薬効分類名抗てんかん剤
一般的名称フェニトイン
複合アレビアチン配合錠
ALEVIATIN with PHENOBARBITAL Combination Tablets
製造販売元/住友ファーマ株式会社
重大な副作用
その他の副作用
併用注意
ゾニサミド
トピラマート
クロラムフェニコール
タクロリムス
テラプレビル
(1)フェニトインの血中濃度が上昇することがある 。
(2)これらの薬剤の血中濃度が低下することがある 。
(1)これらの薬剤が肝代謝を抑制すると考えられている。タクロリムス、テラプレビルの機序は不明である。
(2)本剤の肝薬物代謝酵素誘導によると考えられている。
ルフィナミド
(1)フェニトインの血中濃度が上昇することがある 。
(2)これらの薬剤の血中濃度が低下することがある 。
(1)、(2)機序は不明である。
クロバザム
(1)フェニトイン、フェノバルビタールの血中濃度が上昇することがある 。
(2)これらの薬剤の血中濃度が低下することがある 。
(1)機序は不明である。
(2)本剤の肝薬物代謝酵素誘導による。
スチリペントール
(1)フェニトイン、フェノバルビタールの血中濃度が上昇することがある 。
(2)これらの薬剤の血中濃度が低下することがある 。
(1)スチリペントールが肝代謝を抑制する。
(2)本剤の肝薬物代謝酵素誘導による。
カルバマゼピン
(1)フェニトインの血中濃度が上昇することがある 。
(2)フェニトインの血中濃度が低下することがある 。
(3)これらの薬剤の血中濃度が低下することがある 。
(1)カルバマゼピンが肝代謝を抑制する。
(2)カルバマゼピンの肝薬物代謝酵素誘導による。
(3)本剤の肝薬物代謝酵素誘導による。
ネルフィナビル
(1)フェニトインの血中濃度が上昇することがある 。
(2)フェニトインの血中濃度が低下することがある 。
(3)これらの薬剤の血中濃度が低下することがある 。
(1)ネルフィナビルが肝代謝を抑制すると考えられている。
(2)機序は不明である。
(3)機序は不明であるが、本剤の肝薬物代謝酵素誘導等が考えられている。
バルプロ酸
(1)フェニトイン、フェノバルビタールの血中濃度が上昇することがある 。
(2)フェニトインの血中濃度が低下することがある 。
(3)バルプロ酸の血中濃度が低下することがある 。
(1)バルプロ酸が肝代謝を抑制する。
(2)バルプロ酸による蛋白結合からの置換により、遊離フェニトイン濃度が上昇し、肝代謝が促進すると考えられている。
(3)本剤の肝薬物代謝酵素誘導による。
中枢神経抑制剤
- フェノチアジン誘導体
バルビツール酸誘導体 等
抗ヒスタミン剤
アルコール
相互に作用が増強されることがあるので、減量するなど注意すること。
フェノバルビタールとこれらの薬剤の中枢神経抑制作用による。
モノアミン酸化酵素阻害剤
相互に作用が増強されることがあるので、減量するなど注意すること。
機序は不明である。
三環系抗うつ剤
- イミプラミン等
四環系抗うつ剤
- マプロチリン等
トラゾドン
(1)相互に作用が増強されることがあるので、減量するなど注意すること。
(2)フェニトインの血中濃度が上昇することがある 。
(3)これらの薬剤の血中濃度が低下することがある 。
(1)フェノバルビタールと抗うつ剤の中枢神経抑制作用による。
(2)機序は不明である。
(3)本剤の肝薬物代謝酵素誘導による。
クマリン系抗凝血剤
- ワルファリン
(1)フェニトインの血中濃度が上昇することがある 。
(2)クマリン系抗凝血剤の作用が増強することがある。
(3)クマリン系抗凝血剤の作用が減弱することがある。
通常より頻回に血液凝固時間の測定を行い、クマリン系抗凝血剤の用量を調整すること。
(1)クマリン系抗凝血剤が肝代謝を抑制する。
(2)フェニトインによる蛋白結合からの置換により、クマリン系抗凝血剤の血中濃度が上昇する。
(3)本剤の肝薬物代謝酵素誘導による。
メチルフェニデート
フェニトイン、フェノバルビタールの血中濃度が上昇することがある 。
メチルフェニデートが肝代謝を抑制すると考えられている。
CYP2C9又はCYP2C19を阻害する薬剤
- アミオダロン
シメチジン
スルファメトキサゾール・トリメトプリム
チクロピジン
フルコナゾール
フルボキサミン
ホスフルコナゾール
ミコナゾール - セリチニブ
- アシミニブ
- ニチシノン
フェニトインの血中濃度が上昇することがある 。
これらの薬剤又は代謝物が肝代謝を抑制すると考えられている。
アロプリノール
イソニアジド
エトスクシミド
オメプラゾール
ジスルフィラム
ジルチアゼム
スルチアム
パラアミノサリチル酸
エソメプラゾール
フェニトインの血中濃度が上昇することがある 。
これらの薬剤又は代謝物が肝代謝を抑制すると考えられている。
フルオロウラシル系薬剤
- テガフール製剤
ドキシフルリジン 等
フェニトインの血中濃度が上昇することがある 。
機序は不明である。
テオフィリン
アミノフィリン
(1)フェニトインの血中濃度が低下することがある 。
(2)テオフィリンの血中濃度が低下することがある 。
(1)機序は不明である。
(2)本剤の肝薬物代謝酵素誘導による。
リファンピシン
アパルタミド
レテルモビル
フェニトインの血中濃度が低下することがある 。
これらの薬剤の肝薬物代謝酵素誘導による。
ジアゾキシド
シスプラチン
ビンカアルカロイド
- ビンクリスチン等
シプロフロキサシン
ビガバトリン
フェニトインの血中濃度が低下することがある 。
機序は不明である。
イリノテカン
イリノテカンの活性代謝物の血中濃度が低下し、作用が減弱することがあるので、併用を避けることが望ましい。
本剤の肝薬物代謝酵素誘導による。
主にCYP3Aの基質となる薬剤
- アゼルニジピン
イグラチモド
イトラコナゾール
イマチニブ
オンダンセトロン
キニジン
クエチアピン
ジソピラミド
ニソルジピン
ニフェジピン
フェロジピン
プラジカンテル
ベラパミル
モンテルカスト 等
副腎皮質ホルモン剤 - 卵胞ホルモン剤・黄体ホルモン剤
- PDE5阻害剤
これらの薬剤の血中濃度が低下することがある 。
本剤の肝薬物代謝酵素誘導による。
パロキセチン
フレカイニド
メキシレチン
これらの薬剤の血中濃度が低下することがある 。
本剤の肝薬物代謝酵素誘導による。
CYP3A及びP糖蛋白の基質となる薬剤
- アピキサバン
ミラベグロン
レンバチニブ 等
これらの薬剤の血中濃度が低下することがある 。
本剤の肝薬物代謝酵素誘導及びP糖蛋白誘導による。
P糖蛋白の基質となる薬剤
- グレカプレビル・ピブレンタスビル
テノホビル アラフェナミド
ニンテダニブ 等
これらの薬剤の血中濃度が低下することがある 。
本剤のP糖蛋白誘導による。
ラモトリギン
