(Ⅰ度)のある患者

      心刺激伝導系を抑制し、症状を悪化させるおそれがある。

    4. 9.1.4 末梢循環障害のある患者(レイノー症候群、間欠性跛行症等)

      末梢血管収縮作用により、症状が悪化するおそれがある。

    5. 9.1.5 甲状腺中毒症の患者

      休薬を要する場合には徐々に減量し、観察を十分に行うこと。急に投与を中止すると、症状を悪化させることがある。また、頻脈等の中毒症状をマスクすることがある。

    6. 9.1.6 異型狭心症の患者

      類薬で症状を悪化させたとの報告がある。

    7. 9.1.7 *褐色細胞腫又はパラガングリオーマの患者

      本剤の単独投与により急激に血圧が上昇することがある。[2.9 参照],[7 参照]

    9.2 腎機能障害患者

    1. 9.2.1 重篤な腎機能障害のある患者

      薬物動態の影響等で副作用が出現するおそれがある。

    9.3 肝機能障害患者

    1. 9.3.1 重篤な肝機能障害のある患者

      薬物代謝の遅延等で副作用が出現するおそれがある。

    9.5 妊婦

    妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと。[2.10 参照]

    9.6 授乳婦

    治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。動物実験(ラット)で乳汁中への移行が報告されている。

    9.7 小児等

    1. 9.7.1 小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
    2. 9.7.2 低血糖症状があらわれた場合には、経口摂取可能な状態では角砂糖、あめ等の糖分の摂取、意識障害、痙攣を伴う場合には、ブドウ糖の静注等を行い、十分に経過観察すること。小児用カルテオロール塩酸塩製剤で、低血糖による意識障害、痙攣が報告されている。

    9.8 高齢者

    以下の点に注意し、少量から投与を開始するなど患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。

    • 一般に過度の降圧は好ましくないとされている(脳梗塞等が起こるおそれがある)。
    • 休薬を要する場合は、徐々に減量すること。[8.2 参照]

    10. 相互作用

      10.2 併用注意(併用に注意すること)

      薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子

      交感神経系に対し抑制的に作用する他の薬剤

      • レセルピン等

      過剰の交感神経抑制を来すことがあるので、減量するなど慎重に投与すること。

      相加的に交感神経抑制作用を増強させる。

      血糖降下剤

      • インスリン
      • トルブタミド
      • アセトヘキサミド等

      血糖降下作用が増強することがある。また、低血糖症状(頻脈、発汗等)をマスクすることがあるので、血糖値に注意すること。

      低血糖に伴う交感神経系の症状をマスクしたり、β遮断作用により低血糖の回復を遅れさせる。

      カルシウム拮抗剤

      • ベラパミル塩酸塩
      • ジルチアゼム塩酸塩

      徐脈、房室ブロック等の伝導障害、うっ血性心不全があらわれることがある。併用する場合には用量に注意すること。

      相互に作用が増強される。

      クロニジン塩酸塩
      グアナベンズ酢酸塩

      クロニジン塩酸塩、グアナベンズ酢酸塩投与中止後のリバウンド現象を増強するおそれがある。β遮断剤を先に中止し、クロニジン塩酸塩、グアナベンズ酢酸塩を徐々に減量すること。

      クロニジン塩酸塩はα2受容体に選択的に作用し、ノルアドレナリンの遊離を抑制しているため、急激な中止によって血中カテコラミンの上昇が起こる。この時、β受容体遮断薬を併用すると上昇したカテコラミンの作用のうち、β受容体刺激作用が遮断され、α受容体刺激作用だけが残り、急激な血圧上昇が起こるおそれがある。グアナベンズ酢酸塩も作用機序から同様な反応が予想される。

