薬効分類名抗てんかん剤

一般的名称ラコサミド

ラコサミド点滴静注100mg「日新」、ラコサミド点滴静注200mg「日新」

らこさみどてんてきじょうちゅう100mg「にっしん」、らこさみどてんてきじょうちゅう200mg「にっしん」

Lacosamide for I.V. Infusion 100mg “NISSIN”, Lacosamide for I.V. Infusion 200mg “NISSIN”

製造販売元/日新製薬株式会社

第1版
禁忌相互作用合併症・既往歴等のある患者腎機能障害患者肝機能障害患者妊婦授乳婦小児等高齢者

重大な副作用

頻度
副作用

その他の副作用

部位
頻度
副作用
脳・神経
3%以上
脳・神経
1~3%未満
記憶障害振戦運動失調
脳・神経
頻度不明
精神病性障害多幸気分
1~3%未満
血液系
1~3%未満
胃腸・消化器系
3%以上
胃腸・消化器系
1~3%未満
胃腸・消化器系
1%未満
心臓・血管
1%未満
心臓・血管
頻度不明
肝臓まわり
1~3%未満
内分泌・代謝系
1~3%未満
皮膚
1%未満
皮膚
頻度不明
免疫系
1%未満
運動器
1%未満
感覚器
1~3%未満
感覚器
1%未満
その他
3%以上
疲労注射部位紅斑
その他
1~3%未満
その他
1%未満
その他
頻度不明
咽頭炎注射部位疼痛注射部位不快感注射部位刺激感

併用注意

薬剤名等

PR間隔の延長を起こすおそれのある薬剤
[8.3 参照],[9.1.1 参照],[11.1.1 参照]

臨床症状・措置方法

房室ブロック等が発現するおそれがある。

機序・危険因子

併用によりPR間隔延長作用が相加的に増強するおそれがある。

詳細情報

正確な情報は PMDA で必ず確認して下さい

注意以下の情報は参考資料としてご活用下さい

2. 禁忌(次の患者には投与しないこと)

  1. 2.1 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
  2. 2.2 重度の肝機能障害のある患者[9.3.1 参照],[16.6.3 参照]

3. 組成・性状

3.1 組成

ラコサミド点滴静注100mg「日新」

有効成分 1管10mL中
ラコサミド   100mg
添加剤 塩化ナトリウム、酢酸ナトリウム水和物、氷酢酸、pH調節剤
ラコサミド点滴静注200mg「日新」

有効成分 1管20mL中
ラコサミド   200mg
添加剤 塩化ナトリウム、酢酸ナトリウム水和物、氷酢酸、pH調節剤

3.2 製剤の性状

ラコサミド点滴静注100mg「日新」

pH 3.8~5.0
浸透圧比 0.9~1.1(生理食塩液に対する比)
性状 無色澄明の液(水性注射剤)
ラコサミド点滴静注200mg「日新」

pH 3.8~5.0
浸透圧比 0.9~1.1(生理食塩液に対する比)
性状 無色澄明の液(水性注射剤)

4. 効能又は効果

一時的に経口投与ができない患者における、下記の治療に対するラコサミド経口製剤の代替療法
○てんかん患者の部分発作(二次性全般化発作を含む)
○他の抗てんかん薬で十分な効果が認められないてんかん患者の強直間代発作に対する抗てんかん薬との併用療法

6. 用法及び用量

  • ラコサミドの経口投与から本剤に切り替える場合:

    通常、ラコサミド経口投与と同じ1日用量及び投与回数にて、1回量を30分から60分かけて点滴静脈内投与する。

  • ラコサミドの経口投与に先立ち本剤を投与する場合:

