薬効分類名眼科用VEGF阻害剤
(ヒト化抗VEGFモノクローナル抗体Fab断片)
VEGF:vascular endothelial growth factor(血管内皮増殖因子)

一般的名称ラニビズマブ(遺伝子組換え)

ルセンティス硝子体内注射液10mg/mL

るせんてぃすがらすたいないちゅうしゃえき10mg/mL

LUCENTIS solution for intravitreal injection 10mg/mL

製造販売/ノバルティスファーマ株式会社

第2版
禁忌合併症・既往歴等のある患者妊婦授乳婦小児等高齢者

重大な副作用

頻度
副作用
1.5%
0.1%

その他の副作用

部位
頻度
副作用
感染症・発熱
5%以上
感染症・発熱
1%~5%未満
感染症・発熱
1%未満
感染症・発熱
頻度不明
血液系
5%以上
血液系
1%~5%未満
血液系
1%未満
血液系
頻度不明
脳・神経
5%以上
脳・神経
1%~5%未満
脳・神経
1%未満
脳・神経
頻度不明
肺・呼吸
5%以上
肺・呼吸
1%未満
肺・呼吸
頻度不明
胃腸・消化器系
5%以上
胃腸・消化器系
1%~5%未満
胃腸・消化器系
1%未満
胃腸・消化器系
頻度不明
運動器
5%以上
運動器
1%~5%未満
運動器
1%未満
運動器
頻度不明
その他
5%以上
その他
1%~5%未満
その他
1%未満
その他
頻度不明
その他
5%以上
その他
1%~5%未満
その他
1%未満
注射部位出血注射部位疼痛注射部位刺激感
その他
頻度不明
その他
5%以上
その他
1%~5%未満
その他
1%未満
その他
頻度不明
その他
5%以上
その他
1%~5%未満
その他
1%未満
その他
頻度不明
その他
5%以上
その他
1%~5%未満
その他
頻度不明
その他
5%以上
その他
1%~5%未満
眼刺激眼の異物感流涙増加眼そう痒症眼部不快感眼充血
その他
頻度不明
眼の異常感
その他
5%以上
その他
1%~5%未満
その他
1%未満
その他
頻度不明
その他
5%以上
その他
1%~5%未満
その他
1%未満
その他
頻度不明
その他
5%以上
その他
1%~5%未満
その他
1%未満
その他
頻度不明
その他
5%以上
その他
1%~5%未満
その他
1%未満
その他
頻度不明

詳細情報

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注意以下の情報は参考資料としてご活用下さい

2. 禁忌(次の患者には投与しないこと)

  1. 2.1 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
  2. 2.2 眼又は眼周囲に感染のある患者、あるいは感染の疑いのある患者[眼内炎等の重篤な副作用が発現するおそれがある。]
  3. 2.3 眼内に重度の炎症のある患者[炎症が悪化する可能性がある。]

3. 組成・性状

3.1 組成

ルセンティス硝子体内注射液10mg/mL

有効成分注)   1バイアル(0.23mL)中の含有量:ラニビズマブ(遺伝子組換え)2.3mg
  1回の投与量である0.05mL又は0.02mL中の含有量:ラニビズマブ(遺伝子組換え)0.5mg又は0.2mg
添加剤
(1バイアル中)
  トレハロース水和物 23.0mg
L-ヒスチジン塩酸塩水和物 0.382mg
L-ヒスチジン 0.074mg
ポリソルベート20 0.023mg

注)本剤は注射液吸引時の損失を考慮して、過量充填されている。

3.2 製剤の性状

ルセンティス硝子体内注射液10mg/mL

pH 5.2~5.8
性状 無色~微褐色で、澄明又はわずかに混濁した液
浸透圧 265~335mOsm/kg

4. 効能又は効果

  • 中心窩下脈絡膜新生血管を伴う加齢黄斑変性症
  • 網膜静脈閉塞症に伴う黄斑浮腫
  • 病的近視における脈絡膜新生血管
  • 糖尿病黄斑浮腫
  • 未熟児網膜症

