薬効分類名催眠・鎮静・抗てんかん剤

一般的名称フェノバルビタール

フェノバルビタール「ホエイ」原末、フェノバルビタール散10%「ホエイ」

ふぇのばるびたーる「ほえい」げんまつ、ふぇのばるびたーるさん10%「ほえい」

Phenobarbital Powder, Phenobarbital Powder

製造販売元/ヴィアトリス・ヘルスケア合同会社、販売元/ヴィアトリス製薬合同会社

第3版
禁忌相互作用合併症・既往歴等のある患者腎機能障害患者肝機能障害患者妊婦授乳婦小児等高齢者

重大な副作用

頻度
副作用
頻度不明
中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)
頻度不明
頻度不明
頻度不明
頻度不明
頻度不明
頻度不明
頻度不明

その他の副作用

部位
頻度
副作用
血液系
頻度不明
肝臓まわり
頻度不明
腎・尿路
頻度不明
胃腸・消化器系
頻度不明
内分泌・代謝系
頻度不明

併用注意

薬剤名等

中枢神経抑制剤

  • フェノチアジン誘導体、バルビツール酸誘導体、トランキライザー、トピラマート等

抗ヒスタミン剤

  • ジフェンヒドラミン等

アルコール

臨床症状・措置方法

相互に作用が増強されることがあるので、減量するなど注意すること。

機序・危険因子

相加的中枢神経抑制作用による。

薬剤名等

MAO阻害剤

臨床症状・措置方法

相互に作用が増強されることがあるので、減量するなど注意すること。

機序・危険因子

機序不明

薬剤名等

三環系抗うつ剤

  • イミプラミン等

四環系抗うつ剤

  • マプロチリン等
臨床症状・措置方法

(1)相互に作用が増強されることがあるので、減量するなど注意すること。
(2)これらの抗うつ剤の血中濃度が低下することがある 。

機序・危険因子

(1)相加的中枢神経抑制作用による。
(2)本剤の肝薬物代謝酵素誘導作用による。

薬剤名等

メチルフェニデート

臨床症状・措置方法

本剤の血中濃度が上昇することがあるので、本剤を減量するなど注意すること。

機序・危険因子

メチルフェニデートが肝代謝を抑制すると考えられている。

薬剤名等

バルプロ酸

臨床症状・措置方法

(1)本剤の血中濃度が上昇し、作用が増強されることがある。
(2)バルプロ酸の血中濃度が低下することがある 。

機序・危険因子

(1)バルプロ酸が肝代謝を抑制する。
(2)本剤の肝薬物代謝酵素誘導作用による。

薬剤名等

スチリペントール

臨床症状・措置方法

(1)本剤の血中濃度が上昇し、作用が増強されることがある。

機序・危険因子

(1)スチリペントールが肝代謝を抑制する。

薬剤名等

クロバザム

臨床症状・措置方法

(1)本剤の血中濃度が上昇することがある。
(2)クロバザムの血中濃度が低下することがある 。

機序・危険因子

(1)機序不明
(2)本剤の肝薬物代謝酵素誘導作用による。

薬剤名等

イリノテカン

臨床症状・措置方法

イリノテカンの活性代謝物の血中濃度が低下し、作用が減弱することがあるので、併用を避けることが望ましい。

機序・危険因子

本剤の肝薬物代謝酵素誘導作用による。

薬剤名等

主にCYP3Aの基質となる薬剤

  • アゼルニジピン
    イグラチモド
    イマチニブ
    カルバマゼピン
    シクロスポリン
    ゾニサミド
    タクロリムス
    フェロジピン
    ベラパミル
    モンテルカスト

