薬効分類名不眠症治療薬

一般的名称エスゾピクロン錠

エスゾピクロン錠1mg「ニプロ」、エスゾピクロン錠2mg「ニプロ」、エスゾピクロン錠3mg「ニプロ」

えすぞぴくろんじょう1mg「にぷろ」、えすぞぴくろんじょう2mg「にぷろ」、えすぞぴくろんじょう3mg「にぷろ」

Eszopiclone Tablets, Eszopiclone Tablets, Eszopiclone Tablets

製造販売元/ニプロ株式会社

第1版
警告禁忌相互作用合併症・既往歴等のある患者腎機能障害患者肝機能障害患者妊婦授乳婦小児等高齢者

重大な副作用

頻度
副作用
頻度不明
頻度不明
頻度不明
頻度不明
頻度不明
頻度不明
頻度不明
頻度不明

その他の副作用

部位
頻度
副作用
脳・神経
3%以上
脳・神経
1~3%未満
脳・神経
1%未満
脳・神経
頻度不明
免疫系
頻度不明
胃腸・消化器系
3%以上
胃腸・消化器系
1~3%未満
胃腸・消化器系
1%未満
胃腸・消化器系
頻度不明
肝臓まわり
1%未満

併用注意

薬剤名等

筋弛緩薬

  • スキサメトニウム塩化物水和物
    ツボクラリン塩化物塩酸塩水和物
    パンクロニウム臭化物

中枢神経抑制剤

  • フェノチアジン誘導体
    バルビツール酸誘導体 等
臨床症状・措置方法

これらの作用が増強されることがあるので、併用しないことが望ましいが、やむを得ず投与する場合には慎重に投与すること。

機序・危険因子

相加的に抗痙攣作用、中枢神経抑制作用が増強される可能性がある。

薬剤名等

アルコール(飲酒)

臨床症状・措置方法

相互に作用を増強することがある。

機序・危険因子

飲酒により中枢神経抑制作用が増強されることがある。

薬剤名等

麻酔時

臨床症状・措置方法

呼吸抑制があらわれることがあるので、慎重に投与すること。

機序・危険因子

本剤により呼吸抑制があらわれることがあり、麻酔により相加的に呼吸が抑制される可能性がある。

薬剤名等

CYP3A4誘導作用を有する薬剤

  • リファンピシン 等
臨床症状・措置方法

本剤の代謝を促進し、作用を減弱させるおそれがある。

機序・危険因子

これらの薬剤の肝代謝酵素誘導作用により、本剤の代謝が促進され、効果の減弱を来すことがある。

薬剤名等

CYP3A4阻害作用を有する薬剤

臨床症状・措置方法

本剤の代謝を阻害し、作用を増強させるおそれがある。

機序・危険因子

これらの薬剤の肝代謝酵素阻害作用により、本剤の代謝が阻害され、本剤の血漿中濃度が増加するおそれがある。

詳細情報

正確な情報は PMDA で必ず確認して下さい

注意以下の情報は参考資料としてご活用下さい

1. 警告

本剤の服用後に、もうろう状態、睡眠随伴症状(夢遊症状等)があらわれることがある。また、入眠までの、あるいは中途覚醒時の出来事を記憶していないことがあるので注意すること。[9.1.5 参照],[11.1.6 参照]

2. 禁忌(次の患者には投与しないこと)

  1. 2.1 本剤の成分又はゾピクロンに対し過敏症の既往歴のある患者
  2. 2.2 重症筋無力症の患者[筋弛緩作用により症状を悪化させるおそれがある。]
  3. 2.3 急性閉塞隅角緑内障の患者[抗コリン作用により眼圧が上昇し、症状を悪化させることがある。]

3. 組成・性状

3.1 組成

 エスゾピクロン錠1mg「ニプロ」

有効成分 1錠中
エスゾピクロン   1mg
添加剤 無水リン酸水素カルシウム、結晶セルロース、クロスカルメロースナトリウム、ステアリン酸マグネシウム、ヒプロメロース、マクロゴール6000、酸化チタン、カルナウバロウ
 エスゾピクロン錠2mg「ニプロ」