5. 効能又は効果に関連する注意

  • 〈中心窩下脈絡膜新生血管を伴う加齢黄斑変性症、網膜静脈閉塞症に伴う黄斑浮腫、病的近視における脈絡膜新生血管、糖尿病黄斑浮腫〉
    1. 5.1 本剤による治療を開始するに際し、疾患・病態による視力等の予後を考慮し、本剤投与の要否を判断すること。
  • 〈網膜静脈閉塞症に伴う黄斑浮腫〉
    1. 5.2 不可逆的な虚血性視機能喪失の臨床的徴候が認められる網膜静脈閉塞症患者への投与は、避けることが望ましい。
  • 〈未熟児網膜症〉
    1. 5.3 自然治癒が期待できる軽症例及び外科的手術の適応となる重症例における本剤の投与意義が明確ではないことから、本剤による治療を開始するに際し、患者の状態や病変の位置、病期、病型による重症度等を考慮し、本剤投与の要否を判断すること。[17.1.11 参照]

6. 用法及び用量

  • 〈中心窩下脈絡膜新生血管を伴う加齢黄斑変性症〉

    ラニビズマブ(遺伝子組換え)として0.5mg(0.05mL)を1ヵ月毎に連続3ヵ月間(導入期)硝子体内投与する。その後の維持期においては、症状により投与間隔を適宜調節するが、1ヵ月以上の間隔をあけること。

  • 〈網膜静脈閉塞症に伴う黄斑浮腫、病的近視における脈絡膜新生血管、糖尿病黄斑浮腫〉

    ラニビズマブ(遺伝子組換え)として1回あたり0.5mg(0.05mL)を硝子体内投与する。投与間隔は、1ヵ月以上あけること。

  • 〈未熟児網膜症〉

    ラニビズマブ(遺伝子組換え)として1回、0.2mg(0.02mL)を硝子体内投与する。なお、必要な場合は再投与できるが、1ヵ月以上の間隔をあけること。

7. 用法及び用量に関連する注意

  • 〈中心窩下脈絡膜新生血管を伴う加齢黄斑変性症、網膜静脈閉塞症に伴う黄斑浮腫、病的近視における脈絡膜新生血管、糖尿病黄斑浮腫〉
    1. 7.1 臨床試験においては、両眼治療は行われていない。両眼に治療対象となる病変がある場合は、両眼同時治療の有益性と危険性を慎重に評価した上で本剤を投与すること。なお、初回治療における両眼同日投与は避け、片眼での安全性を十分に評価した上で対側眼の治療を行うこと。
  • 〈中心窩下脈絡膜新生血管を伴う加齢黄斑変性症〉
    1. 7.2 維持期においては、1ヵ月に1回視力等を測定し、その結果及び患者の状態を考慮し、本剤投与の要否を判断すること。
  • 〈網膜静脈閉塞症に伴う黄斑浮腫、糖尿病黄斑浮腫〉
    1. 7.3 1ヵ月に1回視力等を測定し、その結果及び患者の状態を考慮し、本剤投与の要否を判断すること。
    2. 7.4 投与開始後、視力が安定するまでは1ヵ月毎に投与することが望ましい。
    3. 7.5 網膜静脈分枝閉塞症(BRVO)又は糖尿病黄斑浮腫(DME)に対し、本剤とレーザー網膜光凝固療法を同日、同じ眼に行う場合は、レーザー網膜光凝固療法を行ってから30分以上の間隔をあけた後に本剤の硝子体内注射を行うこと。
  • 〈病的近視における脈絡膜新生血管〉
    1. 7.6 定期的に視力等を測定し、その結果及び患者の状態を考慮し、本剤投与の要否を判断すること。
    2. 7.7 疾患の活動性を示唆する所見(脈絡膜新生血管、視力低下等)が認められた場合に投与することが望ましい。
  • 〈未熟児網膜症〉
    1. 7.8 本剤投与により治療反応が得られた後に、疾患活動性の増加を示唆する所見が認められた場合は、本剤の再投与を検討すること。[17.1.11 参照]
    2. 7.9 本剤投与後早期に治療反応が得られない場合は、他の治療への切替えを考慮すること。[17.1.11 参照]

