薬効分類名鎮痛・抗炎症・解熱剤
一般的名称ロキソプロフェンナトリウム水和物
ロキソプロフェンNa錠60mg「三和」
LOXOPROFEN Na Tablets “SANWA”
製造販売元/株式会社三和化学研究所
重大な副作用
その他の副作用
併用注意
クマリン系抗凝血剤
- ワルファリン
抗凝血作用を増強するおそれがあるので注意し、必要があれば減量すること。
本剤のプロスタグランジン生合成抑制作用により血小板凝集が抑制され血液凝固能が低下し、抗凝血作用に相加されるためと考えられている。
第Xa因子阻害剤
- エドキサバントシル酸塩水和物等
出血の危険性を増大させるおそれがある。
抗血栓作用を増強するためと考えられている。
スルホニル尿素系血糖降下剤
- クロルプロパミド等
血糖降下作用を増強するおそれがあるので注意し、必要があれば減量すること。
本剤のヒトでの蛋白結合率は、ロキソプロフェンで97.0%、trans-OH体で92.8%と高く、蛋白結合率の高い薬剤と併用すると血中に活性型の併用薬が増加し、作用が増強されるためと考えられている。
ニューキノロン系抗菌剤
- レボフロキサシン水和物等
痙攣誘発作用を増強することがある。
ニューキノロン系抗菌剤は、中枢神経系の抑制性神経伝達物質であるGABAの受容体への結合を阻害し、痙攣誘発作用を起こす。本剤の併用により阻害作用を増強するためと考えられている。
メトトレキサート
血中メトトレキサート濃度を上昇させ、作用を増強することがあるので、必要があれば減量すること。
機序は不明であるが、本剤の腎におけるプロスタグランジン生合成抑制作用により、これらの薬剤の腎排泄が減少し血中濃度が上昇するためと考えられている。
リチウム製剤
- 炭酸リチウム
血中リチウム濃度を上昇させ、リチウム中毒を起こすことがあるので血中のリチウム濃度に注意し、必要があれば減量すること。
機序は不明であるが、本剤の腎におけるプロスタグランジン生合成抑制作用により、これらの薬剤の腎排泄が減少し血中濃度が上昇するためと考えられている。
チアジド系利尿薬
- ヒドロクロロチアジド等
利尿・降圧作用を減弱するおそれがある。
本剤の腎におけるプロスタグランジン生合成抑制作用により、水、ナトリウムの排泄を減少させるためと考えられている。
降圧剤
- ACE阻害剤
- アンジオテンシンⅡ受容体拮抗剤等
降圧作用を減弱するおそれがある。
本剤のプロスタグランジンの生合成抑制作用により、降圧作用を減弱させる可能性がある。
降圧剤
- ACE阻害剤
- アンジオテンシンⅡ受容体拮抗剤等
腎機能を悪化させるおそれがある。
本剤のプロスタグランジンの生合成抑制作用により、腎血流量が低下するためと考えられる。
2. 禁忌(次の患者には投与しないこと)
- 2.1 消化性潰瘍のある患者[プロスタグランジン生合成抑制により、胃の血流量が減少し消化性潰瘍が悪化することがある。][9.1.2 参照]
- 2.2 重篤な血液の異常のある患者[血小板機能障害を起こし、悪化するおそれがある。][9.1.3 参照]
- 2.3 重篤な肝機能障害のある患者[9.3.1 参照]
- 2.4 重篤な腎機能障害のある患者[9.2.1 参照]
- 2.5 重篤な心機能不全のある患者[9.1.4 参照]
- 2.6 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
- 2.7 アスピリン喘息(非ステロイド性消炎鎮痛剤等による喘息発作の誘発)又はその既往歴のある患者[アスピリン喘息発作を誘発することがある。][9.1.5 参照]
- 2.8 妊娠後期の女性[9.5.1 参照]
6. 用法及び用量
-
〈下記疾患並びに症状の消炎・鎮痛
関節リウマチ、変形性関節症、腰痛症、肩関節周囲炎、頸肩腕症候群、歯痛〉通常、成人にロキソプロフェンナトリウム水和物(無水物として)1回60mg、1日3回経口投与する。頓用の場合は、1回60~120mgを経口投与する。
なお、年齢、症状により適宜増減する。また、空腹時の投与は避けさせることが望ましい。 -
〈手術後、外傷後並びに抜歯後の鎮痛・消炎〉
通常、成人にロキソプロフェンナトリウム水和物(無水物として)1回60mg、1日3回経口投与する。頓用の場合は、1回60~120mgを経口投与する。
なお、年齢、症状により適宜増減する。また、空腹時の投与は避けさせることが望ましい。 -