有効成分 1錠中
エスゾピクロン   2mg
添加剤 無水リン酸水素カルシウム、結晶セルロース、クロスカルメロースナトリウム、ステアリン酸マグネシウム、ヒプロメロース、マクロゴール6000、酸化チタン、カルナウバロウ、黄色三二酸化鉄
 エスゾピクロン錠3mg「ニプロ」

有効成分 1錠中
エスゾピクロン   3mg
添加剤 無水リン酸水素カルシウム、結晶セルロース、クロスカルメロースナトリウム、ステアリン酸マグネシウム、ヒプロメロース、マクロゴール6000、酸化チタン、カルナウバロウ、三二酸化鉄

3.2 製剤の性状

 エスゾピクロン錠1mg「ニプロ」

外形 表面                                    
裏面                                    
側面                                    
大きさ 直径 6.6mm
厚さ 3.2mm
重量 104.5mg
性状 白色のフィルムコーティング錠
 エスゾピクロン錠2mg「ニプロ」

外形 表面                                    
裏面                                    
側面                                    
大きさ 直径 6.6mm
厚さ 3.2mm
重量 104.5mg
性状 淡黄色の割線入りフィルムコーティング錠
 エスゾピクロン錠3mg「ニプロ」

外形 表面                                    
裏面                                    
側面                                    
大きさ 直径 6.6mm
厚さ 3.2mm
重量 104.5mg
性状 淡赤色のフィルムコーティング錠

4. 効能・効果

不眠症

6. 用法・用量

通常、成人にはエスゾピクロンとして1回2mgを、高齢者には1回1mgを就寝前に経口投与する。なお、症状により適宜増減するが、成人では1回3mg、高齢者では1回2mgを超えないこととする。

7. 用法・用量に関連する注意

  1. 7.1 通常用量を超えて増量する場合には、患者の状態を十分に観察しながら慎重に行うこととし、症状の改善に伴って減量に努めること。
  2. 7.2 本剤は就寝直前に服用させること。また、服用して就寝した後、睡眠途中で一時的に起床して仕事等で活動する可能性があるときは服用させないこと。
  3. 7.3 高度の肝機能障害又は高度の腎機能障害のある患者では、1回1mgを投与することとし、患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。なお増量する場合には、1回2mgを超えないこと。[9.2 参照],[9.3 参照],[16.6.1 参照],[16.6.2 参照]
  4. 7.4 本剤は食事と同時又は食直後の服用は避けること。
    食後投与では、空腹時投与に比べ本剤の血中濃度が低下することがある。[16.2.1 参照]

8. 重要な基本的注意

  1. 8.1 連用により薬物依存を生じることがあるので、漫然とした継続投与による長期使用を避けること。本剤の投与を継続する場合には、治療上の必要性を十分に検討すること。[11.1.2 参照]
  2. 8.2 本剤の影響が翌朝以降に及び、眠気、注意力・集中力・反射運動能力等の低下が起こることがあるので、自動車の運転など危険を伴う機械の操作に従事させないよう注意すること。

9. 特定の背景を有する患者に関する注意

9.1 合併症・既往歴等のある患者

  1. 9.1.1 肺性心、肺気腫、気管支喘息及び脳血管障害の急性期等で呼吸機能が高度に低下している患者

    治療上やむを得ないと判断される場合を除き、投与しないこと。炭酸ガスナルコーシスを起こしやすい。[11.1.3 参照]

  2. 9.1.2 衰弱者

    薬物の作用が強くあらわれ、副作用が発現しやすい。

  3. 9.1.3 心障害のある患者

    血圧低下があらわれるおそれがあり、症状の悪化につながるおそれがある。

  4. 9.1.4 脳に器質的障害のある患者

    作用が強くあらわれるおそれがある。

  5. 9.1.5 本剤により睡眠随伴症状(夢遊症状等)として異常行動を発現したことがある患者

    投与の中止を検討すること。重篤な自傷・他傷行為、事故等に至る睡眠随伴症状を発現するおそれがある。[1 参照],[11.1.6 参照]