8. 重要な基本的注意

  • 〈効能共通〉
    1. 8.1 網膜疾患に関する専門知識を有し、硝子体内注射の投与手技に関する十分な知識・経験のある眼科医のみが本剤を投与すること。
    2. 8.2 硝子体内注射に際し使用される薬剤(消毒薬、麻酔薬、抗菌点眼薬及び散瞳薬等)への過敏症の既往歴について事前に十分な問診を行うこと。[11.2 参照]
    3. 8.3 硝子体内注射の際には、下記の点に注意しながら行うとともに、投与手技に起因する有害事象として結膜出血、眼痛及び硝子体浮遊物等の有害事象が多く報告されているので注意すること。[11.1.1 参照],[11.2 参照]
      1. 8.3.1 硝子体内注射は、無菌条件下で行うこと。(手術用手指消毒を行い、滅菌手袋、ヨウ素系洗眼殺菌剤、滅菌ドレープ及び滅菌開瞼器等を使用すること。)
      2. 8.3.2 *本剤投与前に、十分な麻酔と広域抗菌点眼剤の投与を行うこと。
      3. 8.3.3 添付の専用フィルター付き採液針は、硝子体内注射には使用しないこと。
      4. 8.3.4 過量投与を防ぐため、投与量が未熟児網膜症に対しては0.02mL、その他の効能に対しては0.05mLであることを投与前に確認すること。
      5. 8.3.5 眼内炎、眼炎症、裂孔原性網膜剥離、網膜裂孔及び外傷性白内障等が発現することがあるので、異常が認められた場合には、直ちに連絡するよう患者に指導すること。
    4. 8.4 硝子体内注射により眼圧を一過性に上昇させるおそれがある。また、持続性の眼圧上昇も報告されている。本剤投与後、視神経乳頭血流の確認と眼圧上昇の管理を適切に行うこと。[9.1.1 参照]
    5. 8.5 本剤の硝子体内注射後、一時的に霧視等があらわれることがあるため、その症状が回復するまで機械類の操作や自動車等の運転には従事させないよう注意すること。
  • 〈中心窩下脈絡膜新生血管を伴う加齢黄斑変性症、網膜静脈閉塞症に伴う黄斑浮腫、病的近視における脈絡膜新生血管、糖尿病黄斑浮腫〉
    1. 8.6 定期的に有効性を評価し、有効性が認められない場合には漫然と投与しないこと。

9. 特定の背景を有する患者に関する注意

9.1 合併症・既往歴等のある患者

  1. 9.1.1 緑内障、高眼圧症の患者

                  [8.4 参照]             

  2. 9.1.2 脳卒中(脳梗塞、脳出血等)又は一過性脳虚血発作の既往歴等の脳卒中の危険因子のある患者

                  [11.1.2 参照],[15.1.1 参照]

9.5 妊婦

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。本剤は、その抗VEGF作用から潜在的に催奇形性並びに胚・胎児毒性を有する可能性が否定できない。一方、カニクイザルを用いた生殖発生毒性試験(0.125又は1.0mg/眼を両眼に器官形成期硝子体内投与)において、血清中ラニビズマブ濃度が高値を示した母動物1例でラニビズマブの胎児への移行が確認されたが、母体毒性、胎児毒性又は催奇形性は認められなかった。なお、抗VEGF作用を有する類薬(ベバシズマブ)で、ウサギの胚・胎児試験(10~100mg/kgを器官形成期静脈内投与)において、胎児体重の減少、吸収胚の増加、外形・骨格異常を有する胎児の増加が認められたとの報告がある。

9.6 授乳婦

治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。ヒト母乳中へ移行するとの報告がある1) 。授乳された乳児への影響、母乳産生及び分泌への影響は不明である。