〈下記疾患の解熱・鎮痛
急性上気道炎(急性気管支炎を伴う急性上気道炎を含む)〉通常、成人にロキソプロフェンナトリウム水和物(無水物として)1回60mgを頓用する。
なお、年齢、症状により適宜増減する。ただし、原則として1日2回までとし、1日最大180mgを限度とする。また、空腹時の投与は避けさせることが望ましい。
8. 重要な基本的注意
- 8.1 消炎鎮痛剤による治療は原因療法ではなく対症療法であることに留意すること。
- 8.2 過度の体温下降、虚脱、四肢冷却等があらわれることがあるので、特に高熱を伴う高齢者又は消耗性疾患を合併している患者においては、投与後の患者の状態に十分注意すること。
- 8.3 無顆粒球症、白血球減少、溶血性貧血、再生不良性貧血、血小板減少があらわれることがあるので、血液検査を行うなど観察を十分に行うこと。[11.1.2 参照]
- 8.4 急性疾患に対し本剤を使用する場合には、次の事項を考慮すること。
- 8.5 慢性疾患(関節リウマチ、変形性関節症等)に対し本剤を用いる場合には、次の事項を考慮すること。
9. 特定の背景を有する患者に関する注意
9.1 合併症・既往歴等のある患者
-
9.1.1 消化性潰瘍の既往歴のある患者
潰瘍を再発させることがある。
-
9.1.2 非ステロイド性消炎鎮痛剤の長期投与による消化性潰瘍のある患者で、本剤の長期投与が必要であり、かつミソプロストールによる治療が行われている患者
本剤を継続投与する場合には、十分経過を観察し、慎重に投与すること。ミソプロストールは非ステロイド性消炎鎮痛剤により生じた消化性潰瘍を効能・効果としているが、ミソプロストールによる治療に抵抗性を示す消化性潰瘍もある。[2.1 参照]
-
9.1.3 血液の異常又はその既往歴のある患者(重篤な血液の異常のある患者を除く)
溶血性貧血等の副作用が起こりやすくなる。[2.2 参照]
-
9.1.4 心機能異常のある患者(重篤な心機能不全のある患者を除く)
腎のプロスタグランジン生合成抑制により浮腫、循環体液量の増加が起こり、心臓の仕事量が増加するため症状を悪化させるおそれがある。[2.5 参照]
-
9.1.5 気管支喘息の患者(アスピリン喘息又はその既往歴のある患者を除く)
病態を悪化させることがある。[2.7 参照]
-
9.1.6 潰瘍性大腸炎の患者
病態を悪化させることがある。
-
9.1.7 クローン病の患者
病態を悪化させることがある。
-
9.1.8 感染症を合併している患者
必要に応じて適切な抗菌剤を併用し、観察を十分に行い慎重に投与すること。感染症を不顕性化するおそれがある。
9.2 腎機能障害患者
-
9.2.1 重篤な腎機能障害のある患者
投与しないこと。急性腎障害、ネフローゼ症候群等の副作用を発現することがある。[2.4 参照]
-
9.2.2 腎機能障害又はその既往歴のある患者(重篤な腎機能障害のある患者を除く)
浮腫、蛋白尿、血清クレアチニン上昇、高カリウム血症等の副作用が起こることがある。
9.3 肝機能障害患者
-
9.3.1 重篤な肝機能障害のある患者
投与しないこと。副作用として肝機能障害が報告されており、悪化するおそれがある。[2.3 参照]
-
9.3.2 肝機能障害又はその既往歴のある患者(重篤な肝機能障害のある患者を除く)
肝機能障害を悪化又は再発させることがある。
9.5 妊婦
-
9.5.1 妊娠後期の女性
投与しないこと。動物実験(ラット)で分娩遅延及び胎児の動脈管収縮が報告されている。[2.8 参照]
-
9.5.2 *妊婦(妊娠後期を除く)又は妊娠している可能性のある女性
治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。投与する際には、必要最小限にとどめ、羊水量、胎児の動脈管収縮を疑う所見を妊娠週数や投与日数を考慮して適宜確認するなど慎重に投与すること。シクロオキシゲナーゼ阻害剤(経口剤、坐剤)を妊婦に使用し、胎児の腎機能障害及び尿量減少、それに伴う羊水過少症が起きたとの報告がある。シクロオキシゲナーゼ阻害剤(全身作用を期待する製剤)を妊娠中期の妊婦に使用し、胎児の動脈管収縮が起きたとの報告がある。
9.6 授乳婦
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。動物実験(ラット)で乳汁中への移行が報告されている。