9.2 腎機能障害患者

本剤のクリアランスが低下し、血中濃度が上昇するおそれがある。[7.3 参照],[16.6.1 参照]

9.3 肝機能障害患者

本剤のクリアランスが低下し、血中濃度が上昇するおそれがある。[7.3 参照],[16.6.2 参照]

9.5 妊婦

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
妊娠後期に本剤を投与された患者より出生した児に呼吸抑制、痙攣、振戦、易刺激性、哺乳困難等の離脱症状があらわれるおそれがある。なお、これらの症状は、新生児仮死として報告される場合もある。

9.6 授乳婦

授乳を避けさせること。ヒト母乳中に移行し、新生児に嗜眠を起こすおそれがある。

9.7 小児等

小児等を対象とした臨床試験は実施していない。

9.8 高齢者

1回1mgを投与することとし、増量する場合には2mgを超えないこと。高齢者での薬物動態試験で、血中濃度が高い傾向が認められており、運動失調等の副作用が起こりやすい。[16.6.3 参照]

10. 相互作用

  • 本剤は主として肝薬物代謝酵素CYP3A4で代謝される。[16.4 参照]

10.2 併用注意(併用に注意すること)

薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子

筋弛緩薬

  • スキサメトニウム塩化物水和物
    ツボクラリン塩化物塩酸塩水和物
    パンクロニウム臭化物

中枢神経抑制剤

  • フェノチアジン誘導体
    バルビツール酸誘導体 等

これらの作用が増強されることがあるので、併用しないことが望ましいが、やむを得ず投与する場合には慎重に投与すること。

相加的に抗痙攣作用、中枢神経抑制作用が増強される可能性がある。

アルコール(飲酒)

  •                       [16.7.2 参照]                     

相互に作用を増強することがある。

飲酒により中枢神経抑制作用が増強されることがある。

麻酔時

  • チアミラールナトリウム
    チオペンタールナトリウム 等
    [11.1.3 参照]

呼吸抑制があらわれることがあるので、慎重に投与すること。

本剤により呼吸抑制があらわれることがあり、麻酔により相加的に呼吸が抑制される可能性がある。

CYP3A4誘導作用を有する薬剤

  • リファンピシン 等

本剤の代謝を促進し、作用を減弱させるおそれがある。

これらの薬剤の肝代謝酵素誘導作用により、本剤の代謝が促進され、効果の減弱を来すことがある。

CYP3A4阻害作用を有する薬剤

本剤の代謝を阻害し、作用を増強させるおそれがある。

これらの薬剤の肝代謝酵素阻害作用により、本剤の代謝が阻害され、本剤の血漿中濃度が増加するおそれがある。

11. 副作用

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

11.1 重大な副作用

  1. 11.1.1 ショック、アナフィラキシー(いずれも頻度不明)

    蕁麻疹、血管浮腫等の異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。

  2. 11.1.2 依存性(頻度不明)

    連用により薬物依存を生じることがあるので、観察を十分に行い、用量及び使用期間に注意し慎重に投与すること。また、連用中における投与量の急激な減少ないし投与の中止により、不安、異常な夢、悪心、胃不調、反跳性不眠等の離脱症状があらわれることがあるので、投与を中止する場合には、徐々に減量するなど慎重に行うこと。[8.1 参照]

  3. 11.1.3 呼吸抑制(頻度不明)

    呼吸機能が高度に低下している患者に投与した場合、炭酸ガスナルコーシスを起こすおそれがあるので、このような場合には気道を確保し、換気を図るなど適切な処置を行うこと。[9.1.1 参照],[10.2 参照]