9.7 小児等

未熟児網膜症以外の小児等を対象とした臨床試験は実施していない。

9.8 高齢者

一般に生理機能が低下している。

11. 副作用

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

11.1 重大な副作用

  1. 11.1.1 眼障害(1.5%)

    網膜出血、硝子体剥離、網膜色素上皮剥離、網膜色素上皮裂孔、硝子体出血、裂孔原性網膜剥離、網膜剥離、網膜裂孔、医原性外傷性白内障、失明、眼内炎があらわれることがある。[8.3 参照]

  2. 11.1.2 脳卒中(0.1%)

                    [9.1.2 参照],[15.1.1 参照]

11.2 その他の副作用

5%以上

1%~5%未満

1%未満

頻度不明

感染症

インフルエンザ

鼻咽頭炎、尿路感染

血液

貧血

精神神経系

頭痛、不安

眼障害注1)
炎症

眼炎症(虹彩炎、硝子体炎、虹彩毛様体炎、ブドウ膜炎、前房蓄膿、前房の炎症)

眼障害注1)
視力・視覚障害

霧視、視覚障害

視力低下、光視症、羞明

眼障害注1)
眼瞼

眼瞼浮腫、眼瞼痛、眼瞼炎、眼瞼刺激

眼障害注1)
結膜

結膜出血

結膜充血

結膜炎、アレルギー性結膜炎

眼障害注1)
注射部

注射部位出血、注射部位疼痛、注射部位刺激感

眼障害注1)
網膜

網膜障害

網膜変性

眼障害注1)
硝子体

硝子体浮遊物

硝子体障害

眼障害注1)
角膜

点状角膜炎

角膜擦過傷、角膜症、角膜線条、角膜浮腫

角膜沈着物

眼障害注1)
その他

眼圧上昇、眼痛

眼刺激、眼の異物感、流涙増加、眼そう痒症、眼部不快感、眼充血

眼脂、眼乾燥、白内障、嚢下白内障、前房のフレア、眼出血、前房出血、虹彩癒着、後嚢部混濁

眼の異常感

呼吸器

咳嗽

消化器

悪心

過敏症注2)

蕁麻疹

そう痒症、発疹、紅斑

筋骨格系

関節痛

注1)[8.3 参照]
注2)[8.2 参照]

13. 過量投与

  1. 13.1 症状

    国内外において過量投与された患者に、一時的な眼圧上昇、視力低下、眼痛等が認められた。

  2. 13.2 処置

    眼圧、視力等を測定し、異常が認められた場合には適切な処置を行うこと。

14. 適用上の注意

14.1 薬剤調製時の注意

  1. 14.1.1 本剤は、注射前に未開封の状態で室温に戻すこと。室温に放置した時間が24時間を超えないように使用すること。
  2. 14.1.2 注射筒内に吸引した薬液に不溶性微粒子又は変色を認めた場合には使用しないこと。

14.2 薬剤投与時の注意

  1. 14.2.1 本剤は硝子体内にのみ投与すること。
  2. 14.2.2 30ゲージの眼科用針を使用すること。
  3. 14.2.3 使用後の残液は微生物汚染のおそれがあるので、1バイアルは1回のみの使用とし、再使用しないこと。