デフェラシロクス
カナグリフロジン
ラルテグラビル
これらの薬剤の血中濃度が低下することがある 。
本剤がこれらの薬剤のグルクロン酸抱合を促進する。
ポサコナゾール
これらの薬剤の血中濃度が低下することがある 。
フェニトインのUGT1A4及び/又はP糖蛋白誘導による。
シクロスポリン
これらの薬剤の血中濃度が低下することがある 。
本剤の肝薬物代謝酵素誘導による。また、フェニトインが吸収を阻害する。
甲状腺ホルモン剤
- レボチロキシン等
これらの薬剤の血中濃度が低下することがある 。
機序は不明である。
カスポファンギン
これらの薬剤の血中濃度が低下することがある 。
フェニトインがカスポファンギンの取り込み輸送過程に影響し、カスポファンギンのクリアランス誘導が起こると考えられている。
ドルテグラビル
ドルテグラビル・ラミブジン
ドルテグラビル・アバカビル・ラミブジン
ドルテグラビルの血中濃度が低下することがある。
本剤の肝薬物代謝酵素(CYP3A)及びUGT1A1誘導作用による。
アルベンダゾール
アルベンダゾールの活性代謝物の血中濃度が低下し、効果が減弱することがある。
機序は不明である。
ドキシサイクリン
ドキシサイクリンの血中濃度半減期が短縮することがある。
本剤の肝薬物代謝酵素誘導による。
非脱分極性筋弛緩剤
- ベクロニウム等
フェニトインを長期前投与した場合、非脱分極性筋弛緩剤の作用が減弱することがある。
機序は不明である。
血糖降下剤
- インスリン
経口血糖降下剤
血糖降下剤の作用が減弱され、高血糖を起こすことがあるので、血糖の上昇に注意すること。
フェニトインのインスリン分泌抑制作用による。
利尿剤
- チアジド系降圧利尿剤等
起立性低血圧が増強されることがあるので、減量するなど注意すること。
機序は不明であるが、高用量のフェノバルビタールは血圧を低下させることがある。
アセタゾラミド
[11.2 参照]
くる病、骨軟化症があらわれやすい。
本剤によるビタミンD不活性化促進、アセタゾラミドによる代謝性アシドーシス、腎尿細管障害の影響が考えられている。
アセトアミノフェン
本剤の長期連用者は、アセトアミノフェンの代謝物による肝機能障害を生じやすくなる。
本剤の肝薬物代謝酵素誘導により、アセトアミノフェンから肝毒性を持つN-アセチル-p-ベンゾキノンイミンへの代謝が促進されると考えられている。
セイヨウオトギリソウ(St. John's Wort、セント・ジョーンズ・ワート)含有食品
フェニトイン、フェノバルビタールの代謝が促進され、血中濃度が低下するおそれがあるので、本剤投与時はセイヨウオトギリソウ含有食品を摂取しないよう注意すること。
セイヨウオトギリソウの肝薬物代謝酵素誘導によると考えられている。
2. 禁忌(次の患者には投与しないこと)
- 2.1 本剤の成分、ヒダントイン系化合物又はバルビツール酸系化合物に対し過敏症の患者
- 2.2 重篤な心障害のある患者[血圧降下や心拍数が減少するおそれがある。][9.1.4 参照]
- 2.3 重篤な肝障害のある患者[9.3.1 参照]
- 2.4 重篤な腎障害のある患者[9.2.1 参照]
- 2.5 重篤な肺障害のある患者[呼吸抑制を起こすおそれがある。]
- 2.6 急性間欠性ポルフィリン症の患者[ポルフィリン合成が増加し、症状が悪化するおそれがある。]
- 2.7 **ボリコナゾール、タダラフィル(肺高血圧症を適応とする場合)、マシテンタン、チカグレロル、アルテメテル・ルメファントリン、ダルナビル・コビシスタット、ドラビリン、イサブコナゾニウム、ニルマトレルビル・リトナビル、ルラシドン、エンシトレルビル、ミフェプリストン・ミソプロストール、リルピビリン、リルピビリン・テノホビル アラフェナミド・エムトリシタビン、ビクテグラビル・エムトリシタビン・テノホビル アラフェナミド、ダルナビル・コビシスタット・エムトリシタビン・テノホビル アラフェナミド、エルビテグラビル・コビシスタット・エムトリシタビン・テノホビル アラフェナミド、ソホスブビル・ベルパタスビル、ソホスブビル、レジパスビル・ソホスブビル、ドルテグラビル・リルピビリン、カボテグラビル、レナカパビルを投与中の患者[10.1 参照]
6. 用法及び用量
通常成人1日1~4錠を分割経口投与する。
なお、年齢、症状により適宜増減する。
7. 用法及び用量に関連する注意
眼振、構音障害、運動失調、眼筋麻痺等の症状はフェニトインの過量投与の徴候であることが多いので、このような症状があらわれた場合には、至適有効量まで徐々に減量すること。
用量調整をより適切に行うためには、フェニトインの血中濃度測定を行うことが望ましい。[10.2 参照],[13.1 参照],[16.8.1 参照],[16.8.2 参照]
8. 重要な基本的注意
- 8.1 混合発作型では、単独投与により小発作の誘発又は増悪を招くことがある。
- 8.2 連用中における投与量の急激な減少ないし投与の中止により、てんかん重積状態があらわれることがあるので、投与を中止する場合には、徐々に減量するなど慎重に行うこと。[9.1.1 参照],[9.8.2 参照]
- 8.3 連用中は定期的に肝・腎機能、血液検査を行うことが望ましい。[9.1.5 参照],[9.2.2 参照],[9.3.2 参照],[11.1.5 参照],[11.1.6 参照],[11.1.12 参照]
- 8.4 眠気、注意力・集中力・反射運動能力等の低下が起こることがあるので、本剤投与中の患者には自動車の運転など危険を伴う機械の操作に従事させないよう注意すること。
- 8.5 長期投与例で、小脳萎縮があらわれることがあり、持続した本剤の血中濃度上昇との関連が示唆されているので、小脳症状(眼振、構音障害、運動失調等)に注意し、定期的に検査を行うなど観察を十分に行うこと。[11.1.10 参照]
- 8.6 複視、視覚障害、眼振、白内障があらわれることがあるので、定期的に視力検査を行うことが望ましい。[11.2 参照]
9. 特定の背景を有する患者に関する注意
9.1 合併症・既往歴等のある患者
-
9.1.1 虚弱者
呼吸抑制を起こすことがある。また、連用中における投与量の急激な減少ないし投与の中止により、てんかん重積状態があらわれることがある。[8.2 参照],[11.1.8 参照]
-
9.1.2 呼吸機能の低下している患者
呼吸抑制を起こすことがある。[11.1.8 参照]
-
9.1.3 頭部外傷後遺症又は進行した動脈硬化症の患者
本剤の作用が強くあらわれることがある。
-
9.1.4 心障害のある患者(重篤な心障害のある患者を除く)
血圧低下や心拍数減少を起こすおそれがある。[2.2 参照]
-
9.1.5 血液障害のある患者
血液障害が悪化するおそれがある。[8.3 参照],[11.1.5 参照]