    成人:通常、成人にはラコサミドとして1日100mgより投与を開始し、その後1週間以上の間隔をあけて増量し、維持用量を1日200mgとするが、いずれも1日2回に分け、1回量を30分から60分かけて点滴静脈内投与する。
    小児:通常、4歳以上の小児にはラコサミドとして1日2mg/kgより投与を開始し、その後1週間以上の間隔をあけて1日用量として2mg/kgずつ増量し、維持用量を体重30kg未満の小児には1日6mg/kg、体重30kg以上50kg未満の小児には1日4mg/kgとする。いずれも1日2回に分け、1回量を30分から60分かけて点滴静脈内投与する。ただし、体重50kg以上の小児では、成人と同じ用法・用量を用いること。

  • いずれの場合においても、症状により適宜増減できるが、1日最高投与量及び増量方法は以下のとおりとすること。

    成人:成人では1日最高投与量は400mgを超えないこととし、増量は1週間以上の間隔をあけて1日用量として100mg以下ずつ行う。
    小児:4歳以上の小児のうち体重30kg未満の小児では1日12mg/kg、体重30kg以上50kg未満の小児では1日8mg/kgを超えないこととし、増量は1週間以上の間隔をあけて1日用量として2mg/kg以下ずつ行う。ただし、体重50kg以上の小児では、成人と同じ1日最高投与量及び増量方法とすること。

7. 用法及び用量に関連する注意

  • 〈効能共通〉
    1. 7.1 クレアチニンクリアランスが30mL/min以下の重度及び末期腎機能障害のある患者には、成人は1日最高用量を300mg、小児は1日最高用量を25%減量とするなど慎重に投与すること。また、血液透析を受けている患者では、1日用量に加えて、血液透析後に最大で1回用量の半量の追加投与を考慮すること。[9.2.1 参照],[9.2.2 参照],[16.1.2 参照],[16.6.1 参照],[16.6.2 参照]
    2. 7.2 軽度又は中等度の肝機能障害のある患者(Child-Pugh分類A及びB)には、成人は1日最高用量を300mg、小児は1日最高用量を25%減量とするなど慎重に投与すること。[9.3.2 参照],[16.6.3 参照]
    3. 7.3 本剤の1日最高用量は体重30kg未満の小児では1日12mg/kg、体重30kg以上50kg未満の小児では1日8mg/kgである。本剤を1日8mg/kgを超えて投与している体重30kg未満の小児が、成長に伴い安定的に体重が30kg以上となった場合には、患者の状態を十分に観察し、効果及び副作用の発現を考慮したうえで、適切な用量を検討すること。なお、急激な減量は避けること。
    4. 7.4 点滴静脈内投与から経口投与に切り替える際の経口投与の用法及び用量は、点滴静脈内投与と同じ1日用量及び投与回数とすること。
    5. 7.5 経口投与が可能になった場合は速やかにラコサミド経口製剤に切り替えること。[国内外の臨床試験において、5日間を超えた点滴静脈内投与の使用経験はない。]
  • 〈強直間代発作〉
    1. 7.6 本剤を強直間代発作に対して使用する場合には、他の抗てんかん薬と併用すること。[臨床試験において、強直間代発作に対する本剤単独投与での使用経験はない。]