    副腎皮質ホルモン剤
  • 卵胞ホルモン剤・黄体ホルモン剤
  • PDE5阻害剤
臨床症状・措置方法

これらの薬剤の血中濃度が低下し、作用が減弱することがあるので、用量に注意すること 。

機序・危険因子

本剤の肝薬物代謝酵素誘導作用による。

薬剤名等

アミノフィリン水和物
クロラムフェニコール
テオフィリン
パロキセチン
フレカイニド

メトロニダゾール

臨床症状・措置方法

これらの薬剤の血中濃度が低下し、作用が減弱することがあるので、用量に注意すること 。

機序・危険因子

本剤の肝薬物代謝酵素誘導作用による。

薬剤名等

ラモトリギン
デフェラシロクス
カナグリフロジン
ラルテグラビル

臨床症状・措置方法

これらの薬剤の血中濃度が低下することがある 。

機序・危険因子

本剤がこれらの薬剤のグルクロン酸抱合を促進する。

薬剤名等

ルフィナミド

臨床症状・措置方法

これらの薬剤の血中濃度が低下することがある 。

機序・危険因子

機序不明

薬剤名等

アピキサバン

臨床症状・措置方法

これらの薬剤の血中濃度が低下することがある 。

機序・危険因子

本剤の肝薬物代謝酵素誘導作用及びP糖蛋白誘導作用による。

薬剤名等

ソホスブビル
レジパスビル・ソホスブビル
グレカプレビル・ピブレンタスビル
テノホビル アラフェナミド

臨床症状・措置方法

これらの薬剤の血中濃度が低下することがある 。

機序・危険因子

本剤のP糖蛋白誘導作用による。

薬剤名等

ドルテグラビル
ドルテグラビル・ラミブジン
ドルテグラビル・アバカビル・ラミブジン

臨床症状・措置方法

ドルテグラビルの血中濃度が低下するおそれがある。

機序・危険因子

本剤の肝薬物代謝酵素(CYP3A4)誘導作用及びUGT1A1誘導作用による。

薬剤名等

レナカパビルナトリウム

臨床症状・措置方法

レナカパビルの血漿中濃度が低下する可能性があり、レナカパビルの効果が減弱し、レナカパビルに対する耐性が発現する可能性がある。本剤との併用は推奨されない。

機序・危険因子

本剤の中程度のCYP3A、P-gp及びUGT1A1誘導作用による。

薬剤名等

ドキシサイクリン

臨床症状・措置方法

ドキシサイクリンの血中濃度半減期が短縮することがある。

機序・危険因子

本剤の肝薬物代謝酵素誘導作用による。

薬剤名等

クマリン系抗凝血剤

  • ワルファリン
臨床症状・措置方法

クマリン系抗凝血剤の作用が減弱することがあるので、通常より頻回に血液凝固時間の測定を行い、クマリン系抗凝血剤の用量を調整すること。

機序・危険因子

本剤の肝薬物代謝酵素誘導作用による。

薬剤名等

アルベンダゾール

臨床症状・措置方法

アルベンダゾールの活性代謝物の血中濃度が低下し、効果が減弱することがある。

機序・危険因子

機序不明

薬剤名等

利尿剤

  • チアジド系降圧利尿剤等
臨床症状・措置方法

起立性低血圧が増強されることがあるので、減量するなど注意すること。

機序・危険因子

機序は不明であるが、高用量の本剤は血圧を低下させることがある。

薬剤名等

アセタゾラミド

臨床症状・措置方法

クル病、骨軟化症があらわれやすい。

機序・危険因子

本剤によるビタミンDの不活性化促進、又はアセタゾラミドによる腎尿細管障害、代謝性アシドーシス等が考えられている。

薬剤名等

アセトアミノフェン

臨床症状・措置方法

本剤の長期連用者は、アセトアミノフェンの代謝物による肝障害を生じやすくなる。

機序・危険因子

本剤の肝薬物代謝酵素誘導作用により、アセトアミノフェンから肝毒性を持つN-アセチル-p-ベンゾキノンイミンへの代謝が促進されると考えられている。

薬剤名等

セイヨウオトギリソウ(St.John’s Wort、セント・ジョーンズ・ワート)含有食品

臨床症状・措置方法

本剤の代謝が促進され血中濃度が低下するおそれがあるので、本剤投与時はセイヨウオトギリソウ含有食品を摂取しないよう注意すること。

機序・危険因子

セイヨウオトギリソウの肝薬物代謝酵素誘導作用によると考えられている。

薬剤名等

リオチロニンナトリウム

レボチロキシンナトリウム水和物

臨床症状・措置方法

これらの薬剤の血中濃度を低下させることがあるので、併用する場合にはこれらの薬剤を増量するなど慎重に投与すること。

機序・危険因子

本剤は甲状腺ホルモンの異化を促進すると考えられている。

詳細情報

正確な情報は PMDA で必ず確認して下さい

注意以下の情報は参考資料としてご活用下さい

2. 禁忌(次の患者には投与しないこと)

  1. 2.1 本剤の成分又はバルビツール酸系化合物に対して過敏症の患者
  2. 2.2 急性間欠性ポルフィリン症の患者[ポルフィリン合成が増加し、症状が悪化するおそれがある。]
  3. 2.3 *ボリコナゾール、タダラフィル(肺高血圧症を適応とする場合)、マシテンタン、チカグレロル、アルテメテル・ルメファントリン、ダルナビル・コビシスタット、ドラビリン、イサブコナゾニウム、ミフェプリストン・ミソプロストール、リルピビリン、ニルマトレルビル・リトナビル、リルピビリン・テノホビル アラフェナミド・エムトリシタビン、ビクテグラビル・エムトリシタビン・テノホビル アラフェナミド、ダルナビル・コビシスタット・エムトリシタビン・テノホビル アラフェナミド、エルビテグラビル・コビシスタット・エムトリシタビン・テノホビル アラフェナミド、ソホスブビル・ベルパタスビル、ドルテグラビル・リルピビリン、カボテグラビルを投与中の患者[10.1 参照]

3. 組成・性状

3.1 組成

フェノバルビタール「ホエイ」原末

有効成分 1g中
日局 フェノバルビタール   1g
フェノバルビタール散10%「ホエイ」

有効成分 100g中
日局 フェノバルビタール   10g
添加剤 軽質無水ケイ酸、赤色3号アルミニウムレーキ、乳糖水和物

3.2 製剤の性状

フェノバルビタール「ホエイ」原末

性状 白色の結晶又は結晶性の粉末
フェノバルビタール散10%「ホエイ」

性状 淡紅色の散剤

4. 効能又は効果

  • 不眠症
  • 不安緊張状態の鎮静
  • てんかんのけいれん発作
    強直間代発作(全般けいれん発作、大発作)、
    焦点発作(ジャクソン型発作を含む)
  • 自律神経発作
  • 精神運動発作

6. 用法及び用量

  • 〈不眠症〉

    フェノバルビタールとして、通常成人1回30~200mgを就寝前に経口投与する。
    なお、年齢、症状により適宜増減する。

  • 〈不安緊張状態の鎮静、てんかんのけいれん発作、自律神経発作、精神運動発作〉

    フェノバルビタールとして、通常成人1日30~200mgを1~4回に分割経口投与する。
    なお、年齢、症状により適宜増減する。

7. 用法及び用量に関連する注意

  • 〈不眠症〉

    就寝の直前に服用させること。また、服用して就寝した後、睡眠途中において一時的に起床して仕事等をする可能性があるときは服用させないこと。

8. 重要な基本的注意

  • 〈効能共通〉
    1. 8.1 連用中は定期的に肝・腎機能、血液検査を行うことが望ましい。[9.2 参照],[9.3 参照],[11.1.4 参照],[11.1.5 参照]
    2. 8.2 連用により薬物依存を生じることがあるので、てんかんの治療に用いる場合以外は、漫然とした継続投与による長期使用を避けること。本剤の投与を継続する場合には、治療上の必要性を十分に検討すること。[9.1.6 参照],[9.1.7 参照],[11.1.3 参照]
    3. 8.3 眠気、注意力・集中力・反射運動能力等の低下が起こることがあるので、本剤投与中の患者には自動車の運転等危険を伴う機械の操作に従事させないよう注意すること。
  • 〈てんかんのけいれん発作、自律神経発作、精神運動発作〉
    1. 8.4 連用中における投与量の急激な減少ないし投与の中止により、てんかん重積状態があらわれることがあるので、投与を中止する場合には、徐々に減量するなど慎重に行うこと。[9.1.1 参照],[9.8.2 参照]

9. 特定の背景を有する患者に関する注意

9.1 合併症・既往歴等のある患者

  1. 9.1.1 虚弱者

    呼吸抑制を起こすことがある。また、連用中における投与量の急激な減少ないし投与の中止により、てんかん重積状態があらわれることがある。[8.4 参照],[11.1.6 参照]

  2. 9.1.2 呼吸機能の低下している患者

    呼吸抑制を起こすことがある。[11.1.6 参照]

  3. 9.1.3 頭部外傷後遺症又は進行した動脈硬化症の患者

    本剤の作用が強くあらわれることがある。

  4. 9.1.4 心障害のある患者

    血圧低下や心拍数減少を起こすおそれがある。

  5. 9.1.5 アルコール中毒のある患者

    中枢抑制作用が増強される。

  6. 9.1.6 薬物依存の傾向又は既往歴のある患者

    精神依存及び身体依存を示すことがある。[8.2 参照],[11.1.3 参照]