  4. 11.1.4 肝機能障害

    AST、ALT、Al-P、γ-GTPの上昇等を伴う肝機能障害(1%未満)、黄疸(頻度不明)があらわれることがある。

  5. 11.1.5 精神症状、意識障害

    悪夢(異常な夢)、意識レベルの低下(各0.3%)、興奮(激越)、錯乱(錯乱状態)、幻覚、攻撃性、せん妄、異常行動(いずれも頻度不明)等があらわれることがある。

  6. 11.1.6 一過性前向性健忘、もうろう状態、睡眠随伴症状(夢遊症状等)(いずれも頻度不明)

    本剤を投与する場合には少量から開始するなど、慎重に投与すること。
    なお、十分に覚醒しないまま、車の運転、食事等を行い、その出来事を記憶していないとの報告がある。[1 参照],[9.1.5 参照]

11.2 その他の副作用

3%以上

1~3%未満

1%未満

頻度不明

精神神経系

傾眠

頭痛、浮動性めまい

不安、注意力障害、異常な夢、うつ病

神経過敏、記憶障害、錯感覚、思考異常、感情不安定、錯乱状態

過敏症

発疹、瘙痒症

消化器

味覚異常

口渇

口腔内不快感、口内乾燥、下痢、便秘、悪心

消化不良、嘔吐

肝臓

AST、ALT、Al-P、γ-GTP、ビリルビンの上昇

その他

倦怠感、湿疹、尿中ブドウ糖陽性、尿中血陽性

リビドー減退、筋肉痛、片頭痛、背部痛、高血圧、末梢性浮腫

13. 過量投与

  1. 13.1 症状

    本剤の過量投与により傾眠、錯乱、嗜眠を生じ、更には失調、筋緊張低下、血圧低下、メトヘモグロビン血症、呼吸機能低下、昏睡等に至るおそれがある。他の中枢神経抑制剤やアルコールと併用時の過量投与は致死的となることがある。また、合併症や衰弱状態などの危険因子がある場合は、症状は重篤化するおそれがあり、ごくまれに致死的な経過をたどることがある。

  2. 13.2 処置

    本剤の過量投与が明白又は疑われた場合の処置としてフルマゼニル(ベンゾジアゼピン受容体拮抗剤)を投与する場合には、使用前にフルマゼニルの使用上の注意を必ず読むこと。
    なお、血液透析による除去は有効ではない。

14. 適用上の注意

14.1 薬剤交付時の注意

PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある。

15. その他の注意

15.1 臨床使用に基づく情報

投与した薬剤が特定されないままにフルマゼニル(ベンゾジアゼピン受容体拮抗剤)を投与された患者で、新たに本剤を投与する場合、本剤の鎮静、抗痙攣作用が変化、遅延するおそれがある。

15.2 非臨床試験に基づく情報

本剤は、ラセミ体であるゾピクロンの一方のエナンチオマー((S)-エナンチオマー)である。ゾピクロンでは臨床用量の約800倍(100mg/kg/日)をマウス、ラットに2年間投与した試験において、マウス雄の皮下、雌の肺、ラット雄の甲状腺、雌の乳腺での腫瘍発生頻度が対照群に比べ高いとの報告がある。

1. 警告

本剤の服用後に、もうろう状態、睡眠随伴症状(夢遊症状等)があらわれることがある。また、入眠までの、あるいは中途覚醒時の出来事を記憶していないことがあるので注意すること。[9.1.5 参照],[11.1.6 参照]

2. 禁忌(次の患者には投与しないこと)

  1. 2.1 本剤の成分又はゾピクロンに対し過敏症の既往歴のある患者
  2. 2.2 重症筋無力症の患者[筋弛緩作用により症状を悪化させるおそれがある。]
  3. 2.3 急性閉塞隅角緑内障の患者[抗コリン作用により眼圧が上昇し、症状を悪化させることがある。]

3. 組成・性状

3.1 組成

 エスゾピクロン錠1mg「ニプロ」

有効成分 1錠中
エスゾピクロン   1mg
添加剤 無水リン酸水素カルシウム、結晶セルロース、クロスカルメロースナトリウム、ステアリン酸マグネシウム、ヒプロメロース、マクロゴール6000、酸化チタン、カルナウバロウ
 エスゾピクロン錠2mg「ニプロ」