-
9.1.6 甲状腺機能低下症の患者
甲状腺機能の異常をきたすおそれがある。
-
9.1.7 アルコール中毒のある患者
中枢抑制作用が増強される。
-
9.1.8 薬物依存の傾向又は既往歴のある患者
精神依存及び身体依存を示すおそれがある。[11.1.4 参照]
-
9.1.9 重篤な神経症の患者
依存を示すおそれがある。[11.1.4 参照]
-
9.1.10 糖尿病の患者
2型糖尿病の患者で、高血糖を起こしたとの報告がある。
9.2 腎機能障害患者
-
9.2.1 重篤な腎機能障害のある患者
投与しないこと。症状の悪化、血中濃度上昇のおそれがある。[2.4 参照]
-
9.2.2 腎機能障害のある患者(重篤な腎機能障害のある患者を除く)
症状の悪化、血中濃度上昇のおそれがある。[8.3 参照],[11.1.12 参照]
9.3 肝機能障害患者
-
9.3.1 重篤な肝機能障害のある患者
投与しないこと。症状の悪化、血中濃度上昇のおそれがある。[2.3 参照]
-
9.3.2 肝機能障害のある患者(重篤な肝機能障害のある患者を除く)
症状の悪化、血中濃度上昇のおそれがある。[8.3 参照],[11.1.6 参照]
9.5 妊婦
- 9.5.1 妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性(母体のてんかん発作頻発を防ぎ、胎児を低酸素状態から守る)が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。妊娠中にフェニトイン、フェノバルビタールを投与された患者の中に、口唇裂、口蓋裂、心奇形、大動脈縮窄症等を有する児を出産した例が多いとの疫学的調査報告がある。
- 9.5.2 妊娠中にやむを得ず本剤を投与する場合には、可能な限り他の抗てんかん剤と併用しないことが望ましい。妊娠中にフェニトインを他の抗てんかん剤(特にプリミドン)と併用して投与された患者群に、奇形を有する児を出産した例がフェニトイン単独投与群と比較して多いとの疫学的調査報告がある。
- 9.5.3 妊娠中の投与により、児に腫瘍(神経芽細胞腫等)がみられたとの報告がある。
- 9.5.4 妊娠中の投与により、新生児に出血傾向、呼吸抑制等を起こすことがある。
- 9.5.5 分娩前に連用した場合、出産後新生児に離脱症状(多動、振戦、反射亢進、過緊張等)があらわれることがある。
- 9.5.6 妊娠中の投与により、葉酸低下が生じるとの報告がある。
9.6 授乳婦
授乳を避けさせること。フェノバルビタールはヒト母乳中へ移行し、新生児、乳児に傾眠、哺乳量低下を起こすことがある。
9.8 高齢者
- 9.8.1 少量から投与を開始するなど慎重に投与すること。呼吸抑制、興奮等があらわれやすい。[11.1.8 参照]
- 9.8.2 投与を中止する場合には、徐々に減量するなど慎重に行うこと。連用中における投与量の急激な減少ないし投与の中止により、てんかん重積状態があらわれることがある。また、興奮、抑うつ、錯乱等の離脱症状があらわれやすい。[8.2 参照],[11.1.4 参照]
10. 相互作用
- フェニトインは、主として薬物代謝酵素CYP2C9及び一部CYP2C19で代謝され、また、CYP3A、CYP2B6及びP糖蛋白の誘導作用を有する。フェノバルビタールは、CYP3A等の誘導作用を有する。[16.4.2 参照],[16.7 参照]
10.1 併用禁忌(併用しないこと)
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
|---|---|---|
(1)フェニトインの血中濃度が上昇することがある。 |
(1)ボリコナゾールが肝代謝を抑制する。 |
|
タダラフィル(肺高血圧症を適応とする場合) マシテンタン チカグレロル アルテメテル・ルメファントリン ダルナビル・コビシスタット ドラビリン **リルピビリン **イサブコナゾニウム **ニルマトレルビル・リトナビル |
これらの薬剤の代謝が促進され、血中濃度が低下することがある。 |
フェニトイン、フェノバルビタールの肝薬物代謝酵素(CYP3A)誘導による。 |
これらの薬剤の代謝が促進され、血中濃度が低下することがある。 |
フェニトインの肝薬物代謝酵素(CYP3A)誘導による。 |
|
ミフェプリストンの血中濃度が低下し、効果が減弱するおそれがある。本剤を中止してミフェプリストンを用いる場合は、本剤の影響がなくなるまで投与しないこと。 |
フェニトイン、フェノバルビタールの肝薬物代謝酵素(CYP3A)誘導による。 |
|
リルピビリン及びテノホビル アラフェナミドの血中濃度が低下することがある。 |
フェニトイン、フェノバルビタールの肝薬物代謝酵素(CYP3A)誘導及びP糖蛋白誘導による。 |
|
エルビテグラビル、コビシスタット及びテノホビル アラフェナミドの血中濃度が低下することがある。 |
フェニトイン、フェノバルビタールの肝薬物代謝酵素(CYP3A)誘導及びP糖蛋白誘導による。 |
|
ビクテグラビル及びテノホビル アラフェナミドの血中濃度が低下することがある。 |
フェニトイン、フェノバルビタールの肝薬物代謝酵素(CYP3A)誘導及びP糖蛋白誘導による。 |
|
ダルナビル、コビシスタット及びテノホビル アラフェナミドの血中濃度が低下することがある。 |
フェニトイン、フェノバルビタールの肝薬物代謝酵素(CYP3A)誘導及びP糖蛋白誘導による。 |
|
ソホスブビル及びベルパタスビルの血中濃度が低下することがある。 |
フェニトイン、フェノバルビタールの肝薬物代謝酵素(CYP3A)誘導及びP糖蛋白誘導による。 |
|
これらの薬剤の血中濃度が低下することがある。 |
フェニトインのP糖蛋白誘導による。 |
|
ドルテグラビル及びリルピビリンの血中濃度が低下することがある。 |
フェニトイン、フェノバルビタールの肝薬物代謝酵素(CYP3A)誘導作用及びUGT1A1誘導作用による。 |
|
カボテグラビルの血中濃度が低下するおそれがある。 |
フェニトイン、フェノバルビタールのUGT1A1誘導作用によると考えられる。 |
|
レナカパビルの血中濃度が低下するおそれがある。 |
フェニトイン、フェノバルビタールの肝薬物代謝酵素(CYP3A)誘導作用、P糖蛋白誘導作用及びUGT1A1誘導作用による。 |
10.2 併用注意(併用に注意すること)
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
|---|---|---|
ゾニサミド |
(1)これらの薬剤が肝代謝を抑制すると考えられている。タクロリムス、テラプレビルの機序は不明である。 |
|
ルフィナミド |
(1)、(2)機序は不明である。 |
|