9.7 小児等
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
9.8 高齢者
少量から投与を開始するなど必要最小限の使用にとどめ患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。副作用があらわれやすい。
10. 相互作用
10.2 併用注意(併用に注意すること)
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
|---|---|---|
抗凝血作用を増強するおそれがあるので注意し、必要があれば減量すること。 |
本剤のプロスタグランジン生合成抑制作用により血小板凝集が抑制され血液凝固能が低下し、抗凝血作用に相加されるためと考えられている。 |
|
出血の危険性を増大させるおそれがある。 |
抗血栓作用を増強するためと考えられている。 |
|
血糖降下作用を増強するおそれがあるので注意し、必要があれば減量すること。 |
本剤のヒトでの蛋白結合率は、ロキソプロフェンで97.0%、trans-OH体で92.8%と高く、蛋白結合率の高い薬剤と併用すると血中に活性型の併用薬が増加し、作用が増強されるためと考えられている。 |
|
痙攣誘発作用を増強することがある。 |
ニューキノロン系抗菌剤は、中枢神経系の抑制性神経伝達物質であるGABAの受容体への結合を阻害し、痙攣誘発作用を起こす。本剤の併用により阻害作用を増強するためと考えられている。 |
|
メトトレキサート |
血中メトトレキサート濃度を上昇させ、作用を増強することがあるので、必要があれば減量すること。 |
機序は不明であるが、本剤の腎におけるプロスタグランジン生合成抑制作用により、これらの薬剤の腎排泄が減少し血中濃度が上昇するためと考えられている。 |
血中リチウム濃度を上昇させ、リチウム中毒を起こすことがあるので血中のリチウム濃度に注意し、必要があれば減量すること。 |
機序は不明であるが、本剤の腎におけるプロスタグランジン生合成抑制作用により、これらの薬剤の腎排泄が減少し血中濃度が上昇するためと考えられている。 |
|
利尿・降圧作用を減弱するおそれがある。 |
本剤の腎におけるプロスタグランジン生合成抑制作用により、水、ナトリウムの排泄を減少させるためと考えられている。 |
|
降圧作用を減弱するおそれがある。 |
本剤のプロスタグランジンの生合成抑制作用により、降圧作用を減弱させる可能性がある。 |
|
腎機能を悪化させるおそれがある。 |
本剤のプロスタグランジンの生合成抑制作用により、腎血流量が低下するためと考えられる。 |
11. 副作用
11.1 重大な副作用
-
11.1.1 ショック(頻度不明)、アナフィラキシー(頻度不明)
ショック、アナフィラキシー(血圧低下、蕁麻疹、喉頭浮腫、呼吸困難等)があらわれることがある。
- 11.1.2 無顆粒球症(頻度不明)、白血球減少(頻度不明)、溶血性貧血(頻度不明)、再生不良性貧血(頻度不明)、血小板減少(頻度不明)
- 11.1.3 中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)(頻度不明)、皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)(頻度不明)、多形紅斑(頻度不明)、急性汎発性発疹性膿疱症(頻度不明)
-
11.1.4 急性腎障害(頻度不明)、ネフローゼ症候群(頻度不明)、間質性腎炎(頻度不明)
急性腎障害に伴い高カリウム血症があらわれることがあるので、特に注意すること。
- 11.1.5 うっ血性心不全(頻度不明)
-
11.1.6 *心筋梗塞(頻度不明) 、脳血管障害(頻度不明)
心筋梗塞、脳血管障害等の心血管系血栓塞栓性事象があらわれることがある1) 。
-
11.1.7 間質性肺炎(頻度不明)
発熱、咳嗽、呼吸困難、胸部X線異常、好酸球増多等を伴う間質性肺炎があらわれることがあるので、このような症状があらわれた場合には直ちに投与を中止し、副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。
-
11.1.8 消化性潰瘍(頻度不明)、消化管出血(頻度不明)
