父が肺がんと診断された時点で転移があり、手術はできませんでした。治療開始まで検査通院が続く中、父は食欲が落ち、息苦しさが増し、ついには車椅子での生活に。ある頃から呼吸に「ヒーヒー」という音が混ざり、私は喘息のようだと感じました。
しかし当時は「肺がんのせいか、胸水のせいか(肺癌になると肺に水が溜まる)、薬の影響か」判断がつかず、違和感だけが残っていました。
抗がん剤投与が始まり、薬の効果が出てきて画像上は胸水が減っている、だけど息苦しさはむしろ強く見える。そこで私は、父が飲んでいる薬の副作用を徹底的に調べました。
すると、痛み止めとして長く飲んでいたカロナールの添付文書に「重大な副作用:喘息発作の誘発」という記載がありました。
薬剤師に相談しても「安全性が高い薬なので考えにくい」と言われ、周囲も深く検討しませんでした。私はAIに確認したところ、「肺がんが原因で気道圧迫がされればヒーヒーと鳴る事は起こりうるが、肺がんだからヒーヒーなるとは言い切れない。他を疑った方が良いのでは?」という回答を得て、薬の影響も含めて考える必要があると父に話しました。
その後、父がカロナールの服用を中止して数日で呼吸の「ヒーヒー」は消えました。
私が伝えたいのは「安全神話」が判断を鈍らせる怖さ
この経験で、私が強く感じたのはここです。
「カロナールは安全」という“空気”
もちろん、薬は状況によってリスクとベネフィットがあります。幼児にも処方される薬であれば、誰しもが安全と思ってしまうのは必然。
ただ、どれだけ“安全と言われる薬”でも、灯台下暗しと理解しておく事、確認してみる事は必要かと思いました。
ただ、現実には多忙を極める医療者にそんな時間はないのでしょう。
ですから自分で調べてみて相談する。
実際に調べてみるととても難儀で、そもそも言葉がわからない。複数服用しているとA3用紙を縦にもしても収まらない。
だから思いました。
「こういうサイトが最初からあったら、どれだけ助かっただろう」と。
だから作りました
このサイトは、医療の代わりをするものではありません。
でも、
- 複数の薬の副作用情報を、見える形にまとめる
- 重大な症状は、迷わず相談につながるようにする
- “安全神話”で思考停止しないために、添付文書の情報へアクセスしやすくする
そういう「家族の不安を少しでも減らす道具」を作りたかった。
父の病気がなければ、私はこれを作らなかったと思います。
そして今も、あの時の自分の戸惑いと焦りが、開発の原動力になっています。
このサイトは医療の代わりにはなれません。けれど、薬を飲む人や支える家族が、必要な情報にたどり着きやすくなり、迷いを減らし、相談の一歩を踏み出しやすくなる——そんな場所にしたいと思っています。
情報があるのに届かない、そのギャップを埋めたい。
それが、このサイトを作った理由です。