クロバザム |
(1)機序は不明である。 |
|
スチリペントール |
(1)スチリペントールが肝代謝を抑制する。 |
|
カルバマゼピン |
(1)カルバマゼピンが肝代謝を抑制する。 |
|
ネルフィナビル |
(1)ネルフィナビルが肝代謝を抑制すると考えられている。 |
|
**バルプロ酸 |
(1)バルプロ酸が肝代謝を抑制する。 (4)機序は不明である。 |
|
相互に作用が増強されることがあるので、減量するなど注意すること。 |
フェノバルビタールとこれらの薬剤の中枢神経抑制作用による。 |
|
モノアミン酸化酵素阻害剤 |
相互に作用が増強されることがあるので、減量するなど注意すること。 |
機序は不明である。 |
(1)フェノバルビタールと抗うつ剤の中枢神経抑制作用による。 |
||
(1)フェニトインの血中濃度が上昇することがある
注1)
。 |
(1)クマリン系抗凝血剤が肝代謝を抑制する。 |
|
メチルフェニデート |
フェニトイン、フェノバルビタールの血中濃度が上昇することがある 注1) 。 |
メチルフェニデートが肝代謝を抑制すると考えられている。 |
フェニトインの血中濃度が上昇することがある 注1) 。 |
これらの薬剤又は代謝物が肝代謝を抑制すると考えられている。 |
|
アロプリノール イソニアジド エトスクシミド オメプラゾール ジスルフィラム ジルチアゼム スルチアム パラアミノサリチル酸 エソメプラゾール |
フェニトインの血中濃度が上昇することがある 注1) 。 |
これらの薬剤又は代謝物が肝代謝を抑制すると考えられている。 |
フェニトインの血中濃度が上昇することがある 注1) 。 |
機序は不明である。 |
|
テオフィリン |
(1)機序は不明である。 |
|
リファンピシン |
フェニトインの血中濃度が低下することがある 注3) 。 |
これらの薬剤の肝薬物代謝酵素誘導による。 |
フェニトインの血中濃度が低下することがある 注3) 。 |
機序は不明である。 |
|
イリノテカン |
イリノテカンの活性代謝物の血中濃度が低下し、作用が減弱することがあるので、併用を避けることが望ましい。 |
本剤の肝薬物代謝酵素誘導による。 |
これらの薬剤の血中濃度が低下することがある 注2) 。 |
本剤の肝薬物代謝酵素誘導による。 |
|
パロキセチン |
これらの薬剤の血中濃度が低下することがある 注2) 。 |
本剤の肝薬物代謝酵素誘導による。 |
これらの薬剤の血中濃度が低下することがある 注2) 。 |
本剤の肝薬物代謝酵素誘導及びP糖蛋白誘導による。 |
|
これらの薬剤の血中濃度が低下することがある 注2) 。 |
本剤のP糖蛋白誘導による。 |
|
ラモトリギン |
これらの薬剤の血中濃度が低下することがある 注2) 。 |
本剤がこれらの薬剤のグルクロン酸抱合を促進する。 |
ポサコナゾール |
これらの薬剤の血中濃度が低下することがある 注2) 。 |
フェニトインのUGT1A4及び/又はP糖蛋白誘導による。 |
シクロスポリン |
これらの薬剤の血中濃度が低下することがある 注2) 。 |
本剤の肝薬物代謝酵素誘導による。また、フェニトインが吸収を阻害する。 |
これらの薬剤の血中濃度が低下することがある 注2) 。 |
機序は不明である。 |
|
カスポファンギン |
これらの薬剤の血中濃度が低下することがある 注2) 。 |
フェニトインがカスポファンギンの取り込み輸送過程に影響し、カスポファンギンのクリアランス誘導が起こると考えられている。 |
ドルテグラビル |
ドルテグラビルの血中濃度が低下することがある。 |
本剤の肝薬物代謝酵素(CYP3A)及びUGT1A1誘導作用による。 |
アルベンダゾール |
アルベンダゾールの活性代謝物の血中濃度が低下し、効果が減弱することがある。 |
機序は不明である。 |
ドキシサイクリン |
ドキシサイクリンの血中濃度半減期が短縮することがある。 |
本剤の肝薬物代謝酵素誘導による。 |
フェニトインを長期前投与した場合、非脱分極性筋弛緩剤の作用が減弱することがある。 |
機序は不明である。 |
|
血糖降下剤の作用が減弱され、高血糖を起こすことがあるので、血糖の上昇に注意すること。 |
フェニトインのインスリン分泌抑制作用による。 |
|
起立性低血圧が増強されることがあるので、減量するなど注意すること。 |
機序は不明であるが、高用量のフェノバルビタールは血圧を低下させることがある。 |
|
アセタゾラミド |
くる病、骨軟化症があらわれやすい。 |
本剤によるビタミンD不活性化促進、アセタゾラミドによる代謝性アシドーシス、腎尿細管障害の影響が考えられている。 |
アセトアミノフェン |
本剤の長期連用者は、アセトアミノフェンの代謝物による肝機能障害を生じやすくなる。 |
本剤の肝薬物代謝酵素誘導により、アセトアミノフェンから肝毒性を持つN-アセチル-p-ベンゾキノンイミンへの代謝が促進されると考えられている。 |
セイヨウオトギリソウ(St. John's Wort、セント・ジョーンズ・ワート)含有食品 |
フェニトイン、フェノバルビタールの代謝が促進され、血中濃度が低下するおそれがあるので、本剤投与時はセイヨウオトギリソウ含有食品を摂取しないよう注意すること。 |
セイヨウオトギリソウの肝薬物代謝酵素誘導によると考えられている。 |
11. 副作用
11.1 重大な副作用
-
11.1.1 中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)、皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)、紅皮症(剥脱性皮膚炎)(いずれも頻度不明)
発熱、紅斑、水疱・びらん、そう痒感、咽頭痛、眼充血、口内炎等の異常が認められた場合には、投与を中止し、副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。
-
11.1.2 過敏症症候群(頻度不明)
初期症状として発疹、発熱がみられ、さらにリンパ節腫脹、肝機能障害等の臓器障害、白血球増加、好酸球増多、異型リンパ球出現等を伴う遅発性の重篤な過敏症状があらわれることがある。なお、ヒトヘルペスウイルス6(HHV-6)等のウイルスの再活性化を伴うことが多く、発疹、発熱、肝機能障害等の症状が、投与中止後も再燃あるいは遷延化することがあるので注意すること。
-
11.1.3 SLE様症状(頻度不明)
発熱、紅斑、関節痛、肺炎、白血球減少、血小板減少、抗核抗体陽性等のSLE様症状があらわれることがある。
-
11.1.4 依存性(頻度不明)