8. 重要な基本的注意

  1. 8.1 連用中における投与量の急激な減量ないし投与中止により、てんかん発作の増悪又はてんかん重積状態があらわれることがあるので、ラコサミドの投与を中止する場合には、少なくとも1週間以上かけて徐々に減量するなど慎重に行うこと。
  2. 8.2 浮動性めまい、霧視、眠気、注意力・集中力・反射運動能力等の低下が起こることがあるので、本剤投与中の患者には自動車の運転等、危険を伴う機械の操作に従事させないよう注意すること。
  3. 8.3 PR間隔の延長があらわれることがあるので、本剤の投与中は第二度以上の房室ブロック等に関連する症状(頻脈、脈拍数減少、脈拍不整、頭部ふらふら感、失神、動悸、息切れ等)の発現に注意すること。本剤の投与中にそのような症状があらわれた場合には、医師の診察を受けるよう患者及びその家族等に指導すること。心伝導障害や重度の心疾患(心筋梗塞又は心不全等)の既往のある患者、ナトリウムチャネル異常(ブルガダ症候群等)のある患者、PR間隔の延長を起こすおそれのある薬剤を併用している患者等では、本剤投与開始時及び本剤投与中は心電図検査を行うなど、患者の状態及び病態の変化を注意深く観察すること。[9.1.1 参照],[10.2 参照],[11.1.1 参照]
  4. 8.4 易刺激性、興奮、攻撃性等の精神症状があらわれ、自殺企図に至ることもあるので、本剤投与中は患者の状態及び病態の変化を注意深く観察すること。[8.5 参照],[15.1 参照]
  5. 8.5 患者及びその家族等に攻撃性、自殺企図等の精神症状発現の可能性について十分説明を行い、医師と緊密に連絡を取り合うよう指導すること。[8.4 参照],[15.1 参照]
  6. 8.6 複視、霧視等の眼障害が生じる可能性があるので、診察時に、眼障害について問診を行う等注意し、異常が認められた場合には適切な処置を行うこと。[15.2.1 参照]

9. 特定の背景を有する患者に関する注意

9.1 合併症・既往歴等のある患者

  1. 9.1.1 心伝導障害や重度の心疾患(心筋梗塞又は心不全等)の既往のある患者、ナトリウムチャネル異常(ブルガダ症候群等)のある患者

    本剤のPR間隔延長作用により房室ブロック等が発現するおそれがある。[8.3 参照],[10.2 参照],[11.1.1 参照]

9.2 腎機能障害患者

  1. 9.2.1 重度腎機能障害のある患者

                  [7.1 参照],[16.6.1 参照]

  2. 9.2.2 血液透析を受けている末期腎機能障害患者

                  [7.1 参照],[16.6.2 参照]

9.3 肝機能障害患者

  1. 9.3.1 重度の肝機能障害のある患者

    投与しないこと。本剤の血中濃度が上昇するおそれがある。[2.2 参照],[16.6.3 参照]

  2. 9.3.2 軽度又は中等度の肝機能障害のある患者(Child-Pugh分類A及びB)

                  [7.2 参照],[16.6.3 参照]

9.5 妊婦

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
ラットにおいて胎児移行性が認められている。

9.6 授乳婦

治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。
ヒト乳汁中へ移行することが報告されている。

9.7 小児等

  1. 9.7.1 低出生体重児、新生児、乳児又は4歳未満の幼児に対する臨床試験は実施していない。
  2. 9.7.2 小児患者の部分発作に対する単剤療法に関する臨床試験は国内・海外ともに行われていない。

9.8 高齢者

一般に高齢者では生理機能が低下している。[16.6.4 参照]

10. 相互作用

    10.2 併用注意(併用に注意すること)

    薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子

    PR間隔の延長を起こすおそれのある薬剤
    [8.3 参照],[9.1.1 参照],[11.1.1 参照]

    房室ブロック等が発現するおそれがある。

    併用によりPR間隔延長作用が相加的に増強するおそれがある。

    11. 副作用

    次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

    11.1 重大な副作用

    1. 11.1.1 房室ブロック、徐脈、失神(いずれも1%未満)

      PR間隔の延長を起こすおそれがある。[8.3 参照],[9.1.1 参照],[10.2 参照]

    2. 11.1.2 中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)、皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)(いずれも頻度不明)

      発熱、紅斑、水疱・びらん、そう痒、咽頭痛、眼充血、口内炎等の異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。

    3. 11.1.3 薬剤性過敏症症候群(頻度不明)

      初期症状として発疹、発熱がみられ、更に肝機能障害、リンパ節腫脹、白血球増加、好酸球増多、異型リンパ球出現等を伴う遅発性の重篤な過敏症状があらわれることがある。なお、ヒトヘルペスウイルス6(HHV-6)等のウイルスの再活性化を伴うことが多く、投与中止後も発疹、発熱、肝機能障害等の症状が再燃あるいは遷延化することがあるので注意すること1)  。