重篤な消化性潰瘍又は小腸、大腸からの吐血、下血、血便等の消化管出血が出現し、それに伴うショックがあらわれることがあるので、これらの症状が認められた場合には直ちに投与を中止し、適切な処置を行うこと。
-
11.1.9 消化管穿孔(頻度不明)
心窩部痛、腹痛等の症状が認められた場合には直ちに投与を中止し、適切な処置を行うこと。
-
11.1.10 小腸・大腸の狭窄・閉塞(頻度不明)
小腸・大腸の潰瘍に伴い、狭窄・閉塞があらわれることがあるので、悪心・嘔吐、腹痛、腹部膨満等の症状が認められた場合には直ちに投与を中止し、適切な処置を行うこと。
-
11.1.11 劇症肝炎(頻度不明)、肝機能障害(頻度不明)、黄疸(頻度不明)
肝機能障害(黄疸、AST上昇、ALT上昇、γ-GTP上昇等)、劇症肝炎があらわれることがある。
-
11.1.12 喘息発作(頻度不明)
喘息発作等の急性呼吸障害があらわれることがある。
-
11.1.13 無菌性髄膜炎(頻度不明)
無菌性髄膜炎(発熱、頭痛、悪心・嘔吐、項部硬直、意識混濁等)があらわれることがある。特にSLEや混合性結合組織病の患者に発現しやすい。
-
11.1.14 横紋筋融解症(頻度不明)
筋肉痛、脱力感、CK上昇、血中及び尿中ミオグロビン上昇等が認められた場合には、投与を中止し、適切な処置を行うこと。また、横紋筋融解症による急性腎障害の発症に注意すること。
2. 禁忌(次の患者には投与しないこと)
- 2.1 消化性潰瘍のある患者[プロスタグランジン生合成抑制により、胃の血流量が減少し消化性潰瘍が悪化することがある。][9.1.2 参照]
- 2.2 重篤な血液の異常のある患者[血小板機能障害を起こし、悪化するおそれがある。][9.1.3 参照]
- 2.3 重篤な肝機能障害のある患者[9.3.1 参照]
- 2.4 重篤な腎機能障害のある患者[9.2.1 参照]
- 2.5 重篤な心機能不全のある患者[9.1.4 参照]
- 2.6 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
- 2.7 アスピリン喘息(非ステロイド性消炎鎮痛剤等による喘息発作の誘発)又はその既往歴のある患者[アスピリン喘息発作を誘発することがある。][9.1.5 参照]
- 2.8 妊娠後期の女性[9.5.1 参照]
6. 用法及び用量
-
〈下記疾患並びに症状の消炎・鎮痛
関節リウマチ、変形性関節症、腰痛症、肩関節周囲炎、頸肩腕症候群、歯痛〉通常、成人にロキソプロフェンナトリウム水和物(無水物として)1回60mg、1日3回経口投与する。頓用の場合は、1回60~120mgを経口投与する。
なお、年齢、症状により適宜増減する。また、空腹時の投与は避けさせることが望ましい。 -
〈手術後、外傷後並びに抜歯後の鎮痛・消炎〉
通常、成人にロキソプロフェンナトリウム水和物(無水物として)1回60mg、1日3回経口投与する。頓用の場合は、1回60~120mgを経口投与する。
なお、年齢、症状により適宜増減する。また、空腹時の投与は避けさせることが望ましい。 -
〈下記疾患の解熱・鎮痛
急性上気道炎(急性気管支炎を伴う急性上気道炎を含む)〉通常、成人にロキソプロフェンナトリウム水和物(無水物として)1回60mgを頓用する。
なお、年齢、症状により適宜増減する。ただし、原則として1日2回までとし、1日最大180mgを限度とする。また、空腹時の投与は避けさせることが望ましい。
8. 重要な基本的注意
- 8.1 消炎鎮痛剤による治療は原因療法ではなく対症療法であることに留意すること。
- 8.2 過度の体温下降、虚脱、四肢冷却等があらわれることがあるので、特に高熱を伴う高齢者又は消耗性疾患を合併している患者においては、投与後の患者の状態に十分注意すること。
- 8.3 無顆粒球症、白血球減少、溶血性貧血、再生不良性貧血、血小板減少があらわれることがあるので、血液検査を行うなど観察を十分に行うこと。[11.1.2 参照]
- 8.4 急性疾患に対し本剤を使用する場合には、次の事項を考慮すること。
- 8.5 慢性疾患(関節リウマチ、変形性関節症等)に対し本剤を用いる場合には、次の事項を考慮すること。
9. 特定の背景を有する患者に関する注意
9.1 合併症・既往歴等のある患者
-
9.1.1 消化性潰瘍の既往歴のある患者
潰瘍を再発させることがある。
-