連用により薬物依存を生じることがあるので、観察を十分に行い、用量及び使用期間に注意し慎重に投与すること。また、連用中における投与量の急激な減少ないし投与の中止により、不安、不眠、けいれん、悪心、幻覚、妄想、興奮、錯乱又は抑うつ状態等の離脱症状があらわれることがある。投与を中止する場合には、徐々に減量するなど慎重に行うこと。[9.1.8 参照],[9.1.9 参照],[9.8.2 参照]
- 11.1.5 再生不良性貧血、汎血球減少、無顆粒球症、単球性白血病、血小板減少、溶血性貧血、赤芽球癆(いずれも頻度不明)
-
11.1.6 劇症肝炎、肝機能障害、黄疸(いずれも頻度不明)
劇症肝炎、著しいAST、ALT、γ-GTPの上昇等を伴う重篤な肝機能障害、黄疸があらわれることがある。[8.3 参照],[9.3.2 参照]
-
11.1.7 間質性肺炎(頻度不明)
発熱、咳嗽、呼吸困難、胸部X線異常、好酸球増多等を伴う間質性肺炎(肺臓炎)があらわれることがある。このような症状があらわれた場合には、投与を中止し、副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。
- 11.1.8 呼吸抑制(頻度不明)
- 11.1.9 悪性リンパ腫、リンパ節腫脹(いずれも頻度不明)
-
11.1.10 小脳萎縮(頻度不明)
長期投与例であらわれることがある。[8.5 参照]
-
11.1.11 横紋筋融解症(頻度不明)
筋肉痛、脱力感、CK上昇、血中及び尿中ミオグロビン上昇等があらわれることがある。また、横紋筋融解症による急性腎障害の発症に注意すること。
- 11.1.12 急性腎障害、間質性腎炎(いずれも頻度不明)
-
11.1.13 悪性症候群(頻度不明)
発熱、意識障害、筋強剛、不随意運動、発汗、頻脈等があらわれた場合には、本剤の投与中止、体冷却、水分補給、呼吸管理等の適切な処置を行うこと。本症発症時には、白血球の増加や血清CKの上昇がみられることが多く、また、ミオグロビン尿を伴う腎機能の低下がみられることがある。
11.2 その他の副作用
頻度不明 |
|
|---|---|
過敏症 |
猩紅熱様・麻疹様・中毒疹様発疹 |
血液 |
血小板減少、巨赤芽球性貧血 |
肝臓 |
AST・ALT・γ-GTPの上昇等の肝機能障害、黄疸 |
腎臓 注4) |
蛋白尿等の腎障害 |
精神神経系 |
不随意運動(ジスキネジア、舞踏病アテトーゼ、アステリキシス(asterixis)等)、ニューロパシー、眩暈、運動失調、注意力・集中力・反射運動能力等の低下、眠気、不眠、頭痛、せん妄、昏迷、鈍重、構音障害、知覚異常、精神機能低下、神経過敏、けいれん・てんかん増悪、興奮、多動 |
眼 注5) |
複視、視覚障害、眼振、白内障 |
消化器 |
歯肉増殖 注4) 、食欲不振、悪心・嘔吐、便秘 |
骨・歯 |
|
内分泌系 |
甲状腺機能検査値(血清T3、T4値等)の異常、高血糖 |
その他 |
発熱、多毛、血清葉酸値の低下、ヘマトポルフィリン尿 注4) 、CK上昇、免疫グロブリン低下(IgA、IgG等) |
13. 過量投与
-
13.1 症状
初期症状は、呼吸抑制、眼振、構音障害、運動失調、眼筋麻痺等である。その他の徴候として、振戦、過度の緊張亢進、嗜眠、言語障害、嘔気、嘔吐がみられる。重症の場合は、昏睡状態、血圧低下を認め、呼吸障害、血管系の抑制、肺の合併症、腎機能障害により死亡することがある。[7 参照],[10.2 参照],[16.8.1 参照],[16.8.2 参照]
-
13.2 処置
炭酸水素ナトリウム投与による尿アルカリ化、利尿剤投与により薬物の排泄を促進させる。重症の場合は、血液透析や血液灌流を考慮すること。
15. その他の注意
15.1 臨床使用に基づく情報
- 15.1.1 血清免疫グロブリン(IgA、IgG等)の異常があらわれることがある。
- 15.1.2 経腸栄養剤を投与中の患者で、フェニトインの血中濃度が低下したとの報告がある。
- 15.1.3 フェニトイン、フェノバルビタールと他の抗てんかん薬(カルバマゼピン)との間に交差過敏症(過敏症症候群を含む皮膚過敏症)を起こしたとの報告がある。
- 15.1.4 海外で実施された複数の抗てんかん薬における、てんかん、精神疾患等を対象とした199のプラセボ対照臨床試験の検討結果において、自殺念慮及び自殺企図の発現のリスクが、抗てんかん薬の服用群でプラセボ群と比較して約2倍高く(抗てんかん薬服用群:0.43%、プラセボ群:0.24%)、抗てんかん薬の服用群では、プラセボ群と比べ1,000人あたり1.9人多いと計算された(95%信頼区間:0.6~3.9)。また、てんかん患者のサブグループでは、プラセボ群と比べ1,000人あたり2.4人多いと計算されている。
2. 禁忌(次の患者には投与しないこと)
- 2.1 本剤の成分、ヒダントイン系化合物又はバルビツール酸系化合物に対し過敏症の患者
- 2.2 重篤な心障害のある患者[血圧降下や心拍数が減少するおそれがある。][9.1.4 参照]
- 2.3 重篤な肝障害のある患者[9.3.1 参照]
- 2.4 重篤な腎障害のある患者[9.2.1 参照]
- 2.5 重篤な肺障害のある患者[呼吸抑制を起こすおそれがある。]
- 2.6 急性間欠性ポルフィリン症の患者[ポルフィリン合成が増加し、症状が悪化するおそれがある。]
- 2.7 **ボリコナゾール、タダラフィル(肺高血圧症を適応とする場合)、マシテンタン、チカグレロル、アルテメテル・ルメファントリン、ダルナビル・コビシスタット、ドラビリン、イサブコナゾニウム、ニルマトレルビル・リトナビル、ルラシドン、エンシトレルビル、ミフェプリストン・ミソプロストール、リルピビリン、リルピビリン・テノホビル アラフェナミド・エムトリシタビン、ビクテグラビル・エムトリシタビン・テノホビル アラフェナミド、ダルナビル・コビシスタット・エムトリシタビン・テノホビル アラフェナミド、エルビテグラビル・コビシスタット・エムトリシタビン・テノホビル アラフェナミド、ソホスブビル・ベルパタスビル、ソホスブビル、レジパスビル・ソホスブビル、ドルテグラビル・リルピビリン、カボテグラビル、レナカパビルを投与中の患者[10.1 参照]
6. 用法及び用量
通常成人1日1~4錠を分割経口投与する。
なお、年齢、症状により適宜増減する。
7. 用法及び用量に関連する注意
眼振、構音障害、運動失調、眼筋麻痺等の症状はフェニトインの過量投与の徴候であることが多いので、このような症状があらわれた場合には、至適有効量まで徐々に減量すること。
用量調整をより適切に行うためには、フェニトインの血中濃度測定を行うことが望ましい。[10.2 参照],[13.1 参照],[16.8.1 参照],[16.8.2 参照]
8. 重要な基本的注意
- 8.1 混合発作型では、単独投与により小発作の誘発又は増悪を招くことがある。