    4. 11.1.4 無顆粒球症(頻度不明)

    11.2 その他の副作用

    3%以上

    1~3%未満

    1%未満

    頻度不明

    精神神経系

    浮動性めまい(17.8%)、頭痛、傾眠

    記憶障害、振戦、運動失調

    うつ病、幻覚、攻撃性、激越、感覚鈍麻、錯感覚、認知障害、異常行動、錯乱状態、注意力障害、平衡障害、不眠症、眼振、構語障害、嗜眠、協調運動異常、ミオクローヌス性てんかん

    精神病性障害、多幸気分

    複視、霧視

    血液

    白血球数減少

    消化器

    悪心、嘔吐

    下痢

    消化不良、口内乾燥、鼓腸、便秘

    循環器

    心房細動

    心房粗動

    肝臓

    肝機能異常

    代謝及び栄養

    食欲減退

    皮膚

    発疹、蕁麻疹、そう痒症

    血管浮腫

    免疫系

    薬物過敏症

    筋骨格系

    筋痙縮

    感覚器

    回転性めまい

    耳鳴

    その他

    疲労、注射部位紅斑1)

    歩行障害、易刺激性

    転倒、挫傷、裂傷、鼻咽頭炎、発熱、無力症、酩酊感

    咽頭炎、注射部位疼痛、注射部位不快感、注射部位刺激感

                
    1) 国内臨床試験(経口剤から注射剤への切り替え試験)で認められた副作用
              

    13. 過量投与

    1. 13.1 症状

      過量投与(最大12000mg)により認められた主な症状は、浮動性めまい、悪心、発作(全般性強直間代発作、てんかん重積状態)、心伝導障害、ショック及び昏睡であった。また、ラコサミド7000mgを一度に服用した例で死亡が報告されている。

    2. 13.2 処置

      本剤は血液透析により除去可能であり、発現している症状の程度に応じて血液透析の実施を考慮すること。[16.6.2 参照]

    14. 適用上の注意

    14.1 薬剤調製時の注意

    1. 14.1.1 本剤は希釈なしで投与できる。希釈する場合は生理食塩液、5%ブドウ糖注射液又は乳酸リンゲル液で希釈すること。希釈後は、速やかに使用すること。
    2. 14.1.2 希釈後、変色又は溶液中に異物を認める場合は使用しないこと。

    14.2 薬剤投与時の注意

    本剤の残液は廃棄すること。

    15. その他の注意

    15.1 臨床使用に基づく情報

    海外で実施された複数の抗てんかん薬における、てんかん、精神疾患等を対象とした199のプラセボ対照臨床試験の検討結果において、自殺念慮及び自殺企図の発現のリスクが、抗てんかん薬の服用群でプラセボ群と比較して約2倍高く(抗てんかん薬服用群:0.43%、プラセボ群:0.24%)、抗てんかん薬の服用群では、プラセボ群と比べ1000人あたり1.9人多いと計算された(95%信頼区間:0.6-3.9)。また、てんかん患者のサブグループでは、プラセボ群と比べ1000人あたり2.4人多いと計算されている。[8.4 参照],[8.5 参照]

    15.2 非臨床試験に基づく情報

    1. 15.2.1 非臨床薬物動態試験において、ラコサミドはラットの水晶体に投与後35日目まで分布したが、ラットの26週間及び104週間反復投与毒性試験で眼に異常は認められず、イヌの52週間反復投与毒性試験において水晶体の変化は認められなかった。複視、霧視等の眼に関する副作用の発現率はプラセボ群より高く、16週間投与の日中共同第III相試験のプラセボ群では1.6%に対し、ラコサミド200mg/日群で4.9%、400mg/日群で12.2%、長期投与では5.5%であり、海外第III相試験(併合成績)のプラセボ群では4.4%に対し、ラコサミド200mg/日群で8.9%、400mg/日群で18.0%、600mg/日群で30.5%であった。[8.6 参照]
    2. 15.2.2 欠神発作モデルであるWAG/Rijラット(3、10及び30mg/kgを腹腔内投与)及びストラスブール遺伝性欠神てんかんラット(15.6及31.2mg/kgを腹腔内投与)において、欠神発作の増悪が認められた。