15. その他の注意

15.1 臨床使用に基づく情報

  • 〈効能共通〉
    1. 15.1.1 本剤投与により、VEGF阻害に起因する動脈血栓塞栓に関連する有害事象(血管死、心筋梗塞、虚血性脳卒中、出血性卒中等)が発現する可能性がある。中心窩下脈絡膜新生血管を伴う加齢黄斑変性症患者を対象とした外国第Ⅲ相・第Ⅲb相臨床試験の3試験併合解析において、本剤投与群及び対照群注)における動脈血栓塞栓関連事象の発現率に差は認められなかった。一方、脳卒中の発現率は、対照群注)の1.1%(5例/441例)に比べ、本剤0.5mg群では1.8%(8例/440例)と数値的に高かったが、統計学的な有意差は認められなかった。[9.1.2 参照],[11.1.2 参照]
      注)シャム注射※)群及びベルテポルフィンを用いた光線力学的療法群
      ※)硝子体内投与の代わりに針のないシリンジを局所麻酔下で眼球に押し付け、注射以外は同じ処置を行うこと。
    2. 15.1.2 本剤投与により、抗ラニビズマブ抗体が発現することがある。
  • 〈中心窩下脈絡膜新生血管を伴う加齢黄斑変性症〉
    1. 15.1.3 本剤単独とベルテポルフィンによる光線力学的療法の併用を比較した試験は実施されておらず、本剤とベルテポルフィンを併用した場合の有効性及び安全性が本剤単独時に比べて優れているとの結果は得られていない。
  • 〈網膜静脈閉塞症に伴う黄斑浮腫〉
    1. 15.1.4 網膜静脈閉塞症の既往歴を有する患者及び虚血型の網膜静脈閉塞症を有する患者に対する本剤の使用経験は少ない。

2. 禁忌(次の患者には投与しないこと)

  1. 2.1 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
  2. 2.2 眼又は眼周囲に感染のある患者、あるいは感染の疑いのある患者[眼内炎等の重篤な副作用が発現するおそれがある。]
  3. 2.3 眼内に重度の炎症のある患者[炎症が悪化する可能性がある。]

3. 組成・性状

3.1 組成

ルセンティス硝子体内注射液10mg/mL

有効成分注)   1バイアル(0.23mL)中の含有量:ラニビズマブ(遺伝子組換え)2.3mg
  1回の投与量である0.05mL又は0.02mL中の含有量:ラニビズマブ(遺伝子組換え)0.5mg又は0.2mg
添加剤
(1バイアル中)
  トレハロース水和物 23.0mg
L-ヒスチジン塩酸塩水和物 0.382mg
L-ヒスチジン 0.074mg
ポリソルベート20 0.023mg

注)本剤は注射液吸引時の損失を考慮して、過量充填されている。

3.2 製剤の性状

ルセンティス硝子体内注射液10mg/mL

pH 5.2~5.8
性状 無色~微褐色で、澄明又はわずかに混濁した液
浸透圧 265~335mOsm/kg

4. 効能又は効果

  • 中心窩下脈絡膜新生血管を伴う加齢黄斑変性症
  • 網膜静脈閉塞症に伴う黄斑浮腫
  • 病的近視における脈絡膜新生血管
  • 糖尿病黄斑浮腫
  • 未熟児網膜症

5. 効能又は効果に関連する注意

  • 〈中心窩下脈絡膜新生血管を伴う加齢黄斑変性症、網膜静脈閉塞症に伴う黄斑浮腫、病的近視における脈絡膜新生血管、糖尿病黄斑浮腫〉
    1. 5.1 本剤による治療を開始するに際し、疾患・病態による視力等の予後を考慮し、本剤投与の要否を判断すること。
  • 〈網膜静脈閉塞症に伴う黄斑浮腫〉
    1. 5.2 不可逆的な虚血性視機能喪失の臨床的徴候が認められる網膜静脈閉塞症患者への投与は、避けることが望ましい。
  • 〈未熟児網膜症〉
    1. 5.3 自然治癒が期待できる軽症例及び外科的手術の適応となる重症例における本剤の投与意義が明確ではないことから、本剤による治療を開始するに際し、患者の状態や病変の位置、病期、病型による重症度等を考慮し、本剤投与の要否を判断すること。[17.1.11 参照]

6. 用法及び用量

  • 〈中心窩下脈絡膜新生血管を伴う加齢黄斑変性症〉

    ラニビズマブ(遺伝子組換え)として0.5mg(0.05mL)を1ヵ月毎に連続3ヵ月間(導入期)硝子体内投与する。その後の維持期においては、症状により投与間隔を適宜調節するが、1ヵ月以上の間隔をあけること。