9.1.2 非ステロイド性消炎鎮痛剤の長期投与による消化性潰瘍のある患者で、本剤の長期投与が必要であり、かつミソプロストールによる治療が行われている患者
本剤を継続投与する場合には、十分経過を観察し、慎重に投与すること。ミソプロストールは非ステロイド性消炎鎮痛剤により生じた消化性潰瘍を効能・効果としているが、ミソプロストールによる治療に抵抗性を示す消化性潰瘍もある。[2.1 参照]
-
9.1.3 血液の異常又はその既往歴のある患者(重篤な血液の異常のある患者を除く)
溶血性貧血等の副作用が起こりやすくなる。[2.2 参照]
-
9.1.4 心機能異常のある患者(重篤な心機能不全のある患者を除く)
腎のプロスタグランジン生合成抑制により浮腫、循環体液量の増加が起こり、心臓の仕事量が増加するため症状を悪化させるおそれがある。[2.5 参照]
-
9.1.5 気管支喘息の患者(アスピリン喘息又はその既往歴のある患者を除く)
病態を悪化させることがある。[2.7 参照]
-
9.1.6 潰瘍性大腸炎の患者
病態を悪化させることがある。
-
9.1.7 クローン病の患者
病態を悪化させることがある。
-
9.1.8 感染症を合併している患者
必要に応じて適切な抗菌剤を併用し、観察を十分に行い慎重に投与すること。感染症を不顕性化するおそれがある。
9.2 腎機能障害患者
-
9.2.1 重篤な腎機能障害のある患者
投与しないこと。急性腎障害、ネフローゼ症候群等の副作用を発現することがある。[2.4 参照]
-
9.2.2 腎機能障害又はその既往歴のある患者(重篤な腎機能障害のある患者を除く)
浮腫、蛋白尿、血清クレアチニン上昇、高カリウム血症等の副作用が起こることがある。
9.3 肝機能障害患者
-
9.3.1 重篤な肝機能障害のある患者
投与しないこと。副作用として肝機能障害が報告されており、悪化するおそれがある。[2.3 参照]
-
9.3.2 肝機能障害又はその既往歴のある患者(重篤な肝機能障害のある患者を除く)
肝機能障害を悪化又は再発させることがある。
9.5 妊婦
-
9.5.1 妊娠後期の女性
投与しないこと。動物実験(ラット)で分娩遅延及び胎児の動脈管収縮が報告されている。[2.8 参照]
-
9.5.2 *妊婦(妊娠後期を除く)又は妊娠している可能性のある女性
治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。投与する際には、必要最小限にとどめ、羊水量、胎児の動脈管収縮を疑う所見を妊娠週数や投与日数を考慮して適宜確認するなど慎重に投与すること。シクロオキシゲナーゼ阻害剤(経口剤、坐剤)を妊婦に使用し、胎児の腎機能障害及び尿量減少、それに伴う羊水過少症が起きたとの報告がある。シクロオキシゲナーゼ阻害剤(全身作用を期待する製剤)を妊娠中期の妊婦に使用し、胎児の動脈管収縮が起きたとの報告がある。
9.6 授乳婦
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。動物実験(ラット)で乳汁中への移行が報告されている。
9.7 小児等
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
9.8 高齢者
少量から投与を開始するなど必要最小限の使用にとどめ患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。副作用があらわれやすい。
10. 相互作用
10.2 併用注意(併用に注意すること)
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
|---|---|---|
抗凝血作用を増強するおそれがあるので注意し、必要があれば減量すること。 |
本剤のプロスタグランジン生合成抑制作用により血小板凝集が抑制され血液凝固能が低下し、抗凝血作用に相加されるためと考えられている。 |
|
出血の危険性を増大させるおそれがある。 |
抗血栓作用を増強するためと考えられている。 |
|
血糖降下作用を増強するおそれがあるので注意し、必要があれば減量すること。 |
本剤のヒトでの蛋白結合率は、ロキソプロフェンで97.0%、trans-OH体で92.8%と高く、蛋白結合率の高い薬剤と併用すると血中に活性型の併用薬が増加し、作用が増強されるためと考えられている。 |
|
痙攣誘発作用を増強することがある。 |