    2. 禁忌(次の患者には投与しないこと)

    1. 2.1 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
    2. 2.2 重度の肝機能障害のある患者[9.3.1 参照],[16.6.3 参照]

    3. 組成・性状

    3.1 組成

    ラコサミド点滴静注100mg「日新」

    有効成分 1管10mL中
    ラコサミド   100mg
    添加剤 塩化ナトリウム、酢酸ナトリウム水和物、氷酢酸、pH調節剤
    ラコサミド点滴静注200mg「日新」

    有効成分 1管20mL中
    ラコサミド   200mg
    添加剤 塩化ナトリウム、酢酸ナトリウム水和物、氷酢酸、pH調節剤

    3.2 製剤の性状

    ラコサミド点滴静注100mg「日新」

    pH 3.8~5.0
    浸透圧比 0.9~1.1(生理食塩液に対する比)
    性状 無色澄明の液(水性注射剤)
    ラコサミド点滴静注200mg「日新」

    pH 3.8~5.0
    浸透圧比 0.9~1.1(生理食塩液に対する比)
    性状 無色澄明の液(水性注射剤)

    4. 効能又は効果

    一時的に経口投与ができない患者における、下記の治療に対するラコサミド経口製剤の代替療法
    ○てんかん患者の部分発作(二次性全般化発作を含む)
    ○他の抗てんかん薬で十分な効果が認められないてんかん患者の強直間代発作に対する抗てんかん薬との併用療法

    6. 用法及び用量

    • ラコサミドの経口投与から本剤に切り替える場合:

      通常、ラコサミド経口投与と同じ1日用量及び投与回数にて、1回量を30分から60分かけて点滴静脈内投与する。

    • ラコサミドの経口投与に先立ち本剤を投与する場合:

      成人:通常、成人にはラコサミドとして1日100mgより投与を開始し、その後1週間以上の間隔をあけて増量し、維持用量を1日200mgとするが、いずれも1日2回に分け、1回量を30分から60分かけて点滴静脈内投与する。
      小児:通常、4歳以上の小児にはラコサミドとして1日2mg/kgより投与を開始し、その後1週間以上の間隔をあけて1日用量として2mg/kgずつ増量し、維持用量を体重30kg未満の小児には1日6mg/kg、体重30kg以上50kg未満の小児には1日4mg/kgとする。いずれも1日2回に分け、1回量を30分から60分かけて点滴静脈内投与する。ただし、体重50kg以上の小児では、成人と同じ用法・用量を用いること。

    • いずれの場合においても、症状により適宜増減できるが、1日最高投与量及び増量方法は以下のとおりとすること。

      成人:成人では1日最高投与量は400mgを超えないこととし、増量は1週間以上の間隔をあけて1日用量として100mg以下ずつ行う。
      小児:4歳以上の小児のうち体重30kg未満の小児では1日12mg/kg、体重30kg以上50kg未満の小児では1日8mg/kgを超えないこととし、増量は1週間以上の間隔をあけて1日用量として2mg/kg以下ずつ行う。ただし、体重50kg以上の小児では、成人と同じ1日最高投与量及び増量方法とすること。