- 8.2 連用中における投与量の急激な減少ないし投与の中止により、てんかん重積状態があらわれることがあるので、投与を中止する場合には、徐々に減量するなど慎重に行うこと。[9.1.1 参照],[9.8.2 参照]
- 8.3 連用中は定期的に肝・腎機能、血液検査を行うことが望ましい。[9.1.5 参照],[9.2.2 参照],[9.3.2 参照],[11.1.5 参照],[11.1.6 参照],[11.1.12 参照]
- 8.4 眠気、注意力・集中力・反射運動能力等の低下が起こることがあるので、本剤投与中の患者には自動車の運転など危険を伴う機械の操作に従事させないよう注意すること。
- 8.5 長期投与例で、小脳萎縮があらわれることがあり、持続した本剤の血中濃度上昇との関連が示唆されているので、小脳症状(眼振、構音障害、運動失調等)に注意し、定期的に検査を行うなど観察を十分に行うこと。[11.1.10 参照]
- 8.6 複視、視覚障害、眼振、白内障があらわれることがあるので、定期的に視力検査を行うことが望ましい。[11.2 参照]
9. 特定の背景を有する患者に関する注意
9.1 合併症・既往歴等のある患者
-
9.1.1 虚弱者
呼吸抑制を起こすことがある。また、連用中における投与量の急激な減少ないし投与の中止により、てんかん重積状態があらわれることがある。[8.2 参照],[11.1.8 参照]
-
9.1.2 呼吸機能の低下している患者
呼吸抑制を起こすことがある。[11.1.8 参照]
-
9.1.3 頭部外傷後遺症又は進行した動脈硬化症の患者
本剤の作用が強くあらわれることがある。
-
9.1.4 心障害のある患者(重篤な心障害のある患者を除く)
血圧低下や心拍数減少を起こすおそれがある。[2.2 参照]
-
9.1.5 血液障害のある患者
血液障害が悪化するおそれがある。[8.3 参照],[11.1.5 参照]
-
9.1.6 甲状腺機能低下症の患者
甲状腺機能の異常をきたすおそれがある。
-
9.1.7 アルコール中毒のある患者
中枢抑制作用が増強される。
-
9.1.8 薬物依存の傾向又は既往歴のある患者
精神依存及び身体依存を示すおそれがある。[11.1.4 参照]
-
9.1.9 重篤な神経症の患者
依存を示すおそれがある。[11.1.4 参照]
-
9.1.10 糖尿病の患者
2型糖尿病の患者で、高血糖を起こしたとの報告がある。
9.2 腎機能障害患者
-
9.2.1 重篤な腎機能障害のある患者
投与しないこと。症状の悪化、血中濃度上昇のおそれがある。[2.4 参照]
-
9.2.2 腎機能障害のある患者(重篤な腎機能障害のある患者を除く)
症状の悪化、血中濃度上昇のおそれがある。[8.3 参照],[11.1.12 参照]
9.3 肝機能障害患者
-
9.3.1 重篤な肝機能障害のある患者
投与しないこと。症状の悪化、血中濃度上昇のおそれがある。[2.3 参照]
-
9.3.2 肝機能障害のある患者(重篤な肝機能障害のある患者を除く)
症状の悪化、血中濃度上昇のおそれがある。[8.3 参照],[11.1.6 参照]
9.5 妊婦
- 9.5.1 妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性(母体のてんかん発作頻発を防ぎ、胎児を低酸素状態から守る)が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。妊娠中にフェニトイン、フェノバルビタールを投与された患者の中に、口唇裂、口蓋裂、心奇形、大動脈縮窄症等を有する児を出産した例が多いとの疫学的調査報告がある。
- 9.5.2 妊娠中にやむを得ず本剤を投与する場合には、可能な限り他の抗てんかん剤と併用しないことが望ましい。妊娠中にフェニトインを他の抗てんかん剤(特にプリミドン)と併用して投与された患者群に、奇形を有する児を出産した例がフェニトイン単独投与群と比較して多いとの疫学的調査報告がある。
- 9.5.3 妊娠中の投与により、児に腫瘍(神経芽細胞腫等)がみられたとの報告がある。
- 9.5.4 妊娠中の投与により、新生児に出血傾向、呼吸抑制等を起こすことがある。
- 9.5.5 分娩前に連用した場合、出産後新生児に離脱症状(多動、振戦、反射亢進、過緊張等)があらわれることがある。
- 9.5.6 妊娠中の投与により、葉酸低下が生じるとの報告がある。
9.6 授乳婦
授乳を避けさせること。フェノバルビタールはヒト母乳中へ移行し、新生児、乳児に傾眠、哺乳量低下を起こすことがある。
9.8 高齢者
- 9.8.1 少量から投与を開始するなど慎重に投与すること。呼吸抑制、興奮等があらわれやすい。[11.1.8 参照]
- 9.8.2 投与を中止する場合には、徐々に減量するなど慎重に行うこと。連用中における投与量の急激な減少ないし投与の中止により、てんかん重積状態があらわれることがある。また、興奮、抑うつ、錯乱等の離脱症状があらわれやすい。[8.2 参照],[11.1.4 参照]
10. 相互作用
- フェニトインは、主として薬物代謝酵素CYP2C9及び一部CYP2C19で代謝され、また、CYP3A、CYP2B6及びP糖蛋白の誘導作用を有する。フェノバルビタールは、CYP3A等の誘導作用を有する。[16.4.2 参照],[16.7 参照]
10.1 併用禁忌(併用しないこと)
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
|---|---|---|
(1)フェニトインの血中濃度が上昇することがある。 |
(1)ボリコナゾールが肝代謝を抑制する。 |
|
タダラフィル(肺高血圧症を適応とする場合) マシテンタン チカグレロル アルテメテル・ルメファントリン ダルナビル・コビシスタット ドラビリン **リルピビリン **イサブコナゾニウム **ニルマトレルビル・リトナビル |
これらの薬剤の代謝が促進され、血中濃度が低下することがある。 |
フェニトイン、フェノバルビタールの肝薬物代謝酵素(CYP3A)誘導による。 |
これらの薬剤の代謝が促進され、血中濃度が低下することがある。 |
フェニトインの肝薬物代謝酵素(CYP3A)誘導による。 |
|
ミフェプリストンの血中濃度が低下し、効果が減弱するおそれがある。本剤を中止してミフェプリストンを用いる場合は、本剤の影響がなくなるまで投与しないこと。 |
フェニトイン、フェノバルビタールの肝薬物代謝酵素(CYP3A)誘導による。 |
|
リルピビリン及びテノホビル アラフェナミドの血中濃度が低下することがある。 |
フェニトイン、フェノバルビタールの肝薬物代謝酵素(CYP3A)誘導及びP糖蛋白誘導による。 |
|
エルビテグラビル、コビシスタット及びテノホビル アラフェナミドの血中濃度が低下することがある。 |