有効成分 1錠中
エスゾピクロン   2mg
添加剤 無水リン酸水素カルシウム、結晶セルロース、クロスカルメロースナトリウム、ステアリン酸マグネシウム、ヒプロメロース、マクロゴール6000、酸化チタン、カルナウバロウ、黄色三二酸化鉄
 エスゾピクロン錠3mg「ニプロ」

有効成分 1錠中
エスゾピクロン   3mg
添加剤 無水リン酸水素カルシウム、結晶セルロース、クロスカルメロースナトリウム、ステアリン酸マグネシウム、ヒプロメロース、マクロゴール6000、酸化チタン、カルナウバロウ、三二酸化鉄

3.2 製剤の性状

 エスゾピクロン錠1mg「ニプロ」

外形 表面                                    
裏面                                    
側面                                    
大きさ 直径 6.6mm
厚さ 3.2mm
重量 104.5mg
性状 白色のフィルムコーティング錠
 エスゾピクロン錠2mg「ニプロ」

外形 表面                                    
裏面                                    
側面                                    
大きさ 直径 6.6mm
厚さ 3.2mm
重量 104.5mg
性状 淡黄色の割線入りフィルムコーティング錠
 エスゾピクロン錠3mg「ニプロ」

外形 表面                                    
裏面                                    
側面                                    
大きさ 直径 6.6mm
厚さ 3.2mm
重量 104.5mg
性状 淡赤色のフィルムコーティング錠

4. 効能・効果

不眠症

6. 用法・用量

通常、成人にはエスゾピクロンとして1回2mgを、高齢者には1回1mgを就寝前に経口投与する。なお、症状により適宜増減するが、成人では1回3mg、高齢者では1回2mgを超えないこととする。

7. 用法・用量に関連する注意

  1. 7.1 通常用量を超えて増量する場合には、患者の状態を十分に観察しながら慎重に行うこととし、症状の改善に伴って減量に努めること。
  2. 7.2 本剤は就寝直前に服用させること。また、服用して就寝した後、睡眠途中で一時的に起床して仕事等で活動する可能性があるときは服用させないこと。
  3. 7.3 高度の肝機能障害又は高度の腎機能障害のある患者では、1回1mgを投与することとし、患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。なお増量する場合には、1回2mgを超えないこと。[9.2 参照],[9.3 参照],[16.6.1 参照],[16.6.2 参照]
  4. 7.4 本剤は食事と同時又は食直後の服用は避けること。
    食後投与では、空腹時投与に比べ本剤の血中濃度が低下することがある。[16.2.1 参照]

8. 重要な基本的注意

  1. 8.1 連用により薬物依存を生じることがあるので、漫然とした継続投与による長期使用を避けること。本剤の投与を継続する場合には、治療上の必要性を十分に検討すること。[11.1.2 参照]
  2. 8.2 本剤の影響が翌朝以降に及び、眠気、注意力・集中力・反射運動能力等の低下が起こることがあるので、自動車の運転など危険を伴う機械の操作に従事させないよう注意すること。

9. 特定の背景を有する患者に関する注意

9.1 合併症・既往歴等のある患者

  1. 9.1.1 肺性心、肺気腫、気管支喘息及び脳血管障害の急性期等で呼吸機能が高度に低下している患者

    治療上やむを得ないと判断される場合を除き、投与しないこと。炭酸ガスナルコーシスを起こしやすい。[11.1.3 参照]

  2. 9.1.2 衰弱者

    薬物の作用が強くあらわれ、副作用が発現しやすい。

  3. 9.1.3 心障害のある患者

    血圧低下があらわれるおそれがあり、症状の悪化につながるおそれがある。

  4. 9.1.4 脳に器質的障害のある患者

    作用が強くあらわれるおそれがある。

  5. 9.1.5 本剤により睡眠随伴症状(夢遊症状等)として異常行動を発現したことがある患者

    投与の中止を検討すること。重篤な自傷・他傷行為、事故等に至る睡眠随伴症状を発現するおそれがある。[1 参照],[11.1.6 参照]