    7. 用法及び用量に関連する注意

    • 〈効能共通〉
      1. 7.1 クレアチニンクリアランスが30mL/min以下の重度及び末期腎機能障害のある患者には、成人は1日最高用量を300mg、小児は1日最高用量を25%減量とするなど慎重に投与すること。また、血液透析を受けている患者では、1日用量に加えて、血液透析後に最大で1回用量の半量の追加投与を考慮すること。[9.2.1 参照],[9.2.2 参照],[16.1.2 参照],[16.6.1 参照],[16.6.2 参照]
      2. 7.2 軽度又は中等度の肝機能障害のある患者(Child-Pugh分類A及びB)には、成人は1日最高用量を300mg、小児は1日最高用量を25%減量とするなど慎重に投与すること。[9.3.2 参照],[16.6.3 参照]
      3. 7.3 本剤の1日最高用量は体重30kg未満の小児では1日12mg/kg、体重30kg以上50kg未満の小児では1日8mg/kgである。本剤を1日8mg/kgを超えて投与している体重30kg未満の小児が、成長に伴い安定的に体重が30kg以上となった場合には、患者の状態を十分に観察し、効果及び副作用の発現を考慮したうえで、適切な用量を検討すること。なお、急激な減量は避けること。
      4. 7.4 点滴静脈内投与から経口投与に切り替える際の経口投与の用法及び用量は、点滴静脈内投与と同じ1日用量及び投与回数とすること。
      5. 7.5 経口投与が可能になった場合は速やかにラコサミド経口製剤に切り替えること。[国内外の臨床試験において、5日間を超えた点滴静脈内投与の使用経験はない。]
    • 〈強直間代発作〉
      1. 7.6 本剤を強直間代発作に対して使用する場合には、他の抗てんかん薬と併用すること。[臨床試験において、強直間代発作に対する本剤単独投与での使用経験はない。]

    8. 重要な基本的注意

    1. 8.1 連用中における投与量の急激な減量ないし投与中止により、てんかん発作の増悪又はてんかん重積状態があらわれることがあるので、ラコサミドの投与を中止する場合には、少なくとも1週間以上かけて徐々に減量するなど慎重に行うこと。
    2. 8.2 浮動性めまい、霧視、眠気、注意力・集中力・反射運動能力等の低下が起こることがあるので、本剤投与中の患者には自動車の運転等、危険を伴う機械の操作に従事させないよう注意すること。
    3. 8.3 PR間隔の延長があらわれることがあるので、本剤の投与中は第二度以上の房室ブロック等に関連する症状(頻脈、脈拍数減少、脈拍不整、頭部ふらふら感、失神、動悸、息切れ等)の発現に注意すること。本剤の投与中にそのような症状があらわれた場合には、医師の診察を受けるよう患者及びその家族等に指導すること。心伝導障害や重度の心疾患(心筋梗塞又は心不全等)の既往のある患者、ナトリウムチャネル異常(ブルガダ症候群等)のある患者、PR間隔の延長を起こすおそれのある薬剤を併用している患者等では、本剤投与開始時及び本剤投与中は心電図検査を行うなど、患者の状態及び病態の変化を注意深く観察すること。[9.1.1 参照],[10.2 参照],[11.1.1 参照]
    4. 8.4 易刺激性、興奮、攻撃性等の精神症状があらわれ、自殺企図に至ることもあるので、本剤投与中は患者の状態及び病態の変化を注意深く観察すること。[8.5 参照],[15.1 参照]
    5. 8.5 患者及びその家族等に攻撃性、自殺企図等の精神症状発現の可能性について十分説明を行い、医師と緊密に連絡を取り合うよう指導すること。[8.4 参照],[15.1 参照]
    6. 8.6 複視、霧視等の眼障害が生じる可能性があるので、診察時に、眼障害について問診を行う等注意し、異常が認められた場合には適切な処置を行うこと。[15.2.1 参照]

    9. 特定の背景を有する患者に関する注意

    9.1 合併症・既往歴等のある患者

    1. 9.1.1 心伝導障害や重度の心疾患(心筋梗塞又は心不全等)の既往のある患者、ナトリウムチャネル異常(ブルガダ症候群等)のある患者

      本剤のPR間隔延長作用により房室ブロック等が発現するおそれがある。[8.3 参照],[10.2 参照],[11.1.1 参照]