  • 〈網膜静脈閉塞症に伴う黄斑浮腫、病的近視における脈絡膜新生血管、糖尿病黄斑浮腫〉

    ラニビズマブ(遺伝子組換え)として1回あたり0.5mg(0.05mL)を硝子体内投与する。投与間隔は、1ヵ月以上あけること。

  • 〈未熟児網膜症〉

    ラニビズマブ(遺伝子組換え)として1回、0.2mg(0.02mL)を硝子体内投与する。なお、必要な場合は再投与できるが、1ヵ月以上の間隔をあけること。

7. 用法及び用量に関連する注意

  • 〈中心窩下脈絡膜新生血管を伴う加齢黄斑変性症、網膜静脈閉塞症に伴う黄斑浮腫、病的近視における脈絡膜新生血管、糖尿病黄斑浮腫〉
    1. 7.1 臨床試験においては、両眼治療は行われていない。両眼に治療対象となる病変がある場合は、両眼同時治療の有益性と危険性を慎重に評価した上で本剤を投与すること。なお、初回治療における両眼同日投与は避け、片眼での安全性を十分に評価した上で対側眼の治療を行うこと。
  • 〈中心窩下脈絡膜新生血管を伴う加齢黄斑変性症〉
    1. 7.2 維持期においては、1ヵ月に1回視力等を測定し、その結果及び患者の状態を考慮し、本剤投与の要否を判断すること。
  • 〈網膜静脈閉塞症に伴う黄斑浮腫、糖尿病黄斑浮腫〉
    1. 7.3 1ヵ月に1回視力等を測定し、その結果及び患者の状態を考慮し、本剤投与の要否を判断すること。
    2. 7.4 投与開始後、視力が安定するまでは1ヵ月毎に投与することが望ましい。
    3. 7.5 網膜静脈分枝閉塞症(BRVO)又は糖尿病黄斑浮腫(DME)に対し、本剤とレーザー網膜光凝固療法を同日、同じ眼に行う場合は、レーザー網膜光凝固療法を行ってから30分以上の間隔をあけた後に本剤の硝子体内注射を行うこと。
  • 〈病的近視における脈絡膜新生血管〉
    1. 7.6 定期的に視力等を測定し、その結果及び患者の状態を考慮し、本剤投与の要否を判断すること。
    2. 7.7 疾患の活動性を示唆する所見(脈絡膜新生血管、視力低下等)が認められた場合に投与することが望ましい。
  • 〈未熟児網膜症〉
    1. 7.8 本剤投与により治療反応が得られた後に、疾患活動性の増加を示唆する所見が認められた場合は、本剤の再投与を検討すること。[17.1.11 参照]
    2. 7.9 本剤投与後早期に治療反応が得られない場合は、他の治療への切替えを考慮すること。[17.1.11 参照]

8. 重要な基本的注意

  • 〈効能共通〉
    1. 8.1 網膜疾患に関する専門知識を有し、硝子体内注射の投与手技に関する十分な知識・経験のある眼科医のみが本剤を投与すること。
    2. 8.2 硝子体内注射に際し使用される薬剤(消毒薬、麻酔薬、抗菌点眼薬及び散瞳薬等)への過敏症の既往歴について事前に十分な問診を行うこと。[11.2 参照]
    3. 8.3 硝子体内注射の際には、下記の点に注意しながら行うとともに、投与手技に起因する有害事象として結膜出血、眼痛及び硝子体浮遊物等の有害事象が多く報告されているので注意すること。[11.1.1 参照],[11.2 参照]
      1. 8.3.1 硝子体内注射は、無菌条件下で行うこと。(手術用手指消毒を行い、滅菌手袋、ヨウ素系洗眼殺菌剤、滅菌ドレープ及び滅菌開瞼器等を使用すること。)
      2. 8.3.2 *本剤投与前に、十分な麻酔と広域抗菌点眼剤の投与を行うこと。
      3. 8.3.3 添付の専用フィルター付き採液針は、硝子体内注射には使用しないこと。
      4. 8.3.4 過量投与を防ぐため、投与量が未熟児網膜症に対しては0.02mL、その他の効能に対しては0.05mLであることを投与前に確認すること。
      5. 8.3.5 眼内炎、眼炎症、裂孔原性網膜剥離、網膜裂孔及び外傷性白内障等が発現することがあるので、異常が認められた場合には、直ちに連絡するよう患者に指導すること。
    4. 8.4 硝子体内注射により眼圧を一過性に上昇させるおそれがある。また、持続性の眼圧上昇も報告されている。本剤投与後、視神経乳頭血流の確認と眼圧上昇の管理を適切に行うこと。[9.1.1 参照]
    5. 8.5 本剤の硝子体内注射後、一時的に霧視等があらわれることがあるため、その症状が回復するまで機械類の操作や自動車等の運転には従事させないよう注意すること。
  • 〈中心窩下脈絡膜新生血管を伴う加齢黄斑変性症、網膜静脈閉塞症に伴う黄斑浮腫、病的近視における脈絡膜新生血管、糖尿病黄斑浮腫〉
    1. 8.6 定期的に有効性を評価し、有効性が認められない場合には漫然と投与しないこと。