  7. 9.1.7 重篤な神経症の患者

    依存を示すおそれがある。[8.2 参照],[11.1.3 参照]

  8. 9.1.8 甲状腺機能低下症の患者

    甲状腺機能の異常をきたすおそれがある。

9.2 腎機能障害患者

症状の悪化、また血中濃度上昇のおそれがある。[8.1 参照]

9.3 肝機能障害患者

症状の悪化、また血中濃度上昇のおそれがある。[8.1 参照],[11.1.5 参照]

9.5 妊婦

  1. 9.5.1 妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性(母体のてんかん発作頻発を防ぎ、胎児を低酸素状態から守る)が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。妊娠中に本剤を単独、又は併用投与された患者の中に、口唇裂、口蓋裂、心奇形、大動脈縮窄症等を有する児を出産した例が多いとの疫学的調査報告がある。
  2. 9.5.2 妊娠中の投与により、新生児に出血傾向、呼吸抑制等を起こすことがある。
  3. 9.5.3 分娩前に連用した場合、出産後新生児に離脱症状(多動、振戦、反射亢進、過緊張等)があらわれることがある。
  4. 9.5.4 妊娠中の投与により、葉酸低下が生じるとの報告がある。

9.6 授乳婦

授乳を避けさせること。ヒト乳汁中へ移行し、新生児、乳児に傾眠、哺乳量低下を起こすことがある。

9.7 小児等

小児等を対象とした臨床試験は実施していない。

9.8 高齢者

  1. 9.8.1 少量から投与を開始するなど慎重に投与すること。なお、投与を中止する場合には、徐々に減量するなど慎重に行うこと。呼吸抑制、興奮、抑うつ、錯乱等があらわれやすい。[11.1.3 参照],[11.1.6 参照]
  2. 9.8.2 連用中における投与量の急激な減少ないし投与の中止により、てんかん重積状態があらわれることがある。[8.4 参照]

10. 相互作用

  • 本剤は薬物代謝酵素CYP3A等の誘導作用を有する。

10.1 併用禁忌(併用しないこと)

薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子

*ボリコナゾール
(ブイフェンド)
タダラフィル
(肺高血圧症を適応とする場合:アドシルカ)
マシテンタン
(オプスミット)
チカグレロル
(ブリリンタ)
アルテメテル・ルメファントリン
(リアメット配合錠)
ダルナビル・コビシスタット
(プレジコビックス配合錠)

ドラビリン

(ピフェルトロ)

イサブコナゾニウム

(クレセンバ)

                  [2.3 参照]                 

これらの薬剤の代謝が促進され、血中濃度が低下するおそれがある。

本剤の肝薬物代謝酵素(CYP3A)誘導作用による。

*ミフェプリストン・ミソプロストール

(メフィーゴ)

                  [2.3 参照]                 

ミフェプリストンの代謝が促進され、血中濃度が低下し効果が減弱するおそれがあるので、本剤の影響がなくなるまで投与しないこと。

本剤の肝薬物代謝酵素(CYP3A)誘導作用による。

*リルピビリン
(エジュラント)

                  [2.3 参照]                 

リルピビリンの代謝が促進され、血中濃度が低下するおそれがある。

本剤の肝薬物代謝酵素(CYP3A)誘導作用による。

*ニルマトレルビル・リトナビル

(パキロビッド)

                  [2.3 参照]                 

ニルマトレルビル及びリトナビルの血中濃度が低下し、抗ウイルス作用の消失や耐性出現のおそれがある。

本剤の肝薬物代謝酵素(CYP3A)誘導作用による。

リルピビリン・テノホビル アラフェナミド・エムトリシタビン
(オデフシィ配合錠)

                  [2.3 参照]                 

リルピビリン及びテノホビル アラフェナミドの血中濃度が低下するおそれがある。

本剤の肝薬物代謝酵素(CYP3A)誘導作用及びP糖蛋白誘導作用による。

ビクテグラビル・エムトリシタビン・テノホビル アラフェナミド
(ビクタルビ配合錠)

                  [2.3 参照]                 

ビクテグラビル及びテノホビル アラフェナミドの血中濃度が低下するため、この薬剤の効果が減弱し、この薬剤に対する耐性が発現する可能性がある。

本剤の肝薬物代謝酵素(CYP3A)誘導作用及びP糖蛋白誘導作用による。

ダルナビル・コビシスタット・エムトリシタビン・テノホビル アラフェナミド
(シムツーザ配合錠)

                  [2.3 参照]                 

ダルナビル、コビシスタット及びテノホビル アラフェナミドの血中濃度が低下するおそれがある。

本剤の肝薬物代謝酵素(CYP3A)誘導作用及びP糖蛋白誘導作用による。

エルビテグラビル・コビシスタット・エムトリシタビン・テノホビル アラフェナミド
(ゲンボイヤ配合錠)

                  [2.3 参照]                 

エルビテグラビル、コビシスタット及びテノホビル アラフェナミドの血中濃度が低下するおそれがある。

本剤の肝薬物代謝酵素(CYP3A)誘導作用及びP糖蛋白誘導作用による。

ソホスブビル・ベルパタスビル
(エプクルーサ配合錠)

                  [2.3 参照]                 

ソホスブビル及びベルパタスビルの血中濃度が低下するおそれがある。

本剤の肝薬物代謝酵素(CYP3A)誘導作用及びP糖蛋白誘導作用による。

ドルテグラビル・リルピビリン
(ジャルカ配合錠)

                  [2.3 参照]                 

ドルテグラビル及びリルピビリンの血中濃度が低下するおそれがある。

本剤の肝薬物代謝酵素(CYP3A)誘導作用及びUGT1A1誘導作用による。

*カボテグラビル

(ボカブリア)

                  [2.3 参照]                 

カボテグラビルの血中濃度が低下するおそれがある。

本剤のUGT1A1誘導作用によると考えられている。

10.2 併用注意(併用に注意すること)

薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子

中枢神経抑制剤

  • フェノチアジン誘導体、バルビツール酸誘導体、トランキライザー、トピラマート等

抗ヒスタミン剤

  • ジフェンヒドラミン等

アルコール

相互に作用が増強されることがあるので、減量するなど注意すること。

相加的中枢神経抑制作用による。

MAO阻害剤

相互に作用が増強されることがあるので、減量するなど注意すること。

機序不明

三環系抗うつ剤

  • イミプラミン等

四環系抗うつ剤

  • マプロチリン等

(1)相互に作用が増強されることがあるので、減量するなど注意すること。
(2)これらの抗うつ剤の血中濃度が低下することがある1)  。

(1)相加的中枢神経抑制作用による。
(2)本剤の肝薬物代謝酵素誘導作用による。

メチルフェニデート

本剤の血中濃度が上昇することがあるので、本剤を減量するなど注意すること。

メチルフェニデートが肝代謝を抑制すると考えられている。

*バルプロ酸

(1)本剤の血中濃度が上昇し、作用が増強されることがある。
(2)バルプロ酸の血中濃度が低下することがある1)  。

(3)バルプロ酸による高アンモニア血症の発現リスクが高まるおそれがある 。

(1)バルプロ酸が肝代謝を抑制する。
(2)本剤の肝薬物代謝酵素誘導作用による。

(3)機序不明

*スチリペントール

(1)本剤の血中濃度が上昇し、作用が増強されることがある。

(2)スチリペントールの血中濃度が低下することがある1)  。

(1)スチリペントールが肝代謝を抑制する。

(2)本剤の肝薬物代謝酵素誘導作用による。

クロバザム

(1)本剤の血中濃度が上昇することがある。
(2)クロバザムの血中濃度が低下することがある1)  。

(1)機序不明
(2)本剤の肝薬物代謝酵素誘導作用による。

イリノテカン

イリノテカンの活性代謝物の血中濃度が低下し、作用が減弱することがあるので、併用を避けることが望ましい。

本剤の肝薬物代謝酵素誘導作用による。

主にCYP3Aの基質となる薬剤

  • アゼルニジピン
    イグラチモド
    イマチニブ
    カルバマゼピン
    シクロスポリン
    ゾニサミド
    タクロリムス
    フェロジピン
    ベラパミル
    モンテルカスト

    副腎皮質ホルモン剤
    • デキサメタゾン等
  • 卵胞ホルモン剤・黄体ホルモン剤
    • ノルゲストレル・エチニルエストラジオール等
  • PDE5阻害剤
    • タダラフィル(勃起不全、前立腺肥大症に伴う排尿障害を適応とする場合:シアリス、ザルティア)、シルデナフィル、バルデナフィル

これらの薬剤の血中濃度が低下し、作用が減弱することがあるので、用量に注意すること1)  。

本剤の肝薬物代謝酵素誘導作用による。

*アミノフィリン水和物
クロラムフェニコール
テオフィリン
パロキセチン
フレカイニド

メトロニダゾール

これらの薬剤の血中濃度が低下し、作用が減弱することがあるので、用量に注意すること1)  。

本剤の肝薬物代謝酵素誘導作用による。

ラモトリギン
デフェラシロクス
カナグリフロジン
ラルテグラビル

これらの薬剤の血中濃度が低下することがある1)  。

本剤がこれらの薬剤のグルクロン酸抱合を促進する。

ルフィナミド

これらの薬剤の血中濃度が低下することがある1)  。

機序不明

アピキサバン

これらの薬剤の血中濃度が低下することがある1)  。

本剤の肝薬物代謝酵素誘導作用及びP糖蛋白誘導作用による。

ソホスブビル
レジパスビル・ソホスブビル
グレカプレビル・ピブレンタスビル
テノホビル アラフェナミド

これらの薬剤の血中濃度が低下することがある1)  。

本剤のP糖蛋白誘導作用による。

ドルテグラビル
ドルテグラビル・ラミブジン
ドルテグラビル・アバカビル・ラミブジン

ドルテグラビルの血中濃度が低下するおそれがある。

本剤の肝薬物代謝酵素(CYP3A4)誘導作用及びUGT1A1誘導作用による。

*レナカパビルナトリウム

レナカパビルの血漿中濃度が低下する可能性があり、レナカパビルの効果が減弱し、レナカパビルに対する耐性が発現する可能性がある。本剤との併用は推奨されない。

本剤の中程度のCYP3A、P-gp及びUGT1A1誘導作用による。

ドキシサイクリン

ドキシサイクリンの血中濃度半減期が短縮することがある。

本剤の肝薬物代謝酵素誘導作用による。

クマリン系抗凝血剤

  • ワルファリン

クマリン系抗凝血剤の作用が減弱することがあるので、通常より頻回に血液凝固時間の測定を行い、クマリン系抗凝血剤の用量を調整すること。

本剤の肝薬物代謝酵素誘導作用による。

アルベンダゾール

アルベンダゾールの活性代謝物の血中濃度が低下し、効果が減弱することがある。

機序不明

利尿剤

  • チアジド系降圧利尿剤等

起立性低血圧が増強されることがあるので、減量するなど注意すること。

機序は不明であるが、高用量の本剤は血圧を低下させることがある。

アセタゾラミド

クル病、骨軟化症があらわれやすい。

本剤によるビタミンDの不活性化促進、又はアセタゾラミドによる腎尿細管障害、代謝性アシドーシス等が考えられている。

アセトアミノフェン

本剤の長期連用者は、アセトアミノフェンの代謝物による肝障害を生じやすくなる。

本剤の肝薬物代謝酵素誘導作用により、アセトアミノフェンから肝毒性を持つN-アセチル-p-ベンゾキノンイミンへの代謝が促進されると考えられている。

セイヨウオトギリソウ(St.John’s Wort、セント・ジョーンズ・ワート)含有食品

本剤の代謝が促進され血中濃度が低下するおそれがあるので、本剤投与時はセイヨウオトギリソウ含有食品を摂取しないよう注意すること。

セイヨウオトギリソウの肝薬物代謝酵素誘導作用によると考えられている。

*リオチロニンナトリウム

レボチロキシンナトリウム水和物

これらの薬剤の血中濃度を低下させることがあるので、併用する場合にはこれらの薬剤を増量するなど慎重に投与すること。

本剤は甲状腺ホルモンの異化を促進すると考えられている。

            
1) 本剤を減量又は中止する場合には、これらの薬剤の血中濃度の上昇に注意すること。
          

11. 副作用

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

11.1 重大な副作用

  1. 11.1.1 中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)(頻度不明)、皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)(頻度不明)、紅皮症(剥脱性皮膚炎)(頻度不明)

    発熱、紅斑、水疱・びらん、瘙痒感、咽頭痛、眼充血、口内炎等の異常が認められた場合には、投与を中止し、副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。

  2. 11.1.2 過敏症症候群(頻度不明)

    初期症状として発疹、発熱がみられ、さらにリンパ節腫脹、肝機能障害等の臓器障害、白血球増加、好酸球増多、異型リンパ球出現等を伴う遅発性の重篤な過敏症状があらわれることがある。なお、ヒトヘルペスウイルス6(HHV-6)等のウイルスの再活性化を伴うことが多く、発疹、発熱、肝機能障害等の症状が再燃あるいは遷延化することがあるので注意すること。