9.2 腎機能障害患者

本剤のクリアランスが低下し、血中濃度が上昇するおそれがある。[7.3 参照],[16.6.1 参照]

9.3 肝機能障害患者

本剤のクリアランスが低下し、血中濃度が上昇するおそれがある。[7.3 参照],[16.6.2 参照]

9.5 妊婦

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
妊娠後期に本剤を投与された患者より出生した児に呼吸抑制、痙攣、振戦、易刺激性、哺乳困難等の離脱症状があらわれるおそれがある。なお、これらの症状は、新生児仮死として報告される場合もある。

9.6 授乳婦

授乳を避けさせること。ヒト母乳中に移行し、新生児に嗜眠を起こすおそれがある。

9.7 小児等

小児等を対象とした臨床試験は実施していない。

9.8 高齢者

1回1mgを投与することとし、増量する場合には2mgを超えないこと。高齢者での薬物動態試験で、血中濃度が高い傾向が認められており、運動失調等の副作用が起こりやすい。[16.6.3 参照]

10. 相互作用

  • 本剤は主として肝薬物代謝酵素CYP3A4で代謝される。[16.4 参照]

10.2 併用注意(併用に注意すること)

薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子

筋弛緩薬

  • スキサメトニウム塩化物水和物
    ツボクラリン塩化物塩酸塩水和物
    パンクロニウム臭化物

中枢神経抑制剤

  • フェノチアジン誘導体
    バルビツール酸誘導体 等

これらの作用が増強されることがあるので、併用しないことが望ましいが、やむを得ず投与する場合には慎重に投与すること。

相加的に抗痙攣作用、中枢神経抑制作用が増強される可能性がある。

アルコール(飲酒)

  •                       [16.7.2 参照]                     

相互に作用を増強することがある。

飲酒により中枢神経抑制作用が増強されることがある。

麻酔時

  • チアミラールナトリウム
    チオペンタールナトリウム 等
    [11.1.3 参照]

呼吸抑制があらわれることがあるので、慎重に投与すること。

本剤により呼吸抑制があらわれることがあり、麻酔により相加的に呼吸が抑制される可能性がある。

CYP3A4誘導作用を有する薬剤

  • リファンピシン 等

本剤の代謝を促進し、作用を減弱させるおそれがある。

これらの薬剤の肝代謝酵素誘導作用により、本剤の代謝が促進され、効果の減弱を来すことがある。

CYP3A4阻害作用を有する薬剤

本剤の代謝を阻害し、作用を増強させるおそれがある。

これらの薬剤の肝代謝酵素阻害作用により、本剤の代謝が阻害され、本剤の血漿中濃度が増加するおそれがある。

11. 副作用

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

11.1 重大な副作用

  1. 11.1.1 ショック、アナフィラキシー(いずれも頻度不明)

    蕁麻疹、血管浮腫等の異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。

  2. 11.1.2 依存性(頻度不明)

    連用により薬物依存を生じることがあるので、観察を十分に行い、用量及び使用期間に注意し慎重に投与すること。また、連用中における投与量の急激な減少ないし投与の中止により、不安、異常な夢、悪心、胃不調、反跳性不眠等の離脱症状があらわれることがあるので、投与を中止する場合には、徐々に減量するなど慎重に行うこと。[8.1 参照]

  3. 11.1.3 呼吸抑制(頻度不明)

    呼吸機能が高度に低下している患者に投与した場合、炭酸ガスナルコーシスを起こすおそれがあるので、このような場合には気道を確保し、換気を図るなど適切な処置を行うこと。[9.1.1 参照],[10.2 参照]