9. 特定の背景を有する患者に関する注意

9.1 合併症・既往歴等のある患者

  1. 9.1.1 緑内障、高眼圧症の患者

                  [8.4 参照]             

  2. 9.1.2 脳卒中(脳梗塞、脳出血等)又は一過性脳虚血発作の既往歴等の脳卒中の危険因子のある患者

                  [11.1.2 参照],[15.1.1 参照]

9.5 妊婦

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。本剤は、その抗VEGF作用から潜在的に催奇形性並びに胚・胎児毒性を有する可能性が否定できない。一方、カニクイザルを用いた生殖発生毒性試験(0.125又は1.0mg/眼を両眼に器官形成期硝子体内投与)において、血清中ラニビズマブ濃度が高値を示した母動物1例でラニビズマブの胎児への移行が確認されたが、母体毒性、胎児毒性又は催奇形性は認められなかった。なお、抗VEGF作用を有する類薬(ベバシズマブ)で、ウサギの胚・胎児試験(10~100mg/kgを器官形成期静脈内投与)において、胎児体重の減少、吸収胚の増加、外形・骨格異常を有する胎児の増加が認められたとの報告がある。

9.6 授乳婦

治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。ヒト母乳中へ移行するとの報告がある1) 。授乳された乳児への影響、母乳産生及び分泌への影響は不明である。

9.7 小児等

未熟児網膜症以外の小児等を対象とした臨床試験は実施していない。

9.8 高齢者

一般に生理機能が低下している。

11. 副作用

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

11.1 重大な副作用

  1. 11.1.1 眼障害(1.5%)

    網膜出血、硝子体剥離、網膜色素上皮剥離、網膜色素上皮裂孔、硝子体出血、裂孔原性網膜剥離、網膜剥離、網膜裂孔、医原性外傷性白内障、失明、眼内炎があらわれることがある。[8.3 参照]

  2. 11.1.2 脳卒中(0.1%)

                    [9.1.2 参照],[15.1.1 参照]

11.2 その他の副作用

5%以上

1%~5%未満

1%未満

頻度不明

感染症

インフルエンザ

鼻咽頭炎、尿路感染

血液

貧血

精神神経系

頭痛、不安

眼障害注1)
炎症

眼炎症(虹彩炎、硝子体炎、虹彩毛様体炎、ブドウ膜炎、前房蓄膿、前房の炎症)