  3. 11.1.3 依存性(頻度不明)

    連用により薬物依存を生じることがあるので、観察を十分に行い、用量及び使用期間に注意し慎重に投与すること。また、連用中における投与量の急激な減少ないし投与の中止により、不安、不眠、けいれん、悪心、幻覚、妄想、興奮、錯乱又は抑うつ状態等の離脱症状があらわれることがあるので、投与を中止する場合には、徐々に減量するなど慎重に行うこと。[8.2 参照],[9.1.6 参照],[9.1.7 参照],[9.8.1 参照]

  4. 11.1.4 顆粒球減少(頻度不明)、血小板減少(頻度不明)

                    [8.1 参照]               

  5. 11.1.5 肝機能障害(頻度不明)

    AST、ALT、γ-GTPの上昇等を伴う肝機能障害があらわれることがある。[8.1 参照],[9.3 参照]

  6. 11.1.6 呼吸抑制(頻度不明)

                    [9.1.1 参照],[9.1.2 参照],[9.8.1 参照]

11.2 その他の副作用

頻度不明

過敏症

猩紅熱様発疹、麻疹様発疹、中毒疹様発疹

血液

血小板減少、巨赤芽球性貧血

肝臓

AST・ALT・γ-GTPの上昇等の肝機能障害、黄疸

腎臓2)

蛋白尿等の腎障害

精神神経系

眠気、アステリキシス(asterixis)、眩暈、頭痛、せん妄、昏迷、鈍重、構音障害、知覚異常、運動失調、精神機能低下、興奮、多動

消化器

食欲不振

骨・歯

クル病3)  、骨軟化症3)  、歯牙の形成不全3)  、低カルシウム血症

内分泌系

甲状腺機能検査値(血清T4値等)の異常

その他

血清葉酸値の低下、ヘマトポルフィリン尿2)  、発熱

            
2) 連用によりあらわれることがある。
            
3) 連用によりあらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常(血清アルカリフォスファターゼ値の上昇、血清カルシウム・無機リンの低下等)があらわれた場合には、減量又はビタミンDの投与等適切な処置を行うこと。
          

13. 過量投与

  1. 13.1 症状

    中枢神経系及び心血管系抑制。血中濃度40~45μg/mL以上で眠気、眼振、運動失調が起こり、重症の中毒では昏睡状態となる。呼吸は早期より抑制され、脈拍は弱く、皮膚には冷汗があり、体温は下降する。肺の合併症や腎障害の危険性もある。

  2. 13.2 処置

    呼吸管理。消化管に薬物が残留している場合は、胃洗浄、活性炭投与を行う。また、炭酸水素ナトリウム投与による尿アルカリ化、利尿剤投与により薬物の排泄を促進させる。重症の場合は、血液透析や血液灌流を考慮すること。

15. その他の注意

15.1 臨床使用に基づく情報

  1. 15.1.1 血清免疫グロブリン(IgA、IgG等)の異常があらわれることがある。
  2. 15.1.2 本剤と他の抗てんかん薬(フェニトイン、カルバマゼピン)との間に交差過敏症(過敏症症候群を含む皮膚過敏症)を起こしたとの報告がある。
  3. 15.1.3 海外で実施された複数の抗てんかん薬における、てんかん、精神疾患等を対象とした199のプラセボ対照臨床試験の検討結果において、自殺念慮及び自殺企図の発現のリスクが、抗てんかん薬の服用群でプラセボ群と比較して約2倍高く(抗てんかん薬服用群:0.43%、プラセボ群:0.24%)、抗てんかん薬の服用群では、プラセボ群と比べ1000人あたり1.9人多いと計算された(95%信頼区間:0.6-3.9)。また、てんかん患者のサブグループでは、プラセボ群と比べ1000人あたり2.4人多いと計算されている。

15.2 非臨床試験に基づく情報

ラット及びマウスに長期間大量投与(ラット:25mg/kg、マウス:75mg/kg)したところ、対照群に比較して肝腫瘍の発生が有意に増加したとの報告がある。

2. 禁忌(次の患者には投与しないこと)

  1. 2.1 本剤の成分又はバルビツール酸系化合物に対して過敏症の患者
  2. 2.2 急性間欠性ポルフィリン症の患者[ポルフィリン合成が増加し、症状が悪化するおそれがある。]
  3. 2.3 *ボリコナゾール、タダラフィル(肺高血圧症を適応とする場合)、マシテンタン、チカグレロル、アルテメテル・ルメファントリン、ダルナビル・コビシスタット、ドラビリン、イサブコナゾニウム、ミフェプリストン・ミソプロストール、リルピビリン、ニルマトレルビル・リトナビル、リルピビリン・テノホビル アラフェナミド・エムトリシタビン、ビクテグラビル・エムトリシタビン・テノホビル アラフェナミド、ダルナビル・コビシスタット・エムトリシタビン・テノホビル アラフェナミド、エルビテグラビル・コビシスタット・エムトリシタビン・テノホビル アラフェナミド、ソホスブビル・ベルパタスビル、ドルテグラビル・リルピビリン、カボテグラビルを投与中の患者[10.1 参照]

3. 組成・性状

3.1 組成

フェノバルビタール「ホエイ」原末

有効成分 1g中
日局 フェノバルビタール   1g
フェノバルビタール散10%「ホエイ」

有効成分 100g中
日局 フェノバルビタール   10g
添加剤 軽質無水ケイ酸、赤色3号アルミニウムレーキ、乳糖水和物

3.2 製剤の性状

フェノバルビタール「ホエイ」原末

性状 白色の結晶又は結晶性の粉末
フェノバルビタール散10%「ホエイ」

性状 淡紅色の散剤

4. 効能又は効果

  • 不眠症
  • 不安緊張状態の鎮静
  • てんかんのけいれん発作
    強直間代発作(全般けいれん発作、大発作)、
    焦点発作(ジャクソン型発作を含む)
  • 自律神経発作
  • 精神運動発作