ニューキノロン系抗菌剤は、中枢神経系の抑制性神経伝達物質であるGABAの受容体への結合を阻害し、痙攣誘発作用を起こす。本剤の併用により阻害作用を増強するためと考えられている。 |
|
メトトレキサート |
血中メトトレキサート濃度を上昇させ、作用を増強することがあるので、必要があれば減量すること。 |
機序は不明であるが、本剤の腎におけるプロスタグランジン生合成抑制作用により、これらの薬剤の腎排泄が減少し血中濃度が上昇するためと考えられている。 |
血中リチウム濃度を上昇させ、リチウム中毒を起こすことがあるので血中のリチウム濃度に注意し、必要があれば減量すること。 |
機序は不明であるが、本剤の腎におけるプロスタグランジン生合成抑制作用により、これらの薬剤の腎排泄が減少し血中濃度が上昇するためと考えられている。 |
|
利尿・降圧作用を減弱するおそれがある。 |
本剤の腎におけるプロスタグランジン生合成抑制作用により、水、ナトリウムの排泄を減少させるためと考えられている。 |
|
降圧作用を減弱するおそれがある。 |
本剤のプロスタグランジンの生合成抑制作用により、降圧作用を減弱させる可能性がある。 |
|
腎機能を悪化させるおそれがある。 |
本剤のプロスタグランジンの生合成抑制作用により、腎血流量が低下するためと考えられる。 |
11. 副作用
11.1 重大な副作用
-
11.1.1 ショック(頻度不明)、アナフィラキシー(頻度不明)
ショック、アナフィラキシー(血圧低下、蕁麻疹、喉頭浮腫、呼吸困難等)があらわれることがある。
- 11.1.2 無顆粒球症(頻度不明)、白血球減少(頻度不明)、溶血性貧血(頻度不明)、再生不良性貧血(頻度不明)、血小板減少(頻度不明)
- 11.1.3 中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)(頻度不明)、皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)(頻度不明)、多形紅斑(頻度不明)、急性汎発性発疹性膿疱症(頻度不明)
-
11.1.4 急性腎障害(頻度不明)、ネフローゼ症候群(頻度不明)、間質性腎炎(頻度不明)
急性腎障害に伴い高カリウム血症があらわれることがあるので、特に注意すること。
- 11.1.5 うっ血性心不全(頻度不明)
-
11.1.6 *心筋梗塞(頻度不明) 、脳血管障害(頻度不明)
心筋梗塞、脳血管障害等の心血管系血栓塞栓性事象があらわれることがある1) 。
-
11.1.7 間質性肺炎(頻度不明)
発熱、咳嗽、呼吸困難、胸部X線異常、好酸球増多等を伴う間質性肺炎があらわれることがあるので、このような症状があらわれた場合には直ちに投与を中止し、副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。
-
11.1.8 消化性潰瘍(頻度不明)、消化管出血(頻度不明)
重篤な消化性潰瘍又は小腸、大腸からの吐血、下血、血便等の消化管出血が出現し、それに伴うショックがあらわれることがあるので、これらの症状が認められた場合には直ちに投与を中止し、適切な処置を行うこと。
-
11.1.9 消化管穿孔(頻度不明)
心窩部痛、腹痛等の症状が認められた場合には直ちに投与を中止し、適切な処置を行うこと。
-
11.1.10 小腸・大腸の狭窄・閉塞(頻度不明)
小腸・大腸の潰瘍に伴い、狭窄・閉塞があらわれることがあるので、悪心・嘔吐、腹痛、腹部膨満等の症状が認められた場合には直ちに投与を中止し、適切な処置を行うこと。
-
11.1.11 劇症肝炎(頻度不明)、肝機能障害(頻度不明)、黄疸(頻度不明)
肝機能障害(黄疸、AST上昇、ALT上昇、γ-GTP上昇等)、劇症肝炎があらわれることがある。
-
11.1.12 喘息発作(頻度不明)
喘息発作等の急性呼吸障害があらわれることがある。
-
11.1.13 無菌性髄膜炎(頻度不明)
無菌性髄膜炎(発熱、頭痛、悪心・嘔吐、項部硬直、意識混濁等)があらわれることがある。特にSLEや混合性結合組織病の患者に発現しやすい。
-
11.1.14 横紋筋融解症(頻度不明)
筋肉痛、脱力感、CK上昇、血中及び尿中ミオグロビン上昇等が認められた場合には、投与を中止し、適切な処置を行うこと。また、横紋筋融解症による急性腎障害の発症に注意すること。