眼障害注1)
視力・視覚障害

霧視、視覚障害

視力低下、光視症、羞明

眼障害注1)
眼瞼

眼瞼浮腫、眼瞼痛、眼瞼炎、眼瞼刺激

眼障害注1)
結膜

結膜出血

結膜充血

結膜炎、アレルギー性結膜炎

眼障害注1)
注射部

注射部位出血、注射部位疼痛、注射部位刺激感

眼障害注1)
網膜

網膜障害

網膜変性

眼障害注1)
硝子体

硝子体浮遊物

硝子体障害

眼障害注1)
角膜

点状角膜炎

角膜擦過傷、角膜症、角膜線条、角膜浮腫

角膜沈着物

眼障害注1)
その他

眼圧上昇、眼痛

眼刺激、眼の異物感、流涙増加、眼そう痒症、眼部不快感、眼充血

眼脂、眼乾燥、白内障、嚢下白内障、前房のフレア、眼出血、前房出血、虹彩癒着、後嚢部混濁

眼の異常感

呼吸器

咳嗽

消化器

悪心

過敏症注2)

蕁麻疹

そう痒症、発疹、紅斑

筋骨格系

関節痛

注1)[8.3 参照]
注2)[8.2 参照]

13. 過量投与

  1. 13.1 症状

    国内外において過量投与された患者に、一時的な眼圧上昇、視力低下、眼痛等が認められた。

  2. 13.2 処置

    眼圧、視力等を測定し、異常が認められた場合には適切な処置を行うこと。

14. 適用上の注意

14.1 薬剤調製時の注意

  1. 14.1.1 本剤は、注射前に未開封の状態で室温に戻すこと。室温に放置した時間が24時間を超えないように使用すること。
  2. 14.1.2 注射筒内に吸引した薬液に不溶性微粒子又は変色を認めた場合には使用しないこと。

14.2 薬剤投与時の注意

  1. 14.2.1 本剤は硝子体内にのみ投与すること。
  2. 14.2.2 30ゲージの眼科用針を使用すること。
  3. 14.2.3 使用後の残液は微生物汚染のおそれがあるので、1バイアルは1回のみの使用とし、再使用しないこと。

15. その他の注意

15.1 臨床使用に基づく情報

  • 〈効能共通〉
    1. 15.1.1 本剤投与により、VEGF阻害に起因する動脈血栓塞栓に関連する有害事象(血管死、心筋梗塞、虚血性脳卒中、出血性卒中等)が発現する可能性がある。中心窩下脈絡膜新生血管を伴う加齢黄斑変性症患者を対象とした外国第Ⅲ相・第Ⅲb相臨床試験の3試験併合解析において、本剤投与群及び対照群注)における動脈血栓塞栓関連事象の発現率に差は認められなかった。一方、脳卒中の発現率は、対照群注)の1.1%(5例/441例)に比べ、本剤0.5mg群では1.8%(8例/440例)と数値的に高かったが、統計学的な有意差は認められなかった。[9.1.2 参照],[11.1.2 参照]
      注)シャム注射※)群及びベルテポルフィンを用いた光線力学的療法群
      ※)硝子体内投与の代わりに針のないシリンジを局所麻酔下で眼球に押し付け、注射以外は同じ処置を行うこと。
    2. 15.1.2 本剤投与により、抗ラニビズマブ抗体が発現することがある。
  • 〈中心窩下脈絡膜新生血管を伴う加齢黄斑変性症〉
    1. 15.1.3 本剤単独とベルテポルフィンによる光線力学的療法の併用を比較した試験は実施されておらず、本剤とベルテポルフィンを併用した場合の有効性及び安全性が本剤単独時に比べて優れているとの結果は得られていない。
  • 〈網膜静脈閉塞症に伴う黄斑浮腫〉
    1. 15.1.4 網膜静脈閉塞症の既往歴を有する患者及び虚血型の網膜静脈閉塞症を有する患者に対する本剤の使用経験は少ない。

その他詳細情報

日本標準商品分類番号
871319
ブランドコード
1319403A1036
承認番号
22600AMX00565000
販売開始年月
2009-03
貯法
2~8℃に保存すること
有効期間
36ヵ月
規制区分
2, 12

重要な注意事項

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  • 副作用の発生頻度や重篤度は個人差があります。ここで提供される情報は一般的なものであり、すべての患者さんに当てはまるわけではありません。
  • 薬剤の使用に関しては、必ず医療専門家の指示に従い、自己判断での変更や中止を避けてください。
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