  4. 11.1.4 肝機能障害

    AST、ALT、Al-P、γ-GTPの上昇等を伴う肝機能障害(1%未満)、黄疸(頻度不明)があらわれることがある。

  5. 11.1.5 精神症状、意識障害

    悪夢(異常な夢)、意識レベルの低下(各0.3%)、興奮(激越)、錯乱(錯乱状態)、幻覚、攻撃性、せん妄、異常行動(いずれも頻度不明)等があらわれることがある。

  6. 11.1.6 一過性前向性健忘、もうろう状態、睡眠随伴症状(夢遊症状等)(いずれも頻度不明)

    本剤を投与する場合には少量から開始するなど、慎重に投与すること。
    なお、十分に覚醒しないまま、車の運転、食事等を行い、その出来事を記憶していないとの報告がある。[1 参照],[9.1.5 参照]

11.2 その他の副作用

3%以上

1~3%未満

1%未満

頻度不明

精神神経系

傾眠

頭痛、浮動性めまい

不安、注意力障害、異常な夢、うつ病

神経過敏、記憶障害、錯感覚、思考異常、感情不安定、錯乱状態

過敏症

発疹、瘙痒症

消化器

味覚異常

口渇

口腔内不快感、口内乾燥、下痢、便秘、悪心

消化不良、嘔吐

肝臓

AST、ALT、Al-P、γ-GTP、ビリルビンの上昇

その他

倦怠感、湿疹、尿中ブドウ糖陽性、尿中血陽性

リビドー減退、筋肉痛、片頭痛、背部痛、高血圧、末梢性浮腫

13. 過量投与

  1. 13.1 症状

    本剤の過量投与により傾眠、錯乱、嗜眠を生じ、更には失調、筋緊張低下、血圧低下、メトヘモグロビン血症、呼吸機能低下、昏睡等に至るおそれがある。他の中枢神経抑制剤やアルコールと併用時の過量投与は致死的となることがある。また、合併症や衰弱状態などの危険因子がある場合は、症状は重篤化するおそれがあり、ごくまれに致死的な経過をたどることがある。

  2. 13.2 処置

    本剤の過量投与が明白又は疑われた場合の処置としてフルマゼニル(ベンゾジアゼピン受容体拮抗剤)を投与する場合には、使用前にフルマゼニルの使用上の注意を必ず読むこと。
    なお、血液透析による除去は有効ではない。

14. 適用上の注意

14.1 薬剤交付時の注意

PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある。

15. その他の注意

15.1 臨床使用に基づく情報

投与した薬剤が特定されないままにフルマゼニル(ベンゾジアゼピン受容体拮抗剤)を投与された患者で、新たに本剤を投与する場合、本剤の鎮静、抗痙攣作用が変化、遅延するおそれがある。

15.2 非臨床試験に基づく情報

本剤は、ラセミ体であるゾピクロンの一方のエナンチオマー((S)-エナンチオマー)である。ゾピクロンでは臨床用量の約800倍(100mg/kg/日)をマウス、ラットに2年間投与した試験において、マウス雄の皮下、雌の肺、ラット雄の甲状腺、雌の乳腺での腫瘍発生頻度が対照群に比べ高いとの報告がある。

その他詳細情報

日本標準商品分類番号
871129
ブランドコード
1129010F1141, 1129010F2148, 1129010F3144
承認番号
30300AMX00219, 30300AMX00218, 30300AMX00217
販売開始年月
2021-06, 2021-06, 2021-06
貯法
室温保存、室温保存、室温保存
有効期間
3年、3年、3年
規制区分
9, 12, 9, 12, 9, 12

重要な注意事項

  • この情報は医療専門家による診断や治療の代替にはなりません。副作用に関する懸念がある場合は、必ず医師または薬剤師に相談してください。
  • 副作用の発生頻度や重篤度は個人差があります。ここで提供される情報は一般的なものであり、すべての患者さんに当てはまるわけではありません。
  • 薬剤の使用に関しては、必ず医療専門家の指示に従い、自己判断での変更や中止を避けてください。
  • この情報は最新のものであるよう努めていますが、最新とは限りません。常に医療専門家に確認してください。
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