6. 用法及び用量

  • 〈不眠症〉

    フェノバルビタールとして、通常成人1回30~200mgを就寝前に経口投与する。
    なお、年齢、症状により適宜増減する。

  • 〈不安緊張状態の鎮静、てんかんのけいれん発作、自律神経発作、精神運動発作〉

    フェノバルビタールとして、通常成人1日30~200mgを1~4回に分割経口投与する。
    なお、年齢、症状により適宜増減する。

7. 用法及び用量に関連する注意

  • 〈不眠症〉

    就寝の直前に服用させること。また、服用して就寝した後、睡眠途中において一時的に起床して仕事等をする可能性があるときは服用させないこと。

8. 重要な基本的注意

  • 〈効能共通〉
    1. 8.1 連用中は定期的に肝・腎機能、血液検査を行うことが望ましい。[9.2 参照],[9.3 参照],[11.1.4 参照],[11.1.5 参照]
    2. 8.2 連用により薬物依存を生じることがあるので、てんかんの治療に用いる場合以外は、漫然とした継続投与による長期使用を避けること。本剤の投与を継続する場合には、治療上の必要性を十分に検討すること。[9.1.6 参照],[9.1.7 参照],[11.1.3 参照]
    3. 8.3 眠気、注意力・集中力・反射運動能力等の低下が起こることがあるので、本剤投与中の患者には自動車の運転等危険を伴う機械の操作に従事させないよう注意すること。
  • 〈てんかんのけいれん発作、自律神経発作、精神運動発作〉
    1. 8.4 連用中における投与量の急激な減少ないし投与の中止により、てんかん重積状態があらわれることがあるので、投与を中止する場合には、徐々に減量するなど慎重に行うこと。[9.1.1 参照],[9.8.2 参照]

9. 特定の背景を有する患者に関する注意

9.1 合併症・既往歴等のある患者

  1. 9.1.1 虚弱者

    呼吸抑制を起こすことがある。また、連用中における投与量の急激な減少ないし投与の中止により、てんかん重積状態があらわれることがある。[8.4 参照],[11.1.6 参照]

  2. 9.1.2 呼吸機能の低下している患者

    呼吸抑制を起こすことがある。[11.1.6 参照]

  3. 9.1.3 頭部外傷後遺症又は進行した動脈硬化症の患者

    本剤の作用が強くあらわれることがある。

  4. 9.1.4 心障害のある患者

    血圧低下や心拍数減少を起こすおそれがある。

  5. 9.1.5 アルコール中毒のある患者

    中枢抑制作用が増強される。

  6. 9.1.6 薬物依存の傾向又は既往歴のある患者

    精神依存及び身体依存を示すことがある。[8.2 参照],[11.1.3 参照]

  7. 9.1.7 重篤な神経症の患者

    依存を示すおそれがある。[8.2 参照],[11.1.3 参照]

  8. 9.1.8 甲状腺機能低下症の患者

    甲状腺機能の異常をきたすおそれがある。

9.2 腎機能障害患者

症状の悪化、また血中濃度上昇のおそれがある。[8.1 参照]

9.3 肝機能障害患者

症状の悪化、また血中濃度上昇のおそれがある。[8.1 参照],[11.1.5 参照]

9.5 妊婦

  1. 9.5.1 妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性(母体のてんかん発作頻発を防ぎ、胎児を低酸素状態から守る)が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。妊娠中に本剤を単独、又は併用投与された患者の中に、口唇裂、口蓋裂、心奇形、大動脈縮窄症等を有する児を出産した例が多いとの疫学的調査報告がある。
  2. 9.5.2 妊娠中の投与により、新生児に出血傾向、呼吸抑制等を起こすことがある。
  3. 9.5.3 分娩前に連用した場合、出産後新生児に離脱症状(多動、振戦、反射亢進、過緊張等)があらわれることがある。
  4. 9.5.4 妊娠中の投与により、葉酸低下が生じるとの報告がある。

9.6 授乳婦

授乳を避けさせること。ヒト乳汁中へ移行し、新生児、乳児に傾眠、哺乳量低下を起こすことがある。

9.7 小児等

小児等を対象とした臨床試験は実施していない。

9.8 高齢者

  1. 9.8.1 少量から投与を開始するなど慎重に投与すること。なお、投与を中止する場合には、徐々に減量するなど慎重に行うこと。呼吸抑制、興奮、抑うつ、錯乱等があらわれやすい。[11.1.3 参照],[11.1.6 参照]
  2. 9.8.2 連用中における投与量の急激な減少ないし投与の中止により、てんかん重積状態があらわれることがある。[8.4 参照]

10. 相互作用

  • 本剤は薬物代謝酵素CYP3A等の誘導作用を有する。

10.1 併用禁忌(併用しないこと)

薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子

*ボリコナゾール
(ブイフェンド)
タダラフィル
(肺高血圧症を適応とする場合:アドシルカ)
マシテンタン
(オプスミット)
チカグレロル
(ブリリンタ)
アルテメテル・ルメファントリン
(リアメット配合錠)
ダルナビル・コビシスタット
(プレジコビックス配合錠)

ドラビリン

(ピフェルトロ)

イサブコナゾニウム

(クレセンバ)

                  [2.3 参照]                 

これらの薬剤の代謝が促進され、血中濃度が低下するおそれがある。

本剤の肝薬物代謝酵素(CYP3A)誘導作用による。

*ミフェプリストン・ミソプロストール

(メフィーゴ)

                  [2.3 参照]                 

ミフェプリストンの代謝が促進され、血中濃度が低下し効果が減弱するおそれがあるので、本剤の影響がなくなるまで投与しないこと。

本剤の肝薬物代謝酵素(CYP3A)誘導作用による。

*リルピビリン
(エジュラント)

                  [2.3 参照]                 

リルピビリンの代謝が促進され、血中濃度が低下するおそれがある。

本剤の肝薬物代謝酵素(CYP3A)誘導作用による。

*ニルマトレルビル・リトナビル

(パキロビッド)

                  [2.3 参照]                 

ニルマトレルビル及びリトナビルの血中濃度が低下し、抗ウイルス作用の消失や耐性出現のおそれがある。

本剤の肝薬物代謝酵素(CYP3A)誘導作用による。

リルピビリン・テノホビル アラフェナミド・エムトリシタビン
(オデフシィ配合錠)

                  [2.3 参照]                 

リルピビリン及びテノホビル アラフェナミドの血中濃度が低下するおそれがある。

本剤の肝薬物代謝酵素(CYP3A)誘導作用及びP糖蛋白誘導作用による。

ビクテグラビル・エムトリシタビン・テノホビル アラフェナミド
(ビクタルビ配合錠)

                  [2.3 参照]                 

ビクテグラビル及びテノホビル アラフェナミドの血中濃度が低下するため、この薬剤の効果が減弱し、この薬剤に対する耐性が発現する可能性がある。

本剤の肝薬物代謝酵素(CYP3A)誘導作用及びP糖蛋白誘導作用による。

ダルナビル・コビシスタット・エムトリシタビン・テノホビル アラフェナミド
(シムツーザ配合錠)

                  [2.3 参照]                 