フェニトイン、フェノバルビタールの肝薬物代謝酵素(CYP3A)誘導及びP糖蛋白誘導による。 |
|
ビクテグラビル及びテノホビル アラフェナミドの血中濃度が低下することがある。 |
フェニトイン、フェノバルビタールの肝薬物代謝酵素(CYP3A)誘導及びP糖蛋白誘導による。 |
|
ダルナビル、コビシスタット及びテノホビル アラフェナミドの血中濃度が低下することがある。 |
フェニトイン、フェノバルビタールの肝薬物代謝酵素(CYP3A)誘導及びP糖蛋白誘導による。 |
|
ソホスブビル及びベルパタスビルの血中濃度が低下することがある。 |
フェニトイン、フェノバルビタールの肝薬物代謝酵素(CYP3A)誘導及びP糖蛋白誘導による。 |
|
これらの薬剤の血中濃度が低下することがある。 |
フェニトインのP糖蛋白誘導による。 |
|
ドルテグラビル及びリルピビリンの血中濃度が低下することがある。 |
フェニトイン、フェノバルビタールの肝薬物代謝酵素(CYP3A)誘導作用及びUGT1A1誘導作用による。 |
|
カボテグラビルの血中濃度が低下するおそれがある。 |
フェニトイン、フェノバルビタールのUGT1A1誘導作用によると考えられる。 |
|
レナカパビルの血中濃度が低下するおそれがある。 |
フェニトイン、フェノバルビタールの肝薬物代謝酵素(CYP3A)誘導作用、P糖蛋白誘導作用及びUGT1A1誘導作用による。 |
10.2 併用注意(併用に注意すること)
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
|---|---|---|
ゾニサミド |
(1)これらの薬剤が肝代謝を抑制すると考えられている。タクロリムス、テラプレビルの機序は不明である。 |
|
ルフィナミド |
(1)、(2)機序は不明である。 |
|
クロバザム |
(1)機序は不明である。 |
|
スチリペントール |
(1)スチリペントールが肝代謝を抑制する。 |
|
カルバマゼピン |
(1)カルバマゼピンが肝代謝を抑制する。 |
|
ネルフィナビル |
(1)ネルフィナビルが肝代謝を抑制すると考えられている。 |
|
**バルプロ酸 |
(1)バルプロ酸が肝代謝を抑制する。 (4)機序は不明である。 |
|
相互に作用が増強されることがあるので、減量するなど注意すること。 |
フェノバルビタールとこれらの薬剤の中枢神経抑制作用による。 |
|
モノアミン酸化酵素阻害剤 |
相互に作用が増強されることがあるので、減量するなど注意すること。 |
機序は不明である。 |
(1)フェノバルビタールと抗うつ剤の中枢神経抑制作用による。 |
||
(1)フェニトインの血中濃度が上昇することがある
注1)
。 |
(1)クマリン系抗凝血剤が肝代謝を抑制する。 |
|
メチルフェニデート |
フェニトイン、フェノバルビタールの血中濃度が上昇することがある 注1) 。 |
メチルフェニデートが肝代謝を抑制すると考えられている。 |
フェニトインの血中濃度が上昇することがある 注1) 。 |
これらの薬剤又は代謝物が肝代謝を抑制すると考えられている。 |
|
アロプリノール イソニアジド エトスクシミド オメプラゾール ジスルフィラム ジルチアゼム スルチアム パラアミノサリチル酸 エソメプラゾール |
フェニトインの血中濃度が上昇することがある 注1) 。 |
これらの薬剤又は代謝物が肝代謝を抑制すると考えられている。 |
フェニトインの血中濃度が上昇することがある 注1) 。 |
機序は不明である。 |
|
テオフィリン |
(1)機序は不明である。 |
|
リファンピシン |
フェニトインの血中濃度が低下することがある 注3) 。 |
これらの薬剤の肝薬物代謝酵素誘導による。 |
フェニトインの血中濃度が低下することがある 注3) 。 |
機序は不明である。 |
|
イリノテカン |
イリノテカンの活性代謝物の血中濃度が低下し、作用が減弱することがあるので、併用を避けることが望ましい。 |
本剤の肝薬物代謝酵素誘導による。 |
これらの薬剤の血中濃度が低下することがある 注2) 。 |
本剤の肝薬物代謝酵素誘導による。 |
|
パロキセチン |
これらの薬剤の血中濃度が低下することがある 注2) 。 |
本剤の肝薬物代謝酵素誘導による。 |
これらの薬剤の血中濃度が低下することがある 注2) 。 |
本剤の肝薬物代謝酵素誘導及びP糖蛋白誘導による。 |
|
これらの薬剤の血中濃度が低下することがある 注2) 。 |
本剤のP糖蛋白誘導による。 |
|
ラモトリギン |
これらの薬剤の血中濃度が低下することがある 注2) 。 |
本剤がこれらの薬剤のグルクロン酸抱合を促進する。 |
ポサコナゾール |
これらの薬剤の血中濃度が低下することがある 注2) 。 |
フェニトインのUGT1A4及び/又はP糖蛋白誘導による。 |
シクロスポリン |
これらの薬剤の血中濃度が低下することがある 注2) 。 |
本剤の肝薬物代謝酵素誘導による。また、フェニトインが吸収を阻害する。 |
これらの薬剤の血中濃度が低下することがある 注2) 。 |
機序は不明である。 |
|
カスポファンギン |
これらの薬剤の血中濃度が低下することがある 注2) 。 |
フェニトインがカスポファンギンの取り込み輸送過程に影響し、カスポファンギンのクリアランス誘導が起こると考えられている。 |
ドルテグラビル |
ドルテグラビルの血中濃度が低下することがある。 |
本剤の肝薬物代謝酵素(CYP3A)及びUGT1A1誘導作用による。 |
アルベンダゾール |
アルベンダゾールの活性代謝物の血中濃度が低下し、効果が減弱することがある。 |
機序は不明である。 |
ドキシサイクリン |
ドキシサイクリンの血中濃度半減期が短縮することがある。 |
本剤の肝薬物代謝酵素誘導による。 |
フェニトインを長期前投与した場合、非脱分極性筋弛緩剤の作用が減弱することがある。 |
機序は不明である。 |
|
血糖降下剤の作用が減弱され、高血糖を起こすことがあるので、血糖の上昇に注意すること。 |
フェニトインのインスリン分泌抑制作用による。 |
|
起立性低血圧が増強されることがあるので、減量するなど注意すること。 |
機序は不明であるが、高用量のフェノバルビタールは血圧を低下させることがある。 |
|
アセタゾラミド |
くる病、骨軟化症があらわれやすい。 |
本剤によるビタミンD不活性化促進、アセタゾラミドによる代謝性アシドーシス、腎尿細管障害の影響が考えられている。 |
アセトアミノフェン |
本剤の長期連用者は、アセトアミノフェンの代謝物による肝機能障害を生じやすくなる。 |