    9.2 腎機能障害患者

    1. 9.2.1 重度腎機能障害のある患者

                    [7.1 参照],[16.6.1 参照]

    2. 9.2.2 血液透析を受けている末期腎機能障害患者

                    [7.1 参照],[16.6.2 参照]

    9.3 肝機能障害患者

    1. 9.3.1 重度の肝機能障害のある患者

      投与しないこと。本剤の血中濃度が上昇するおそれがある。[2.2 参照],[16.6.3 参照]

    2. 9.3.2 軽度又は中等度の肝機能障害のある患者(Child-Pugh分類A及びB)

                    [7.2 参照],[16.6.3 参照]

    9.5 妊婦

    妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
    ラットにおいて胎児移行性が認められている。

    9.6 授乳婦

    治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。
    ヒト乳汁中へ移行することが報告されている。

    9.7 小児等

    1. 9.7.1 低出生体重児、新生児、乳児又は4歳未満の幼児に対する臨床試験は実施していない。
    2. 9.7.2 小児患者の部分発作に対する単剤療法に関する臨床試験は国内・海外ともに行われていない。

    9.8 高齢者

    一般に高齢者では生理機能が低下している。[16.6.4 参照]

    10. 相互作用

      10.2 併用注意(併用に注意すること)

      薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子

      PR間隔の延長を起こすおそれのある薬剤
      [8.3 参照],[9.1.1 参照],[11.1.1 参照]

      房室ブロック等が発現するおそれがある。

      併用によりPR間隔延長作用が相加的に増強するおそれがある。

      11. 副作用

      次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

      11.1 重大な副作用

      1. 11.1.1 房室ブロック、徐脈、失神(いずれも1%未満)

        PR間隔の延長を起こすおそれがある。[8.3 参照],[9.1.1 参照],[10.2 参照]

      2. 11.1.2 中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)、皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)(いずれも頻度不明)

        発熱、紅斑、水疱・びらん、そう痒、咽頭痛、眼充血、口内炎等の異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。

      3. 11.1.3 薬剤性過敏症症候群(頻度不明)

        初期症状として発疹、発熱がみられ、更に肝機能障害、リンパ節腫脹、白血球増加、好酸球増多、異型リンパ球出現等を伴う遅発性の重篤な過敏症状があらわれることがある。なお、ヒトヘルペスウイルス6(HHV-6)等のウイルスの再活性化を伴うことが多く、投与中止後も発疹、発熱、肝機能障害等の症状が再燃あるいは遷延化することがあるので注意すること1)  。

      4. 11.1.4 無顆粒球症(頻度不明)

      11.2 その他の副作用

      3%以上

      1~3%未満

      1%未満

      頻度不明

      精神神経系

      浮動性めまい(17.8%)、頭痛、傾眠

      記憶障害、振戦、運動失調

      うつ病、幻覚、攻撃性、激越、感覚鈍麻、錯感覚、認知障害、異常行動、錯乱状態、注意力障害、平衡障害、不眠症、眼振、構語障害、嗜眠、協調運動異常、ミオクローヌス性てんかん

      精神病性障害、多幸気分

      複視、霧視

      血液

      白血球数減少

      消化器

      悪心、嘔吐

      下痢

      消化不良、口内乾燥、鼓腸、便秘

      循環器

      心房細動

      心房粗動

      肝臓

      肝機能異常

      代謝及び栄養

      食欲減退

      皮膚

      発疹、蕁麻疹、そう痒症

      血管浮腫

      免疫系

      薬物過敏症

      筋骨格系

      筋痙縮

      感覚器

      回転性めまい

      耳鳴

      その他

      疲労、注射部位紅斑1)