      クラスⅠ抗不整脈剤

      • リン酸ジソピラミド
      • プロカインアミド塩酸塩等

      過度の心機能抑制があらわれるおそれがあるので、減量するなど注意すること。

      相加的に心機能抑制作用を増強させる。

      ジギタリス製剤

      徐脈、房室ブロック等の伝導障害があらわれるおそれがあるので、心機能に注意すること。

      相加的に心刺激伝導抑制作用を増強させる。

      非ステロイド性抗炎症剤

      • インドメタシン等

      本剤の降圧作用が減弱するおそれがある。

      非ステロイド性抗炎症剤は、血管拡張作用を有するプロスタグランジンの合成・遊離を阻害する。

      降圧作用を有する他の薬剤

      • 降圧剤
      • 硝酸剤等

      降圧作用が増強するおそれがある。
      併用する場合には、用量に注意すること。

      降圧作用を増強させる。

      11. 副作用

      次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

      11.1 重大な副作用

      1. 11.1.1 房室ブロック(頻度不明)、洞不全症候群(頻度不明)、洞房ブロック(頻度不明)、洞停止(頻度不明)等の徐脈性不整脈、うっ血性心不全(又はその悪化)(0.1~5%未満)、冠攣縮性狭心症(頻度不明)

        定期的に心機能検査を行い、必要に応じ、減量又は中止するなど適切な処置を行うこと。

      2. 11.1.2 失神(頻度不明)

        高度な徐脈に伴う失神があらわれることがある。

      11.2 その他の副作用

      0.1~5%未満

      0.1%未満

      頻度不明

      循環器

      めまい・ふらつき・立ちくらみ、徐脈、動悸、息切れ、低血圧

      胸痛

      精神神経系

      頭痛・頭重感、眠気、不眠、振戦、抑うつ感

      耳鳴、不安感、悪夢、耳の蟻走感

      消化器

      腹部不快感、嘔気、下痢、腹痛、便秘

      食欲不振、鼓腸

      口内炎

      呼吸器

      呼吸困難、咳・痰

      喘息様症状、上気道閉塞感

      目がしょぼつく

      霧視、涙液分泌減少

      過敏症

      皮疹

      皮膚そう痒感

      肝臓

      AST、ALT、LDHの上昇

      その他

      倦怠感、脱力感、浮腫、ほてり、疲労感

      頻尿

      筋肉痛、血糖値の低下、総コレステロール値の上昇、手足のしびれ、下肢冷感、発汗、腓腸筋痙攣(こむらがえり)、血清CK値の上昇

      13. 過量投与

      1. 13.1 症状

        過量投与により、徐脈、完全房室ブロック、心不全、低血圧、気管支痙攣等があらわれることがある。

      2. 13.2 処置

        以下の処置の間は常に観察下におくこと。

        • 徐脈、完全房室ブロック:アトロピン硫酸塩水和物、イソプレナリン等の投与や心臓ペーシングを適用すること。
        • 心不全、低血圧:強心剤、昇圧剤、輸液等の投与や補助循環を適用すること。
        • 気管支痙攣:β2刺激剤又はアミノフィリン水和物を静注等の投与や補助呼吸を適用すること。

      14. 適用上の注意

      14.1 薬剤交付時の注意

      PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある。

      15. その他の注意

      15.1 臨床使用に基づく情報

      β遮断剤服用中の患者では、他の薬剤によるアナフィラキシー反応がより重篤になることがあり、また、通常用量のアドレナリンによる治療に抵抗するとの報告がある。

      その他詳細情報

      日本標準商品分類番号
      872123
      ブランドコード
      2123005F1141
      承認番号
      15500AMZ01615
      販売開始年月
      1980-12
      貯法
      室温保存
      有効期間
      60箇月
      規制区分
      12

      重要な注意事項

      • この情報は医療専門家による診断や治療の代替にはなりません。副作用に関する懸念がある場合は、必ず医師または薬剤師に相談してください。
      • 副作用の発生頻度や重篤度は個人差があります。ここで提供される情報は一般的なものであり、すべての患者さんに当てはまるわけではありません。
      • 薬剤の使用に関しては、必ず医療専門家の指示に従い、自己判断での変更や中止を避けてください。
      • この情報は最新のものであるよう努めていますが、最新とは限りません。常に医療専門家に確認してください。
      • 副作用に関する情報は、信頼できる医療情報源に基づいて提供されていますが、完全性や正確性を保証するものではありません。
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