本剤の肝薬物代謝酵素誘導により、アセトアミノフェンから肝毒性を持つN-アセチル-p-ベンゾキノンイミンへの代謝が促進されると考えられている。 |
セイヨウオトギリソウ(St. John's Wort、セント・ジョーンズ・ワート)含有食品 |
フェニトイン、フェノバルビタールの代謝が促進され、血中濃度が低下するおそれがあるので、本剤投与時はセイヨウオトギリソウ含有食品を摂取しないよう注意すること。 |
セイヨウオトギリソウの肝薬物代謝酵素誘導によると考えられている。 |
11. 副作用
11.1 重大な副作用
-
11.1.1 中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)、皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)、紅皮症(剥脱性皮膚炎)(いずれも頻度不明)
発熱、紅斑、水疱・びらん、そう痒感、咽頭痛、眼充血、口内炎等の異常が認められた場合には、投与を中止し、副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。
-
11.1.2 過敏症症候群(頻度不明)
初期症状として発疹、発熱がみられ、さらにリンパ節腫脹、肝機能障害等の臓器障害、白血球増加、好酸球増多、異型リンパ球出現等を伴う遅発性の重篤な過敏症状があらわれることがある。なお、ヒトヘルペスウイルス6(HHV-6)等のウイルスの再活性化を伴うことが多く、発疹、発熱、肝機能障害等の症状が、投与中止後も再燃あるいは遷延化することがあるので注意すること。
-
11.1.3 SLE様症状(頻度不明)
発熱、紅斑、関節痛、肺炎、白血球減少、血小板減少、抗核抗体陽性等のSLE様症状があらわれることがある。
-
11.1.4 依存性(頻度不明)
連用により薬物依存を生じることがあるので、観察を十分に行い、用量及び使用期間に注意し慎重に投与すること。また、連用中における投与量の急激な減少ないし投与の中止により、不安、不眠、けいれん、悪心、幻覚、妄想、興奮、錯乱又は抑うつ状態等の離脱症状があらわれることがある。投与を中止する場合には、徐々に減量するなど慎重に行うこと。[9.1.8 参照],[9.1.9 参照],[9.8.2 参照]
- 11.1.5 再生不良性貧血、汎血球減少、無顆粒球症、単球性白血病、血小板減少、溶血性貧血、赤芽球癆(いずれも頻度不明)
-
11.1.6 劇症肝炎、肝機能障害、黄疸(いずれも頻度不明)
劇症肝炎、著しいAST、ALT、γ-GTPの上昇等を伴う重篤な肝機能障害、黄疸があらわれることがある。[8.3 参照],[9.3.2 参照]
-
11.1.7 間質性肺炎(頻度不明)
発熱、咳嗽、呼吸困難、胸部X線異常、好酸球増多等を伴う間質性肺炎(肺臓炎)があらわれることがある。このような症状があらわれた場合には、投与を中止し、副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。
- 11.1.8 呼吸抑制(頻度不明)
- 11.1.9 悪性リンパ腫、リンパ節腫脹(いずれも頻度不明)
-
11.1.10 小脳萎縮(頻度不明)
長期投与例であらわれることがある。[8.5 参照]
-
11.1.11 横紋筋融解症(頻度不明)
筋肉痛、脱力感、CK上昇、血中及び尿中ミオグロビン上昇等があらわれることがある。また、横紋筋融解症による急性腎障害の発症に注意すること。
- 11.1.12 急性腎障害、間質性腎炎(いずれも頻度不明)
-
11.1.13 悪性症候群(頻度不明)
発熱、意識障害、筋強剛、不随意運動、発汗、頻脈等があらわれた場合には、本剤の投与中止、体冷却、水分補給、呼吸管理等の適切な処置を行うこと。本症発症時には、白血球の増加や血清CKの上昇がみられることが多く、また、ミオグロビン尿を伴う腎機能の低下がみられることがある。
11.2 その他の副作用
頻度不明 |
|
|---|---|
過敏症 |
猩紅熱様・麻疹様・中毒疹様発疹 |
血液 |
血小板減少、巨赤芽球性貧血 |
肝臓 |
AST・ALT・γ-GTPの上昇等の肝機能障害、黄疸 |
腎臓 注4) |
蛋白尿等の腎障害 |
精神神経系 |
不随意運動(ジスキネジア、舞踏病アテトーゼ、アステリキシス(asterixis)等)、ニューロパシー、眩暈、運動失調、注意力・集中力・反射運動能力等の低下、眠気、不眠、頭痛、せん妄、昏迷、鈍重、構音障害、知覚異常、精神機能低下、神経過敏、けいれん・てんかん増悪、興奮、多動 |
眼 注5) |
複視、視覚障害、眼振、白内障 |
消化器 |
歯肉増殖 注4) 、食欲不振、悪心・嘔吐、便秘 |
骨・歯 |
|
内分泌系 |
甲状腺機能検査値(血清T3、T4値等)の異常、高血糖 |
その他 |
発熱、多毛、血清葉酸値の低下、ヘマトポルフィリン尿 注4) 、CK上昇、免疫グロブリン低下(IgA、IgG等) |
13. 過量投与
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13.1 症状
初期症状は、呼吸抑制、眼振、構音障害、運動失調、眼筋麻痺等である。その他の徴候として、振戦、過度の緊張亢進、嗜眠、言語障害、嘔気、嘔吐がみられる。重症の場合は、昏睡状態、血圧低下を認め、呼吸障害、血管系の抑制、肺の合併症、腎機能障害により死亡することがある。[7 参照],[10.2 参照],[16.8.1 参照],[16.8.2 参照]
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13.2 処置
炭酸水素ナトリウム投与による尿アルカリ化、利尿剤投与により薬物の排泄を促進させる。重症の場合は、血液透析や血液灌流を考慮すること。
15. その他の注意
15.1 臨床使用に基づく情報
- 15.1.1 血清免疫グロブリン(IgA、IgG等)の異常があらわれることがある。
- 15.1.2 経腸栄養剤を投与中の患者で、フェニトインの血中濃度が低下したとの報告がある。
- 15.1.3 フェニトイン、フェノバルビタールと他の抗てんかん薬(カルバマゼピン)との間に交差過敏症(過敏症症候群を含む皮膚過敏症)を起こしたとの報告がある。
- 15.1.4 海外で実施された複数の抗てんかん薬における、てんかん、精神疾患等を対象とした199のプラセボ対照臨床試験の検討結果において、自殺念慮及び自殺企図の発現のリスクが、抗てんかん薬の服用群でプラセボ群と比較して約2倍高く(抗てんかん薬服用群:0.43%、プラセボ群:0.24%)、抗てんかん薬の服用群では、プラセボ群と比べ1,000人あたり1.9人多いと計算された(95%信頼区間:0.6~3.9)。また、てんかん患者のサブグループでは、プラセボ群と比べ1,000人あたり2.4人多いと計算されている。