      歩行障害、易刺激性

      転倒、挫傷、裂傷、鼻咽頭炎、発熱、無力症、酩酊感

      咽頭炎、注射部位疼痛、注射部位不快感、注射部位刺激感

                  
      1) 国内臨床試験(経口剤から注射剤への切り替え試験)で認められた副作用
                

      13. 過量投与

      1. 13.1 症状

        過量投与(最大12000mg)により認められた主な症状は、浮動性めまい、悪心、発作(全般性強直間代発作、てんかん重積状態)、心伝導障害、ショック及び昏睡であった。また、ラコサミド7000mgを一度に服用した例で死亡が報告されている。

      2. 13.2 処置

        本剤は血液透析により除去可能であり、発現している症状の程度に応じて血液透析の実施を考慮すること。[16.6.2 参照]

      14. 適用上の注意

      14.1 薬剤調製時の注意

      1. 14.1.1 本剤は希釈なしで投与できる。希釈する場合は生理食塩液、5%ブドウ糖注射液又は乳酸リンゲル液で希釈すること。希釈後は、速やかに使用すること。
      2. 14.1.2 希釈後、変色又は溶液中に異物を認める場合は使用しないこと。

      14.2 薬剤投与時の注意

      本剤の残液は廃棄すること。

      15. その他の注意

      15.1 臨床使用に基づく情報

      海外で実施された複数の抗てんかん薬における、てんかん、精神疾患等を対象とした199のプラセボ対照臨床試験の検討結果において、自殺念慮及び自殺企図の発現のリスクが、抗てんかん薬の服用群でプラセボ群と比較して約2倍高く(抗てんかん薬服用群:0.43%、プラセボ群:0.24%)、抗てんかん薬の服用群では、プラセボ群と比べ1000人あたり1.9人多いと計算された(95%信頼区間:0.6-3.9)。また、てんかん患者のサブグループでは、プラセボ群と比べ1000人あたり2.4人多いと計算されている。[8.4 参照],[8.5 参照]

      15.2 非臨床試験に基づく情報

      1. 15.2.1 非臨床薬物動態試験において、ラコサミドはラットの水晶体に投与後35日目まで分布したが、ラットの26週間及び104週間反復投与毒性試験で眼に異常は認められず、イヌの52週間反復投与毒性試験において水晶体の変化は認められなかった。複視、霧視等の眼に関する副作用の発現率はプラセボ群より高く、16週間投与の日中共同第III相試験のプラセボ群では1.6%に対し、ラコサミド200mg/日群で4.9%、400mg/日群で12.2%、長期投与では5.5%であり、海外第III相試験(併合成績)のプラセボ群では4.4%に対し、ラコサミド200mg/日群で8.9%、400mg/日群で18.0%、600mg/日群で30.5%であった。[8.6 参照]
      2. 15.2.2 欠神発作モデルであるWAG/Rijラット(3、10及び30mg/kgを腹腔内投与)及びストラスブール遺伝性欠神てんかんラット(15.6及31.2mg/kgを腹腔内投与)において、欠神発作の増悪が認められた。

      その他詳細情報

      日本標準商品分類番号
      871139
      ブランドコード
      11394A1A3027, 11394A1A4023
      承認番号
      30800AMX00048, 30800AMX00049
      販売開始年月
      貯法
      室温保存、室温保存
      有効期間
      3年、3年
      規制区分
      2, 12, 2, 12

      重要な注意事項

      • この情報は医療専門家による診断や治療の代替にはなりません。副作用に関する懸念がある場合は、必ず医師または薬剤師に相談してください。
      • 副作用の発生頻度や重篤度は個人差があります。ここで提供される情報は一般的なものであり、すべての患者さんに当てはまるわけではありません。
      • 薬剤の使用に関しては、必ず医療専門家の指示に従い、自己判断での変更や中止を避けてください。
      • この情報は最新のものであるよう努めていますが、最新とは限りません。常に医療専門家に確認してください。
      • 副作用に関する情報は、信頼できる医療情報源に基づいて提供されていますが、完全性や正確性を保証するものではありません。
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