ダルナビル、コビシスタット及びテノホビル アラフェナミドの血中濃度が低下するおそれがある。

本剤の肝薬物代謝酵素(CYP3A)誘導作用及びP糖蛋白誘導作用による。

エルビテグラビル・コビシスタット・エムトリシタビン・テノホビル アラフェナミド
(ゲンボイヤ配合錠)

                  [2.3 参照]                 

エルビテグラビル、コビシスタット及びテノホビル アラフェナミドの血中濃度が低下するおそれがある。

本剤の肝薬物代謝酵素(CYP3A)誘導作用及びP糖蛋白誘導作用による。

ソホスブビル・ベルパタスビル
(エプクルーサ配合錠)

                  [2.3 参照]                 

ソホスブビル及びベルパタスビルの血中濃度が低下するおそれがある。

本剤の肝薬物代謝酵素(CYP3A)誘導作用及びP糖蛋白誘導作用による。

ドルテグラビル・リルピビリン
(ジャルカ配合錠)

                  [2.3 参照]                 

ドルテグラビル及びリルピビリンの血中濃度が低下するおそれがある。

本剤の肝薬物代謝酵素(CYP3A)誘導作用及びUGT1A1誘導作用による。

*カボテグラビル

(ボカブリア)

                  [2.3 参照]                 

カボテグラビルの血中濃度が低下するおそれがある。

本剤のUGT1A1誘導作用によると考えられている。

10.2 併用注意(併用に注意すること)

薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子

中枢神経抑制剤

  • フェノチアジン誘導体、バルビツール酸誘導体、トランキライザー、トピラマート等

抗ヒスタミン剤

  • ジフェンヒドラミン等

アルコール

相互に作用が増強されることがあるので、減量するなど注意すること。

相加的中枢神経抑制作用による。

MAO阻害剤

相互に作用が増強されることがあるので、減量するなど注意すること。

機序不明

三環系抗うつ剤

  • イミプラミン等

四環系抗うつ剤

  • マプロチリン等

(1)相互に作用が増強されることがあるので、減量するなど注意すること。
(2)これらの抗うつ剤の血中濃度が低下することがある1)  。

(1)相加的中枢神経抑制作用による。
(2)本剤の肝薬物代謝酵素誘導作用による。

メチルフェニデート

本剤の血中濃度が上昇することがあるので、本剤を減量するなど注意すること。

メチルフェニデートが肝代謝を抑制すると考えられている。

*バルプロ酸

(1)本剤の血中濃度が上昇し、作用が増強されることがある。
(2)バルプロ酸の血中濃度が低下することがある1)  。

(3)バルプロ酸による高アンモニア血症の発現リスクが高まるおそれがある 。

(1)バルプロ酸が肝代謝を抑制する。
(2)本剤の肝薬物代謝酵素誘導作用による。

(3)機序不明

*スチリペントール

(1)本剤の血中濃度が上昇し、作用が増強されることがある。

(2)スチリペントールの血中濃度が低下することがある1)  。

(1)スチリペントールが肝代謝を抑制する。

(2)本剤の肝薬物代謝酵素誘導作用による。

クロバザム

(1)本剤の血中濃度が上昇することがある。
(2)クロバザムの血中濃度が低下することがある1)  。

(1)機序不明
(2)本剤の肝薬物代謝酵素誘導作用による。

イリノテカン

イリノテカンの活性代謝物の血中濃度が低下し、作用が減弱することがあるので、併用を避けることが望ましい。

本剤の肝薬物代謝酵素誘導作用による。

主にCYP3Aの基質となる薬剤

  • アゼルニジピン
    イグラチモド
    イマチニブ
    カルバマゼピン
    シクロスポリン
    ゾニサミド
    タクロリムス
    フェロジピン
    ベラパミル
    モンテルカスト

    副腎皮質ホルモン剤
    • デキサメタゾン等
  • 卵胞ホルモン剤・黄体ホルモン剤
    • ノルゲストレル・エチニルエストラジオール等
  • PDE5阻害剤
    • タダラフィル(勃起不全、前立腺肥大症に伴う排尿障害を適応とする場合:シアリス、ザルティア)、シルデナフィル、バルデナフィル

これらの薬剤の血中濃度が低下し、作用が減弱することがあるので、用量に注意すること1)  。

本剤の肝薬物代謝酵素誘導作用による。

*アミノフィリン水和物
クロラムフェニコール
テオフィリン
パロキセチン
フレカイニド

メトロニダゾール

これらの薬剤の血中濃度が低下し、作用が減弱することがあるので、用量に注意すること1)  。

本剤の肝薬物代謝酵素誘導作用による。

ラモトリギン
デフェラシロクス
カナグリフロジン
ラルテグラビル

これらの薬剤の血中濃度が低下することがある1)  。

本剤がこれらの薬剤のグルクロン酸抱合を促進する。

ルフィナミド

これらの薬剤の血中濃度が低下することがある1)  。

機序不明

アピキサバン

これらの薬剤の血中濃度が低下することがある1)  。

本剤の肝薬物代謝酵素誘導作用及びP糖蛋白誘導作用による。

ソホスブビル
レジパスビル・ソホスブビル
グレカプレビル・ピブレンタスビル
テノホビル アラフェナミド

これらの薬剤の血中濃度が低下することがある1)  。

本剤のP糖蛋白誘導作用による。

ドルテグラビル
ドルテグラビル・ラミブジン
ドルテグラビル・アバカビル・ラミブジン

ドルテグラビルの血中濃度が低下するおそれがある。

本剤の肝薬物代謝酵素(CYP3A4)誘導作用及びUGT1A1誘導作用による。

*レナカパビルナトリウム

レナカパビルの血漿中濃度が低下する可能性があり、レナカパビルの効果が減弱し、レナカパビルに対する耐性が発現する可能性がある。本剤との併用は推奨されない。

本剤の中程度のCYP3A、P-gp及びUGT1A1誘導作用による。

ドキシサイクリン

ドキシサイクリンの血中濃度半減期が短縮することがある。

本剤の肝薬物代謝酵素誘導作用による。

クマリン系抗凝血剤

  • ワルファリン

クマリン系抗凝血剤の作用が減弱することがあるので、通常より頻回に血液凝固時間の測定を行い、クマリン系抗凝血剤の用量を調整すること。

本剤の肝薬物代謝酵素誘導作用による。

アルベンダゾール

アルベンダゾールの活性代謝物の血中濃度が低下し、効果が減弱することがある。

機序不明

利尿剤

  • チアジド系降圧利尿剤等

起立性低血圧が増強されることがあるので、減量するなど注意すること。

機序は不明であるが、高用量の本剤は血圧を低下させることがある。

アセタゾラミド

クル病、骨軟化症があらわれやすい。

本剤によるビタミンDの不活性化促進、又はアセタゾラミドによる腎尿細管障害、代謝性アシドーシス等が考えられている。

アセトアミノフェン

本剤の長期連用者は、アセトアミノフェンの代謝物による肝障害を生じやすくなる。

本剤の肝薬物代謝酵素誘導作用により、アセトアミノフェンから肝毒性を持つN-アセチル-p-ベンゾキノンイミンへの代謝が促進されると考えられている。

セイヨウオトギリソウ(St.John’s Wort、セント・ジョーンズ・ワート)含有食品

本剤の代謝が促進され血中濃度が低下するおそれがあるので、本剤投与時はセイヨウオトギリソウ含有食品を摂取しないよう注意すること。

セイヨウオトギリソウの肝薬物代謝酵素誘導作用によると考えられている。

*リオチロニンナトリウム

レボチロキシンナトリウム水和物

これらの薬剤の血中濃度を低下させることがあるので、併用する場合にはこれらの薬剤を増量するなど慎重に投与すること。

本剤は甲状腺ホルモンの異化を促進すると考えられている。

            
1) 本剤を減量又は中止する場合には、これらの薬剤の血中濃度の上昇に注意すること。
          

11. 副作用

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

11.1 重大な副作用

  1. 11.1.1 中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)(頻度不明)、皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)(頻度不明)、紅皮症(剥脱性皮膚炎)(頻度不明)

    発熱、紅斑、水疱・びらん、瘙痒感、咽頭痛、眼充血、口内炎等の異常が認められた場合には、投与を中止し、副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。

  2. 11.1.2 過敏症症候群(頻度不明)

    初期症状として発疹、発熱がみられ、さらにリンパ節腫脹、肝機能障害等の臓器障害、白血球増加、好酸球増多、異型リンパ球出現等を伴う遅発性の重篤な過敏症状があらわれることがある。なお、ヒトヘルペスウイルス6(HHV-6)等のウイルスの再活性化を伴うことが多く、発疹、発熱、肝機能障害等の症状が再燃あるいは遷延化することがあるので注意すること。

  3. 11.1.3 依存性(頻度不明)

    連用により薬物依存を生じることがあるので、観察を十分に行い、用量及び使用期間に注意し慎重に投与すること。また、連用中における投与量の急激な減少ないし投与の中止により、不安、不眠、けいれん、悪心、幻覚、妄想、興奮、錯乱又は抑うつ状態等の離脱症状があらわれることがあるので、投与を中止する場合には、徐々に減量するなど慎重に行うこと。[8.2 参照],[9.1.6 参照],[9.1.7 参照],[9.8.1 参照]

  4. 11.1.4 顆粒球減少(頻度不明)、血小板減少(頻度不明)

                    [8.1 参照]               

  5. 11.1.5 肝機能障害(頻度不明)

    AST、ALT、γ-GTPの上昇等を伴う肝機能障害があらわれることがある。[8.1 参照],[9.3 参照]

  6. 11.1.6 呼吸抑制(頻度不明)

                    [9.1.1 参照],[9.1.2 参照],[9.8.1 参照]

11.2 その他の副作用

頻度不明

過敏症

猩紅熱様発疹、麻疹様発疹、中毒疹様発疹

血液

血小板減少、巨赤芽球性貧血

肝臓

AST・ALT・γ-GTPの上昇等の肝機能障害、黄疸

腎臓2)

蛋白尿等の腎障害

精神神経系

眠気、アステリキシス(asterixis)、眩暈、頭痛、せん妄、昏迷、鈍重、構音障害、知覚異常、運動失調、精神機能低下、興奮、多動

消化器

食欲不振

骨・歯

クル病3)  、骨軟化症3)  、歯牙の形成不全3)  、低カルシウム血症

内分泌系

甲状腺機能検査値(血清T4値等)の異常

その他

血清葉酸値の低下、ヘマトポルフィリン尿2)  、発熱

            
2) 連用によりあらわれることがある。
            
3) 連用によりあらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常(血清アルカリフォスファターゼ値の上昇、血清カルシウム・無機リンの低下等)があらわれた場合には、減量又はビタミンDの投与等適切な処置を行うこと。
          

13. 過量投与

  1. 13.1 症状

    中枢神経系及び心血管系抑制。血中濃度40~45μg/mL以上で眠気、眼振、運動失調が起こり、重症の中毒では昏睡状態となる。呼吸は早期より抑制され、脈拍は弱く、皮膚には冷汗があり、体温は下降する。肺の合併症や腎障害の危険性もある。

  2. 13.2 処置

    呼吸管理。消化管に薬物が残留している場合は、胃洗浄、活性炭投与を行う。また、炭酸水素ナトリウム投与による尿アルカリ化、利尿剤投与により薬物の排泄を促進させる。重症の場合は、血液透析や血液灌流を考慮すること。

15. その他の注意

15.1 臨床使用に基づく情報

  1. 15.1.1 血清免疫グロブリン(IgA、IgG等)の異常があらわれることがある。
  2. 15.1.2 本剤と他の抗てんかん薬(フェニトイン、カルバマゼピン)との間に交差過敏症(過敏症症候群を含む皮膚過敏症)を起こしたとの報告がある。
  3. 15.1.3 海外で実施された複数の抗てんかん薬における、てんかん、精神疾患等を対象とした199のプラセボ対照臨床試験の検討結果において、自殺念慮及び自殺企図の発現のリスクが、抗てんかん薬の服用群でプラセボ群と比較して約2倍高く(抗てんかん薬服用群:0.43%、プラセボ群:0.24%)、抗てんかん薬の服用群では、プラセボ群と比べ1000人あたり1.9人多いと計算された(95%信頼区間:0.6-3.9)。また、てんかん患者のサブグループでは、プラセボ群と比べ1000人あたり2.4人多いと計算されている。

15.2 非臨床試験に基づく情報

ラット及びマウスに長期間大量投与(ラット:25mg/kg、マウス:75mg/kg)したところ、対照群に比較して肝腫瘍の発生が有意に増加したとの報告がある。

その他詳細情報

日本標準商品分類番号
871125
ブランドコード
1125003X1164, 1125003B2120
承認番号
22700AMX00730, 21300AMZ00569
販売開始年月
1953-12, 1953-12
貯法
室温保存、室温保存
有効期間
5年、5年
規制区分
2, 6, 9, 12, 2, 6, 9, 12

重要な注意事項

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